JP2001261611A - 複合金属酸化物及びその前駆体の製造方法並びにその前駆体の製造に用いる水溶性有機金属化合物の製造方法 - Google Patents

複合金属酸化物及びその前駆体の製造方法並びにその前駆体の製造に用いる水溶性有機金属化合物の製造方法

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JP2001261611A
JP2001261611A JP2000078816A JP2000078816A JP2001261611A JP 2001261611 A JP2001261611 A JP 2001261611A JP 2000078816 A JP2000078816 A JP 2000078816A JP 2000078816 A JP2000078816 A JP 2000078816A JP 2001261611 A JP2001261611 A JP 2001261611A
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Masato Kakihana
眞人 垣花
Taro Asai
太郎 浅井
Noriaki Mochida
典秋 持田
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NKK Design and Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温で加熱処理する必要がなく、ま
た、非水雰囲気で行う必要がなく、さらに、有機溶媒を
使用する必要がないとともに、安定で、かつ安価な薬品
を原料とすることができる複合金属酸化物の製造方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 ビスマスニオブ酸ストロンチウムを構
成する各金属の塩にキレート剤、カルボン酸及びアミノ
酸から選定される1種以上及びアンモニア水を加えて水
溶液系で反応させ、各金属の水溶性有機化合物を析出さ
せる。各水溶性有機化合物を含む水溶液を調製し、この
水溶液を加熱して濃縮した後、有機分が分解する温度ま
で加熱して前駆体を製造する。前駆体を加熱処理するこ
とより複合金属酸化物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体、光触媒、
蛍光体などの材料として使用される複合金属酸化物及び
その前駆体の製造方法並びにその前駆体の製造に用いる
水溶性有機金属化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ある種の複合金属酸化物は、誘電体、光
触媒、蛍光体などの材料として使用されている。例え
ば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)は強誘電体として
有名な物質であり、不揮発メモリーとして使用されてい
る。しかし、チタン酸ジルコン酸鉛は有害な鉛を含むも
のであり、これを合成して熱処理する際に鉛が蒸発し、
また、これを使用した製品を廃棄した際には鉛を含む廃
棄物の処理が行われるので、環境汚染が引き起こされる
ことが懸念される。
【0003】このため、チタン酸ジルコン酸鉛に代わる
新たな強誘電体材料として、有害な元素を一切含まない
ビスマス層状化合物(BLSF)、例えば、ビスマスニ
オブ酸ストロンチウム(SrBi2Nb29(SB
N))が注目されている。
【0004】そして、このビスマス層状化合物はチタン
酸ジルコン酸鉛と比べ、以下の点で優れている。 1)比誘電率εsが小さい(100〜200) 2)誘電損失tanδが小さい(0.01以下) 3)キュリー点Tcが高い(300〜900℃) 4)電気機械結合係数κの異方性が大きい(κ33/κ
31=5〜10) 5)共振周波数の温度係数が小さい(0〜20ppm) 6)エージング特性が良好である。
【0005】また、チタン酸ジルコン酸鉛は、分極方向
を反転させたときの反転回数が多くなるに従って、残留
分極量も変化するために寿命に問題があった。しかし、
ビスマス層状化合物に関しては、このような報告はされ
ておらず、このような点から、実用化されつつある低容
量メモリーカードなどへの応用が期待されており、ま
た、基礎研究・応用研究の両方を進めることにより、D
RAMを超える大容量メモリーになることが期待されて
いる。
【0006】従来、上記ビスマスニオブ酸ストロンチウ
ムのような複合金属酸化物は、固相法又は液相法によっ
て製造されている。固相法は、酸化物や炭酸塩を出発原
料として用い、それら複数の金属化合物の粉末を混合し
た後、高温加熱処理することにより複合金属酸化物を製
造する方法である。液相法は、原料を溶解した溶液から
その前駆体となるゲル状物を製造し、その前駆体を加熱
処理することにより複合金属酸化物を製造する方法であ
る。
【0007】固相法については、Journal of
Solid State Chemistry,126
巻,135〜141頁(1996年)にその記載があ
る。この文献においては、高純度なSrCO(99.
5%),Bi(99.999%),Nb
(99.9%)が出発原料として使用されており、そ
の製造に際しては、上記の粉末を乳鉢或いはボールミル
などを用いて均一に混合した後、仮焼し、次いで、本焼
する加熱処理を行う。仮焼の段階では、最初に900℃
で15時間、さらに1000℃で15時間加熱する処理
を行い、本焼では1200℃で24時間の加熱処理を行
う。このように、高温でかつ長時間をかけて反応を進行
させる固相法による製法が示されている。
【0008】液相法については、Journal of
Sol−Gel Science and Techno
logy,13巻,885〜888頁(1998年)に
その記載がある。この文献においては、有機溶媒中での
み安定なストロンチウムの2−エチルヘキサン酸塩、ビ
スマスの2−エチルヘキサン酸塩、及びニオブのアルコ
キシドを出発原料として用いており、これらの原料を有
機溶媒に溶解させた溶液からゲル状物を製造し、このゲ
ル状物を加熱処理する。
【0009】また、Materials Letter
s 40巻,33〜38頁(1999年)には、分解し
やすいニオブのアルコキシドを用いる代わりに、安定な
ニオブ・クエン酸錯体を合成し、これを使用する方法が
示されている。しかし、ストロンチウム源とビスマス源
については、エチルヘキサン酸塩の代わりに、水に難溶
性な化合物である炭酸塩や酸化物を用いている。そし
て、炭酸塩や酸化物を水溶化するために、エチレンジア
ミンを加え、さらに、反応系の処理物が適当な粘度を有
するようにするために、エチレングリコールを添加して
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の固相法及び液相法による複合金属酸化物の製造
方法は各種問題があった。すなわち、上述した固相法に
おいては、粉末を混合する際に、ボールミルから不純物
が混入して汚染されることが懸念される上に、加熱処理
に際しては、上記のような高温かつ長時間を要するもの
であった。
【0011】また、Journal of Sol−Ge
l Science and Technologyに記
載された液相法においては、原料として使用するニオブ
のアルコキシドが、空気中の水分により容易に分解され
やすく、また、引火点も36℃と低く非常に危険な薬品
であるため、その製造に際しては、完全な非水雰囲気中
及び不活性ガス雰囲気中で行われなければならなかっ
た。
【0012】さらに、極めて高価な原料を使用しなけれ
ばならず、製品としての複合金属酸化物の価格が高くな
るものであった。すなわち、ニオブのアルコキシドの価
格は100g当たり約10万円であり、極めて高価な薬
品である。また、ビスマスのエチルヘキサン酸塩につい
ても、その価格は100g当たり約1万円であり、高価
な薬品である。
【0013】Materials Lettersに記
載された液相法においては、引火性、毒性、腐食性を有
するエチレンジアミンや有毒なエチレングリコールを使
用しなければならず、安全性に問題があり、また、環境
調和型の合成プロセスであるとは言えなかった。
【0014】本発明は、以上の問題点を解決し、高温で
加熱処理する必要がなく、また、非水雰囲気で行う必要
がなく、さらに、有機溶媒を使用する必要がないととも
に、安定で、かつ安価な薬品を原料とすることができる
複合金属酸化物の製造方法、及びその前駆体の製造方
法、並びにその前駆体の製造に用いる水溶性有機金属化
合物の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明においては、複合金属酸化物
を構成する金属の塩に錯体形成剤及びアンモニア水を加
えて水溶液系で反応させ、反応生成物を析出させること
により水溶性有機金属化合物を製造する。
【0016】請求項2に係る発明においては、請求項1
に係る発明における錯体形成剤が、キレート剤、カルボ
ン酸及びアミノ酸から選定される1種以上である。
【0017】請求項3に係る発明においては、請求項1
又2に係る発明における水溶性有機金属化合物が複合金
属酸化物を構成する金属とクエン酸とグリシンの錯体化
合物である。
【0018】請求項4に係る発明においては、請求項1
又2に係る発明における水溶性有機金属化合物が複合金
属酸化物を構成する金属とエチレンジアミン四酢酸の錯
体化合物である。
【0019】請求項5に係る発明においては、請求項1
又2に係る発明における水溶性有機金属化合物が複合金
属酸化物を構成する金属とクエン酸の錯体化合物であ
る。
【0020】請求項6に係る発明においては、それぞれ
請求項1、2、3、4又は5に係る発明により製造され
た複数の水溶性有機金属化合物を含む水溶液を調製し、
この水溶液を加熱して濃縮した後、有機分が分解する温
度まで加熱することにより複合金属酸化物の前駆体を製
造する。
【0021】請求項7に係る発明においては、請求項6
に係る発明により製造された複合金属酸化物の前駆体を
加熱処理することより複合金属酸化物を製造する。
【0022】請求項8に係る発明においては、請求項7
に係る発明により製造される複合金属酸化物がビスマス
ニオブ酸ストロンチウムである。
【0023】本発明による複合金属酸化物の製造におい
ては、その前駆体を合成する反応を水溶液系で行う。こ
のため、複合金属酸化物を構成する金属の原料はすべて
水溶性化合物を使用する。
【0024】ところで、半導体材料などに用いられるT
i,Zn,Hf,Nb,Ta,Biなどの金属化合物は
多くのものが水溶性を有していない。また、水溶性のも
のであっても、複合金属酸化物を製造する際に不利益を
もたらす成分を含んでいたり、水に溶解した際に加水分
解して難溶性沈殿物を生成したり、或いは他の金属イオ
ンと反応して難溶性沈殿物を生成したりする。このた
め、前記の機能を有する複合金属酸化物の製造用原料と
して使用することができる水溶性金属化合物は見当たら
ない。
【0025】そこで、本発明者らは、上記の複合金属酸
化物を製造する際に使用することができる水溶性金属化
合物を製造する方法の研究に着手した。この研究におい
ては、得られる水溶性化合物の条件として、安定なもの
であること、有害成分や不利益をもたらす成分を含有し
ないものであること、安価なものであること、の3点を
挙げた。
【0026】従って、出発物質としては、有害成分や、
後の複合金属酸化物やその前駆体の製造工程で不利益が
もたらされる成分を含有しないものであって、硝酸塩や
シュウ酸塩などのような塩を使用する。例えば、硝酸塩
は、毒性は殆ど無いが、水溶液中では難水溶性の化合物
を形成するので、そのままの状態では使用することがで
きない。しかし、硝酸塩はその硝酸成分が比較的低温度
で揮散し易い上に、安価であると言う利点があるので、
これを出発物質の一つとして安定な水溶性金属化合物を
製造する研究を行った。
【0027】その結果、複合金属酸化物を構成する金属
の塩の水溶液に錯体形成剤を加えて反応させることによ
り、安定な錯体化合物が生成することを見出し、本発明
に到った。これにより、複合金属酸化物の製造におい
て、その前駆体を合成する反応を水溶液系で行うことが
可能になった。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明において、複合金属酸化物
としては、ビスマスニオブ酸ストロンチウム、ビスマス
タンタル酸ストロンチウム(SrBiTa)、
チタン酸ビスマス(BiTi12)、チタン酸ビ
スマス(BiTi12)、バナジウム酸ビスマス
(BiVO)、ニオブ酸ビスマス(BiNbO)、
ルテニウム酸ビスマス(BiRu)、ビスマス
酸バリウム(BaBiO)、ビスマス酸バリウムカリ
ウム(Ba−xKxBiO)、ビスマスチタン酸ナ
トリウム(Na−xBixTiO)、ビスマス酸ス
トロンチウム銅(BiSrCuO)、ビスマス酸
ストロンチウムランタン銅(BiSr−xLaxCu
)、ビスマス酸ストロンチウムカルシウム銅(Bi
SrCaCu )、ビスマス酸ストロンチウム
イットリウム銅(BiSrYCu )モリブデ
ン酸ストロンチウムビスマス(BiSrMo
)、タングステン酸ストロンチウムビスマス(Bi
SrWO)、チタン酸ビスマス(III)(Bi
)、スズ酸ビスマス(BiSn)、イ
ンジウム酸ビスマス(BiInO)、ビスマス酸バリ
ウム銅(BiBaCuO)、ビスマス(III)酸ナ
トリウム(NaBiO)、ビスマス(V)酸ナトリウム
(NaBiO)、ジルコン酸ビスマス(BiZr
)、ハフニウム酸ビスマス(BiHf)等
がある。
【0029】複合金属酸化物を構成する金属としては、
ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)、ストロンチウム
(Sr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ハウニウム
(Hf)、ニオブ(Nb)、ルテニウム(Ru)、バナ
ジウム(V)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、
カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、銅(Cu)、
ランタン(La)を初めとする希土類元素全般、イット
リウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(H
f)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、スズ
(Sn)、インジウム(In)等があり、金属の塩とし
ては、硝酸塩、シュウ酸塩、亜硝酸塩、塩化物、硫酸
塩、亜硫酸鉛、酢酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、水酸化
物、過塩素酸塩、オキシ塩化塩等がある。
【0030】本発明による水溶性有機金属化合物の製造
方法においては、複合金属酸化物を構成する金属の塩に
錯体形成体及びアンモニア水を反応させて錯体化合物を
製造するが、この錯体形成体としては、キレート剤、カ
ルボン酸、アミノ酸等を用いることができ、これらを単
独で使用しても、任意の2種を組み合わせて使用しても
(キレート剤とカルボン酸、キレート剤とアミノ酸、カ
ルボン酸とアミノ酸)、3種全てをしてもよい。
【0031】キレート剤としては、エチレンジアミン四
酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、2,
2’−ビピリジル(bpy)、ジエチレントリアミン四
酢酸(DTPA)などを使用することができる。
【0032】カルボン酸としては、クエン酸、乳酸、酒
石酸、リンゴ酸、ヒドロアクリル酸、グリセリン酸など
のヒドロキシカルボン酸、及び、コハク酸、シュウ酸、
マレイン酸、マロン酸、アクリル酸、プロピオン酸、酢
酸などを使用することができる。これらの中、特に、2
座配位子以上のものが好ましい。
【0033】アミノ酸としては、グリシン、アラニン、
セリン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン酸
などを使用することができる。
【0034】複合金属酸化物の前駆体を製造するための
水溶性有機金属化合物を製造する際には、その金属の塩
の水溶液に上記錯体形成剤及びアンモニア水を加えるの
で、その金属の水酸化物が生成し、この水酸化物と錯体
形成剤が反応して錯体化合物が形成される。この錯体化
合物は、水溶液中で、長期間に亘って安定であることが
確認されている。
【0035】上記の反応において、錯体形成剤との反応
による生成物は、(1)〜(3)式による一般式で示さ
れる。なお、(1)〜(3)式において、M=複合金属
酸化物を構成する金属、L=キレート剤、C=カルボン
酸、A=アミノ酸を示す。
【0036】錯体形成剤としてキレート剤を使用した場
合 (NH[M・L] …… (1) 錯体形成剤としてカルボン酸とアミノ酸を使用した場合 (NH[M・C] …… (2) 錯体形成剤としてカルボン酸を使用した場合 (NH[M・C] …… (3)
【0037】以上のようにして製造した水溶性有機金属
化合物を使用して複合金属酸化物を製造するには、ま
ず、複数の水溶性有機金属化合物を含む水溶液を調整
し、この水溶液を加熱して濃縮した後、有機分が分解す
る温度まで加熱して複合金属酸化物の前駆体を製造す
る。すなわち、目的の複合金属酸化物に応じて構成する
金属の水溶性有機化合物を選択し、これらを含む水溶液
を調製するものである。
【0038】例えば、ビスマスニオブ酸ストロンチウム
を製造する場合は、ビスマス、ニオブ及びストロンチウ
ムの水溶性有機化合物をそれぞれ製造した後、これらの
水溶性有機金属化合物を含む水溶液を調製するものであ
る。また、上記ビスマスの水溶性有機化合物とチタンの
水溶性有機化合物の組み合わせによれば、強誘電体とし
て知られており、かつ、同じ層状の構造を持つBi
12を合成することができる。また、上記ビスマ
スの水溶性有機化合物と、バナジウム、ニオブ、タンタ
ルなどの水溶性有機化合物の組み合わせによれば、光触
媒としての可能性を持つBiVO,BiNbO,B
iTaOなどの複合金属酸化物を合成することができ
る。
【0039】また、上記BiVO4 については、ビスマ
スとバナジウムとの組成を変化させることにより、光触
媒や蛍光体としての可能性を持つ複合金属酸化物を合成
することができる。さらに、高温などの過酷な条件下で
耐久性の高い膜電極材料として知られているBiRu
も、上記ビスマスの水溶性有機化合物と水溶性ル
テニウム錯体化合物との組み合わせにより、環境に負荷
のかからないマイルドな条件下で合成できる。
【0040】また、水溶性有機金属化合物を含む水溶液
を加熱濃縮した後、有機分が分解する温度まで加熱する
が、この有機分が分解する温度としては、例えば、30
0℃である。
【0041】複数の水溶性有機金属化合物を含む水溶液
に、安定化剤を添加させることができる。安定化剤を添
加させることにより、水溶液を長期間安定にすることが
でき、例えば、薄膜作成時のコーティング液として利用
することができる。このような安定化剤としては、クエ
ン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、グリコール酸、酢酸、
オキサロ酢酸、アミノアルコール、アスコルビン酸、ア
ミノ酸、EDTA、エチレンジアミン、尿素等がある。
【0042】このようにして製造された前駆体をさらに
加熱し、結晶化した複合金属酸化物を得ることができ
る。この複合金属酸化物は、前駆体が溶液反応によって
得られたものであって、各金属成分が均一に分布してい
るものであるので、極めて良質なものである。前駆体の
加熱は、150℃〜600℃の温度が好ましく、300
℃〜450℃の温度がより好ましい。
【0043】
【実施例】次に、本発明の方法によりビスマスニオブ酸
ストロンチウム(SrBiNb (SBN))の
合成実験を行った結果について説明する。なお、ビスマ
ス錯体化合物の合成に際しては、錯体形成剤を2種類使
用し、2方法により合成を行った。
【0044】[水溶性有機金属化合物の合成] (ビスマス錯体の合成) 1)クエン酸とグリシンとビスマスの錯体の合成 硝酸ビスマス五水和物0.01molに、クエン酸0.
01mol、グリシン0.02molを加え、さらに2
M濃度の硝酸50mlと過酸化水素水(30%)50ml
を加えて室温で撹拌し、無色・透明な溶液を得た。この
溶液に2Mのアンモニア水をゆっくりと滴下し、pH=
7に調整した。この際、過酸化水素水の分解による発熱
・発泡反応が進行し、溶液は黄色で白濁した状態になっ
た。次いで、この溶液が入った容器をホットプレート上
に置き、約80℃に加熱したところ、5分後には、黄色
・透明の溶液になり、さらに約5分加熱したところ、完
全に無色・透明な溶液が得られた。この溶液を濃縮した
後、エタノールを加えて反応生成物を析出させた。そし
て、この析出物をろ別した後、減圧乾燥したところ、粉
末が得られた。この粉末は、(4)式に示す、ビスマス
クエン酸とグリシンアンモニウムであることが確認され
た。
【0045】この錯体化合物は安定なものであり、必要
に応じて、水に再溶解させ、ストック溶液として長期間
保存することができた。
【0046】
【化1】
【0047】2)EDTAとビスマスの錯体の合成 硝酸ビスマス五水和物0.1molに、エチレンジアミ
ン四酢酸(EDTA)0.1mol)と水200mlを
加え、アンモニア水を加えてアルカリ性にしたところ、
溶液が懸濁した状態になった。この懸濁した溶液を約5
0℃に加熱しながら撹拌したところ、無色・透明の溶液
が得られた。この溶液に硝酸を添加してpH=7に調整
した。次いで、この溶液を濃縮した後、エタノールを加
えて反応生成物を析出させた。そして、この析出物をろ
別した後、減圧乾燥したところ、粉末が得られた。この
粉末は、(5)式に示す、ビスマスエチレンジアミン四
酢酸アンモニウムであることが確認された。
【0048】この錯体化合物は安定なものであり、必要
に応じて、水に再溶解させ、ストック溶液として長期間
保存することができた。
【0049】なお、上記の操作において、アンモニア水
を加えてアルカリ性にした溶液を約50℃に加熱しなが
ら撹拌したが、この温度に限られるものでなく、溶液を
加熱することなく室温のまま攪拌することもできる。
【0050】
【化2】
【0051】(ストロンチウム錯体の合成)EDTAと
ストロンチウムの錯体を合成した。硝酸ストロンチウム
0.1molに、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)
0.1molと水200mlを加え、アンモニア水を加
えてアルカリ性にしたところ、溶液が懸濁した状態にな
った。この懸濁した溶液を約50℃に加熱しながら撹拌
したところ、無色・透明な溶液が得られた。この溶液に
硝酸を添加してpH=7に調整した。次いで、この溶液
を濃縮した後、エタノールを加えて反応生成物を析出さ
せた。そして、この析出物をろ別した後、減圧乾燥した
ところ、粉末が得られた。この粉末は、(6)式に示
す、ストロンチウムエチレンジアミン四酢酸アンモニウ
ムであることが確認された。
【0052】この錯体化合物は安定なものであり、必要
に応じて、水に再溶解させ、ストック溶液として長期間
保存することができた。
【0053】なお、上記の操作において、アンモニア水
を加えてアルカリ性にした溶液を約50℃に加熱しなが
ら撹拌したが、この温度に限られるものでなく、溶液を
加熱することなく室温のまま攪拌することもできる。
【0054】
【化3】
【0055】(ニオブ錯体の合成)クエン酸とニオブの
錯体を合成した。シュウ酸ニオブ約0.1molを水5
00mlに溶かし、無色・透明な溶液を得た。この溶液
を約80℃に加熱しながら、6M濃度のアンモニア水を
ゆっくりと加え、水酸化ニオブの沈殿をつくった。そし
て、これを、一晩、約60℃に保持し、沈殿物を熟成さ
せた。この沈殿物をデカンテーションにより数回洗浄
し、ろ別した後、500mlの水に懸濁させた。この懸
濁液に、ニオブ金属1モルに対してモル比で2倍量のク
エン酸(0.2mol)加え、約50℃に加熱しながら
攪拌したところ、無色・透明な溶液が得られた。次い
で、この溶液を濃縮した後、エタノールを加えて反応生
成物を析出させた。そして、この析出物をろ別した後、
減圧乾燥したところ、粉末が得られた。この粉末は、
(7)式に示す、ニオブクエン酸アンモニウムであるこ
とが確認された。
【0056】この錯体化合物は安定なものであり、必要
に応じて、水に再溶解させ、ストック溶液として長期間
保存することができる。
【0057】なお、上記の操作において、アンモニア水
を加えてアルカリ性にした溶液を約50℃に加熱しなが
ら撹拌したが、この温度に限られるものでなく、溶液を
加熱することなく室温のまま攪拌することもできた。
【0058】
【化4】
【0059】[複合金属酸化物の前駆体の合成]上記の
ようにして合成した錯体化合物からビスマスニオブ酸ス
トロンチウム(SrBiNb(SBN))の前
駆体を合成した。原料である錯体化合物は粉末のものを
使用し、その配合割合は次の通りにした。 ストロンチウムエチレンジアミン四酢酸アンモニウム 0.01mol ビスマスエチレンジアミン四酢酸アンモニウム 0.02mol ニオブクエン酸アンモニウム 0.02mol
【0060】上記の割合で混ぜた3種類の錯体化合物の
混合物に水約200mlを加えて室温で撹拌した。得ら
れた溶液は、無色・透明で、濁りが全くないものであっ
た。そして、この溶液を一層安定化させるために、安定
化剤としてクエン酸0.01mを加えた。この溶液を入
れた容器をホットプレート上に置き、一晩、約80℃に
加熱して濃縮させた。この加熱濃縮処理により、溶液が
ゲル化し、褐色で透明なゲルを得た。このゲルに含まれ
ている有機分を分解させるために、マントルヒーター中
で、約400℃、約2時間加熱したところ、黒色の固形
物を得た。
【0061】この固形物はビスマスニオブ酸ストロンチ
ウムと同じ金属成分比を有し、ビスマス層状化合物(B
LSF)の前駆体となるものであることが確認された。
【0062】上記処理の途中において、3種類の錯体化
合物を水に溶解した溶液にクエン酸を添加して安定化さ
せる調整が行われるが、このようにして調製した溶液
は、長期間安定であるので、薄膜作成時のコーティング
液として利用できるものである。
【0063】なお、上記の合成においては、粉末の錯体
化合物を原料にしたが、原料が粉末のものに限定される
ものではなく、水溶液のものも使用できる。また、ビス
マスの錯体化合物としてビスマスエチレンジアミン四酢
酸アンモニウムを使用したが、これに限られるものでな
く、ビスマスクエン酸グリシンアンモニウム等その他の
錯体化合物も使用できる。
【0064】[複合金属酸化物の合成]上記のようにし
て得たビスマスニオブ酸ストロンチウムの前駆体をアル
ミナボートに入れ、550℃で2時間加熱処理した。こ
の熱処理物をXRDで調べたところ、結晶化しているS
rBiNbであることが確認された。また、検
出感度の高いラマン分光法による測定をおこなっても、
不純物である炭酸根のメインピークは検出されなかっ
た。
【0065】以上のように、本実施例によれば、ビスマ
ス、ストロンチウム及びニオブについて、それぞれ錯体
化合物である水溶性の有機金属化合物を合成することが
できるので、水溶液系でビスマスニオブ酸ストロンチウ
ムの前駆体を合成することができ、その前駆体から、不
純物が一切含まれておらず、かつ、均一に構成されてい
る非常に良質なビスマスニオブ酸ストロンチウムを得る
ことができる。
【0066】さらに、上記ビスマス、ストロンチウム及
びニオブの水溶性錯体化合物を他の金属の水溶性錯体化
合物と組み合わせれば、別の用途に供することができる
複合金属酸化物の前駆体を水溶液系で合成することがで
き、その複合金属酸化物を容易に合成することができ
る。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、複合金属酸化物の製造
に際し、その前駆体の合成を水溶液系で行うので、引火
性、毒性、腐食性などを有する有機溶媒を使用しない。
また、原料として、空気中で非常に不安定なアルコキシ
ドを用いていないので、その合成を非水雰囲気で行う必
要はない。したがって、有機溶媒の排出を防止する設備
や非水雰囲気をつくるための特殊な設備などを設置する
必要がなく、また、作業環境の改善されるので、複合金
属酸化物の製造が非常に容易になる。
【0068】また、複合金属酸化物の前駆体を製造する
ための水溶性有機化合物の製造に際しては、出発原料と
して、アルコキシドのような極めて高価な薬品を使用す
ることなく、安価な硝酸塩やシュウ酸塩などの塩を使用
するので、不揮発性メモリーとして利用されるビスマス
ニオブ酸ストロンチウムなどのような複合金属酸化物を
低コストで製造することができる。
【0069】以上のように、本発明によれば、複合金属
酸化物を安全かつ低コストで製造することができると共
に、環境調和型の製造プロセスを構築することができ
る。
【0070】さらに、本発明の方法により得られる水溶
性有機化合物は、粉末の状態では、当然のこととして、
水溶液の状態においても、安定な化合物であり、長期間
の保存が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07F 3/00 C07F 3/00 E 9/00 9/00 Z 9/94 9/94 19/00 19/00 (72)発明者 持田 典秋 神奈川県横浜市鶴見区弁天町3番地 エヌ ケーケー総合設計株式会社内 Fターム(参考) 4G048 AA05 AB02 AB05 AC02 AE08 4H006 AA02 AC47 AC52 BS10 BS70 4H048 AA02 AC90 AD15 BB31 BE14 VA00 VA20 VA30 VA60 VB10 4H050 AA02 AD15 BB31 BE14 WA01 WA11 WA23 WB13 WB14 WB21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合金属酸化物を構成する金属の塩に錯
    体形成剤及びアンモニア水を加えて水溶液系で反応さ
    せ、反応生成物を析出させることよりなる水溶性有機金
    属化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 錯体形成剤が、キレート剤、カルボン酸
    及びアミノ酸から選定される1種以上である請求項1に
    記載の水溶性有機金属化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 水溶性有機金属化合物が複合金属酸化物
    を構成する金属とクエン酸とグリシンの錯体化合物であ
    る請求項1又は2に記載の水溶性有機金属化合物の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 水溶性有機金属化合物が複合金属酸化物
    を構成する金属とエチレンジアミン四酢酸の錯体化合物
    である請求項1又は2に記載の水溶性有機金属化合物の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 水溶性有機金属化合物が複合金属酸化物
    を構成する金属とクエン酸の錯体化合物である請求項1
    又は2に記載の水溶性有機金属化合物の製造方法。処
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5に記載の方
    法により製造された複数の水溶性有機金属化合物を含む
    水溶液を調製し、この水溶液を加熱して濃縮した後、有
    機分が分解する温度まで加熱することよりなる複合金属
    酸化物の前駆体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6の方法により製造された複合金
    属酸化物の前駆体を加熱処理することよりなる複合金属
    酸化物の製造方法。
  8. 【請求項8】 複合金属酸化物がビスマスニオブ酸スト
    ロンチウムである請求項7に記載の複合金属酸化物の製
    造方法。
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