JP2001261881A - 発泡樹脂材の減容処理装置 - Google Patents
発泡樹脂材の減容処理装置Info
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- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
て回収し易くする減容処理装置において,処理槽の投入
口直下の処理液面に発泡樹脂材が集中して投入されて
も,槽内の発泡樹脂材の溶解成分の濃度分布,延いては
溶解作業の進行スピードを処理液全域で略均等化できる
ようにして,処理効率を向上させる。 【解決手段】 処理液Lを貯留した処理槽Vと,この処
理槽V内に設けられて,処理槽上部の投入口Vhより槽
内に投入された発泡樹脂材wを該投入口Vh下方の処理
液L中に強制的に押し込むように回転し得る強制押込手
段K1と,この強制押込手段K1よりも下方の処理槽V
内において該押込手段K1により押し込まれた発泡樹脂
材wを処理液Lと共に攪拌するように回転し得る強制攪
拌手段K2と,それら強制押込手段K1及び強制攪拌手
段K2を回転駆動する駆動手段D1,D2とを備える。
Description
等に使用される発泡スチロール等の発泡樹脂材を溶解処
理することにより減容して回収し易くするための,発泡
樹脂材の減容処理装置に関する。
いて比重が非常に小さい特性があり,軽量の割に嵩張る
ため,これを回収してリサイクルするに当たり輸送コス
トが高くなってしまう問題があった。
9−38975号公報に開示されるように回収した多量
の発泡樹脂材を処理装置により溶解処理して減容するこ
とにより,リサイクルプラントまで効率よく輸送できる
ようにしたものが既に提案されている。
置においては,処理槽への発泡樹脂材投入の利便性を図
るべく処理槽上部にその一方側に偏位して投入口が開設
されており,そのため,処理槽の投入口直下の処理液面
に発泡樹脂材が集中して投入されてしまい,その投入部
分に片寄って発泡樹脂材の溶解が進む傾向があった。従
ってこの投入部分の処理液はその他の部分の処理液と比
べて,発泡樹脂材の溶解成分の濃度分布が高くなってし
まい,これが該投入部分での溶解作業の進行スピードを
遅くし,延いては処理効率を低下させる原因となってい
た。
内壁に攪拌羽根を固設して,処理槽自体を回転駆動する
ようにした技術も提案されているが,斯かる技術は,処
理槽自体を回転駆動させるため,全体として装置の構造
が複雑化し且つ大掛かりとなってコストが嵩む等の別の
問題があった。
のであって,従来構造の上記問題を比較的簡単な構造で
解決することができる,発泡樹脂材の減容処理装置を提
供することを目的としている。
に請求項1の発明は,発泡樹脂材を溶解可能な処理液を
貯留した処理槽と,この処理槽の上部に開口した発泡樹
脂材の投入口と,処理槽内に設けられて,投入口より処
理槽内に投入された発泡樹脂材を該投入口下方の処理液
中に強制的に押し込むように回転し得る強制押込手段
と,この強制押込手段よりも下方の処理槽内において該
押込手段により押し込まれた発泡樹脂材を処理液と共に
攪拌するように回転し得る強制攪拌手段と,それら強制
押込手段及び強制攪拌手段を回転駆動する駆動手段とを
備えたことを特徴とし,また請求項2は,請求項1の発
明の上記特徴に加えて,前記強制押込手段が,処理槽内
を略水平に横切るように延びる第1回転軸と,この第1
回転軸の外周に固着された押込羽根とより構成され,ま
た前記強制攪拌手段が,処理槽内を略鉛直に貫通するよ
うに延びる第2回転軸と,この第2回転軸の外周に固着
された攪拌羽根とより構成されることを特徴とする。
に当たっては,処理槽上部の投入口より処理槽内に発泡
樹脂材を順次投入する。その投入された発泡樹脂材は,
先ず強制押込手段(押込羽根)の回転により,投入口下
方の処理液中に強制的に押し込まれて処理液と十分に接
触し,次いでその強制押込手段(押込羽根)よりも下方
に在る強制攪拌手段(攪拌羽根)の回転により,先に押
し込まれた未溶解の発泡樹脂材を処理液と共に攪拌し,
その際に,未溶解の発泡樹脂材と,発泡樹脂材が溶解し
てその溶解成分濃度が高くなった処理液とが処理槽の全
域に拡散流動し,それらの過程で発泡樹脂材の溶解が進
行する。このようにして溶解されて減容された発泡樹脂
材は,適宜の移送手段により処理液と共にリサイクルプ
ラントまで移送され,そこで処理液より分離回収され
る。
泡樹脂材が集中して投入されても,未溶解の発泡樹脂材
と,発泡樹脂材が溶解してその溶解成分濃度が高くなっ
た処理液とは,発泡樹脂材の溶解成分濃度が未だ低い処
理液と十分に攪拌しながら,処理槽内の全域に片寄りな
く拡散流動するから,発泡樹脂材の溶解成分の濃度分布
(延いては溶解作業の進行スピード)を処理槽全域で略
均等化することが可能となって,発泡樹脂材の溶解を処
理液全域で万遍なく速やかに進行させることができ,処
理効率が向上する。しかも斯かる効果は,機能の異なる
強制押込手段(押込羽根)及び強制攪拌手段(攪拌羽
根)を異なる二方向に回転できるようにして処理槽内に
配しただけの比較的簡単な構成で得られ,処理槽自体を
回転させる等の大がかりな改造を特別に行う必要はな
い。
上記特徴に加えて,前記第2回転軸の中間部を逃げるよ
うに前記押込羽根を配置して,第1及び第2回転軸を相
互に近接させるようにしたことを特徴とし,この特徴に
よれば,強制押込手段(押込羽根)との干渉を回避しな
がら,強制攪拌手段の第2回転軸を強制押込手段の第1
回転軸と極力近接配置することができるから,強制押込
手段と強制攪拌手段間での発泡樹脂材の授受を効果的に
行わせて処理効率の一層の向上が図られる上,処理槽内
の限られた空間に強制押込手段及び強制攪拌手段を無理
なくコンパクト設置可能となる。しかも上記第2回転軸
は,これが処理槽内を略鉛直に貫通することで両持ち支
持構造となって支持剛性が高くなる上,空間的に比較的
余裕のある処理槽上方に該第2回転軸の回転駆動手段を
無理なく配置可能となる。
3の各発明の上記特徴に加えて,前記処理槽の一側に
は,前記投入口よりも低い位置に搬入部を,また前記投
入口の真上に搬出部をそれぞれ配したコンベア装置を設
けて,このコンベア装置を介して前記投入口に発泡樹脂
材を投入できるようにし,このコンベア装置と前記処理
槽とを共通の架台上に取付けたことを特徴とし,この特
徴によれば,処理槽の投入口が高位置にあっても,その
下方よりコンベア装置を介して発泡樹脂材を難なく容易
に投入することができ,しかも処理槽及び投入装置は,
これらを共通の架台上で一纏めにユニット化することが
できるため,設置面上へのセット作業や,交換作業等を
能率よく容易に行える。
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
一実施例を示すものであって,特に図1は,減容処理車
の一部破断全体側面図,図2は図1の2矢視平面図,図
3は図1の3矢視後面図,図4は,減容処理車に搭載し
た処理装置の主要部を示す一部破断側面図,図5は図4
の5矢視平面図,図6は図4の6矢視後面図,図7は図
4の7−7線拡大断面図,図8は後部扉を開放した状態
を示す図3対応図である。
ル等の発泡樹脂材を処理液に溶解させて減容処理する減
容処理車としてのトラックTは,その車体枠F上に,内
部に閉鎖空間Sを有する箱状のボディBを搭載してい
る。このボディBは,その後面及び左右側面を略全面に
亘り開放する後部開口Br及び左右の側部開口Bsを有
するボディ本体1と,このボディ本体1の後端部に取付
けられて後部開口Brを観音開き状に開閉可能な後部扉
Grと,同ボディ本体1の上部に上下揺動可能に取付け
られて左右の側部開口Bsの上側大部分を各々独立に開
閉可能な左右の側部扉Gsと,同ボディ本体1の下部に
上下揺動可能に取付けられて左右の側部開口Bsの下端
部分を各々独立に開閉可能な左右の側部煽戸Gs′とを
備えており,側部扉Gsと側部煽戸Gs′の相対応する
自由端相互は,それらの閉じ状態で側部扉Gsが外側と
なるようにして重なり合う。
び側部煽戸Gs′を各々の閉じ位置に固縛可能なロック
手段(図示せず)と,後部扉Gr,側部扉Gs及び側部
煽戸Gs′を手動又は自動で開閉操作するための操作機
構又は駆動機構(図示せず)とが設けられる。尚,図示
例では,左右の各側部開口Bsは,その上端が天井開口
部と連続しており,これに対応して側部扉Gsの上部は
天井壁部を兼ねるように横断面L字状に屈曲形成される
が,本発明では,側部扉Gsを天井壁部と別体として単
純な平板状に形成してもよい。
るための処理液L(図示例では塩化メチレン等の溶剤)
を貯留する箱状の処理槽Vと,ボディBの後部開口Br
に搬入部Ciを,また処理槽V内に搬出部Coをそれぞ
れ臨ませるようにボディB内に設けられて発泡樹脂材w
を処理槽V内に投入し得る投入装置としてのコンベア装
置Cと,処理槽V内の処理液Lを冷却して気化しにくく
する冷却手段Rとが配設される。
は後側)に偏位して投入口Vhが開口している。また処
理槽Vの後壁上端部には後下がりに傾斜した後傾壁部V
rが形成されており,この後傾壁部Vrと,処理槽Vの
上壁とに跨がって前記投入口Vhが形成され,従ってそ
の投入口Vhの後端側の開口縁eは,処理槽Vの上壁よ
り下がっている。
前半部(水平開口部分)を随時開閉し得る開閉蓋40が
摺動可能に載置される。この開閉蓋40は,図示例では
処理槽Vの上壁に固設した左右一対のガイドレール41
に摺動可能に案内支持されており,投入口Vhの前半部
を閉じる閉じ位置(後退位置)と同前半部を開く開き位
置(前進位置)との間を前後にスライド可能である。
尚,この開閉蓋40の開閉操作は,図示例では該蓋40
に設けた把手を掴んで手動で行うようにしているが,蓋
開閉駆動用のアクチュエータを設けて自動で行うように
してもよい。
うようにボディBの床部Bfと処理槽Vの後壁とに亘り
斜めに掛け渡される。処理槽Vの上壁には,投入口Vh
を前方及び左右両側方より囲むホッパHが連設され,コ
ンベア装置Cの搬出部Coより投下された発泡樹脂材w
を投入口Vh側に誘導案内する。尚,前記ホッパHの前
壁下端部には,前後にスライドする開閉蓋40の通過を
許容するスリット状の開口が形成されている。
置と同様に,機枠2に回転自在に支持される駆動輪3a
と被動輪3b間に無端ベルトCbを懸回して構成されて
おり,駆動輪3aには,これを回転駆動するモータ4が
連動連結され,またベルトCbには,滑り止め用の突起
Cbtが適宜間隔で設けられる。前記機枠2は,その前
部下面が処理槽V後壁の取付ブラケット17に,またそ
の後部下面が後述する架台f上の取付ブラケット18に
それぞれ着脱可能に固着される。
その一側に計量装置5が,またその他側に操作盤6がそ
れぞれ後部開口Brに臨むように配設され,計量装置5
は後述する架台f上に,また操作盤6はコンベア装置C
の機枠2にそれぞれ取付けられる。計量装置5は,投入
される発泡樹脂材wの重量を計測してその総重量に見合
った処理費用を請求するために使用される。また操作盤
6には,コンベア装置Cや後述する強制押込手段K1,
攪拌手段K2,その他の車両搭載機器の操作スイッチや
非常停止スイッチ等が設けられる。
処理槽Vの投入口Vhからは,処理液Lの気化ガス(こ
のガスは空気より重く,クリーンではない)がオーバー
フローして外気に拡散する恐れがある。そこでボディB
内(特に図示例ではコンベア装置Cの下方)には,投入
口Vhの,最も低位置にある後端側の開口縁eよりオー
バーフローする処理液Lの気化ガスを回収する回収装置
Aが配設される。この回収装置Aは,投入口Vhの後端
側の開口縁eに連なるようにして処理槽Vの後壁に固着
されて前記オーバーフローガスを受容する上面開放のガ
ス溜め容器7と,その容器7に溜まったガスをその容器
7底部より吸引するブロア8と,そのブロア8とガス溜
め容器7との間を接続する導管9の途中に介装されて吸
引ガス吸着用の活性炭等の吸着材を収容した吸着材ボッ
クス10とを備えており,ガス溜め容器7の上面開口部
は投入口Vhと同幅又はそれよりも幅広に形成される。
前記ガスは,ブロア8に吸引されて吸着材ボックス10
を通過する際にそのボックス内部の吸着材により好まし
くないガス成分が吸着除去されてクリーンにされ,ブロ
ア8から延びる放出管11より外気に放出される。
回収装置Aの主要部(ブロア8,導管9,吸着材ボック
ス10)は,共通の架台f上にボルト等の適宜固着手段
により着脱可能に取付けられる。またその架台fは,車
体枠F上に搭載固定されるボディ床板Bfの上面にボル
ト等の適宜固着手段により着脱可能に結合される。斯か
る構造によれば,回収装置A,コンベア装置C及び処理
槽Vは,これらを共通の架台fに取付けて一纏めにユニ
ット化することができるため,車両へのセット作業や,
交換作業等を能率よく容易に行うことができ,またこれ
らを車両から取り外して特定場所に定置使用する場合に
も一纏めに取り扱うことができて便利である。
2と供給口13とが設けられ,それら排出口12と供給
口13はそれぞれボディBの左右何れの側からでも他の
接続管と接続作業できるように左右一対ずつ設けられ且
つ栓体により随時に且つ個別に開閉可能となっている。
前記排出口12は,処理槽Vの最下部に配設され,また
供給口13は,処理液Lの初期液面(図4の実線参照)
よりも上方の適宜高さ(図示例では図4の鎖線で示す満
載時液面と略同じレベル)に設定される。
た冷蔵又は冷凍装置のエバポレータを含む冷気吹出ユニ
ットより構成されており,図示例では処理槽V前方のボ
ディB天井面に固定支持される。前記冷蔵又は冷凍装置
は,冷蔵又は冷凍機能を備えた従来周知の運搬車両に搭
載されるものと基本的に同じものが使用され,前記冷却
手段R(冷気吹出ユニット)以外の主要な構成要素,例
えば圧縮機や放熱器等は,図示されてはいないがボディ
B外の車体枠F上の適所に配設される。前記冷蔵又は冷
凍装置の運転時には,冷却手段Rからは処理液Lの気化
温度(例えば塩化メチレンの場合は約5°C)近く又は
それ以下の温度の冷気が処理槽Vに向けて吹きつけら
れ,その内部の処理液Lが冷却されて気化が極力抑制さ
れる。
槽V内に投入された発泡樹脂材wを該投入口Vh下方の
処理液L中に強制的に押し込むように回転し得る強制押
込手段K1と,この強制押込手段K1よりも下方におい
て,該押込手段K1により押し込まれた発泡樹脂材wを
処理液Lと共に攪拌するように回転し得る強制攪拌手段
K2とが設けられる。
水平に横切るように延びる第1回転軸J1と,この第1
回転軸J1の外周に固着された多数の押込羽根20とよ
り構成される。図示例では第1回転軸J1の軸方向に等
間隔をおいてその放射方向に整列する複数の押込羽根2
0が櫛歯状の横列羽根群b1〜b4を構成しており,そ
れら羽根群b1〜b4が複数組(図示例では4組)形成
されて等角度(図示例では90°)ずつ位相をずらして
配列されている。
を略鉛直に貫通するように延びる第2回転軸J2と,こ
の第2回転軸J2の外周に固着され且つ強制押込手段K
1よりも下方に配置されて放射状に延びる複数の攪拌羽
根21とより構成され,各攪拌羽根21は処理液L中に
浸漬される。各攪拌羽根21は短冊状に形成されて,第
2回転軸J2の軸線に対し斜めに傾斜するように配置さ
れる。
設けた第1回転駆動手段としてのモータD1によりチェ
ン伝動機構19を介して回転駆動され,また前記第2回
転軸J2は,処理槽Vの上壁に設けた第2回転駆動手段
としてのモータD2により回転駆動される。これらモー
タD1,D2及びコンベア装置Cのモータ4,並びに前
記冷蔵又は冷凍装置,ブロア8等へは車載バッテリから
電力を供給可能であるが,該バッテリの負担を軽減する
ために,それら電気機器の少なくとも一部に対して家庭
用交流電源から電力供給を行うようにしてもよい。
b1〜b4において一部の押込羽根20と,これに第1
回転軸J1の軸方向に隣接する押込羽根20との間(図
示例では中央の2つの押込羽根20の間)には,強制攪
拌手段K2の第2回転軸J2の中間部が通る隙間22が
形成されている。かくして第2回転軸J2を避けるよう
に押込羽根20を配置することにより,第2回転軸J2
を,強制押込手段K1(押込羽根20)との干渉を回避
しながら強制押込手段K1の第1回転軸J1と極力近接
配置することができるため,強制押込手段K1と強制攪
拌手段K2間での発泡樹脂材wの授受を効果的に行わせ
て処理効率を向上させることができ,その上,処理槽V
内の限られた空間に強制押込手段K1及び強制攪拌手段
K2を無理なくコンパクトに設置可能となる。しかも上
記第2回転軸J2は,これが処理槽V内を略鉛直に貫通
することで両持ち支持構造となって支持剛性が高くなる
上,空間的に比較的余裕のある処理槽V上方に該第2回
転軸J2の回転駆動手段D2を無理なく配置することが
できる。
脂材wの溶解処理に当たっては,予め処理槽V内に供給
口13より処理液Lを初期レベル(図4実線位置)まで
供給し,貯留しておく。
を減容処理するに際しては,先ず,後部扉Grを開いて
ボディBの後部開口Brを開放し,その後部開口Brに
搬入部Ciが臨むコンベア装置Cの運転を開始する。そ
してこのコンベア装置Cの搬入部Ciに発泡樹脂材wを
ランダムに載せると,それらは,コンベア装置Cにより
処理槽V上方まで上昇搬送され,その搬出部Coからホ
ッパHに案内されつつ投入口Vhに投入され,そこから
処理槽V内に落下する。
量の発泡樹脂材wは,先ず,強制押込手段K1(押込羽
根20)の回転により投入口Vh下方の処理液L中に強
制的に押し込まれて処理液Lと十分に接触し,次いでそ
の強制押込手段K1(押込羽根20)よりも下方に在る
強制攪拌手段K2(攪拌羽根21)の回転により,先に
押し込まれた未溶解の発泡樹脂材wを処理液Lと共に攪
拌し,その際に,未溶解の発泡樹脂材wと,発泡樹脂材
wが溶解してその溶解成分濃度が高くなった処理液Lと
が処理槽V内の全域に拡散流動し,それらの過程で発泡
樹脂材Vの溶解が進行する。このようにして処理液Lに
溶解されて減容された発泡樹脂材は,そのまま(即ち処
理槽V内の処理液Lと共に)減容処理車によってリサイ
クルプラントまで輸送され,そこで処理液Lより分離回
収される。
面に発泡樹脂材wが集中して投入されても,未溶解の発
泡樹脂材wと,発泡樹脂材wが溶解してその溶解成分濃
度が高くなった処理液Lとは,発泡樹脂材wの溶解成分
濃度が未だ低い処理液Lと十分に攪拌しながら,処理槽
内の全域に片寄りなく拡散流動するから,発泡樹脂材w
の溶解成分の濃度分布(延いては溶解作業の進行スピー
ド)を処理槽V全域で略均等化することが可能となっ
て,発泡樹脂材wの溶解を処理液全域で万遍なく速やか
に進行させることができ,処理効率が向上する。
びコンベア装置Cは,ボディB内に収容されて外部に剥
き出しとならないため,それら装置C,Vが風雨に晒さ
れて汚れたり或いは他物との衝突で破損したりする不具
合が効果的に回避される。
液Lを冷却して気化しにくくする冷却手段Rを備えるの
で,前述の溶解処理中,或いは輸送中における処理液L
の気化が効果的に抑えられてコスト節減や環境保全に有
効であり,また処理槽VがボディBの内部空間に置かれ
る関係で,冷却手段Rによる処理槽V(従って処理液
L)の温度管理も比較的容易となる。
理槽Vの投入口Vhからは,図4の矢印で示すように処
理液Lの気化ガス(このガスは空気より重く,クリーン
ではない)がオーバーフローするが,本実施例では,ボ
ディB内(特に図示例ではコンベア装置Cの下方)に特
設した回収装置Aにより,投入口Vhの後端側開口縁e
よりオーバーフローした気化ガスをクリーンにした後に
大気に放出することができる。また処理槽Vとボディ床
板Bf(架台f)との間に斜めに掛け渡されるコンベア
装置Cの直下には側面視三角形状のデッドスペースが存
在するが,本実施例では斯かるデッドスペースを利用し
てガス回収装置Aを無理なく設置可能である。
テナンス用の側部開口Bsと,この側部開口Bsを開閉
し得る側部扉Gs及び側部煽戸Gs′を備えており,側
部扉Gsは,それの開放時には側部開口Bsの上方に回
動可能であり,また側部煽戸Gs′は,それの開放時に
は側部開口Bsの下方に回動可能である。従って処理槽
Vやコンベア装置Cに対する点検整備,交換等のメンテ
ナンスの際には,ボディBの側部開口Bsを大きく開く
ことができるため,それらメンテナンス作業を側面扉に
邪魔されずに能率よく的確に行える。
が,本発明はその実施例に限定されることなく,本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。例えば前記実施
例では,減容処理装置を車輌の車体枠上に搭載して,減
容処理した発泡樹脂材を処理液と共にそのまま輸送でき
るようにしたものを示したが,本発明では,減容処理装
置を,発泡樹脂材の回収に便利な固定の設置場所上に定
置して,減容処理した発泡樹脂材を減容処理装置とは別
個独立した他の輸送手段により輸送するようにしてもよ
い。
明によれば,処理槽上部の投入口より処理槽内に発泡樹
脂材を順次投入したときに,その投入された発泡樹脂材
を,先ず強制押込手段(複数の押込羽根)の回転によ
り,投入口下方の処理液中に強制的に押し込むようにし
て処理液と十分に接触させ,次いでその強制押込手段
(複数の押込羽根)よりも下方の処理槽内において,強
制攪拌手段(複数の攪拌羽根)の回転により,先に押し
込まれた未溶解の発泡樹脂材を処理液と共に攪拌させ,
その際に,未溶解の発泡樹脂材と,発泡樹脂材が溶解し
てその溶解成分濃度が高くなった処理液とを処理槽の全
域に拡散流動させるようにして,それらの過程で発泡樹
脂材を処理液に溶解させるようにしている。この場合,
処理槽の投入口直下の処理液面に発泡樹脂材が集中して
投入されても,未溶解の発泡樹脂材と,発泡樹脂材が溶
解してその溶解成分濃度が高くなった処理液とを,発泡
樹脂材の溶解成分濃度が未だ低い処理液と十分に攪拌し
ながら,処理槽内の全域に片寄りなく拡散流動させるこ
とができるから,発泡樹脂材の溶解成分の濃度分布を略
均等化することが可能となって,発泡樹脂材の溶解を処
理液全域で万遍なく速やかに進行させることができ,全
体として処理効率を向上させることができる。しかも本
発明装置は,機能の異なる強制押込手段(押込羽根)及
び強制攪拌手段(攪拌羽根)を処理槽内で異なる二方向
に回転できるようにして処理槽内に配しただけの比較的
簡単な構成で得られ,処理槽自体を回転させる等の大が
かりな改造を特別に行う必要はないから,コスト節減に
寄与することができる。
転軸の中間部を逃げるように前記押込羽根を配置して,
第1及び第2回転軸を相互に近接させるようにしたの
で,強制押込手段(押込羽根)との干渉を回避しなが
ら,強制攪拌手段の第2回転軸を強制押込手段の第1回
転軸と極力近接配置することができ,従って強制押込手
段と強制攪拌手段間での発泡樹脂材の授受を効果的に行
わせて処理効率を一層向上させることができる上,処理
槽内の限られた空間に強制押込手段及び強制攪拌手段を
無理なくコンパクトに設置可能となる。しかも上記第2
回転軸は,これが処理槽内を略鉛直に貫通することで両
持ち支持構造となって支持剛性が高くなる上,空間的に
比較的余裕のある処理槽上方に該第2回転軸の回転駆動
手段を無理なく配置可能となる。
の一側には,投入口よりも低い位置に搬入部を,また投
入口の真上に搬出部をそれぞれ配したコンベア装置を設
けて,このコンベア装置を介して投入口に発泡樹脂材を
投入できるようにしたので,処理槽の投入口が高位置に
あっても,その下方より発泡樹脂材の投入作業を無理な
く能率的に行うことができる。しかもこのコンベア装置
及び処理槽は,これらを共通の架台上に取付けて一纏め
にユニット化することができるため,設置面上へのセッ
ト作業や,交換作業等を能率よく容易に行うことができ
る。
一部破断全体側面図
示す一部破断側面図
Claims (4)
- 【請求項1】 発泡樹脂材(w)を溶解可能な処理液
(L)を貯留した処理槽(V)と,この処理槽(V)の
上部に開口した発泡樹脂材(w)の投入口(Vh)と,
処理槽(V)内に設けられて,投入口(Vh)より処理
槽(V)内に投入された発泡樹脂材(w)を該投入口
(Vh)下方の処理液(L)中に強制的に押し込むよう
に回転し得る強制押込手段(K1)と,この強制押込手
段(K1)よりも下方の処理槽(V)内において該押込
手段(K1)により押し込まれた発泡樹脂材(w)を処
理液(L)と共に攪拌するように回転し得る強制攪拌手
段(K2)と,それら強制押込手段(K1)及び強制攪
拌手段(K2)を回転駆動する駆動手段(D1,D2)
とを備えたことを特徴とする,発泡樹脂材の減容処理装
置。 - 【請求項2】 前記強制押込手段(K1)は,処理槽
(V)内を略水平に横切るように延びる第1回転軸(J
1)と,この第1回転軸(J1)の外周に固着された押
込羽根(20)とより構成され,また前記強制攪拌手段
(K2)は,処理槽(V)内を略鉛直に貫通するように
延びる第2回転軸(J2)と,この第2回転軸(J2)
の外周に固着された攪拌羽根(21)とより構成される
ことを特徴とする,請求項1に記載の発泡樹脂材の減容
処理装置。 - 【請求項3】 前記第2回転軸(J2)の中間部を逃げ
るように前記押込羽根(20)を配置して,第1及び第
2回転軸(J1,J2)を相互に近接させるようにした
ことを特徴とする,請求項2に記載の発泡樹脂材の減容
処理装置。 - 【請求項4】 前記処理槽(V)の一側には,前記投入
口(Vh)よりも低い位置に搬入部(Ci)を,また前
記投入口(Vh)の真上に搬出部(Co)をそれぞれ配
したコンベア装置(C)を設けて,このコンベア装置
(C)を介して前記投入口(Vh)に発泡樹脂材(w)
を投入できるようにし,このコンベア装置(C)と前記
処理槽(V)とを共通の架台(f)上に取付けたことを
特徴とする,請求項1,2又は3に記載の発泡樹脂材の
減容処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000079331A JP3934847B2 (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | 発泡樹脂材の減容処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001261881A true JP2001261881A (ja) | 2001-09-26 |
JP3934847B2 JP3934847B2 (ja) | 2007-06-20 |
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ID=18596594
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Country | Link |
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JP (1) | JP3934847B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007302107A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Shimadzu Corp | 車両用液圧装置 |
JP2008308651A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Mayekawa Mfg Co Ltd | 発泡スチロールの減容方法及び減容装置 |
JP6113349B1 (ja) * | 2016-10-20 | 2017-04-12 | 株式会社Hoidi Japan | 排出物用処理移動体 |
-
2000
- 2000-03-16 JP JP2000079331A patent/JP3934847B2/ja not_active Expired - Fee Related
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