JP2001254262A - 繊維製品の起毛処理方法 - Google Patents

繊維製品の起毛処理方法

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JP2001254262A
JP2001254262A JP2000065425A JP2000065425A JP2001254262A JP 2001254262 A JP2001254262 A JP 2001254262A JP 2000065425 A JP2000065425 A JP 2000065425A JP 2000065425 A JP2000065425 A JP 2000065425A JP 2001254262 A JP2001254262 A JP 2001254262A
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treatment
raising
textile product
gas
product
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JP2000065425A
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English (en)
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Masao Takigawa
正夫 滝川
Tetsuo Okuno
奥野  哲生
Akio Motoki
昭男 元木
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KISEN KK
Hisaka Works Ltd
Original Assignee
KISEN KK
Hisaka Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】均一な起毛加工と風合い加工を同時に、しかも
簡単な調整で行うことのできる、優れた繊維製品の起毛
処理方法を提供する。 【構成】滞留槽2と移送通路4とを連結してなる環状の
処理通路5と、上記移送通路4の上流端に付設される気
体噴射部6と、上記滞留槽2内の気体を取り出して上記
気体噴射部6から移送通路4内に気流として噴射させる
気流循環路7と、上記処理通路5内に表面研磨用の粒状
薬剤を投入するためのホッパとを備えた気流式処理装置
を用い、上記気流によって処理通路5内の繊維製品1と
粒状薬剤を循環走行させながら互いに接触させて繊維製
品1の表面に起毛処理を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛等の繊維製品
をループ状にして循環させながら起毛処理を行う繊維製
品の起毛処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、人工皮革等のスエード調の生
地を得るには、ポリエステル極細繊維織物等の布帛を拡
布状で走行させ、その表面にサンドペーパーを取り付け
たロールを圧接して荒らすことにより毛羽立てる方法
(エメリー起毛加工法)や、微細な針が多数本植設され
た布を当て、その針で繊維を引っ掛けて毛羽立てる方法
(針布起毛加工法)が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法は、拡布
状で処理を行うため、生産性が高いという点で優れてい
るものの、品位的には、起毛斑が発生したり、起毛が規
則正しすぎてペーパーライクの深みのない品位となるた
め、好ましくない。そして、上記起毛斑をなくすため、
あるいは品位を向上させるためには、布帛を何回も機械
にかけて処理を繰り返す必要があり、手間を要するとい
う問題がある。
【0004】また、これらの方法で処理を行うと、生地
の風合いが悪くなるという問題や、生地を真っ直ぐに引
っ張った状態で処理を行わなければまだらの斑ができや
すく、生地の装着に時間がかかるという問題がある。し
かも、上記エメリー起毛加工では、経験的な要素が多い
ため予備テストを行った上での条件設定が必要である
が、その品位に影響する調整ポイントが多く、条件設定
に時間がかかるという問題がある。ちなみに、上記調整
ポイントとしては、エメリーの目の粗さ、布帛との接触
面積、接圧と布帛の張力、エメリーペーパーと布帛の相
対速度バランス、摩擦回数、布帛表面の摩擦係数、布帛
の水分温度等があげられる。しかも、上記エメリー起毛
加工では、加工時にサンドダストが生地に付着して問題
を生じやすいため、サンドダストの吸着装置が必要とな
る。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、均一な起毛加工と風合い加工を同時に、しかも
簡単な調整で行うことのできる、優れた繊維製品の起毛
処理方法の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、布帛等の繊維製品を滞留させながら移送
する滞留槽と、この滞留槽の一端側から引き上げられた
繊維製品を滞留槽他端側に移送する移送通路とを連結し
てなる環状の処理通路と、上記移送通路上流端に付設さ
れる気体噴射部と、上記滞留槽内の気体を取り出して上
記気体噴射部から移送通路内に気流として噴射させる気
流循環路と、上記処理通路内に表面研磨用の粒状薬剤を
投入する薬剤投入手段とを備えた気流式処理装置を用
い、上記気流によって処理通路内の繊維製品と粒状薬剤
を循環走行させながら互いに接触させて繊維製品表面に
起毛処理を行うようにした繊維製品の起毛処理方法を第
1の要旨とする。
【0007】また、本発明は、上記起毛処理方法のなか
でも、特に、上記粒状薬剤として水溶性研磨剤を用い、
起毛処理後に、繊維製品を洗浄することにより、繊維製
品に付着残留する薬剤を溶解除去するようにした方法を
第2の要旨とする。
【0008】すなわち、本発明は、環状の移送通路内
に、布帛等の繊維製品と表面研磨用の粒状薬剤とを装入
し、気流によって、両者を循環走行させることにより、
両者を互いに接触させて、繊維製品表面に起毛を均一に
生起させるようにしたものである。この方法によれば、
繊維製品の風合いを損なうことなく、均一な起毛処理
を、簡単に行うことかできる。しかも、移送通路内に装
入された粒状薬剤は、繰り返し処理に用いることがで
き、不足分だけ、その都度補給すればよく、経済的であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の一実施の形態を
詳細に説明する。
【0010】まず、本発明が対象とする繊維製品の繊維
の種類は、特に限定するものではないが、従来から起毛
処理に適用される、ポリエステルおよびその混紡品もし
くは交織品等の合成繊維、綿,レーヨン等のセルローズ
系繊維およびそれらの混紡品等を好適に用いることがで
きる。
【0011】また、本発明が対象とする繊維製品の形態
は、不織布,織編地等の布帛、ガーメント等の最終製品
等、どのような形態であっても差支えはない。ただし、
処理時には、ループ状に結合した状態で循環走行できる
ようになっていなければならない。
【0012】そして、本発明において、上記繊維製品の
表面に起毛処理を施すために用いる表面研磨用の粒状薬
剤としては、アルミナ,ホワイトアルミナ,アルミナジ
ルコニア,炭化珪素等の無機粒子の他、水溶性研磨剤で
あるNaClO2 ,NaClO3 ,NaHCO3 ,Na
2 CO3 ,Na5 3 10,Na2 O・nSiO2
(NH4 2SO4 ,(NH2 2 CO等を用いること
ができる。上記粒状薬剤が処理後の繊維製品に付着残留
した場合は、これを簡単に吸塵して吸い取ることができ
るが、特に、粒状薬剤が水溶性の場合には、繊維製品を
水洗するだけで、簡単にこれを除去することができ、効
率がよい。また、装置内を定期的に洗浄する場合も、装
置内に給水し排水するだけで、装置内に残留する粒状薬
剤を溶解除去することができ好適である。
【0013】なお、本発明に用いる粒状薬剤の粒度は、
繊維製品の種類、要求される起毛の程度等によって、適
宜選択されるが、通常、粒径30〜200μm程度のも
のが好適に用いられる。
【0014】つぎに、本発明に用いる繊維製品の起毛処
理装置の一例を図1に示す。この装置は、布帛等の繊維
製品1を蛇行状態で滞留させながら移送する滞留槽2
と、この滞留槽2の一端側から駆動リール(またはロー
ル)3を介して引き上げられた繊維製品1を滞留槽2の
他端側に移送する移送通路4とを備え、上記滞留槽2と
移送通路4とが環状の処理通路5を形成している。
【0015】また、上記移送通路4の上流端には、気体
噴射部6が付設されており、この気体噴射部6には、滞
留槽2の上部から分岐して延びる気流循環路7が接続さ
れている。そして、この気流循環路7には、ブロア8お
よび熱交換器9が設けられている。
【0016】一方、上記滞留槽2の繊維製品入り口側
は、繊維製品1の進行方向に向かって徐々に下降する傾
斜部10に形成され、繊維製品出口側は、急激に上向き
に屈曲する立ち上がり部11に形成されている。そし
て、上記滞留槽2の一個所に、その部分のA−A′断面
図である図2に示すように、逆止弁13を介して、表面
研磨用の粒状薬剤14が充填されたホッパ15が接続さ
れており、必要に応じて、所定量の粒状薬剤14が滞留
槽2内に投入されるようになっている。
【0017】本発明では、上記起毛処理装置を用い、例
えばつぎのようにして繊維製品の起毛処理を行うことが
できる。すなわち、まず、逆止弁13を開いて、滞留槽
2内に、所定量の粒状薬剤14を投入する。つぎに、処
理通路5(図1に戻る)内に、ループ状に結合した繊維
製品1を装入し、気流循環路7のブロア8および熱交換
器9を作動させ、気体噴射部6から所定温度の気流を噴
射させることにより、上記繊維製品1と、粒状薬剤14
とを、処理通路5内で循環走行させる。これにより、繊
維製品1の表面に繰り返し粒状薬剤14が衝突し、自然
な感じの起毛が、均一に形成される。処理が終了した繊
維製品1は、装置外に取り出し、表面に付着した粒状薬
剤14を吸塵除去して、起毛処理品とすることができ
る。また、すでに述べたように、水溶性の粒状薬剤を用
いた場合は、繊維製品1を水洗することにより、表面に
付着した粒状薬剤を溶解除去したのち乾燥して、起毛処
理品とすることができる。
【0018】このようにして得られた起毛処理品は、ラ
ンダムな向きに緻密な起毛が形成されており、全体とし
て起毛が均一であるとともに、生地が気流で揉まれて柔
軟になっているため、非常に優れた品位となっている。
そして、上記起毛処理方法によれば、起毛状態のコント
ロールと風合いのコントロールを、上記装置における繊
維製品1と粒状薬剤14の接触回数を制御するだけで足
りるため、高品位のものを得るための条件設定が簡単で
ある。また、処理が終了して繊維製品1を取り出したあ
との滞留槽2内に残留する粒状薬剤14は、つぎ以降の
起毛処理に繰り返し使用することができ、処理の都度、
不足分だけ粒状薬剤14を補給すれば足りるため、経済
的である。
【0019】なお、上記の例において、繊維製品1およ
び粒状薬剤14を処理通路5内で循環走行させる際の走
行速度は、繊維製品1の種類や目的とする起毛処理の程
度にもよるが、通常、200〜1000m/分程度に設
定することが好適である。
【0020】また、繊維製品1に対する粒状薬剤14の
使用量も、繊維製品1の種類や目的とする起毛処理の程
度によって適宜に設定されるが、通常、繊維製品1の乾
燥繊維重量に対し、10重量%以上に設定することが好
適である。すなわち、粒状薬剤14が少なすぎると起毛
処理が不充分となるおそれがあるからである。
【0021】さらに、処理通路5内を循環させる気流の
温度は、繊維製品1および粒状薬剤14の種類にもよる
が、通常、50〜130℃に設定することが、良好な風
合いを得る上で好適である。
【0022】また、上記の例では、粒状薬剤14の投入
手段として、粒状薬剤14を充填するホッパ15を、逆
止弁13を介して滞留槽2に接続したが、粒状薬剤14
の投入手段は、これに限らず、適宜の構成を用いること
ができる。例えば、単なる密閉式の開閉口を設け、そこ
から手で所定量の粒状薬剤14を投入するようにしても
差し支えはない。そして、投入する場所も、繊維製品1
が循環走行する処理通路5内のどの個所を選択しても差
し支えはない。
【0023】さらに、上記の例では、装置として、気流
のみを循環させるタイプを用いたが、滞留槽2内の液体
をポンプおよび熱交換器を経由して繰り返し気体噴射部
6に循環させることのできる液流循環路が、上記気流循
環路7と切り替えて用いることができるよう接続された
装置を用いることもできる。この場合は、非水溶性の粒
状薬剤を用いることとし、本発明の起毛処理を行ったの
ち、余剰の粒状薬剤を除去した上で、引き続き水洗,染
色等の処理を行うことができる。もちろん、起毛処理に
先立って、適宜の前処理を行うこともできる。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明の繊維製品の起毛
処理方法は、気流で繊維製品と粒状薬剤を循環走行させ
ながら互いに接触させて、繊維製品表面に起毛処理を行
うという簡単な構成になっているため、条件設定が簡単
で、しかも、起毛処理と風合い処理を同時に行うことが
でき、高品位の処理品を得ることができる。そして、繊
維製品に接触させる粒状薬剤を、繰り返し使用すること
ができ、処理の都度、不足分だけ補給すれば足りるた
め、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いる装置の構成図であ
る。
【図2】図1のA−A′断面図である。
【符号の説明】
1 繊維製品 2 滞留槽 4 移送通路 5 処理通路 6 気体噴射部 7 気流循環路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 元木 昭男 岐阜県岐阜市本荘熊野前1941番地の1 岐 セン株式会社内 Fターム(参考) 3B154 AA07 AA18 AB20 AB22 AB29 BA17 BA25 BB43 BB46 BB49 BB58 BC01 BC07 BD17 BE01 BE09 DA09 DA13 DA30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛等の繊維製品を滞留させながら移送
    する滞留槽と、この滞留槽の一端側から引き上げられた
    繊維製品を滞留槽他端側に移送する移送通路とを連結し
    てなる環状の処理通路と、上記移送通路上流端に付設さ
    れる気体噴射部と、上記滞留槽内の気体を取り出して上
    記気体噴射部から移送通路内に気流として噴射させる気
    流循環路と、上記処理通路内に表面研磨用の粒状薬剤を
    投入する薬剤投入手段とを備えた気流式処理装置を用
    い、上記気流によって処理通路内の繊維製品と粒状薬剤
    を循環走行させながら互いに接触させて繊維製品表面に
    起毛処理を行うようにしたことを特徴とする繊維製品の
    起毛処理方法。
  2. 【請求項2】 上記粒状薬剤として水溶性研磨剤を用
    い、起毛処理後に、繊維製品を洗浄することにより、繊
    維製品に付着残留する粒状薬剤を溶解除去するようにし
    た請求項1記載の繊維製品の起毛処理方法。
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