JP2001254983A - 高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置 - Google Patents

高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置

Info

Publication number
JP2001254983A
JP2001254983A JP2000066697A JP2000066697A JP2001254983A JP 2001254983 A JP2001254983 A JP 2001254983A JP 2000066697 A JP2000066697 A JP 2000066697A JP 2000066697 A JP2000066697 A JP 2000066697A JP 2001254983 A JP2001254983 A JP 2001254983A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction port
tornado
pressure
pressure suction
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000066697A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumasa Yonedo
一征 米堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tornex Inc
Original Assignee
Tornex Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tornex Inc filed Critical Tornex Inc
Priority to JP2000066697A priority Critical patent/JP2001254983A/ja
Publication of JP2001254983A publication Critical patent/JP2001254983A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ventilation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】大風量・高圧力の送風機に頼らないで、高速竜
巻を容易に発生させ、その高速竜巻の特性を利用する高
速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置を提供
する。 【解決手段】気体を一定方向に旋回させて旋回気流9と
し、この旋回気流9の回転軸方向の少なくとも一方から
気体を吸引して竜巻10を発生させ、その際の気体の吸
引を、吸引圧力を高くした高圧吸引口1と該高圧吸引口
1の吸引圧力よりも低くした低圧吸引口2とで行い、発
生した竜巻10のコア部11の外径における風速を高速
とし、その高速の竜巻のコア部11が高圧吸引口1に向
かって吸引され、コア部以外の竜巻部分12が低圧吸引
口2に向かって吸引されるから、高圧吸引口1における
吸引圧力を高めることで、竜巻10のコア部11の外径
における風速を吸引圧力の限界まで高くすることが可能
となり、高速で拡散する汚染物を高速の竜巻10で捕捉
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工的に高速の竜
巻を発生させ、その高速竜巻が有する特性を利用出来る
ようにした高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利
用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、人工的に竜巻を発生させる方法と
しては、図17に示すように、ほぼ完全に閉鎖状態にあ
る円筒体aに吹出ノズルbを設け、この吹出ノズルbか
ら円筒体aの側壁cに沿って空気を吹き出し旋回気流と
なし、同時に吸引口dから空気を吸引することで、竜巻
tを発生させることが知られている。これは所謂管内竜
巻と言われ、最も古くから知られているものである。
【0003】また、他の方法としては、図18に示すよ
うに、前面が開口しフードとして用いる箱体eの上面に
2箇所の吸引口dを設けると共に開口部f両側に吹出パ
イプgを設け、2本の吹出パイプgから空気を吹き出し
エアーカーテンhを形成し、同時に2本の吸引口dから
空気を吸引すると、箱体e内に2つの旋回気流が出来、
更に竜巻tを形成することが知られている。そして、こ
のフードとしての箱体e内で煙、有害ガス及び多量の粉
塵の存在下での作業を行っている。
【0004】また、他の方法として、図19に示すよう
に、空気を吹き出すことでエアーカーテンhを形成する
4本の吹出パイプgを、その空気吹き出し方向が同一回
転となるように互いに平行となるように配置し、吹出パ
イプgからのエアーカーテンhの伴流作用により旋回気
流iを形成させ、吹出パイプgの軸方向両端の少なくと
も一端に吸引口dを、旋回気流iの軸方向に位置させて
設け、かつ両端面の少なくとも他方に遮蔽板jを設けて
なる。そして、吹出パイプgから空気を吹き出すと共に
吸引口dから空気を吸引することによって、エアーカー
テンh内の空間に吸引口dに向かう竜巻tを発生させる
ものである(本出願人が特開昭62−178826号公
報において開示したものである。)。
【0005】更に、他の方法としては、図20に示すよ
うに、湾曲板kの両側面に遮蔽板jを設けると共に該遮
蔽板jの少なくとも一方に吸引口dを設け、この湾曲板
kの湾曲方向一端に吹出パイプgを設け、かつこの吹出
パイプgの空気吹き出し方向を、湾曲板kの両端を結ぶ
平面・と反湾曲板k側に90度との範囲内に向けるもので
ある。そして、吹出パイプgから空気を吹き出すと共に
吸引口dから空気を吸引することにより、エアーカーテ
ンhと湾曲板kとの間に旋回気流iを形成し、吸引口d
に向かうと共に横方向の竜巻tを発生させるものである
(本出願人が特開平2−290452号公報において開
示したものである。)。
【0006】しかしながら、上述した従来の竜巻発生方
法は、いずれも壁面や空気の吹き出しを巧みに利用し
て、一定空間を囲いその空間内に強制的に旋回気流を発
生させ、その渦の回転軸方向から空気を吸引することに
より竜巻を発生させるものである。すなわち、ランキン
の合成渦の考えによれば、渦には外側の自由渦とその内
側にある強制渦とがあり、従来の竜巻発生方法は壁面や
空気の吹き出しを利用して外側の自由渦にエネルギーを
付与し、竜巻の内側の強制渦であるコア部を駆動してい
ることになる。従って、竜巻のコア部の外径における風
速を50m/秒以上の高速(なお、ここでは竜巻のコア
部の外径における風速が50m/秒以上である場合を高
速竜巻と定義する。すなわち、風速が50m/秒と言う
ことは、猛烈な台風の風速であり、時速に換算すれば1
80kmであって、高速竜巻と定義するのに妥当性を有す
る。)とするには、吸引口dから大風量・高圧力で吸引
し、竜巻に進入する風速を50(m/秒)×コア部の半
径d(m)/竜巻の半径D(m)に相当する風速(m/
秒)と150mmH2O以上の吸引圧力とにする必要があ
る。
【0007】このような高速竜巻は、例えば、潤滑部に
潤滑油を噴霧して潤滑する方式の場合に、潤滑部に未付
着の霧状の潤滑油を回収するのに必要となる。すなわ
ち、潤滑部に潤滑油を噴霧するためには高速の圧力エア
ー噴霧ノズルから吹き出す必要があり、その初速は50
m/秒以上200m/秒を越える場合もある。未付着の
霧状の潤滑油は、拡散して機械の周辺を汚すため、有効
に回収するには潤滑部に衝突しない霧状の潤滑油をも回
収しなければならないから、霧状の潤滑油の初速以上の
竜巻のコア部の外径における風速が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のようにして高速竜巻を得ることは、大風量・高圧
力の送風機が必要となる。送風機は比較的大風量を得や
すいが、高圧力も必要であると巨大且つ特殊な構造の送
風機となる。そして、その大風量中に不純物等、例えば
未付着の霧状の潤滑油が含まれている場合、その大風量
から霧状の潤滑油を除去しなければならない。当然霧状
の潤滑油が一定量であれば、大風量となる分だけ霧状の
潤滑油濃度が低く、除去がそれだけ難しいことになる。
かくして、霧状の潤滑油を有効に回収出来ず、機械の周
辺が潤滑油により汚染されることになるし、作業員の転
倒の原因、健康上の不都合も生じる。
【0009】その意味で、初速が50m/秒以上200
m/秒を越えるような場合であっても、それに打ち勝つ
だけの高速竜巻を大風量・高圧力の送風機にのみ頼るこ
となく、発生させることの出来る高速竜巻発生方法が要
望されていた。
【0010】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたもので、大風量・高圧力の送風機にのみ頼ることな
く、高速竜巻を容易に発生させることが出来、その高速
の竜巻の有する特性を利用出来るようにした高速竜巻発
生方法及びその装置並びにその利用装置を提供すること
を課題とする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明の高速竜巻発生方法は、気体を
一定方向に旋回させて旋回気流とし、該旋回気流の回転
軸方向の少なくとも一方から気体を吸引して竜巻を発生
させ、その際の気体の吸引を、吸引圧力を高くした高圧
吸引口と該高圧吸引口の吸引圧力よりも低くした低圧吸
引口とで行い、発生した竜巻のコア部の外径における風
速を高速としたことを特徴とする。したがって、この特
徴によれば、高圧吸引口と低圧吸引口とで吸引すると高
速竜巻が発生するが、その竜巻のコア部が高圧吸引口に
向かって吸引され、コア部以外の竜巻部分が低圧吸引口
に向かって吸引される。この現象はコア部以外の竜巻部
分の風速が外側から内側に行くに従い竜巻の中心からの
距離に反比例して加速して行く特性、つまりコア部が細
くなればなるほどコア部の外径の風速は高くなる特性を
利用し、また、このコア部の外径の風速はコア部内部の
静圧低下分を速度に換算した数値に等しくなり、コア部
内部の圧力はほぼ吸引口の静圧と等しくなるため、吸引
圧力が低ければ低いほどコア部は細くなり、コア部の外
径の風速は高くなる。従って、上述のとおり、竜巻のコ
ア部は吸引圧力が高い高圧吸引口に吸引され、吸引圧力
が低いコア部以外の竜巻部分は低圧吸引口に吸引される
ことになる。このため高圧吸引口における吸引圧力を高
めることで、理論的には竜巻のコア部の外径における風
速を吸引圧力の限界まで高くすることが可能となる。
【0012】請求項2記載の発明の高速竜巻発生方法
は、前記高圧吸引口の吸込風量は、前記低圧吸引口の吸
込風量より少ないことを特徴とする。したがって、この
特徴によれば、竜巻のコア部の外径寸法には限界があ
り、コア部を細くし過ぎると竜巻が消失したり旋回気流
の影響力の及ぶ範囲が減少するから、コア部を太く、つ
まり竜巻の中心からの距離を多くした位置でコア部の外
径とする必要があり、これも上述のコア部以外の竜巻部
分の風速が外側から内側に行くに従い竜巻の中心からの
距離に反比例して加速して行く特性を利用し、コア部以
外の竜巻部分の風速を大きくすれば、竜巻の中心からの
距離が小さくならないところ(コア部の外径)で最高速
度に達する。この際のコア部以外の竜巻部分の風速は高
々数m/秒高くするだけであるから、高圧力は必要なく
高々数m/秒高くするだけの吸い込み風量があればよい
ことになる。このため、高圧吸引口は低圧吸引口より高
い吸引圧力が必要となるが吸込風量を少なくし、低圧吸
引口は高圧吸引口より低い吸引圧力でよいが吸込風量を
多くすることで、上記と同様に高速竜巻を発生させ得
る。
【0013】請求項3記載の発明の高速竜巻発生方法
は、前記高圧吸引口はその周辺部を所定間隔を有して低
圧吸引口により囲われていることを特徴とする。したが
って、この特徴によれば、高圧吸引口とこれを囲う低圧
吸引口とで吸引するから、竜巻のコア部とそのコア部以
外の竜巻部分とが解離することなく、高速竜巻を発生さ
せ得る。
【0014】請求項4記載の発明の高速竜巻発生方法
は、前記高圧吸引口は、発生した竜巻のコア部及びその
周辺部を吸引するために、竜巻のコア部の外径より大き
い内径を有することを特徴とする。したがって、この特
徴によれば、高圧吸引口から竜巻のコア部及びその周辺
部を吸引することが出来る。
【0015】請求項5記載の発明の高速竜巻発生方法
は、気体を一定方向に旋回させて旋回気流とし、該旋回
気流の回転軸方向の少なくとも一方から気体を吸引して
竜巻を発生させ、その際の気体の吸引を、吸引圧力を少
なくとも150mmH2O以上とした高圧吸引口と、該高
圧吸引口の周囲を所定間隔を有して囲うと共にその吸引
圧力を150mmH2O未満とし且つ前記高圧吸引口の吸
引風量より多く吸引する低圧吸引口とで行い、発生した
竜巻のコア部の外径における風速を50m/秒以上の高
速としたことを特徴とする。したがって、この特徴によ
れば、高圧吸引口とこれを囲う低圧吸引口とで吸引する
から、竜巻のコア部とそれ以外の竜巻部分とが解離しず
らく、高速竜巻を発生させ得、更に高圧吸引口の吸引圧
力を150mmH2O以上にするから、コア部を細く且つ
耐久性を高め高圧吸引口からの吸引風量を減らし、低圧
吸引口の吸引圧力を150mmH2O未満とするから、上
記したコア部が細くなる分低圧吸引口からの吸引風量を
減らしても、50m/秒以上の高速竜巻を発生させ得
る。
【0016】請求項6の発明の高速竜巻発生方法は、前
記高圧吸引口の内径(R1 )と前記竜巻のコア部の外径
(R2 )との比率(R1 /R2 )は1.0より大である
ことを特徴とする。したがって、この特徴によれば、高
圧吸引口の内径が竜巻のコア部の外径よりも、比率で
1.0より大であるから、高圧吸引口はコア部ばかりか
その周辺部の気体をも吸引することができる。
【0017】請求項7の発明の高速竜巻発生方法は、前
記高圧吸引口及び前記低圧吸引口は、前記旋回気流の回
転軸方向の中心部に位置していることを特徴とする。し
たがって、この特徴によれば、旋回気流の回転軸方向の
中心部に高圧吸引口及び低圧吸引口が位置しているか
ら、竜巻のコア部とそのコア部以外の竜巻部分とがずれ
ず、高圧吸引口から主にコア部の気体が吸引され、低圧
吸引口からコア部以外の竜巻部分が主に吸引される。
【0018】請求項8の発明の高速竜巻発生方法は、前
記高圧吸引口及び前記低圧吸引口は、同心的に配置され
ていることを特徴とする。したがって、この特徴によれ
ば、高圧吸引口と竜巻のコア部及びその周辺部とが一致
し、低圧吸引口とコア部以外の竜巻部分とが一致するよ
うになって、高圧吸引口はコア部及びその周辺部を、外
側吸引口はコア部以外の竜巻部分をそのまま吸引するこ
とになる。
【0019】請求項9の発明の高速竜巻発生装置は、気
体進入口を有した箱体の対向する両側面に、吸引圧力を
高くした高圧吸引口と該高圧吸引口の吸引圧力よりも低
くし且つ前記高圧吸引口からの吸引風量より多く吸引す
る低圧吸引口とを設け、前記高圧吸引口に150mmH2
O以上の吸引圧力を有する高圧吸引源を接続し、前記低
圧吸引口に150mmH2O未満の吸引圧力を有する低圧
吸引源を接続し、前記竜巻のコア部の外径における風速
を50m/秒以上の高速としたことを特徴とする。した
がって、この特徴によれば、高圧吸引源からは吸引圧力
が高いが吸込風量を少なく気体を吸引し、且つ低圧吸引
源からは吸引圧力が低いが吸込風量を多く気体を吸引し
て、気体進入口から箱体内に入った気体は旋回気流とな
り、更に両側の高圧吸引口及び低圧吸引口に向かう高速
竜巻となり、両側に向かう高速竜巻であるから、障害物
に抗して竜巻が存在出来、障害物により竜巻が遮断され
壊れても障害物を外せば直ちに竜巻が再生し、加えて高
圧吸引口の吸引圧力を150mmH2O以上にするから、
コア部を細く且つ耐久性を高め高圧吸引口からの吸引風
量を減らし、低圧吸引口の吸引圧力を150mmH2O未
満とするから、コア部が細くなる分低圧吸引口からの吸
引風量も減らすことが出来、50m/秒以上の高速竜巻
を発生させ得る。
【0020】請求項10の発明の高速竜巻発生装置は、
前記高圧吸引口は、発生した竜巻のコア部及びその周辺
部を吸引するために竜巻のコア部の外径より大きい内径
を有すると共に、前記高圧吸引口はその周辺部を所定間
隔を有して前記低圧吸引口により囲われていることを特
徴とする。したがって、この特徴によれば、高圧吸引口
から竜巻のコア部及びその周辺部を吸引することが出
来、且つ高圧吸引口とこれを囲う低圧吸引口とで吸引す
るから、竜巻のコア部とそのコア部以外の竜巻部分とが
解離することなく、高速竜巻を発生させ得る。
【0021】請求項11の発明の高速竜巻発生装置は、
前記気体進入口は、前記箱体の両側面に設けられた前記
高圧吸引口と前記低圧吸引口とを結ぶ直線に平行に、前
記箱体に設けられていることを特徴とする。したがっ
て、この特徴によれば、気体進入口から箱体内に入った
気体は旋回気流となり、その旋回気流の回転軸方向の両
端に高圧吸引口と低圧吸引口とが位置しているから、そ
の旋回気流はそのままスムーズに高圧吸引口及び低圧吸
引口に向かう竜巻となる。
【0022】請求項12の発明の高速竜巻利用装置は、
気体進入口を有した箱体の対向する両側面に、吸引圧力
を高くした高圧吸引口と該高圧吸引口の吸引圧力よりも
低くし且つ前記高圧吸引口からの吸引風量より多く吸引
する低圧吸引口とを設け、前記高圧吸引口に150mmH
2O以上の吸引圧力を有する高圧吸引源を接続し、前記
低圧吸引口に150mmH2O未満の吸引圧力を有する低
圧吸引源を接続し、前記竜巻のコア部の外径における風
速を50m/秒以上の高速竜巻を発生させてなり、前記
箱体内に噴霧ノズルにて潤滑油を噴霧して潤滑する方式
の潤滑部を位置させて、該潤滑部に未付着の霧状の潤滑
油を前記高速竜巻により主に前記高圧吸引口より回収す
ることを特徴とする。したがって、この特徴によれば、
両側にある高圧吸引口及び低圧吸引口から気体を吸引し
て高速竜巻を発生させるから、障害物に抗して高速竜巻
が存在出来、仮に高速竜巻が障害物により遮断され壊れ
ても、障害物をずらすことで直ぐに高速竜巻が再生し、
且つこの箱体内に発生している高速竜巻は、そのコア部
の外径における風速が50m/秒以上であり、これによ
り箱体内にある潤滑部に噴霧ノズルにて潤滑油を噴霧し
て潤滑部に未付着となり高速で拡散する霧状の潤滑油を
巻き込み、主に高圧吸引口で少ない吸引風量にて回収す
る。
【0023】請求項13の発明の高速竜巻利用装置は、
前記高圧吸引口は、発生した竜巻のコア部及びその周辺
部を吸引するために竜巻のコア部の外径より大きい内径
を有すると共に、前記高圧吸引口はその周辺部を所定間
隔を有して前記低圧吸引口により囲われていることを特
徴とする。したがって、この特徴によれば、未付着とな
り高速で拡散する霧状の潤滑油は、竜巻のコア部とその
コア部以外の竜巻部分とが解離することなく、発生した
竜巻により巻き込まれ、更に竜巻のコア部外側の周辺部
に集まる性質があるから、竜巻のコア部の外径より大き
い内径を有する高圧吸引口により、吸引される。
【0024】請求項14の発明の高速竜巻利用装置は、
前記潤滑部は、両高圧吸引口及び両低圧吸引口間に生ず
る竜巻内に位置し、主に前記両高圧吸引口にて、前記潤
滑部に未付着の霧状の潤滑油を回収することを特徴とす
る。したがって、この特徴によれば、障害物に対して強
い高速竜巻であるから、潤滑部が高速竜巻に存在出来、
潤滑部に未付着となり高速で拡散する霧状の潤滑油を、
高速竜巻により直ちに高圧吸引口にて回収できる。
【0025】請求項15の発明の高速竜巻利用装置は、
前記箱体は開放面を有し、該開放面にこれを遮断するエ
アーカーテンを形成する吹出口を設け、該吹出口の並び
方向と前記箱体の両側面に設けた前記高圧吸引口と前記
低圧吸引口とを結ぶ直線とが平行であることを特徴とす
るしたがって、この特徴によれば、箱体の開放面に設け
た吹出口にてエアーカーテンを形成し、箱体の開放面を
エアーカーテンにて外部と遮断し、両側面の高圧吸引口
と低圧吸引口とから気体を吸引すれば、エアーカーテン
は箱体内に吸引されて旋回気流となり、その旋回気流の
回転軸方向の両端に高圧吸引口と低圧吸引口とが位置し
ているから、その旋回気流はそのままスムーズに高圧吸
引口及び低圧吸引口に向かう竜巻となる。
【0026】請求項16の発明の高速竜巻利用装置は、
対向する両板面に、吸引圧力を高くした高圧吸引口と該
高圧吸引口の吸引圧力よりも低くし且つ前記高圧吸引口
からの吸引風量より多く吸引する低圧吸引口とを設け、
前記対向する両板面間にこれの空間を囲うエアーカーテ
ンを形成する複数の気体吹出部を設け、該複数の気体吹
出部の吹出方向は時計回り及び反時計回りのいずれか一
方にし、更に、前記高圧吸引口に150mmH2O以上の
吸引圧力を有する高圧吸引源を接続し、前記低圧吸引口
に150mmH2O未満の吸引圧力を有する低圧吸引源を
接続し、前記竜巻のコア部の外径における風速を50m
/秒以上としてなり、前記空間内に噴霧ノズルにて潤滑
油を噴霧して潤滑する方式の潤滑部を位置させて、該潤
滑部に未付着の霧状の潤滑油を主に前記高圧吸引口より
回収することを特徴とする。したがって、この特徴によ
れば、複数の気体吹出部から気体を吹き出して両板面間
の空間をエアーカーテンにて囲い、両板面の高圧吸引口
と低圧吸引口とから気体を吸引すれば、エアーカーテン
は両板面間の空間内に吸引されて旋回気流となり、その
旋回気流はそのままスムーズに高圧吸引口及び低圧吸引
口に向かう竜巻となる。この竜巻のコア部の外径におけ
る風速が50m/秒以上の高速竜巻であるから、両板面
間の空間内にある潤滑部に噴霧ノズルにて潤滑油を噴霧
して、潤滑部に未付着となり高速で拡散する霧状の潤滑
油を巻き込み、主に内側吸引口にて回収できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜16に基づいて詳述する。図1は本発明の実施形態の
高速竜巻発生方法を示す斜視図であり、この図面におい
て、高圧吸引口1及びこの高圧吸引口1の吸引圧力より
も低くした低圧吸引口2から気体を吸引すると、気体は
気体進入口3から箱体4内に入り、箱体4の側面5、底
面6、側面7及び蓋8にガイドされて、一定方向に旋回
する旋回気流9になる。この旋回気流9の回転軸方向に
高圧吸引口1及び低圧吸引口2が位置しているから、旋
回気流9は、図2に示すように、高圧吸引口1及び低圧
吸引口2に向かう竜巻10となる。そして、この竜巻1
0のコア部11が高圧吸引口1に向かって吸引され、コ
ア部11以外の竜巻部分(以下単に、竜巻部分という)
12が低圧吸引口2に向かって吸引されている。この高
圧吸引口1における吸引圧力を高めることで、理論的に
は竜巻10のコア部11の外径における風速を吸引圧力
の限界まで高くすることが可能となる。
【0028】図1では旋回気流9を起こすため、箱体4
に気体進入口3を設けたが、旋回気流9を起こす方法に
ついては、限定がない。必要なのは旋回気流9の回転軸
方向から高圧吸引口1及び低圧吸引口2にて吸引するこ
とである。ここで、旋回気流9を起こす方法を例示すれ
ば、従来の技術で示した図17〜20などである。
【0029】次に、図3の本発明の実施形態を示す高速
竜巻発生装置のフロー図に基づいて、高速竜巻発生方法
を詳細に説明する。図面において、21は高速竜巻発生
装置を示し、この高速竜巻発生装置21は、気体進入口
22を有した箱体23の対向する両側面24、25に、
竜巻26のコア部27及びその周辺部28を吸引するた
めにコア部27の外径より大きい内径を有する高圧吸引
口29と該高圧吸引口29を所定間隔を有して囲い且つ
高圧吸引口29からの吸引風量より多く吸引する低圧吸
引口30とを設け、高圧吸引口29に150mmH2O以
上の吸引圧力を有する高圧吸引源である高圧送風機31
を接続し、低圧吸引口30に150mmH2O未満の吸引
圧力を有する低圧吸引源である低圧送風機32を接続
し、竜巻26のコア部27の外径における風速を50m
/秒以上としたものである。なお、ここで、高速竜巻と
は、既に述べたように、竜巻26のコア部27の外径に
おける風速が50m/秒以上である竜巻であると、定義
する。また、低圧送風機32の容量を詳述すれば、竜巻
26を作る箱体23内への進入風速が少なくとも0.5
m/秒を保持出来る吸引圧力及び風量以上で、高圧吸引
口29の150mmH2O未満の吸引圧力である。
【0030】前記箱体23は、この実施形態では直方体
をなし、上部が開放され、その開放面33には気体進入
口22を開けて蓋34が被せられている。この気体進入
口22は、箱体23の両側面24、25に設けられた前
記高圧吸引口29と前記低圧吸引口30とを結ぶ直線に
平行に、箱体23の上部の開放面33に設けられてい
る。このため、気体進入口22から箱体23内に入った
気体は旋回気流40となり、その旋回気流40の回転軸
方向の両端に高圧吸引口29と低圧吸引口30とが位置
しているから、その旋回気流40はそのままスムーズに
高圧吸引口29及び低圧吸引口30に向かう竜巻26と
なる。なお、箱体23は、図4に示す円筒体23a、多
角体23bでも良い。この場合両側面24、25は、図
4に示すように円筒体23aでは両円形部分となり、多
角体23bでは両多角形部分となる。これら円筒体23
a、多角体23bは直方体より旋回気流がスムーズに出
来、その点では都合がよい。ただし、利用装置とした場
合は設置条件により実施形態のような直方体となる場合
が多く想定される。
【0031】前記箱体23の対向する両側面24、25
には、前述のように、高圧吸引口29と低圧吸引口30
とが設けられている。これら高圧吸引口29及び低圧吸
引口30は、真円筒体が最もよいが、楕円筒体、長円筒
体、多角筒体でも大きな差し障りがない。この高圧吸引
口29は、その内径(R1 )が竜巻26のコア部27の
外径(R2 )より大きくなっている。この理由は竜巻2
6が上記した高速竜巻である場合、この高速竜巻が収束
した気体内に浮遊物があると、コア部27に隣接した周
辺部28にその浮遊物が集まることが、実験的且つ理論
的に確かめられているからである。そして、高圧吸引口
29の内径(R1 )と竜巻26のコア部27の外径(R
2 )との比率(R1 /R2 )は、1.0より大であるこ
とが望ましく、比率が1.0に満たない場合はコア部2
7に隣接した周辺部28に集まっている浮遊物を逃すこ
とになり、比率が大き過ぎると、浮遊物がそれほど集ま
っていない部分をも吸引して吸引風量が多くなることに
なって不都合となる。
【0032】前記箱体23の両側面24、25に設けら
れた高圧吸引口29及び低圧吸引口30は、図5に示す
ように、旋回気流40の回転軸方向のほぼ中心部に位置
するのが良い。すなわち、箱体23の気体進入口22か
ら入った気体は、箱体23の他の側面41、底面42、
側面43、蓋34に案内され、旋回気流40となるから
である。その旋回気流40の軸方向のほぼ中心部に高圧
吸引口29及び低圧吸引口30を位置させると、竜巻2
6の外側の竜巻部分とコア部27とがずれず、高圧吸引
口29から主にコア部27及びその周辺部28の気体が
吸引され、低圧吸引口30から更に外側の竜巻部分が吸
引されることになる。そして、高圧吸引口29及び低圧
吸引口30の設置位置が旋回気流40の軸方向のほぼ中
心部から大きく外れると、竜巻26の竜巻部分とコア部
27とが分離する現象、すなわち、竜巻26の竜巻部分
とは異なった位置にコア部27が存在することが実験的
に確かめられている。したがって、高圧吸引口29及び
低圧吸引口30は、特に高速竜巻を発生させるために、
旋回気流40の回転軸方向のほぼ中心部に位置するのが
良い。
【0033】更に、前記箱体23の両側面24、25に
設けられた高圧吸引口29及び低圧吸引口30は、図5
に示すように、互いに同心的に設けられるのが良い。同
心的であると、高圧吸引口29と竜巻26のコア部27
及びその周辺部28とが一致し、更に低圧吸引口30と
竜巻26の竜巻部分とが一致するようになって、高圧吸
引口29はコア部27及びその周辺部28を、低圧吸引
口30は更に外側の竜巻部分をそのまま吸引することに
なり、都合が良くなる。そして、上記したことは、図6
に示すように、高圧吸引口29a、29b及び低圧吸引
口30a、30bがエキセントリックになることを排除
するものではない。なお、高圧吸引口29b及び低圧吸
引口30bは6角筒体である。
【0034】また、高圧吸引口29及び低圧吸引口30
は、一定方向の旋回気流40の回転軸方向の両側から気
体を吸引すべく、前記箱体23の両側面24、25に設
けられているのが良い。片方の側面24又は25に高圧
吸引口29及び低圧吸引口30が設けられていても良い
が、障害物により竜巻26が壊れ易い。これに対して、
両側に高圧吸引口29及び低圧吸引口30があると、両
側から気体を吸引して竜巻26を発生させるから、仮に
障害物があった場合にその障害物に抗して竜巻26が存
在出来る。仮に竜巻26が大きな障害物により遮断され
壊れても、障害物を僅かにずらすことで直ぐに竜巻26
を再生することが出来る。更に、高圧吸引口29が両側
面24、25に設けられ、低圧吸引口30が片方の側面
24又は25にある場合は、両側面24、25からの合
計吸込風量が等しく且つ吸引圧力が等しければ、余程大
きな障害物により竜巻26が遮断されないかぎり、両側
に高圧吸引口29及び低圧吸引口30がある場合とほぼ
同等の竜巻26が出来る。
【0035】なお、高圧吸引口29及び低圧吸引口30
は、上記したように、旋回気流の軸方向中心部で、高圧
吸引口29を内側にした同心円状に、両側面24、25
に設けられるのが最も好ましいが、これは高速竜巻を発
生させるための絶対条件ではない。すなわち、高圧吸引
口29と低圧吸引口30との設置条件は、上記したよう
に旋回気流40の回転軸方向に設置すること以外、特に
限定がない。その変形例を例示すれば、図7、8に示す
ように、両側面24又は25に高圧吸引口29と低圧吸
引口30とが離れて取り付けられていても、図9に示す
ように、高圧吸引口29と低圧吸引口30とが外接して
も、図10に示すように、高圧吸引口29と低圧吸引口
30とが内接していても良い。更に、図11、12に示
すように、高圧吸引口29の吸引側端面と低圧吸引口3
0の吸引側端面とを水平にしなくても良い。
【0036】更に、その変形例を例示すれば、図7〜1
0に示すように、両側面24及び25の中心部に高圧吸
引口29及び低圧吸引口30を設置していなくても、あ
るいは旋回気流40の回転軸の中心部に設置していなく
ても良い。更に、高圧吸引口29及び低圧吸引口30
は、両側面24又は25の片方に取り付けられていても
差し支えない。
【0037】上記したように高圧吸引口29及び低圧吸
引口30は、気体の吸引源に接続される。すなわち、高
圧吸引口29は、150mmH2O以上の吸引圧力を有す
る高圧吸引源である高圧送風機31に接続される。この
高圧送風機31の吸引圧力は、150mmH2O以上ある
ことが望ましく、最大で〜7000mmH2O以下、すな
わち、この吸引圧力は、150mmH2O〜7000mmH2
Oの範囲内であるのが良い。吸引圧力が150mmH2
に満たない場合は、竜巻26のコア部27の外径におけ
る風速が50m/秒以上の高速竜巻とすることがエネル
ギー保存の法則より不可能となり、低圧送風機32の風
量を限りなく多くしても不可能となり、吸引圧力が70
00mmH2Oを越えるような場合は、高圧送風機31が
特殊な型となり、風速が1マッハを越えて衝撃波が発生
してしまう。好ましくは150mmH2O〜600mmH2
の範囲であり、より好ましくは300mmH2O〜600m
mH2Oの範囲である。高圧吸引口29の吸引圧力、すな
わち、高圧送風機31の吸引圧力が150mmH2O〜7
000mmH2Oの範囲内であると、竜巻26のコア部2
7の外径における風速が50m/秒以上の高速竜巻を容
易に発生させることが出来、しかも高圧送風機31の騒
音、振動を少なくすることが可能である。
【0038】また、低圧吸引口30は、竜巻26を作る
箱体23内への進入風速が少なくとも0.5m/秒を保
持出来る吸引圧力及び風量以上で、高圧吸引口29の1
50mmH2O未満の吸引圧力を有する低圧吸引源である
低圧送風機32に接続される。この低圧送風機32の吸
引圧力及び風量は、箱体23の容量により変わる。風速
50m/秒以上の高速竜巻は、高圧吸引口29の吸引圧
力が150mmH2O以上あれば発生するが、低圧送風機
32の吸引圧力及び風量が0.5m/秒の進入風速を確
保できないと、竜巻26のコア部27の外側の竜巻部分
での外乱に敗れ、高速竜巻は不安定になる可能性が大き
くなる。これを補うため、高圧吸引口29の風量を上げ
ればよいが、騒音や振動などの発生、効率が低下し好ま
しくない。すなわち、低圧送風機32は、箱体23内へ
の進入風速が少なくとも0.5m/秒を保持出来る吸引
圧力及び風量以上で、150mmH2O未満の範囲内であ
ると、竜巻26のコア部27の外径における風速が50
m/秒以上の高速竜巻を容易に発生させることが出来、
しかも低圧送風機32の騒音、振動を少なくすることが
可能である。
【0039】なお、高圧吸引口29から150mmH2
以上の吸引圧力を有する高圧送風機31により吸引さ
れ、低圧吸引口30から進入風速が0.5m/秒を保持
出来る吸引圧力及び風量以上で、150mmH2O未満の
吸引圧力を有する低圧送風機32により吸引されると、
高圧吸引口29及び低圧吸引口30に向かう竜巻26、
すなわち高速竜巻が生じる。この高速竜巻の発生条件
は、コア部27が安定し耐久性が高いことが上げられる
が、コア部27と吸引圧力及び吸引風量との関係は次の
通りである。・高圧吸引口29からの吸引圧力が高くな
るとコア部27の径(R2 )が細くなり、低くなるとコ
ア部27の径(R2 )が太くなる。・高圧吸引口29か
らの吸引圧力が高くなるとコア部27の耐久性が増し、
低くなるとコア部27の耐久性が減る。・低圧吸引口3
0からの吸引風量が多くなるとコア部27の径(R2 )
が太くなり、少なくなるとコア部27の径(R2 )が細
くなる。・低圧吸引口30からの吸引風量が多くなると
コア部27の耐久性が増し、少なくなるとコア部27の
耐久性が減る。
【0040】したがって、高圧送風機31は吸引圧力高
く、風量少ないものが採用され、低圧送風機32は吸引
圧力低く、風量多いものが採用される。この高速竜巻発
生方法を採用した装置によれば、低エネルギーで、高速
度で拡散する浮遊物に対して、その高速に打ち勝つこと
が出来る高速竜巻を発生させることが出来る。
【0041】図13は本発明の実施形態を示す高速竜巻
利用装置のフロー図であり、高速竜巻利用装置50は、
高速竜巻発生装置21の箱体23内に潤滑油を噴霧ノズ
ル51にて噴霧して潤滑する方式の潤滑部52を位置さ
せて、この潤滑部52に未付着の霧状の潤滑油を高圧吸
引口29及び低圧吸引口30にて回収するものである。
この高速竜巻発生装置21は、上述のように、気体進入
口22を有した箱体23の対向する両側面24、25
に、竜巻26のコア部27及びその周辺部28を吸引す
るためにコア部27の外径より大きい内径を有する高圧
吸引口29と該高圧吸引口29を所定間隔を有して囲う
低圧吸引口30とを設け、高圧吸引口29に高圧送風機
31を接続し、低圧吸引口30に低圧送風機32を接続
したものであり、竜巻26のコア部27の外径における
風速を、潤滑部52に衝突した直後で未付着の霧状の潤
滑油の拡散速度より速くしたものである。
【0042】前記箱体23内に設置した噴霧ノズル51
は、パイプ53にて箱体23外に貫通して、マニホール
ド配管54にて潤滑ユニット55の霧状潤滑油吐出口5
6に接続している。この潤滑ユニット55は、潤滑油タ
ンク57から不図示のポンプから間欠的に潤滑油を噴霧
部(不図示)に送り、この噴霧部にはコンプレッサー5
8が接続しているから、噴霧部のベンチュリー部(不図
示)に圧縮空気を送り潤滑油の油滴を霧状にする。この
霧状の潤滑油は、噴霧部にて選別清浄化されて、霧状潤
滑油吐出口56からマニホールド配管54、パイプ53
を経由して、噴霧ノズル51から箱体23内に設置した
潤滑部52に50m/秒〜マッハ1の速度にて噴霧され
る。潤滑部52に噴霧された霧状潤滑油は100%付着
することはないから、潤滑部52に未付着の霧状の潤滑
油は50m/秒〜100m/秒に近い速度で拡散する。
しかしながら、箱体23内に生じている竜巻26は高速
竜巻であり、潤滑部52は竜巻26内に位置しているか
ら、その拡散速度に打ち勝つ。霧状の潤滑油は竜巻26
のコア部27の周辺部28に集まっているから、霧状の
潤滑油を前記高圧吸引口29にて回収出来、それから外
れた霧状の潤滑油は前記低圧吸引口30にて回収するこ
とになる。
【0043】次に、上記構成になる高速竜巻発生装置2
1及び高速竜巻利用装置50にて、高速竜巻発生方法及
びその利用状態を詳述する。まず、箱体23の開放面3
3にスリット状に気体進入口22を開けて蓋34を被
せ、この気体進入口22は前記高圧吸引口29と前記低
圧吸引口30とを結ぶ直線に平行であるから、高圧送風
機31及び低圧送風機32を作動させると、気体進入口
22から箱体23内に入った気体は、側面41、底面4
2、側面43及び蓋33に案内され、時計回りの旋回気
流40(図5中)となり、その旋回気流40の回転軸方
向の両端の中心部に、同心的に配置されている高圧吸引
口29及び低圧吸引口30が位置しているから、その旋
回気流40はそのままスムーズに高圧吸引口29及び低
圧吸引口30に向かう竜巻26となる。この竜巻26
は、高圧吸引口29から150mmH2O以上の吸引圧力
を有するが少風量の高圧送風機31により吸引され、低
圧吸引口30から箱体23への進入風速が0.5m/秒
以上保持できる吸引圧力を有し且つ多風量の低圧送風機
32により吸引されるから、高圧吸引口29及び低圧吸
引口30に向かう竜巻26、すなわち、竜巻26のコア
部27の外径の風速が50m/秒以上の高速竜巻が生ず
ることになる。
【0044】そして、図13に示すように、この高速の
竜巻26内に潤滑部52が位置していると、噴霧ノズル
51から50m/秒〜100m/秒の速度にて噴霧さ
れ、潤滑部52に未付着の霧状の潤滑油が50m/秒〜
100m/秒に近い速度で拡散しても、その拡散速度に
打ち勝ち、竜巻26のコア部27の周辺部28に集まっ
ている霧状の潤滑油を高圧吸引口29から回収出来、そ
れから外れた霧状の潤滑油は低圧吸引口30にて回収す
ることになる。
【0045】図14は本発明の他の実施形態を示す高速
竜巻利用装置のフロー図であり、この高速竜巻利用装置
50aと図13の高速竜巻利用装置50との相違点は、
箱体23に蓋34が無く、その代わりに箱体23の開放
面33にこれを遮断するエアーカーテン60を形成する
吹出口である吹出パイプ61を設け、この吹出パイプ6
1の並び方向と箱体23の両側面24、25に設けた高
圧吸引口29と低圧吸引口30とを結ぶ直線とは平行で
ある点である。そして、吹出パイプ61は送風源である
ファン62に接続しているから、ファン62を作動して
吹出パイプ61から気体を吹き出してエアーカーテン6
0を形成し、このエアーカーテン60にて開放面33を
外部と遮断し、両側の高圧吸引口29と低圧吸引口30
とから気体を吸引すことで、エアーカーテン60は箱体
23内に吸引されて旋回気流63となり、その旋回気流
63の回転軸方向の両端に高圧吸引口29と低圧吸引口
30とが位置しているから、その旋回気流63はそのま
まスムーズに両側の高圧吸引口29及び低圧吸引口30
に向かう高速の竜巻64となる。その他の構成、作用は
図5の高速竜巻利用装置50と同様なので、図面に符号
を付してその説明を省略する。
【0046】図15、16は本発明の他の実施形態を示
す高速竜巻利用装置であり、この高速竜巻利用装置50
bと図13の高速竜巻利用装置50との相違点は、箱体
23が無く、その代わりに対向する両板面70、71
に、高圧吸引口29と低圧吸引口30とを設け、対向す
る両板面70、71間にこの間の空間72を囲うエアー
カーテン73を形成する複数、この実施形態では4つの
気体吹出部74を設け、これらの気体吹出部74の吹出
方向は時計回り及び反時計回りのいずれか一方にし、空
間72をエアーカーテン73にて囲い外部と遮断した点
にある。そして、気体吹出部74は送風源であるファン
75に接続しているから、ファン75を作動して4つの
気体吹出部74から気体を吹き出してエアーカーテン7
3を形成して、上記空間72をエアーカーテン73にて
囲い外部と遮断し、両板面70、71の高圧吸引口29
と低圧吸引口30とから気体を吸引すれば、エアーカー
テン73は空間72内に吸引されて旋回気流76とな
り、その旋回気流76はそのままスムーズに高圧吸引口
29及び低圧吸引口30に向かう高速の竜巻77とな
る。その他の構成、作用は図13の高速竜巻利用装置5
0と同様なので、図面に符号を付してその説明を省略す
る。
【0047】次に、本発明の高速竜巻発生方法の優位性
を実施例にて実証する。 実施例1 図13に示す高速竜巻利用装置を利用し、ここで箱体の
寸法は幅1000mm(両側面24、25間寸法)×長さ
1000mm×高さ1000mm、高圧吸引口の口径が30
mm、低圧吸引口の口径が170mm、高圧送風機の吸引圧
力が600mmH2Oで風量1m3/分、低圧送風機の吸引
圧力が10mmH2Oで風量10m3/分、気体進入口は幅
40mm×長さ1000mmである。高圧送風機及び低圧送
風機を作動して、竜巻を発生させ、煙により可視化しそ
のコア部の外径と竜巻の外径とを測定する。次に、噴霧
ノズルから潤滑油を噴霧し、その噴霧速度を計算値にて
推定する。噴霧ノズルから噴霧された霧状の潤滑油が竜
巻にて巻き込んでいるか目視により○、△、×の三段階
にて評価する。この評価が○である場合は、コア部の外
径の風速が噴霧速度より明確に速いことが証明出来、△
である場合は、コア部の外径の風速が噴霧速度と同等乃
至はやや速いことを明確に証明出来、更に×ある場合
は、コア部の外径の風速が噴霧速度より遅いことを明確
に証明出来る。 実施例2 高圧送風機の吸引圧力が600mmH2Oで風量1m3
分、低圧送風機の吸引圧力が8mmH2Oで風量8m3/分
であること以外、実施例1と同様の条件とし、更に実施
例1と同様の測定及び三段階評価をする。 実施例3 高圧送風機の吸引圧力が 400mmH2Oで風量3m3
分、低圧送風機の吸引圧力が8mmH2Oで風量8m3/分
であること以外、実施例1と同様の条件とし、更に実施
例1と同様の測定及び三段階評価をする。 実施例4 高圧送風機の吸引圧力が150mmH2Oで風量2m3
分、低圧送風機の吸引圧力が8mmH2Oで風量8m3/分
であること以外、実施例1と同様の条件とし、更に実施
例1と同様の測定及び三段階評価をする。
【0048】比較例1高圧吸引口の吸引圧力が100mm
2Oで風量1.5m3/分、低圧吸引口の吸引圧力が1
0mmH2Oで風量10m3/分とすること以外、実施例1
と同様の条件とし、更に実施例1と同様の測定及び三段
階評価をする。 比較例2 高圧吸引口の吸引圧力が600mmH2Oで風量4m3
分、低圧吸引口を設けないとすること以外、実施例1と
同様の条件とし、更に実施例1と同様の測定及び三段階
評価をする。以上の結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1によれば、実施例1〜4はいずれも、
定義した高速竜巻のコア部の外径における速度50m/
秒と同等乃至それ以上であると推定される。これに対し
て比較例1、2はいずれも定義した高速竜巻の範疇に入
らず、高速竜巻を発生させることが出来なかった。
【0051】以上、本発明の実施形態を説明したが、具
体的な構成はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内での変更、追加は本発明の範囲内である。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の高速竜巻
発生方法及びその装置並びにその利用装置によれば、以
下のような効果がある。請求項1記載の高速竜巻発生方
法の発明は、吸引口を高圧と低圧とに分け、高い吸引圧
力を必要とする竜巻のコア部を高圧吸引口で吸引し、あ
まり高い吸引圧力を必要としないコア部以外の竜巻部分
を低圧吸引口で吸引することで、高速竜巻を発生させる
ことが出来る。したがって、大風量の送風機にのみ頼る
ことなく、高速竜巻を容易に発生させることが出来、そ
の高速竜巻の有する特性を利用出来る効果がある。
【0053】請求項2記載の高速竜巻発生方法の発明
は、高圧吸引口は低圧吸引口より高い吸引圧力が必要と
なるが吸込風量を少なくし、低圧吸引口は高圧吸引口よ
り低い吸引圧力でよいが吸込風量を多くすることで、上
記と同様に高速竜巻を発生させ得る。したがって、上記
効果に加えて、高速竜巻を発生させるための気体の吸引
を効率良くでき、更に高速竜巻を容易に発生させること
が出来る。
【0054】請求項3記載の高速竜巻発生方法の発明
は、高圧吸引口とこれを囲う低圧吸引口とで吸引するか
ら、竜巻のコア部とそのコア部以外の竜巻部分とが解離
することなく、高速竜巻を発生させ得る。したがって、
上記効果に加えて、高速竜巻を発生させるための気体の
吸引を更に効率良くでき、なお一層高速竜巻を容易に発
生させることが出来る。
【0055】請求項4記載の高速竜巻発生方法の発明
は、高圧吸引口から竜巻のコア部及びその周辺部を吸引
することが出来る。したがって、上記効果に加えて、コ
ア部の周辺部に浮遊物などが溜まっている場合には、高
速竜巻により周辺部の気体と共に浮遊物なども高圧吸引
口から吸引回収出来る。
【0056】請求項5記載の高速竜巻発生方法の発明
は、高圧吸引口とこれを囲う低圧吸引口とで吸引するか
ら、竜巻のコア部とそれ以外の竜巻部分とが解離しずら
く、高速竜巻を発生させ得、更に高圧吸引口の吸引圧力
を150mmH2O以上にするから、コア部をコンパクト
且つ耐久性を高めて高圧吸引口からの吸引風量を減ら
し、低圧吸引口の吸引圧力を150mmH2O未満とする
から、上記したコア部がコンパクトになる分低圧吸引口
からの吸引風量を減らしても、50m/秒以上の高速竜
巻を発生させ得る。したがって、大風量で吸引圧力の高
い送風機にのみ頼ることなく、高速竜巻を容易且つ効率
良く発生させることが出来、その高速竜巻の有する特性
を利用出来る効果がある。
【0057】請求項6記載の高速竜巻発生方法の発明
は、高圧吸引口の内径が竜巻のコア部の外径よりも、比
率で1.0より大であるから、高圧吸引口はコア部ばか
りかその周辺部の気体をも吸引することができる。した
がって、上記効果に加えて、コア部の周辺部に浮遊物な
どが溜まっている場合には、高速竜巻により周辺部の気
体と共に浮遊物などを逃さずに高圧吸引口から吸引回収
出来る。
【0058】請求項7記載の高速竜巻発生方法の発明
は、旋回気流の回転軸方向の中心部に高圧吸引口及び低
圧吸引口が位置しているから、竜巻のコア部とそのコア
部以外の竜巻部分とがずれず、高圧吸引口から主にコア
部の気体が吸引され、低圧吸引口からコア部以外の竜巻
部分が主に吸引される。したがって、上記効果に加え
て、高圧吸引口からの吸引圧力は高いが吸引量が少ない
吸引と、低圧吸引口からの吸引圧力は低いが吸引量が多
い吸引とにより、高い効率で高速竜巻を維持することが
出来る。
【0059】請求項8記載の高速竜巻発生方法の発明
は、高圧吸引口と竜巻のコア部及びその周辺部とが一致
し、低圧吸引口とコア部以外の竜巻部分とが一致するよ
うになって、高圧吸引口はコア部及びその周辺部を、低
圧吸引口はコア部以外の竜巻部分をそのまま吸引するこ
とになる。したがって、上記効果に加えて、高圧吸引口
からの吸引圧力は高いが吸引量が少ない吸引と、低圧吸
引口からの吸引圧力は低いが吸引量が多い吸引とによ
り、より完全な高い効率で高速竜巻を維持することが出
来る。
【0060】請求項9記載の高速竜巻発生装置の発明
は、高圧吸引源からは吸引圧力が高いが吸込風量を少な
く気体を吸引し、且つ低圧吸引源からは吸引圧力が低い
が吸込風量を多く気体を吸引して、気体進入口から箱体
内に入った気体は旋回気流となり、更に両側の高圧吸引
口及び低圧吸引口に向かう高速竜巻となり、両側に向か
う高速竜巻であるから、障害物に抗して高速竜巻が存在
出来、障害物により高速竜巻が遮断され壊れても障害物
を外せば直ちに高速竜巻が再生し、加えて高圧吸引口の
吸引圧力を150mmH2O以上にするから、コア部をコ
ンパクト且つ耐久性を高め高圧吸引口からの吸引風量を
減らし、低圧吸引口の吸引圧力を150mmH2O未満と
するから、コア部がコンパクトになる分低圧吸引口から
の吸引風量も減らすことが出来、50m/秒以上の高速
竜巻を発生させ得る。したがって、上記した高速竜巻発
生方法を効率良く実行できる。
【0061】請求項10記載の高速竜巻発生装置の発明
は、高圧吸引口から竜巻のコア部及びその周辺部を吸引
することが出来、且つ高圧吸引口とこれを囲う低圧吸引
口とで吸引するから、竜巻のコア部とそのコア部以外の
竜巻部分とが解離することなく、高速竜巻を発生させ得
る。したがって、上記した高速竜巻発生方法をより高い
効率で実行できる。
【0062】請求項11記載の高速竜巻発生装置の発明
は、気体進入口から箱体内に入った気体は旋回気流とな
り、その旋回気流の回転軸方向の両端に高圧吸引口と低
圧吸引口とが位置しているから、その旋回気流はそのま
まスムーズに高圧吸引口及び低圧吸引口に向かう高速竜
巻となる。したがって、上記した高速竜巻発生方法をな
お一層高い効率で実行できる。
【0063】請求項12記載の高速竜巻利用装置の発明
は、両側にある高圧吸引口及び低圧吸引口から気体を吸
引して高速竜巻を発生させるから、障害物に抗して高速
竜巻が存在出来、仮に高速竜巻が障害物により遮断され
壊れても、障害物をずらすことで直ぐに高速竜巻が再生
し、且つこの箱体内に発生している高速竜巻は、そのコ
ア部の外径における風速が50m/秒以上であり、これ
により箱体内にある潤滑部に噴霧ノズルにて潤滑油を噴
霧して潤滑部に未付着となり高速で拡散する霧状の潤滑
油を巻き込み、主に高圧吸引口で少ない吸引風量にて回
収する。したがって、潤滑部に噴霧ノズルにて潤滑油を
噴霧して、潤滑部の潤滑を行う方式を採用し、未付着の
霧状の潤滑油が高速で拡散していても、噴霧ノズルなど
の障害物に対して強い高速竜巻により、少ない吸引風量
で回収でき、その後の処理も容易となり、作業環境の改
善が図れる。
【0064】請求項13記載の高速竜巻利用装置の発明
は、未付着となり高速で拡散する霧状の潤滑油は、竜巻
のコア部とそのコア部以外の竜巻部分とが解離すること
なく発生した高速竜巻により巻き込まれ、更に高速竜巻
のコア部の周辺部に集まる性質があるから、高速竜巻の
コア部の外径より大きい内径を有する高圧吸引口により
吸引される。したがって、上記効果に加えて、拡散しよ
うとする霧状の潤滑油を安定的かつ確実に少ない吸引風
量で回収することが出来る。
【0065】請求項14記載の高速竜巻利用装置の発明
は、障害物に対して強い高速竜巻であるから、潤滑部が
高速竜巻内に存在でき、潤滑部に未付着となり高速で拡
散する霧状の潤滑油を、高速竜巻により直ちに高圧吸引
口にて回収できる。したがって、上記効果に加えて、よ
り効率よく未付着の霧状の潤滑油を回収できて、より作
業環境の改善を図れる。
【0066】請求項15記載の高速竜巻利用装置の発明
は、箱体の開放面に設けた吹出口にてエアーカーテンを
形成し、箱体の開放面をエアーカーテンにて外部と遮断
し、両側面の高圧吸引口と低圧吸引口とから気体を吸引
すれば、エアーカーテンは箱体内に吸引されて旋回気流
となり、その旋回気流の回転軸方向の両端に高圧吸引口
と低圧吸引口とが位置しているから、その旋回気流はそ
のままスムーズに高圧吸引口及び低圧吸引口に向かう竜
巻となる。したがって、上記効果に加えて、箱体の一面
が開放面でも、潤滑部に未付着の霧状の潤滑油が拡散す
ることなく、回収できて作業環境の改善を図れるから、
箱体の一面を設置出来ない場合に対応でき、かつ潤滑部
及びその近在で作業が必要となる時も支障なくその作業
ができる効果がある。
【0067】請求項16記載の高速竜巻利用装置の発明
は、複数の気体吹出部から気体を吹き出して両板面間の
空間をエアーカーテンにて囲い、両板面の高圧吸引口と
低圧吸引口とから気体を吸引すれば、エアーカーテンは
両板面間の空間内に吸引されて旋回気流となり、その旋
回気流はそのままスムーズに高圧吸引口及び低圧吸引口
に向かう竜巻となる。この竜巻のコア部の外径における
風速が50m/秒以上の高速竜巻であるから、両板面間
の空間内にある潤滑部に噴霧ノズルにて潤滑油を噴霧し
て、潤滑部に未付着となり高速で拡散する霧状の潤滑油
を巻き込み、主に内側吸引口にて回収できる。したがっ
て、上記効果に加えて、複数の気体吹出部以外に潤滑部
を囲うものがないのに、未付着の霧状の潤滑油が拡散す
ることなく、回収できて作業環境の改善を図れるから、
潤滑部及びその近在で作業が必要となる時もより支障な
くその作業ができることは無論のこと、囲いをするのが
困難である場合にも作業環境の改善を図れるという、大
きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の高速竜巻発生方法を示す斜
視図。
【図2】本発明の実施形態の高速竜巻発生方法を示す断
面図。
【図3】本発明の実施形態を示す高速竜巻発生装置のフ
ロー図。
【図4】本発明の実施形態を示す高速竜巻発生装置を構
成する箱体の形状の斜視図。
【図5】本発明の実施形態を示す高速竜巻発生装置の縦
断面図。
【図6】本発明の実施形態を示す高速竜巻発生装置を構
成する高圧吸引口と低圧吸引口との関係の断面図。
【図7】本発明の実施形態を示す高速竜巻発生装置を構
成する高圧吸引口と低圧吸引口との位置関係の側面図。
【図8】内側吸引口と外側吸引口との位置関係を示す図
7と同状の側面図。
【図9】内側吸引口と外側吸引口との位置関係を示す図
7と同状の側面図。
【図10】内側吸引口と外側吸引口との位置関係を示す
図7と同状の側面図。
【図11】本発明の実施形態を示す高速竜巻発生装置を
構成する内側吸引口と外側吸引口との位置関係の断面
図。
【図12】内側吸引口と外側吸引口との位置関係を示す
図11と同状の側面図。
【図13】本発明の実施形態を示す高速竜巻利用装置の
フロー図。
【図14】本発明の他の実施形態を示す高速竜巻利用装
置のフロー図。
【図15】本発明の他の実施形態を示す高速竜巻利用装
置のフロー図。
【図16】本発明の他の実施形態を示す高速竜巻利用装
置の断面図。
【図17】従来例を示す断面図。
【図18】従来例を示す斜視図。
【図19】従来例を示す斜視図。
【図20】従来例を示す断面図。
【符号の説明】
1、29、29a、29b 高圧吸引口 2、30、30a、30b 低圧吸引口 3、22 気体進入口 4、23、e 箱体 5、7、24、25、41、43 側面 6、42 底面 8、34 蓋 9、40、63、76、i 旋回気流 10、26、64、77、t 竜巻 11、27 コア部 12 竜巻部分 21 高速竜巻発生装置 23a、a 円筒体 23b 多角体 28 周辺部 31 高圧送風機 32 低圧送風機 33 開放面 50、50a、50b 高速竜巻利用装置 51 噴霧ノズル 52 潤滑部 53 パイプ 54 マニホールド配管 55 潤滑ユニット 56 霧状潤滑油吐出口 57 潤滑油タンク 58 コンプレッサー 60、73、h エアーカーテン 61、g 吹出パイプ 62、75 ファン 70、71 板面 72 空間 74 気体吹出部 b 吹出ノズル c 側壁 d 吸引口 t 竜巻 f 開口部 j 遮蔽板 k 湾曲板 l 平面

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体を一定方向に旋回させて旋回気流と
    し、該旋回気流の回転軸方向の少なくとも一方から気体
    を吸引して竜巻を発生させ、その際の気体の吸引を、吸
    引圧力を高くした高圧吸引口と該高圧吸引口の吸引圧力
    よりも低くした低圧吸引口とで行い、発生した竜巻のコ
    ア部の外径における風速を高速としたことを特徴とする
    高速竜巻発生方法。
  2. 【請求項2】前記高圧吸引口の吸込風量は、前記低圧吸
    引口の吸込風量より少ないことを特徴とする請求項1記
    載の高速竜巻発生方法。
  3. 【請求項3】前記高圧吸引口はその周辺部を所定間隔を
    有して低圧吸引口により囲われていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の高速竜巻発生方法。
  4. 【請求項4】前記高圧吸引口は、発生した竜巻のコア部
    及びその周辺部を吸引するために、竜巻のコア部の外径
    より大きい内径を有することを特徴とする請求項1、2
    又は3記載の高速竜巻発生方法。
  5. 【請求項5】気体を一定方向に旋回させて旋回気流と
    し、該旋回気流の回転軸方向の少なくとも一方から気体
    を吸引して竜巻を発生させ、その際の気体の吸引を、吸
    引圧力を少なくとも150mmH2O以上とした高圧吸引
    口と、該高圧吸引口の周囲を所定間隔を有して囲うと共
    にその吸引圧力を150mmH2O未満とし且つ前記高圧
    吸引口の吸引風量より多く吸引する低圧吸引口とで行
    い、発生した竜巻のコア部の外径における風速を50m
    /秒以上の高速竜巻としたことを特徴とする高速竜巻発
    生方法。
  6. 【請求項6】前記高圧吸引口の内径(R1 )と前記竜巻
    のコア部の外径(R2 )との比率(R1 /R2 )は1.
    0より大であることを特徴とする請求項1、2、3、4
    又は5記載の高速竜巻発生方法。
  7. 【請求項7】前記高圧吸引口及び前記低圧吸引口は、前
    記旋回気流の回転軸方向の中心部に位置していることを
    特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の高速
    竜巻発生方法。
  8. 【請求項8】前記高圧吸引口及び前記低圧吸引口は、同
    心的に配置されていることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6又は7記載の高速竜巻発生方法。
  9. 【請求項9】気体進入口を有した箱体の対向する両側面
    に、吸引圧力を高くした高圧吸引口と該高圧吸引口の吸
    引圧力よりも低くし且つ前記高圧吸引口からの吸引風量
    より多く吸引する低圧吸引口とを設け、前記高圧吸引口
    に150mmH2O以上の吸引圧力を有する高圧吸引源を
    接続し、前記低圧吸引口に150mmH2O未満の吸引圧
    力を有する低圧吸引源を接続し、前記竜巻のコア部の外
    径における風速を50m/秒以上の高速竜巻を発生させ
    ることを特徴とする高速竜巻発生装置。
  10. 【請求項10】前記高圧吸引口は、発生した竜巻のコア
    部及びその周辺部を吸引するために竜巻のコア部の外径
    より大きい内径を有すると共に、前記高圧吸引口はその
    周辺部を所定間隔を有して前記低圧吸引口により囲われ
    ていることを特徴とする請求項9記載の高速竜巻発生装
    置。
  11. 【請求項11】前記気体進入口は、前記箱体の両側面に
    設けられた前記高圧吸引口と前記低圧吸引口とを結ぶ直
    線に平行に、前記箱体に設けられていることを特徴とす
    る請求項9又は10記載の高速竜巻発生装置。
  12. 【請求項12】気体進入口を有した箱体の対向する両側
    面に、吸引圧力を高くした高圧吸引口と該高圧吸引口の
    吸引圧力よりも低くし且つ前記高圧吸引口からの吸引風
    量より多く吸引する低圧吸引口とを設け、前記高圧吸引
    口に150mmH2O以上の吸引圧力を有する高圧吸引源
    を接続し、前記低圧吸引口に150mmH2O未満の吸引
    圧力を有する低圧吸引源を接続し、前記竜巻のコア部の
    外径における風速を50m/秒以上の高速竜巻を発生さ
    せてなり、前記箱体内に噴霧ノズルにて潤滑油を噴霧し
    て潤滑する方式の潤滑部を位置させて、該潤滑部に未付
    着の霧状の潤滑油を前記高速竜巻により主に前記高圧吸
    引口より回収することを特徴とする高速竜巻利用装置。
  13. 【請求項13】前記高圧吸引口は、発生した竜巻のコア
    部及びその周辺部を吸引するために竜巻のコア部の外径
    より大きい内径を有すると共に、前記高圧吸引口はその
    周辺部を所定間隔を有して前記低圧吸引口により囲われ
    ていることを特徴とする請求項12記載の高速竜巻利用
    装置。
  14. 【請求項14】前記潤滑部は、両高圧吸引口及び両低圧
    吸引口間に生ずる竜巻内に位置し、主に前記両高圧吸引
    口にて、前記潤滑部に未付着の霧状の潤滑油を回収する
    ことを特徴とする請求項12又は13記載の高速竜巻利
    用装置。
  15. 【請求項15】前記箱体は開放面を有し、該開放面にこ
    れを遮断するエアーカーテンを形成する吹出口を設け、
    該吹出口の並び方向と前記箱体の両側面に設けた前記高
    圧吸引口と前記低圧吸引口とを結ぶ直線とが平行である
    ことを特徴とする請求項12、13又は14記載の高速
    竜巻利用装置。
  16. 【請求項16】対向する両板面に、吸引圧力を高くした
    高圧吸引口と該高圧吸引口の吸引圧力よりも低くし且つ
    前記高圧吸引口からの吸引風量より多く吸引する低圧吸
    引口とを設け、前記対向する両板面間にこれの空間を囲
    うエアーカーテンを形成する複数の気体吹出部を設け、
    該複数の気体吹出部の吹出方向は時計回り及び反時計回
    りのいずれか一方にし、更に、前記高圧吸引口に150
    mmH2O以上の吸引圧力を有する高圧吸引源を接続し、
    前記低圧吸引口に150mmH2O未満の吸引圧力を有す
    る低圧吸引源を接続し、前記竜巻のコア部の外径におけ
    る風速を50m/秒以上の高速竜巻を発生させてなり、
    前記空間内に噴霧ノズルにて潤滑油を噴霧して潤滑する
    方式の潤滑部を位置させて、該潤滑部に未付着の霧状の
    潤滑油を前記高速竜巻により主に前記高圧吸引口より回
    収することを特徴とする高速竜巻利用装置。
JP2000066697A 2000-03-10 2000-03-10 高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置 Pending JP2001254983A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000066697A JP2001254983A (ja) 2000-03-10 2000-03-10 高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000066697A JP2001254983A (ja) 2000-03-10 2000-03-10 高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001254983A true JP2001254983A (ja) 2001-09-21

Family

ID=18586016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000066697A Pending JP2001254983A (ja) 2000-03-10 2000-03-10 高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001254983A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5663776B1 (ja) * 2014-03-27 2015-02-04 福井県 吸引方法及び吸引装置並びにレーザ加工方法及びレーザ加工装置
EP2444739A3 (de) * 2010-10-21 2017-11-15 BSH Hausgeräte GmbH Dunstabzugsvorrichtung mit einer drehenden Luftströmung

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0339095U (ja) * 1989-08-25 1991-04-16

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0339095U (ja) * 1989-08-25 1991-04-16

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2444739A3 (de) * 2010-10-21 2017-11-15 BSH Hausgeräte GmbH Dunstabzugsvorrichtung mit einer drehenden Luftströmung
JP5663776B1 (ja) * 2014-03-27 2015-02-04 福井県 吸引方法及び吸引装置並びにレーザ加工方法及びレーザ加工装置
WO2015146887A1 (ja) * 2014-03-27 2015-10-01 福井県 吸引方法及び吸引装置並びにレーザ加工方法及びレーザ加工装置
JP2015188779A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 福井県 吸引方法及び吸引装置並びにレーザ加工方法及びレーザ加工装置
US10456863B2 (en) 2014-03-27 2019-10-29 Fukui Prefectural Government Suction method, suction device, laser processing method, and laser processing device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1195574C (zh) 涤气器
TW200409890A (en) Air showering device
US20050268787A1 (en) Dust scrubber
JPH0140255B2 (ja)
JP2836925B2 (ja) 流体吸引ノズル及び流体処理装置
WO2013018461A1 (ja) 局所空気清浄化装置
JP2001254983A (ja) 高速竜巻発生方法及びその装置並びにその利用装置
JPH0833227B2 (ja) 流体処理装置
WO2024002035A1 (zh) 一种喷雾装置
CN217473792U (zh) 一种卧式除尘装置
CN215506132U (zh) 一种建筑安全工程用除尘喷淋装置
CN215597835U (zh) 用于油分离的装置、制冷系统
JP2001310237A (ja) 循環型集塵装置
CN210544132U (zh) 基于旋风喷淋的油烟净化系统
JP2938256B2 (ja) 排気装置
CN106424010A (zh) 一种环流风淋室
CN206028255U (zh) 一种环流风淋室
US7143468B2 (en) Vortex vacuum cleaner nozzle with means to prevent plume formation
CN206028251U (zh) 一种低能耗风淋室
TWI823262B (zh) 氣體淨化裝置
CN108786362B (zh) 一种处理含油烟气体的装置和方法
CN1254640C (zh) 射流式除油烟机
JP2600147Y2 (ja) 空気清浄装置
CN218339350U (zh) 一种空滤除尘器
CN216175178U (zh) 一种管件加工车间废气收集装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100706