JP2001262497A - エンボス加工偽造防止用紙とその製造方法 - Google Patents

エンボス加工偽造防止用紙とその製造方法

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JP2001262497A
JP2001262497A JP2000073260A JP2000073260A JP2001262497A JP 2001262497 A JP2001262497 A JP 2001262497A JP 2000073260 A JP2000073260 A JP 2000073260A JP 2000073260 A JP2000073260 A JP 2000073260A JP 2001262497 A JP2001262497 A JP 2001262497A
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thickness
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JP2000073260A
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Kazuhiro Hori
一宏 堀
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Fukushima Printing Co Ltd
Original Assignee
Fukushima Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ナンバー等の機械読取時およびコンピュータプ
リントアウト時の給紙障害がなく、健常者が目視によっ
て真贋識別をするための透かし効果と、視覚障害者が指
による触感で真贋識別をするためのエンボス効果の双方
を、従来の方法と比較して安価に実現可能な重要用紙用
偽造防止用紙。 【解決手段】連続した用紙をギャップ調整可能な2本の
金属ローラー間を走行させる。金属ローラーの一方に金
属製の凸版を固着させ、凸版の凸部と金属ローラー間の
ギャップを基材用紙総厚の50〜95%程度に設定す
る。凸版は平面部と1平方mm以上の面積を持つ任意形
状の凸部からなる。凸版の凸部と金属ローラーは走行中
の用紙に加圧する。この際生じる用紙凹部に対応する用
紙裏面は概略平面となる。用紙凹部は指による触感で段
差が感知できるのみならず、光の透過性が変化し、用紙
の他の部分と比較して透かし状の効果が生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金券等券ナンバー
等の機械読取をともなう重要用紙および住民票等コンピ
ュータプリントアウトをともなう重要用紙用偽造防止用
紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金券等重要用紙の偽造防止方法と
して、健常者が目視によって真贋識別をするための透か
し加工を施す方法が一般的であり、視覚障害者が指によ
る触感で真贋識別をするためのエンボス加工を施す方法
も日本銀行券、ビール券等で一部行われている。
【0003】透かし加工を施す方法では、透かし模様を
抄紙段階で施したり、ニスインキを印刷にて含浸する方
法が一般的である。しかし、透かしは照明具等に透かし
て見ないとその判別が困難であり重要用紙の受渡の際に
当事者の目の前でそういう確認動作をとることの困難さ
が指摘されていた。透かし加工にかかるコスト面から見
ると、抄紙段階で透かし模様を施す方法は抄紙機の構造
上小ロットの生産が困難であり、重要用紙の発行枚数と
して通常考えられる枚数を想定した場合、偽造防止のた
めの透かし加工にかかる費用が高額なものであった。ま
た、透かしによる偽造防止方法は視覚障害者にとって全
く真贋確認の手だてがないことも課題とされており、抄
紙段階で透かし模様を施す場合もニスインキを印刷にて
含浸する場合も、用紙の重要度によっては透かしによる
偽造防止方法と視覚障害者が識別しうるエンボス加工に
よる偽造防止方法とを併用する必要があり、偽造防止の
ための複数の加工にかかる費用が高額なものであった。
【0004】一方、視覚障害者が指による触感で真贋識
別をするためのエンボス加工を施す方法は、金属製の凸
状のエンボス模様の版と、エンボス模様に対応した凹状
またはクッション性のある圧胴により用紙をプレスする
方法が一般的である。この場合、エンボス加工を施され
た用紙は凸部の盛り上がりと反対面の凹部のへこみを有
し、金券等の発行管理のための券ナンバーの機械読取の
際や住民票等のコンピュータプリントアウトの際、エン
ボス加工の用紙の凹凸が機械給紙の障害となるため、視
覚障害者のための偽造防止対策の必要性は広く認識され
ているにもかかわらず、エンボス加工による偽造防止方
法は透かしによる偽造防止方法ほど普及していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エンボス加
工時に凸部の盛り上がりを発生させないためナンバー等
の機械読取時およびコンピュータプリントアウト時の給
紙障害がなく、健常者が目視によって真贋識別をするた
めの透かし効果と、視覚障害者が指による触感で真贋識
別をするためのエンボス効果の双方を、従来の方法と比
較して安価に実現可能な重要用紙用偽造防止用紙に関す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】連続した用紙を基材とし
て用い、その用紙をギャップ調整可能な2本の金属ロー
ラー間を走行させる。金属ローラーの一方には写真腐食
技術を用いて成型した亜鉛合金または銅または真鍮製の
凸版を固着させ、凸版の凸部と金属ローラー間のギャッ
プを基材用紙総厚の50〜95%程度に設定する。凸版
は平面部と1平方mm以上の面積を持つ任意形状の凸部
からなる。凸版の凸部と金属ローラーは走行中の用紙に
圧力を加える。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。
【0008】連続した用紙を基材として用い、その用紙
Aをギャップ調整可能な2本の金属ローラーB1、B2
間を走行させる。金属ローラーの一方B1には写真腐食
技術を用いて成型した亜鉛合金または銅または真鍮製の
凸版Cを固着させる。凸版Cは平面部Dと1平方mm以
上の面積を持つ任意形状の凸部Eからなる。凸部Eと金
属ローラーB2間のギャップを基材用紙総厚の50〜9
5%程度に設定し、凸部Eと金属ローラーB2は走行中
の用紙Aに圧力を加える。
【0009】このようにして用紙Aに基材平面に対して
厚さが5%から50%の任意形状の凹状のエンボスFが
施されるが、凸版Cの版材が金属ローラーに対して硬度
が低いため、用紙凹部Fに対応する用紙裏面は概略平面
となる。また、用紙凹部Fは指による触感で段差が感知
できるのみならず、光の透過性が変化し、用紙の他の部
分と比較して透かし状の効果が生じる。なお、本発明に
用いられる用紙は上質紙、塗工紙、微塗工紙から選択さ
れる。
【0010】基材用紙上に形成する凹部の位置または形
状またはその双方を、重要用紙の種類ごとに差異をもた
せて設定することにより、指先による触覚識別効果を付
加することが可能となる。商品券の右上スミに凹部を設
定した用紙が500円券、右下スミに凹部を設定した用
紙が1000円券等が実施例としてあげられる。
【0011】以下に発明者による試作用紙での測定デー
タを示す。厚さ0.132mmの用紙に2種類の異なる
形状の凸版を用いて加圧した場合、双方とも凹部厚さ
0.110mm、厚みの差0.022mmで、触感で段
差を識別し凸版の形状の差異を認識することが十分に可
能であった。一方、透過濃度計による実測透過濃度は用
紙表面0.65に対し凹部0.60、透過濃度差0.0
5であった。日本銀行券一万円札の透過濃度が用紙表面
0.59、透かし部分0.54、透過濃度差0.05で
あり、本発明のエンボス加工が日本銀行券一万円札に使
用されている透かしと同等の透かし効果を有することを
示している。次にニスインキ含浸方法のサンプルとの透
過濃度比較においては、同じ厚さ0.132mmの用紙
で比較した場合、ニスインキ含浸サンプルの用紙表面
0.65、透かし部分0.61、透過濃度差0.04で
あり、本発明のエンボス加工がニスインキ含浸による透
かしと同等の透かし効果を有することを示している。な
お、ここではlog10(入射成分量/透過成分量)で
表される透過濃度を使用している。
【0012】
【発明の効果】本発明のエンボス加工により生じる凹部
と基材表面の透過濃度差は、日本銀行券およびニスイン
キ含浸方法と同等の透かし効果を有する。通常の生活分
野では、基材厚さに対して5%から50%の任意形状の
凹部を生じせしめるような強圧プレスは困難であり、ま
たカラーコピー等の画像処理技術による透かし、凹部の
再現も不可能である。このように偽造製造に対して高い
障壁を有しつ、視覚障害者のみならず健常者においても
エンボス部分に手で触れることで容易に真贋の判定がで
きる。さらに複数の異なる形状のエンボス加工を施すこ
とで重要用紙の種類を識別する機能を付加することがで
きる。本発明のエンボス加工は、透かし効果と触感によ
る識別効果を一工程で可能とするものであり、従来の加
工方法とは比較にならないほど安価で偽造防止効果を可
能にする。特に発券枚数が少ない場合のコスト低減効果
が大きい。また、凸部の盛り上がりを有しないため給紙
障害のおそれがなく、券ナンバー等の機械読取やコンピ
ュータプリントアウト用紙としても使用できる。
【0013】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成図である。
【符号の説明】
A・・・・用紙 B1・・・・金属ローラー B2・・・・金属ローラー C・・・・凸版 D・・・・凸版平面部 E・・・・凸版凸部 F・・・・用紙凹状エンボス部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 25/04 D21H 25/04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材として上質紙、塗工紙、微塗工紙から
    選択されたものである用紙の任意面上に1平方mm以上
    の面積を持ち基材厚さに対して5%から50%の凹部と
    なる任意形状の部位を1個または複数個配置し、凹部に
    対応する基材対面が概略平面であることを特徴とする、
    機械読取やコンピュータプリントアウト用紙として機械
    的連続給紙を目的に設計された用紙としての偽造防止用
    エンボス加工用紙。
  2. 【請求項2】連続した用紙を基材として用い、その用紙
    を金属ローラーの一方に写真腐食技術を用いて成型した
    金属製の凸版を固着し凸版の凸部と金属ローラー間のギ
    ャップを基材用紙総厚の50〜95%程度に設定した2
    本の金属ローラー間を走行させ、凸版の凸部と金属ロー
    ラーが走行中の用紙に圧力を加えることにより、1平方
    mm以上の面積を持ち1個または複数個の任意形状の基
    材厚さに対して5%から50%の凹部と概略平面な凹部
    に対応する基材対面とを形成することを特徴とする請求
    項1記載の偽造防止用紙の製造方法。
  3. 【請求項3】基材用紙上に形成された凹部の位置または
    形状またはその双方の差異により指先による触覚識別性
    を付与した請求項1の偽造防止用紙。
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