JP2001263351A - 磁気軸受支持のロータ構造 - Google Patents
磁気軸受支持のロータ構造Info
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/42—Pumps with cylinders or pistons
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- Induction Machinery (AREA)
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 回転子の軸受部分の積層鋼板を省略すること
で、回転子自体の遠心力に対する強度や曲げ強度を高め
ると共に、高速回転における周速を高める。 【解決手段】 高速回転する回転子2に磁束を通し、そ
の電磁吸引力により回転子を磁気軸受部3から浮上させ
て支持する磁気軸受構造1であって、磁束を形成する磁
気軸受部を、磁界分布がN極かS極の一方で均一に現れ
るいわゆるホモポーラ形に形成すると共に、磁気軸受部
で支持する回転子全体を、ソリッド構造に形成したもの
である。
で、回転子自体の遠心力に対する強度や曲げ強度を高め
ると共に、高速回転における周速を高める。 【解決手段】 高速回転する回転子2に磁束を通し、そ
の電磁吸引力により回転子を磁気軸受部3から浮上させ
て支持する磁気軸受構造1であって、磁束を形成する磁
気軸受部を、磁界分布がN極かS極の一方で均一に現れ
るいわゆるホモポーラ形に形成すると共に、磁気軸受部
で支持する回転子全体を、ソリッド構造に形成したもの
である。
Description
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、ターボコンプレ
ッサ等を直結駆動する高速回転用の電動機等、又は高速
回転する機械における回転部分に用いる磁気軸受支持の
ロータ構造に関するものである。
ッサ等を直結駆動する高速回転用の電動機等、又は高速
回転する機械における回転部分に用いる磁気軸受支持の
ロータ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、誘導電動機は、回転し得る銅等
の円板(アラゴの円板)を馬蹄形の永久磁石で挟み、磁
石を一方向へ動かすと、このアラゴの円板が磁石の運動
方向に回転することを動作原理とするものである。この
磁石の運動により、円板に電流が流れ(フレミングの右
手の法則)、その電流と磁石に形成された磁束により回
転力(フレミングの左手の法則)が生じ、磁石の運動と
同一方向にこの円板は回転するようになる。
の円板(アラゴの円板)を馬蹄形の永久磁石で挟み、磁
石を一方向へ動かすと、このアラゴの円板が磁石の運動
方向に回転することを動作原理とするものである。この
磁石の運動により、円板に電流が流れ(フレミングの右
手の法則)、その電流と磁石に形成された磁束により回
転力(フレミングの左手の法則)が生じ、磁石の運動と
同一方向にこの円板は回転するようになる。
【0003】多相誘導電動機は、上述したアラゴの円板
における永久磁石の運動を、多相交流を用いた回転磁界
で置き換えたものであり、回転磁界を作る固定子と、こ
の間で回転する回転子とから成るものである。アラゴの
円板とは違って、磁束の方向を回転子に対して垂直に向
け、回転子の誘導電流の方向を回転軸と平行となるよう
に配置されるので、固定子と回転子は同心円筒になる。
における永久磁石の運動を、多相交流を用いた回転磁界
で置き換えたものであり、回転磁界を作る固定子と、こ
の間で回転する回転子とから成るものである。アラゴの
円板とは違って、磁束の方向を回転子に対して垂直に向
け、回転子の誘導電流の方向を回転軸と平行となるよう
に配置されるので、固定子と回転子は同心円筒になる。
【0004】この固定子は、多相電源より交流電力を受
けて回転磁界を作り、空隙を介して誘導作用によって回
転子に二次巻線に誘導電流を発生させ、その電流と回転
磁界の磁束により回転力(フレミングの左手の法則)が
生じ、回転磁界と同一方向に回転子が回転する。
けて回転磁界を作り、空隙を介して誘導作用によって回
転子に二次巻線に誘導電流を発生させ、その電流と回転
磁界の磁束により回転力(フレミングの左手の法則)が
生じ、回転磁界と同一方向に回転子が回転する。
【0005】更に、固定子は、通常、固定子枠内に納め
られた固定子鉄心と固定子巻線からなる。固定子鉄心
は、鉄損を軽減するために薄板を軸方向に積層したもの
を用いる。また、固定子巻線は、鉄心内の溝に納めら
れ、多相電流と接続して回転磁界を作る。
られた固定子鉄心と固定子巻線からなる。固定子鉄心
は、鉄損を軽減するために薄板を軸方向に積層したもの
を用いる。また、固定子巻線は、鉄心内の溝に納めら
れ、多相電流と接続して回転磁界を作る。
【0006】一方、回転子は、通常、積層鉄心(ロータ
コア)と回転子巻線とからなる。回転子巻線は鉄心の溝
内に納められる。回転子は、かご形回転子と巻線形回転
子とに分類される。かご形回転子は、回転子溝(slo
t)にそれぞれ1本づつの銅棒を納め、その両端を短絡
環(end ring)で接続したものである。
コア)と回転子巻線とからなる。回転子巻線は鉄心の溝
内に納められる。回転子は、かご形回転子と巻線形回転
子とに分類される。かご形回転子は、回転子溝(slo
t)にそれぞれ1本づつの銅棒を納め、その両端を短絡
環(end ring)で接続したものである。
【0007】上述したように、ターボコンプレッサ等を
直接駆動するために、高速回転するソリッド形ロータ構
造を支持する、ラジアル形の磁気軸受構造1では、図3
の誘導電動機の断面図に示すように、回転子2を磁気軸
受部3により支持している。この磁気軸受部3は、積層
鋼板3aを電磁石(コイル)で挟み、磁界分布が回転子
2に垂直な平面にN極、S極、N極、S極・・・という
ように偶数個の磁極が現れるいわゆるヘテロポーラ形に
形成したものである。
直接駆動するために、高速回転するソリッド形ロータ構
造を支持する、ラジアル形の磁気軸受構造1では、図3
の誘導電動機の断面図に示すように、回転子2を磁気軸
受部3により支持している。この磁気軸受部3は、積層
鋼板3aを電磁石(コイル)で挟み、磁界分布が回転子
2に垂直な平面にN極、S極、N極、S極・・・という
ように偶数個の磁極が現れるいわゆるヘテロポーラ形に
形成したものである。
【0008】このように構成した磁気軸受構造1は、回
転中の回転子2に磁束を通して、その電磁吸引力によ
り、この回転子2を磁気軸受部3から浮上させて、円滑
に回転子2を回転させている。そのために、この磁気軸
受部3と回転子2の軸受部2aには、渦電流が流れ損失
となるものであった。そこで、回転子2の軸受部2aに
薄い鋼板を多数重ねた積層鋼板4を使用することによ
り、この回転子2の軸受部2aに発生する渦電流を低減
していた。
転中の回転子2に磁束を通して、その電磁吸引力によ
り、この回転子2を磁気軸受部3から浮上させて、円滑
に回転子2を回転させている。そのために、この磁気軸
受部3と回転子2の軸受部2aには、渦電流が流れ損失
となるものであった。そこで、回転子2の軸受部2aに
薄い鋼板を多数重ねた積層鋼板4を使用することによ
り、この回転子2の軸受部2aに発生する渦電流を低減
していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記磁気軸受
構造1を構成する回転子2の磁気軸受部3に積層鋼板4
を使用すると、この部分の径は積層鋼板4の強度に制約
されるため、通常は周速200から230m/s前後が
限界とされるという問題があった。
構造1を構成する回転子2の磁気軸受部3に積層鋼板4
を使用すると、この部分の径は積層鋼板4の強度に制約
されるため、通常は周速200から230m/s前後が
限界とされるという問題があった。
【0010】このような理由により、磁気軸受構造1を
用いた電動機5では、固定子6の間に位置する回転子2
とから成るモータ部7(ロータコア8)はソリッド式の
回転子2を採用することで、高い周速に耐えることがで
き、その径も大きくすることができるが、積層鋼板4を
使用する回転子2の軸受部2aは、その外径が細く、機
械的強度が低下することがあり、誘導電動機5の回転速
度の危険速度も低下して、ソリッド形ロータ構造を支持
する磁気軸受構造1としての安定性が低下するという問
題もあった。
用いた電動機5では、固定子6の間に位置する回転子2
とから成るモータ部7(ロータコア8)はソリッド式の
回転子2を採用することで、高い周速に耐えることがで
き、その径も大きくすることができるが、積層鋼板4を
使用する回転子2の軸受部2aは、その外径が細く、機
械的強度が低下することがあり、誘導電動機5の回転速
度の危険速度も低下して、ソリッド形ロータ構造を支持
する磁気軸受構造1としての安定性が低下するという問
題もあった。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、回
転子の軸受部の積層鋼板を省略することで、回転子自体
の遠心力に対する強度や曲げ強度を高めると共に、高速
回転における周速を高めることができる磁気軸受支持の
ロータ構造を提供することにある。
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、回
転子の軸受部の積層鋼板を省略することで、回転子自体
の遠心力に対する強度や曲げ強度を高めると共に、高速
回転における周速を高めることができる磁気軸受支持の
ロータ構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、高速回
転する回転子(2)に磁束を通し、その電磁吸引力によ
り該回転子(2)を磁気軸受部(3)から浮上させて支
持する磁気軸受構造(1)であって、磁束を形成する前
記磁気軸受部(3)を、磁界分布がN極かS極の一方で
均一に現れるホモポーラ形に形成すると共に、該磁気軸
受部(3)で支持する回転子(2)全体を、ソリッド構
造に形成した、ことを特徴とする磁気軸受支持のロータ
構造が提供される。
転する回転子(2)に磁束を通し、その電磁吸引力によ
り該回転子(2)を磁気軸受部(3)から浮上させて支
持する磁気軸受構造(1)であって、磁束を形成する前
記磁気軸受部(3)を、磁界分布がN極かS極の一方で
均一に現れるホモポーラ形に形成すると共に、該磁気軸
受部(3)で支持する回転子(2)全体を、ソリッド構
造に形成した、ことを特徴とする磁気軸受支持のロータ
構造が提供される。
【0013】前記磁気軸受部(3)と前記回転子(2)
とを、該回転子(2)に垂直方向に加わる荷重を支持す
るラジアル形軸受構造に構成して使用することができ
る。
とを、該回転子(2)に垂直方向に加わる荷重を支持す
るラジアル形軸受構造に構成して使用することができ
る。
【0014】前記発明の構成では、ラジアル形の磁気軸
受構造(1)の回転子(2)のロータ全体をソリッド構
造にし、更に、回転子(2)の軸受部(2a)の積層鋼
板(4)を省略してあるが、軸受部(2a)のステータ
構造を通常使用されるヘテロポーラ形から、磁界分布が
N極かS極の一方で均一に現れるいわゆるホモポーラ形
に変更してあるので、この軸受部(2a)に渦電流が大
きくなることを防止してある。このように渦電流を低減
できるため、従来のような積層鋼板(4)を使用しなく
ても大きな損失にはならない。
受構造(1)の回転子(2)のロータ全体をソリッド構
造にし、更に、回転子(2)の軸受部(2a)の積層鋼
板(4)を省略してあるが、軸受部(2a)のステータ
構造を通常使用されるヘテロポーラ形から、磁界分布が
N極かS極の一方で均一に現れるいわゆるホモポーラ形
に変更してあるので、この軸受部(2a)に渦電流が大
きくなることを防止してある。このように渦電流を低減
できるため、従来のような積層鋼板(4)を使用しなく
ても大きな損失にはならない。
【0015】回転子(2)全体を、同一の太い径にする
ことができるため、高速回転における曲げ一次の危険速
度を高めることができる。このように、回転子(2)の
軸受部(2a)の径が太いため、磁束を受ける面積が大
きくなり、軸方向の長さを短くすることができる。
ことができるため、高速回転における曲げ一次の危険速
度を高めることができる。このように、回転子(2)の
軸受部(2a)の径が太いため、磁束を受ける面積が大
きくなり、軸方向の長さを短くすることができる。
【0016】更に、本発明の電動機によれば、回転磁界
を形成する固定子(6)間に、ロータコア(8)を高速
回転させる電動機(5)であって、前記ロータコア
(8)に、ソリッド構造に形成した回転子(2)を連結
すると共に、該回転子(2)の外径を前記ロータコア
(8)の外径と略同一径になるように形成し、該回転子
(2)を、磁界分布がN極かS極の一方で均一に現れる
ホモポーラ形の磁気軸受部(3)で支持するように構成
した、ことを特徴とする電動機が提供される。
を形成する固定子(6)間に、ロータコア(8)を高速
回転させる電動機(5)であって、前記ロータコア
(8)に、ソリッド構造に形成した回転子(2)を連結
すると共に、該回転子(2)の外径を前記ロータコア
(8)の外径と略同一径になるように形成し、該回転子
(2)を、磁界分布がN極かS極の一方で均一に現れる
ホモポーラ形の磁気軸受部(3)で支持するように構成
した、ことを特徴とする電動機が提供される。
【0017】前記発明の構成では、電動機(5)におけ
る回転子(2)の軸受部(2a)と、固定子(6)間で
回転するロータコア(8)部分までのロータ全体をソリ
ッド構造にしてあるため、遠心力に対する強度上の問題
が無くなり、高い周速を可能にすることができる。しか
も、この回転子(2)全体を、同一の太い径にすること
ができので、高速回転における曲げ一次の危険速度を高
めることができる。
る回転子(2)の軸受部(2a)と、固定子(6)間で
回転するロータコア(8)部分までのロータ全体をソリ
ッド構造にしてあるため、遠心力に対する強度上の問題
が無くなり、高い周速を可能にすることができる。しか
も、この回転子(2)全体を、同一の太い径にすること
ができので、高速回転における曲げ一次の危険速度を高
めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通
の部材には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1は本発明の磁気軸受支持のロータ構造を示す一部省
略した全体断面図である。本発明の磁気軸受構造1は、
各種の高速回転する機械における回転部分の回転子2の
軸受部2aをソリッド形ロータ構造に形成し、この回転
子2の軸受部2aに対して磁気軸受部3からの磁束を通
し、その電磁吸引力によりこの回転子2を浮上させて支
持するようになっている。この磁気軸受構造1の回転子
2の磁束を形成する軸受部2aは、従来のステータ構造
に通常使用されるヘテロポーラ形ではなく、磁界分布が
N極かS極の一方で均一に現れるホモポーラ形に形成し
てある。この軸受部2aをホモポーラ形に形成すること
により、渦電流が大きくなることを防止して、回転子2
の軸受部2aに発生する渦電流が低減できる。
態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通
の部材には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1は本発明の磁気軸受支持のロータ構造を示す一部省
略した全体断面図である。本発明の磁気軸受構造1は、
各種の高速回転する機械における回転部分の回転子2の
軸受部2aをソリッド形ロータ構造に形成し、この回転
子2の軸受部2aに対して磁気軸受部3からの磁束を通
し、その電磁吸引力によりこの回転子2を浮上させて支
持するようになっている。この磁気軸受構造1の回転子
2の磁束を形成する軸受部2aは、従来のステータ構造
に通常使用されるヘテロポーラ形ではなく、磁界分布が
N極かS極の一方で均一に現れるホモポーラ形に形成し
てある。この軸受部2aをホモポーラ形に形成すること
により、渦電流が大きくなることを防止して、回転子2
の軸受部2aに発生する渦電流が低減できる。
【0019】このように渦電流を低減できるため、従来
のような積層鋼板4を使用しなくても大きな損失にはな
らない。そこで、回転子2全体を同一の太い径にするこ
とができるため、高速回転における曲げ一次の危険速度
を高めることができる。また、回転子2の軸受部2aの
径が太いことで磁束を受ける面積が大きくなり、軸方向
の長さを短くすることができる。
のような積層鋼板4を使用しなくても大きな損失にはな
らない。そこで、回転子2全体を同一の太い径にするこ
とができるため、高速回転における曲げ一次の危険速度
を高めることができる。また、回転子2の軸受部2aの
径が太いことで磁束を受ける面積が大きくなり、軸方向
の長さを短くすることができる。
【0020】そこで、本発明の磁気軸受構造1は、後述
するような誘導電動機等の電動機5において高速回転す
る回転子2の軸受構造として使用することができる。更
に、種々の高速回転する機械における回転部分に用いる
軸受構造として用いることができる。
するような誘導電動機等の電動機5において高速回転す
る回転子2の軸受構造として使用することができる。更
に、種々の高速回転する機械における回転部分に用いる
軸受構造として用いることができる。
【0021】図2は本発明の磁気軸受支持のロータ構造
を用いた誘導電動機を示す断面図である。図示例の電動
機5は、回転磁界を作る固定子(ステータ)6と回転す
る回転子2とから成り、固定子6と回転子2は同軸に構
成されたものであり、その軸心を中心に回転子2の両端
それぞれを本発明の磁気軸受構造1で支持したものであ
る。固定子6は、多相電源より交流電力を受けて軸心を
中心とする回転磁界を作り、空隙を介して誘導作用によ
って回転子2に二次巻線に誘導電流を発生させ、その電
流と回転磁界の磁束により回転力(フレミングの左手の
法則)が生じ、回転磁界と同一方向に回転子2が回転す
るようになっている。
を用いた誘導電動機を示す断面図である。図示例の電動
機5は、回転磁界を作る固定子(ステータ)6と回転す
る回転子2とから成り、固定子6と回転子2は同軸に構
成されたものであり、その軸心を中心に回転子2の両端
それぞれを本発明の磁気軸受構造1で支持したものであ
る。固定子6は、多相電源より交流電力を受けて軸心を
中心とする回転磁界を作り、空隙を介して誘導作用によ
って回転子2に二次巻線に誘導電流を発生させ、その電
流と回転磁界の磁束により回転力(フレミングの左手の
法則)が生じ、回転磁界と同一方向に回転子2が回転す
るようになっている。
【0022】固定子6は、通常固定子枠(図示せず)内
に納められた固定子鉄心6aと固定子巻線9からなり、
この固定子鉄心6aは、鉄損を軽減するために薄板を軸
方向に積層したものを用いる。また、固定子巻線9は、
鉄心内の溝に納められ、多相電流と接続して回転磁界を
作るようになっている。なお、固定子6と回転子2との
隙間10は、従来の電動機5に形成される隙間と略同程
度のものである。なお、符号11はインペラである。
に納められた固定子鉄心6aと固定子巻線9からなり、
この固定子鉄心6aは、鉄損を軽減するために薄板を軸
方向に積層したものを用いる。また、固定子巻線9は、
鉄心内の溝に納められ、多相電流と接続して回転磁界を
作るようになっている。なお、固定子6と回転子2との
隙間10は、従来の電動機5に形成される隙間と略同程
度のものである。なお、符号11はインペラである。
【0023】回転子2は、例えば回転子鉄心(ロータコ
ア)8とロータ導体(図示せず)とからなり、回転子鉄
心(ロータコア)8は、高透磁率を有し相対的に電気伝
導率が低い軟磁性材料、例えば、引張強度の高いクロム
モリブデン鋼からなるものである。一方、ロータ導体
は、低透磁率を有し相対的に電気伝導率が高い導電材
料、例えば、銅、アルミニウム又はこれらの合金により
製造することができる。
ア)8とロータ導体(図示せず)とからなり、回転子鉄
心(ロータコア)8は、高透磁率を有し相対的に電気伝
導率が低い軟磁性材料、例えば、引張強度の高いクロム
モリブデン鋼からなるものである。一方、ロータ導体
は、低透磁率を有し相対的に電気伝導率が高い導電材
料、例えば、銅、アルミニウム又はこれらの合金により
製造することができる。
【0024】上述したように、本発明の磁気軸受構造1
における回転子2は、その外径を回転子鉄心(ロータコ
ア)8の外径と略同一径に形成し、かつ回転子2の軸受
部2aを、ホモポーラ形に形成した磁気軸受部3で支持
するように構成してある。即ち、電動機5における回転
子2の軸受部2aと、固定子6間で回転する回転子鉄心
(ロータコア)8部分までのロータ全体をソリッド構造
にしてあるため、遠心力に対する強度上の問題点が無く
なり、高い周速を可能にすることができる。しかも、前
述したように、回転子2全体を同一の太い径にすること
ができるため、高速回転における曲げ一次の危険速度を
高めることができる。回転子2の軸受部2aの径が太い
ことで磁束を受ける面積が大きくなり、軸方向の長さを
短くすることができる。
における回転子2は、その外径を回転子鉄心(ロータコ
ア)8の外径と略同一径に形成し、かつ回転子2の軸受
部2aを、ホモポーラ形に形成した磁気軸受部3で支持
するように構成してある。即ち、電動機5における回転
子2の軸受部2aと、固定子6間で回転する回転子鉄心
(ロータコア)8部分までのロータ全体をソリッド構造
にしてあるため、遠心力に対する強度上の問題点が無く
なり、高い周速を可能にすることができる。しかも、前
述したように、回転子2全体を同一の太い径にすること
ができるため、高速回転における曲げ一次の危険速度を
高めることができる。回転子2の軸受部2aの径が太い
ことで磁束を受ける面積が大きくなり、軸方向の長さを
短くすることができる。
【0025】なお、前記発明の実施の形態では、回転子
2の両端を磁気軸受部3から浮上させて支持する磁気軸
受構造1の構成について説明してある。しかし、この磁
気軸受構造1を回転子2の両端ではなく、回転子2の中
央部分に設けることも可能である。また、高速回転する
回転子2を有する電動機5の一例として、誘導電動機を
説明してあるが、高速回転するソリッド形ロータ構造か
ら成るモータ部7を有する電動機であれば、図示例の誘
導電動機等の電動機5に限定されない。
2の両端を磁気軸受部3から浮上させて支持する磁気軸
受構造1の構成について説明してある。しかし、この磁
気軸受構造1を回転子2の両端ではなく、回転子2の中
央部分に設けることも可能である。また、高速回転する
回転子2を有する電動機5の一例として、誘導電動機を
説明してあるが、高速回転するソリッド形ロータ構造か
ら成るモータ部7を有する電動機であれば、図示例の誘
導電動機等の電動機5に限定されない。
【0026】
【発明の効果】上述したように、本発明の磁気軸受支持
のロータ構造は、回転子のロータ全体をソリッド構造に
してあるが、磁気軸受部を通常使用されるヘテロポーラ
形からホモポーラ形に変更してあるので、この回転子の
軸受部において渦電流が大きくなることを防止してある
ため、従来のようにこの部分に積層鋼板を使用しなくて
も大きな損失にはならない。
のロータ構造は、回転子のロータ全体をソリッド構造に
してあるが、磁気軸受部を通常使用されるヘテロポーラ
形からホモポーラ形に変更してあるので、この回転子の
軸受部において渦電流が大きくなることを防止してある
ため、従来のようにこの部分に積層鋼板を使用しなくて
も大きな損失にはならない。
【0027】また、回転子全体が、同一の太い径になる
ため、高速回転における曲げ一次の危険速度を高めるこ
とができる。回転子の軸受部の径が太いことで磁束を受
ける面積が大きくなり、軸方向の長さを短くすることが
できる。
ため、高速回転における曲げ一次の危険速度を高めるこ
とができる。回転子の軸受部の径が太いことで磁束を受
ける面積が大きくなり、軸方向の長さを短くすることが
できる。
【0028】本発明の磁気軸受支持のロータ構造を用い
た電動機は、その回転子をロータコア部分までソリッド
構造にしてあるため、遠心力に対する強度上の問題が無
くなり、高い周速を可能にすることができる。しかも、
この回転子全体を同一の太い径にすることができるた
め、高速回転における曲げ一次の危険速度を高めること
ができる、等の優れた効果がある。
た電動機は、その回転子をロータコア部分までソリッド
構造にしてあるため、遠心力に対する強度上の問題が無
くなり、高い周速を可能にすることができる。しかも、
この回転子全体を同一の太い径にすることができるた
め、高速回転における曲げ一次の危険速度を高めること
ができる、等の優れた効果がある。
【図1】本発明の磁気軸受支持のロータ構造を示す一部
省略した全体断面図である。
省略した全体断面図である。
【図2】本発明の磁気軸受支持のロータ構造を用いた電
動機を示す断面図である。
動機を示す断面図である。
【図3】従来の磁気軸受支持のロータ構造を用いた電動
機を示す断面図である。
機を示す断面図である。
1 磁気軸受構造 2 回転子 2a 軸受部 3 磁気軸受部 4 積層鋼板 5 電動機(誘導電動機) 6 固定子 6a 固定子鉄心 7 モータ部 8 回転子鉄心(ロータコア) 9 回転子巻線 10 隙間 11 インペラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 俊雄 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 (72)発明者 杉谷 宗寧 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 Fターム(参考) 3G005 EA20 FA12 GB54 3J102 AA01 BA03 BA17 CA09 CA13 DA03 DA09 DA30 GA13 5H013 LL00 NN00 NN10 5H607 AA00 BB06 BB14 CC01 DD02 DD06 GG21
Claims (3)
- 【請求項1】 高速回転する回転子(2)に磁束を通
し、その電磁吸引力により該回転子(2)を磁気軸受部
(3)から浮上させて支持する磁気軸受構造(1)であ
って、磁束を形成する前記磁気軸受部(3)を、磁界分
布がN極かS極の一方で均一に現れるホモポーラ形に形
成すると共に、該磁気軸受部(3)で支持する回転子
(2)全体を、ソリッド構造に形成した、ことを特徴と
する磁気軸受支持のロータ構造。 - 【請求項2】 前記磁気軸受部(3)と前記回転子
(2)とを、該回転子(2)に垂直方向に加わる荷重を
支持するラジアル形軸受構造に構成した、ことを特徴と
する請求項1の磁気軸受支持のロータ構造。 - 【請求項3】 回転磁界を形成する固定子(6)間に、
ロータコア(8)を高速回転させる電動機(5)であっ
て、前記ロータコア(8)に、ソリッド構造に形成した
回転子(2)を連結すると共に、該回転子(2)の外径
を前記ロータコア(8)の外径と略同一径になるように
形成し、該回転子(2)を、磁界分布がN極かS極の一
方で均一に現れるホモポーラ形の磁気軸受部(3)で支
持するように構成した、ことを特徴とする電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000071969A JP2001263351A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 磁気軸受支持のロータ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000071969A JP2001263351A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 磁気軸受支持のロータ構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001263351A true JP2001263351A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18590458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000071969A Pending JP2001263351A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | 磁気軸受支持のロータ構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001263351A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7719152B2 (en) | 2005-03-18 | 2010-05-18 | Rigaku Corporation | Magnetic levitation actuator |
JP2012526249A (ja) * | 2009-05-06 | 2012-10-25 | ポスコ | ロール軸を支持するマグネチック軸受装置 |
JP2017089767A (ja) * | 2015-11-11 | 2017-05-25 | 国立大学法人北海道大学 | 磁気軸受 |
-
2000
- 2000-03-15 JP JP2000071969A patent/JP2001263351A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7719152B2 (en) | 2005-03-18 | 2010-05-18 | Rigaku Corporation | Magnetic levitation actuator |
JP2012526249A (ja) * | 2009-05-06 | 2012-10-25 | ポスコ | ロール軸を支持するマグネチック軸受装置 |
JP2017089767A (ja) * | 2015-11-11 | 2017-05-25 | 国立大学法人北海道大学 | 磁気軸受 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070130 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090126 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090217 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090618 |