JP2001259639A - 燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法 - Google Patents
燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法Info
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Abstract
ナトリウム溶液を生成させるに際し、燃料電池の運転可
能な電流範囲を適正に制御するとともに、燃料電池の電
流、電圧の変動によって電解槽の電流量が変化しても、
生成物である次亜塩素酸ナトリウムを安定した濃度で生
成させるように制御する。 【解決手段】燃料電池を電源とし、塩水を電解して次亜
塩素酸ナトリウム溶液を生成させるための電解槽の制御
方法であって、燃料電池を電圧調整用電力変換装置を介
して電解槽に連結し、電解槽に燃料電池を接続して電解
槽を起動させる時点において、該電力変換装置により徐
々に電解槽の電圧を燃料電池の電圧まで上昇させた後、
引続き該電力変換装置を介して電解槽を定常運転するこ
とを特徴とする燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方
法。
Description
塩水電解槽の制御方法に関し、より具体的には燃料電池
を用いて食塩水、すなわち塩水を電解して次亜塩素酸ナ
トリウム(NaClO)溶液を生成させるための塩水電
解槽の制御方法に関する。
ウムの生成やアルミニウムの耐食性を改善するための陽
極酸化などを実施するための多くの電解設備において
は、その電気分解に必要な電力は交流電流を直流電流に
変換する整流装置を用いて供給することが多い。最近で
は、これとは別に、直流電源である燃料電池を用いて電
解槽に電力を供給する方法も考えられている。
り次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を生成させる。
その際、生成物である次亜塩素酸ナトリウムの濃度を一
定にするために、電解槽の直流電流が一定となるように
制御する場合がある。
を電解する電解設備を模式的に示す図である。図1のと
おり、交流電源を用いて電解する電解設備では、交流電
流を直流電流に変換する整流装置が必要不可欠であるの
に加え、必然的に整流装置に基づくエネルギーロスを伴
う。一方、燃料電池の直流電源を用いて電解する場合に
は、燃料電池自体高効率の発電装置であり、且つ、整流
装置を要せず、これによるエネルギーロスがないので、
この点でも高効率である。
解設備を模式的に示した図である。燃料電池にはイオン
伝導体すなわち電解質として用いられる物質の種類によ
り固体高分子型(PEFC)、リン酸型(PAFC)、
固体電解質型等各種あるが、いずれも単電池を積み重ね
て構成され、電圧はその積層数により決まり、電流範囲
は単電池の面積によって決まる。一例として単電池(1
セル)当たり約0.6Vの場合、100セル積層するこ
とで60Vの電圧が得られ、単電池の単位面積(c
m2)当たり100〜350mAの場合、単電池の面積
を1m2(=10,000cm2)とすることで1000
〜3500Aの電流が得られる。
流電流を電解槽に接続して塩水を電解する場合には、燃
料電池の電流量は電解槽の電気抵抗値に左右される。こ
れに伴い、燃料電池の電圧は燃料電池の電流量の変化に
より変化してしまう。のみならず、燃料電池には運転可
能な電流量の範囲があり、その範囲を外れると発電する
ことができない。図3はその電流範囲と電圧の関係を示
す図である。図3には、一例として、運転可能な電流範
囲200〜1800A、電圧範囲140〜200Vの発
電ができる燃料電池の場合を示している。また、電解槽
の電気抵抗は主に電極の汚れや発生ガスによる分極作用
により変化する。
転可能な電流範囲があり、これを外れると燃料電池とし
て正常に作動しないので、燃料電池については電流量を
適正に制御する必要がある。また、燃料電池の電流と電
圧とは、負荷側である電解槽の電流によって決まってし
まう。また、逆に、電解槽にとっては、燃料電池の電
流、電圧によって電解槽の電流が変化しても、生成物で
ある次亜塩素酸ナトリウムを安定した濃度で生成するよ
うに制御する必要がある。
料電池を電源として電解槽に電力を供給し、塩水を電解
して次亜塩素酸ナトリウム溶液を生成させるに際して、
燃料電池の運転可能な電流範囲を適正に制御するととも
に、燃料電池の電流、電圧の変動によって電解槽の電流
量が変化しても、生成物である次亜塩素酸ナトリウムを
安定した濃度で生成させるように制御する新規且つ有用
な燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法を提供するこ
とを目的とする。また本発明は、電力損失を従来の変換
装置(整流器)での電力損失に対して大幅に抑えること
ができる燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法を提供
することを目的とする。
を電源とし、塩水を電解して次亜塩素酸ナトリウム溶液
を生成させるための電解槽の制御方法であって、燃料電
池を電圧調整用電力変換装置を介して電解槽に連結し、
電解槽に燃料電池を接続して電解槽を起動させる時点に
おいて、該電力変換装置により徐々に電解槽の電圧を燃
料電池の電圧まで上昇させた後、引続き該電力変換装置
を介して電解槽を定常運転することを特徴とする燃料電
池を用いた塩水電解槽の制御方法を提供する。
を電解して次亜塩素酸ナトリウム溶液を生成させるため
の電解槽の制御方法であって、燃料電池を電圧調整用電
力変換装置及びスイッチを配置したバイパス導線を介し
て電解槽に連結し、電解槽に燃料電池を接続して電解槽
を起動させる時点において、バイパス用スイッチをオフ
にして、該電力変換装置により徐々に電解槽の電圧を燃
料電池の電圧まで上昇させた後、該スイッチをオンにし
て該電力変換装置を止めるようにすることを特徴とする
燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法を提供する。
を電解して次亜塩素酸ナトリウム溶液を生成させるため
の電解槽の制御方法であって、燃料電池をスイッチを配
置した導線を介して電解槽に連結し、スイッチをオンに
して燃料電池を電解槽に接続して起動する際に、起動当
初は電解槽の塩水濃度を低くして電流が流れにくくし、
その塩水濃度を徐々に高くし、適正な電圧、電流量にな
るように塩水濃度を合わせるよう制御することを特徴と
する燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法を提供す
る。
を電解して次亜塩素酸ナトリウム溶液を生成させるため
の電解槽の制御方法であって、燃料電池をスイッチを配
置した導線を介して電解槽に連結し、スイッチをオンに
して電解槽を定常運転するに際し、電解槽の電流が増加
したときには電解槽の塩水の濃度を増加させ、電解槽の
電流が減少したときには、電解槽の塩水の濃度を減少さ
せるように制御することを特徴とする燃料電池を用いた
塩水電解槽の制御方法を提供する。
を電解して次亜塩素酸ナトリウム溶液を生成させるため
の電解槽の制御方法であって、燃料電池をスイッチを配
置した導線を介して電解槽に連結し、スイッチをオンに
して電解槽を定常運転するに際し、電解槽の電流量が増
加したときは、塩水供給装置から電解槽への塩水の供給
量を増加させ、電解槽の電流量が減少したときは、塩水
供給装置から電解槽への塩水の供給量を減少させるよう
に制御することを特徴とする燃料電池を用いた塩水電解
槽の制御方法を提供する。
を電解して次亜塩素酸ナトリウム溶液を生成させるため
の電解槽の制御方法であって、燃料電池をスイッチを配
置した導線を介して電解槽に連結し、スイッチをオンに
して電解槽を定常運転するに際し、電解槽の電流が増加
したときには電解槽の塩水の濃度を減少させ、電解槽の
電流が減少したときには電解槽の塩水の濃度を増加させ
るように制御するとともに、電解槽の電流量が増加した
ときは塩水供給装置から電解槽への塩水の供給量を増加
させ、電解槽の電流量が減少したときは塩水供給装置か
ら電解槽への塩水の供給量を減少させるように制御する
ことを特徴とする燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方
法を提供する。
これを電解槽に接続し、塩水を電解して次亜塩素酸ナト
リウム溶液(水溶液)を生成させるための電解槽の制御
方法である。本発明においては、電解槽に対する燃料電
池の接続時、すなわち電解槽の起動時における燃料電池
の水素(燃料)及び酸素の不足を防止する。また、燃料
電池の電流範囲を適正に制御するとともに、燃料電池の
電流、電圧の変動によって電解槽の電流量が変化して
も、生成物である次亜塩素酸ナトリウムを安定した濃度
で生成させるように制御する。
を電圧調整用電力変換装置を介して電解槽に連結し、電
解槽に燃料電池を接続して電解槽を起動させる時点にお
いて、該電力変換装置により徐々に電解槽の電圧を燃料
電池の電圧まで上昇させた後、引続き該電力変換装置を
介して電解槽を定常運転する。本発明(1)の電圧調整
用電力変換装置としては好ましくは半導体式電力変換装
置を用いる。
換装置(DC/DCコンバータ)の一例を示す図であ
る。半導体式電力変換装置は、電子の移動よるもので
あるので動作が速く、効率がよい、電流の方向が決っ
ており、大電流を流すことができる、アークが発生せ
ず、騒音が少ない、寿命が半永久的であり、保守がほ
とんど要らない、電流の遮断が容易である、等の諸特
性を有するので、本発明を実施する電力変換装置として
特に好適に用いられる。
電流調整機能を有し、定常運転時には、半導体を通電状
態として電力損失を2〜4%に抑えることができ、また
過電流遮断機能を有する。特に、通常の整流器(変換装
置)の電力損失は8%程度であるので、半導体式電力変
換装置を定常運転時に使用してもその損失を半分以下に
抑えることができる。図6はこの半導体式電力変換装置
を用いた本発明(1)の態様例を示す図である。
調整用の電力変換装置及びそのバイパス用スイッチを介
して塩水電解槽に連結し、塩水電解槽に燃料電池を接続
して電解槽を起動させる時点において、バイパス用スイ
ッチをオフにして、変換装置により徐々に電解槽の電圧
を燃料電池の電圧まで上昇させた後、該スイッチをオン
にして電力変換装置を止めるように制御する。これによ
り、電解槽に対する燃料電池の接続時において、燃料電
池に突然負荷がかかることを防止する。またこれによ
り、電解槽起動後の定常運転時において、電力変換装置
を使用しないので、電力変換装置によるロス(電力損
失)をなくして高効率で運転することができる。
る。図7のとおり燃料電池、電圧調整用の電力変換装
置、該変換装置のバイパス導線及びスイッチ、電解槽、
塩水供給装置、インバータ、交流機器等により構成され
る。電力変換装置としては好ましくは前記半導体式電力
変換装置が用いられる。電解槽中には陰陽の両電極が配
置されている(図7では電極と略記している)。燃料電
池としては電解槽で必要とする電力と同等、またはそれ
以上の発電容量を有する燃料電池が使用される。
で、電解槽で必要とする電力以上の発電容量を有する燃
料電池を用いる場合、余剰電力をインバータにより交流
に変換して各種交流機器もしくは電力系統に供給するこ
とができる。この点は、電解槽を使用しない場合(電解
槽の運転を休止する場合等)についても同様である。イ
ンバータへ流れる電流を増減させて、燃料電池の電流量
を適性範囲で変化させると同時に、電解槽の電流量を調
節することができる。
解槽の電流量が増加してしまったときに、インバータへ
通す電流量を増大させることにより燃料電池の電圧を低
下させる。これにより電解槽の電圧を低下させ、電解槽
の電流量を低下させる。余剰電力をインバータにより交
流に変換して各種交流機器もしくは電力系統に供給する
点については(3)〜(6)の発明についても同様であ
る。
燃料電池を接続して塩水電解槽を起動させる時点におい
て、まずバイパス用スイッチをオフにして、電力変換装
置により徐々に塩水電解槽の電圧を燃料電池の電圧まで
上昇させる。その後、該スイッチをオンにして電力をバ
イパス導線により供給し、電力変換装置を止めることに
より、接続時における急激な燃料電池出力の変動を防止
する。またこれにより、塩水電解槽の起動後の定常運転
時においても、電力変換装置によるロスをなくして高効
率で運転することができる。
時、すなわち塩水電解槽に燃料電池を接続して該電解槽
を起動させる時点において、電解槽の塩水の濃度を低く
して電解槽に電気が流れにくい状態にし、この状態で燃
料電池から電解槽に連結した導線に配置されたスイッチ
をオンにし、その後、電解槽の塩水の濃度を徐々に高く
して行き、電解槽で適正な電圧、電流値になるように塩
水の濃度を合わせる。こうすることにより、接続時にお
ける電流を防止することができる。この場合、電力変換
装置が不要であるのでコスト面でも有利であり、また電
力変換装置によるロスがないので高効率で運転すること
ができる。図8は本発明(3)の態様を示している。
流量の範囲内で運転する必要があるが、燃料電池を電解
槽に接続して起動後、電解槽を定常運転しているとき
も、電流量をこの範囲内に制御する必要がある。また、
電解槽側においても、図4に示すように、電解槽の電気
抵抗値の変化によって電流量が変化するので、生成物で
ある次亜塩素酸ナトリウムの濃度を一定に保つための制
御が必要である。
て、電解槽の塩水の濃度を上げれば生成物である次亜塩
素酸ナトリウムの濃度が増加し、電解槽の塩水の濃度を
下げれば生成物である次亜塩素酸ナトリウムの濃度が減
少するので、この特性を利用して、電解槽の塩水の濃度
を制御する。すなわち、電解槽の電流が増加したときに
は、電解槽の塩水の濃度を増加させ、電解槽の電流が減
少したときには、電解槽の塩水の濃度を減少させる。
のである。すなわち、燃料電池をスイッチを配置した導
線を介して電解槽に連結する。そして、スイッチをオン
にして起動させた後、電解槽を定常運転するに際し、電
解槽の電流が増加したときには電解槽の塩水の濃度を増
加させ、電解槽の電流が減少したときには、電解槽の塩
水の濃度を減少させるように制御する。
食塩の濃度は例えば3〜4.5重量%の範囲、電流量は
その濃度に対応して750〜1050Aの範囲であり、
これにより次亜塩素酸ナトリウムの濃度1〜1.5重量
%の溶液が得られる。上記塩水の濃度はこれらを目安に
制御され、この制御は塩水供給装置から導入する塩水の
濃度を変えることにより行うことができる。この制御方
法は、定常運転時の制御方法であるので、図8の態様と
は限らず、図6〜図7の態様でも実施される。
塩水の量を変化させて生成物である次亜塩素酸ナトリウ
ムの濃度を制御する。この制御方法では電解槽へ供給す
る塩水の濃度を一定とし、その供給量を制御する。すな
わち燃料電池をスイッチを配置した導線を介して電解槽
に連結し、スイッチをオンにして電解槽を起動させた
後、定常運転するに際し、電解槽の電流量が増加したと
きは、塩水供給装置から電解槽への塩水の供給量を増加
させ、電解槽の電流量が減少したときは、塩水供給装置
から電解槽への塩水の供給量を減少させるように制御す
る。
のである。図9はこの制御態様例を示す図である。電解
槽の電流は電解槽の電気抵抗値の変化により変化する
が、図9中「ある一定塩水濃度でのテーブル」として示
すとおり、塩水流量と電流は一定の関係にあるので、こ
の特性を利用する。すなわち、電解槽の電流量が増加し
たときは、食塩水供給装置から電解槽への塩水の供給量
を増加させ、電解槽の電流量が減少したときは、塩水供
給装置から電解槽への塩水の供給量を減少させるように
制御する。これにより反応原料である塩水当たりの電流
量を一定にして、生成物である次亜塩素酸ナトリウムの
濃度が一定になるように制御する。この制御方法は、定
常運転時の制御であるので、図8の態様とは限らず、図
6〜図7の態様でも実施される。
場合には、上記発明(4)と(5)の制御方法を合わせ
て制御する。この制御方法は本発明(6)に相当するも
のである。塩水の濃度を増減させる制御と塩水の流量を
増減させる制御を合わせて制御するので、生成物である
次亜塩素酸ナトリウムの濃度をより速く制御することが
できる。この制御方法は、定常運転時の制御であるの
で、図6〜図8のいずれの態様でも実施することができ
る。
の制御方法により得られた次亜塩素酸ナトリウム溶液
(水溶液)は、そのまま、あるいは濃度を調整して浄水
用すなわち上水の殺菌処理に使用することができる。こ
の場合、本発明によれば、原塩と水と燃料電池と電解槽
を用いるだけで、安全且つ効率よく次亜塩素酸ナトリウ
ム溶液を製造し、被処理水に注入することができる。ま
た、次亜塩素酸ナトリウム溶液は、液化塩素のような取
扱上の危険性がないので、本発明はこの点でも上水の処
理用として非常に有利である。
説明するが、本発明が実施例に限定されないことは勿論
である。本実施例では図10に示す装置を用い、変換装
置として図5に示す半導体式電力変換装置(DC/DC
コンバータ)を用いた。
/日とし、両電極にはチタン電極を用いた。燃料電池と
して出力230kW(160V)のPAFCを用い、直
流+交流の出力を224kWと一定に制御して実施し
た。PAFC出力230kWのうち120kWをDC/
DCコンバータへ導通させ、104kWをインバータへ
導通させた。その余の6kWはPAFC内で使われる。
DC/DCコンバータでの電力損失は4%以下であるの
で、電解槽へは115kW以上を供給することができ
た。この点、従来の変換装置での電力損失は8%である
ので、本実施例によれば、その損失を半分以下に抑える
ことができた。
ンバータのIGBT素子のゲート信号をオンし始め〔図
10(b)中、Start〕、これによりPAFCの直
流電力の食塩濃度3wt%の塩水を収容した電解槽への
送電を開始した。次いで、ゲート信号のオン/オフ周波
数を徐々に上げることにより、DC/DCコンバータの
出力電圧(Vout)を上昇させた後(電圧上昇に伴い
電解電流も増加する)、ゲート信号を常時オンとし〔図
10(b)中、Operation〕、これによりPA
FCからの直流電流はIGBTを100%通過するの
で、PAFCと電解槽は直接接続した状態とした。
度を3wt%と一定とし、その供給量を制御して生成さ
れる次亜塩素酸ナトリウム濃度を1wt%に保つように
した。その制御は、電動弁(制御弁)により、電解槽の
電流量を計測してそれが増加したときは、塩水供給装置
から電解槽への塩水の供給量を増加させ、電解槽の電流
量が減少したときは、塩水供給装置から電解槽への塩水
の供給量を減少させるようにして実施した。
亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度変化の割合を示す図であ
る。図11には上記のような塩水流量の制御をしなかっ
た場合についても示している。図11中、縦軸0の点は
次亜塩素酸ナトリウム濃度1wt%(基準値)の点であ
る。図11のとおり、塩水流量を制御しない場合は、電
流が750±30A変動すると、生成次亜塩素酸ナトリ
ウム溶液の濃度は基準値(1wt%)に対して±4%
(基準値に対する割合)も変動するが、塩水流量を制御
することにより、基準値(1wt%)に対して−1.6
%から+0.4%の範囲内(基準値に対する割合)に抑
えることができたことを示している。
電解槽に電力を供給し、塩水を電解して次亜塩素酸ナト
リウム溶液を生成させるに際して、電解槽に対する燃料
電池の接続時における急激な燃料電池出力の変動を防止
することができる。また、燃料電池の運転可能な電流範
囲を適正に制御するとともに、燃料電池の電流、電圧の
変動によって電解槽の電流量が変化しても、生成物であ
る次亜塩素酸ナトリウムを安定した濃度で生成させるよ
うに制御することができる。
DCコンバータ)として半導体式電力変換装置を用いる
ことにより、電力損失を従来の変換装置(整流器)での
電力損失に対して、例えば半分以下というように大幅に
抑えることができる。この点、本発明の制御方法で制御
される電解槽が長期間にわたり作動されることを考慮す
ると、省エネルギーの観点からしても非常に有効な効果
である。
電解設備を模式的に示す図。
式的に示す図。
置の概略を示す図。
Claims (8)
- 【請求項1】燃料電池を電源とし、塩水を電解して次亜
塩素酸ナトリウム溶液を生成させるための電解槽の制御
方法であって、燃料電池を電圧調整用電力変換装置を介
して電解槽に連結し、電解槽に燃料電池を接続して電解
槽を起動させる時点において、該電力変換装置により徐
々に電解槽の電圧を燃料電池の電圧まで上昇させた後、
引続き該電力変換装置を介して電解槽を定常運転するこ
とを特徴とする燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方
法。 - 【請求項2】燃料電池を電源とし、塩水を電解して次亜
塩素酸ナトリウム溶液を生成させるための電解槽の制御
方法であって、燃料電池を電圧調整用電力変換装置及び
スイッチを配置したバイパス導線を介して電解槽に連結
し、電解槽に燃料電池を接続して電解槽を起動させる時
点において、バイパス用スイッチをオフにして、該電力
変換装置により徐々に電解槽の電圧を燃料電池の電圧ま
で上昇させた後、該スイッチをオンにして該電力変換装
置を止めるようにすることを特徴とする燃料電池を用い
た塩水電解槽の制御方法。 - 【請求項3】燃料電池を電源とし、塩水を電解して次亜
塩素酸ナトリウム溶液を生成させるための電解槽の制御
方法であって、燃料電池をスイッチを配置した導線を介
して電解槽に連結し、スイッチをオンにして燃料電池を
電解槽に接続して起動する際に、起動当初は電解槽の塩
水濃度を低くして電流が流れにくくし、その塩水濃度を
徐々に高くし、適正な電圧、電流量になるように塩水濃
度を合わせるよう制御することを特徴とする燃料電池を
用いた塩水電解槽の制御方法。 - 【請求項4】燃料電池を電源とし、塩水を電解して次亜
塩素酸ナトリウム溶液を生成させるための電解槽の制御
方法であって、燃料電池をスイッチを配置した導線を介
して電解槽に連結し、スイッチをオンにして電解槽を定
常運転するに際し、電解槽の電流が増加したときには電
解槽の塩水の濃度を増加させ、電解槽の電流が減少した
ときには、電解槽の塩水の濃度を減少させるように制御
することを特徴とする燃料電池を用いた塩水電解槽の制
御方法。 - 【請求項5】燃料電池を電源とし、塩水を電解して次亜
塩素酸ナトリウム溶液を生成させるための電解槽の制御
方法であって、燃料電池をスイッチを配置した導線を介
して電解槽に連結し、スイッチをオンにして電解槽を定
常運転するに際し、電解槽の電流量が増加したときは、
塩水供給装置から電解槽への塩水の供給量を増加させ、
電解槽の電流量が減少したときは、塩水供給装置から電
解槽への塩水の供給量を減少させるように制御すること
を特徴とする燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法。 - 【請求項6】燃料電池を電源とし、塩水を電解して次亜
塩素酸ナトリウム溶液を生成させるための電解槽の制御
方法であって、燃料電池をスイッチを配置した導線を介
して電解槽に連結し、スイッチをオンにして電解槽を定
常運転するに際し、電解槽の電流が増加したときには電
解槽の塩水の濃度を減少させ、電解槽の電流が減少した
ときには電解槽の塩水の濃度を増加させるように制御す
るとともに、電解槽の電流量が増加したときは塩水供給
装置から電解槽への塩水の供給量を増加させ、電解槽の
電流量が減少したときは塩水供給装置から電解槽への塩
水の供給量を減少させるように制御することを特徴とす
る燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法。 - 【請求項7】上記燃料電池の余剰電力をインバータによ
り交流に変換して各種交流機器に供給することを特徴と
する請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池を用いた
塩水電解槽の制御方法。 - 【請求項8】上記塩水を電解して次亜塩素酸ナトリウム
溶液を生成させるための電解槽の制御方法が、次亜塩素
酸ナトリウム溶液を浄水用に使用するためのものである
請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池を用いた塩水
電解槽の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000081567A JP4090662B2 (ja) | 2000-03-23 | 2000-03-23 | 燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000081567A JP4090662B2 (ja) | 2000-03-23 | 2000-03-23 | 燃料電池を用いた塩水電解槽の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001259639A true JP2001259639A (ja) | 2001-09-25 |
JP4090662B2 JP4090662B2 (ja) | 2008-05-28 |
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ID=18598485
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- 2000-03-23 JP JP2000081567A patent/JP4090662B2/ja not_active Expired - Fee Related
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