JP4048465B2 - 粉粒体の流動処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉粒体を混合、造粒、コーティング、乾燥、反応等により処理する流動処理装置の技術分野に属し、特に、微粒子状の粉粒体を処理するのに好適な流動処理装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
一般に、各種ガスやエアーなどの気体を処理室内に流入させて、粉粒体を混合、造粒、コーティング、乾燥又は反応させる装置として、図7に示す流動層装置が知られている。
この流動層装置は、底面に通気用の分散板(例えば、打ち抜き多孔板)3Aを配設した切頭円錐状の容器2Aを構成し、この装置を粉粒体の乾燥処理に用いる場合は、前記分散板3Aの下方から加熱エアーを容器2Aに流入させ、容器2A内に投入されている粉粒体1Aを浮遊流動化させながら乾燥処理するよう構成されている。
一方、本装置を造粒処理に用いる場合は、この流動化している粉粒体1Aに対し、ノズル4Aより所定の造粒用バインダー液(カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶液など)を噴霧して、粉粒体を湿潤化させると同時に乾燥させることにより、粒子間に固体架橋を形成することによって造粒する構成となっている。
【0003】
ところで、近年、医薬品、農薬、肥料、食料品、セラミックスなどのあらゆる分野において、品質の高い製品を製造するために、粒子の持つ機能性を高めることや粒子に新しい機能を付与することが要求されている。そして、造粒プロセスにおいても、原料としてミクロン、サブミクロン領域の微粒子粉粒体を処理することが要求されてきている。すなわち、例えば50μ程度の造粒物を生成しようとすると、原料としては10〜30μ程度、さらには1桁ミクロン領域の微粒子を取り扱う必要がある。
しかしながら、処理材料の粒径が小さくなると凝集性や付着性が急速に増加するため、前記のような従来型構造の流動層装置では粉粒体を均一に流動化及び分散させることはできず、均一に流動化及び分散させるべく加熱エアーの供給量を多くすると微細な粉粒体をそのまま系外に吹き飛ばしてしまうなど、取り扱いが極めて困難で、良好な流動層を形成する制御ができないという問題があり、実質的な流動層制御に装置自体の構造に起因した限界があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、循環路内に供給された気体を、円周面板の通気孔から均一に、しかもスムーズに処理室内に分散流入できるので、粉粒体に対し均等な向心力を与えることができ、粒径の大小に左右されることなく良好な流動層を形成できる。その結果、ミクロン、サブミクロン領域の微粒子粉粒体に対して混合、造粒、コーティング、乾燥、反応等の各種の処理を行うことができるばかりか、粉粒体に対し、固定層、部分流動層、さらには完全流動層を形成するような制御によって上記の処理ができるようになり、したがって、固定層から完全流動層までを繰り返し形成して、原料粉粒体自身の持つ凝集力、付着力に加えて、該粉粒体に圧縮処理を施すことにより、強固な造粒物の生成を可能ならしめる粉粒体の流動処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、ケーシング内に配設され、外周面域が所定の通気手段として円周面板にて構成された筒状の粉粒体処理室と、前記円周面板を介して該処理室内に各種ガス、エアー等の所定の気体を流入させる気体流入手段と、流入した気体を処理室外に排出する排出手段とによって構成された粉粒体の処理装置であって、前記処理室を前記円周面板が軸心周りに回動するよう回転可能に構成し、該処理室内に投入された粉粒体を、前記処理室の回転により与えられる遠心力と、前記気体流入手段から前記円周面板を介して処理室内に供給される気流により与えられる向心力とを制御する制御手段によって挙動制御するに、前記気体流入手段を、前記円周面板の外周面域と前記ケーシング内壁面との空間に形成される循環路と、該循環路のケーシングの一部に形成されて気体供給装置からの気体を前記ケーシング内壁面に沿って、前記処理室が回転する方向に向けて循環供給すべく配設された供給口とで構成させて、前記処理室内への気体流入を、前記供給口から供給された気体が循環路内を前記処理室の回転方向と同一方向に流動循環させながら向心力制御を行なうよう構成せしめたことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示する粉粒体の流動処理装置に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4は、本装置を縦型に構成した場合の実施例を示すものであって、1は円筒状のケーシングで、該ケーシング1内には、粉粒体材料を処理するための円筒状の処理室2が、ケーシング1内壁面から所定空間を存して配設されている。
処理室2は、その下側固定板201が回転軸301を介して駆動装置3と回転可能に連動連結されており、また、その外周面域のうち円周面板202が、処理室2内に各種ガス、エアー等の所定の気体を流入させる所定の通気手段として、分散板にて通気可能に構成されている。円周面板202は、前記下側固定板201と上側固定板203との間にこの両者によって挟み込まれた状態でボルト204によって取り付けられており、ボルト204の緊緩操作により着脱自在となっている。上記分散板は、処理粉粒体の粒径などの物性により、孔径の異なる多孔板、スリット、金網、多層金網、メタルファイバーなど適宜取換え可能になっている。
処理室2内には、供給された造粒用バインダー液を噴霧するための造粒用ノズル4が設けられており、上側固定板203には造粒用ノズル4に該造粒用バインダー液と圧縮エアーを供給するための各配管を備えるとともに、前記気体を排出する排出手段として、筒状のバグフィルター5が収容された排出管501への連通口が設けられている。また、図1では排出管501の途中にバグフィルター5を設けているが、該バグフィルター5は処理室2内に設けても良い。
縦型の装置の場合は、粉粒体は重力の影響で下に堆積し、粒径が小さく流動性が悪い粉粒体ほどその傾向が強く、処理室2を回転させて中の粉粒体に遠心力を与えても、粉粒体層の下方側ほどその層厚み(円周面板202から軸心方向の距離)が大きくなる傾向がある。202aは、処理室2の内部容積、すなわち処理室2の高さを可変調整するための底面板であって、気体流入手段から供給された気流が均一に円周面板202を通過して、適正な流動層を形成し易くするためのものであり、無孔板、(下方より所定の気体を流入することのできる)多孔板等、任意のものが採用される。
【0007】
また、ケーシング1は、底部に上記回転軸301の貫通孔を有し、側部に所定の気体(加熱エアー、不活性ガスなどの各種ガス)を供給する供給口103を有する容器101と、前記造粒用ノズル4へ造粒用バインダー液と圧縮エアーを供給する各配管の管孔、及び排出管501と連通する連通口を有する上蓋102とによって構成されており、この上蓋102は容器101のフランジ部104にボルトによって開閉可能に装着されている。
前記気体として、ブロワー6から送られたエアーをヒーター601によって加熱した加熱エアーを用い、この加熱エアーが供給管105を介して前記供給口103に送られるようになっている。また、コンプレッサー602から供給された圧縮エアーと、バインダー供給装置604から供給される造粒用バインダー液は、それぞれ前記造粒用ノズル4へ送られ、処理室2内に微噴霧されるようになっている。すなわち、微細な造粒物を生成するためには、この造粒用ノズル4にはいわゆる二流体微噴霧ノズルを用いることが好ましい。
【0008】
前記ケーシング1の内壁面と前記処理室2の円周面板202(通気手段)の外周面域との間に形成された所定空間は、前記供給口103から供給された加熱エアーの循環路205として形成されている。
なお前記循環路205に加熱エアーを供給するにあたって、図2に示すように、前記供給口は、加熱エアーを処理室2の回転方向に向けて供給すべく配設されており、前記供給管105は、この加熱エアーの供給がより安定的になされるよう、前記処理室2と同じ回転向きの略接線方向からケーシング1の側面に配設されている。そして、これら循環路205と供給口103とによって、前記円周面板20を介して処理室2内に加熱エアーを分散流入させる気体流入手段を構成している。
前記処理室2内に流入した加熱エアーは、上蓋102に開口する連通口から前記バフィルター5を通り、排出管501を介して系外に排出されるようになっている。バフィルター5の上方には、前記コンプレッサー602からの圧縮エアーを噴出するパルスジェットノズル603が設けられていて、該圧縮エアーを間欠的にバフィルター5に向けて噴出することにより、バフィルター5で捕集された粉粒体を処理室2に戻すようになっている。
【0009】
このように構成された装置において、粉粒体を混合、造粒しながら乾燥処理する方法について説明する。処理室2内に一定量の粉粒体を投入し、該処理室2を回転させることにより粉粒体に遠心力を与え、前記円周面板202の内壁面側に均一に集積させる。一方、前記循環路205から供給される加熱エアーを前記円周面板202を介して処理室2内に流入させことにより、粉粒体に向心力を与えて分散流動化させ、流動層を形成する。その際、必要に応じて底面板202aにより処理室2の高さを調整し、また、底面板202aに多孔板を採用して下方より加熱エアーを供給したり、さらには造粒操作を行う前に造粒用ノズル4から圧縮エアーのみを供給するなどして、粉粒体を浮遊流動化させておけば、運転初期状態からの流動層形成がスムーズに行えると共に、運転中においても前記調整、供給を併用すれば、均一な粉体層(厚み)を形成する一助として用いることもできる。
ここで、処理室2内においては、粉体層の内側(軸心方向)ほど風速が速くなり、かつ粉粒体に与えられる遠心力が小さくなるため、粉体層表面から流動化が始まる。従って、処理室2の回転速度が一定でも、加熱エアーの供給量を変えることにより、粉粒体が流動化しない固定層から完全なる流動層まで制御することができる。図4において、(A)、(B)、(C)が各々固定層、部分流動層及び完全流動層を示している。
粉粒体が流動化している部分において、個々の粉粒体粒子は、前記遠心力と向心力とのバランス調整によって図3に示すミクロ的流動挙動を示している。その際、加熱エアーが通過する粉体層の前後で圧力差が生じ、ケーシング1内においては、循環路205内が高圧、処理室2内が低圧を示す。この差圧は、粉体層厚み、処理室2の回転速度、及び加熱エアー量(風速)の増加に伴って大きくなる。粉体層厚みと処理室2の回転速度が一定の場合、差圧は風速と共に大きくなるが、ある速度を越えると一定となり、このときが粉粒体が完全流動化している状態であり、この速度を完全流動化開始速度とする。この完全流動化開始速度は、粉体層の差圧と風速の関係から理論的に算出することができるが、縦型の装置の場合は、粉粒体が重力の影響を受け易いので、該粉粒体を流動化させるためには計算値よりも大きな風速を必要とし、また粒径が小さく流動性が悪い粉粒体ほどその傾向が強いので、本装置を制御するには、予め実際に使用する粉粒体を用いて実測により確認することが好ましい。
したがって、本装置における処理室2内の粉粒体の挙動は、処理室2の回転速度とエアー供給量とのバランスを、循環路205と処理室2内の差圧を調整することにより、粉粒体を前記円周面板202側に遠心押圧させる前記固定層形成状態から、軸心方向へ向心拡散させる前記流動層形成状態に至る一連の挙動制御が可能な構成となっている。
【0010】
このような遠心力と向心力とを制御する制御手段によれば、図4に示す如きの粉粒体の挙動を制御することができる。しかしながら、粉粒体が全く流動化しない固定層(図4(A))や粉体層の内側のみが流動化している部分流動層(同(B))の状態でバインダー液を微噴霧しても、処理室2内に投入した粉粒体全体を均一に造粒処理することは難しいので、通常は同(C)の完全流動層をもって混合、造粒及び乾燥処理を行うようになっている。
なお、粉粒体に向心力よりも大きな遠心力を付与し、円周面板202側に押圧して粉粒体を圧縮する操作と、バランスの取れた向心力と遠心力とを付与し、粉粒体を均一に流動化する操作を繰り返し行うことにより、すなわち、図4(A)の固定層と同(C)の完全流動層を繰り返し形成することにより造粒することもできる。また、この場合においてもバインダー液を噴霧することが好ましいが、僅かなバインダー液で造粒でき、乾燥に要するエネルギーコストを大幅に削減することができる。
【0011】
一方、図5は、本装置を横型に構成した場合の実施例を示すものである。この横型の流動処理装置では、前記バグフィルター5が前記処理室2内の軸芯部に配設されており、また、処理室2内には前記底面板202aは設けられていない。その他の流動層形成原理等は、第1実施例のものと同様である。
すなわち、横型装置において、粉粒体を混合、造粒、乾燥処理するには、処理室2内に投入された粉粒体に遠心力を与えるために前記処理室2を回転させ、粉粒体を前記円周面板20の内壁面側に均一に集積させる。これに前記循環路205から供給される加熱エアーを前記円周面板20を介して処理室2内に流入させることにより、粉粒体に向心力を与えて分散流動化させ、流動層を形成することにより処理が行われる。なお、処理室2を回転させながら粉粒体を投入すれば、所定の粉粒体量を短時間で容易に投入することができる。また、必要に応じて前記造粒用ノズル4を利用して処理室2内に圧縮エアーを流入させることにより、流動層形成がスムーズに行えると共に、粉体層を均一な厚みに形成することができる。
【0012】
叙述の如く構成された本発明の実施例の形態において、処理室2内において粉粒体の流動層を形成することで混合、造粒、乾燥処理を行うのであるが、本発明により得られる流動層は、前記処理室2は、分散板にて構成された前記通気手段としての円周面板20が軸心周りに回転可能に構成されており、また、この回転可能な円周面板20を介して前記気体流入手段から供給される加熱エアーを処理室2内に流入する構成となっていて、処理室2の回転による遠心力と加熱エアーの流入による向心力とを制御する制御手段によって、処理室2内の粉粒体の挙動が制御されるようになっている。このため、処理室2内の粉粒体に対して、遠心力と向心力という反対方向からの力の作用を均衡に与えることができ、該粉粒体を前記円周面板20側の所定の領域内に均一な層厚みで集層させた状態を保持したまま分散流動化させる挙動制御ができるようになる。また、粉粒体を均一に分散するために必要とする加熱エアーを供給しても、該粉粒体には遠心力が作用しているので、従来の流動層装置のように粉粒体を吹き飛ばしてしまうという危惧がなくなり、良好な流動層が形成でき、ミクロン、サブミクロン領域の微粒子粉粒体を処理することができる。
しかも、制御手段による遠心力と向心力のバランス調整操作も容易に行うことができ、粉粒体に対し、固定層、部分流動層、さらには完全流動層を適宜に形成するよう挙動制御を行い得て、前述のごとき造粒処理中に、固定層から完全流動層までを繰り返し形成して、原料粉粒体自身の持つ凝集力、付着力に加えて、該粉粒体に圧縮処理を施すことにより、強固な造粒物の生成を可能にし、処理効率の向上を図ることができる。
さらに、粉粒体の挙動は、前記円周面板20側の所定の領域内に集層されて流動層が形成されるので、処理室2内の回転中心領域に、流動化処理に悪影響を与えることなく造粒用ノズル4やバグフィルター5を配設させることができ、処理室2内の空間を有効に活用することができる。
なお、本実施例における処理室2は円筒状に形成したが、これに限定されることなく、任意の位置の断面が同心円状であれば切頭円錐状や中央部が拡大した形状としても良く、さらに、全体又は一部を2重筒構造としても良い。処理室2に円筒状以外の形状のものを用いた場合には、円周面板20側に集層される粉粒体は、処理室2の形状に固有の例えば部分的に層厚みの異なる流動層を形成し、これを利用した混合、造粒、乾燥処理が行えることは勿論である。
【0013】
また、前記処理室2は、ケーシング1内に、その内壁面と前記円周面板20の外周面域との間に所定空間を存して前記加熱エアーの循環路205が形成されるよう配設されていて、前記気体流入手段が、供給装置(ブロワー6)からの加熱エアーを導入する供給口103と前記循環路205によって構成されているため、加熱エアーは、この循環路205内で等圧化されて、処理室2内に均一に分散流入させることができる。しかもこの循環路205は、たとえ前記円周面板(多孔板)202の通気孔が粉粒体よりも大きく、処理中に前記循環路205側に粉粒体が排出されたとしても、エアーは円周面板20を介して処理室2内に流入し、バグフィルター5へ排出される流路を形成することによって、再び処理室2内に取り込むこともできる。
なお、前記気体流入手段を、前述の通り供給口103及び循環路205とで構成したが、これに限定されるものでなく、要は、供給される加熱エアーを円周面板20に対してその外周面域から均等に供給される構成のものであれば循環路205を設ける必要がない。
【0014】
また、前記供給口103は、前記加熱エアーを前記処理室2と同じ回転方向、垂直に向けて供給されるようケーシング1の側面に配設されているため、供給口103から循環路205に供給された加熱エアーは、該循環路205内を一定方向(処理室2の回転方向)に流れ、円周面板202の通気孔から均一に、しかもスムーズに処理室2内に分散流入されるので、粉粒体に対し均等な向心力を与えることができる。
【0015】
また、前記処理室2の中心部位には、処理室内に流入した加熱エアーを排出するバグフィルター5を含む排出手段が連通されており、処理室2内の加熱エアーを、粉粒体の挙動に悪影響を与えることのない回転中心領域から効率良く排出することができると共に、この領域にバグフィルター5を配設することを可能ならしめ、回転中心領域を有効に活用し得て装置全体をコンパクトに構成できる。
【0016】
また、前記制御手段は、前記処理室2の回転速度とエアーの供給量とのバランス調整によって、粉粒体を、前記円周面板202側へ遠心押圧して均一な層厚みで集層させた固定層形成状態から、軸心方向へ向心拡散させて流動化する流動層形成状態に至る挙動制御が可能に構成されている。したがって、制御手段による遠心力と向心力のバランス調整操作が容易に行え、粉粒体に対し、固定層、部分流動層、さらには完全流動層を適宜に形成する挙動制御によって処理することができ、造粒処理中に、固定層形成状態での圧縮と前記流動層形成状態での分散とを繰り返す挙動制御により造粒することが可能となり、原料粉粒体自身の持つ凝集力、付着力に加えて、該粉粒体に圧縮処理を施すことにより、強固な造粒物の生成を可能にし、処理効率の向上を図ることができる。
【0017】
また、前記処理室2内には、その中央部に造粒用ノズル4が設けられており、円周面板202方向向けて造粒用ノズル4から造粒バインダー液が噴霧されるようになっているため、造粒用バインダー液自体も遠心力によって前記円周面板202側へ均一に噴霧されるので、粉粒体を効率よく湿潤化させ、造粒処理することができる。
【0018】
また、前記流動処理装置を横型に構成したことにより、その構造上縦型装置のものに比べ、投入された粉粒体が受ける重力による影響は少なく、該粉粒体を前記円周面板20の内壁面側に均一に集積させ易いため、均一に分散流動化された流動層を容易に得ることできる。したがって、前記底面板202aによる処理室2内の容積調整が不要となり、前記円周面板202に対する流入エアーの通過分布が均一化され、流動層の挙動制御が行い易いという利点を有している。
しかも、前記排出手段の一部を構成するバグフィルター5は、粉粒体の挙動に悪影響を与えることのない回転中心領域、すなわち前記処理室2内の軸芯部に配設されているため、前記流入エアーの通過分布の均一化と共に、排出エアーも均一に排出されて、層の幅が均一な流動層の形成に貢献することができる。しかも、バグフィルター5のフィルター面全体を均一に使用することができ、また、コンプレッサー602からの圧縮エアーをバグフィルター5に対し間欠的に噴出することにより、フィルター面から振るい落とされた微細な粉粒体は処理室2内の粉体層を形成している粉粒体と混合されるので、成分分離という問題も生じない。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、ケーシング1内に配設され、外周面域が所定の通気手段として円周面板202にて構成された筒状の粉粒体処理室2と、前記円周面板202を介して該処理室2内に各種ガス、エアー等の所定の気体を流入させる気体流入手段と、流入した気体を処理室外に排出する排出手段とによって構成された粉粒体の処理装置であって、前記処理室2を前記円周面板202が軸心周りに回動するよう回転可能に構成し、該処理室2内に投入された粉粒体を、前記処理室2の回転により与えられる遠心力と、前記気体流入手段から前記円周面板202を介して処理室2内に供給される気流により与えられる向心力とを制御する制御手段によって挙動制御するに、前記気体流入手段を、円周面板202の外周面域とケーシング1内壁面との空間に形成される循環路205と、該循環路205のケーシング1の一部に形成されて気体供給装置6からの気体をケーシング1の内壁面に沿って、処理室2が回転する方向に向けて循環供給すべく配設された供給口103とで構成させて、処理室2内への気体流入を、供給口103から供給された気体が循環路205内を処理室2の回転方向と同一方向に流動循環させながら向心力制御を行なうよう構成せしめたことにより、循環路205内に供給された気体を、円周面板202の通気孔から均一に、しかもスムーズに処理室2内に分散流入できるので、粉粒体に対し均等な向心力を与えることができ、粒径の大小に左右されることなく良好な流動層を形成できる。その結果、ミクロン、サブミクロン領域の微粒子粉粒体に対して混合、造粒、コーティング、乾燥、反応等の各種の処理することができるばかりか、粉粒体に対し、固定層、部分流動層、さらには完全流動層を形成するような制御によって上記の処理ができるようになり、したがって、固定層から完全流動層までを繰り返し形成して、原料粉粒体自身の持つ凝集力、付着力に加えて、該粉粒体に圧縮処理を施すことにより、強固な造粒物の生成を可能ならしめる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦型流動処理装置の実施例を示す全体構成図
【図2】流動層装置の水平断面図
【図3】粉粒体の挙動説明図
【図4】粉粒体層の挙動態様を示す説明図
【図5】横型流動処理装置の実施例を示す要部断面図
【図6】従来の乾燥、造粒装置の要部断面図
【符号の説明】
1 ケーシング
101 容器
102 上蓋
103 供給口
104 フランジ部
105 供給管
2 処理室
201 下側固定板
202 円周面板(分散板)
202a 底面板
203 上側固定板
204 ボルト
205 循環路
3 モーター
301 回転軸
4 造粒用ノズル
5 バグフィルター
501 排出管
6 ブロワー
601 ヒーター
602 コンプレッサー
603 パルスジェットノズル
604 バインダ供給装置

Claims (10)

  1. ケーシング内に配設され、外周面域が所定の通気手段として円周面板にて構成された筒状の粉粒体処理室と、前記円周面板を介して該処理室内に各種ガス、エアー等の所定の気体を流入させる気体流入手段と、流入した気体を処理室外に排出する排出手段とによって構成された粉粒体の処理装置であって、前記処理室を前記円周面板が軸心周りに回動するよう回転可能に構成し、該処理室内に投入された粉粒体を、前記処理室の回転により与えられる遠心力と、前記気体流入手段から前記円周面板を介して処理室内に供給される気流により与えられる向心力とを制御する制御手段によって挙動制御するに、前記気体流入手段を、前記円周面板の外周面域と前記ケーシング内壁面との空間に形成される循環路と、該循環路のケーシングの一部に形成されて気体供給装置からの気体を前記ケーシング内壁面に沿って、前記処理室の円周面板が回転する方向に向けて循環供給すべく配設された供給口とで構成させて、前記処理室内への気体流入を、前記供給口から供給された気体が循環路内を前記処理室の回転方向と同一方向に流動循環させながら向心力制御を行なうよう構成せしめたことを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  2. 請求項1において、前記処理室には、該処理室内に流入した気体を排出する排出手段が連通されていることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  3. 請求項1または2において、前記制御手段は、前記処理室の回転速度と気体の供給量とのバランス調整によって、粉粒体を、前記通気手段側へ遠心押圧させる固定層形成状態から、軸心方向へ向心拡散させる流動層形成状態に至る挙動制御が可能に構成されていることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  4. 請求項3において、前記粉粒体は、前記固定層形成状態での圧縮と前記流動層形成状態での分散とを繰り返す挙動制御により造粒されることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、前記処理室内には、造粒用ノズルが設けられていることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、前記円周面板は、多孔板、スリット、金網、多層金網、メタルファイバー等の分散板で構成されていることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかにおいて、前記流動処理装置は縦型に構成されていることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかにおいて、前記流動処理装置は横型に構成されていることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかにおいて、前記排出手段には、筒状のバグフィルターを含ませて構成し、該バグフィルターは、前記処理室内の軸芯部に配設されていることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかにおいて、前記流動処理装置は、粉粒体の混合、造粒、コーティング、乾燥、反応等に用いられることを特徴とする粉粒体の流動処理装置。
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