JP2001255255A - 光ファイバプローブ、走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法 - Google Patents

光ファイバプローブ、走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法

Info

Publication number
JP2001255255A
JP2001255255A JP2000084124A JP2000084124A JP2001255255A JP 2001255255 A JP2001255255 A JP 2001255255A JP 2000084124 A JP2000084124 A JP 2000084124A JP 2000084124 A JP2000084124 A JP 2000084124A JP 2001255255 A JP2001255255 A JP 2001255255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
fiber probe
optical
recording medium
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000084124A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaya Otsuka
正也 大塚
Nobuaki Toyoshima
伸朗 豊島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2000084124A priority Critical patent/JP2001255255A/ja
Publication of JP2001255255A publication Critical patent/JP2001255255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 近接場光を利用する光学装置用の光ファイバ
プローブに関して、その一端面で出射しない戻り光の影
響を抑制し得るようにする。 【解決手段】 コア2とクラッド3とからなる光ファイ
バ4の一端面に円錐台状に突出するコア先端2aのみを
有するノンコートの光ファイバプローブ1とすること
で、SNOM装置等の近接場光を利用する光学装置に用
いる場合に、他方の端面側から入射される光に対して、
この一端面先端部での戻り光28b,28cを効果的に
抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に近接場光(エ
バネッセント波)を利用する走査近接場光顕微鏡装置等
の光学装置に用いられる光ファイバプローブ、この光フ
ァイバプローブを用いた走査近接場光顕微鏡装置及び光
記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】試料表面の微細な凹凸形状観察方法とし
て、原子間力顕微鏡(Atom ForceMicroscope)や走
査トンネル顕微鏡(Scanning Tunnel Microscope)
を代表とする走査プローブ顕微鏡が広く普及している。
現在、この走査プローブ顕微鏡は、表面形状観察だけで
なく、摩擦力、磁気力、弾性率など様々な微小領域の特
性の観察に応用されている。この走査プローブ顕微鏡の
1つとして、走査近接場光顕微鏡(Scanning Near-fi
ield Optical Microscope;以下適宜“SNOM”と
略す)がある。
【0003】このSNOMとは、先端に微小開口を有す
る光ファイバプローブで形成される非伝搬の近接場を用
いて、光の解像限界を超える微小領域の光学特性の観察
を可能にしたものである。このSNOM観察は、大きく
分けると以下の3つのモード イルミネーションモード コレクションモード イルミネーション/コレクションモード に区分される。
【0004】イルミネーションモードとは、光ファイバ
プローブ等の微小開口から出射される光を観察試料に照
射し、その観察試料を透過した光を検知する方法であ
る。また、コレクションモードとは、イルミネーション
モードの逆で、観察試料を透過してきた光を、光ファイ
バプローブの微小開口で検出する方法である。さらに、
イルミネーション/コレクションモードは、前述のイル
ミネーションモードとコレクションモードとを合わせた
検出方法であり、光ファイバプローブの微小開口から出
射する光を、再び、その微小開口を通じて光ファイバプ
ローブに入射させて検出する方法である。
【0005】しかし、イルミネーションモード及びコレ
クションモードはともに、その検知される光の強度は、
一般的に入射される光強度の1/1,000以下である
ことが知られている。また、イルミネーション/コレク
ションモードでは、その2乗以下、つまり、1/1,0
00,000以下と非常に微弱な信号しか検出できない
とされている。
【0006】さらに、このイルミネーション/コレクシ
ョンモードにおいて、イルミネーション時に光ファイバ
プローブに入射される光の大部分は、微小開口から出射
せずにその端面若しくはその近傍で反射される。この光
ファイバプローブ先端部での反射光は、コレクションモ
ードで検出される光(信号光)と同じ光路を通るため、
ノイズの原因となる。
【0007】しかし、観察試料が不透明な場合、その光
学特性を観察するには、3つのモードで一番検出効率の
低いイルミネーション/コレクションモードを使うしか
ない。そのため、高効率な検出方法が模索されている。
【0008】この点、例えば、特開平9−281123
号公報によれば、SNOMに用いられる光ファイバプロ
ーブとして、表面形状の高分解能性と光学特性の高分解
能を両立する光ファイバが提案されている。即ち、尖鋭
化された光ファイバプローブの金属被膜を、微小開口か
ら外周に向かうに従って漸次後退させた曲面構造にする
ことにより、表面形状の高解像度化と光学特性の高分解
能化を達成している。
【0009】また、文献“APPLIED PHYSICS LETTERS VO
LUME74(1999)p.2773〜2775.:神奈川科学技術アカデミ
ー 斎木ら”によれば、高効率なイルミネーション/コ
レクションモードの光ファイバプローブを用いて、ヒ素
化ガリウムの量子ドットの発光を観察するために、コア
とクラッドとからなる光ファイバの一端面に形成された
2段テーパコアに微小開口を有するように金属被膜を施
すことにより、高効率のイルミネーション/コレクショ
ンモードに対応した光ファイバプローブを製作すること
が報告されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平9−2
81123号公報による場合、SNOMにおいて、イル
ミネーション/コレクションモードにより検出する際、
光ファイバプローブ先端部で、微小開口から出射しない
大部分の光が戻り光となり、イルミネーション/コレク
ションモードで検出される光(信号光)と重なり、大き
なノイズとなってしまう。
【0011】また、後者の文献による場合も、光ファイ
バプローブ先端において、金属被膜を施しているため、
その部分での戻り光が問題となる。ちなみに、この文献
では、量子ドットの発光を検出しているため、入射光
(光プローブ先端部での戻り光)と検出光とをダイクロ
イックミラーとバンドパスフィルタで分離検出している
ため、光ファイバプローブ先端部での戻り光は、問題と
していない。
【0012】このように、イルミネーション/コレクシ
ョンモードにより検出するSNOM装置等の光学装置に
用いられる光ファイバプローブにおいては、その光ファ
イバプローブ先端部での戻り光が問題となる。
【0013】そこで、本発明は、一端面から出射する光
の出射効率を高め得るとともに、この一端面で出射しな
い戻り光の影響を抑制し得る近接場光を利用する光学装
置用の光ファイバプローブを提供することを目的とす
る。
【0014】特に、イルミネーション/コレクションモ
ードにより検出するSNOM装置等の光学装置に用いる
場合の空間フィルタとしての効果を十分に発揮させ得る
光ファイバプローブを提供することを目的とする。
【0015】また、イルミネーション/コレクションモ
ードにより検出するSNOM装置等の光学装置に用いる
場合の空間フィルタとしての効果をより一層発揮させる
ことができ、光の解像限界を超える微細パターンを効果
的に観察し得る光ファイバプローブを提供することを目
的とする。
【0016】また、イルミネーション/コレクションモ
ードにより検出する光学装置においてシアフォース制御
法を用いる場合に、その制御精度を高め得る走査近接場
光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置を提供することを
目的とする。
【0017】さらに、本発明は、このような光ファイバ
プローブを用いることにより、不透明な観察試料や光記
録媒体に関して高解像度で検出を行える走査近接場光顕
微鏡装置及び光記録媒体再生装置を提供することを目的
とする。
【0018】さらに、本発明は、FIB(Focused Io
n Beam)法を用いることなく、上記目的を達成する光
ファイバプローブを製造し得る光ファイバプローブの製
造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の光
ファイバプローブは、コアとクラッドとからなる光ファ
イバの一端面に前記クラッド端面から円錐状又は円錐台
状に突出するコア先端を有する。
【0020】従って、一端面先端部において、円錐状又
は円錐台状に突出するコア先端のみを有するノンコート
の光ファイバプローブを用いることにより、他方の端面
側から入射される光に対して、この一端面先端部での戻
り光を効果的に抑制することができる。
【0021】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
ファイバプローブにおいて、前記コア先端を形成する円
錐台状の円形状端面の直径寸法が1μm以下である。
【0022】従って、円錐台状のコア先端の直径寸法を
1μm以下に規定することにより、特に、イルミネーシ
ョン/コレクションモードにより検出するSNOM装置
等の光学装置に用いる場合の空間フィルタとしての効果
を十分に発揮させることができる。
【0023】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の光ファイバプローブにおいて、円錐状又は円錐台状
に突出させた前記コア先端部分を除く前記光ファイバの
外周面を金属膜で被膜してなる。
【0024】従って、コア先端部分を除く光ファイバの
外周面を金属膜で被膜することにより、SNOM装置等
の光学装置においてシアフォース制御法を用いる場合
に、光ファイバプローブに照射される反射強度を強める
ことができ、その制御精度を高めることができる。
【0025】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の光ファイバプローブにおいて、前記光ファイバ
が、シングルモードの光ファイバである。
【0026】従って、シングルモードの光ファイバを用
いることにより、光ファイバ自体が有する空間フィルタ
機能を利用することができ、SNOM装置等の光学装置
に用いる場合の空間フィルタとしての効果をより一層発
揮させることができ、光の解像限界を超える微細パター
ンを効果的に観察できる。
【0027】請求項5記載の発明の走査近接場光顕微鏡
装置は、観察試料に対峙する光ファイバプローブとし
て、請求項1ないし4の何れか一に記載の光ファイバプ
ローブを用いてなる。
【0028】従って、請求項1ないし4の何れか一に記
載の光ファイバプローブを用いることにより、走査近接
場光顕微鏡装置として不透明な観察試料を高S/Nで高
解像度に検出することができる。
【0029】請求項6記載の発明は、請求項5記載の走
査近接場光顕微鏡装置において、イルミネーション/コ
レクションモードにより前記観察試料の光学特性を検出
する。
【0030】従って、走査近接場光顕微鏡装置として、
イルミネーション/コレクションモードにより観察試料
を検出することにより、不透明な観察試料を高S/Nで
高解像度に検出することができる。
【0031】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載の走査近接場光顕微鏡装置において、請求項3記載の
光ファイバプローブにおける前記光ファイバの前記コア
先端と前記観察試料との間の間隔をシアフォース制御法
により制御する。
【0032】従って、コア先端部分を除く光ファイバの
外周面を金属膜で皮膜してなる請求項3記載のノンコー
トの光ファイバプローブを用いてシアフォース制御法に
よりコア先端の位置を制御するようにしたので、そのノ
ンコートの光ファイバプローブに照射されるレーザ光の
反射強度を強めることができるため、このノンコートの
光ファイバプローブのコア先端と観察試料表面との間の
間隔を精度よく制御することができる。
【0033】請求項8記載の発明の光記録媒体再生装置
は、光記録媒体表面に対峙する光ファイバプローブとし
て、請求項1ないし4の何れか一に記載の光ファイバプ
ローブを用いてなる。
【0034】従って、請求項1ないし4の何れか一に記
載の光ファイバプローブを用いることにより、光記録媒
体再生装置として不透明な光記録媒体に記録されている
微小な記録マークを高S/Nで高解像度に検出すること
ができる。
【0035】請求項9記載の発明は、請求項8記載の光
記録媒体再生装置において、イルミネーション/コレク
ションモードにより前記光記録媒体の記録情報を再生検
出する。
【0036】従って、光記録媒体再生装置として、イル
ミネーション/コレクションモードにより光記録媒体の
記録情報を再生検出することにより、微小な記録マーク
を高S/Nで高解像度に検出することができる。
【0037】請求項10記載の発明は、請求項8又は9
記載の光記録媒体再生装置において、請求項3記載の光
ファイバプローブにおける前記光ファイバの前記コア先
端と前記光記録媒体との間の間隔をシアフォース制御法
により制御する。
【0038】従って、コア先端部分を除く光ファイバの
外周面を金属膜で皮膜してなる請求項3記載のノンコー
トの光ファイバプローブを用いてシアフォース制御法に
よりコア先端の位置を制御するようにしたので、そのノ
ンコートの光ファイバプローブに照射されるレーザ光の
反射強度を強めることができるため、このノンコートの
光ファイバプローブのコア先端と光記録媒体表面との間
の間隔を精度よく制御することができる。
【0039】請求項11記載の発明は、請求項1ないし
3の何れか一に記載の光ファイバプローブの製造方法で
あって、フッ酸とフッ化アンモンとの混合液からなるエ
ッチング液の混合比及び前記エッチング液によるエッチ
ング時間を制御して円錐状又は円錐台状のコア形状を形
成するようにした。
【0040】従って、フッ酸とフッ化アンモンとの混合
液からなるエッチング液の混合比及びこのエッチング液
によるエッチング時間を適宜制御することにより、FI
Bを用いることなく、所望とする円錐状又は円錐台状の
コア形状を形成することができる。
【0041】請求項12記載の発明は、請求項4記載の
光ファイバプローブの製造方法であって、シングルモー
ドの光ファイバをフッ酸とフッ化アンモンとの混合液か
らなるエッチング液のウェットエッチングによりエッチ
ングして形成する際に、前記エッチング液の混合比及び
前記エッチング液によるエッチング時間を制御して円錐
状又は円錐台状のコア形状を形成するようにした。
【0042】従って、シングルモードの光ファイバに関
して、フッ酸とフッ化アンモンとの混合液からなるエッ
チング液の混合比及びこのエッチング液によるエッチン
グ時間を適宜制御することにより、FIBを用いること
なく、所望とする円錐状又は円錐台状のコア形状を形成
することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本実施の形態は、近接場光を利用
する走査近接場光顕微鏡(SNOM)における光ファイ
バプローブの構造に関する。特に、イルミネーション/
コレクションモードにおいて、高解像度で高S/NなS
NOM像を提供できる光ファイバプローブに関する。
【0044】図1及び図2に請求項1ないし4記載の光
ファイバプローブ1の構成例を示す。本実施の形態の光
ファイバプローブ1は、直径約2μmのコア2と外径約
125μmのクラッド3とからなるシングルモードの光
ファイバ4を基本とするもので、この光ファイバ4の一
端面を、フッ酸とフッ化アンモンとの混合液からなるエ
ッチング液に浸すことにより、この光ファイバ4の一端
面に、クラッド端面3aから円錐状に先鋭化されて突出
するコア先端2aを形成してなる。この円錐状のコア先
端2aを、FIB(Focused Ion Beam)法を用いて
切断面2bとして切断することにより図1に示すような
ノンコートの光ファイバプローブ1として形成されてい
る。ここに、シングルモードのカットオフ波長として
は、1μm以下、好ましくは800nm以下がよく、本
実施の形態では、カットオフ波長780nmのシングル
モードの光ファイバ4とされている。
【0045】また、円錐状のコア先端2aの切断面2b
の円形面における直径寸法は1μm以下、好ましくは5
00nm以下とされる。本実施の形態では、500nm
とされている。また、本実施の形態のようなノンコート
の光ファイバプローブ1において、図2に示すように、
そのコア先端2a部分の周りを除く光ファイバ4の周囲
(図示の如く、クラッド3のクラッド端面3a側部分を
除いてもよい)に金属膜5が被膜されている。
【0046】このようにして請求項1ないし4記載の発
明のノンコートの光ファイバプローブ1が構成されてお
り、以下に説明するようなSNOM装置や後述するよう
な光記録媒体再生装置等の近接場光を利用する光学装置
に用いることにより、所望の機能が発揮される。本実施
の形態では、図3を参照してSNOM装置への適用例
(請求項5ないし7記載の発明)を説明する。
【0047】図3に示すSNOM装置は、ノンコートの
光ファイバプローブ1を用いて、イルミネーション/コ
レクションモードにより、不透明な観察試料である相変
化型の光記録媒体11を観察する実験装置例を示してい
る。なお、光記録媒体11の層構成としては、上層側か
ら順にZnS・SiO2(20nm)/AgInSbT
e(10nm)/ZnS・SiO2(20nm)/Ag
(120nm)/ポリカーボネイト基板(0.6mm)
なる積層構造とされている。
【0048】このような光記録媒体11は、ステージ1
2上に設けられてx,y平面(図中、水平面)及びz方
向(図中、垂直方向)に変位駆動自在なPZTスキャナ
13上に搭載されて、その表面に光ファイバプローブ1
のコア先端2aが近接対峙するように配設されるもので
ある。PZTスキャナ13はパソコン(PC)14によ
る制御の下に、x,y平面方向用のドライバ15、z方
向用のドライバ16を介して3次元的に変位駆動される
ことにより、光ファイバプローブ1に対する光記録媒体
11の相対的位置を順次変位させる。
【0049】光源17から出射されたレーザ光(λ=7
80nm)は、レンズ18により光ファイバカプラ19
における光ファイバ19aに結合される。光ファイバ1
9aに結合されたレーザ光は、光ファイバカプラ19に
より2つの光ファイバ19c,19dに分岐される。本
実施の形態では、これらの2つの光ファイバ19c,1
9dへの分岐比は、19c:19d=5:1に設定され
ているが、この分岐比は、その目的に応じて適宜変えて
も問題はない。また、光ファイバカプラ19により、分
岐される光ファイバの数も、3本以上でも問題はない。
【0050】光ファイバ19dに対してはノンコートの
光ファイバプローブ1が接続されており、この光ファイ
バ19d側に分岐されたレーザ光が光ファイバプローブ
1内に入射する。光ファイバ19cの端面には反射防止
膜20による反射防止処理が施されている。この反射防
止膜20を備えることにより、光ファイバカプラ19に
より分岐された光の光ファイバ19cの端面での反射を
効果的に抑えることができる。さらに、この光ファイバ
19cの端面から出射する光は、光検知器21に入射し
てその強度が検知されることにより、他方の光ファイバ
19dに分岐されて光ファイバプローブ1に入射する光
の強度の参照となる。
【0051】ところで、光ファイバプローブ1はシアフ
ォース制御法によりコア先端2aが常に光記録媒体11
の表面近傍に位置するように制御される。即ち、光ファ
イバプローブ1の一部には振動子としてPZT22が取
付けられており、ファンクションジェネレータ23によ
る駆動の下、ドライバ24を介してこのPZT22を駆
動させることより、光記録媒体11に対して垂直に保持
させた光ファイバプローブ1の先端を光記録媒体11に
対して水平に振動させ得るように構成されている。シア
フォース制御法は、この光ファイバプローブ1が振動す
る際にその先端と光記録媒体11の表面との間の摩擦に
よって生ずる振動の振幅の変化を、レーザ光源25によ
り光ファイバプローブ1に対して照射した光を光検知器
26によりレーザ光の光軸ずれとして検出し、この光検
知器26の出力をz軸用のドライバ16に対するロック
インアンプ27にフィードバックさせて、PZTスキャ
ナ13のz軸方向の位置を微調整することにより、光記
録媒体11の表面と光ファイバプローブ1の先端との間
の間隔を常に一定に保つ制御法である。このようなシア
フォース制御法による場合、レーザ光源25の光を集光
し、ノンコートの光ファイバプローブ1に照射する。こ
のノンコートな光ファイバプローブ1からの反射光を、
光検知器26において検知し、光ファイバプローブ1の
振幅をPC14によりモニタする。この場合、本実施の
形態では、レーザ光源25を照射する光ファイバプロー
ブ1の部分を金属コートすることにより、その反射強度
を高めることができ、光検知器26で微小な変位を確実
にモニタできる。
【0052】もっとも、本実施の形態では、シアフォー
ス制御法を用いたが、光てこ方式や振動水晶子を用い
て、コア先端2aが常に光記録媒体11の表面近傍に位
置するように制御してもよい。
【0053】光ファイバカプラ19により光ファイバ1
9dに分岐した光は、光ファイバプローブ1の先端コア
2aから出射する。この出射光は、光記録媒体11のA
g層(反射層)で反射され、再びノンコートな光ファイ
バプローブ1に入射する。このとき、光記録媒体11の
相状態を反映し、反射強度が異なる。本実施の形態で
は、アモルファス状態であれば反射強度が低く、結晶状
態であれば反射強度は高くなっている。
【0054】ここで、この光ファイバプローブ1に再び
入射する光の大部分は、その円錐台状の先端コア2aの
切断面2b部分から入射する。このときの様子を図4を
参照して説明する。
【0055】まず、ノンコートの光ファイバプローブ1
の先端部から出射する光は、そのクラッド端面3a又は
円錐台状のコア先端2aから点光源状の広がりを持って
出射する。この出射光のうち、光記録媒体11内部に位
置する反射層(Ag層)で反射され、この光記録媒体1
1表面に対して図4(a)に示すように垂直に戻る光2
8a,28bと図4(b)に示すように斜めに戻る光2
8cとが存在する。
【0056】図4(a)に示す光記録媒体11表面に対
して垂直に戻る光28a,28bのうち、光ファイバプ
ローブ1の円錐台状のコア先端2aの切断面2bに入射
する光28aは、そのまま光ファイバ4にカップリング
し、導入される。しかし、それ以外のところから入射す
る光28bは、コア先端2aの斜面において全反射さ
れ、ほとんど光ファイバ4にカップリングしない。ま
た、図4(b)に示すように光記録媒体11表面に対し
て斜めに戻る光28cは、図示するような光路を通って
クラッド3内に入り込むため、これも光ファイバ4にカ
ップリングしない。
【0057】このように、光ファイバ4の空間フィルタ
機能を用いることで、光の解像限界を超える微細な光学
的な観察が行なうことができる。特に、シングルモード
の光ファイバ4を用いることで、その空間フィルタ機能
をさらに効果的にすることができる。この空間フィルタ
機能を効果的にするために、シングルモードの光ファイ
バ4のカットオフ波長としては前述したように1μm以
下、好ましくは800nm以下がよい。
【0058】光ファイバ4にカップリングした戻り光
(光28a)は、光ファイバ19dに導入された後、光
ファイバカプラ19により光ファイバ19bにカップリ
ングされ、光検出器29により検出され、ロックインア
ンプ30を介してPC14に取り込まれ、光記録媒体1
1の記録情報の再生検出等に供される。なお、ドライバ
31を介して光源17を駆動させるためのファンクショ
ンジェネレータ32の信号もロックインアンプ30を介
してPC14に取り込まれる。
【0059】ところで、通常の遮光用の金属膜33が開
口先端部分を除いて全面的に成膜されている光ファイバ
プローブ34の場合、図5(a)に示すように円錐台状
の先端コア2aにおいて、反射し再び、入射方向に戻っ
て行く。この図5(a)に示される戻り光35aは、イ
ルミネーション/コレクションモードにより光ファイバ
プローブ34の先端から再び入射する光(信号光)と同
じ光路となるため、ノイズの原因となる。しかし、本実
施の形態のようなノンコートの光ファイバプローブ1の
場合、図5(b)に示すように円錐台状の先端コア2a
の斜面部分から出射していく。このように、ノンコート
の光ファイバプローブ1を用いることで、イルミネーシ
ョン/コレクションモード時に問題となる光ファイバプ
ローブ1の先端での戻り光の問題も、解消することがで
きる(高S/Nな検出ができる)。
【0060】このようなノンコートの光ファイバプロー
ブ1は、イルミネーション/コレクションモードによる
検出においては、光ファイバ4の空間フィルタ機能を用
いて、光の解像限界を超える微細な光学特性を観察する
ことができる。しかし、イルミネーションモードやコレ
クションモードでは、このような微小局所の光学特性を
得ることができない。つまり、前者においては、上述し
たようにクラッド端面3a又は円錐台状のコア先端2a
から点光源状の広がりを持って出射するため、微細局所
を照射することができない。また、後者においては、円
錐台状のコア先端2aの斜面からの入射光が多く、前者
同様に、微小局所の光学特性を観察することができな
い。
【0061】ちなみに、ノンコートの光ファイバプロー
ブ1を用いて、SNOMのイルミネーション/コレクシ
ョンモードで観察した結果(SNOM像の写真)を図6
に示す。図からも分かるように、780nmの波長の光
を用いて、このノンコートの光ファイバプローブ1によ
り、0.35μmピッチの記録マークまで観察できてい
る。このようにノンコートの光ファイバプローブ1を用
いることで、近接場プローブと同様の解像度を得られる
のみならず、高S/Nなイルミネーション/コレクショ
ンのSNOM像を得ることもできる。
【0062】本発明の第二の実施の形態を図3を参照し
て説明する。本実施の形態は、ノンコートの光ファイバ
プローブ1を用いて、イルミネーション/コレクション
モードにより記録情報の再生を行う光記録媒体再生装置
への適用例(請求項8ないし10記載の発明に相当す
る)であり、基本的には前述の走査近接場光顕微鏡装置
の場合と同様であるため、図3を用いて説明する。光記
録媒体11としては、相変化型の光記録媒体が用いられ
ている。なお、光記録媒体11の層構成としては、上層
側から順にZnS・SiO2(20nm)/AgInS
bTe(10nm)/ZnS・SiO2(20nm)/
Ag(120nm)/ポリカーボネイト基板(0.6m
m)なる積層構造とされている。
【0063】このような光記録媒体11は、ステージ1
2上に設けられてx,y平面(図中、水平面)及びz方
向(図中、垂直方向)に変位駆動自在なPZTスキャナ
13上に搭載されて、その表面に光ファイバプローブ1
のコア先端2aが近接対峙するように配設されるもので
ある。PZTスキャナ13はパソコン(PC)14によ
る制御の下に、x,y平面方向用のドライバ15、z方
向用のドライバ16を介して3次元的に変位駆動される
ことにより、光ファイバプローブ1に対する光記録媒体
11の相対的位置を順次変位させる(具体的には、光記
録媒体11を回転駆動させる)。
【0064】光源17から出射されたレーザ光(λ=7
80nm)は、レンズ18により光ファイバカプラ19
における光ファイバ19aに結合される。光ファイバ1
9aに結合されたレーザ光は、光ファイバカプラ19に
より2つの光ファイバ19c,19dに分岐される。本
実施の形態では、これらの2つの光ファイバ19c,1
9dへの分岐比は、19c:19d=5:1に設定され
ているが、この分岐比は、その目的に応じて適宜変えて
も問題はない。また、光ファイバカプラ19により、分
岐される光ファイバの数も、3本以上でも問題はない。
【0065】光ファイバ19dに対してはノンコートの
光ファイバプローブ1が接続されており、この光ファイ
バ19d側に分岐されたレーザ光が光ファイバプローブ
1内に入射する。光ファイバ19cの端面には反射防止
膜20による反射防止処理が施されている。この反射防
止膜20を備えることにより、光ファイバカプラ19に
より分岐された光の光ファイバ19cの端面での反射を
効果的に抑えることができる。さらに、この光ファイバ
19cの端面から出射する光は、光検知器21に入射し
てその強度が検知されることにより、他方の光ファイバ
19dに分岐されて光ファイバプローブ1に入射する光
の強度の参照となる。
【0066】ところで、光ファイバプローブ1はシアフ
ォース制御法によりコア先端2aが常に光記録媒体11
の表面近傍に位置するように制御される。即ち、光ファ
イバプローブ1の一部には振動子としてPZT22が取
付けられており、ファンクションジェネレータ23によ
る駆動の下、ドライバ24を介してこのPZT22を駆
動させることより、光記録媒体11に対して垂直に保持
させた光ファイバプローブ1の先端を光記録媒体11に
対して水平に振動させ得るように構成されている。この
光ファイバプローブ1が振動する際にその先端と光記録
媒体11の表面との間の摩擦によって生ずる振動の振幅
の変化を、レーザ光源25により光ファイバプローブ1
に対して照射した光を光検知器26によりレーザ光の光
軸ずれとして検出し、この光検知器26の出力をz軸用
のドライバ16に対するロックインアンプ27にフィー
ドバックさせて、PZTスキャナ13のz軸方向の位置
を微調整することにより、光記録媒体11の表面と光フ
ァイバプローブ1の先端との間の間隔を常に一定に保つ
制御法である。このようなシアフォース制御法による場
合、レーザ光源25の光を集光し、ノンコートの光ファ
イバプローブ1に照射する。このノンコートな光ファイ
バプローブ1からの反射光を、光検知器26において検
知し、光ファイバプローブ1の振幅をPC14によりモ
ニタする。この場合、本実施の形態では、レーザ光源2
5を照射する光ファイバプローブ1の部分を金属コート
することにより、その反射強度を高めることができ、光
検知器26で微小な変位を確実にモニタできる。
【0067】もっとも、本実施の形態では、シアフォー
ス制御法を用いたが、光てこ方式や振動水晶子を用い
て、コア先端2aが常に光記録媒体11の表面近傍に位
置するように制御してもよい。
【0068】光ファイバカプラ19により光ファイバ1
9dに分岐した光は、光ファイバプローブ1の先端コア
2aから出射する。この出射光は、光記録媒体11のA
g層(反射層)で反射され、再びノンコートな光ファイ
バプローブ1に入射する。このとき、光記録媒体11の
相状態を反映し、反射強度が異なる。本実施の形態で
は、アモルファス状態であれば反射強度が低く、結晶状
態であれば反射強度は高くなっている。この光記録媒体
11の相状態による反射強度の違いを用いて、光記録媒
体11に記録されている情報を再生している。本実施の
形態では、4元素系の相変化型の光記録媒体11を例に
しているが、GeSbTeからなる3元素系の相変化型
の材料やTeSePb系及びフタロシアニン系の追記型
の光記録媒体を用いてもよい。また、光磁気による光記
録媒体でも問題はない。
【0069】このように、光記録媒体再生装置の再生ヘ
ッドとして、ノンコートの光ファイバプローブ1を用い
ることで、この光ファイバプローブ1の先端部での戻り
光を効果的に抑えることができる。さらに、イルミネー
ション/コレクションモードにより検出(再生)するこ
とにより、第一の実施の形態のSNOM装置で示したよ
うに、光ファイバ4が有する空間フィルタ機能を用い、
光の解像限界を超える微細な記録マークを再生すること
ができる。
【0070】なお、光ファイバプローブ1に関しては、
磁気ハードディスクに使われている、いわゆるスライダ
に搭載させるようにしてもよい。この場合、円盤状の記
録媒体を高速に回転させ、スライダと記録媒体との間に
流れる空気の流れにより生じる浮上力により、プローブ
先端と記録媒体との間の距離を一定に保つ。これによ
り、シアフォース盛業法による場合と同程度の距離に両
者の距離を安定に保つことができ、記録媒体上の記録情
報を読み取る(再生する)ことができる。
【0071】本発明の第三の実施の形態を図7ないし図
9を参照して説明する。本実施の形態は、例えば、図1
及び図2に示したような構造の光ファイバプローブ1
(直径約2μmのコア2と外径約125μmのクラッド
3とからなるシングルモードの光ファイバ4を基本とす
る光ファイバプローブ)を、FIB法を用いることなく
円錐状又は円錐台状に形成する製造方法に関する。基本
的には、前述したように光ファイバ4の一端面を、フッ
酸とフッ化アンモンとの混合液からなるエッチング液に
浸す。この場合、エッチング液のフッ酸とフッ化アンモ
ンとの混合比としては、各溶液の体積比としてHF(5
0%):NHF4(40%):H2O=1:10:1とし
ており、エッチング時間は30分としている。図7はこ
のようなエッチングにより形成された光ファイバプロー
ブ1の先端部分のSEM(走査型電子顕微鏡)像の写真
を示し、円錐台上面の円形コアの直径は約600nmで
ある。また、円錐台コア2の高さは約1000nmであ
る。
【0072】ここに、フッ酸とフッ化アンモンとの混合
液からなるエッチング液によるウェットエッチングの時
間を長くすることにより、円錐台コア2の高さが高くな
るとともに、円錐台上面の円形コアの直径が小さくな
る。エッチング時間を30分、60分、90分と各々異
ならせた場合の光ファイバプローブ1の端面のコアの様
子に関するSEMの写真を図8(a)〜(c)に各々示
す。図8(a)〜(c)からも分かるように、エッチン
グ時間を長くするに伴い円錐台コア2の高さが高くな
り、かつ、円錐台上面の円形コアの直径が小さくなる。
従って、このエッチング時間を制御することにより、円
錐台上面の円形状端面の直径寸法が1μm以下となるよ
うに光ファイバプローブ1を形成できるだけでなく、そ
の直径寸法を制御することもできる。
【0073】また、フッ酸とフッ化アンモンとの混合比
を可変制御することにより円錐台コア2の断面形状を変
えることができる。例えば、各溶液の体積比としてHF
(50%):NHF4(40%):H2O=1:1.7:
1とし、エッチング時間を30分としたエッチングによ
り形成された光ファイバプローブ1の先端部分のSEM
像の写真を図9に示す。図8(c)と図9との対比から
も分かるように、フッ化アンモンとの混合比を大きくす
ることにより、図8(c)のように先端角を鋭角に形成
できることとなる。
【0074】このように、光ファイバプローブ1をエッ
チングにより製造する上で、フッ酸とフッ化アンモンと
の混合液からなるエッチング液の混合比及びこのエッチ
ング液によるエッチング時間を適宜制御することによ
り、FIBを用いることなく、所望とする形状の円錐台
コア2を形成することができる。
【0075】
【発明の効果】請求項1記載の発明の光ファイバプロー
ブによれば、一端面先端部において、円錐状又は円錐台
状に突出するコア先端のみを有するノンコートの光ファ
イバプローブとしたので、SNOM装置等の光学装置に
用いる場合に、他方の端面側から入射される光に対し
て、この一端面先端部での戻り光を効果的に抑制するこ
とができる。
【0076】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の光ファイバプローブにおいて、円錐台状のコア先端
の直径寸法を1μm以下に規定したので、特に、イルミ
ネーション/コレクションモードにより検出するSNO
M装置等の光学装置に用いる場合の空間フィルタとして
の効果を十分に発揮させることができる。
【0077】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の光ファイバプローブにおいて、コア先端部分
を除く光ファイバの外周面を金属膜で被膜したので、S
NOM装置等の光学装置においてシアフォース制御法を
用いる場合に、光ファイバプローブに照射される反射強
度を強めることができ、その制御精度を高めることがで
きる。
【0078】請求項4記載の発明によれば、請求項1,
2又は3記載の光ファイバプローブにおいて、シングル
モードの光ファイバを用いるようにしたので、光ファイ
バ自体が有する空間フィルタ機能を利用することがで
き、SNOM装置等の光学装置に用いる場合の空間フィ
ルタとしての効果をより一層発揮させることができ、光
の解像限界を超える微細パターンを効果的に観察でき
る。
【0079】請求項5記載の発明の走査近接場光顕微鏡
装置によれば、請求項1ないし4の何れか一に記載の光
ファイバプローブを用いるようにしたので、走査近接場
光顕微鏡装置として不透明な観察試料を高S/Nで高解
像度に検出することができる。
【0080】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の走査近接場光顕微鏡装置として、イルミネーション
/コレクションモードにより観察試料を検出するように
したので、不透明な観察試料を高S/Nで高解像度に検
出することができる。
【0081】請求項7記載の発明によれば、請求項5又
は6記載の走査近接場光顕微鏡装置において、コア先端
部分を除く光ファイバの外周面を金属膜で皮膜してなる
請求項3記載のノンコートの光ファイバプローブを用い
てシアフォース制御法によりコア先端の位置を制御する
ようにしたので、そのノンコートの光ファイバプローブ
に照射されるレーザ光の反射強度を強めることができる
ため、このノンコートの光ファイバプローブのコア先端
と観察試料表面との間の間隔を精度よく制御することが
できる。
【0082】請求項8記載の発明の光記録媒体再生装置
によれば、光記録媒体表面に対峙する光ファイバプロー
ブとして、請求項1ないし4の何れか一に記載の光ファ
イバプローブを用いるようにしたので、光記録媒体再生
装置として不透明な光記録媒体に記録されている微小な
記録マークを高S/Nで高解像度に検出することができ
る。
【0083】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載の光記録媒体再生装置として、イルミネーション/コ
レクションモードにより光記録媒体の記録情報を再生検
出するようにしたので、微小な記録マークを高S/Nで
高解像度に検出することができる。
【0084】請求項10記載の発明によれば、請求項8
又は9記載の光記録媒体再生装置において、コア先端部
分を除く光ファイバの外周面を金属膜で皮膜してなる請
求項3記載のノンコートの光ファイバプローブを用いて
シアフォース制御法によりコア先端の位置を制御するよ
うにしたので、そのノンコートの光ファイバプローブに
照射されるレーザ光の反射強度を強めることができるた
め、このノンコートの光ファイバプローブのコア先端と
光記録媒体表面との間の間隔を精度よく制御することが
できる。
【0085】請求項11記載の発明によれば、請求項1
ないし3の何れか一に記載の光ファイバプローブの製造
方法であって、フッ酸とフッ化アンモンとの混合液から
なるエッチング液の混合比及び前記エッチング液による
エッチング時間を制御して円錐状又は円錐台状のコア形
状を形成するようにしたので、FIBを用いることな
く、所望とする円錐状又は円錐台状のコア形状を形成す
ることができる。
【0086】請求項12記載の発明によれば、請求項4
記載の光ファイバプローブの製造方法であって、シング
ルモードの光ファイバをフッ酸とフッ化アンモンとの混
合液からなるエッチング液のウェットエッチングにより
エッチングして形成する際に、前記エッチング液の混合
比及び前記エッチング液によるエッチング時間を制御し
て円錐状又は円錐台状のコア形状を形成するようにした
ので、シングルモードの光ファイバに関して、FIBを
用いることなく、所望とする円錐状又は円錐台状のコア
形状を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一及び第二の実施の形態の光ファイ
バプローブ構造を示す断面図である。
【図2】金属膜による被膜状態を示す光ファイバプロー
ブの正面図である。
【図3】走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装
置を示す構成図である。
【図4】戻り光の様子を説明するための光ファイバプロ
ーブの断面図である。
【図5】金属膜の影響を説明するための光ファイバプロ
ーブの断面図である。
【図6】SNOM像を拡大して示す写真である。
【図7】本発明の第三の実施の形態を説明するためのS
EM像を拡大して示す写真である。
【図8】エッチング時間を異ならせた場合のSEM像を
拡大して示す写真である。
【図9】エッチング液の混合比を変えた場合のSEM像
を拡大して示す写真である。
【符号の説明】
1 光ファイバプローブ 2 コア 2a コア先端 3 クラッド 3a クラッド端面 4 光ファイバ 5 金属膜 11 観察試料、光記録媒体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/09 G11B 7/09 B 7/135 7/135 A 7/22 7/22 G12B 21/06 G12B 1/00 601C Fターム(参考) 2F065 AA49 AA50 AA54 DD04 DD05 DD12 FF00 GG04 LL00 LL02 2H052 AA07 AF19 5D118 AA13 BA01 BF02 CD02 CD15 DC10 EA11 5D119 AA11 AA20 AA22 BA01 CA06 DA05 EA03 JA35 JA64 NA05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアとクラッドとからなる光ファイバの
    一端面に前記クラッド端面から円錐状又は円錐台状に突
    出するコア先端を有することを特徴とする光ファイバプ
    ローブ。
  2. 【請求項2】 前記コア先端を形成する円錐台状の円形
    状端面の直径寸法が1μm以下であることを特徴とする
    請求項1記載の光ファイバプローブ。
  3. 【請求項3】 円錐状又は円錐台状に突出させた前記コ
    ア先端部分を除く前記光ファイバの外周面を金属膜で被
    膜してなることを特徴とする請求項1又は2記載の光フ
    ァイバプローブ。
  4. 【請求項4】 前記光ファイバが、シングルモードの光
    ファイバであることを特徴とする請求項1,2又は3記
    載の光ファイバプローブ。
  5. 【請求項5】 観察試料に対峙する光ファイバプローブ
    として、請求項1ないし4の何れか一に記載の光ファイ
    バプローブを用いてなることを特徴とする走査近接場光
    顕微鏡装置。
  6. 【請求項6】 イルミネーション/コレクションモード
    により前記観察試料の光学特性を検出することを特徴と
    する請求項5記載の走査近接場光顕微鏡装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の光ファイバプローブにお
    ける前記光ファイバの前記コア先端と前記観察試料との
    間の間隔をシアフォース制御法により制御することを特
    徴とする請求項5又は6記載の走査近接場光顕微鏡装
    置。
  8. 【請求項8】 光記録媒体表面に対峙する光ファイバプ
    ローブとして、請求項1ないし4の何れか一に記載の光
    ファイバプローブを用いてなることを特徴とする光記録
    媒体再生装置。
  9. 【請求項9】 イルミネーション/コレクションモード
    により前記光記録媒体の記録情報を再生検出することを
    特徴とする請求項8記載の光記録媒体再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項3記載の光ファイバプローブに
    おける前記光ファイバの前記コア先端と前記光記録媒体
    との間の間隔をシアフォース制御法により制御すること
    を特徴とする請求項8又は9記載の光記録媒体再生装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし3の何れか一に記載の
    光ファイバプローブの製造方法であって、フッ酸とフッ
    化アンモンとの混合液からなるエッチング液の混合比及
    び前記エッチング液によるエッチング時間を制御して円
    錐状又は円錐台状のコア形状を形成するようにしたこと
    を特徴とする光ファイバプローブの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項4記載の光ファイバプローブの
    製造方法であって、フッ酸とフッ化アンモンとの混合液
    からなるエッチング液のウェットエッチングによりエッ
    チングしてシングルモードの光ファイバを形成する際
    に、前記エッチング液の混合比及び前記エッチング液に
    よるエッチング時間を制御して円錐状又は円錐台状のコ
    ア形状を形成するようにしたことを特徴とする光ファイ
    バプローブの製造方法。
JP2000084124A 2000-01-07 2000-03-24 光ファイバプローブ、走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法 Pending JP2001255255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084124A JP2001255255A (ja) 2000-01-07 2000-03-24 光ファイバプローブ、走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000005833 2000-01-07
JP2000-5833 2000-01-07
JP2000084124A JP2001255255A (ja) 2000-01-07 2000-03-24 光ファイバプローブ、走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001255255A true JP2001255255A (ja) 2001-09-21

Family

ID=26583509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000084124A Pending JP2001255255A (ja) 2000-01-07 2000-03-24 光ファイバプローブ、走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001255255A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130274726A1 (en) * 2010-10-19 2013-10-17 Tohoku University Optical fiber and an underwater shockwave generating device employing the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130274726A1 (en) * 2010-10-19 2013-10-17 Tohoku University Optical fiber and an underwater shockwave generating device employing the same
US9433466B2 (en) * 2010-10-19 2016-09-06 Tohoku University Optical fiber and an underwater shockwave generating device employing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4325172B2 (ja) 近接場光発生プローブ及び近接場光発生装置
CN1202431C (zh) 近场光探头和近场光学显微镜及光记录/再生装置
US7630287B2 (en) Near field optical head and optical recording device
US5635977A (en) Optical probe element and a recording and reproduction device using the optical probe element
JP4591500B2 (ja) 近接場光発生プローブ及び近接場光発生装置
JP2002228573A (ja) 高速走査探針顕微鏡用高周波振動探針
JP4601867B2 (ja) 近視野光ヘッド
WO1999049459A1 (fr) Appareil d'enregistrement
JP2001255255A (ja) 光ファイバプローブ、走査近接場光顕微鏡装置及び光記録媒体再生装置並びに光ファイバプローブの製造方法
US6429419B1 (en) Near-field optical head
JP4681162B2 (ja) 近視野光発生素子の作製方法
JP2000113485A (ja) 光ヘッド並びにそれを用いた光情報記録装置及び光情報再生装置
JP4610855B2 (ja) 近視野光発生素子、近視野光記録装置、および近視野光顕微鏡
JP3117667B2 (ja) 光ファイバプローブ及びその製造方法
JP4153114B2 (ja) 近視野光メモリヘッド
JPH10206660A (ja) 光学素子、光学素子の作成方法、情報記録再生装置および走査型プローブ顕微鏡
JP3474833B2 (ja) 近接場光検出光学系、近接場光学装置、近接場光学顕微鏡、光学式情報再生装置、および光学情報の検出方法
JP4498429B2 (ja) 近視野光ヘッド
JP4339387B2 (ja) 近視野光メモリヘッド
JP2000182264A (ja) 平面型プローブ及びその形成方法
JP2001195766A (ja) 光記録再生装置
JP2000285502A (ja) 近視野光ヘッド
JP2000251282A (ja) 近接場光記録/再生装置
JP2009163864A (ja) 近視野光発生素子、近視野光記録装置、および近視野光顕微鏡
JP2006226901A (ja) 近接場光プローブ、この近接場光プローブの作製方法および作製装置