JP2001259538A - フィルムから付着物を除去する方法及びその装置 - Google Patents

フィルムから付着物を除去する方法及びその装置

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JP2001259538A
JP2001259538A JP2000078713A JP2000078713A JP2001259538A JP 2001259538 A JP2001259538 A JP 2001259538A JP 2000078713 A JP2000078713 A JP 2000078713A JP 2000078713 A JP2000078713 A JP 2000078713A JP 2001259538 A JP2001259538 A JP 2001259538A
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peeling
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JP2000078713A
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Takeshi Numano
剛士 沼野
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CHUKI SEIKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層型電子部品の製造過程で発生する使用済
み材料シートのリサイクル等に有効な、帯状フィルムの
片方の面に付着している物質を帯状フィルムから除去す
る方法を提供する。 【解決手段】 剥離刃14の刃先と掻取刃15の刃先と
の隙間に使用済み材料シートを通過させることにより、
キャリアフィルムCFが剥離刃14の刃先を屈曲状態で
通過するときにキャリアフィルムCFからグリーンシー
ト残材GS2を浮き上がらせ、キャリアフィルムCFが
掻取刃15の刃先を通過するときに浮き上がったグリー
ンシート残材GS2を掻取刃15によって掻き取ってキ
ャリアフィルムCFから除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状フィルムの片
方の面に付着している物質を帯状フィルムから除去する
ための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサや積層セラミ
ックインダクタ等の積層型電子部品を製造する過程で
は、図1に示すような材料シート、即ち、PET等の樹
脂から成る帯状のキャリアフィルムCFの表面に所定厚
のグリーンシートGSを帯状に形成したものが用いられ
ている。部品種類にもよるが、キャリアフィルムCFの
厚さは20μm程度、グリーンシートGSの厚さは10
μm程度で極めて薄い。
【0003】この材料シートには導体非形成のものと導
体形成のものの2種類があり、導体非形成の材料シート
は、キャリアフィルムの表面に部品適合のセラミックス
ラリーをドクターブレード法等の手法を用いて連続的
に、且つ、所定厚みで塗布し乾燥することにより作成さ
れ、一方、導体形成の材料シートは、導体非形成の材料
シートにおけるグリーンシートの表面に部品適合の導体
ペーストをスクリーン印刷等の手法を用いて所定の形状
及びパターンで、且つ、導体パターンが長手方向に等間
隔で並ぶように形成して乾燥することにより作成されて
いる。
【0004】前記2種類の材料シートは何れも積層用グ
リーンシートGS1を得るために用いられるもので、導
体非形成の材料シートからはグリーンシートGSを所定
の形状で裁断しキャリアフィルムCFから剥離すること
により導体非形成の積層用グリーンシートGS1が得ら
れ、導体形成の材料シートからはグリーンシートGSを
導体パターンを包含する所定の形状で裁断しキャリアフ
ィルムCFから剥離することにより導体形成の積層用グ
リーンシートGS1が得られる導体非形成の積層用グリ
ーンシートGS1と導体形成の積層用グリーンシートG
S1は所定の順序で積み重ねられ、熱圧着された後、個
々の部品に対応したチップに切断され、チップ焼成後に
外部電極をペースト焼き付け手法により形成するか、或
いは外部電極用ペーストが塗布されたチップをペースト
と同時焼成することにより所定の積層型電子部品とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】積層用グリーンシート
GS1を得た後の材料シートは、キャリアフィルムCF
の表面に図2に示すようなグリーンシート残材GS2を
有するものとなる。この使用済み材料シートは種々の成
分を含むことから一般には産業廃棄物として有償にて処
理されている。
【0006】しかしながら、積層型電子部品の需要が増
加する現状にあっては、前記の廃棄処理は環境面からし
て好ましいとは言えないし、また、部品価格の低減を図
る意味からも前記の廃棄処理に要する費用負担を削減す
ることを考える必要がある。
【0007】使用済み材料シートを構成する樹脂製のキ
ャリアフィルムCFはリサイクルが比較的容易である
し、グリーンシート残材GS2もリサイクルラインに乗
せることが充分に可能であることから、両者を完全に分
離できれば前記の諸問題を解消することが可能となる。
【0008】ところで、使用済み材料シートのキャリア
フィルムCFからグリーンシート残材GS2を除去する
方法は既に提案されているが、図3に概略を示す同方法
は、使用済み材料シートを2つのプーリーPU1,PU
2の間を通過させながらキャリアフィルムCFの一面に
剥離刃EBを押し当ててグリーンシート残材GS2を掻
き取るものであるため、グリーンシート残材GS2をキ
ャリアフィルムCFから除去することが難しく、処理後
のキャリアフィルムCFに図4に示すようなシートかす
GS3が残ってしまう不具合がある。この不具合を解消
するための、剥離刃EBを押し当て力を強くすると、厚
さが極めて薄いキャリアフィルムCFが途中で切れてし
まうことがある。
【0009】本発明は前記事情に鑑みて創作されたもの
で、その目的とするところは、積層型電子部品の製造過
程で発生する使用済み材料シートのリサイクル等に有効
な、帯状フィルムの片方の面に付着している物質を帯状
フィルムから除去する方法と、同方法実施に好適な装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るフィルムから付着物を除去する方法
は、鋭角的な刃先を有する剥離刃と掻取刃とを、互いの
刃先が平行に向き合い、且つ、剥離刃の刃先よりも掻取
刃の刃先が高くなるような位置関係で配置し、帯状フィ
ルムの物質が付着していない面が剥離刃の刃先に接し、
且つ、帯状フィルムの物質が付着している面が掻取刃の
刃先に接するように、剥離刃の刃先と掻取刃の刃先との
隙間に帯状フィルムを通過させ、帯状フィルムが剥離刃
の刃先を屈曲状態で通過するときに帯状フィルムから付
着物を浮き上がらせ、帯状フィルムが掻取刃の刃先を通
過するときに浮き上がった付着物を掻取刃によって掻き
取って帯状フィルムから除去することをその特徴とす
る。
【0011】この方法によれば、帯状フィルムの物質が
付着していない面が剥離刃の刃先に接し、且つ、帯状フ
ィルムの物質が付着している面が掻取刃の刃先に接する
ように、剥離刃の刃先と掻取刃の刃先との隙間に帯状フ
ィルムを通過させることにより、帯状フィルムが剥離刃
の刃先を屈曲状態で通過するときに帯状フィルムから付
着物を浮き上がらせ、帯状フィルムが掻取刃の刃先を通
過するときに浮き上がった付着物を掻取刃によって掻き
取って帯状フィルムから確実に除去することができる。
【0012】また、本発明に係るフィルムから付着物を
除去する装置は、鋭角的な刃先を有し、互いの刃先が平
行に向き合い、且つ、剥離刃の刃先よりも掻取刃の刃先
が高くなるような位置関係で配置された剥離刃及び掻取
刃と、帯状フィルムの物質が付着していない面が剥離刃
の刃先に接し、且つ、帯状フィルムの物質が付着してい
る面が掻取刃の刃先に接するように、剥離刃の刃先と掻
取刃の刃先との隙間に帯状フィルムを通過させ得るフィ
ルム送り手段とを備え、帯状フィルムが剥離刃の刃先を
屈曲状態で通過するときに帯状フィルムから付着物を浮
き上がらせ、帯状フィルムが掻取刃の刃先を通過すると
きに浮き上がった付着物を掻取刃によって掻き取って帯
状フィルムから除去し得るようにしたことをその特徴と
する。
【0013】この装置によれば、剥離刃の刃先と掻取刃
の刃先との隙間に帯状フィルムを通過させるだけで、前
記の方法を的確、且つ、安定して実施することができ
る。
【0014】本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構
成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって
明らかとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
形態について説明する。
【0016】図5は本発明を適用した装置の上面図、図
6は図5に示した装置の正面図である。この装置は、フ
レーム1と、繰出シャフト2と、繰出ロール支持軸3
と、トルクコントローラー4と、巻取シャフト5と、巻
取ロール支持軸6と、巻取シャフト駆動用のモータ7
と、第1ローラーシャフト8と、第1テンションローラ
ー9と、第2ローラーシャフト10と、第2テンション
ローラー11と、支持板12と、台座13と、剥離刃1
4と、掻取刃15と、カバー16と、回収ボックス17
とを備える。
【0017】繰出シャフト2はフレーム1に設けられた
2つの軸受2aによって水平に支えられ、一端部を背面
側に突出し他端部を正面側に突出している。この繰出シ
ャフト2の背面側の突出部分には、繰出シャフト回転時
のトルク調整を行うためのトルクコントローラー4が設
けられている。また、繰出シャフト2の正面側の突出部
分には、図2に示した使用済み材料シートが巻き付けら
れたロール(繰出ロール)を着脱自在に装着するための
繰出ロール支持軸3が取り付けられている。
【0018】巻取シャフト5はフレーム1に設けられた
2つの軸受5aによって水平に支えられ、一端部を正面
側に突出している。この巻取シャフト5の正面側の突出
部分には、図2に示した使用済み材料シートからグリー
ンシート残材GS2を除去した後のキャリアフィルムC
Fを巻き取るためのロール(巻取ロール)を着材自在に
装着するための巻取ロール支持軸6が取り付けられてい
る。また、巻取シャフト5にはスプロケット5bが設け
られ、このスプロケット5bと、モータ7のシャフトに
連結されたスプロケット(図示省略)には回転伝達用の
チェーン(図示省略)が巻き付けられている。つまり、
巻取シャフト5はモータ7の作動によって正面から見て
時計回り方向に回転し得る。ちなみに、モータ7として
ウォームギアを備えたものを用い、モータ7のシャフト
に連結されたウォームによってウォームホイールを回転
させて、このウォームホイールの軸にスプロケットを連
結するようにすれば、ウォームからホイールウォームを
通じてモータシャフトに逆方向回転が伝わることを防止
できる。
【0019】第1ローラーシャフト8はその一端をフレ
ーム1に固定され、正面から見て剥離刃14の左側に水
平に配置されている。この第1ローラーシャフト8には
軸受(図示省略)を介して第1テンションローラー9が
回転自在に取り付けられている。ちなみに、第1テンシ
ョンローラー9の高さ位置は、後述する使用済み材料シ
ートの送り込みが適正に行えるように剥離刃14の高さ
位置よりも低くなっている。
【0020】第2ローラーシャフト10はその一端をフ
レーム1に固定され、正面から見て掻取刃14の右側に
水平に配置されている。この第2ローラーシャフト10
には軸受(図示省略)を介して第2テンションローラー
11が回転自在に取り付けられている。ちなみに、第2
テンションローラー11の高さ位置は、後述するグリー
ンシート残材GS2を除去した後のキャリアフィルムC
Fの引き出しが適正に行えるように掻取刃15の高さ位
置よりも高くなっている。
【0021】支持板12はフレーム1から正面側に水平
に張り出すように設けられ、その上面には、剥離刃14
及び掻取刃15を支えるための台座13が前後一対設け
られている。ちなみに、図示した支持板12及び台座1
3は剥離刃14及び掻取刃15を後述する向き及び位置
関係で支えるための一構造例であって、図示以外の他の
支持構造を採用しても構わない。
【0022】また、支持板12には、掻取後のグリーン
シート残材GS2を下方に落下させるための孔12aが
形成され、この孔12aと連通するようにカバー16が
取り付けられている。このカバー16は、使用済み材料
シートから除去されたグリーンシート残材GS2をその
下側の回収ボックス17に導く役目を果たす。回収ボッ
クス17はカバー16の下側に出し入れ可能に配置され
ており、グリーンシート残材GS2が一杯に収容された
後は他の回収ボックス17との交換が可能である。
【0023】剥離刃14及び掻取刃15は一定厚の長方
形板の一側に鋭角的な刃先を有しており、図8に示すよ
うに、互いの刃先が平行に向き合い、且つ、剥離刃14
の刃先よりも掻取刃15の刃先が高くなるように台座1
3に固定されている。剥離刃14及び掻取刃15の向き
及び位置関係や刃先角度等の詳細については後に説明す
る。
【0024】図7に動作概略図を示すように、使用済み
材料シートが巻き付けられた繰出ロールは繰出ロール支
持軸3に装着され、使用済み材料シートはグリーンシー
ト残材GS2が下を向くように第1テンションローラー
9の上に送り込まれる。この使用済み材料シートは、キ
ャリアフィルムCFのグリーンシート残材GS2が付着
していない面が剥離刃14の刃先に接し、且つ、キャリ
アフィルムCFのグリーンシート残材GS2が付着して
いる面が掻取刃15の刃先に接するように、剥離刃14
の刃先と掻取刃15の刃先との隙間を通過する。剥離刃
14の刃先と掻取刃15の刃先との隙間を通過した後
(グリーンシート残材GS2が除去された後)のキャリ
アフィルムCFは第2テンションローラー11の上を通
過して巻取ロール支持軸6に装着されている巻取ロール
に巻き取られ、除去されたグリーンシート残材GS2は
下側の回収ボックス17に自重落下する。
【0025】剥離刃14の刃先と掻取刃15の刃先との
隙間に使用済み材料シートを通過させることにより、図
9に示すように、キャリアフィルムCFが剥離刃14の
刃先を屈曲状態で通過するときにキャリアフィルムCF
からグリーンシート残材GS2を浮き上がらせ、キャリ
アフィルムCFが掻取刃15の刃先を通過するときに浮
き上がったグリーンシート残材GS2を掻取刃15によ
って掻き取ってキャリアフィルムCFから除去して回収
し、グリーンシート残材GS2が除去された後のキャリ
アフィルムCFを巻き取ることができる。つまり、前述
の装置では、巻取ロール支持軸6をモータ7によって回
転させることにより、使用済み材料シートを所定のテン
ション下で高速移動させながら、使用済み材料シートを
キャリアフィリムCFとグリーンシート残材GS2とに
完全分離することができる。
【0026】図9にはキャリアフィルムCFが剥離刃1
4の刃先を屈曲状態で通過するときにキャリアフィルム
CFからグリーンシート残材GS2が浮き上がる様子ま
でを示してはいないが、実際のものでは、キャリアフィ
ルムCFが剥離刃14の刃先を屈曲状態で通過する段
階、換言すれば、キャリアフィルムCFが剥離刃14の
刃先によって屈曲された瞬間に、キャリアフィルムCF
とグリーンシート残材GS2との形状弾性率の相違によ
りグリーンシート残材GS2がキャリアフィルムCFか
ら浮き上がって殆ど剥離するような状態となる。この剥
離が充分に行えたときにはグリーンシート残材GS2は
掻取板15に達することなく自重落下こともあるが、浮
き上がってもキャリアフィルムCFに密着したまま掻取
板15に達するグリーンシート残材GS2もあるため、
分離をより完全に行うために、剥離刃14の刃先を通過
した直後に掻取刃15によってグリーンシート残材GS
2を掻き取るようにしている。
【0027】前述の方法及び装置によってキャリアフィ
ルムCFからグリーンシート残材GS2をより的確に除
去するには、前記の剥離刃14及び掻取刃15の向き及
び位置関係や刃先角度等を予備実験等によって予め適正
に設定しておくことが望ましい。
【0028】図8に示すように、剥離刃14と掻取刃1
5は各々先鋭な刃先を有している。図面では各々の刃先
角度θ1a,θ2aを約30度としたものを示してある
が、両刃の刃先角度θ1a,θ2aは15度〜50度の
範囲内において任意に設定することができる。両刃の刃
先角度θ1a,θ2aを大きくするとキャリアフィルム
CFの巻き取りに必要なトルクが増加することから、同
トルクとキャリアフィルムCFの引っ張り強度に余裕が
ある場合には両刃の刃先角度θ1a,θ2aを大きく設
定することが可能である。また、両刃の刃先角度θ1
a,θ2aを小さく設定すると剥離時及び掻取時に刃先
に生じる応力が大きくなり、フィルム損傷の原因にもな
ることから、両刃の刃先角度θ1a,θ2aを設定する
ときにはフィルム強度や刃先強度やグリーンシート残材
GS2の除去難易度も考慮する必要がある。ちなみに、
剥離時及び掻取時に刃先に生じる応力が低く、且つ、刃
を構成する鋼材硬度を上げることができれば、両刃の刃
先角度θ1a,θ2aを15度よりも小さくすることも
可能である。また、剥離刃14の刃先角度θ1aと掻取
刃15の刃先角度θ2aを同じにしておけば、一方の刃
先摩耗が早いときにこの刃を他方の刃と入れ替えて使用
することができる。
【0029】また、剥離時及び掻取時におけるキャリア
フィルムCFの損傷及び切断を防止するには両刃の刃先
に丸み付け(R付け)を施しておくことも有効である。
キャリアフィルムCFとグリーンシート残材GS2の厚
さが極めて薄いことから、グリーンシート残材GS2の
除去難易度に応じてR0.1〜R1.0のR付けを行
う。
【0030】さらに、図8に示すように、剥離刃14及
び掻取刃15を上から見た状態における刃先相互の間隔
EDは零が基準となっている。この間隔EDはグリーン
シート残材GS2の除去難易度に応じて任意に設定可能
であり、例えば、除去の難易度が低いときには図10
(A)に示すように刃先相互に隙間が空くような間隔E
D1を設定し、一方、除去の難易度が高いときには図1
0(B)に示すように刃先相互が重なるような間隔ED
2を設定する。刃先相互に隙間が空くような間隔ED1
を設定すれば、両刃の刃先に生じる応力と動力源への負
荷は低減するが、除去能力も下がってしまうし、これと
は逆に刃先相互が重なるような間隔ED2を設定すれ
ば、除去能力は上がるが、両刃の刃先に生じる応力と動
力源への負荷は増加してしまうので、刃先相互の間隔E
Dを零以外とする場合にはこれらを総合的に判断して決
定することが肝要である。
【0031】さらにまた、図8に示すように、掻取刃1
5はその刃先が剥離刃14の刃先よりも高くなるように
配置されており、両刃の刃先には垂直方向に高低差HD
が存在する。この高低差HDは、両刃の刃先間にシート
通過用の隙間を形成すると共に、剥離刃14の刃先によ
ってキャリアフィルムCFを屈曲させてグリーンシート
残材GS2を浮き上がらせる作用を生じさせるためのも
のである。高低差HDを増加すれば動力源への負荷は低
減することから、同負荷を考慮してこの高低差HDを適
宜設定する。ちなみに、キャリアフィルムCFとグリー
ンシート残材GS2が前記のような厚さを有する場合に
おける高低差HDは約1mmが好ましい。
【0032】さらにまた、図8に示すように、剥離刃1
4はその下面にθ1bの角度を有してる。使用済み材料
シートが水平に送り込まれる場合にこの角度θ1bを零
度とすると、キャリアフィルムCFが剥離刃14の下面
に面接触して摩擦抵抗が増加し、動力源への負荷が増加
してしまうことから、このような場合には剥離刃14の
下面に角度θ1b、具体的には数度、好ましくは1度〜
3度の傾きを設定して、キャリアフィルムCFと剥離刃
14が刃先のみで接触するようにする。勿論、図11に
示すように、第1テンションローラー9の位置を下げ
て、使用済み材料シートが右上がりの角度を持って送り
込まれるようにすれば、角度θ1bは零度であっても問
題はない。
【0033】さらにまた、図8に示すように、掻取刃1
5はその下面にθ2bの角度を有している。この角度θ
2bが零度の場合には、キャリアフィルムCFのグリー
ンシート残材GS2が付着している面と掻取刃15の刃
先との角度は約90度となり、グリーンシート残材GS
2を掻き取るときに刃先にかかる負荷が大きくなり、且
つ、刃先摩耗の度合いも高くなる。掻取刃15の下面に
角度θ2bを設定すれば、キャリアフィルムCFのグリ
ーンシート残材GS2が付着している面と掻取刃15の
刃先との角度は90度以上となるため、グリーンシート
残材GS2を掻き取るときに刃先にかかる負荷を減少さ
せ、且つ、刃先摩耗の度合いを低く抑えて寿命を延ばす
ことができる。また、掻取刃15の刃先がキャリアフィ
ルムCFに鋭角な状態で接触するので、鋭角的な刃先を
効果的に利用してグリーンシート残材GS2の掻き取り
効率を高めることができる。
【0034】このように、前述の方法及び装置によれ
ば、使用済み材料シートのキャリアフィルムCFからグ
リーンシート残材GS2を確実に、且つ、高い効率で除
去することができる。この方法及び装置を用いれば、積
層型電子部品の需要が増加する現状において、使用済み
材料シートをリサイクルすることが極めて容易となるた
め、環境保存に貢献できることは勿論のこと、廃棄処理
に要する費用負担を削減して部品価格の低減にも大きく
貢献できる。
【0035】尚、前述の説明では、積層型電子部品の製
造過程で発生する使用済み材料シートのキャリアフィル
ムCFからグリーンシート残材GS2を除去する場合を
例に挙げたが、帯状フィルムの片面に付着している物質
を除去する場合において本発明は広く適用でき同様の作
用効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
帯状フィルムの片方の面に付着している物質を帯状フィ
ルムから確実に、且つ、高い効率で除去することがで
き、積層型電子部品の製造過程で発生する使用済み材料
シートのリサイクル等に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層型電子部品を製造する過程で用いられる材
料シートを示す図
【図2】積層型電子部品を製造する過程で発生する使用
済み材料シートを示す図
【図3】使用済み材料シートのキャリアフィルムからグ
リーンシート残材を除去する従来の方法を示す図
【図4】図3に示した方法によって得られたキャリアフ
ィルムを示す図
【図5】本発明を適用した装置の上面図
【図6】図5に示した装置の正面図
【図7】図5に示した装置による動作概略を示す図
【図8】図5に示した装置における剥離刃と掻取刃の正
面側から見た拡大図
【図9】剥離刃と掻取刃によるグリーンシート残材の除
去作用を示す図
【図10】剥離刃及び掻取刃を上から見た状態における
刃先相互の間隔に関する説明を行うための図
【図11】剥離刃の傾きに関する説明を行うための図
【符号の説明】
CF…キャリアフィルム、GS2…グリーンシート残
材、2…繰出シャフト、3…繰出ロール支持軸、4…ト
ルクコントローラー、5…巻取シャフト、6…巻取ロー
ル支持軸、7…巻取シャフト駆動用のモータ、8…第1
ローラーシャフト、9…第1テンションローラー、10
…第2ローラーシャフト、11…第2テンションローラ
ー、14…剥離刃、15…掻取刃。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状フィルムの片方の面に付着している
    物質を帯状フィルムから除去する方法であって、 鋭角的な刃先を有する剥離刃と掻取刃とを、互いの刃先
    が平行に向き合い、且つ、剥離刃の刃先よりも掻取刃の
    刃先が高くなるような位置関係で配置し、 帯状フィルムの物質が付着していない面が剥離刃の刃先
    に接し、且つ、帯状フィルムの物質が付着している面が
    掻取刃の刃先に接するように、剥離刃の刃先と掻取刃の
    刃先との隙間に帯状フィルムを通過させ、 帯状フィルムが剥離刃の刃先を屈曲状態で通過するとき
    に帯状フィルムから付着物を浮き上がらせ、帯状フィル
    ムが掻取刃の刃先を通過するときに浮き上がった付着物
    を掻取刃によって掻き取って帯状フィルムから除去す
    る、 ことを特徴とするフィルムから付着物を除去する方法。
  2. 【請求項2】 剥離刃及び掻取刃を上から見た状態にお
    ける刃先相互の間隔は零を基準とし、付着物除去の難易
    度が低いときには剥離刃及び掻取刃を上から見た状態で
    刃先相互に隙間が空くようにし、一方、付着物除去の難
    易度が高いときには剥離刃及び掻取刃を上から見た状態
    で刃先相互が重なるようにする、 ことを特徴とする請求項1に記載のフィルムから付着物
    を除去する方法。
  3. 【請求項3】 帯状フィルムの片方の面に付着している
    物質を帯状フィルムから除去する装置であって、 鋭角的な刃先を有し、互いの刃先が平行に向き合い、且
    つ、剥離刃の刃先よりも掻取刃の刃先が高くなるような
    位置関係で配置された剥離刃及び掻取刃と、 帯状フィルムの物質が付着していない面が剥離刃の刃先
    に接し、且つ、帯状フィルムの物質が付着している面が
    掻取刃の刃先に接するように、剥離刃の刃先と掻取刃の
    刃先との隙間に帯状フィルムを通過させ得るフィルム送
    り手段とを備え、 帯状フィルムが剥離刃の刃先を屈曲状態で通過するとき
    に帯状フィルムから付着物を浮き上がらせ、帯状フィル
    ムが掻取刃の刃先を通過するときに浮き上がった付着物
    を掻取刃によって掻き取って帯状フィルムから除去し得
    るようにした、 ことを特徴とするフィルムから付着物を除去する装置。
  4. 【請求項4】 剥離刃の刃先角度と掻取刃の刃先角度は
    15度〜50度の範囲内にある、 ことを特徴とする請求項3に記載のフィルムから付着物
    を除去する装置。
  5. 【請求項5】 剥離刃及び掻取刃を上から見た状態にお
    ける刃先相互の間隔は零を基準とする、 ことを特徴とする請求項3または4に記載のフィルムか
    ら付着物を除去する装置。
  6. 【請求項6】 帯状フィルムの物質が付着している面と
    掻取刃の刃先との角度を90度以上とした、 ことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載のフ
    ィルムから付着物を除去する装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101636555B1 (ko) * 2015-11-02 2016-07-05 소재승 기판용 필름의 재활용을 위한 피착물 박리장치
WO2023218811A1 (ja) * 2022-05-10 2023-11-16 東レ株式会社 被膜剥離方法および被膜剥離装置
WO2024004473A1 (ja) * 2022-07-01 2024-01-04 東レ株式会社 被膜剥離機構および被膜剥離装置

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