JP2001261021A - ポリオレフィン系発泡樹脂容器及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系発泡樹脂容器及びその製造方法

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JP2001261021A
JP2001261021A JP2000381599A JP2000381599A JP2001261021A JP 2001261021 A JP2001261021 A JP 2001261021A JP 2000381599 A JP2000381599 A JP 2000381599A JP 2000381599 A JP2000381599 A JP 2000381599A JP 2001261021 A JP2001261021 A JP 2001261021A
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Japan
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foamed
polyolefin
foamed resin
resin sheet
container
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Application number
JP2000381599A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Usui
信裕 臼井
Takeo Kitayama
威夫 北山
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】深絞りされたポリオレフィン発泡樹脂容器なら
びにその製造方法を提供する。 【解決手段】発泡倍率が1.5〜8倍、厚み6mm以下
の発泡層を有するポリオレフィン系発泡樹脂シートから
成形された発泡樹脂容器であって、絞り比[(容器高
さ)/(容器開口部の最小寸法)]が0.6〜1.5で
あるポリオレフィン系発泡樹脂容器とする。前記発泡樹
脂シートは、前記発泡層の少なくとも片面に厚み5〜1
00μmのポリオレフィン系樹脂非発泡層が積層されて
いることが好ましく、前記非発泡層は長鎖分岐を有する
ポリオレフィン系樹脂、好ましくは分岐度指数[A]が
0.20≦[A]≦0.98を充たすポリオレフィン系
樹脂にて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レトルト食品等の
食品容器に関するものであり、特にポリオレフィン系発
泡樹脂シートを基材として使用した食品容器に関する。
【0002】
【従来の技術】レトルト食品、カップめん、カップスー
プ等の食品容器としては従来ポリスチレン発泡体が使用
されていたが、近年ポリオレフィン系発泡体の使用も検
討されている。
【0003】これらの食品容器は、一般的には発泡体樹
脂シートを真空成形ないしは圧空成形することにより製
造される。ポリオレフィン系発泡樹脂体を真空成形する
場合には、ポリスチレン発泡体と比較して、その成形性
において大きな問題を有している。即ち、ポリスチレン
樹脂は非晶性の樹脂であるために、樹脂が成形可能な温
度付近において温度の上昇に伴う物理的強度の低下がゆ
るやかであり、従って成形時の樹脂強度が比較的高い。
その結果、絞り比(容器高さ)/(容器開口部の最小寸
法)が大きくなっても成形は容易に行うことができた。
ところが、ポリオレフィン系樹脂は、結晶性樹脂である
ために、樹脂の成形可能な温度付近において温度の上昇
に伴って物理的強度が急激に低下する。その結果、絞り
比の小さな成形体は問題なく成形可能であるが、絞り比
の大きな容器は、器壁側部のシートの伸長率が大きいた
めに樹脂層の破壊あるいは発泡体の気泡の破壊等の問題
が発生し、実用的な成形が困難であった。特に絞り比が
0.6以上の場合、上記の問題が急激に顕著に発生する
傾向があった。
【0004】ポリオレフィン系発泡樹脂体を使用した食
品容器としては、特開平9−52300号公報、特開平
11−34251号公報、特開平11−245928号
公報、特開平9−226851号公報に記載のものが公
知である。
【0005】特開平9−52300号公報に記載のポリ
プロピレン発泡樹脂容器は開口部の口径に比べて容器高
さが高いものであるが、器壁部と底部は別々に成形さ
れ、器壁部構成部材の端部を折り曲げて底部構成部材の
端部を包み込むようにして固定されている。
【0006】特開平11−34251号公報記載の容器
は、ポリエチレン・ポリプロピレンの混合発泡樹脂体シ
ートにフィルムを貼着し、これを真空成形したことを特
徴とするものである。
【0007】特開平11−245928号公報記載の容
器は、ポリプロピレン系発泡樹脂シートと酸素の透過を
抑制するバリア層を積層した樹脂シートを雄型と雌型か
らなる金型で成形したことを特徴とするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−52300
号公報に記載の技術によれば、(容器高さ)/(容器開
口部の最小寸法)比の大きな容器は自由に製造可能であ
るが、器壁側部と底部を別個に製造しなければならず、
金型数、製造に要する工数が多くなるという問題を回避
できない。
【0009】特開平11−34251号公報記載の技術
によれば、発泡樹脂体シートにフィルムを貼着する工程
が別途必要であり、コスト的に高いものとなる。
【0010】特開平11−245928号公報記載の技
術によれば、雄金型と雌金型を使用して成形しても絞り
比の大きな成形品の製造が困難であるという問題は依然
回避できない。
【0011】特開平9−226851号公報に記載の容
器は、ポリプロピレン発泡体樹脂を含む熱可塑性樹脂の
発泡体を使用したものであるが、絞り比が0.6以上の
容器は開示されていない。
【0012】本発明の目的は、深絞りされたポリオレフ
ィン発泡樹脂容器ならびにその製造方法を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のポリオレフィン
系発泡樹脂容器は、発泡倍率が1.5〜8倍、6mm以
下の発泡層を有するポリオレフィン系発泡樹脂シートか
ら成形された発泡樹脂容器であって、絞り比[(容器高
さ)/(容器開口部の最小寸法)]が0.6〜1.5で
あることを特徴とする。
【0014】容器開口部の最小寸法とは、容器開口部の
形状が円形であれば開口内寸の直径であり、正方形であ
ればその 1辺、長方形であれば短辺、正六角形であれば
対辺間の距離などを示すものである。
【0015】前記発泡樹脂シートは、前記発泡層の片面
に厚み5〜100μmのポリオレフィン系樹脂非発泡層
が設けられたものであることが好適である。
【0016】また、両面に厚み5〜100μmのポリオ
レフィン系樹脂非発泡層が設けられたポリオレフィン系
樹脂非発泡層(非発泡層)/ポリオレフィン系樹脂発泡
層(発泡層)/ポリオレフィン系樹脂非発泡層(非発泡
層)の3層構造の発泡樹脂シートを単独で使用すること
がより好ましく、特に上記3層構造の発泡樹脂シートを
少なくとも2層積層した非発泡層/発泡層/非発泡層/
発泡層/非発泡層の少なくとも5層構造の発泡樹脂シー
トを使用することが好ましい。
【0017】ポリオレフィン系樹脂非発泡層を積層する
ことにより、深絞り特性が向上し、従来困難とされてい
た絞り比が0.6以上のポリオレフィン系発泡樹脂容器
を容易かつ低不良率にて製造することができる。
【0018】前記発泡樹脂シートにおける前記非発泡層
は長鎖分岐を有するポリオレフィン系樹脂にて形成され
ていることが好ましい。
【0019】非発泡層として長鎖分岐を有するポリオレ
フィン系樹脂を使用した積層発泡体とすることによっ
て、原料樹脂シートの加熱・軟化状態での強度が高くな
り、絞り比が0.6以上のポリオレフィン系発泡樹脂容
器の真空成形ないし圧空成形がより容易に製造可能とな
った。
【0020】前記ポリオレフィン系樹脂は、分岐度指数
[A]が0.20≦[A]≦0.98を充たすものであ
ることがより好ましい。
【0021】分岐度指数[A]が0.20≦[A]≦
0.98を充たす長鎖分岐ポリオレフィン系樹脂は溶融
状態での強度が特に高く、この非発泡樹脂層を表面に設
けることにより、内部の発泡層において発泡剤により形
成された気泡(セル)に起因する凹凸、またセルの破壊
による凹凸の発生を防止する効果が発現される結果、表
面平滑性が高く、真空成形性等の2次加工性にも優れた
多層ポリオレフィン発泡樹脂シートが得られるものと考
えられる。
【0022】長鎖分岐ポリオレフィン系樹脂の分岐度指
数が上述の範囲を逸脱する場合には溶融粘度の低下が起
こり、深絞り容器の成形性が低下する。
【0023】なお、分岐度指数は長鎖分岐の程度を示す
ものであり、下記の式において定義される数値である。 分岐度指数 [A] =〔η〕Br/〔η〕Lin ここで、〔η〕Brは分岐ポリプロピレンの固有粘度で
あり、〔η〕Linは重量平均分子量が実質的に同じで
ある、主としてアイソタクチックの半結晶性直鎖状ポリ
プロピレンの固有粘度である。
【0024】固有粘度は固有粘度数としても知られてお
り、その最も一般的な意味において、ポリマー分子の溶
液粘度を増強する能力の尺度である。固有粘度は溶解さ
れるポリマー分子の大きさと形に依存する。従って、非
直鎖状ポリマーを実質的に同じ重量平均分子量の直鎖状
ポリマーと比較する時、固有粘度は非直鎖状ポリマー分
子のコンフィギュレーションを示す数値である。即ち、
上記の固有粘度の比は非直鎖状ポリマーの枝別れ分岐度
の尺度を示すものであり、分岐度指数とした。長鎖分岐
ポリプロピレンないし長鎖分岐を有するポリオレフィン
系樹脂の固有粘度の測定方法は、エリオット等〔J.App.
Poly.Sci.,14,2947-2693(1970)〕が記載されている。本
明細書中に於いて、各場合の固有粘度は、テトラリン又
はオルトジクロロベンゼンに溶解した試料について13
5℃において測定したものである。
【0025】なお重量平均分子量(Mw)は種々の方法
で測定できる。好ましく用いられる方法は、GPC法や
M.L.McConnelによって、American Laboratory,May,63-7
5(1978) に発表されている方法、即ち、低角度レーザー
光散乱光度測定法である。
【0026】本発明のポリオレフィン系発泡樹脂容器に
おいては、原料として使用する前記発泡樹脂シートは、
さらに少なくとも1層のガスバリア層を有するものであ
ることが好ましい。
【0027】ガスバリア層は、水分や酸素の透過を抑制
する作用を有する樹脂層であり、容器内の食品の保存期
間の確保に有効である。
【0028】本発明のポリプロピレン系発泡樹脂容器の
製造方法は、発泡倍率が1.5〜8倍、厚み6mm以下
の発泡層を有するポリオレフィン系発泡樹脂シートを、
絞り比[(容器高さ)/(容器開口部の最小寸法)]が
0.6〜1.5となるように成形するものであり、下記
(1)〜(4)の工程を有することを特徴とする。
【0029】(1)前記発泡樹脂シートの周縁をクリッ
プ部材にて挟持・固定した状態で、この発泡樹脂シート
を加熱・軟化させる加熱工程 (2)前記発泡樹脂シートの両面側に圧力差を形成して
加熱軟化された前記発泡樹脂シートを低圧側に膨出させ
る膨張工程 (3)製品の内面形状を有する雄金型を、加熱軟化され
た前記発泡樹脂シートにその膨出した側から当接させ、
前記クリップ部材を通して高圧側に移動させつつ前記雄
金型の外面にシートを当接すると共に前記発泡樹脂シー
トと前記雄金型の外面間を減圧することにより、前記発
泡樹脂シートを前記雄金型に密着させて容器形状の成形
品に成形する成形工程 (4)容器形状に成形された前記成形品を取り出す脱型
工程 かかる工程により、従来困難とされていた絞り比が0.
6〜1.5のポリオレフィン系発泡樹脂容器が製造可能
である。
【0030】上述の製造方法において、前記成形工程
(3)と同時、又はその後に以下の(3’)の工程を行
うことも好適である。
【0031】(3’)前記成形工程と同時、又は前記成
形工程の後に、前記発泡樹脂シートに関して前記雄金型
と反対側に配設された製品の外面形状を有する雌金型を
前記雄金型と嵌合させ、前記発泡樹脂シートと前記雌金
型間を減圧することにより、前記発泡樹脂シートを前記
雌金型に密着させて製品外面形状を成形する外面成形工
程かかる工程を追加することによっても、従来困難とさ
れていた絞り比が0.6〜1 .5 の深絞り容器が成形可
能であり、かつ深絞りにより相対的に薄肉化しやすい発
泡樹脂シートの厚みを維持することもできる。
【0032】従来、容器の真空成形は、主として、所定
形状の雌型を使用し、加熱したシートを金型の開口部端
縁に当接し、金型キャビティー内を減圧にし、シートの
膨張に合わせてシートの当接部を滑らせて金型内へ移動
させ、最終的にシートを金型内面全面に当接させる方法
により行われていた。
【0033】発泡ポリオレフィン系樹脂シートを真空成
形する際に、最も大きな問題となる点は、樹脂シートの
強度が十分でないために、その樹脂シートが伸長されて
金型内部に入り込む際、金型の開口部端縁においてシー
トを金型との間で滑らせるに十分な強度がなく、端縁部
が固定されたような状態で発泡樹脂シートがの非接触部
分のみが金型キャビティー内へ伸長されることである。
その結果、シートに局部的な伸びが発生し、シート自体
が破損したり発泡体の気泡が破損して製品に不良が発生
する。
【0034】また、雄金型を使用して成形する場合、端
縁部と同時に雄金型の先端部である容器の底面形成部に
おいても固定されたような状態で発泡樹脂シートが雄金
型表面に被覆されるために、容器の器壁側部を形成する
部位ないしは該端縁から器壁に至るコーナー部において
他の部位におけるよりもシートが局部的に大きく伸ばさ
れ、やはりシートが破損したり発泡体の気泡が破損して
製品に不良が発生する。
【0035】本発明においては、膨張工程(2)によ
り、加熱・軟化された発泡樹脂シートを空気圧により均
一に膨張して伸長した後、成形工程(3)を製品の形状
を有する雄金型を膨出した側から金型の先端部から順次
金型全体を加熱軟化された前記発泡樹脂シートに順次当
接させつつ、前記クリップ部材を通して高圧側に移動さ
せて前記発泡樹脂シートを容器形状の成形品に成形する
ことにより、強度の低い加熱されたポリプロピレン発泡
樹脂シートにある程度の伸長を与えて成形するため、局
部的な伸びを与えることなく深絞りの容器が製造可能と
なる。
【0036】また、上記(3’)の雌金型による外面成
形工程を追加することにより、製品外面の形状がよりシ
ャープに形成できるとともに、前述したように深絞りに
より相対的に薄肉化した発泡樹脂シート厚みを原反シー
ト厚み程度に維持することも可能となる。
【0037】上記(3)ないし(3’)の工程におい
て、金型に樹脂シートが当接した際に金型表面と樹脂シ
ート間を減圧して空気層をなくすために、金型に複数の
空気孔が設けられる。空気孔を設ける代わりに、金型を
通気性の多孔質金属材料にて形成することは好適な態様
である。また、「減圧」とは、金型/樹脂シート間の空
気層を排除できればよく、金型側を減圧にして成形する
場合は、膨張工程に必要な減圧装置以外に別途金型に減
圧管路を設けることなく、金型の空気孔を減圧室である
筐体に開放する構成であってもよい。
【0038】また上記膨張工程(2)は、樹脂シートの
片面側は大気圧にした状態で他面側を減圧するものであ
ることがより好ましい。減圧によることが、わずかな圧
力差を容易に調整することが可能であり、従って軟化し
た樹脂シートの膨出高さの微妙な調節が、加圧による場
合より精度よく行える。
【0039】上記の膨張工程においては、前記発泡樹脂
シートの膨出高さを容器高さの50%以上とするもので
あることが好ましい。
【0040】発泡樹脂シートの膨出高さを容器高さの5
0%以上とすることにより、成形時に、特に容器の器壁
側部を形成する樹脂シート部分に発生するシートの局部
的な伸びが抑制され、より容易に絞り比が0.6以上の
深絞りのポリオレフィン系発泡樹脂容器を容易に製造す
ることが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の開口部の形状が円形であ
る発泡樹脂容器の断面図であり、口径Dが容器開口部の
最小寸法、Hが容器高さであり、絞り比はH/Dであ
る。容器は底部3、器壁側部5、開口部に形成されたフ
ランジ状の縁部7から構成されている。開口部の形状は
正方形、長方形等の角形でもよいが、円形であることが
製造、使用上好適である。
【0042】図2は本発明の容器の製造装置の例を示し
たものである。この例においては真空成形装置を示し
た。真空成形装置11は、筐体13、ポリプロピレン発
泡樹脂シートS(単に樹脂シートともいう)を挟持する
クリップ部材15、クリップ部材15を開閉するクリッ
プ開閉部材16、雄金型18、雄金型18をロッド20
をにより出退自在に支持するアクチュエーター22、通
気孔23を通じて筐体内部を所定の圧力に減圧する減圧
ユニット24により構成されている。なお、この図には
示していないが、樹脂シートSを加熱するヒーターHが
加熱位置と退避位置とに移動自在に設けられている。
【0043】クリップ部材15は樹脂シートSを数点、
好ましくは4点で挟持するものであってもよく、対向す
る2辺ないし4辺で挟持してもよく、また円形、4角形
等の枠体状のクリップであってもよい。
【0044】減圧ユニット24は、筐体13の内部を所
定圧力に減圧でき、加熱・軟化した樹脂シートを所定の
膨出高さに調整可能であるものであれば限定されるもの
ではない。
【0045】加圧により樹脂シートを膨出させるタイプ
の製造装置においては、上記の減圧ユニット24に代え
て加圧ユニットを使用する。加圧する場合は、樹脂シー
トの種類により、上述のように膨出高さを調節すること
が難しいが、例えば、筐体とバルブを介して小容積の空
気室を設け、バルブを閉じた状態でこの空気室を所定の
圧力にし、高圧空気供給路を閉鎖した後バルブを開放し
て空気室と筐体内部を連通にすると、一定量の空気が供
給される結果、樹脂シートの膨出高さを制御しやすくな
る。
【0046】上記の製造装置を使用した本発明のポリプ
ロピレン系発泡樹脂容器の製造方法を図3に示した例に
基づいて説明する。この図は、図2と同様な真空成形装
置を使用したものであり、筐体13は図示していない。
図3(a)は加熱工程を示したものであり、樹脂シート
Sをクリップ部材15により挟持し、上下面からヒータ
ーHにて加熱している状況を示したものである。この例
においては、ヒーターHは樹脂シートSを挟持した後に
加熱位置に移動しているが、樹脂シートを連続的に移動
可能に構成し、ヒーターHを固定して配設した加熱ゾー
ンと成形ゾーンとを設け、加熱ゾーンで樹脂シートを加
熱した後に成形ゾーンへ移動させ、ここで成形する構成
であってもよい。
【0047】図3(b)は膨張工程を示したものであ
り、筐体13の内部を所定の減圧度にすると加熱・軟化
された樹脂シートSは、減圧側に膨出する。膨出高さが
hである。上述のようにh≧0.5Hであることが好適
である。膨出した側から雄金型18が接近する。
【0048】図3(c)〜(d)は、成形工程を示した
ものである。膨出した樹脂シートの先端部から雄金型1
8が当接し、さらにシート挟持面に対して略直角方向に
高圧側に金型が移動する。かかる操作により、膨出した
樹脂シートSは、布を被せるような状況で雄金型18に
当接・被覆される。従って、特に金型における器壁側部
に当接する際に局部的な伸長が起こらず、深絞り容器の
成形が可能となる。雄金型18に通気路19に連続する
通気孔17を設け、加熱・軟化された樹脂シートの被覆
時に雄金型18と樹脂シートSの間の空気をさらに排出
する構成とすることにより空気溜まりによる不良発生を
防止することができる。
【0049】雄金型18に当接・被覆して所定形状に成
形され、冷却固化された容器1は、樹脂シート端部がク
リップ部材15から開放された後に金型から取り出され
る(脱型工程)。樹脂シート端部をトリミングすること
によって製品である容器が得られる。容器の端縁を高さ
方向下方に折り曲げる工程は別途設けてもよく、金型に
かかる形状部を設けてもよい。
【0050】図4には、雄金型18と雌金型30を用い
た容器の製造方法の例を示した。この例においても、筐
体内部を減圧する例を示した。
【0051】容器の成形は、容器内面形状を有する雄金
型18と容器外面形状を有する雌金型30を使用する。
成形装置は図4(a)に示した。成形装置11は図2に
例示した装置と同様であり、筐体13、発泡樹脂シート
Sを保持するクリップ部材15備え、通気孔23を通じ
て陸体13内部を所定の圧力に減圧可能に形成されてい
る。雄金型18には減圧孔17と減圧通路19が形成さ
れており、雌金型30にも減圧孔32が形成されてい
る。雄金型18はシリンダーロッド20に装着されて出
退自在に構成され、雌金型30も、ロッド31に装着さ
れて、やはり出退自在に構成されている。なお、図4
(b)〜(e)においては、筐体13は図示していな
い。
【0052】図4(a)は樹脂シートSをクリップ部材
15により挟持し、図3(a)に示した例と同様に、上
下面からヒーターHにて加熱した後、筐体13内を減圧
にして雄金型側を低圧側にすることにより、シートは雄
金型18側に膨出される(膨出工程)。
【0053】発泡樹脂シートSの膨出頂部方向から雄金
型18が進出し(図4(a))、発泡樹脂シートSに、
その頂部から当接し(図4(b))、減圧孔17を通じ
て発泡樹脂シートと雄金型間を減圧することにより発泡
樹脂シートSを雄金型18の外周面に被覆しつつクリッ
プ部材15を通して雌金型側に進出する。発泡樹脂シー
トSが雄金型18の外周面に密着することにより、容器
の内面形状が成形される(成形工程)。
【0054】雌金型30は、ヒーター退出後に金型上端
縁がクリップ部材15近傍に至るように進出しており、
発泡樹脂シートSを製品内面形状となる型外周面に保持
した雄金型18は、雄金型底面と雌金型30の上端縁と
が発泡樹脂シートSを挟持するまで近接する。この状態
で、発泡樹脂シートSは、前記雌金型30の成形キャビ
ティに対向する状態となる(図4(c))。
【0055】この状態で、雌金型30の減圧孔32を通
じて雌金型30と発泡樹脂シート間の空気を排出するこ
とにより、発泡樹脂シートSを雌金型30内面に当接さ
せ容器外面を形成する(図4(d)、外面成形工程)。
【0056】この外面成形工程後、金型内で発泡樹脂シ
ートSからなる容器1を冷却し、両金型から脱型する
(図4(e)、脱型工程)。
【0057】この外面成形工程を行うことにより、深絞
りのために相対的に薄肉化した発泡樹脂シート厚みを所
定厚みにまで復元することができ、かつ容器外面となる
意匠面をよりシャープに形成することができる。
【0058】本発明の発泡樹脂容器において、発泡層を
構成するポリオレフィン系樹脂としては、エチレン、プ
ロピレン、ブテンなどの単独重合体又はこれらの二種以
上のモノマーを使用した共重合体、さらにはこれらのモ
ノマーの少なくとも1種と他のモノマーとの共重合体が
あげられる。共重合体の例としては、エチレン−α−オ
レフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合
体等が例示される。
【0059】ポリエチレン(PE)ないしはエチレンと
他のモノマーの共重合体、即ちポリエチレン系樹脂とし
ては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン
等のポリエチレン;エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチル−
1−ペンテン共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合
体、エチレン−オクテン−1共重合体等のエチレン−α
−オレフィン共重合体;エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの、一
種以上のビニルモノマーから誘導される繰り返し単位と
エチレンから誘導される繰り返し単位とからなるエチレ
ン系共重合体、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0060】プロピレン−α−オレフィン共重合体とし
ては、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体、
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体などのプ
ロピレン系重合体及びそれらの混合物が挙げられる。プ
ロピレン−α−オレフィンブロック共重合体、プロピレ
ン−α−オレフィンランダム共重合体のα−オレフィン
としては、例えばエチレン、ブテン−1、オクテン−1
等の炭素数2、4〜10のα−オレフィンが挙げられ
る。
【0061】上記に例示されたポリオレフィンのなかで
も、発泡体の均一性が高く、本発明の多層ポリオレフィ
ン発泡シートとして真空成形性が特に優れたものが得ら
れることから、(a)長鎖分岐ポリプロピレン(P
P)、(b)第1段階で固有粘度が5dl/g以上の結
晶性PPを合成し、第2段階で固有粘度が3dl/g未
満の結晶性PPを連続的に合成し、第1段階のPPが
0.05〜25wt%で、全体として固有粘度が3dl
/g未満、Mw/Mnが10未満のポリプロピレン等が
好適な原料として例示できる。(a)の市販品としては
ポリプロピレンPF815(モンテル社製)があるが、
上記(b)も好適に使用可能である。
【0062】発泡層を形成するために使用する発泡剤
は、環境への影響等を考慮すると、水、炭酸ガス等の不
活性物質であることが好適である。特に発泡層構成樹脂
としてポリプロピレンを使用する場合は、炭酸ガスの使
用が好適である。
【0063】非発泡層を形成するポリオレフィン系樹脂
としては、長鎖分岐を有するポリオレフィン系樹脂が好
ましく、具体的には、 a)不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エポ
キシ基含有ビニルモノマー、不飽和カルボン酸エステ
ル、ビニルエステルから構成されるモノマー群から選ば
れる1種以上のモノマーとオレフィンモノマーとの共重
合体、 b)不飽和カルボン酸又はその酸無水物をグラフト化し
た酸変性オレフィン系重合体、 c)長鎖分岐ポリプロピレン等が例示される。
【0064】前記a)不飽和カルボン酸、不飽和カルボ
ン酸無水物、エポキシ基含有ビニルモノマー、不飽和カ
ルボン酸エステル、ビニルエステルから構成されるモノ
マー群から選ばれる1種以上のモノマーとオレフィンモ
ノマーとの共重合体の例としては、エチレン−(メタ)
アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共
重合体金属架橋物、エチレン−グリシジルメタクリレー
ト共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレー
ト−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等が例示される。
【0065】また、前記b)不飽和カルボン酸又はその
酸無水物をグラフト化した酸変性オレフィン系重合体の
例としては、無水マレイン酸グラフト変性エチレン系重
合体、無水マレイン酸グラフト変性プロピレン系重合体
が例示される。
【0066】c)非発泡層を形成する長鎖分岐ポリプロ
ピレンは、上述のモンテル社製品、住友化学工業製品等
が市販品として入手可能であり、好適に使用できる。
【0067】非発泡層の厚さは、表面の平滑性、即ち外
観が良好であれば特に限定されるものではないが、1μ
m以上であり、より好ましくは5μm以上、さらに好ま
しくは50μm以上である。厚みの上限値は、多層ポリ
オレフィン系発泡樹脂シート全体の厚み、用途等に応じ
て適宜設定される。厚過ぎると発泡層の特性が十分発揮
されなくなる。
【0068】本発明において非発泡層とは、発泡倍率が
1.0倍以上1.5倍以下、好ましくは1.0〜1.1
倍の層であり、発泡層とは発泡倍率が1.5倍〜8倍の
層であり、好ましくは3〜6倍である。発泡倍率が1.
5倍未満であれば発泡体としての特性、具体的には軽量
性、断熱性等が十分ではなくなり、8倍を超えると成形
の際の破泡が発生しやすくなる。発泡倍率は、使用する
発泡剤の添加量、発泡体シート成形後の減圧加工等によ
り調整可能である。
【0069】上述の積層された多層ポリオレフィン系発
泡樹脂シートは、発泡シートと非発泡シートをラミネー
トする方法、発泡層構成樹脂と非発泡層構成樹脂を共押
し出しする方法等により製造することが可能である。
【0070】容器を成形する原料である発泡樹脂シート
の厚みは、0.5mm以上であることが好ましい。ここ
にいう発泡樹脂シートの厚みは、3層構造の発泡樹脂シ
ートを使用した場合はそれ自体の厚さであり、積層され
たより多層構造の発泡樹脂シートを使用した場合は、合
計した厚さである。
【0071】本発明の発泡樹脂容器において、好適に設
けられるガスバリア層を構成する樹脂は、公知のガスバ
リア性樹脂が使用可能であり、特に限定されるものでは
ないが、具体例として以下のものがあげられる。
【0072】ポリビニルアルコールなどのポリビニルエ
ステルケン化物;エチレン−ビニルアルコール共重合体
等のエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物;ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリヒドロキシ安息香
酸等のポリエステル系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−
6,6−メタキシレンジアミン−アジピン酸縮重合体、
ポリメチルメタクリルイミド、ジエチレントリアミン−
アジピン酸共重合体及びその塩等のポリアミド系樹脂;
アラミド系樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリアク
リル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ−2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、ポリ−2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、ポリアクリルアミド、エチレン−アク
リル酸共重合体及びその塩などのアクリル系樹脂;ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン等のハロゲン含有樹
脂;ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエ
ーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンオキ
シド樹脂、ポリアリレンスルフィド樹脂、ポリメチレン
オキシド樹脂、ポリアセタール樹脂等のエンジニアリン
グプラスチック樹脂などである。また、これらの樹脂を
グラフト変性、架橋あるいは分子鎖末端を修飾して得ら
れる、いわゆる変性樹脂も使用され得る。
【0073】本発明に用いるガスバリア層は、ガスバリ
ア性樹脂フィルムとして発泡樹脂シートと積層すること
により形成される。積層する方法としては、ドライラミ
ネート等の公知の方法が使用可能である。ガスバリア性
樹脂フィルムは、上述の樹脂ないしはその組成物を溶融
状態からフィルム化する方法、溶液を液膜としてこれを
乾燥させて製造することができる。
【0074】樹脂ないしはその組成物を溶融状態からフ
ィルム化する方法としては、Tダイ成形、インフレーシ
ョン成形、射出成形、ブロー成形、延伸ブロー成形など
の通常の成形法において、共押出法、溶融コーティング
法、押出ラミネーション法、ドライラミネーション法等
が例示され、限定されるものではない。これらの方法で
得たフィルムに、一般的に行われる延伸加工、例えば一
軸延伸、ゾーン延伸、フラット逐次延伸、フラット同時
二軸延伸、チューブラー同時延伸を施すことも好適な態
様である。
【0075】樹脂ないしはその組成物を溶剤に溶解し、
得られた溶液を液膜としてこれを乾燥させて製造する製
法によりフィルムを得るには、水などの媒体を含む樹脂
ないしはその組成物を離型フィルムにコーティングして
液膜とし、これを乾燥した後に剥離する方法等を使用す
ることができる。
【0076】上記のコーティング方法としては、ダイレ
クトグラビア法やリバースグラビア法及びマイクログラ
ビア法、2本ロールビートコート法、ボトムフィード3
本リバースコート法等のロールコーティング法、及びド
クターナイフ法やダイコート法、ディップコート法、バ
ーコーティング法やこれらを組み合わせたコーティング
法などの方法が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリプロピレン系発泡樹脂容器の例の断面形状
を示した図
【図2】本発明のポリオレフィン系発泡樹脂容器の製造
に好適な成形装置の例を示した図
【図3】ポリオレフィン系発泡樹脂容器の製造工程を示
した図
【図4】ポリオレフィン系発泡樹脂容器の別の製造工程
を示した図
【符号の説明】
1 ポリオレフィン発泡樹脂容器 3 底部 5 側壁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 1/09 B29K 23:00 // B29K 23:00 105:04 105:04 B29L 9:00 B29L 9:00 22:00 22:00 B65D 1/00 C B Fターム(参考) 3E033 AA08 BA13 BA14 BA17 BA30 BB08 CA08 CA16 DA08 FA04 GA03 4F100 AK03A AK03B AK03C BA01 BA02 BA03 BA04 BA06 BA10B BA10C BA16 BA25 DA01 DJ01A EH112 EH312 EJ172 EJ242 EJ422 GB16 GB23 JA13A JD02D YY00A YY00B YY00C 4F208 AA03 AC03 AD05 AD08 AD17 AD20 AG03 AG07 AG20 MA06 MB01 MC02 MC03 MG02 MG05 MG13 MH06 MH18 MJ14 MJ21 MJ23 MJ29 MK02 MK08 MK15

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡倍率が1.5〜8倍、厚み6mm以
    下の発泡層を有するポリオレフィン系発泡樹脂シートか
    ら成形された発泡樹脂容器であって、絞り比[(容器高
    さ)/(容器開口部の最小寸法)]が0.6〜1.5で
    あることを特徴とするポリオレフィン系発泡樹脂容器。
  2. 【請求項2】 前記発泡樹脂シートは、前記発泡層の片
    面に厚み5〜100μmのポリオレフィン系樹脂非発泡
    層が設けられたものである請求項1に記載のポリオレフ
    ィン系発泡樹脂容器。
  3. 【請求項3】 前記発泡樹脂シートは、前記発泡層の両
    面に厚み5〜100μmのポリオレフィン系樹脂非発泡
    層が設けられたものである請求項1に記載のポリオレフ
    ィン系発泡樹脂容器。
  4. 【請求項4】 前記発泡樹脂シートが、ポリオレフィン
    系樹脂非発泡層/ポリオレフィン系樹脂発泡層/ポリオ
    レフィン系樹脂非発泡層からなる3層構造のシートが少
    なくとも2層積層されたものである請求項3に記載のポ
    リオレフィン系発泡樹脂容器。
  5. 【請求項5】 前記発泡樹脂シートにおける前記非発泡
    層は長鎖分岐を有するポリオレフィン系樹脂にて形成さ
    れていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記
    載のポリオレフィン系発泡樹脂容器。
  6. 【請求項6】 前記ポリオレフィン系樹脂は、分岐度指
    数[A]が0.20≦[A]≦0.98を充たすもので
    ある請求項5に記載のポリオレフィン系発泡樹脂容器。
  7. 【請求項7】 前記発泡樹脂シートは、さらに少なくと
    も1層のガスバリア層を有するものである請求項2〜6
    のいずれかに記載のポリオレフィン系発泡樹脂容器。
  8. 【請求項8】 発泡倍率が1.5〜8倍、厚み6mm以
    下の発泡層を有するポリオレフィン系発泡樹脂シート
    を、絞り比[(容器高さ)/(容器開口部の最小寸
    法)]が0.6〜1.5となるように成形する、下記
    (1)〜(4)の工程を有するポリオレフィン系発泡樹
    脂容器の製造方法。 (1)前記発泡樹脂シートの周縁をクリップ部材にて挟
    持・固定した状態で、この発泡樹脂シートを加熱・軟化
    させる加熱工程 (2)前記発泡樹脂シートの両面側に圧力差を形成して
    加熱軟化された前記発泡樹脂シートを、低圧側に膨出さ
    せる膨張工程 (3)製品の内面形状を有する雄金型を、加熱軟化され
    た前記発泡樹脂シートにその膨出した側から当接させ、
    前記クリップ部材を通して高圧側に移動させつつ前記雄
    金型の外面にシートを当接すると共に前記発泡樹脂シー
    トと前記雄金型の外面間を減圧することにより、前記発
    泡樹脂シートを前記雄金型に密着させて容器形状の成形
    品に成形する成形工程 (4)容器形状に成形された前記成形品を取り出す脱型
    工程
  9. 【請求項9】 発泡倍率が1.5〜8倍、厚み6mm以
    下の発泡層を有するポリオレフィン系発泡樹脂シート
    を、絞り比[(容器高さ)/(容器開口部の最小寸
    法)]が0.6〜1.5となるように成形する、下記
    (1)〜(4)の工程を有するポリオレフィン系発泡樹
    脂容器の製造方法。 (1)前記発泡樹脂シートの周縁をクリップ部材にて挟
    持・固定した状態で、この発泡樹脂シートを加熱・軟化
    させる加熱工程 (2)前記発泡樹脂シートの両面側に圧力差を形成して
    加熱軟化された前記発泡樹脂シートを、低圧側に膨出さ
    せる膨張工程 (3)製品の内面形状を有する雄金型を、加熱軟化され
    た前記発泡樹脂シートにその膨出した側から当接させ、
    前記クリップ部材を通して高圧側に移動させつつ前記雄
    金型の外面にシートを当接すると共に前記発泡樹脂シー
    トと前記雄金型の外面間を減圧することにより、前記発
    泡樹脂シートを前記雄金型に密着させて容器形状の成形
    品に成形する成形工程 (3’)前記成形工程と同時、又は前記成形工程の後
    に、前記発泡樹脂シートに関して前記雄金型と反対側に
    配設された製品の外面形状を有する雌金型を前記雄金型
    と嵌合させ、前記発泡樹脂シートと前記雌金型間を減圧
    することにより、前記発泡樹脂シートを前記雌金型に密
    着させて製品外面形状を成形する外面成形工程 (4)容器形状に成形された前記成形品を取り出す脱型
    工程
  10. 【請求項10】 前記発泡樹脂シートは、前記発泡層の
    片面に厚み5〜100μmのポリオレフィン系樹脂非発
    泡層が設けられたものである請求項8又は9に記載のポ
    リオレフィン系発泡樹脂容器の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記発泡樹脂シートは、前記発泡層の
    両面に厚み5〜100μmのポリオレフィン系樹脂非発
    泡層が設けられたものである請求項8又は9に記載のポ
    リオレフィン系発泡樹脂容器の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記発泡樹脂シートが、ポリオレフィ
    ン系樹脂非発泡層/ポリオレフィン系樹脂発泡層/ポリ
    オレフィン系樹脂非発泡層からなる3層構造のシートが
    少なくとも2層積層されて前記発泡層の両面にポリオレ
    フィン系樹脂非発泡層が設けられたものである請求項1
    1に記載のポリオレフィン系発泡樹脂容器の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記発泡樹脂シートが、さらに少なく
    とも1層のガスバリア層を有するものであることを特徴
    とする請求項8〜12に記載のポリオレフィン系発泡樹
    脂容器の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記膨張工程が減圧により圧力差を形
    成するものである請求項8〜13のいずれかに記載のポ
    リオレフィン系発泡樹脂容器の製造方法。
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