JP2001259922A - ナットの切断開き具 - Google Patents

ナットの切断開き具

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JP2001259922A
JP2001259922A JP2000111243A JP2000111243A JP2001259922A JP 2001259922 A JP2001259922 A JP 2001259922A JP 2000111243 A JP2000111243 A JP 2000111243A JP 2000111243 A JP2000111243 A JP 2000111243A JP 2001259922 A JP2001259922 A JP 2001259922A
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nut
cutting
piston
expanding
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JP2000111243A
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Hachiro Tsuji
八郎 辻
Takashi Usui
隆 臼井
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EITO KOGYO KK
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EITO KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一度の作業でボルトからナットを取り外すこ
とができるとともに、ナットの取付け位置による使用上
の制約を少なくすることができるナットの切断開き具を
提供する。 【解決手段】 ナットの切断開き具は内部に油圧シリン
ダを備える有底円筒状の本体11と、本体11の先端に
接続された保持アーム21とから構成され、保持アーム
21の内側にナット31が保持されている。本体11内
には互いに相対移動可能な第1ピストン51及び第2ピ
ストン41が収容されている。本体11の内側には第1
ピストン51により本体11内からナット31に向かっ
て押し出され、ナット31を切断する切断部材54と、
第2ピストン41により本体11内から押し出され、切
断部材54がナット31を切断した後にその切断箇所を
押し広げる拡開部材47とが嵌挿されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は鉄塔の解体等にお
いて、錆び付いたりしてスパナ等といった通常の工具で
ボルトからの取り外しが困難なナットを切断した後、拡
開して取り外すためのナットの切断開き具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のようなナットを切断する切
断具としては次のようなものが挙げられる。すなわち、
円筒状をなす本体の先端にはナットを囲んで保持する保
持アームが環状をなすように連設されている。本体の内
部には油圧シリンダが設けられるとともに、この油圧シ
リンダに沿って往復動するロッドの先端には切断刃が取
付けられている。そして、保持アーム内にナットを保持
しつつ、切断刃を油圧によりナット側に押し出すことに
よってナットの1ヶ所が切断されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記切断具
によれば、ナットの1ヶ所のみを切断しただけではナッ
トはボルトに螺合されたままの状態となっている。この
後、切断具の位置をずらし、再度切断作業を行って少な
くともナットの2ヶ所を切断した後、切断したナットを
ハンマー等で叩き、落とさなければボルトからナットを
取り外すことができないという問題があった。加えて、
隣接するナットの間隔が狭かったり、ナットがL字鋼の
折り曲げ部近傍に取り付けられていたりした場合にはナ
ットに対して切断具の位置をずらすことができず、ナッ
トの取付け位置によっては切断具を使用することができ
ないという問題もあった。
【0004】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、一度の作業でボルトからナットを取り外す
ことができるとともに、ナットの取付け位置による使用
上の制約を少なくすることができるナットの切断開き具
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のナットの切断開き具の発明は、
ボルトに螺合されたナットを切断した後、その切断箇所
を開いて取り外すためのナットの切断開き具であって、
筒状をなす本体と、本体内に設けられた押出機構と、本
体の先端に環状をなすように設けられ、その内側に前記
ナットを囲んで保持する保持アームと、本体の内側に嵌
挿されるとともに、押出機構により本体の先端から前記
ナットに向かって押し出され、その先端に設けられた切
断刃によりナットを切断する切断部材と、前記本体の内
側に嵌挿され、切断部材に対して相対移動可能に構成さ
れるとともに、切断部材が本体の先端から押し出された
後に押出機構により本体の先端からナットに向かって押
し出され、その先端に設けられた拡開刃によりナットの
切断箇所を押し広げる拡開部材とを備えたものである。
【0006】請求項2に記載のナットの切断開き具の発
明は、請求項1に記載の発明において、前記押出機構
は、切断部材を押し出す第1ピストン及び拡開部材を押
し出す第2ピストンを有する油圧シリンダにより構成す
るとともに、第2ピストンを筒状に形成し、その内側に
第1ピストンを嵌挿し、第2ピストンに対し第1ピスト
ンを相対移動可能として、前記切断部材がナットを切断
し、ボルトに当接した後、拡開部材がナットを押し広げ
始めるように構成したものである。
【0007】請求項3に記載のナットの切断開き具の発
明は、請求項2に記載の発明において、前記第2ピスト
ンに対して拡開部材を押し出す方向に油圧が加わわる受
圧面積と比較して、第1ピストンに対して切断部材を押
し出す方向に油圧が加わわる受圧面積を広くして、第2
ピストンによる拡開部材のナットに対する拡開力と比較
して第1ピストンによる切断部材のナットに対する切断
力が強くなるように設定したものである。
【0008】請求項4に記載のナットの切断開き具の発
明は、ボルトに螺合されたナットを切断した後、その切
断箇所を開いて取り外すためのナットの切断開き具であ
って、筒状をなす本体と、本体内に設けられた押出機構
と、本体の先端に環状をなすように設けられ、その内側
に前記ナットを囲んで保持する保持アームと、押出機構
の先端に設けられるとともに、押出機構により前記本体
からナットに向かって押し出され、その先端に設けられ
た切断刃によりナットを切断する切断部材と、前記切断
部材の両側方に位置するように保持アームに対して回動
可能に設けられた一対の拡開刃を有し、両拡開刃を閉じ
合わせた状態で押出機構により前記本体からナットに向
かって押し出され、両拡開刃によりナットの切断箇所を
押し広げるとともに、両拡開刃を開いた状態で両拡開刃
の間に切断部材の移動路を形成する拡開部材とを備えた
ものである。
【0009】請求項5に記載のナットの切断開き具の発
明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明に
おいて、前記保持アームの内面にはその内側にナットを
係合する保持溝を設け、さらにこの保持溝の内面には階
段状に複数の保持溝を設け、各保持溝の形状及び大きさ
をそれぞれナットのサイズに対応して設定したものであ
る。
【0010】請求項6に記載のナットの切断開き具の発
明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明に
おいて、前記保持アームはナットの取付箇所に接地する
ための接地面を有し、この接地面を取付箇所に接地させ
た状態で、取付箇所と対向し、かつ接地面から略連続状
をなす本体の周面が端部に向かうほど取付箇所から離間
していくように構成し、本体と取付箇所との間に空間部
を形成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、この発明
の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1(a),(b)に示すように、ナット
31の切断開き具は内部に油圧シリンダを備える有底円
筒状の本体11と、その本体11の先端開口部に接続さ
れた保持アーム21とから構成されている。この保持ア
ーム21は円筒状の取付部22において本体11に螺着
されるとともに、その先端部に台形状をなすナット受座
24が曲げ形成されることにより平面から見て略六角環
状をなしている。
【0013】保持アーム21の内側に保持されたナット
31は、例えば鉄塔のL字鋼に透設された取付孔内等に
挿通されたボルト32に螺合されており、このナット3
1の一側面がナット受座24の中間部24aの内面に当
接されている。これ以降、ナット31のナット受座24
に当接された面を保持面31aとし、この保持面31a
と対向する面を切断面31bとして記載する。ナット3
1の保持面31aと隣接する面はナット受座24の両側
部24bの内面と接触しておらず、これらの間には隙間
が形成されている。
【0014】ここで、前記本体11の内部の油圧シリン
ダの構成について説明する。本体11の開口部直近には
円環状の仕切板12が設けられている。この仕切板12
の中心にはその直径が前記取付部22の内径と同じ長さ
に設定された挿通孔14が設けられるとともに、この挿
通孔14を介して取付部22の内部が本体11の内部に
連通するようになっている。本体11の底壁中心には本
体11の内側に向かうほど縮径するテーパ状をなす第1
オイルポート15が貫通形成されている。
【0015】本体11内には有蓋円筒状をなすヘッド筒
42が本体11に対して移動可能に収容されている。こ
のヘッド筒42の蓋部42aの中心にはその内部がヘッ
ド筒42内に連通する円筒状のピストン筒43が突設さ
れるとともに、このピストン筒43の先端は前記挿通孔
14内に嵌挿されている。ヘッド筒42の開口端部には
円環状の受圧板44が取着されるとともに、この受圧板
44と本体11の底壁及び周壁により第1オイル室13
が形成されている。この第1オイル室13内には図示さ
れないポンプから第1オイルポート15を介してオイル
が所定圧力で注入される。
【0016】前記取付部22の内側には円筒状をなす拡
開部材47が取付部22に対して移動可能に嵌挿されて
いる。この拡開部材47の基端部は第2ピストン41の
ピストン筒43先端部まで達し、拡開部材47がピスト
ン筒43に対して図示されない連結手段により連結され
ている。拡開部材47の先端両側部には略三角板状をな
す一対の拡開刃48が取着されるとともに、両拡開刃4
8の先端はナット31の切断面31bに接触されてい
る。また、両拡開刃48にはナット31に接近するほど
低くなる傾斜面48aが設けられ、この傾斜面48aと
ナット31の切断面31bとの間の角度は45゜に設定
されており、ナット31に対する拡開機能を有効に発揮
することができる。
【0017】上記のヘッド筒42、ピストン筒43及び
受圧板44により第2ピストン41が構成されている。
この第2ピストン41は受圧板44の外面、すなわち第
2ピストン41の受圧面41aに油圧が加わえられる
と、ヘッド筒42の外周面を本体11の内壁面に摺動さ
せながら、ピストン筒43を挿通孔14内に押し込むよ
うに本体11に対して移動する。そして、第2ピストン
41がピストン筒43に連結された拡開部材47をナッ
ト31に向かって押し出す方向に移動させる。
【0018】また、前記仕切板12の内面には円環状の
溝部12aが凹設されるとともに、この溝部12aとヘ
ッド筒42の蓋部42aとの間には付勢部材としてのコ
イルスプリング16が配設され、拡開部材47が本体1
1内に引き込まれる方向に第2ピストン41を常時付勢
している。なお、この実施形態では付勢部材をコイルス
プリング16としたが拡開部材47が本体11内に引き
込まれる方向に第2ピストン41を付勢するものであれ
ば、例えば板バネ、ゴム等としてもよい。
【0019】前記第2ピストン41のピストン筒43内
にはピストンロッド52の先端がピストン筒43に対し
て移動可能に嵌挿されるとともに、ピストンロッド52
の基端はヘッド筒42内に位置している。このピストン
ロッド52の基端部には円板状をなすピストンヘッド5
3が取付けられるとともに、ピストンヘッド53の外周
はヘッド筒42の内壁面に摺接されている。このピスト
ンヘッド53、受圧板44及びヘッド筒42の周壁によ
り第2オイル室45が形成されている。この第2オイル
室45は受圧板44の中心に設けられた第2オイルポー
ト46を介して第1オイル室13に連通しており、第1
オイル室13内のオイルが第2オイル室45内に注入さ
れるようになっている。
【0020】前記拡開部材47の内側には丸棒状をなす
切断部材54が拡開部材47に対して相対移動可能に挿
入されている。この切断部材54はその基端部がピスト
ンロッド52の先端部に対して図示されない連結手段に
より連結されている。切断部材54の先端部には先鋭状
をなす切断刃54aが取着されるとともに、切断刃54
aの先端はナット31の切断面31bに接触されてい
る。
【0021】上記のピストンロッド52及びピストンヘ
ッド53により第1ピストン51が構成されている。こ
の第1ピストン51はピストンヘッド53の外面、すな
わち第1ピストン51の受圧面51aに油圧が加わえら
れると、ピストンロッド52をピストン筒43内に押し
込むように第2ピストン41に対して移動する。そし
て、第1ピストン51が切断部材54を本体11の先端
からナット31に向かって押し出す方向に移動させる。
【0022】上記の本体11、第1ピストン51、第2
ピストン41、コイルスプリング16等により押出機構
としての油圧シリンダが構成されている。そして、図2
及び図3に示すように、第1ピストン51に押圧された
切断部材54によりナット31が切断されるとともに、
第2ピストン41に押圧された拡開部材47によりナッ
ト31の切断箇所が押し広げられる。図1(b)に示す
ように、第2ピストン41の受圧面41aの面積と比較
して、第1ピストン51の受圧面51aの面積は広くな
るように設定されている。このため、第1ピストン51
には強い油圧が、第2ピストン41には弱い油圧が加わ
ることで、拡開部材47のナット31に対する拡開力と
比較して切断部材54のナット31に対する切断力が強
くなり、ナット31の切断及び拡開を効率よく行うこと
ができる。
【0023】なお、ナット31の切断開き具の保持アー
ム21は本体11に対して着脱可能であり、ナット31
の大きさ等に対応して交換可能となっている。加えて、
切断部材54及び拡開部材47も経年変化、ナット31
の大きさ等に応じて交換可能となっている。
【0024】次に前記ナットの切断開き具の作用及び効
果について以下に記載する。さて、ボルト32に螺合さ
れたナット31を取り外すときには、まずナット31を
保持アーム21の内側に配置する。この後、図1(a)
に示すように、ナット31の保持面31aをナット受座
24の中間部24a内面に当接させ、切断刃54a及び
拡開刃48を切断面31bに接触させて、ナット31を
保持アーム21の内側に保持する。
【0025】この状態で本体11を手で把持し、ポンプ
から第1オイル室13及び第2オイル室45にオイルを
注入すると、第1ピストン51の受圧面51a及び第2
ピストン41の受圧面41aに油圧が加わる。このと
き、第1ピストン51には第2ピストン41よりも強い
油圧が加わるため、まず、第1ピストン51が第2ピス
トン41に対して移動し、切断部材54が本体11から
ナット31に向かって押し出される。そして、押圧され
た切断刃54aの先端がナット31の切断面31bに食
い込み、ナット31が切断される。
【0026】図2に示すように、やがて、切断刃54a
の先端がボルト32に達すると、切断刃54aはボルト
32を切断することができず、この位置で第1ピストン
51及び切断部材54の移動が停止する。第1ピストン
51の移動が停止した状態でさらに油圧を加えると、第
2ピストン41がコイルスプリング16の付勢力に抗し
て移動され、拡開部材47が本体11からナット31に
向かって押し出される。この第2ピストン41の移動に
伴い拡開部材47は両拡開刃48の先端をナット31の
切断箇所と切断部材54の間に食い込ませながら移動し
て、ナット31の切断箇所を拡開する。図3に示すよう
に、保持面31aと隣接するナット31の外側面がナッ
ト受座24の両側部24bの内面に接触するまでナット
31が拡開されると、拡開刃48はこれ以上ナット31
を拡開させることができず、この位置で第2ピストン4
1及び拡開部材47の移動が停止し、ナット31の切断
箇所の拡開が終了する。
【0027】このままの状態で、ポンプにより第1オイ
ル室13及び第2オイル室45からオイルを抜くと、コ
イルスプリング16の付勢力により第2ピストン41が
移動し、拡開部材47が本体11内に引き込まれる。そ
して、切断及び拡開されたナット31をハンマー等で叩
いた後、作業者の手でボルト32から引き抜くことによ
り、ナット31のボルト32からの取り外し作業が終了
する。
【0028】従って、第1実施形態のナット31の切断
開き具によればナット31の切断と拡開とを連続して行
うことから、一度の作業でボルト32からナット31を
取り外すことができるとともに、位置をずらして再度切
断作業を行わなくてもよいため、ナット31の取付け位
置による使用上の制約を少なくすることができる。加え
て、切断及び拡開されたナット31をハンマー等で叩い
ても、ナット31はボルト32上に係合されたままの状
態であることから、従来例のように2ヶ所を切断された
ナット31をハンマー等で叩く場合と比べて叩いた直後
のナット31が落下することを防止することができる。
(第2実施形態)次に、この発明の第2実施形態につい
て説明する。なお、この第2実施形態においては前記第
1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0029】図8(a)に示すように、第2実施形態の
保持アーム21のナット受座24の内面には第1保持溝
24cが凹設され、さらに第1保持溝24cの内面には
第2保持溝24dが凹設されている。これら第1保持溝
24c及び第2保持溝24dはウィット並目ねじのナッ
ト31においてサイズがそれぞれW3/4及びW5/8
のナット31に対応してその形状及び大きさが設定され
ている。この実施形態ではW5/8のナット31を使用
している。そして、第2保持溝24dの内側に保持され
たナット31はその保持面31aを第2保持溝24dの
内面に当接させるとともに、その角部が第2保持溝24
d内の角部と係合することにより、偏心することなく保
持アーム21内に確実に保持される。
【0030】図10(b)に示すように、保持アーム2
1の下面は鉄塔のL字鋼等といったナット31の取付箇
所に保持アーム21を接地させるための接地面21aと
なっている。この接地面21aは保持アーム21が取付
箇所に接地された状態で本体11の外周面が斜め上方に
延びるように、本体11に向かうほど高くなる斜面状を
なしており、本体11と取付箇所の間には空間部17が
形成されている。この空間部17によりL字鋼の表面か
ら突出するボルト、ナット等といった障害物に本体11
が接触し、保持アーム21がナット31の取付箇所から
浮き上がることを防止することができ、保持アーム21
内にナット31が確実に保持される。
【0031】図4及び図5に示すように、本体11内に
備えられた押出機構としての油圧シリンダにおいて、円
柱状をなすヘッド62は本体11内に摺動可能に収容さ
れ、その外面が第1オイルポート15から注入されたオ
イルの圧力が加わる受圧面62aとなっている。ヘッド
62の周面には環状溝62bが凹設されるとともに、そ
の内側にはO−リング63が嵌着されており、本体11
の内周面及びヘッド62の周面の間をシールするように
なっている。ヘッド62の内面中心には円柱状をなすロ
ッド64が突設されるとともに、このロッド64は取付
部22内に挿通されてその先端部が取付部22外に露出
されている。また、ロッド64は図示しないキー及びキ
ー溝により本体11及び保持アーム21に対する回転を
規制されている。
【0032】ロッド64の先端部には切断部材54が取
着されている。この切断部材54は基端部の取付軸54
bと、先端部の切断刃54aとから構成されており、そ
の取付軸54bがロッド64の先端面中心に設けられた
取付孔64a内に嵌合されている。また、ロッド64の
周壁には取付孔64aまで貫通するネジ孔64bが形成
されるとともに、取付軸54bの周面にはネジ孔64b
と対応する位置に係止溝54cが形成されている。この
ネジ孔64bにネジ64cを螺入し、その先端を係止溝
54cに係合させることにより切断部材54がロッド6
4に対して抜け止めされている。切断刃54aの上面に
は板状の規制部材65が固着されている。規制部材65
の後面には規制溝66が切り欠き形成されるとともに、
ロッド64先端の規制溝66と対応する位置には規制片
67が突設されており、規制溝66への規制片67の嵌
合により切断部材54のロッド64に対する回転が規制
されている。
【0033】上記ヘッド62、ロッド64、O−リング
63、規制部材65等によりピストン61が形成されて
いる。図8(a),(b)に示すように、ピストン61
はヘッド62の受圧面62aに油圧が加わると、切断刃
54aをナット31の方向に移動させるようになってい
る。また、図5に示すように、取付部22の内周面はそ
の基端部から中間部24aにかけて拡径され、付勢部材
としての第1コイルスプリング16の収容凹部22aと
なっている。この第1コイルスプリング16は取付部2
2とヘッド62の間に掛装され、ピストン61を本体1
1内に引き込む方向に常時付勢している。
【0034】図6及び図7に示すように、保持アーム2
1の両側部24bの内面にはレール25が長手方向に延
びるように突設されている。切断刃54aの両側方には
ガイド部材49が配設されるとともに、各ガイド部材4
9はそれぞれレール25に係合されている。これらガイ
ド部材49はレール25によりその移動方向を案内され
ながら、保持アーム21に対して移動可能に構成されて
いる。保持アーム21の上面には支持板50が配設され
るとともに、この支持板50は両側部をそれぞれガイド
部材49に各一対のピン50aで固着させることにより
両ガイド部材49の上端を連結している。
【0035】各ガイド部材49の内面にはそれぞれ拡開
刃48がその基端部を中心に回動可能に取着されるとと
もに、図中の状態で一対の拡開刃48は互いの先端部を
閉じ合わせた状態で配置されている。前記規制部材65
の前面両側部には挿入爪68が突設されている。各拡開
刃48の上面には挿入爪68と対応する位置にそれぞれ
係合溝48bが凹設されるとともに、この係合溝48b
の幅は挿入爪68の幅よりも若干だけ長くなるように設
定されている。そして、挿入爪68が係合溝48b内に
挿入されることにより、両拡開刃48は互いの先端部を
閉じ合わせた状態が保持されている。
【0036】図11(a),(b)に示すように、両拡
開刃48の先端面において、その下端部には各拡開刃4
8の下面に対して直交する面となるように第1拡開面4
8cが設けられている。これら第1拡開面48cの上方
には各拡開刃48の先端面をそれぞれ第1拡開面48c
に対して所定角度で傾斜する斜面状をなすように切り欠
くことにより、上方に向かうほど幅広となる第2拡開面
48dが設けられている。さらに、第2拡開面48dの
上方には保持アーム21の接地面21aに対応するよう
に第1拡開面48cに対して所定角度で傾斜する第3拡
開面48eが設けられている。
【0037】図11(c)に示すように、W5/8のナ
ット31を両拡開刃48で拡開する場合には、幅狭の第
1拡開面48cが狭い切断部内に斜め上方から挿入され
ることにより、切断部を確実に押し広げるようになって
いる。さらに、W3/4のナット31を拡開する場合に
は、広い切断部内に第1拡開面48cよりも幅広の第2
拡開面48dが挿入されることにより、切断部を確実に
押し広げるようになっている。このため、W5/8のよ
うなサイズの小さなナット31を拡開する場合には、幅
狭の第1拡開面48cを設けることにより、切断部内へ
の拡開刃48の先端部の未挿入が防止されるとともに、
W3/4のようなサイズの大きなナット31を拡開する
場合には、幅広の第2拡開面48dを設けることによ
り、ナット31の拡開不足が防止される。この実施形態
においては、第2拡開面48dは第1拡開面48cに対
して5゜傾斜され、第3拡開面48eは第1拡開面48
cに対して13゜傾斜されている。
【0038】上記のレール25、ガイド部材49、支持
板50、一対の拡開刃48等により拡開部材47が構成
されている。図9(a),(b)に示すように、拡開部
材47はピストン61が前進する際、規制部材65の両
挿入爪68の間で各拡開刃48の係合溝48bの角部が
押圧されることによりガイド部材49及びレール25で
その移動方向を案内されながらナット31の方向へ押し
出されるようになっている。また、図6に示すように、
支持板50及び保持アーム21の上面後部の両側部間に
は付勢部材としての第2コイルスプリング84が架設さ
れており、拡開部材47をナット31から本体11へ向
かって引き戻す方向に常時付勢するようになっている。
【0039】一対の拡開刃48は開閉機構によりその先
端部を閉じ合わせた状態と、開いた状態とを切り換える
ことができるように構成されている。そこで、開閉機構
の構成について説明する。
【0040】図4〜図7に示すように、開閉機構を構成
する操作ボックス71は上面を開口した長四角箱状をな
し、支持板50の上面に取着されている。操作ボックス
71内にはその前後両側壁を貫通して丸棒状をなす操作
ロッド72が挿通されており、この操作ロッド72は操
作ボックス71に対して前後両方向へ移動できるように
支持されている。操作ロッド72の中間部24aには拡
径部73が形成されるとともに、拡径部73と操作ボッ
クス71の後壁の間には第3コイルスプリング74が設
けられ、操作ロッド72を前方向へ常時付勢している。
また、拡径部73にはレバー75が操作ロッド72の軸
線方向と直交する方向に突設されるとともに、操作ボッ
クス71の一側壁の前方及び後方にはこのレバー75を
係合可能な第1保持孔76及び第2保持孔77が切り欠
き形成されている。
【0041】操作ロッド72の先端には横L字状をなす
移動部材78が取付けられている。移動部材78の下方
位置には連結板79が配設されている。この連結板79
はその上面に突設された挿通軸79aを支持板50の先
端部に透設された長孔50bに挿通し、その上端部が移
動部材78を貫通することによって移動部材78と連結
されている。さらに、連結板79はその前方下面に回動
可能に取着された一対のリンクロッド80を介して両拡
開刃48の先端にそれぞれ連結されている。
【0042】上記操作ボックス71、操作ロッド72、
レバー75等により操作部材が構成されている。また、
上記移動部材78、連結板79、一対のリンクロッド8
0等により連動部材が構成されている。そして、操作部
材及び連動部材により開閉機構が構成されている。図4
及び図8(a)に示すように、第3コイルスプリング7
4の付勢力により操作ロッド72が前方へ移動した状態
で、移動部材78及び連結板79が前方へ移動すること
により両リンクロッド80は互いの先端を離間させる方
向へ回動される。そして、両リンクロッド80により回
動され、開いた状態となった一対の拡開刃48の間には
切断部材54の移動路81が形成される。この状態で第
1保持孔76にレバー75を係合すると両拡開刃48が
開いた状態を保持することができ、移動路81が開放さ
れ、切断刃54aが移動路81を通ってナット31を切
断することができるようになっている。
【0043】図6及び図9(a)に示すように、第3コ
イルスプリング74の付勢力に抗して操作ロッド72を
後方へ移動し、第2保持孔77にレバー75を係合する
と、移動部材78及び連結板79の後方への移動に伴
い、両リンクロッド80は互いの先端を接近させる方向
へ回動される。そして、両リンクロッド80により回動
され、閉じ合わせた状態となった一対の拡開刃48は移
動路81を閉塞するとともに、その係合溝48b内に挿
入爪68が挿入される。この状態で両拡開刃48が閉じ
合わされた状態を保持することができ、移動路81が閉
塞されている。閉じ合わせた状態の両拡開刃48はその
先端部が平面から見て略三角形状をなし、ナット31に
向かって押し出されるとナット31の切断部内に確実に
入り込み、切断部を押し広げ、拡開することができるよ
うになっている。
【0044】また、図10(a),(b)に示すよう
に、支持板50には確認手段としての矢印82が設けら
れ、これと対応して保持アーム21側面には目盛り83
が設けられており、拡開部材47の移動距離を目視する
ことができ、拡開刃48がボルト32に押し付けられて
その先端が潰れることを防止される。
【0045】次に前記ナットの切断開き具の作用につい
て以下に記載する。さて、ナット31の切断作業を行う
ときには、まず、図4に示すように移動路81が開放さ
れた状態で、図8(a)に示すように、ナット31を第
2保持溝24dの内側に配置し、その保持面31aを第
2保持溝24dの内面に当接させ、ナット31を保持ア
ーム21の内側に保持する。この状態で本体11を手で
把持し、ポンプから本体11内にオイルを注入すると、
ヘッド62の受圧面62aに圧力が加わり、コイルスプ
リング16の付勢力に抗してピストン61が移動し、切
断部材54が本体11からナット31に向かって押し出
される。そして、押圧された切断刃54aの先端がナッ
ト31の切断面31bに食い込み始め、図8(b)に示
すように、やがて切断刃54aの先端がボルト32に達
するとナット31が切断されて切断作業が完了する。
【0046】次いで、切断されたナット31の拡開作業
を行うときには、まず、ポンプにより本体11内からオ
イルを抜くとピストン61がコイルスプリング16の付
勢力により本体11内に引き込まれ、これに伴って切断
部材54がナット31から本体11へ向かって引き戻さ
れる。この状態で、作業者は第1保持孔76及びレバー
75の係合を解除し、第3コイルスプリング74の付勢
力に抗して操作ロッド72を後方へ移動させて、図6に
示すように第2保持孔77及びレバー75を係合させ
る。すると、図9(a)に示すように、移動路81が開
放された状態から閉塞された状態へと切り換えられる。
【0047】この後、ポンプから本体11内に再度オイ
ルを注入すると、コイルスプリング16の付勢力に抗し
てピストン61が移動し始める。これと同時に拡開部材
47は第2コイルスプリング84の付勢力に抗してナッ
ト31に向かって移動され、押圧された両拡開刃48の
先端がナット31の切断面31bに食い込み始める。そ
して、図9(b)及び図10(a),(b)に示すよう
に、目盛り83及び矢印82の目視により、拡開部材4
7の移動距離が所定距離に達したとき、ナット31が拡
開されて拡開作業が完了する。その後、本体11内から
オイルを抜くと、コイルスプリング16及び第2コイル
スプリング84の付勢力によりピストン61及び拡開部
材47が本体方向へ引き戻される。この後、ナット31
から保持アーム21を外し、ナット31をハンマー等で
叩き、作業者の手でボルト32から引き抜くことによ
り、ナット31がボルト32から取り外される。
【0048】前記第2実施形態によって発揮される効果
について、以下に記載する。 ・ 第2実施形態のナットの切断開き具は第1実施形態
と同様の効果に加え、拡開作業時に一対の拡開刃48を
閉じ合わせた状態とすることにより、その先端部をナッ
ト31の切断部内に確実に挿入させることができる。
【0049】・ ナット受座24の内面にナット31の
各サイズと対応した大きさとなるように第1保持溝24
c及び第2保持溝24dを凹設し、これら保持溝24
c,24d内にナット31を配置することにより、切断
及び拡開作業においてナット31が偏心することを防止
することができる。
【0050】・ 保持アーム21の下面を斜面状をなす
接地面21aとしたことにより、本体11が障害物に接
触して、保持アーム21がナット31の取付箇所から浮
き上がることを防止することができ、保持アーム21内
にナット31を効果的に保持することができる。
【0051】なお、各実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ 本体11内に設けられる押出機構は油圧シリンダに
限定されず、空気圧シリンダ、水圧シリンダとしてもよ
い。あるいは、シリンダでなくとも、本体11に対して
螺入又は螺退可能なねじ部材を設け、このねじ部材によ
り切断部材54及び拡開部材47を押圧してもよい。こ
のように構成した場合にも実施形態と同様に一度の作業
でボルト32からナット31を取り外すことができると
ともに、位置をずらして再度切断作業を行わなくてもよ
いため、ナット31の取付け位置による使用上の制約を
少なくすることができる。
【0052】・ 本体11及びこれと対応する第1ピス
トン51、第2ピストン41等の形状は円筒状でなくと
も、例えば四角筒状、六角筒状、八角筒状等の多角筒状
としてもよい。このように構成した場合にも一度の作業
でボルト32からナット31を取り外すことができると
ともに、ナット31の取付け位置による使用上の制約を
少なくすることができる。
【0053】・ 保持アーム21は本体11に螺着され
るものに限定されず、例えば連結ピン、カプラー機構等
により着脱可能に接続してもよい。このように構成して
も、ナット31の大きさに合わせて保持アーム21を交
換することができる。
【0054】・ 第2実施形態において、開閉機構を省
略し、一対の拡開刃48の開閉操作を作業者の手作業に
より行ってもよい。このように構成した場合、ナット3
1の切断開き具の構成を簡易なものとすることができ
る。
【0055】・ 確認手段は目盛り83及び矢印82に
限定されず、拡開部材47の移動距離を判別できるもの
であれば、例えばけがき線、溝、孔等であってもよい。 ・ 第1実施形態の保持アーム21の下面を第2実施形
態で示した接地面21aとしてもよい。加えて、第1実
施形態のナット受座24の内面に第1保持溝24c及び
第2保持溝24dを設けてもよい。
【0056】・ 第2実施形態において、第2保持溝2
4dの内面にさらに第3、第4の保持溝を凹設すること
により、階段状に複数の保持溝を設けてもよい。さら
に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以
下に記載する。
【0057】・ 前記本体内には、拡開部材を本体内に
引き込む方向に第2ピストンを付勢する付勢部材を設け
た請求項2又は請求項3に記載のナットの切断開き具。
このように構成した場合、保持アームに保持された切断
後のナットを容易に取り除くことができる。
【0058】・ 前記保持アームの内面にナットが切断
される切断面と対向する面を当接させて保持アームの内
側にナットを保持するとともに、ナットの保持アームの
内面に当接される面に隣接する面と保持アームの内面と
の間に隙間を設けた請求項1から請求項3のいずれかに
記載のナットの切断開き具。このように構成した場合、
ナットを容易に拡開させることができる。
【0059】・ 前記拡開刃をナットに接近する先端ほ
ど幅狭になるように形成した請求項1から請求項3のい
ずれかに記載のナットの切断開き具。このように構成し
た場合、ナットの拡開機能を有効に発揮することができ
る。
【0060】・ 前記押出機構を切断部材及び拡開部材
を押し出すピストンを有する油圧シリンダにより構成
し、本体内には、切断部材及び拡開部材をナットから本
体に向かって引き戻す方向にピストンを付勢する付勢部
材を設けた請求項4に記載のナットの切断開き具。この
ように構成した場合、ナットの切断及び拡開を効率よく
行うことができる。
【0061】・ 前記拡開部材には移動路の開放及び閉
塞を行う開閉機構を設けるとともに、この開閉機構は一
対の拡開刃を連動して回動させる連動部材と、連動部材
の操作を行う操作部材とを備え、操作部材で一対の拡開
刃を閉じ合わせた状態と、開いた状態とを切り換えるよ
うに構成した請求項4から請求項6のいずれかに記載の
ナットの切断開き具。このように構成した場合、一対の
拡開刃の接触及び離間を確実に行うことができる。
【0062】・ 前記保持アームには拡開部材の移動距
離を判別するための確認手段を設けた請求項1から請求
項6のいずれかに記載のナットの切断開き具。このよう
に構成した場合、ナットが充分に拡開されなかったり、
拡開刃がボルトに押し付けられて刃先が潰れたりするこ
とを防止することができる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の
ナットの切断開き具によれば、一度の作業でボルトから
ナットを取り外すことができるとともに、ナットの取付
け位置による使用上の制約を少なくすることができる。
【0064】請求項2に記載の発明のナットの切断開き
具によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、ナ
ットの切断及び拡開を効率よく行うことができる。請求
項3に記載の発明のナットの切断開き具によれば、請求
項2に記載の発明の効果に加えて、ナットの切断及び拡
開が同時に行われることを抑制することができる。
【0065】請求項4に記載の発明のナットの切断開き
具によれば、ボルトからナットを取り外す際、ナットの
取付け位置による使用上の制約を少なくすることができ
るとともに、一対の拡開刃を閉じ合わせた状態とするこ
とにより、拡開作業時に両拡開刃の先端部をナットの切
断部内に確実に挿入させることができる。
【0066】請求項5に記載の発明のナットの切断開き
具によれば、請求項1から請求項4のいずれかに記載の
発明の効果に加えて、切断及び拡開作業においてナット
が偏心することを防止することができる。
【0067】請求項6に記載の発明のナットの切断開き
具によれば、請求項1から請求項5のいずれかに記載の
発明の効果に加えて、本体が障害物に接触して、保持ア
ームがナットの取付箇所から浮き上がることを防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1実施形態のナットの切断開き具
を示す一部を破断した平面図、(b)は図1(a)の1
−1線における断面図。
【図2】 ナットが切断された状態を示す一部を破断し
た平面図。
【図3】 ナットが拡開された状態を示す一部を破断し
た平面図。
【図4】 第2実施形態の切断開き具を示す一部を破断
した平面図。
【図5】 切断作業時のナットの切断開き具を示す断面
図。
【図6】 拡開作業時のナットの切断開き具を示す一部
を破断した平面図。
【図7】 拡開作業時のナットの切断開き具を示すを示
す断面図。
【図8】 (a)はナットが切断される前の状態におけ
る切断刃及び拡開刃を示す平面図、(b)はナットが切
断された状態における切断刃及び拡開刃を示す平面図。
【図9】 (a)はナットが拡開される前の状態におけ
る切断刃及び拡開刃を示す平面図、(b)はナットが拡
開された状態における切断刃及び拡開刃を示す平面図。
【図10】 (a)は保持アーム内にナットが保持さ
れ、拡開された状態を示す平面図、(b)は保持アーム
内にナットが保持され、拡開された状態を示す側面図。
【図11】 (a)は一対の拡開刃が閉じ合わされた状
態を示す平面図、(b)は一対の拡開刃が閉じ合わされ
た状態を示す正面図、(c)は一対の拡開刃によりナッ
トが拡開される状態を示す側面図。
【符号の説明】
11…本体、17…空間部、21…保持アーム、21a
…接地面、24c…保持溝としての第1保持溝、24d
…保持溝としての第2保持溝、31…ナット、32…ボ
ルト、41…第2ピストン、47…拡開部材、48…拡
開刃、51…第1ピストン、54…切断部材、54a…
切断刃、61…押出機構としてのピストン、81…移動
路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトに螺合されたナットを切断した
    後、その切断箇所を開いて取り外すためのナットの切断
    開き具であって、 筒状をなす本体と、 本体内に設けられた押出機構と、 本体の先端に環状をなすように設けられ、その内側に前
    記ナットを囲んで保持する保持アームと、 本体の内側に嵌挿されるとともに、押出機構により本体
    の先端から前記ナットに向かって押し出され、その先端
    に設けられた切断刃によりナットを切断する切断部材
    と、 前記本体の内側に嵌挿され、切断部材に対して相対移動
    可能に構成されるとともに、切断部材が本体の先端から
    押し出された後に押出機構により本体の先端からナット
    に向かって押し出され、その先端に設けられた拡開刃に
    よりナットの切断箇所を押し広げる拡開部材とを備えた
    ナットの切断開き具。
  2. 【請求項2】 前記押出機構は、切断部材を押し出す第
    1ピストン及び拡開部材を押し出す第2ピストンを有す
    る油圧シリンダにより構成するとともに、第2ピストン
    を筒状に形成し、その内側に第1ピストンを嵌挿し、第
    2ピストンに対し第1ピストンを相対移動可能として、
    前記切断部材がナットを切断し、ボルトに当接した後、
    拡開部材がナットを押し広げ始めるように構成した請求
    項1に記載のナットの切断開き具。
  3. 【請求項3】 前記第2ピストンに対して拡開部材を押
    し出す方向に油圧が加わわる受圧面積と比較して、第1
    ピストンに対して切断部材を押し出す方向に油圧が加わ
    わる受圧面積を広くして、第2ピストンによる拡開部材
    のナットに対する拡開力と比較して第1ピストンによる
    切断部材のナットに対する切断力が強くなるように設定
    した請求項2に記載のナットの切断開き具。
  4. 【請求項4】 ボルトに螺合されたナットを切断した
    後、その切断箇所を開いて取り外すためのナットの切断
    開き具であって、 筒状をなす本体と、 本体内に設けられた押出機構と、 本体の先端に環状をなすように設けられ、その内側に前
    記ナットを囲んで保持する保持アームと、 押出機構の先端に設けられるとともに、押出機構により
    前記本体からナットに向かって押し出され、その先端に
    設けられた切断刃によりナットを切断する切断部材と、 前記切断部材の両側方に位置するように保持アームに対
    して回動可能に設けられた一対の拡開刃を有し、両拡開
    刃を閉じ合わせた状態で押出機構により前記本体からナ
    ットに向かって押し出され、両拡開刃によりナットの切
    断箇所を押し広げるとともに、両拡開刃を開いた状態で
    両拡開刃の間に切断部材の移動路を形成する拡開部材と
    を備えたナットの切断開き具。
  5. 【請求項5】 前記保持アームの内面にはその内側にナ
    ットを係合する保持溝を設け、さらにこの保持溝の内面
    には階段状に複数の保持溝を設け、各保持溝の形状及び
    大きさをそれぞれナットのサイズに対応して設定した請
    求項1から請求項4のいずれかに記載のナットの切断開
    き具。
  6. 【請求項6】 前記保持アームはナットの取付箇所に接
    地するための接地面を有し、この接地面を取付箇所に接
    地させた状態で、取付箇所と対向し、かつ接地面から略
    連続状をなす本体の周面が端部に向かうほど取付箇所か
    ら離間していくように構成し、本体と取付箇所との間に
    空間部を形成した請求項1から請求項5のいずれかに記
    載のナットの切断開き具。
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