JP2001259790A - 機械加工用鋳物中間素材の製造方法とシリンダブロック用鋳物中間素材の製造方法と機械加工用鋳物中間素材及びシリンダブロック用鋳物中間素材 - Google Patents

機械加工用鋳物中間素材の製造方法とシリンダブロック用鋳物中間素材の製造方法と機械加工用鋳物中間素材及びシリンダブロック用鋳物中間素材

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JP2001259790A
JP2001259790A JP2000070185A JP2000070185A JP2001259790A JP 2001259790 A JP2001259790 A JP 2001259790A JP 2000070185 A JP2000070185 A JP 2000070185A JP 2000070185 A JP2000070185 A JP 2000070185A JP 2001259790 A JP2001259790 A JP 2001259790A
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Katsumi Suzuki
克美 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔あけ等の機械加工を必要とする部分、たと
えばシリンダブロックにおける孔径やピッチの誤差が小
さく、したがって機械加工を高精度にでき、しかも、加
工時間も少なくできる、孔あけ等の機械加工を必要とす
る部分を備えた物品用鋳物中間素材の製造方法及び鋳物
中間素材を提供する。 【解決手段】 所定形状の外形及び孔あけ等の機械加工
を必要とする部分を備えた鋳物中間素材に相当する形状
の消失模型を成形する消失模型製造工程と、上記消失模
型を鋳枠内に配置し、鋳物砂を周囲に充填して注湯する
ことにより鋳物を製造する工程と、からなり、上記消失
模型製造工程において、ビーズ材料は粒径が0.3〜
1.0mmの範囲から適宜選択され、材質がポリスチレ
ン10〜40質量%とポリメチルメタアクリレート60
〜90質量%含有されたものとし、発泡倍率が、粒径
0.3〜0.5mmの範囲で25〜40倍、粒径0.5
〜1.0mmの範囲で40〜50倍に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔あけ等の機械加
工を必要とする部分を備えた物品用鋳物中間素材の製造
方法とシリンダブロック用鋳物中間素材の製造方法と孔
あけ等の機械加工を必要とする部分を備えた物品用鋳物
中間素材及びシリンダブロック用鋳物中間素材に関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】例えば、
アキシャルプランジャポンプやアキシャルプランジャモ
ータ等の油圧シリンダブロックは、円柱状のシリンダブ
ロック本体からなり、その中央部に軸を挿通する軸孔部
を形成するとともに、外周部にプランジャを挿入する複
数のシリンダ部を等間隔的に形成したものである。この
ものは、鉄製であって、まず鋳造により所定の外形を有
する鋳物を形成し、これに孔あけ等の機械加工を施して
製造されている。上記軸孔部やシリンダ部の内面は軸や
プランジャを挿入して回転または摺動させるものである
から、軸孔部とシリンダ部の真円度が高いこと、軸孔部
とシリンダ部間の距離やシリンダ部同志のピッチが正確
に形成されていることが重要な要素である。
【0003】このアキシャルプランジャポンプやアキシ
ャルプランジャモータ等の油圧シリンダブロックの製造
方法としては、通常の中子を使用した鋳造方法が考えら
れる。このものは、図8に示すように、下型鋳型101
に、軸孔部とシリンダ部に相当しこれより加工代を考慮
したやや小さい中子103,105を樹立し、上型鋳型
102を下型鋳型101に合わせて一体化し、シリンダ
ブロック本体の鋳型107を形成する。そして、この鋳
型107に注湯して鋳物109を製造する。この鋳物1
09は、目的形状をつくる機械加工を行い、完成品とす
る。
【0004】上記中子を使用した鋳造方法によると、機
械加工を行う部分にあらかじめ下孔があけられるので、
加工量と回数が少なくて済む利点があるが、次のような
欠点を持っている。すなわち、図9、10に示すよう
に、軸孔部や複数のシリンダ部を中子103,105を
使用して成形すると、上・下の鋳型を合わせるときや、
注湯時に溶湯の圧力で中子103,105が変位し、い
わゆる芯ズレ(位置ズレ)が発生する。つまり、軸孔部
111とシリンダ部113との距離Dや、シリンダ部1
13同志のピッチPがズレてしまったり、中子の成型時
の不具合により、軸孔部111やシリンダ部113が大
きく変形したりする。そのため、この軸孔部111や複
数のシリンダ部113をドリルによる孔あけ加工する時
点で、工具のブレを生じてしまい、正確な加工ができな
くなってしまうという問題がある。このため、中子を使
用した鋳造による製造方法は容易に採用できないもので
あった。
【0005】そこで採用される製造方法としては、図1
1〜図13に示すように、あらかじめ軸孔部や複数のシ
リンダ部を形成していない中実のシリンダブロック本体
を形成すべく、鋳型を形成し、この鋳型に注湯して鋳物
115を製造する。この鋳物115は、軸孔部や複数の
シリンダ部をあらかじめ形成していないものであり、所
定の位置にドリルTによる下孔加工からリーマ等による
仕上げ加工までの軸孔部117や複数のシリンダ部11
9の目的形状をつくる全加工を行い、完成品とする。
【0006】この製造方法では、精度の高い軸孔部11
7や複数のシリンダ部119を形成できる利点がある
が、軸孔部や複数のシリンダ部を形成する部分が鋳物1
15としては肉厚となるため、この肉厚部に鋳造欠陥が
発生しやすいという問題がある。そして、この部分を機
械加工すると、気孔や鋳巣などの欠陥が発生し、結局不
良率が高くなってしまう問題がある。また、別の問題と
して、中実の鋳物115を形成するため重量が重くなり
材料費が高いばかりでなく、加工費が大幅に高くなり、
高コストの製品となる問題がある。
【0007】本発明は、このような点に基づいてなされ
たものでその目的とするところは、孔あけ等の機械加工
を必要とする部分、たとえばシリンダブロックにおける
孔径やピッチの誤差が小さく、したがって機械加工を高
精度にでき、しかも、加工時間も少なくできる、孔あけ
等の機械加工する部分を備えた鋳物中間素材の製造方法
とシリンダブロック用鋳物中間素材の製造方法と機械加
工用鋳物中間素材及びシリンダブロック用鋳物中間素材
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
請求項1記載の機械加工用鋳物中間素材の製造方法は、
所定形状の孔あけ等の機械加工する部分を備えた鋳物中
間素材に相当する形状の消失模型を成形する消失模型製
造工程と、上記消失模型を鋳枠内に配置し、鋳物砂を周
囲に充填して注湯することにより鋳物を製造する工程
と、からなり、上記消失模型製造工程において、ビーズ
材料は粒径が0.3〜1.0mmの範囲から適宜選択さ
れ、材質がポリスチレン10〜40質量%とポリメチル
メタアクリレート60〜90質量%含有されたものと
し、発泡倍率が、粒径0.3〜0.5mmの範囲で25
〜40倍、粒径0.5〜1.0mmの範囲で40〜50
倍に設定されたものであることを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載のシリンダブロック用
中間素材の製造方法は、シリンダブロック本体及び上記
シリンダブロック本体に所定の孔径で形成された軸孔部
と所定の孔径且つ所定のピッチで間隔的に複数形成され
たシリンダ部を有する鋳物中間素材に相当する形状の消
失模型を成形する消失模型製造工程と、上記消失模型を
鋳枠内に配置し、鋳物砂を周囲に充填して注湯すること
により鋳物を製造する工程と、からなり、上記消失模型
製造工程において、ビーズ材料は粒径が0.3〜1.0
mmの範囲から適宜選択され、材質がポリスチレン10
〜40質量%とポリメチルメタアクリレート60〜90
質量%含有されたものとし、発泡倍率が、粒径0.3〜
0.5mmの範囲で25〜40倍、粒径0.5〜1.0
mmの範囲で40〜50倍に設定されたものであること
を特徴とする。
【0010】また、請求項3記載の機械加工用鋳物中間
素材は、所定形状の孔あけ等の機械加工する部分が加工
代を含めて正確な寸法形状で形成してなることを特徴と
する。
【0011】また、請求項4記載のシリンダブロック用
鋳物中間素材は、シリンダブロック本体と、上記シリン
ダブロック本体に所定の孔径で形成された軸孔部及び所
定の孔径且つピッチで間隔的に複数形成されたシリンダ
部と、を加工代を含めて正確な寸法形状で形成してなる
ことを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1及び3による製造方法及び鋳物中間素
材は、消失模型の製造条件を特定したものである。消失
模型の製造は発泡成形で行われ、成形型内の形状を、製
造する製品の外形及び軸孔部の寸法形状に所定の仕上代
を考慮して正確に形成しておき、これに予備発泡した発
泡ビーズを吹き込んで、蒸気を注入し発泡させて消失模
型を形成する。これにより、成形型が精密に製造されて
いれば、消失模型も精密な寸法形状のものが製造でき
る。本発明は、発泡ビーズの材質がポリスチレン10〜
40質量%とポリメチルメタアクリレート60〜90質
量%含有されたものとしており、ビーズ材料は粒径が
0.3〜1.0mmの範囲から適宜選択され、発泡倍率
が、粒径0.3〜0.5mmの範囲で25〜40倍、粒
径0.5〜1.0mmの範囲で40〜50倍に設定され
たものを使用しているので、ポリメチルメタアクリレー
トの量が多いにもかかわらず強度が十分に保持でき、成
形性がよい。消失模型は、外形及び孔あけ等の機械加工
を必要とする部分が、加工代を加味して所定の寸法で高
精度に形成される。このものを使用して鋳造を行うと、
ガス欠陥やカーボンの発生がなく、所定の寸法で高精度
な鋳物中間素材が得られる。
【0013】そして、このようにして得られた鋳物中間
素材は、これを機械加工する時に、鋳型寸法と大差なく
鋳造されたものであるから、鋳抜き孔としては正確な下
孔があけられているので、加工工具の芯ズレが生じない
から精度のよい加工ができ、また、下孔があけられてい
るので加工工程が減り、加工時間が短縮できる、また、
材料費も少なくて済み、結局、高精度でローコストの製
品が製造できる。
【0014】請求項2及び4によるシリンダブロックの
製造方法及びシリンダブロック用鋳物中間素材は、上記
の製造方法をシリンダブロックに適用したものであり、
シリンダブロックの軸孔部及びシリンダ部の寸法形状が
高精度の鋳物中間素材をローコストで製造することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して本発
明の孔あけ等の機械加工する部分を備えた物品用鋳物中
間素材の製造方法及びその鋳物中間素材の第1実施形態
を説明する。図1〜図5は、油圧シリンダブロック用鋳
物中間素材の製造工程を示すものである。図1に示すよ
うに、アキシャルプランジャポンプは、駆動軸1と、こ
れにある傾斜角をもったシリンダブロック3からなり、
シリンダブロック3は自在継手によって駆動軸1ととも
に回転し、シリンダブロック3内のプランジャ5は公転
し、シリンダブロック3の傾斜角によってプランジャ5
はシリンダ11内を往復運動し、流体の吸入と吐出を行
うものである。シリンダブロック3は、円柱状のシリン
ダブロック本体7からなり、その中央部に軸を挿通する
軸孔部9を形成するとともに、外周部にプランジャ5を
挿入する複数のシリンダ部11を等間隔に形成したもの
である。なお、このような構造のシリンダブロック3
は、たとえばアキシャルプランジャモータ等にも採用さ
れている。
【0016】上記シリンダブロック3の軸孔部9やシリ
ンダ部11の内面は、軸やプランジャを挿入して回転ま
たは摺動させるものであるから、軸孔部とシリンダ部の
真円度が高いこと、軸孔部とシリンダ部間の距離やシリ
ンダ部同志のピッチが正確に形成されていることが重要
である。
【0017】本発明の製造方法は、上記シリンダブロッ
ク3用の鋳物中間素材を消失模型鋳造方法で行うもので
ある。まず、消失模型の具体的な製造方法について説明
する。図2に示すように成形型13は円柱状のシリンダ
ブロック本体7部分の形状を有する空間部分15を形成
するとともに、その中央部に軸を挿通する軸孔部となる
円柱部17を形成するとともに、外周部にプランジャを
挿入する複数のシリンダ部となる円柱部19を等間隔に
形成する。これに予備発泡した発泡ビーズを注入口13
Aより吹き込んで、成形型13内に連通する通路13B
から蒸気を注入し、発泡させて消失模型21を形成す
る。また、円柱部17、19については、中子方式に別
体型として、成型型13に挿入するようにしたものでも
よい。
【0018】本発明においては、発泡ビーズは、材質が
ポリスチレン10〜40質量%、ポリメチルメタアクリ
レート60〜90質量%の成分比率で混合させている。
ポリスチレン(PS)は優れた膨張性を備えており、こ
れを使用した消失模型は限りなく空気に近く、消失の際
に発生するガス量がきわめて少なく、ガスによる欠陥が
少ないという特質がある。また、模型の成形性でも優れ
ており、ビーズ同志の融着が良好であり、塗型剤の浸透
を防止できる。一方で、その組成としてベンゼン環を備
えておりカーボンが発生しやすいという特質がある。ポ
リメチルメタアクリレート(PMMA)は、ベンゼン環
を持たない構造であり、また、酸素を多く含んでいるの
で、消失に際しカーボンがほとんど発生しないという特
質を備えている。
【0019】本発明の消失模型は、上記の混合比率で混
合されたものを使用しているから、ポリメチルメタアク
リレートの量が多いにもかかわらず強度が十分に保持で
き、成形性がよい。また、注湯時にガスの発生が少な
く、カーボンの発生も少ないのでこれらに起因する欠陥
が発生しない。したがって、成形型13の形状が正確に
再現でき、寸法精度のよいものが得られる。
【0020】なお、好ましくはポリスチレン30質量
%、ポリメチルメタアクリレート70質量%の成分比率
で混合させる。これによると、成形品における成形後の
収縮が最も少なくなり、消失模型21の寸法精度がより
一層よいものが得られる。
【0021】また、ビーズ材料は粒径が0.3〜1.0
mmの範囲から適宜選択され、発泡倍率が、0.3〜
0.5mmの範囲で25〜40倍、0.5〜1.0mm
の範囲で40〜50倍に設定されている。このような範
囲とすることにより、消失模型の機械的強度を十分高め
ることができ、寸法精度のよいものが得られる。上記の
製造方法により作られた消失模型21は、図3に示すよ
うに、発泡ビーズよりなり、外形及び孔あけ等の機械加
工を必要とする部分が少ない加工代を加味された所定の
寸法で高精度に形成されたものとなる。
【0022】次に、上記消失模型を50〜60℃で2〜
8時間乾燥炉内にて乾燥し、発泡体内部の水分を除去す
る。次に、上記消失模型21に塗型層23を形成する。
塗型剤としては、ジルコン系の水溶性塗型剤を使用し、
吹き付けまたは浸漬により塗布する。更に、上記塗型層
23を乾燥させるため、50〜60℃で6〜20時間乾
燥炉内にて乾燥する。
【0023】次に、造型工程に入り、消失模型21を鋳
造用の枠体25内に配置し、周囲に鋳物砂27を加振さ
せながら充填する。鋳物砂27はダクタイル鋳鋼の場合
は珪砂、鋳鉄の場合はクロマイトサンド、ジルコンサン
ドが使用される。上記消失模型21には、順に押湯29
と、湯道29Aと、湯口29Bが接続されている。ま
た、上記枠体25の上面にはビニールシート31が被せ
られ、鋳型が完成する。更に、枠体25内の底部25A
には、金網板33と空間35とが形成され、この空間3
5は外部に配置した真空ポンプPに接続され、注湯時に
鋳型内を減圧(例えば、26〜55MPa程度にて)
し、消失模型21の消失時に発生する燃焼ガスを吸引・
排気するようになっている。
【0024】そして、消失模型21に、湯道29Aから
溶湯を注湯する。これにより、溶湯が消失模型21と置
換されながら消失し、その消失空間内に充填され、鋳物
砂27と接する部分から砂の吸熱作用により、冷却・固
化される。その後、鋳型ばらしを行い、枠体25からシ
リンダブロック用鋳物中間素材37を取り出し、湯道等
を取り除いた後、ショットピーニング加工等を施して仕
上げる。
【0025】このようにして得られたシリンダブロック
用鋳物中間素材37は、シリンダブロック本体の外形及
びシリンダブロックの軸孔部39及びシリンダ部41が
所定の寸法で高精度に形成されている。
【0026】上記シリンダブロック用鋳物中間素材37
におけるシリンダ部41についてその寸法精度を測定す
る方法及びその測定結果を図6〜図7に示す。このもの
は、7つのシリンダ部41が等分されて配置されてお
り、各シリンダ部41の孔の偏心度を測定したものであ
る。すなわち、シリンダブロック本体の外径から軸芯部
となる基点Oを割り出し、基点Oから規定の距離L(4
5mm)の位置とシリンダ部の孔の規定中心点Eをと
り、この中心点Eから孔の半径A〜Dの4方向を測定し
た半径と規定の半径との差を測定した。その結果、従来
法による中子使用例は、個々の中子を使用して鋳造した
シリンダブロック用鋳物中間素材については、最大±
2.5mmの差を有していた。本発明実施例では最大±
0.3mmと小さいことがわかった。
【0027】最後に上記シリンダブロック用鋳物中間素
材37を機械加工を行うものであって、このものは、正
確な下孔があけられているので工具の芯ズレが生じな
い。また、鋳抜き孔があけられているので、機械加工に
よる下孔加工が不要となり、短い加工時間で完成品とな
る。
【0028】上記実施形態によると、下記の効果を奏す
る。先ず、発泡ビーズの材質がポリスチレン10〜40
質量%とポリメチルメタアクリレート60〜90質量%
含有されたものとしており、ビーズ材料は粒径が0.3
〜1.0mmの範囲から適宜選択され、発泡倍率が、粒
径0.3〜0.5mmの範囲で25〜40倍、粒径0.
5〜1.0mmの範囲で40〜50倍に設定されたもの
を使用しているので、ポリメチルメタアクリレートの量
が多いにもかかわらず強度が十分に保持でき、成形性が
よい。消失模型は、外形及び孔あけ等の機械加工を必要
とする部分が、少ない加工代にて所定の寸法で高精度に
形成される。このものを使用して鋳造を行うと、ガス欠
陥やカーボンの発生がなく、所定の寸法で高精度なシリ
ンダロック用鋳物中間素材が得られる。しかも、シリン
ダ部の下孔を形成しているので、シリンダロック本体の
重さが軽くなり、鋳造欠陥が発生しにくい。よって、ガ
ス気泡による孔あき等の不良の発生率を低下させること
ができる。
【0029】そして、このようにして得られたシリンダ
ロック用鋳物中間素材は、これを機械加工する時に、正
確な軸孔部及びシリンダ部の下孔があけられているので
工具の芯ズレが生じないから精度のよい加工ができ、ま
た、下孔があけられているので1回の加工で仕上げがで
き、加工時間が大幅に短縮できる、また材料費も少なく
て済み、高精度でローコストのシリンダブロックが製造
できる。
【0030】本発明に係る鋳造方法は、上記各実施形態
に限定されることなく発明の要旨内での設計変更が自由
に行えること勿論である。たとえば、本発明の鋳造方法
の適用対象は上記のシリンダブロックに限られず、シリ
ンダ類やバルブ類など油流路が貫通孔や行き止まりにな
った穴を有するような部品類、油圧シリンダのシリンダ
部など種々の製品に応用が可能である。また、他の種類
の金属、たとえばアルミニウム合金、銅合金、鋳鋼等の
鋳造に適用してもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1、3によると、ポリメ
チルメタアクリレートの量が多いにもかかわらず強度が
十分に保持でき、成形性がよい。消失模型は、外形及び
孔あけ等の機械加工を必要とする部分が、少ない加工代
にて所定の寸法で高精度に形成される。このものを使用
して鋳造を行うと、ガス欠陥やカーボンの発生がなく、
所定の寸法で高精度な鋳物中間素材が得られる。そし
て、このようにして得られた鋳物中間素材は、これを機
械加工する時に、正確な下孔があけられているので工具
の芯ズレが生じないから精度のよい加工ができ、また、
下孔があけられているので加工工程の省略が行え、加工
時間が短縮できる、また材料費も少なくて済み、結局、
高精度でローコストの製品が製造できる。
【0032】また、請求項2、4によると、上記と同様
に高精度でローコストのシリンダブロックが製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図で、アキシャルプラ
ンジャポンプの概要説明図である。
【図2】本発明の実施形態を示す図で、ブロー成形型を
示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態を示す図で、消失模型を示す
断面図である。である。
【図4】本発明の実施形態を示す図で、消失模型鋳造装
置を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態を示す図で、シリンダブロッ
ク用鋳物中間素材を示す斜視図である。
【図6】本発明のシリンダブロック用鋳物中間素材のシ
リンダ部測定方法を示す平面図である。
【図7】図6のI−I線断面図である。
【図8】中子を使用した鋳造装置を示す断面である。
【図9】中子を使用した鋳物中間素材を示す断面図であ
る。
【図10】中子を使用した鋳物中間素材を示す斜視図で
ある。
【図11】中実の鋳物中間素材を示す斜視図である。
【図12】中実の鋳物中間素材をドリルで加工する状態
を示す斜視図である。
【図13】中実の鋳物中間素材をドリルで加工した状態
を示す斜視図である。
【符号の説明】
3 シリンダブロック 9 軸孔部 11 シリンダ部 13 成形型 21 消失模型 23 塗型層 25 枠体 27 鋳物砂 37 シリンダブロック用鋳
物中間素材 39 軸孔部 41 シリンダ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状の孔あけ等の機械加工する部分
    を備えた鋳物中間素材に相当する形状の消失模型を成形
    する消失模型製造工程と、上記消失模型を鋳枠内に配置
    し、鋳物砂を周囲に充填して注湯することにより鋳物を
    製造する工程と、からなり、上記消失模型製造工程にお
    いて、ビーズ材料は粒径が0.3〜1.0mmの範囲か
    ら適宜選択され、材質がポリスチレン10〜40質量%
    とポリメチルメタアクリレート60〜90質量%含有さ
    れたものとし、発泡倍率が、粒径0.3〜0.5mmの
    範囲で25〜40倍、粒径0.5〜1.0mmの範囲で
    40〜50倍に設定されたものであることを特徴とする
    機械加工用鋳物中間素材の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリンダブロック本体及び上記シリンダ
    ブロック本体に所定の孔径で形成された軸孔部と所定の
    孔径且つ所定のピッチで間隔的に複数形成されたシリン
    ダ部を有する鋳物中間素材に相当する形状の消失模型を
    成形する消失模型製造工程と、上記消失模型を鋳枠内に
    配置し、鋳物砂を周囲に充填して注湯することにより鋳
    物を製造する工程と、からなり、上記消失模型製造工程
    において、ビーズ材料は粒径が0.3〜1.0mmの範
    囲から適宜選択され、材質がポリスチレン10〜40質
    量%とポリメチルメタアクリレート60〜90質量%含
    有されたものとし、発泡倍率が、粒径0.3〜0.5m
    mの範囲で25〜40倍、粒径0.5〜1.0mmの範
    囲で40〜50倍に設定されたものであることを特徴と
    するシリンダブロック用中間素材の製造方法。
  3. 【請求項3】 所定形状の孔あけ等の機械加工する部分
    が加工代を含めて正確な寸法形状で形成してなることを
    特徴とする機械加工用鋳物中間素材。
  4. 【請求項4】 シリンダブロック本体と、上記シリンダ
    ブロック本体に所定の孔径で形成された軸孔部及び所定
    の孔径且つピッチで間隔的に複数形成されたシリンダ部
    と、を加工代を含めて正確な寸法形状で形成してなるこ
    とを特徴とするシリンダブロック用鋳物中間素材。
JP2000070185A 2000-03-14 2000-03-14 機械加工用鋳物中間素材の製造方法とシリンダブロック用鋳物中間素材の製造方法と機械加工用鋳物中間素材及びシリンダブロック用鋳物中間素材 Pending JP2001259790A (ja)

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