JP2001257065A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

電磁誘導加熱装置

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JP2001257065A
JP2001257065A JP2000070966A JP2000070966A JP2001257065A JP 2001257065 A JP2001257065 A JP 2001257065A JP 2000070966 A JP2000070966 A JP 2000070966A JP 2000070966 A JP2000070966 A JP 2000070966A JP 2001257065 A JP2001257065 A JP 2001257065A
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heating
temperature
heat
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electromagnetic induction
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Yoshio Kaneko
精夫 金子
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Hitachi Home Tech Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 病院給食等で使用されている給食配膳車にお
いて、保温加熱を必要とする容器のみ飲食直前に保温加
熱できるものを得る。 【解決手段】 トレイ1に載せた複数の食器類の中で保
温加熱を必要とする食器(加熱容器2、3)の外底部に
熱伝導性充填材19を介して発熱体20を設け、この発
熱体20の下側に加熱コイル9、10を装着すると共
に、加熱コイル9、10中央に、外郭を金属製保護体2
6で形成し、内部に温度検出素子27を装着した温度検
知器12、13を備え、温度検知器12、13自体の自
己発熱および加熱容器2、3からの輻射熱の双方からの
受熱を温度検出素子27で検出して、加熱容器2、3を
適温に加熱し、加熱容器2、3内に盛りつけられた調理
品のみを適温に保温加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として病院給食
や老人ホーム、老人保健施設等で使用されている給食配
膳車等に搭載する加熱装置および加熱容器の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の病院給食用等に使用されていた給
食配膳車の大半は保温加熱機能を有していなかった。こ
れは、給食の内容によって、保温加熱を行った方が良い
もの、または保温加熱をしてはいけないもの等が混在し
ているからである。例えば、一人の患者に給食を供給す
る場合において、一つのトレイ上に載せられた調理品に
は、保温加熱を必要とするもの、保温加熱不要なものが
混在している。また、メニューの変化によっても保温加
熱の要、不要があるため配膳車に載せてあるものの保温
加熱は難しく行われていないのが現状である。また、一
台の配膳車を見ても何人もの患者の給食が載せてあり患
者によって異なる調理の場合もあるため、トレイ毎に保
温加熱の要、不要がある。
【0003】更に、患者数あるいは入所者の多い施設で
は、大量の食事が用意されるため給食の配膳時間よりか
なり早い時間に調理が行われ順次仕上げられるため、調
理済みのものが食器に盛りつけられ配膳車に載せられた
状態で放置される。そのために、温かい状態で食べるべ
きものが冷えてしまうことが多く、一般的に病院給食は
美味しさに欠けるものであった。
【0004】近年、病院や老人ホーム及び老人保健施設
等、大量の給食を提供する施設において、集団食中毒や
院内感染を防止するためにHACCP対応の動きがあ
り、大量の給食を提供する施設においては、雑菌の繁殖
を防止するために、調理終了から患者等に提供するまで
の放置時間の長いものは、食器に盛りつけ配膳車に載せ
た状態で、カートイン冷蔵庫内に保管して給食提供時に
ここから取り出して個人へ配膳するものであった。
【0005】この方式では盛りつけられたもの全てが冷
やされているため、このまま個人へ配膳することはでき
ないものである。調理品の中には冷やすのに適するもの
と、適温に保温加熱すべきものが混在するため保温加熱
を必要とするものは、食器毎に加熱する必要がある。こ
の加熱方法としては、加熱を必要とする食器の下側に小
電力の電熱ヒータを配備した配膳車を用いて、食器に盛
りつけ配膳車に載せた状態で、かつカートイン冷蔵庫内
に保冷してある状態で、給食提供時間の数十分前に小電
力ヒータに通電を行い、保温加熱を必要とする食器の加
熱を行うものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方式では
次のような問題点がある。
【0007】加熱源となるヒータがマイカヒータやシー
ズヒータでは、食器に対する加熱効率が低いため、食器
以外の部分への放熱が多く、この部分の温度上昇につな
がるため冷蔵庫内の室温上昇や保温加熱不要の調理品の
温度を上昇させる等の問題を生じるものである。
【0008】また、保温加熱が不要な調理品でも誤って
ヒータのスイッチが「ON」となっていた場合は加熱さ
れてしまう問題があった。電熱式ヒータの場合、スイッ
チが「ON」となっているとヒータの上にどのような食
器(容器の材質、形状、サイズに係わらず)が載せられ
ても加熱されてしまうことになる。従って、保温加熱が
必要な調理品、不要な調理品を容器のサイズ等によって
区別しても、スイッチの「ON」「OFF」が正確に行
われていないと、誤った加熱が行われたり、この逆の加
熱できない等の問題がある。
【0009】従来の温度検出方式は、被測温物にセンサ
ーを直接押し当てて、センサーは被測温物の温度を熱伝
達、熱伝導によって検知していた。従ってセンサーは可
動構造で且つ被測温物に一定荷重で押し当てられるよう
にスプリング等を用いた構成であった。また、可動部の
ある構造であるため、製品を作る上で防水構造にした
り、あるいは水が流入した場合、電気および電子回路へ
この水が侵入しない構造にする必要があり、そのため製
造コストがアップし、可動部があるため、可動不可とな
るような動作不良のトラブル、あるいは水侵入等のトラ
ブルもあった。
【0010】また、温度制御の方法としては加熱容器内
の調理物の中に温度センサーを入れて温度を検出し、検
出された温度と設定温度の差に応じて加熱コントロール
を行う方法が最も正確な温度制御が可能である。しかし
調理物の中に温度センサーを入れることは衛生上好まし
くなく、かつ給食終了後センサーの清掃、消毒等の煩雑
な作業が増えるという問題がある。さらに、調理物が液
体であれば温度の検出も容易であるが、調理物が固形物
の場合固形物の中へ温度センサーを差し込んで芯温をと
らえることは不可能である。よって調理物の中へ温度セ
ンサーを入れることには多くの問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであり、保温加熱を必要とす
る食器の加熱方式として食器への加熱効率の高い電磁誘
導加熱方式を採用し、必要な食器のみを加熱するように
したものである。
【0012】配膳車に小電力の電磁誘導加熱装置を組み
込み、電磁誘導加熱の出来る加熱容器に温めるべき調理
物を盛りつけておき、冷蔵庫内に保管中食事時間の30
〜40分前に電磁誘導加熱装置を運転することにより、
温めるべき調理品のみ適温に保温加熱するものである。
さらに本発明では、電磁誘導加熱用の加熱コイル中央の
ケース表面に、金属製保護体の中に温度検出素子を挿入
した温度検知器を設け、これにより加熱容器を適温に温
度制御するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、陶磁器製あるいは樹脂
製容器の外側底面を平面に仕上げ、外周部にリング状の
小突起を形成し、この小突起の内側に熱伝導性充填材を
介して電磁誘導加熱によって発熱する発熱体を装着して
加熱容器を構成するものである。この加熱容器を、加熱
容器の底面と対応する部分を開口したトレイ上に載置
し、開口部下部に有する非金属製ケース内に装着した加
熱コイルで加熱するものである。さらに、加熱コイル中
央部のケース表面に埋設した温度検知器は、温度検知器
の外郭を形成する金属製保護体の自己発熱によって温度
上昇し、また、加熱容器底面よりの輻射熱を受け、双方
からの熱を受熱して温度検知器および加熱容器の双方の
温度をほぼ同等温度にバランスして保ち、この温度を温
度検知器内の温度検出素子が検出し、その信号によって
電磁誘導加熱装置を駆動し加熱制御して加熱容器内の調
理品を適温に保温加熱するものである。
【0014】上記構成によると、加熱容器個々の底面温
度を検出して、個々の加熱容器毎に加熱制御を行うた
め、負荷である調理品の量に多い少ないの変動を生じて
も設定された温度に保温加熱されるものである。
【0015】また、発熱体で発生した熱は発熱体内に拡
散した後、熱伝導性充填材に伝達し更に非金属製容器に
熱伝達を行うものであり、段階的に複数回の熱伝導、熱
伝達を行い、非金属製容器の底面に熱伝達される時は全
面均一な温度となった後、伝達される構造となっている
ものである。
【0016】また、従来の電熱加熱方式では、加熱効率
65%程度であるが誘導加熱方式では80%以上の加熱
効率が得られるため配膳車一台当たりに供給される電力
量が少なくなり、よって冷蔵庫内の室温を上昇させるた
めの給電量を減少させるものである。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1〜図4を用いて
詳細に説明する。
【0018】図1は給食用のトレイ上に載せられた食器
やスプーン等を上面から見た図であり、図2は図1のA
−A断面図を含む電磁誘導加熱装置の要部断面図であ
る。図3は加熱容器と加熱装置の断面図であり、図4は
本発明の電磁誘導加熱装置を搭載した給食配膳車の構造
概略図を示したものである。
【0019】図1において、1は病院や老人ホーム等で
給食時に各人へ食器等を載せて配膳するトレイである。
2、3は調理物を入れるための非金属製(磁器等)の食
器であり後に説明する誘導加熱に対応して発熱するため
の発熱素材(発熱体20)を食器の外側底面に装着した
誘導加熱対応容器(以下加熱容器と称す)である。4〜
7は誘導加熱では発熱しない一般容器である。従って調
理物は、保温加熱を要するものは加熱容器2及び加熱容
器3へ、保温加熱不要の調理物は一般容器4〜7へ盛り
つけを行うものである。8はスプーンである。
【0020】図2において、9、10は加熱容器2、3
と対となりその下側に配置された誘導加熱用高周波加熱
コイルである。また、前記トレイ1の加熱容器2、3の
発熱体20と対応する部分には発熱面とほぼ同等の開口
部1aが設けられている。11は加熱コイル9、10を
覆うケースであり、耐熱及び絶縁性を有する非金属製の
材料で構成され、トレイ1の下方に配設されている。1
2、13はケース11の表面と同一面で且つ各加熱コイ
ル9、10の中央部に装着された温度検知器であり、加
熱容器2、3の底面温度を検出するものである。この温
度検知器12、13はケース11の表面に固定して装着
されており、装着部は水等の侵入を防止するため、パッ
キンやシール材あるいは接着剤等で防水構造にしてあ
る。
【0021】14はトレイ1が差し込まれる配膳車の壁
面である。15はこの壁面14の両側から張り出された
棚(トレイ受け)であり、食器類2〜8を載せたトレイ
1を左右の下側から支えておりトレイ1を前方向からの
取り出し、及び差し込み(セッティング)を容易にする
ための位置決め(図示せず)を有している。16は両側
の壁面14間に配置された箱体であり、前記ケース11
の下方にあり内部が空間となっている。
【0022】17は壁面14の外側に装着されたインバ
ータ制御部であり、温度検知器12、13からの信号に
応じて加熱コイル9、10に高周波電流を供給してい
る。前記箱体16内の空間部にはインバータ制御部17
と加熱コイル9、10及び温度検知器12、13を接続
するケーブル18が納められている。
【0023】次に加熱容器2、3および温度検知器1
2、13の詳細について図3で説明する。加熱容器2、
3は陶器製または樹脂製であり、この容器の外側底面を
平面状に仕上げ外周部にはリング状小突起を形成してい
る。このリング状小突起の内側には電磁誘導加熱に対応
して発熱する、耐食性が高くかつ熱伝導率の大きな磁性
金属材料よりなる発熱体20が密着して装着されてい
る。
【0024】さらに、加熱容器2、3の外側底面と発熱
体20の間には熱伝導性充填材19がお互い密着して挿
入してある。この熱伝導性充填材19の特性は磁性金属
材よりなる発熱体20より熱伝導率が若干小さいもので
ある。
【0025】このように加熱容器2、3の底面にリング
状小突起が形成されているため加熱容器2、3をトレイ
1やテーブル上に置いた場合発熱体20がトレイ1やテ
ーブルに当たることはないので発熱体20に損傷を与え
ることはない。
【0026】また、温度検知器12、13は外郭を金属
製保護体26で形成し、内部には温度を検出する温度検
出素子27を納めている。
【0027】電磁誘導加熱装置が運転されて加熱容器
2、3が加熱される際は、温度検知器12、13の外郭
である金属製保護体26も発熱する。従って温度検知器
12、13が自己発熱によって温度上昇して温度検知器
12、13の温度は加熱容器2、3とほぼ同等の温度と
なる。温度検知器12、13と加熱容器2、3の温度を
ほぼ同等温度に保つことによって、温度検知器12、1
3が加熱容器2、3に接触している場合と同様な温度制
御が可能となるものである。
【0028】図4は、多数の棚15の上に多数のトレイ
1を載せ、このトレイ1に複数の食器類を載せて食事を
提供する給食配膳車に本発明の電磁誘導加熱装置を搭載
した状態を示したものである。
【0029】21は配膳車であり、22は配膳車21の
外部から供給される電源であり、タイマーあるいはメイ
ンスイッチ(図示せず)を有する主制御部23を経て各
インバータ制御部17へ電源が供給される。24は電源
ケーブルであり、25は配膳車21の下部に取り付けら
れたキャスターである。その他の構成については図1〜
図3で説明済みであるので説明を省略する。
【0030】次に上記構成からなる本実施例の作用につ
いて説明する。厨房にて調理された調理品は、各容器に
盛りつけられる際、保温加熱が必要な調理品は加熱容器
2、3へ、保温加熱不要な調理品は一般容器4〜7に盛
りつけられトレイ1に載せられて、さらに配膳車21に
設けられた複数の棚15に納められる。盛りつけなどの
作業は食事提供時間より相当早い時間帯に行われるのが
一般的であり、従って調理品の鮮度を保つために盛りつ
けられ配膳車に載せられた調理品は配膳車ごとカートイ
ン冷蔵庫内に入れられて冷蔵保管される。
【0031】この状態では全ての調理品が冷蔵保管とな
っているため食事提供時間の数十分前から保温加熱を必
要とする調理品(加熱容器2、3に盛りつけられた調理
品)のみを加熱する必要がある。従って、食事提供時間
の数十分前に主制御部23内のタイマーあるいはメイン
スイッチを作動して配膳車外部から供給された電源22
を電源ケーブル24を通して各インバータ制御部17へ
供給する。
【0032】これによってインバータ制御部17が作動
し、温度検知器12、13内の温度検出素子27が加熱
容器2、3の底面(発熱体20の装着面)温度を検出
し、この部分が所定の温度に達していない場合は加熱コ
イル9、10に高周波電流が供給される。これにより加
熱コイル9、10及び発熱体20内に磁力線が発生し、
発熱体20内の磁力線の周りに渦電流が発生して発熱体
20内部を流れる。電流が流れることによりジュール熱
が発生して発熱体20が発熱する。
【0033】この場合の発熱個所は磁性金属材の中の一
部分である。しかし発熱体(磁性金属材料)20は、熱
伝導率が大きいため、一部で発熱した高温部の熱が容易
に全面に拡散される。更に熱は発熱体20と磁器製加熱
容器2、3間に充填された熱伝導性充填材19へ熱伝達
される。更に熱伝導性充電材19から加熱容器2、3へ
と段階的に熱伝導と熱伝達が繰り返されると、発熱は一
部分局部発熱であったが、加熱容器2、3の底面に熱伝
達される時点では全面均一温度となるものである。
【0034】従って加熱容器2、3の中に入る調理品が
固形物であっても加熱容器2、3温度が均一であれば温
度制御もばらつきなく出来るため調理品に焦げを発生さ
せることが無い。
【0035】よって加熱容器2、3内に盛りつけられて
いる調理品に対して高温となった加熱容器2、3の内面
から熱伝達され調理品が加熱される。通電開始初期の状
態では、調理品及び加熱容器2、3共冷えた状態である
ため発熱体20部分で発生した熱も調理品や加熱容器
2、3に吸収され発熱体20部分の温度も所定の温度ま
で到達しない。よって加熱コイル9、10に連続的に高
周波電流が供給されて加熱状態が継続するものである。
【0036】その後、調理品及び加熱容器2、3自体の
温度がある程度上昇すると発熱体20の高温部分から加
熱容器2、3の上部や調理品への熱の移動が減少する。
そうすると、発熱体20及び加熱容器2、3の底面部分
の温度が上昇する。この温度上昇を発熱体20に相対す
る位置に装着されている温度検知器12、13内の温度
検出素子27が検知してインバータ制御部17へ信号を
送る。電磁誘導加熱装置が運転されると温度検知器1
2、13の外郭を形成する金属製保護体26も発熱す
る、いわゆる自己発熱によって加熱容器2、3の底面と
ほぼ同等の温度となる。よって、加熱容器2、3底面と
温度検知器12、13の間はお互い輻射熱の授受を行い
同等の温度を保つ。加熱が継続されて加熱容器2、3内
の調理品の温度が上昇すると加熱容器2、3の底面温度
が上昇し温度検知器12、13の温度が上昇する。この
温度上昇を温度検出素子27が検出し、この部分の温度
が所定の温度まで上昇したことを検知するとインバータ
制御部17の動作によって、加熱コイル9、10への高
周波電流の供給を停止あるいは供給を減少させて、発熱
体20の発熱を停止あるいは減少させる。この状態を継
続して加熱容器2、3の底面温度が低下し、温度検知器
12、13間との温度授受で温度検知器12、13の温
度が低下し、これを温度検出素子27が検出して、この
温度が所定温度以下を検出すると、再度加熱コイル9、
10に高周波電流が供給されて前記同様に加熱が開始さ
れる。この動作を繰り返し加熱容器2、3の温度が一定
に維持され、加熱容器2、3内の調理品が適温に維持さ
れるものである。
【0037】大型冷蔵庫内にあって発熱するのは加熱容
器2、3の底面のみであり、調理品に非常に近い位置で
あるため効率良く調理品の加熱が出来る。よって冷蔵庫
内に余分な熱を投入することはない。食事の配膳時には
主制御部23内のタイマーあるいはメインスイッチを操
作して各インバータ制御部17への通電を停止後、外部
からの電源22を切り離し、キャスター25付き配膳車
21を各病室の近傍に移動して適温に保温加熱された食
事を提供するものである。
【0038】
【発明の効果】以上、本発明は、病院給食等に使用され
ている配膳車に複数個の食器を同時に保温加熱する電磁
誘導加熱装置を備えたものであり、従来の配膳車に比べ
下記に示す多くの利点を有しているものである。
【0039】提供される給食メニューの中で保温加熱を
必要とするものだけ適温に保たれた状態で患者に提供出
来、おいしい給食が提供できる。
【0040】冷蔵保管され良好な衛生状態に保たれた調
理品を給食を提供する直前に加熱装置を動作させると、
加熱容器の底面温度を検知して調理品が入る各容器の温
度を所定温度に維持するように加熱制御を行うため、加
熱容器の中に入る調理品の種類(液体、固体)、量の多
少に係わらず所定の適温に保温加熱されておいしい食事
が提供できるものである。
【0041】加熱容器の底面温度が全面均一温度となる
ため調理品が液体、固形物を問わず焦げ等を発生するこ
となく均一加熱出来るものである。
【0042】外郭を金属製保護体で形成し内部に温度検
出素子を装着した温度検知器を加熱コイル中央のケース
に埋設して温度検知器自体の自己発熱および加熱容器か
らの輻射熱の双方から受熱して温度検知器および加熱容
器の双方の温度バランスを保ち、この温度を温度検出素
子が検出し加熱容器の温度を所定の温度に保つように電
磁誘導装置の加熱制御を行い、かつ加熱容器底面の温度
を非接触の方法で検知して加熱制御を行っている。従っ
て、容器の底面状態に多少の凹凸があっても温度制御が
可能であり、陶磁器製食器の底面に発熱体を密着して装
着した容器の使用が可能となったものである。
【0043】また、温度検知器を固定することによって
防水構造にできるため水侵入のトラブルが皆無となる。
さらに、温度検知器を固定することによって可動部がな
くなり、スプリング等の部品が不要となり、構造が簡単
で製造コストが低減できるとともに、可動による動作不
良がなくなるものである。また、温度検知器の取り付け
は加熱コイルを納めている非金属製のケース上面と同一
面であるためケースの清掃性等が良好であり、素子が凸
状となっていないため素子に何か当たって素子を破損す
る等の事故がなくなるものである。
【0044】加熱効率の高いインバータ加熱方式で、且
つ食器(加熱容器)を直接加熱することにより、従来の
発熱体(ニクロム線等のヒータ方式)に比べ、配膳車側
への放熱が非常に少なくなる。よって、配膳車一台当た
りへの給電量が少なくなり省エネ化が計れ、ひいては冷
蔵庫内の室温上昇も少なくなる等の利点を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】給食配膳車に使用される給食用トレイ上に載せ
られた食器類の平面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図を含む電磁誘導加熱
装置の要部断面図である。
【図3】本発明の電磁誘導加熱装置に使用する加熱容器
等の詳細断面図である。
【図4】本発明の電磁誘導加熱装置を搭載した給食配膳
車の構造図である。
【符号の説明】
2、3:加熱容器、 9、10:加熱コイル、 11:
ケース、 12、13:温度検知器、 19:熱伝導性
充填材、 20:発熱体、 26:金属製保護体、 2
7:温度検出素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非金属材によって形成された加熱容器
    (2)、(3)の底部に熱伝導性充填材(19)を介し
    て誘導加熱によって発熱する発熱体(20)を装着し、
    この加熱容器(2)、(3)の下方で、かつ加熱容器
    (2)、(3)と隙間を有して前記発熱体(20)を誘
    導加熱する加熱コイル(9)、(10)を装着すると共
    に、加熱コイル(9)、(10)中央部に、外郭を金属
    製保護体(26)で形成し、内部に温度検出素子(2
    7)を装着した温度検知器(12)、(13)を備え、
    温度検知器(12)、(13)自体の自己発熱および加
    熱容器(2)、(3)からの輻射熱の双方からの受熱を
    温度検出素子(27)で検出し、この検出値をもとにし
    て加熱容器(2)、(3)を適温に加熱保温できるよう
    な制御を行うことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102242726B1 (ko) * 2021-01-15 2021-05-06 주식회사 에스에이치오컴퍼니 음식물 가온형 테이블 인덕션 장치

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KR102242726B1 (ko) * 2021-01-15 2021-05-06 주식회사 에스에이치오컴퍼니 음식물 가온형 테이블 인덕션 장치

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