JP2001255293A - 転がり軸受の電気抵抗評価方法 - Google Patents
転がり軸受の電気抵抗評価方法Info
- Publication number
- JP2001255293A JP2001255293A JP2000067434A JP2000067434A JP2001255293A JP 2001255293 A JP2001255293 A JP 2001255293A JP 2000067434 A JP2000067434 A JP 2000067434A JP 2000067434 A JP2000067434 A JP 2000067434A JP 2001255293 A JP2001255293 A JP 2001255293A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing
- resistance value
- value
- resistance
- evaluating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Abstract
を提供する。 【解決手段】内外輪1b間に定電圧を印加した状態で、
軸受1の回転中の内外輪1a、1b間の電気抵抗を、1
000Hzのサンプリング周期で測定し、その測定値に
基づいて求めた、最大抵抗値、若しくは所定時間間隔当
たりの波数を求めて、軸受1の電気抵抗を評価する。
Description
時における電気抵抗を的確に評価する方法に関する。
(EME)を所定レベル以下に抑える必要がある。ま
た、当該電気機器に使用される転がり軸受から放射ノイ
ズが発生し、例えば、複写機やレーザプリンタにおいて
は、当該機器に使用されている転がり軸受からの放射ノ
イズが大きい場合には、複写画像や印刷画像を歪めたり
するなどの画像悪化の一因となる。このため、軸受から
の放射ノイズが、3m離れたところでキャッチされるノ
イズレベルを1m当たりに換算して、例えば30(dB
/m)以下の低ノイズに抑えることが要求される。
ズを評価する必要がある。従来、軸受からの放射ノイズ
の評価のための電波試験は、電波ノイズが外部から入ら
ない電波暗室内で軸受から発生する電波強度を測定する
ことで行っている。また、従来にあっては、内外輪間の
電気抵抗値の平均値を求めることで、軸受内外輪と転動
体との間の油膜厚さを推定し、その推定した油膜厚さに
よって、軸受内のグリースの劣化を診断する技術が開示
されている。
ような軸受からの放射ノイズの評価では、電波暗室内で
電波強度を測定する必要があるなど、評価のための測定
が大がかりとなりコストが高くなる。また、従来におけ
る、内外輪間の電気抵抗値の測定は、アナログ式つまり
サンプリング周波数が低く追従性の遅い測定系での測定
であるために、変動する抵抗値の平均値を求めているに
すぎず、膜厚の推定精度が良くなかった。またこのた
め、油膜厚さの変動による抵抗値の変化を考慮すること
ができなかった。
ム部に使用する軸受の種類によって、かなり電波強度が
異なることが知られており、これは、軸受内部を通過し
てアースされる電流の大小の違いであろうと思われる。
したがって、電流の流れにくさを表す抵抗値と電波強度
の大きさとは良好な相関があると考えられ、軸受におけ
る抵抗値を正確に求めることで、放射ノイズを評価する
ことが可能になると本発明者らは考えた。
を採用しても、追従性の遅い機器で測定していることか
ら、抵抗値の平均値を求めるにとどまり、平均値が同程
度の値でも、電波強度に違いのある現象を解明できなか
った。つまり、従来の抵抗値評価では、軸受からの放射
ノイズを評価するために使用できない。本発明は、上記
のようなことに鑑みてなされたもので、軸受からの放射
ノイズ等を評価することが可能な、軸受の抵抗値評価方
法を提供するものである。
に、本発明は、転がり軸受の回転時における電気抵抗を
評価する方法であって、内外輪間に定電圧を印加した状
態で、軸受回転中の内外輪間の電気抵抗を、1ms以下
のサンプリング時間間隔で連続的に測定し、その測定値
に基づいて求めた、最大抵抗値、若しくは所定時間間隔
当たりの測定値の変動回数によって、軸受の電気抵抗を
評価することを特徴とするものである。
上の測定値の時系列的な変化の波山の数をいう。本発明
者らは、鋭意研究の結果、1 ms以下というサンプリン
グ時間間隔でデジタル的に測定した抵抗値に基づく、電
気抵抗の最大値と、ある閾値を越える単位時間あたりの
抵抗値の変動回数(波数)が、上述の放射ノイズ評価の
善し悪しと大いに相関があることを発見した。すなわ
ち、本発明のように、1ms以下のサンプリング時間間
隔で測定した抵抗値の最大抵抗値、若しくは所定間隔当
たりの測定値の変動回数が、軸受の抵抗値を的確に評価
できるとの認識を得たことからなされたものである。
て、軸受の抵抗値が、精度良く相対評価可能となる。こ
こで、測定の際に軸受に印加する電圧は35V以下、か
つ、制限抵抗により軸受に流れる電流の最大値は200
μA以下となるように設定するのが好ましい。上記印加
電圧若しくは最大電流のどちらかが上記値を越えると、
軸受軌道面や軸受材料自体に損傷をきたし、正確な測定
ができなくなるおそれがあるからである。
図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態で使用
する抵抗値を測定する装置の概略構成図を示すものであ
る。図1中、符号1は、測定対象の転がり軸受を表し、
その内輪1aに取付けられた軸部材2をモータ3によっ
て回転駆動することによって、軸受1を回転するように
構成されている。そして、内輪1aと一体となっている
軸部材2と外輪1bとの間に、定電圧電源4によって、
所定の定電圧が印加されると共に、当該定電圧電源4と
並列に抵抗測定装置5が接続されている。
ログ値)を、A/D変換回路6に出力する。A/D変換
回路6は、予め設定されたサンプリング周期でデジタル
値に変換し、当該変換したデジタル信号を演算処理装置
7に出力する。本実施形態では、サンプリング周期とし
て1000Hz(サンプリング時間間隔=1ms)に設
定してある。
と、閾値処理部7Bと、波数カウント部7Cとを備え
る。最大抵抗値演算部7Aは、入力したデジタル信号に
基づき最大抵抗値を演算する。閾値処理部7Bは、図2
に示すように、入力したデジタル信号について所定閾値
で閾値処理を行い雑音を除去する。波数カウント部7C
は、閾値処理部7Bからのパルスカウントについて、図
2(b)に示すように、経時的なパルス値の増減変化に
よって、所定時間単位毎の変動回数つまり波山の波数を
カウントし、その単位時間当たりの波数の平均値を求め
る。例えば、図2(b)では、波数は4個となる。また
演算処理装置7は、求めた最大抵抗値及び単位時間当た
りの波数の平均値を表示装置8に出力する。
単位時間を0.328秒に設定してある。表示装置8
は、ディスプレイなどから構成され、演算処理装置7が
求めた最大抵抗値及び単位時間当たりの波数の平均値を
表示する。次に、上記構成の装置を使用した、転がり軸
受1の抵抗値評価の方法について説明する。
aを所定回転速度で回転させた状態で、定電圧電源4か
ら軸受1の内外輪1b間に所定の定電圧を印加する。こ
のとき、内外輪1b間に電流が流れるが、スパーク等に
よって、電圧が変動する。その電圧が抵抗測定装置5で
測定され、続いてA/D変換回路6によってデジタル値
に変換され、そのデジタル信号に基づいて、演算処理装
置7が、最大抵抗値及び、所定単位時間当たりの波数を
求め、その値が表示装置8に表示される。
周期を1000Hzにすることで有意な最大抵抗値及び
波数が求められる。すなわち、対象とする軸受1の抵抗
値について的確な相対評価が可能となり、その最大抵抗
値若しくは波数に基づく抵抗値評価を行うことで、放射
ノイズの正確な評価が行われる。しかも、抵抗値によっ
て放射ノイズの電波強度を正確に評価できるので、電波
暗室で行う必要がなく、簡易つまり低コストで評価がで
きる。
て的確な相対評価が可能であることから、本発明に基づ
いて抵抗値を評価すれば、油膜厚さの推定精度も向上す
る。その結果、軸受1に封入したグリースの劣化診断の
精度が向上する。また、油膜厚さの評価が正確に行える
ため、長寿命となる潤滑油の評価についても正確且つ簡
便に行える。
定しておき、当該測定との相対評価で対象軸受1の膜厚
を推定すれば膜厚は求められる。ここで、上記実施形態
では、サンプリング周期として1000Hzを例示した
が、これに限定されず、1000Hよりも短くても構わ
ない。要は、サンプリング時間間隔が1ms以下で有れ
ばよい。
も、0.328秒に限定されない。また、上記最大抵抗
値及び波数のカウントする装置構成例も上記構成に限定
されるわけではない。また、上記説明では、最大抵抗値
及び波数の両方を求めているが、一方だけであっても良
い。例えば波数だけから、軸受1の抵抗値について相対
評価を行っても構わない。
を100rpmとし、軸受に4.9Nのラジアル荷重の
みを与え、また、封入するグリースの種類を変えた3種
類の軸受A〜Cを用意して評価した。つまり、各軸受A
〜Cについて、内外輪1b間の抵抗値及び波数を求める
と共に、その各軸受A〜Cをそれぞれ複写機の感光ドラ
ムに組み付けて、コピー機を稼働させたときの電波強度
を測定した。
径22mmφ、幅7mmの玉軸受である。また、グリースの
封入量は共に0.1グラムであるが、軸受Cには、リチ
ウム石けんを増ちょう剤とし基油を鉱油系とするグリー
スを使用し、軸受A及びBには、導電性グリースを使用
した。すなわち、軸受Aには、軸受Cに封入するグリー
スに対してZn−DTP(ジチオリン酸亜鉛)を添加剤
として3重量%添加したものを使用している。また、軸
受Bには、軸受Cに封入するグリースに対して、Zn−
DTP(ジチオリン酸亜鉛)とグラファイトとを混合し
てなる添加剤を3重量%添加したものを使用している。
328秒としてある。また、表1では、サンプリング周
期を1000Hzとした場合であり、表2は、サンプリ
ング周期を5000Hz(サンプリング間隔=0.2m
s)とした場合であり、ともに本発明に基づくものであ
る。また、表3は、サンプリング周期を500Hz(サ
ンプリング間隔=2ms)とした場合であり、本発明外
の場合である。
0dB/m以下を良とした。
ある表3においては、最大抵抗値及び波数について、電
波試験の結果の良否に関係なく、余り差がついていな
い。つまり、抵抗値の相対評価、さらには放射ノイズの
評価が出来ないことが分かる。これに対して、本願発明
に基づく表1及び表2では、電波試験の結果と求めた最
大抵抗値及び波数が対応していて、当該最大抵抗値若し
くは波数によって軸受の放射ノイズについて正確に評価
できることが分かる。すなわち、最大抵抗値及び波数が
小さい方が、抵抗値が小さく、放射ノイズの電波強度が
小さいと評価できる。
では有意な差はないものの、波数では、表2の場合、つ
まりサンプリング周波数が短く方がより確実に、抵抗値
の相対評価、つまり放射ノイズの評価が可能となること
が分かる。このように、本発明に基づいた抵抗値の相対
評価と、電波試験の良否と良い相関を示していることが
分かる。
れば、放射ノイズを抑えるために、軸受に封入するグリ
ース、特に導電性をどのように付与すればよいかが正確
に評価できる。
軸受の内外輪間の抵抗値を正確に相対評価できる。この
ため、軸受から発生する電磁波の放射ノイズの評価や軸
受に封入されている油膜厚さの評価が、正確且つ簡易に
行えるようになる。
図である。
抵抗値のデジタル表示及び位置値処理を説明する図であ
り、(b)は波数のカウント例を説明する図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 転がり軸受の回転時における電気抵抗を
評価する方法であって、内外輪間に定電圧を印加した状
態で、軸受回転中の内外輪間の電気抵抗を、1ms以下
のサンプリング時間間隔で連続的に測定し、その測定値
に基づいて求めた、最大抵抗値、若しくは所定時間間隔
当たりの測定値の変動回数によって、軸受の電気抵抗を
評価することを特徴とする転がり軸受の電気抵抗評価方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067434A JP4337215B2 (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 複写機の電波強度を評価する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067434A JP4337215B2 (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 複写機の電波強度を評価する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001255293A true JP2001255293A (ja) | 2001-09-21 |
JP4337215B2 JP4337215B2 (ja) | 2009-09-30 |
Family
ID=18586630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000067434A Expired - Fee Related JP4337215B2 (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 複写機の電波強度を評価する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4337215B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007192769A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Ntn Corp | 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受 |
JP2009216477A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Ihi Corp | 膜厚・接触状態計測方法及び装置 |
-
2000
- 2000-03-10 JP JP2000067434A patent/JP4337215B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007192769A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Ntn Corp | 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受 |
JP2009216477A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Ihi Corp | 膜厚・接触状態計測方法及び装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4337215B2 (ja) | 2009-09-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011154020A (ja) | 転がり軸受の異常診断装置、風力発電装置および異常診断システム | |
JP4767148B2 (ja) | 正常データベースを用いた転がり軸受の余寿命診断方法、余寿命診断システム及び余寿命診断に用いるコンピュータプログラム | |
KR20050042079A (ko) | 구름 베어링의 잔여수명 진단방법 및 그 잔여수명 진단장치 | |
EP2284552B1 (en) | Method of inspecting linear motor condition | |
EP0159742B1 (en) | Means for determining the state of lubrication in surfaces lubricated by a lubricant and rolling or sliding with respect to one another | |
CN111025064B (zh) | 用非接触式测速实现球磨机工作状态检测的方法及系统 | |
JP4337215B2 (ja) | 複写機の電波強度を評価する方法 | |
JP2019152565A (ja) | 状態計測装置 | |
WO2018173832A1 (ja) | 状態監視装置 | |
JPH0665189B2 (ja) | 軸受の寿命判定装置を備えたx線管 | |
JP6824076B2 (ja) | 状態監視システムおよび風力発電装置 | |
CN108474412B (zh) | 用于检测滚动轴承中的滑移率的方法和测量装置 | |
JP2001289738A (ja) | モータ軸受寿命計測方法および装置 | |
JP7074505B2 (ja) | 軸受装置 | |
JP2011252761A (ja) | 軸受状態監視方法及び軸受状態監視装置 | |
JP2003206925A (ja) | 軸受の予圧測定方法及び予圧測定装置並びにスピンドル装置。 | |
RU129235U1 (ru) | Устройство для контроля качества рабочих поверхностей подшипников качения | |
JP6639265B2 (ja) | 異常診断装置および異常診断方法 | |
JP6042467B2 (ja) | 軸受状態監視方法及び軸受状態監視装置 | |
JP2004093185A (ja) | 回転体の異常診断装置及び方法 | |
RU2113699C1 (ru) | Устройство для диагностики подшипников качения | |
EP3076149A1 (en) | Enhancement of precision in determining a contact angle in a ball bearing | |
JP2022157865A (ja) | 転がり軸受の潤滑不良判定装置、潤滑不良判定方法、およびプログラム | |
JP6460030B2 (ja) | 回転軸受の状態判定装置および状態判定方法 | |
JP2021032769A (ja) | 転がり軸受の状態監視方法及び状態監視装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081202 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090313 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090609 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090622 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130710 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |