JP2001259405A - 流動層造粒装置及び造粒物の製造方法 - Google Patents

流動層造粒装置及び造粒物の製造方法

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JP2001259405A
JP2001259405A JP2000075288A JP2000075288A JP2001259405A JP 2001259405 A JP2001259405 A JP 2001259405A JP 2000075288 A JP2000075288 A JP 2000075288A JP 2000075288 A JP2000075288 A JP 2000075288A JP 2001259405 A JP2001259405 A JP 2001259405A
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air supply
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Masahiko Yokosuka
正彦 横須賀
Takashi Takebayashi
敬 武林
Yasuaki Nagao
泰明 長尾
Osamu Matsui
治 松井
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Matsui Mfg Co Ltd
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Matsui Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メンテナンスが容易で、粉体材料の仕込量に対
し高い収量で造粒物を得ることができるようにした流動
層造粒装置を提供する。 【解決手段】流動床2を有する造粒タンク3と、ノズル
手段4と、造粒タンク3に、流動床2の下方位置から造
粒タンク3内に、加熱空気の供給が可能な第1の空気供
給口h1を備える流動層造粒装置1に、更に、造粒タン
ク3の流動床2の下方位置に第2の空気供給口h2と、
造粒タンク3の上方位置に、第3の空気供給口h2とを
設け、第2の空気供給口h2と第3の空気供給口h3と
から交互に空気を供給するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動層造粒装置及
び造粒物の製造方法に関し、特に、メンテナンスが容易
で、粉体材料の仕込量に対し高い収量で造粒物を得るこ
とができるようにした流動層造粒装置、及び、造粒物の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】造粒タンク内で、粉体材料を多量の空気
で吹き上げて流動させ、流動化した粉体材料に水や結合
剤溶液を噴霧し乾燥して造粒物(顆粒等)を製造する流
動層造粒方法は、混合、造粒、乾燥の各工程を、同一の
造粒タンク内で行うことができるという利点や、得られ
る造粒物が球形でソフトなものになるといった利点があ
るため、医薬品や食品の分野で、幅広く、利用されてい
る。
【0003】図11は、従来の流動層造粒装置を概略的
に示す構成図である。
【0004】この流動層造粒装置101は、流動床10
2を有する造粒タンク103と、水や結合剤水溶液を噴
霧するために、造粒タンク内の所定の位置に設けられた
ノズル手段104とを備える。流動床102としては、
一般に、円盤形状の平板な、多数の貫通孔を有する、目
皿板(スクリーン又はポアメットとも称される。)が用
いられている。
【0005】造粒タンク103には、流動床102の下
方となる位置に、加熱空気供給口h101を有する。ま
た、造粒タンク103の上方には、空気排出口h104
が設けられ、空気排出口h104には、排気ファン10
5が接続されるようになっている。また、造粒タンク1
03内の上方には、バグフィルター106が設けられて
いる。
【0006】このバグフィルター106は、造粒物を製
造する際に、造粒タンク103内に収容されている粉体
材料や造粒途中物等を捕集するために設けられている。
ノズル手段104には、水、結合剤溶液その他の溶液を
貯留する溶液貯留タンク107が接続されている。ま
た、ノズル手段104には、水、結合剤溶液その他の溶
液を噴霧するための、溶液噴霧用空気源108が接続さ
れている。
【0007】また、109で示す部材装置は、溶液貯留
タンク107に貯留した水、結合剤溶液その他の溶液の
所定量をノズル手段104に供給する液送調整装置を示
している。
【0008】この例では、液送調整装置109を所定の
駆動量で駆動すれば、溶液貯留タンク107に貯留した
水、結合剤溶液その他の溶液が、時間当たり所定量で、
ノズル手段104に供給されるようになっている。
【0009】そして、液送調整装置109を所定の駆動
量で駆動し、溶液噴霧用空気源108を所定の駆動量で
駆動すると、溶液貯留タンク107内に貯留された水、
結合剤溶液その他の溶液が、所定の噴霧量で、空気とと
もに、ノズル手段104から噴霧されるようになってい
る。造粒タンク103の加熱空気供給口h101には、
ブロアー等の圧縮空気を発生する空気源110が接続さ
れている。
【0010】空気源110を駆動することにより発生さ
せた圧縮空気は、ヒータ等の加熱手段111によって加
熱できるようになっている。
【0011】尚、112で示す部材は、空気源110を
駆動することにより発生させた圧縮空気中に含まれる粉
塵等を取り除くために、必要により設けられるフィルタ
ーを示している。
【0012】次に、この流動層造粒装置101を用い
て、造粒物を製造する方法について説明する。造粒物を
製造する際には、造粒タンク103内の流動床102上
に、造粒する粉体材料を収容する。また、溶液貯留タン
ク107内に、水又は結合剤溶液を収容する。
【0013】次に、空気源110を所定の駆動量で駆動
することにより発生させた圧縮空気を加熱空気供給口h
101から造粒タンク103内に供給する。
【0014】この操作により、流動床102を介して、
空気が吹き上げるので、流動床102に貯留した粉体材
料が、空気に混和し、流動化する。また、必要により、
排気ファン105を駆動し、造粒タンク103内で、粉
体材料が、所望の流動化状態になるように調節する。
【0015】次に、溶液噴霧用空気源108及び液送調
整装置109の各々を所定の駆動量で駆動することで、
ノズル手段104から水又は結合剤溶液を噴霧する。
【0016】また、加熱手段111を加熱することで、
空気源110から供給されてくる圧縮空気を所定の温度
に加熱して、造粒タンク103内に供給する。
【0017】すると、造粒タンク103内で、空気に混
和し、分散している粉体材料の粒子同士が、水又は結合
剤溶液によって結合し、次第に、大きな粒子に成長し、
乾燥することで、造粒物になる。目的とする造粒物の製
造作業が終了した場合には、流動層造粒装置101を停
止する。
【0018】即ち、空気源110、加熱手段111、溶
液噴霧用空気源108、液送調整装置109の各々を停
止する。また、排気ファン105を駆動している場合に
あっては、排気ファン105を停止する。
【0019】そして、造粒タンク103内の圧力を大気
圧に戻した後、造粒タンク103内に製造されている造
粒物を、造粒タンク103内から目的とする場所に取り
出す。
【0020】あるいは、造粒物に剤皮を施す場合にあっ
ては、溶液貯留タンク107内に、コーティング溶液を
貯留し、以下、上記と同様の手順で、造粒物の表面に剤
皮を施し、造粒物のコーティング作業が終了した場合に
は、流動層造粒装置101を停止し、造粒タンク103
内の圧力を大気圧に戻した後、造粒タンク103内に製
造されている剤皮が施された造粒物を、造粒タンク10
3内から目的とする場所に取り出す。
【0021】尚、造粒物の粒径や粒度分布は、造粒タン
ク103内に供給する空気量、そのような空気の温度、
ノズル手段104から噴霧する水又は結合剤溶液の噴霧
量、ノズル手段104から結合剤溶液を噴霧する場合に
あっては、用いる結合剤の成分や濃度、及び/又は、造
粒時間等の条件を調節することで、調節する。
【0022】流動層造粒方法は、混合、造粒、乾燥の各
工程を、同一の造粒タンク103内で行うことができる
という利点や、得られる造粒物が球形でソフトなものに
なるといった利点があるため、医薬品や食品の分野で、
顆粒等の粒状物を製造する際に、幅広く、利用されてい
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
流動層造粒装置101のような、造粒タンク103内
に、バグフィルター106を設けたものを用いて、造粒
物を製造した場合には、造粒タンク103内で流動化さ
せている、粉体材料や造粒途中物や造粒物の一部が、バ
グフィルター106に捕集されるため、粉体材料の仕込
量に対し、造粒物の収量が、バグフィルター106に捕
集された粉体材料や造粒途中物や造粒物の分、低くな
る、という問題がある。
【0024】また、バグフィルター106に粉体材料や
造粒途中物や造粒物が捕集されると、バグフィルター1
06に目詰まりが生じるため、バグフィルター106を
新しいものに交換したり、目詰まりの掃除をしたりする
等のメンテナンス作業が必要になる。
【0025】また、造粒タンク103内に、定常圧流の
空気を供給した場合には、造粒タンク103内に収容す
る粉体材料の物性によっては、流動床102上の粉体材
料に吹き抜け現象が生じたり、造粒タンク103内にお
いて、粉体材料の全体を同じような条件に流動化するこ
とができない、という問題がある。
【0026】更に、本発明者等は、バグフィルター10
6に捕集される粉体材料や造粒途中物や造粒物の量を調
べた。
【0027】その結果、バグフィルター106に捕集さ
れる粉体材料や造粒途中物や造粒物の量は、造粒作業の
初期状態において、多いことを知見するに至った。
【0028】この原因を調べた結果、造粒作業の初期状
態において、粉体材料や造粒途中物や造粒物が、バグフ
ィルター106に捕集され易い原因として以下の原因が
あることが、判った。
【0029】図12は、流動層造粒装置101を用い
て、造粒物を製造する作業において、造粒作業の開始時
からその終了時迄に、造粒タンク103内に供給する圧
縮空気の圧力を経時的に追跡したグラフである。このグ
ラフでは、横軸に、造粒造作業の開始時からその終了時
迄の時間を、また、縦軸に、造粒タンク103内の圧力
を示している。
【0030】より詳しく説明すると、縦軸は、縦軸の原
点を大気圧を基準(0)としたときに、造粒タンク10
3内の圧力は、大気圧に対して、どれだけ加圧された状
態になっているかを示しており、また、横軸は、造粒造
作業の開始時Tsを0時間とした場合の、造粒造作業の
開始時Tsから造粒作業を終了し、造粒タンク103内
の圧力を大気圧に戻すまでに要した時間を示している。
【0031】図12に示すグラフ中、期間T1は、造粒
造作業の開始時Tsから造粒タンク103内の流動床1
02上に載置した粉体材料を流動化するまでの作業時間
を示しており、期間T2は、造粒作業を行っている作業
時間を示しており、時間(時刻)Teは、造粒作業を完
了し、流動層造粒装置101を停止した時間(時刻)を
示しており、また、期間T3は、造粒タンク103内の
圧力を大気圧に戻すのに要した時間を示している。
【0032】図12から明らかなように、造粒タンク1
03内の流動床102上に載置した粉体材料を流動化す
る際に、従来の流動層造粒装置101では、粉体材料
を、万遍なく流動化させる際に、造粒タンク103内
に、一旦、定常的な流動化状態を維持するのに必要な量
以上の空気を時間当たりに供給し(期間Tpを参照)、
その後、安定した流動化状態を維持するのに必要な量の
空気を造粒タンク103内に供給するようにしている
(期間T2を参照)。
【0033】このように、従来の流動層造粒装置101
では、粉体材料を、万遍なく流動化させる際に、造粒タ
ンク103内に、一旦、定常的な流動化状態を維持する
のに必要な量以上の空気を時間当たりに供給しているた
め(期間Tpを参照)、造粒作業の初期状態において、
大量の粉体材料や造粒途中物や造粒物が、バグフィルタ
ー106に捕集されることになる。
【0034】本発明は以上のような問題を解決するため
になされたものであって、流動層造粒装置の造粒タンク
内に収容した粉体材料を、造粒タンク内に、定常的な流
動化状態を維持するのに必要な量以上の空気を時間当た
りに供給することなく、万遍なく流動化させることがで
きるようにした流動層造粒装置、より具体的には、特
に、敢えて、流動層造粒装置の造粒タンク内にバグフィ
ルターを設ける必要のない構成とすることで、バグフィ
ルターの清掃作業を一切不要にすることで、メンテナン
ス作業を容易とし、また、粉体材料の仕込量に対し高い
収量で造粒物を得ることができるようにした流動層造粒
装置を提供すること、及び、そのような流動層造粒装置
を用いた、造粒物の製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0035】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の流動層
造粒装置は、流動床を有する造粒タンクと、水、結合剤
水溶液その他の溶液を噴霧するために、造粒タンク内の
所定の位置に設けられたノズル手段と、造粒タンクに、
流動床の下方位置から造粒タンク内に、加熱空気の供給
が可能な第1の空気供給口を備える流動層造粒装置に、
更に、造粒タンクの流動床の下方位置に第2の空気供給
口と、造粒タンクの上方位置に、第3の空気供給口とを
設け、第2の空気供給口と第3の空気供給口とから交互
に空気を供給するようにした。
【0036】ここで、本明細書で用いる用語「流動層造
粒装置」は、その文字通り、粉体材料を空気に混和して
流動層にし、この流動層にされた粉体材料に、水、結合
剤水溶液を噴霧して造粒物を製造する際に用いる流動層
造粒装置、及び、造粒物を、空気に混和して流動層に
し、この流動層にされた造粒物に、コーティング剤水溶
液を噴霧して、剤皮が施された造粒物を製造する際に用
いる流動層コーティング装置の双方を含む意味で用いて
いる。
【0037】また、「水、結合剤水溶液その他の溶液」
は、水、結合剤水溶液の他に、コーティング剤水溶液や
表面改質剤水溶液等を含むことを意味する。この流動層
造粒装置では、造粒タンクの流動床の下方位置に第2の
空気供給口と、造粒タンクの上方位置に、第3の空気供
給口とを設け、第2の空気供給口と第3の空気供給口と
から交互に空気を供給するようにしているので、第1の
空気供給口から供給される空気に、造粒タンクの上方位
置及び下方位置から交互に供給される空気を重畳する。
【0038】この結果、造粒タンク内には、造粒タンク
の上方位置及び下方位置から交互に供給される空気によ
り、造粒タンク内に空気の流れの変動による圧力変動現
象及び/又は振動現象が生じる。
【0039】そして、この造粒タンク内に生じる圧力変
動現象及び/又は振動現象により、造粒タンクの流動床
上に堆積させた粉体材料は、静止状態から動状態へと移
行し易くなる結果、造粒タンクの流動床上に堆積させた
粉体材料を流動化させる際に、粉体材料を安定的に流動
化させるのに必要以上の空気を時間当たりに、一旦、造
粒タンク内に供給する必要がなくなる。
【0040】この結果、この流動層造粒装置では、造粒
タンク内にバグフィルターを設けた場合に、造粒作業の
初期状態において、粉体材料や造粒途中物や造粒物が、
バグフィルターに捕集されることが殆どなくなる。
【0041】更に、この流動層造粒装置では、造粒タン
ク内において、粉体材料や造粒途中物や造粒物の吹き上
げ高さを、造粒タンクの上方位置及び下方位置から交互
に供給される空気によって調節できる結果、造粒タンク
の空気排出口から、粉体材料や造粒途中物や造粒物が、
排出されるという現象をなくすことも可能となるため、
造粒タンク内にバグフィルターを敢えて設ける必要のな
い、流動層造粒装置を実現できる。
【0042】更に、造粒タンク内にバグフィルターを設
けない構成とすれば、バグフィルターの目詰まりの掃除
や、バグフィルターの交換作業は不要となるため、この
流動層造粒装置には、メンテナンス作業が簡単且つ楽に
なるという長所がある。
【0043】のみならず、造粒タンク内にバグフィルタ
ーを設けない構成とすれば、粉体材料の仕込量に対し、
造粒物の収量が、バグフィルターに捕集された粉体材料
や造粒途中物や造粒物の分、低くなる、という問題がな
くなるため、この流動層造粒装置を用いて造粒物を製造
すれば、粉体材料の仕込量に対し高い収量で造粒物を得
ることができる。請求項2に記載の流動層造粒装置は、
請求項1に記載の流動層造粒装置の、流動床として、上
側が開口した円錐台形状の流動床を用いた。
【0044】この流動層造粒装置では、流動床として、
上側が開口した円錐台形状のものを用いているので、平
板形状の流動床を用いた場合よりも、流動床の表面積を
大きくできる。この結果、この流動層造粒装置を用いて
造粒物を製造すれば、平板形状の流動床を用いた流動層
造粒装置を用いて造粒物を製造した場合に比べ、流動床
の表面積を大きくした分、熱効率が向上し、粉体材料や
造粒途中物や造粒物の流動効率が向上するので、平板形
状の流動床を用いた流動層造粒装置を用いて造粒物を製
造した場合に比べ、更に効率の良い、造粒物の製造が可
能になる。
【0045】請求項3に記載の流動層造粒装置は、流動
床を有する造粒タンクと、水、結合剤水溶液その他の溶
液を噴霧するために、造粒タンク内の所定の位置に設け
られたノズル手段とを備え、造粒タンクは、その側面
に、加熱空気を供給する第1の空気供給口を有し、その
底部に、第2の空気供給口を有し、その上面に、第3の
空気供給口を有し、流動床は、上側が開口した円錐台形
状を有しており、且つ、円錐台形状にされた流動床の側
面が、造粒タンクの側面に設けられた第1の空気供給口
が設けられた位置に、円錐台形状にされた流動床の底面
が、第3の空気供給口の上方位置に位置するように、造
粒タンク内に取り付けられている。
【0046】この流動層造粒装置では、流動床として、
上側が開口した円錐台形状のものを用いているので、平
板形状の流動床を用いた場合よりも、流動床の表面積を
大きくできる。この結果、この流動層造粒装置を用いて
造粒物を製造すれば、請求項1に記載の流動層造粒装置
を用いて造粒物を製造した場合と同様の効果に加え、流
動床の表面積を大きくした分、熱効率が向上し、粉体材
料や造粒途中物や造粒物の流動効率が向上するので、請
求項1に記載の流動層造粒装置を用いて造粒物を製造し
た場合に比べ、更に効率の良い、造粒物の製造が可能に
なる。
【0047】請求項4に記載の流動層造粒装置は、請求
項1〜3のいずれかに記載の流動層造粒装置の、第2の
空気供給口及び第3の空気供給口を、第2の空気供給口
と、第3の空気供給口とに、交互に、空気を供給する空
気供給手段に接続した。
【0048】この流動層造粒装置では、1台の空気供給
手段により、造粒タンクの第2の空気供給口及び第3の
空気供給口の各々から交互に空気を供給できるようにし
ているため、装置構成を簡単化できる。この結果、この
流動層造粒装置には、メンテナンス作業が簡単且つ楽に
なるという長所がある。請求項5に記載の流動層造粒装
置は、請求項4に記載の流動層造粒装置の、空気供給手
段は、円筒形状のケーシングと、ケーシング内に回転可
能に、且つ、ケーシング内を二つに分割するように設け
られた、ロータリ型の回転弁体とを備え、ケーシングの
側周面には、第1の空気送出口、第2の空気送出口、第
4の空気供給口が、所定の間隔を隔てるようにして設け
られており、第4の空気供給口が、空気源に接続され、
第1の空気送出口が、第2の空気供給口に接続され、第
2の空気送出口が、第3の空気供給口に接続されてい
る。
【0049】この流動層造粒装置では、空気供給手段と
して、ロータリ型の回転弁体の回転駆動により、造粒タ
ンクの第2の空気供給口及び第3の空気供給口の各々か
ら交互に空気を供給できるようにしたものを用いている
ので、長時間、造粒タンクの第2の空気供給口及び第3
の空気供給口の各々から交互に空気を供給できる。この
結果、この流動層造粒装置を用いれば、造粒物を製造す
る際に、時間がかかったとしても、何ら問題なく、造粒
物を製造することができる。請求項6に記載の造粒物の
製造方法は、造粒タンクの流動床上に、粉体材料を収容
し、造粒タンク内に、流動床を介して、加熱空気を供給
するとともに、造粒タンク内に、その上方位置と、流動
床の底面より下方位置とから、交互に、空気を供給する
ことで、造粒タンク内に収容した粉体材料を流動化し、
流動化した粉体材料に、水、結合剤水溶液その他の溶液
を噴霧するようにした。
【0050】この造粒物の製造方法では、造粒タンク内
に、その上方位置と、流動床の底面より下方位置とか
ら、交互に、空気を供給するようにしているので、造粒
タンクの上方位置及び下方位置から交互に供給される空
気により、造粒タンク内に空気の流れの変動による圧力
変動現象及び/又は振動現象が生じる。
【0051】そして、この造粒タンク内に生じる圧力変
動現象及び/又は振動現象により、造粒タンクの流動床
上に堆積させた粉体材料は、静止状態から動状態へと移
行し易くなる結果、造粒タンクの流動床上に堆積させた
粉体材料を流動化させる際に、粉体材料を安定的に流動
化させるのに必要以上の空気を時間当たりに、一旦、造
粒タンク内に供給する必要がなくなる。
【0052】この結果、この造粒物の製造方法を用いれ
ば、造粒タンク内にバグフィルターを設けた場合に、造
粒作業の初期状態において、粉体材料や造粒途中物や造
粒物が、バグフィルターに捕集されることが殆どなくす
ことができる。
【0053】更に、この造粒物の製造方法を用いれば、
造粒タンク内において、粉体材料や造粒途中物や造粒物
の吹き上げ高さを、造粒タンクの上方位置及び下方位置
から交互に供給される空気によって調節できる結果、粉
体材料や造粒途中物や造粒物が、排出されるという現象
をなくすことも可能となるため、造粒タンクの空気排出
口から、造粒タンク内にバグフィルターを敢えて設ける
必要のない、造粒物の製造方法を実現できる。
【0054】更に、造粒タンク内にバグフィルターを設
けない構成とすれば、バグフィルターの目詰まりの掃除
や、バグフィルターの交換作業は不要となるため、この
造粒物の製造方法には、メンテナンス作業が簡単且つ楽
になるという長所がある。
【0055】のみならず、造粒タンク内にバグフィルタ
ーを設けない構成とすれば、粉体材料の仕込量に対し、
造粒物の収量が、バグフィルターに捕集された粉体材料
や造粒途中物や造粒物の分、低くなる、という問題がな
くなるため、この造粒物の製造方法に従って造粒物を製
造すれば、粉体材料の仕込量に対し高い収量で造粒物を
得ることができる。
【0056】請求項7に記載の造粒物の製造方法は、造
粒タンク内に、上側が開口した円錐台形状の流動床を設
け、円錐台形状の流動床内に、粉体材料を収容し、造粒
タンク内に、円錐台形状の流動床の側面から、加熱空気
を供給するとともに、造粒タンク内に、その上方と、円
錐台形状の流動床の底面よりも下方とから、交互に、空
気を供給することで、円錐台形状の流動床内に収容した
粉体材料を流動化し、流動化した粉体材料に、水、結合
剤水溶液その他の溶液を噴霧するようにした。
【0057】この造粒物の製造方法では、流動床とし
て、上側が開口した円錐台形状のものを用いているの
で、平板形状の流動床を用いた場合よりも、流動床の表
面積を大きくできる。この結果、この造粒物の製造方法
に従えば、請求項5に記載の造粒の製造方法と同様の効
果に加え、効率の良い、造粒物の製造が可能になる。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明に係る流動層造粒装置、及び、本発明に係る造粒物の
製造方法について、説明する。 (発明の実施の形態1)図1は、本発明に係る流動層造
粒装置の一例を概略的に示す構成図である。
【0059】この流動層造粒装置1は、流動床2を有す
る造粒タンク3と、水、結合剤水溶液その他の溶液を噴
霧するために、造粒タンク内の所定の位置に設けられた
ノズル手段4とを備える。流動床2としては、一般に用
いられている、円盤形状の平板な、多数の貫通孔を有す
る、目皿板(スクリーン又はポアメットとも称され
る。)を使用している。
【0060】造粒タンク3は、流動床2の下方となる位
置に、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1を有す
る。また、造粒タンク3の上方には、空気排出口h4が
設けられ、空気排出口h4には、必要により、排気ファ
ン(図示せず。)が接続されるようになっている。ノズ
ル手段4には、水、結合剤溶液その他の溶液を貯留する
溶液貯留タンク7が接続されている。また、ノズル手段
4には、水、結合剤溶液その他の溶液を噴霧するため
の、溶液噴霧用空気源8が接続されている。
【0061】溶液貯留タンク7に貯留した水、結合剤溶
液その他の溶液は、液送調整装置9を駆動すれば、ノズ
ル手段4に供給されるようになっている。
【0062】そして、液送調整装置9を所定の駆動量で
駆動し、溶液噴霧用空気源8を所定の駆動量で駆動する
と、溶液貯留タンク7内に貯留された水、結合剤溶液そ
の他の溶液が、所定の噴霧量で、空気とともに、ノズル
手段4から噴霧されるようになっている。造粒タンク3
の加熱空気供給口h1には、ブロアー等の圧縮空気を発
生する空気源10が接続されている。
【0063】空気源10を駆動することにより発生させ
た圧縮空気は、ヒータ等の加熱手段11によって加熱で
きるようになっている。
【0064】尚、12で示す部材は、空気源10を駆動
することにより発生させた圧縮空気中に含まれる粉塵等
を取り除くために、必要により設けられるフィルターを
示している。
【0065】以上の構成は、流動層造粒装置101と同
様であるが、この流動層造粒装置1は、以下の構成が、
流動層造粒装置101と異なっている。即ち、この流動
層造粒装置1では、造粒タンク3の上方位置に第2の空
気供給口h2が設けられ、また、造粒タンク3の下方位
置に第3の空気供給口h3が設けられている。第2の空
気供給口h2及び第3の空気供給口h3の各々は、空気
供給手段21に接続されており、空気供給手段21を駆
動すると、第2の空気供給口h2と、第3の空気供給口
h3とから交互に、正圧の空気が供給されるようになっ
ている。
【0066】より詳しく説明すると、第2の空気供給口
h2及び第3の空気供給口h3の各々は、空気供給手段
21に接続されており、空気供給手段21は、ブロアー
等の空気源31に接続されている。
【0067】また、この流動層造粒装置1では、造粒タ
ンク3内の上方に、バグフィルターを設けていない。
【0068】しかしながら、造粒タンク3内の上方に、
バグフィルターを設けることを禁ずるものではないこと
を、付記しておく。
【0069】図2は、空気供給手段21の構成及び動作
を概略的に説明する説明図である。
【0070】空気供給手段21は、円筒形状のケーシン
グ22と、ケーシング22内に回転可能に、且つ、ケー
シング内を二つに分割するように設けられた、ロータリ
型の回転弁体23とを備える。ケーシング22の側周面
には、第1の空気送出口h21、第2の空気送出口h2
2、第4の空気供給口h23が、所定の間隔を隔てるよ
うにして設けられている。
【0071】より具体的に説明すると、この空気供給手
段21では、ケーシング22の側周面に設けられた第4
の空気供給口h23を挟むようにして、第1の空気送出
口h21と、第2の空気送出口h22とが、ケーシング
12の側周面に、対向配置されている。
【0072】ロータリ型の回転弁体23は、電動モータ
等の回転駆動手段(図示せず。)の回転軸axに接続さ
れており、回転駆動手段(図示せず。)を所定の回転速
度で回転駆動すると、ロータリ型の回転弁体23が、ケ
ーシング22内を、所定の回転速度で回転駆動するよう
になっている。
【0073】次に、空気供給手段21の動作について説
明する。
【0074】この空気供給手段21を動かす場合には、
まず、空気供給手段21の第4の空気供給口h23に、
ブロアー等の空気源(図1に示す空気源31)を接続す
る。
【0075】次に、空気源(図1に示す空気源31)を
駆動するとともに、回転駆動手段(図示せず。)を所定
の回転速度で回転駆動させる。
【0076】すると、回転弁体23が、例えば、図2
(a)のような状態にあるときは、第4の空気供給口h
23と、第1の空気送出口h21との間が導通状態にな
っているので、空気源(図1に示す空気源31)を駆動
することにより発生させた圧縮空気が、第1の空気送出
口h21から送出される。この時、第4の空気供給口h
23と、第2の空気送出口h22との間は、回転弁体2
3により遮断されているので、空気源(図1に示す空気
源31)を駆動することにより発生させた圧縮空気は、
第2の空気送出口h22から送出されることはない。
【0077】一方、回転弁体23が、例えば、図2
(a)のような状態にあるときは、第4の空気供給口h
23と、第2の空気送出口h22との間が導通状態にな
っているので、空気源(図1に示す空気源31)を駆動
することにより発生させた圧縮空気が、第2の空気送出
口h22から送出される。この時、第4の空気供給口h
23と、第1の空気送出口h21との間は、回転弁体2
3により遮断されているので、空気源(図1に示す空気
源31)を駆動することにより発生させた圧縮空気は、
第1の空気送出口h21から送出されることはない。
【0078】このような動作は、回転弁体23を回転駆
動させている間、繰り返し行われる結果、空気供給手段
21の第1の空気送出口h21及び第2の空気送出口h
22の各々から交互に、空気が送出される。
【0079】この流動層造粒装置1では、図1に示すよ
うに、空気供給手段21の第1の空気送出口h21と造
粒タンク3の第2の空気供給口h2との間を、導管P2
により接続し、また、空気供給手段21の第2の空気送
出口h22と造粒タンク3の第3の空気供給口h3との
間を、導管P3により接続している。
【0080】また、空気供給手段21の第4の空気供給
口h23と空気源31との間を導管P1により接続して
いる。
【0081】したがって、空気源31を所定の駆動量で
駆動し、回転駆動手段(図示せず。)の回転軸axを所
定の回転速度で回転駆動することで、空気供給手段21
の回転弁体23をケーシング22内で所定の回転速度で
回転させると、造粒タンク3の第2の空気供給口h2及
び第3の空気供給口h3の各々から交互に造粒タンク3
内に空気が送り込まれる。
【0082】また、図1中、導管P1の途中に設けられ
ている、v1で示す部材装置は、必要により設けられ
る、流量制御弁を示しており、導管P2の途中に設けら
れている、v2で示す部材装置は、必要により設けられ
る、流量制御弁を示しており、また、導管P3の途中に
設けられている、v3で示す部材装置は、必要により設
けられる、流量制御弁を示している。
【0083】また、図1中、h5で示す部分は、材料投
入・排出口(汎用のフランジ)を示しており、材料投入
・排出口h5には、必要により、導管やホッパーが接続
されるようになっている。
【0084】尚、この材料投入・排出口h5は、本発明
に係る流動層造粒装置1では、必ずしも必要な部材では
ない。また、材料投入・排出口h5という名称は、便宜
上の名称に過ぎず、材料投入・排出口h5は、材料の投
入や材料の排出以外の、例えば、他の装置との接続口等
としても用いられるものである(この点は、発明の実施
の形態2の材料投入・排出口h5も、同様である。)。
【0085】更に、この例では、造粒タンク3の上部の
接続口h6には、ホッパー41の排出口h41が材料切
出弁42を介して接続されている。
【0086】また、ホッパー41の上部接続口h42に
は、導管P4が接続されているが、ホッパー41の役割
については、後程、詳しく説明するので、ここでの説明
は、省略する。
【0087】また、Wで示す部材は、造粒タンク3内の
粉体材料や造粒途中物や造粒物の状態や、ノズル手段4
から噴霧される、水、結合剤溶液その他の溶液の噴霧状
態を観察するための観察窓を示している。
【0088】次に、この流動層造粒装置1を用いて、造
粒物を製造する方法について説明する。
【0089】まず、造粒タンク3の接続口h6に、ホッ
パー41の排出口h41が材料切出弁42を介して接続
されている場合にあっては、材料切出弁42を閉じた状
態にする。次に、材料投入・排出口h5を開き、材料投
入・排出口h5から造粒タンク1内の流動床2上に、造
粒する粉体材料を収容する。また、溶液貯留タンク7内
に、水又は結合剤溶液を収容する。
【0090】造粒タンク1内に、粉体材料を収容した後
は、材料投入・排出口h5は閉じた状態にする。
【0091】次に、空気源10を所定の駆動量で駆動す
ることにより発生させた圧縮空気を第1の空気供給口
(加熱空気供給口)h1から造粒タンク3内に供給す
る。
【0092】また、空気源10を所定の駆動量で駆動す
るとともに、空気供給手段21の回転弁体23を所定の
回転速度で回転駆動する。
【0093】また、導管P1の途中に流量制御弁v1を
設けている場合にあっては、流量制御弁v1を適宜調節
することにより、空気供給手段21に供給する空気の流
量を適宜調節する。
【0094】また、導管P2の途中に流量制御弁v2を
設けている場合にあっては、流量制御弁v2を適宜調節
することにより、造粒タンク3の第2の空気供給口h2
に供給する空気の流量を適宜調節する。
【0095】また、導管P3の途中に流量制御弁v3を
設けている場合にあっては、流量制御弁v3を適宜調節
することにより、造粒タンク3の第3の空気供給口h3
に供給する空気の流量を適宜調節する。
【0096】以上の操作により、造粒タンク1内には、
第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1から空気源1
0を所定の駆動量で駆動することにより発生させた空気
に、造粒タンク3の上方位置に設けられた第3の空気供
給口h3及び造粒タンク3の下方位置に設けられた第2
の空気供給口h2の各々から交互に供給される空気が重
畳する。
【0097】この結果、造粒タンク3内には、造粒タン
ク3の上方位置に設けられた第3の空気供給口h3及び
造粒タンク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口
h2から交互に供給される空気により、造粒タンク3内
に空気の流れの変動による圧力変動現象及び/又は振動
現象が生じる。
【0098】この操作により、第1の空気供給口(加熱
空気供給口)h1から流動床2を介して造粒タンク3内
に供給された空気、及び、造粒タンク3の上方位置に設
けられた第3の空気供給口h3及び造粒タンク3の下方
位置に設けられた第2の空気供給口h2の各々から交互
に供給される空気との協働により、流動床2に貯留した
粉体材料が、空気に混和し、流動化する。
【0099】次に、溶液噴霧用空気源8及び液送調整装
置9の各々を所定の駆動量で駆動することで、ノズル手
段4から水又は結合剤溶液を噴霧する。
【0100】また、加熱手段11を加熱することで、空
気源10から供給されてくる圧縮空気を所定の温度に加
熱して、造粒タンク3内に供給する。
【0101】すると、造粒タンク3内で、第1の空気供
給口(加熱空気供給口)h1から流動床2を介して造粒
タンク3内に供給された空気、及び、造粒タンク3の上
方位置に設けられた第3の空気供給口h3及び造粒タン
ク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口h2の各
々から交互に供給される空気との協働により、空気に混
和し、分散している粉体材料の粒子同士が、水又は結合
剤溶液によって結合し、次第に、大きな粒子に成長し、
乾燥することで、造粒物になる。目的とする造粒物の製
造作業が終了した場合には、流動層造粒装置1を停止す
る。
【0102】即ち、空気源10、加熱手段11、溶液噴
霧用空気源8、液送調整装置9、空気源31、空気供給
手段21の各々を停止する。
【0103】そして、造粒タンク3内の圧力を大気圧に
戻した後、材料投入・排出口h5を開き、材料投入・排
出口h5を介して、造粒タンク3内に製造されている造
粒物を、造粒タンク3内から目的とする場所に取り出
す。
【0104】あるいは、造粒物に剤皮を施す場合にあっ
ては、溶液貯留タンク7内に、コーティング溶液を貯留
し、以下、上記と同様の手順で、造粒物の表面に剤皮を
施し、造粒物のコーティング作業が終了した場合には、
流動層造粒装置1を停止し、造粒タンク3内の圧力を大
気圧に戻した後、造粒タンク3内に製造されている剤皮
が施された造粒物を、造粒タンク3内から目的とする場
所に取り出す。
【0105】尚、造粒物の粒径や粒度分布は、造粒タン
ク3内に、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1か
ら供給する空気量、造粒タンク3の上方位置に設けられ
た第3の空気供給口h3から供給する空気量、造粒タン
ク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口h2から
供給する空気量、第1の空気供給口(加熱空気供給口)
h1から供給する空気の温度、ノズル手段4から噴霧す
る水又は結合剤溶液の噴霧量、ノズル手段4から結合剤
溶液を噴霧する場合にあっては、用いる結合剤の成分や
濃度、及び/又は、造粒時間等の条件を調節すること
で、調節する。
【0106】図3は、流動層造粒装置1を用いて、造粒
物を製造する作業において、造粒作業の開始時からその
終了時迄に、造粒タンク3内に供給する圧縮空気の圧力
を経時的に追跡したグラフである。このグラフでは、横
軸に、造粒造作業の開始時からその終了時迄の時間(時
刻)を、また、縦軸に、造粒タンク3内の圧力を示して
いる。
【0107】より詳しく説明すると、縦軸は、縦軸の原
点を大気圧を基準(0)としたときに、造粒タンク3内
の圧力は、大気圧に対して、どれだけ加圧された状態に
なっているかを示しており、また、横軸は、造粒造作業
の開始時Tsを0時間(時刻)とした場合の、造粒造作
業の開始時Tsから造粒作業を終了し、造粒タンク3内
の圧力を大気圧に戻すまでに要した時間(時刻)(秒)
を示している。
【0108】図3に示すグラフ中、期間T1は、造粒造
作業の開始時Tsから造粒タンク3内の流動床2上に載
置した粉体材料を流動化するまでの作業時間を示してお
り、期間T2は、造粒作業を行っている作業時間を示し
ており、時間Teは、造粒作業を完了し、流動層造粒装
置1を停止した時間を示しており、また、期間T3は、
造粒タンク3内の圧力を大気圧に戻すのに要した時間を
示している。
【0109】図3から明らかなように、流動層造粒装置
1を用いて、造粒物を製造する場合には、造粒タンク3
の上方位置に設けられた第3の空気供給口h3及び造粒
タンク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口h2
の各々から交互に供給される空気により、造粒タンク3
内に空気の流れの変動による圧力変動現象及び/又は振
動現象が生じる。
【0110】図3中、細かい圧力の変動は、空気供給手
段21の回転弁体23の回転周期に概ね従って現れる、
造粒タンク3内に空気の流れの変動による圧力変動現象
を模式的に示している。
【0111】図4は、流動層造粒装置1の造粒タンク3
内で生じる現象を模式的に説明する説明図であり、図4
(a)は、造粒タンク3内に、第1の空気供給口(加熱
空気供給口)h1から空気が供給され、且つ、造粒タン
ク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口h2から
流動床2を介して造粒タンク3内に空気が供給された時
の状態を、粉体材料を構成するある粒子について見た場
合を、模式的に説明する説明図であり、また、図4
(b)は、造粒タンク3内に、第1の空気供給口(加熱
空気供給口)h1から空気が供給され、且つ、造粒タン
ク3の上方位置に設けられた第3の空気供給口h3から
造粒タンク3内に空気が供給された時の状態を、粉体材
料を構成するある粒子について見た場合を、模式的に説
明する説明図である。
【0112】尚、図4中、pで示しているのは、粉体材
料のある粒子を示している。
【0113】上述したように、この流動層造粒装置1で
は、造粒タンク3内には、第1の空気供給口(加熱空気
供給口)h1から流動床2を介して造粒タンク3内に供
給される空気(この空気の流れる方向を、図4中、矢印
Ar1で示している。)の他に、造粒タンク3の下方位
置に設けられた第2の空気供給口h2から流動床2を介
して造粒タンク3内に供給される空気(この空気の流れ
る方向を、図4中、矢印Ar2で示している。)と、造
粒タンク3の上方位置に設けられた第3の空気供給口h
3から造粒タンク3内に供給される空気(この空気の流
れる方向を、図4中、矢印Ar3で示している。)とが
存在する。
【0114】従って、例えば、図4(a)に示すよう
に、造粒タンク3の上方位置に設けられた第3の空気供
給口h3から造粒タンク3内に空気(この空気の流れる
方向を、図4中、矢印Ar3で示している。)が供給さ
れている場合には、粒子pは、第1の空気供給口(加熱
空気供給口)h1から流動床2を介して造粒タンク3内
に供給される空気(この空気の流れる方向を、図4中、
矢印Ar1で示している。)により、上方に巻き上げら
れる力が、造粒タンク3の上方位置に設けられた第3の
空気供給口h3から造粒タンク3内に供給される空気
(この空気の流れる方向を、図4中、矢印Ar3で示し
ている。)により押さえつけられていることになる。
【0115】一方、図4(b)に示すように、造粒タン
ク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口h2から
流動床2を介して造粒タンク3内に空気(この空気の流
れる方向を、図4中、矢印Ar2で示している。)が供
給されている場合には、造粒タンク3の上方位置に設け
られた第3の空気供給口h3から造粒タンク3内に空気
(この空気の流れる方向を、図4中、矢印Ar3で示し
ている。)の供給が絶たれ、粒子pを上方から流動床2
へ押しつける力がなくなるとともに、流動床2の下方か
ら上方に、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1か
ら造粒タンク3内に供給される空気(この空気の流れる
方向を、図4中、矢印Ar1で示している。)と、造粒
タンク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口h2
から造粒タンク3内に供給される空気(この空気の流れ
る方向を、図4中、矢印Ar2で示している。)とが相
加された力が加わるため、粒子pは、速やかに、静止状
態から、造粒タンク3内を上方へ移動する動状態に移行
する。
【0116】このような、粒子pに加わる、上下に振動
する力により、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h
1から流動床2を介して造粒タンク3内に供給される空
気(この空気の流れる方向を、図4中、矢印Ar1で示
している。)のみにより、粒子pを静止状態から、造粒
タンク3内を上方へ移動する動状態に移行させる場合に
比べ、粒子pを、速やかに、静止状態から、造粒タンク
3内を上方へ移動する動状態に移行させることができ
る。
【0117】また、第1の空気供給口(加熱空気供給
口)h1から流動床2を介して造粒タンク3内に供給さ
れる空気(この空気の流れる方向を、図4中、矢印Ar
1で示している。)のみにより、粒子pを静止状態か
ら、造粒タンク3内を上方へ移動する動状態に移行させ
る場合にあっては、第1の空気供給口(加熱空気供給
口)h1から流動床2を介して造粒タンク3内に供給さ
れる空気(この空気の流れる方向を、図4中、矢印Ar
1で示している。)の供給量を大きくすると、粉体材料
に吹き抜け現象が生じる場合があるが、造粒タンク3の
下方位置に設けられた第2の空気供給口h2、及び、造
粒タンク3の上方位置に設けられた第3の空気供給口h
3の各々から交互に、空気を供給し、造粒タンク3の流
動床2上に貯留した粉体材料に、上下の振動を加えた場
合には、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1から
流動床2を介して造粒タンク3内に供給される空気(こ
の空気の流れる方向を、図4中、矢印Ar1で示してい
る。)の供給量を大きくしても、粉体材料に吹き抜け現
象が生じ難い。
【0118】また、第1の空気供給口(加熱空気供給
口)h1から流動床2を介して造粒タンク3内には、常
に、空気が供給されている結果、粒子pは、一旦、静止
状態から、造粒タンク3内を上方へ移動する動状態に移
行すると、静止状態に戻り難い。
【0119】この流動層造粒装置1では、造粒タンク3
内で、造粒タンク3の流動床2上に貯留した粉体材料に
上下の振動が加えられる結果、第1の空気供給口(加熱
空気供給口)h1から流動床2を介して造粒タンク3内
に供給される空気(この空気の流れる方向を、図4中、
矢印Ar1で示している。)を供給した場合に比べ、造
粒タンク3の流動床2上に貯留した粉体材料が速やかに
空気に混和し、流動化する結果、図3と図12との対比
より明らかなように、造粒タンク3の流動床2上に貯留
した粉体材料を万遍なく流動化する際に、安定的に粉体
材料を流動状態に維持するのに必要な空気量以上の空気
を、造粒タンク3内に供給する必要がない(図3には、
期間Tpに相当するような期間は生じない。)。
【0120】この結果、この流動層造粒装置1では、造
粒タンク3内の上方位置にバグフィルター(図示せ
ず。)を設けた場合にあっても、造粒作業の初期状態に
おいて、粉体材料や造粒途中物や造粒物が、バグフィル
ター(図示せず。)に捕集されることが殆どなくなる。
【0121】また、図5は、粉体材料が流動化した後の
状態において、流動層造粒装置1の造粒タンク3内にお
いて生じる現象を模式的に説明する説明図であり、図5
(a)は、造粒タンク3内に、第1の空気供給口(加熱
空気供給口)h1から空気(又は、加熱空気)が供給さ
れ、且つ、造粒タンク3の上位置に設けられた第3の空
気供給口h3から造粒タンク3内に空気が供給された時
の状態を、流動化した粉体材料を見た場合を、模式的に
説明する説明図であり、また、図5(b)は、造粒タン
ク3内に、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1か
ら空気(又は、加熱空気)が供給され、且つ、造粒タン
ク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口h2から
造粒タンク3内に空気が供給された時の状態を、流動化
した粉体材料を見た場合を、模式的に説明する説明図で
ある。この流動層造粒装置1では、第1の空気供給口
(加熱空気供給口)h1から供給する空気(又は加熱空
気)とは、別個独立に、造粒タンク3の下方位置に設け
られた第2の空気供給口h2、及び、造粒タンク3の上
方位置に設けられた第3の空気供給口h3の各々から交
互に、空気を供給している。
【0122】従って、第1の空気供給口(加熱空気供給
口)h1から供給する空気(又は加熱空気)とは別に、
造粒タンク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口
h2及び、造粒タンク3の上方位置に設けられた第3の
空気供給口h3から造粒タンク3内に供給する空気の供
給量を各々調節することにより、造粒タンク3内で流動
化している粉体材料の吹き上げ高さを簡単に調節するこ
とができる。
【0123】即ち、例えば、図5(a)に示すように、
造粒タンク3の上方位置に設けられた第3の空気供給口
h3から造粒タンク3内に空気が供給されている場合に
は、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1から供給
する空気(又は加熱空気)の方向(図5(a)に示す空
気の流れAr1)に対し、第3の空気供給口h3から造
粒タンク3内に供給される空気の方向(図5(a)に示
す空気の流れAr3)が対向する方向になるために、造
粒タンク3内で流動化している粉体材料の吹き上げ高さ
Hが低くなる(以下、この時の造粒タンク3内で流動化
している粉体材料の吹き上げ高さHを高さHminとい
う。)。
【0124】また、例えば、図5(b)に示すように、
造粒タンク3の下方位置に設けられた第2の空気供給口
h2から造粒タンク3内に空気が供給されている場合に
は、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1から供給
する空気(又は加熱空気)の方向(図5(a)に示す空
気の流れAr1)に対し、第2の空気供給口h2から造
粒タンク3内に供給される空気の方向(図5(b)に示
す空気の流れAr2)が順方向になるために、造粒タン
ク3内で流動化している粉体材料の吹き上げ高さHが高
くなる。(以下、この時の造粒タンク3内で流動化して
いる粉体材料の吹き上げ高さHを高さHmaxとい
う。)。
【0125】従って、第1の空気供給口(加熱空気供給
口)h1から供給する空気(又は加熱空気)の供給量を
一定にした場合であっても、造粒タンク3の下方位置に
設けられた第2の空気供給口h2から造粒タンク3内に
供給する空気の供給量、及び、造粒タンク3の上方位置
に設けられた第3の空気供給口h3から造粒タンク3内
に供給する空気の供給量を各々調節すれば、造粒タンク
3内で流動化している粉体材料の吹き上げ高さHを、高
さHminと高さHmaxとの間(Hmin<H<Hm
ax)にたやすく調節できる。
【0126】このようにして、造粒タンク3内で流動化
している粉体材料の吹き上げ高さHの最大値Hmax
が、空気排出口h4の位置まで来ないように調節すれ
ば、造粒タンク3内の上方位置にバグフィルター(図示
せず。)を設けなくても、空気排出口h4から大気中
に、粉体材料や造粒途中物や造粒物が排出されることが
なくなる。
【0127】この流動層造粒装置1では、造粒タンク3
内において、粉体材料や造粒途中物や造粒物の吹き上げ
高さHを、造粒タンク3の上方位置に設けられた第3の
空気供給口h3、及び、造粒タンク3の下方位置に設け
られた第2の空気供給口h2から交互に供給される空気
によって調節できる結果、造粒タンク3の空気排出口h
4から、粉体材料や造粒途中物や造粒物が、排出される
という現象をなくすことも可能となるため、造粒タンク
3内にバグフィルター(図示せず。)を敢えて設ける必
要のない、流動層造粒装置を実現できる。
【0128】そして、造粒タンク3内にバグフィルター
(図示せず。)を設けない構成とすれば、バグフィルタ
ー(図示せず。)の目詰まりの掃除や、バグフィルター
の交換作業は不要となるため、この流動層造粒装置1に
は、メンテナンス作業が簡単且つ楽になるという長所が
ある。
【0129】のみならず、造粒タンク3内にバグフィル
ター(図示せず。)を設けない構成とすれば、造粒タン
ク3内への粉体材料の仕込量に対し、造粒物の収量が、
バグフィルター(図示せず。)に捕集された粉体材料や
造粒途中物や造粒物の分、低くなる、という問題がなく
なるため、この流動層造粒装置1を用いて造粒物を製造
すれば、粉体材料の仕込量に対し高い収量で造粒物を得
ることができる。
【0130】また、この流動層造粒装置1では、図1に
示すように、1台の空気供給手段21によって、造粒タ
ンク3の第2の空気供給口h2及び第3の空気供給口h
3の各々から交互に空気を供給できるようにしているた
め、装置構成を簡単化できる。 この結果、この流動層
造粒装置1には、メンテナンス作業が簡単且つ楽になる
という長所もある。
【0131】更に、この流動層造粒装置1では、空気供
給手段21として、ロータリ型の回転弁体23の回転駆
動により、造粒タンク3の第2の空気供給口h2及び第
3の空気供給口h3の各々から交互に空気を供給できる
ようにしたものを用いているので、例えば、空気供給手
段21を設けずに、導管P2に電磁弁(図示せず。)を
設け、且つ、導管P3に電磁弁(図示せず。)を設け、
導管P2に設けられた電磁弁(図示せず。)と、導管P
3に設けられた電磁弁(図示せず。)とを交互に開閉す
るようにして、造粒タンク3の第2の空気供給口h2及
び第3の空気供給口h3の各々から交互に空気を供給で
きるようにしたものの場合に見られるような、長時間、
導管P2に設けられた電磁弁(図示せず。)と、導管P
3に設けられた電磁弁(図示せず。)とを交互に開閉し
た場合の電磁弁(図示せず。)の過加熱現象が生じな
い。
【0132】即ち、この流動層造粒装置1では、ロータ
リ型の回転弁体23を備える空気供給手段21を採用し
ている結果、長時間、造粒タンクの第2の空気供給口h
2及び第3の空気供給口h3の各々から交互に空気を供
給できる。この結果、この流動層造粒装置1を用いれ
ば、造粒物を製造する際に、時間がかかったとしても、
何ら問題なく、造粒物を製造することができる。
【0133】尚、発明の実施の形態1では、流動床2と
して、そのの形状が、平板形状のものについて説明した
が、流動床2の形状は、平板形状のものに限られず、円
錐台形状のものも使用することができる。
【0134】図6は、そのような円錐台形状の流動床を
概略的に示す図である。
【0135】円錐台形状の流動床としては、図6に、想
像線で例示的に示す、流動床2A1、2A2、2A3の
ように、テーパ角θが、種々異なったものであってよ
い。 (発明の実施の形態2)図7は、本発明に係る流動層造
粒装置の他の一例を概略的に示す構成図である。
【0136】この流動層造粒装置1Aは、以下の構成を
除けば、図1に示す流動層造粒装置1と同様であるの
で、図7中、図1に示す流動層造粒装置1を構成する部
材装置に相当する部材装置については、相当する参照符
号を付して、その説明を省略する。
【0137】この流動層造粒装置1Aでは、流動床2A
の形状が、流動層造粒装置1の流動床2の形状と異なっ
ている。
【0138】また、造粒タンク3に、流動床2Aを収容
する、流動床収容部3Aを設けている。
【0139】図8は、流動床2A及び流動床収容部3A
を概略的に示す説明図であり、図8(a)は、流動床2
Aの一例を概略的に示す斜視図であり、また、図8
(b)は、流動床2A及び流動床収容部3Aを拡大して
概略的に説明する断面図である。
【0140】この流動層造粒装置1Aでは、流動床2A
として、上側が開口した円錐台形状のものを用いてい
る。
【0141】また、流動床収容部3Aとしては、円筒形
状のものを用いている。
【0142】この例では、流動床収容部3Aの側方位置
に、第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1を設けて
いる。流動床収容部3Aの内径と、円錐台形状の流動床
2Aの、上側の開口した部分の外径とは等しいか概ね等
しくされており、流動床収容部3A内に流動床2Aを収
容すると、流動床収容部3Aと、円錐台形状の流動床2
Aの、上側の開口した部分とが、隙間なく、接合するよ
うにされている。流動床2Aは、その側周面2s及び底
面2aに多数の貫通孔が設けられている。
【0143】より特定的に説明すると、流動床2Aは、
円錐台形状であれば、流動床2Aの上底と側周面とのな
す角度をθとした場合には、角度θが、90度以下(0
度≦θ≦90度)の関係を満たすものであれば、いずれ
をも用いることができる。
【0144】尚、図7(b)中、51で示す部材は、必
要により設けられる鍔体を示している。この鍔体51
は、造粒タンク3の下方位置に設けられた第2の空気供
給口(図6に示す第2の空気供給口h2から供給される
空気を、流動床2Aに誘導するための中空部h51を有
する。円筒形状の流動床収容部3A内に、円錐台形状の
流動床2Aを収容した場合、流動床2Aの側周面2s
と、流動床収容部3Aと、鍔体51とにより、中空部
(隙間)Rが形成される。
【0145】図9は、流動層造粒装置1Aの造粒タンク
3内において生じる現象を模式的に説明する説明図であ
る。
【0146】流動床収容部3Aの側方位置に設けられた
第1の空気供給口(加熱空気供給口)h1から流動床収
容部3A内に供給される空気(又は、加熱空気)は、中
空部(隙間)Rを周回し、流動床2Aの側周面2sの全
体から、側周面2sに設けられている多数の貫通孔を通
じて、流動床2Aの内部へ供給される。このようにし
て、流動床2Aの内部へ供給された空気(又は、加熱空
気)は、造粒タンク3内を上方に移動する(図9(a)
を参照)。
【0147】この時、造粒タンク3の下方位置に設けら
れた第2の空気供給口h2から空気が供給された場合に
は、第2の空気供給口h2から供給された空気が、流動
床2Aの側周面2sを介して流動床2Aの内部に供給さ
れている空気(又は、加熱空気)に、重畳する(図9
(b)を参照)。
【0148】また、造粒タンク3の上方位置に設けられ
た第3の空気供給口h3から造粒タンク3内に空気が供
給された場合には、第3の空気供給口h3から供給され
た空気が、流動床2Aの側周面2sを介して流動床2A
の内部に供給されている空気(又は、加熱空気)に、重
畳する(図9(c)を参照)。
【0149】尚、この流動層造粒装置1Aを用いて造粒
物を製造する方法は、流動床の形状が異なる以外は、流
動層造粒装置1を用いて造粒物を製造する方法と同様で
あるので、説明を容易とするため、ここでの説明は、省
略する。
【0150】また、この流動層造粒装置1Aを用いて造
粒物に剤皮を施す方法も、流動床の形状が異なる以外
は、流動層造粒装置1を用いて造粒物に剤皮剤皮を施す
方法と同様であるので、説明を容易とするため、ここで
の説明は、省略する。
【0151】この流動層造粒装置1Aでも、流動床収容
部3Aの側方位置に設けられた第1の空気供給口(加熱
空気供給口)h1から供給される空気(又は、加熱空
気)とは、別個独立に、造粒タンク3の下方位置に設け
られた第2の空気供給口(図6に示す第2の空気供給口
h2)と、造粒タンク3の上方位置に設けられた第3の
空気供給口(図6に示す第3の空気供給口h3)とか
ら、造粒タンク3内に、空気が交互に供給されるように
しているので、流動層造粒装置1と同様の効果を奏す
る。
【0152】更に、この流動層造粒装置1Aでは、流動
床として、上側が開口した円錐台形状の流動床2Aを用
いているので、平板形状の流動床2を用いた場合より
も、流動床の表面積を大きくできる。この結果、この流
動層造粒装置1Aを用いて造粒物を製造すれば、流動層
造粒装置1を用いて造粒物を製造した場合と同様の効果
に加え、流動床の表面積を大きくした分、熱効率が向上
し、粉体材料や造粒途中物や造粒物の流動効率が向上す
るので、流動層造粒装置1を用いて造粒物を製造した場
合に比べ、更に効率の良い、造粒物の製造が可能にな
る。
【0153】次に、この流動層造粒装置1Aを用いて製
造した造粒物を造粒タンク3から目的とする場所に排出
する方法の一例を概略的に説明する。
【0154】図10は、流動層造粒装置1Aを用いて製
造した造粒物を造粒タンク3内から目的とする場所に排
出する装置の一例の要部を概略的に説明する構成図であ
る。
【0155】ここでは、流動層造粒装置1A内に、既
に、目的とする造粒物又は剤皮が施された造粒物が製造
されている時点から、造粒タンク3内に製造されている
造粒物を造粒タンク3内から目的とする場所に排出する
方法について説明する。流動層造粒装置1A内に、目的
とする造粒物又は剤皮が施された造粒物が製造できた後
に、材料投入・排出口h5に導管P5を接続する。
【0156】また、造粒タンク3の接続口h6に接続さ
れているホッパー41の上部接続口h42には、導管P
4を接続し、導管P4に、脱気ホッパー61の上部接続
口h62を接続する。尚、h63は、大気に導通するよ
うに設けられた脱気用の開口部を示しており、開口部h
63には、フィルターが設けられる。
【0157】また、脱気ホッパー61の材料排出口h6
1を、材料切出弁62を介して、導管P5に接続する。
造粒タンク3内に製造されている、目的とする造粒物又
は剤皮が施された造粒物を、目的とする場所に取り出す
際には、まず、材料切出弁42を開いた状態にする。ま
た、造粒タンク3に設けられている空気排出口h4を、
例えば、蓋体(図示せず。)等を用いて、閉じた状態に
する。
【0158】また、空気供給手段21の回転弁体23
を、図2(a)に示すように、第4の空気供給口h23
と第1の空気送出口h21との間が導通状態になるよう
にして停止させておく。
【0159】また、材料切出弁62を閉じた状態にす
る。
【0160】次に、空気源31を所定の駆動量で駆動す
る。
【0161】また、必要により、第1の空気供給口(加
熱空気供給口)h1に接続されている空気源10を所定
の駆動量で駆動する。
【0162】すると、造粒タンク3内の流動床2A上に
製造されている、目的とする造粒物又は剤皮が施された
造粒物は、空気源31を駆動することにより、第2の空
気供給口h2及び/又は第1の空気供給口(加熱空気供
給口)h1から供給される空気により、ホッパー41及
び導管P4を介して、脱気ホッパー61へと移送され
る。目的とする造粒物又は剤皮が施された造粒物の造粒
タンク3内から脱気ホッパー61の気力輸送作業が終了
したら、空気源31及び/又は空気源10を停止する。
【0163】脱気ホッパー61が、目的とする場所であ
れば、以上により、造粒タンク3内に製造されている、
目的とする造粒物又は剤皮が施された造粒物の、目的と
する場所への取出作業は終了する。また、脱気ホッパー
61から、別の材料貯蔵ホッパー(図示せず)へ、目的
とする造粒物又は剤皮が施された造粒物を取り出す際に
は、導管P5の先端eP5に、導管(図示せず。)を接
続し、導管(図示せず。)の終端に、ブロアー又は真空
ポンプ等の空気吸引手段(図示せず。)を接続し、 導
管(図示せず。)の途中に、材料貯蔵ホッパー(図示せ
ず)の材料投入口(図示せず。)を接続する。
【0164】次に、材料貯蔵ホッパー(図示せず。)の
材料排出口(図示せず。)に設けられている材料切出弁
(図示せず。)を閉じた状態にする。
【0165】次に、材料切出弁62を開いた状態にし、
導管P5の先端eP5に接続した導管(図示せず。)の
終端に接続した空気吸引手段(図示せず。)を所定の駆
動量で駆動させる。
【0166】これにより、脱気ホッパー61の材料排出
口h61、導管P5の先端eP5に接続した導管(図示
せず。)を介して、脱気ホッパー61内に貯留されてい
る、目的とする造粒物又は剤皮が施された造粒物が、目
的とする材料貯蔵ホッパー(図示せず。)内へと気力輸
送される。目的とする造粒物又は剤皮が施された造粒物
の脱気ホッパー61内から材料貯蔵ホッパー(図示せ
ず)への気力輸送作業が終了したら、導管P5の先端e
P5に接続した導管(図示せず。)の終端に接続した空
気吸引手段(図示せず。)を停止する。
【0167】また、脱気ホッパー61に貯留された、目
的とする造粒物又は剤皮が施された造粒物を、造粒タン
ク3内へ、再び、戻す場合には、導管P5の先端eP5
に、ブロアー等の空気源(図示せず。)を接続する。
【0168】また、造粒タンク3の空気排出口h4を蓋
体(図示せず。)等により閉じた状態にしている場合に
は、空気排出口h4から蓋体(図示せず。)等を取り外
すことで、空気排出口h4を開いた状態にする。次に、
材料切出弁62を開いた状態にし、導管P5の先端eP
5に接続した導管(図示せず。)の終端に接続した空気
源(図示せず。)を所定の駆動量で駆動する。これによ
り、脱気ホッパー61の材料排出口h61、導管P5を
介して、脱気ホッパー61内に貯留されている、目的と
する造粒物又は剤皮が施された造粒物が、再び、造粒タ
ンク3内へ気力輸送される。目的とする造粒物又は剤皮
が施された造粒物の脱気ホッパー61内から造粒タンク
3への気力輸送作業が終了したら、導管P5の先端eP
5に接続した空気源(図示せず。)を停止する。
【0169】このような方法によれば、流動床を、上側
が開口した円錐台形状の流動床2Aのような形状にした
場合であっても、造粒タンク3内に製造されている、目
的とする造粒物又は剤皮が施された造粒物を目的とする
場所に、たやすく、取り出すことができる。
【0170】尚、図10は、流動層造粒装置1Aを用い
て製造した造粒物を造粒タンク3内から目的とする場所
に排出する装置の構成は、流動層造粒装置1を用いて製
造した造粒物を造粒タンク3内から目的とする場所に排
出する装置の構成としても用いれることは、言うまでも
ない。
【0171】また、発明の実施の形態2では、造粒タン
ク3内において製造した造粒物を、気力輸送(空気輸
送)により、造粒タンク3外の目的とする場所に取り出
した例を中心にして説明したが、造粒タンク3内におい
て製造した造粒物の回収は、造粒タンク3を分解し、円
錐台形状の流動床2A内に製造されている造粒物を、ス
コップ等を用いて、流動床2A外の目的とする場所に取
り出すようにしてもよい。
【0172】また、発明の実施の形態1、2では、造粒
タンク3の上部の接続口h6には、ホッパー41の排出
口h41が材料切出弁42を介して接続した例について
説明したが、造粒タンク3の上部の接続口h6に、ホッ
パー41の代わりに、サイクロンを接続する以外は、図
10に示すの装置構成としてもよい。
【0173】このような装置を用いて、造粒物を製造す
る際に、粉体材料を、造粒タンク3内の流動床2又は2
A上に、収容した後、造粒タンク3の上部の接続口h6
と、サイクロンとの接続部は、導通状態にし、造粒タン
ク3の上方に設けられている空気排出口h4を閉じた状
態にした後、発明の実施の形態1、2と同様の造粒作業
を行う。
【0174】上述したような、造粒タンク3内に、バグ
フィルターを設けない、いわゆるフィルターレスの装置
の場合、ある程度の、粒子の散逸が生じ得る。このよう
な粒子の散逸が生じる場合には、その散逸粒子の中、大
きな粒子は、サイクロンで遠心分離して、造粒タンク3
内に戻すようにする。一方、散逸粒子の中、小さな粒子
は、脱気ホッパー61内に回収する。そして、脱気ホッ
パー61内に回収した散逸粒子は、適当なインターバル
で、導管P5を介して、気力輸送(空気輸送)等によ
り、造粒タンク3内に戻すようにする。
【0175】このようにして、粉体材料を造粒するよう
にした場合には、原料を無駄無く使用できるので、この
装置構成、及び、この装置構成を用いた造粒物の方法
は、特に、原料が高価な場合に適している。
【0176】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
に記載の流動層造粒装置では、造粒タンクの流動床の下
方位置に第2の空気供給口と、造粒タンクの上方位置
に、第3の空気供給口とを設け、第2の空気供給口と第
3の空気供給口とから交互に空気を供給するようにして
いるので、第1の空気供給口から供給される空気に、造
粒タンクの上方位置及び下方位置から交互に供給される
空気を重畳する。
【0177】この結果、造粒タンク内には、造粒タンク
の上方位置及び下方位置から交互に供給される空気によ
り、造粒タンク内に空気の流れの変動による圧力変動現
象及び/又は振動現象が生じる。
【0178】そして、この造粒タンク内に生じる圧力変
動現象及び/又は振動現象により、造粒タンクの流動床
上に堆積させた粉体材料は、静止状態から動状態へと移
行し易くなる結果、造粒タンクの流動床上に堆積させた
粉体材料を流動化させる際に、粉体材料を安定的に流動
化させるのに必要以上の空気を時間当たりに、一旦、造
粒タンク内に供給する必要がなくなる。
【0179】この結果、この流動層造粒装置では、造粒
タンク内にバグフィルターを設けた場合に、造粒作業の
初期状態において、粉体材料や造粒途中物や造粒物が、
バグフィルターに捕集されることが殆どなくなる。
【0180】更に、この流動層造粒装置では、造粒タン
ク内において、粉体材料や造粒途中物や造粒物の吹き上
げ高さを、造粒タンクの上方位置及び下方位置から交互
に供給される空気によって調節できる結果、造粒タンク
の空気排出口から、粉体材料や造粒途中物や造粒物が、
排出されるという現象をなくすことも可能となるため、
造粒タンク内にバグフィルターを敢えて設ける必要のな
い、流動層造粒装置を実現できる。
【0181】更に、造粒タンク内にバグフィルターを設
けない構成とすれば、バグフィルターの目詰まりの掃除
や、バグフィルターの交換作業は不要となるため、この
流動層造粒装置には、メンテナンス作業が簡単且つ楽に
なるという長所がある。
【0182】のみならず、造粒タンク内にバグフィルタ
ーを設けない構成とすれば、粉体材料の仕込量に対し、
造粒物の収量が、バグフィルターに捕集された粉体材料
や造粒途中物や造粒物の分、低くなる、という問題がな
くなるため、この流動層造粒装置を用いて造粒物を製造
すれば、粉体材料の仕込量に対し高い収量で造粒物を得
ることができる。
【0183】請求項2に記載の流動層造粒装置では、流
動床として、上側が開口した円錐台形状のものを用いて
いるので、平板形状の流動床を用いた場合よりも、流動
床の表面積を大きくできる。この結果、この流動層造粒
装置を用いて造粒物を製造すれば、平板形状の流動床を
用いた流動層造粒装置を用いて造粒物を製造した場合に
比べ、流動床の表面積を大きくした分、熱効率が向上
し、粉体材料や造粒途中物や造粒物の流動効率が向上す
るので、平板形状の流動床を用いた流動層造粒装置を用
いて造粒物を製造した場合に比べ、更に効率の良い、造
粒物の製造が可能になる。
【0184】請求項3に記載の流動層造粒装置では、流
動床として、上側が開口した円錐台形状のものを用いて
いるので、平板形状の流動床を用いた場合よりも、流動
床の表面積を大きくできる。この結果、この流動層造粒
装置を用いて造粒物を製造すれば、請求項1に記載の流
動層造粒装置を用いて造粒物を製造した場合と同様の効
果に加え、流動床の表面積を大きくした分、熱効率が向
上し、粉体材料や造粒途中物や造粒物の流動効率が向上
するので、請求項1に記載の流動層造粒装置を用いて造
粒物を製造した場合に比べ、更に効率の良い、造粒物の
製造が可能になる。
【0185】請求項4に記載の流動層造粒装置では、1
台の空気供給手段により、造粒タンクの第2の空気供給
口及び第3の空気供給口の各々から交互に空気を供給で
きるようにしているため、装置構成を簡単化できる。こ
の結果、この流動層造粒装置には、メンテナンス作業が
簡単且つ楽になるという長所がある。
【0186】請求項5に記載の流動層造粒装置では、空
気供給手段として、ロータリ型の回転弁体の回転駆動に
より、造粒タンクの第2の空気供給口及び第3の空気供
給口の各々から交互に空気を供給できるようにしたもの
を用いているので、長時間、造粒タンクの第2の空気供
給口及び第3の空気供給口の各々から交互に空気を供給
できる。この結果、この流動層造粒装置を用いれば、造
粒物を製造する際に、時間がかかったとしても、何ら問
題なく、造粒物を製造することができる。
【0187】請求項6に記載の造粒物の製造方法では、
造粒タンク内に、その上方位置と、流動床の底面より下
方位置とから、交互に、空気を供給するようにしている
ので、造粒タンクの上方位置及び下方位置から交互に供
給される空気により、造粒タンク内に空気の流れの変動
による圧力変動現象及び/又は振動現象が生じる。
【0188】そして、この造粒タンク内に生じる圧力変
動現象及び/又は振動現象により、造粒タンクの流動床
上に堆積させた粉体材料は、静止状態から動状態へと移
行し易くなる結果、造粒タンクの流動床上に堆積させた
粉体材料を流動化させる際に、粉体材料を安定的に流動
化させるのに必要以上の空気を時間当たりに、一旦、造
粒タンク内に供給する必要がなくなる。
【0189】この結果、この造粒物の製造方法を用いれ
ば、造粒タンク内にバグフィルターを設けた場合に、造
粒作業の初期状態において、粉体材料や造粒途中物や造
粒物が、バグフィルターに捕集されることが殆どなくす
ことができる。
【0190】更に、この造粒物の製造方法を用いれば、
造粒タンク内において、粉体材料や造粒途中物や造粒物
の吹き上げ高さを、造粒タンクの上方位置及び下方位置
から交互に供給される空気によって調節できる結果、粉
体材料や造粒途中物や造粒物が、排出されるという現象
をなくすことも可能となるため、造粒タンクの空気排出
口から、造粒タンク内にバグフィルターを敢えて設ける
必要のない、造粒物の製造方法を実現できる。
【0191】更に、造粒タンク内にバグフィルターを設
けない構成とすれば、バグフィルターの目詰まりの掃除
や、バグフィルターの交換作業は不要となるため、この
造粒物の製造方法には、メンテナンス作業が簡単且つ楽
になるという長所がある。
【0192】のみならず、造粒タンク内にバグフィルタ
ーを設けない構成とすれば、粉体材料の仕込量に対し、
造粒物の収量が、バグフィルターに捕集された粉体材料
や造粒途中物や造粒物の分、低くなる、という問題がな
くなるため、この造粒物の製造方法に従って造粒物を製
造すれば、粉体材料の仕込量に対し高い収量で造粒物を
得ることができる。
【0193】請求項7に記載の造粒物の製造方法では、
流動床として、上側が開口した円錐台形状のものを用い
ているので、平板形状の流動床を用いた場合よりも、流
動床の表面積を大きくできる。この結果、この造粒物の
製造方法に従えば、請求項5に記載の造粒の製造方法と
同様の効果に加え、効率の良い、造粒物の製造が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流動層造粒装置の一例を概略的に
示す構成図である。
【図2】図1に示す流動層造粒装置で用いている空気供
給手段の構成及び動作を概略的に説明する説明図であ
る。
【図3】図1に示す流動層造粒装置を用いて、造粒物を
製造する作業において、造粒作業の開始時からその終了
時迄に、造粒タンク内に供給する圧縮空気の圧力を経時
的に追跡したグラフである。
【図4】図1に示す流動層造粒装置の造粒タンク内で生
じる現象を模式的に説明する説明図であり、図4(a)
は、造粒タンク内に、第1の空気供給口(加熱空気供給
口)から空気が供給され、且つ、造粒タンクの下方位置
に設けられた第2の空気供給口から流動床を介して造粒
タンク内に空気が供給された時の状態を、粉体材料を構
成するある粒子について見た場合を、模式的に説明する
説明図であり、また、図4(b)は、造粒タンク内に、
第1の空気供給口(加熱空気供給口)から空気が供給さ
れ、且つ、造粒タンクの上方位置に設けられた第3の空
気供給口から造粒タンク内に空気が供給された時の状態
を、粉体材料を構成するある粒子について見た場合を、
模式的に説明する説明図である。
【図5】粉体材料が流動化した後の状態において、図1
に示す流動層造粒装置の造粒タンク内において生じる現
象を模式的に説明する説明図であり、図5(a)は、造
粒タンク内に、第1の空気供給口(加熱空気供給口)か
ら空気(又は、加熱空気)が供給され、且つ、造粒タン
クの上方位置に設けられた第3の空気供給口から流動床
を介して造粒タンク内に空気が供給された時の状態を、
流動化した粉体材料を見た場合を、模式的に説明する説
明図であり、また、図5(b)は、造粒タンク内に、第
1の空気供給口(加熱空気供給口)から空気(又は、加
熱空気)が供給され、且つ、造粒タンクの下方位置に設
けられた第2の空気供給口から造粒タンク内に空気が供
給された時の状態を、流動化した粉体材料を見た場合
を、模式的に説明する説明図である。
【図6】本発明に係る流動層造粒装置で用いる流動床の
変形例を模式的に説明する説明図である。
【図7】本発明に係る流動層造粒装置の他の一例を概略
的に示す構成図である。
【図8】図7に示す流動層造粒装置で用いている流動床
及び流動床収容部を概略的に示す説明図であり、図8
(a)は、流動床の一例を概略的に示す斜視図であり、
また、図8(b)は、流動床及び流動床収容部を拡大し
て概略的に説明する断面図である。
【図9】図7に示す流動層造粒装置の造粒タンク内にお
いて生じる現象を模式的に説明する説明図である。
【図10】図7に示す流動層造粒装置を用いて製造した
造粒物を造粒タンク内から目的とする場所に排出する装
置の一例の要部を概略的に説明する構成図である。
【図11】従来の流動層造粒装置を概略的に示す構成図
である。
【図12】従来の流動層造粒装置を用いて、造粒物を製
造する作業において、造粒作業の開始時からその終了時
迄に、造粒タンク内に供給する圧縮空気の圧力を経時的
に追跡したグラフである。
【符号の説明】
1、1A 流動層造粒装置 2、2A、2A1、2A2、2A3 流動床 3 造粒タンク 3A 流動床収容部 4 ノズル手段 10、31 空気源 11 加熱手段 21 空気供給手段 22 ケーシング 23 ロータリ型の回転弁体 h1 第1の空気供給口(加熱空気供給口) h2 第2の空気供給口 h3 第3の空気供給口 h4 空気排出口 h5 材料搬入・搬出口 h21 第1の空気送出口 h22 第2の空気送出口 h23 第4の空気供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長尾 泰明 東京都板橋区西台4−7−2 株式会社松 井製作所ヴィッセン研究所内 (72)発明者 松井 治 大阪市中央区安堂寺町6−5−26 株式会 社松井製作所内 Fターム(参考) 4G004 AA02 BA02 KA01 NA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動床を有する造粒タンクと、 水、結合剤水溶液その他の溶液を噴霧するために、前記
    造粒タンク内の所定の位置に設けられたノズル手段と、 前記造粒タンクに、前記流動床の下方位置から造粒タン
    ク内に、加熱空気の供給が可能な第1の空気供給口を備
    える流動層造粒装置に、更に、 前記造粒タンクの前記流動床の下方位置に第2の空気供
    給口と、 前記造粒タンクの上方位置に、第3の空気供給口とを設
    け、 前記第2の空気供給口と前記第3の空気供給口とから交
    互に空気を供給するようにした、流動層造粒装置。
  2. 【請求項2】前記流動床として、上側が開口した円錐台
    形状の流動床を用いた、請求項1に記載の流動層造粒装
    置。
  3. 【請求項3】流動床を有する造粒タンクと、 水、結合剤水溶液その他の溶液を噴霧するために、前記
    造粒タンク内の所定の位置に設けられたノズル手段とを
    備え、 前記造粒タンクは、 その側面に、加熱空気を供給する第1の空気供給口を有
    し、 その底部に、第2の空気供給口を有し、 その上面に、第3の空気供給口を有し、 前記流動床は、 上側が開口した円錐台形状を有しており、且つ、 前記円錐台形状にされた流動床の側面が、前記造粒タン
    クの側面に設けられた第1の空気供給口が設けられた位
    置に、 前記円錐台形状にされた流動床の底面が、前記第3の空
    気供給口の上方位置に位置するように、前記造粒タンク
    内に取り付けられている、流動層造粒装置。
  4. 【請求項4】前記第2の空気供給口及び前記第3の空気
    供給口を、前記第2の空気供給口と、前記第3の空気供
    給口とに、交互に、空気を供給する空気供給手段に接続
    した、請求項1〜3のいずれかに記載の流動層造粒装
    置。
  5. 【請求項5】前記空気供給手段は、 円筒形状のケーシングと、 前記ケーシング内に回転可能に、且つ、前記ケーシング
    内を二つに分割するように設けられた、ロータリ型の回
    転弁体とを備え、 前記ケーシングの側周面には、第1の空気送出口、第2
    の空気送出口及び第4の空気供給口が、所定の間隔を隔
    てるようにして設けられており、 前記第4の空気供給口が、空気源に接続され、 前記第1の空気送出口が、前記第2の空気供給口に接続
    され、 前記第2の空気送出口が、前記第3の空気供給口に接続
    されている、請求項4に記載の流動層造粒装置。
  6. 【請求項6】造粒タンク内の流動床上に、粉体材料を収
    容し、 前記造粒タンク内に、前記流動床を介して、加熱空気を
    供給するとともに、 前記造粒タンク内に、その上方位置と、前記流動床の底
    面より下方位置とから、交互に、空気を供給すること
    で、前記造粒タンク内に収容した粉体材料を流動化し、 前記流動化した粉体材料に、水、結合剤水溶液その他の
    溶液を噴霧するようにした、造粒物の製造方法。
  7. 【請求項7】造粒タンク内に、上側が開口した円錐台形
    状の流動床を設け、 前記円錐台形状の流動床内に、粉体材料を収容し、 前記造粒タンク内に、前記円錐台形状の流動床の側面か
    ら、加熱空気を供給するとともに、 前記造粒タンク内に、その上方と、前記円錐台形状の流
    動床の底面よりも下方とから、交互に、空気を供給する
    ことで、前記円錐台形状の流動床内に収容した粉体材料
    を流動化し、 前記流動化した粉体材料に、水、結合剤水溶液その他の
    溶液を噴霧するようにした、造粒物の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009189913A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Hosokawa Funtai Gijutsu Kenkyusho:Kk 噴流層造粒装置
JP2011056348A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Powrex Corp 流動層処理方法及び流動層装置
JP2013075293A (ja) * 2012-12-07 2013-04-25 Powrex Corp 流動層装置
CN106362643A (zh) * 2016-10-21 2017-02-01 江中药业股份有限公司 一种燃气加热型沸腾制粒机系统

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