JP2001254086A - 石炭ガス化複合発電システムおよび熱交換器 - Google Patents

石炭ガス化複合発電システムおよび熱交換器

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JP2001254086A
JP2001254086A JP2000064650A JP2000064650A JP2001254086A JP 2001254086 A JP2001254086 A JP 2001254086A JP 2000064650 A JP2000064650 A JP 2000064650A JP 2000064650 A JP2000064650 A JP 2000064650A JP 2001254086 A JP2001254086 A JP 2001254086A
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heat
heat transfer
heat exchanger
temperature
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Rikuo Yamada
陸雄 山田
Hirotsugu Yamaguchi
博嗣 山口
Akio Ueda
昭雄 植田
Naomi Yoshida
直美 吉田
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス化炉で生成されたチャー中の水素化物を
なくすこと。 【解決手段】 ガス化炉10で石炭と酸化剤を燃焼させ
てガスを生成し、生成されたガスの熱を熱回収部12で
回収するとともに、チャー回収部16で一部の有機物と
チャーが除去された生成ガスを生成し、この生成された
ガスに基づいてガスタービン24で発電を行なうシステ
ムにおいて、ガス化炉10に石炭と酸化剤を供給すると
きに、チャー回収部16で回収された水素引き抜き促進
剤とチャーを下段バーナ40に戻してガス化炉10に供
給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭ガス化複合発
電システムおよび熱交換器に係り、特に、石炭をガス化
して得られた生成ガスにしたがって高効率でかつ環境保
全性を考慮して発電を行なうに好適な石炭ガス化複合発
電システムおよび石炭ガス化装置に用いられる熱交換器
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石炭や重質油残渣のガス化生成ガ
スを化学原料、発電用燃料として利用することが試みら
れている。特に、IPP事業として石油残渣を燃料とす
るIGCCは低発熱量のガスタービンが開発されたこと
から、その利用が一気に現実のものとなった。また石炭
ガス化複合発電システムでは商業化へ向けての国家プロ
ジェクトが進められている。このようなシステムに用い
られる生成ガス中にはH Sが含まれており、このH
Sはガス化利用プロセスあるいは公害対策の面から、脱
流処理されているが、近年、ますます厳しさを増す環境
アセスメントに対応できるようにするためには、ガス化
炉で発生する極微量の有機物質についても、大気・排水
に関して注意が喚起されるところである。
【0003】従来、この種のシステムにおいては、石炭
ガス化で生成された排ガスを浄化することが行なわれて
おり、例えば、図7に示すような構成が採用されてい
る。すなわち、石炭ガス化複合発電システムにおいて
は、ガス化炉10で生成された高温生成ガスは熱回収部
12で熱回収された後、サイクロン14、チャー回収部
16を通過した、水洗部18でHCl、NHの他幾種
類かのトレースエレメントが除去された後、必要に応じ
て、COS転化部20において、COSがHSに転換
され、湿式ガス精製装置22においてHSが濃縮され
て分離される。HSが除去された生成ガスはガスター
ビン24に送られ、燃焼して動力に変換される。この動
力によってガスタービン24が駆動されると、ガスター
ビン24の駆動により発電が行なわれる。このときの燃
焼ガスは排熱回収後、煙突26から大気中に排出され
る。
【0004】一方、湿式ガス生成装置22において、H
Sを高濃度に回収したCOを含むガスは、HS燃
焼器28に送られ、ここで、LPG、天然ガスあるいは
軽油などの燃料と空気とともに燃焼され、間接冷却ある
いは熱交換器30によって熱交換されて、300℃以上
になった後、充填塔32を通過する際に冷却される。こ
のとき充填塔32においては、希硫酸をガスに向けて一
気に噴霧することで、ガスが60〜80℃まで冷却され
る。このときの被処理ガスは、デミスタ34を通過する
ときに硫酸ミストが除去され、脱流装置36に導かれ
る。この脱流装置36においては石灰石石膏法によって
被処理ガスが石膏38として回収され、無害化されたガ
スが煙突26から大気に排出される。
【0005】また、石炭ガス化発電システムとしては、
図8に示すものが知られている。このシステムは、例え
ば、特開平4−33993号公報に記載されているよう
に、石炭に代表される微粉固体炭素質原料を酸素、空
気、水蒸気などの酸化剤とともに圧力容器50のバーナ
52からガス化部54内に投入し、この原料の可燃分を
水素(H)および一酸化炭素(CO)に富むガスに変
換し、原料の灰分を溶融スラグに変換し、溶融スラグを
スラグタップ56から下方の冷却水プール58中に落下
させるようになっている。この場合、冷却水プール58
の表面と内部との温度差によって熱応力が発生するの
で、溶融スラグは冷却水中で2〜5mm程度の大きさに
水砕される。
【0006】ガス化部54においてガス化によって生成
された生成ガスと未燃チャーは、絞り部60で分割され
たガス化部54上方の高温熱回収部62に流入する。高
温熱回収部62における入口部の生成ガス流路の断面が
縮小しているのが、主にガス化部54から高温熱回収部
62への輻射伝熱を低減してガス化部54の温度を保持
するためである。そして絞り部60を通過した生成ガス
64の温度は約1000〜1400℃であるが、生成ガ
ス64は高温熱回収部62を通過する過程で、特に、高
温熱回収部62による輻射伝熱によって約800〜10
00℃に冷却され、ガス繋ぎ管66を介して圧力容器6
8内の炉外熱回収部70に送られる。
【0007】この炉外熱回収部70には、スートブロア
72、74、76、複数の伝熱管を有する熱交換器7
8、80、82が設けられており、ガスが炉外熱回収部
70を通過することで、その後流にある集塵装置84な
どの機器の運転条件に適合するように、ガス温度が30
0〜400℃に冷却される。そして高温熱回収部62と
炉外熱回収部70で回収された熱はスチームとして、管
86を介して蒸気タービン88に送給され、スチームに
よって蒸気タービン88が駆動されることで、発電機9
0による発電が行なわれる。
【0008】一方、炉外熱回収部70から排出された生
成ガスと未燃チャーは集塵装置84、調整弁92を介し
て焼却炉94で燃焼され、この燃焼ガスによってガスタ
ービン96が駆動され、ガスタービン96の駆動によっ
て発電機98による発電が行なわれる。なお、このシス
テムの炉外熱回収部70における管内の流体温度は、炉
外熱回収部70においてガスの温度を300〜400℃
まで低減させるとともに、ガス化部54で飛散した溶融
スラグが伝熱管に付着するのを防止するために、250
℃に設定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のうち前者の
システムにおいては、ガス化炉10で発生するチャーは
その中に約0.3%の水素を含むため、ガス化炉10か
ら出たチャーはガス化炉10内の熱回収部およびガス化
炉10外の熱回収部12の入口部において生成ガス中の
水素によって熱分解され、有害な有機物質が発生する。
この有害な有機物質中には凝縮性物質が含まれており、
この物質は冷却された際に液体となる。熱回収部12を
構成する熱交換器の伝熱管上で有害な有機物質が冷却さ
れて液体となると、この伝熱管に対するチャーの付着・
堆積が促進され、伝熱管の伝熱性能の低下を招くことに
なる。また、フィルタを使用するチャー回収部16にお
いては、逆洗ガスによりチャーが液体となり、この液体
によって、不可逆的なフィルタの目詰まりを引き起こ
し、プラントの停止に至ることがある。さらに、水洗部
18における水質汚染が問題となる。
【0010】一方、後者のシステムでは、図9に示すよ
うに、炉外熱回収部70の各熱交換器78〜82に用い
られる伝熱管100に、ガス化部54から飛散するチャ
ーが付着して堆積する。このため、このシステムでは、
各熱交換器78〜82にスートブロア72〜76を設
け、各スートブロア72〜76からNを噴射して、伝
熱管100上の付着物100aや堆積物100bを飛ば
し、熱吸収量が低下しないようにしている。しかし、各
スートブロア72〜76からNを噴射するのにはコス
トがかかり、しかも、各スートブロア72〜76を頻繁
に使用すると、運用そのものも難しくなる。
【0011】また水平に設置されている伝熱管100に
は堆積物が付着しやすいので、これを回避するために、
図10に示すように、各伝熱管100の管間流速を常圧
化において、10m/s以上にしてチャーを飛散する構
成が採用されている。この場合、堆積物が乗る部分では
伝熱量はほとんどないので、この部分の伝熱面はないも
のと同じである。
【0012】ここで、管間流速は、次の(1)式に示す
ように、 Vmax=Px/(Px−d)×V……(1) と表され、ただし、d:管外径、Px:列方向ピッチ、
V:平均流速、Vmax:管間流速である。
【0013】伝熱管100に堆積物が付着すると、大き
な熱抵抗となる。すなわち、付着したチャーの熱伝導率
が0.1W/mKであるので、伝熱管100に1〜2m
mのチャーが付着すると伝熱性能が低下することにな
る。
【0014】すなわち、チャーが高温ガス中にさらされ
ると、チャーから何らかの付着を促進するものが揮発
し、これが伝熱管100付近でさらに冷されて液化さ
れ、これに粒子が当って付着層が形成されるものと考え
られる。ガスやチャーが伝熱管100上の付着層に当た
ってはがれることもあるが、チャーの付着を促進するも
のの要因をつぶさない限り、付着層が形成される。
【0015】この要因を見つけるために、チャーを70
0℃に過熱し、ここから出た有機物の同定を実施したと
ころ、フェノール類、アルデヒド類、そして炭化水素類
のような有機物がチャーから遊離することがわかった。
【0016】この事実から、チャーからガス化システム
内で熱分解していく過程について考察すると、図11に
示すように、チャー中にあるα−ナフトール、β−ナフ
トールのような有機物が高温ガス中で水素化熱分解され
て、アルデヒド、フェノール類の化合物が生成される。
さらに、チャーのガス中の滞留が長いかあるいはH
圧が大きい場合にはさらに水素化熱分解が起り、炭化水
素類の有機物ができる。これが伝熱管100への付着を
促進している。さらに、これらの有機物は伝熱管100
上の堆積物の飛散を止め、管間流速を10m/s以上に
してもチャーは飛散しなくなる。
【0017】図12は、付着・堆積物内の定常熱伝導を
数値計算により解いたものである。図12に示すよう
に、付着層内の温度勾配は大きいが、堆積物内は伝熱管
100から遠ざかっても付着物内に比べて低い温度にな
るため、有機物が液化して堆積物を留まらせている。
【0018】本発明の目的は、ガス化炉で生成されたチ
ャー中の水素化物をなくすことができる石炭ガス化複合
発電システムを提供することにある。
【0019】本発明の他の目的を、伝熱管に異物が付着
するのを抑制することができる熱交換器を提供すること
にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、石炭と酸化剤とをガス火炉で燃焼させて
ガスを生成し、生成されたガスを熱交換器に導入し、こ
の熱交換器で熱交換されたガスに基づいてタービンを駆
動して発電する石炭ガス化複合発電システムにおいて、
前記ガス火炉に前記石炭および酸化剤とともに水素引き
抜き剤を供給する供給手段を備えてなることを特徴とす
る石炭ガス化複合発電システムを構成したものである。
【0021】前記石炭ガス化複合発電システムを構成す
るに際しては、以下の要素を付加することができる。
【0022】(1)前記熱交換器で熱交換されたガスが
前記タービンに供給される過程で水素引き抜き剤を回収
し、回収された水素引き抜き剤を前記ガス火炉に戻し、
前記水素引き抜き剤をスラグとして前記ガス火炉から回
収する回収手段を備えてなる。
【0023】(2)前記水素引き抜き剤として、Mg化
合物を用いること。
【0024】(3)前記水素引き抜き剤として、Ca化
合物を用いること。
【0025】(4)前記水素引き抜き剤として、Mg化
合物とCa化合物とを併用するかあるいはCaMg化合
物を用いること。
【0026】(5)前記水素引き抜き剤として、Al、
Si化合物の1つを用いること。
【0027】(6)前記水素引き抜き剤の濃度は、乾燥
石炭に対して0.3wt%から10wt%とすること。
【0028】また、本発明は、石炭と酸化剤とを燃焼さ
せるガス火炉で生成されたガスを導入し、このガスを熱
交換する熱交換器において、前記熱交換器で熱交換に用
いる流体の温度を、炭化水素類、フェノール類およびア
ルデヒド類を含む有機物の沸点以上にしてなることを特
徴とする熱交換器を構成したものである。
【0029】前記熱交換器を構成するに際しては、以下
の要素を付加することができる。
【0030】(1)石炭と酸化剤とを燃焼させるガス火
炉で生成されたガスを導入し、このガスを伝熱管で熱交
換する熱交換器において、前記熱交換器で熱交換に用い
る流体の温度を400℃以上にしてなる。
【0031】(2)石炭と酸化剤とを燃焼させるガス火
炉で生成されたガスを導入し、このガスを熱交換する熱
交換器において、前記熱交換器は、互いに連結されて熱
交換用の流体の流路を形成する複数個の伝熱管を有し、
前記ガス火炉からのガスの温度が1000℃以下のとき
に、前記複数個の伝熱管のうち入口側の伝熱管内の流体
の温度を400℃にし、前記複数個の伝熱管のうち出口
側の伝熱管内の流体の温度を400℃以下にしてなる。
【0032】(3)石炭と酸化剤とを燃焼させるガス火
炉で生成されたガスを導入し、このガスを熱交換する熱
交換器において、前記熱交換器は、集塵装置を間にして
上流側のブロックと下流側のブロックに分割され、各ブ
ロック毎に、互いに連結されて熱交換用の流体の流路を
形成する複数個の伝熱管が配置され、前記ガス火炉から
のガスの温度が1000℃以下のときに、前記複数個の
伝熱管のうち上流側の伝熱管内の流体の温度を400℃
にし、前記複数個の伝熱管のうち下流側の伝熱管内の流
体の温度を400℃以下にしてなる。
【0033】(4)前記伝熱管の管間のガス流速におけ
るガスの運動量(ガス密度)×(管間流速)2を120
Pa以上にしてなる。
【0034】前記した手段によれば、ガス化部における
部分燃焼によって生成されるチャー中の水素化物をなく
すに際して、チャー中の水素引き抜きを促進するように
したため、チャー中から有機物が発生するのを防止する
ことができる。このため、チャーがガス化炉下流側に配
置された熱回収部における伝熱管上に堆積しても箇化す
ることがないため、安息角から予想される以上には堆積
せず、スートブローにより容易に剥離される。またチャ
ー回収部におけるフィルタの目詰まりの原因物質である
凝縮性有機物質がないため、フィルタの寿命が長くな
る。また水洗部にチャー由来の揮発性あるいは凝縮性有
機物は存在しなくなる。
【0035】具体的には、ガス化炉で発生する有機物質
は石炭の燃料比、ガス化炉のタイプ、運転状態に左右さ
れる。酸素吹き1室2段噴流層のガス火化炉では、ガス
化部が高温に晒され、さらに滞留時間を稼げることか
ら、タールは熱分解により、無害な低分子量の炭化水素
およびチャーになる。しかし、チャーは完全な炭素分か
ら構成されるのではなく、有機物質を構成する水素分を
0.3%程度含んでいる。このようなチャーが生成ガス
中で水素化熱分解すると、毒性のある芳香属多環縮合化
合物および置換あるいは含酸素ベンゼン類などを生成す
る。これらは極低能度で有害である。また、生物への蓄
積性と植物連鎖の観点から考えると、ガス化炉からの発
生は限りなく少なくする必要がある。したがって、問題
となる一部水素化された未燃焼チャーの水素化熱分解で
生成される有機物質をガス化部で完全に炭素化チャーに
する必要がある。このために、水素引き抜き促進材とし
て、Mg、Ca、CaMg、Al、Si、AlCa化合
物の少なくとも一つをガス化炉のガス化部上段バーナか
ら供給すると、上段バーナではチャーおよび水素抜き促
進剤は溶融していないため、チャー中に残存している水
素分が容易に引き抜かれ、チャーは完全に炭素化チャー
となる。さらに、生成された炭素化チャーの粒径が細か
いため、ガス化部の熱回収部後流で飛散スラグのシンタ
リングを効率良く防止するために、ガス化炉のガス化部
でのチャー転化率を高めることができる。
【0036】また、前記した手段によれば、熱交換器で
熱交換に用いる流体の温度は、炭化水素類、フェノール
類およびアルデヒド類を含む有機物の沸点以上にしてい
るため、熱交換器を構成する伝熱管回りの付着層をなく
し、熱吸収量を増加させることができるとともに、堆積
物をなくす程度の運動量のガスを流すことで、付着・堆
積物両方をなくし、熱吸収量を増加させることができ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る石炭ガス化複
合発電システムの全体構成図である。図1において、本
実施形態における石炭ガス化複合発電システムは、ガス
化炉10として、下段バーナ40、上段バーナ42を有
し、チャー回収部16にフィルタの内外温度を検出する
温度検出器44を設け、水洗部18に充填塔46を接続
するとともに有機物検出器48を接続し、熱回収部1
2、サイクロン14およびチャー回収部16で回収され
たものをガス化炉10に戻すようにしたものであり、他
の構成は図7のシステムと同様である。
【0038】すなわち、ガス化炉10のガス化部の上段
バーナ42および下段バーナ40から石炭、酸化剤を供
給する際、上段バーナ42からはさらに水素引き抜き促
進剤を供給してガス化する。このとき、このガス化に伴
って万が一発生した極微量の有機物質、チャーを含んだ
高温生成ガスは熱回収部12で熱回収されるとともに、
熱回収部12の伝熱管上に付着・堆積された凝縮性有機
物質、水素引き抜き促進剤およびチャーは熱回収部12
のスートブローでガスブローすることによって剥離回収
され、水素引き抜き促進剤とともにガス化炉10の下段
バーナ40にリサイクルされる。この生成ガスはサイク
ロン14で水素引き抜き促進剤および一部がチャー回収
部16で回収され、ガス化炉10の下段バーナ40にリ
サイクルされる。水素引き抜き促進剤および一部のチャ
ーが回収された後の生成ガスは、フィルタを取り付けた
チャー回収部16を通過する。この際、フィルタに堆積
した水素引き抜き促進剤およびチャーは逆洗装置によ
り、逆洗ガスを供給することにより、フィルタから剥離
回収され、ガス化炉10の下段バーナ40にリサイクル
される。また一部の有機物質とチャーが除去された生成
ガスは水洗部18でHCl、NHの他幾種類かのトレ
ースエレメント、万が一存在する極微量の凝縮性有機物
質、揮発性有機物質を除去する。そして水洗い部18で
回収された有機物質はその一部あるいはその全量が抜き
出され、活性炭を充填した充填塔46を介して循環され
る。この循環水の水路には水中の有機物質を監視するた
めの有機物質検出器48が設置されている。そして水洗
い部18でクリーンにされた生成ガスはCOS転化部2
0により、COSがHSに転換され、湿式ガス生成装
置22により、HSが処理される。HSが除去され
た生成ガスはガスタービン24に送られ、燃焼されて動
力となる。この動力によってガスタービン24が駆動さ
れる。このときの燃焼ガスは排熱回収後、煙突26から
大気中に排出される。
【0039】また、湿式ガス生成装置22において、H
Sを高濃度に回収した再生ガスは、HS燃焼器28
で、LPG、天然ガスあるいは軽油などの燃料と空気と
ともに燃焼され、間接冷却あるいは熱交換器30で熱交
換され、300℃以上とされた後、充填塔32を通過す
る。このとき希硫酸が一気に噴霧され、再生ガスは60
〜80℃まで冷却される。このときの被処理ガスは、デ
ミスタ34を通過することで硫酸ミストが除去され、石
灰石石膏法による脱流装置36に導かれ、石膏38とし
て回収され、無害化されたガスは煙突26から大気中に
排出される。
【0040】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0041】ガス化炉10の上段バーナ42に石炭、酸
化剤とともに水素引き抜き促進剤が供給されると、通常
は、チャー中に残存する水素分が完全に分解される。し
かし、万が一、ガス化炉10から出た極微量の有機物質
は微量でも環境に悪影響を与える可能性があるため、後
続の機器でこれらを完全に除去する必要がある。したが
って、本実施形態においては、極微量の有機物、チャー
を含んだ高温生成ガスは熱回収部12で低温の伝熱管で
熱回収されるとともに、凝縮性有機物を液体とさせる処
理が行なわれる。これは、ちょうどチャーの接着剤とな
り、熱回収部12の伝熱管上へのチャーへの付着を強固
にする。この付着層の上に、さらにチャーを堆積させ
る。通常のスートブロー圧力では、付着層は剥離せず、
堆積層のみが飛散するため、スートブローを実施して
も、伝熱性能は飛躍的に向上しない。
【0042】すなわち、付着層も剥離するためには、加
圧炉の圧力+8kg/cm以上のスートブロー圧力が
必要である。また生成ガスはフィルタを取り付けたチャ
ー回収部16を通過するが、ある間隔ごとあるいは一定
のフィルタ差圧以上で逆洗装置を働かせて、フィルタに
付着堆積した水素引き抜き促進剤およびチャーを除去す
る。フィルタは通常キャンドル型を用い、キャンドルの
外側から内側へガスが流れるようになっている。したが
って、通常大気温度である逆洗装置からのガスが流され
ると、フィルタの内側が急激に冷されるため、凝縮性有
機物質は一瞬液体となる。凝縮性有機物質の常圧の沸点
は、通常±250℃である。したがって、次の逆洗ガス
が流されるでに、フィルタ温度を凝縮性有機物の沸点よ
りも高く維持し、この有機物質のフィルタへの目詰まり
を抑制する必要がある。
【0043】一方、熱回収部12、サイクロン14、チ
ャー回収部16で回収された水素引き抜き促進剤および
有機物質を含むチャーはガス化炉10の下段バーナ40
にリサイクルされ、1600〜1700℃程度の高温場
に導入されることによって、水素引き抜き促進剤は溶融
スラグとなり、ガス化炉10の下方に排出される。また
有機物質およびチャーは完全に分解される。そして水素
引き抜き促進剤、凝縮性有機物質およびチャーが除去さ
れた後、揮発性有機物質を含んだ生成ガスは水洗部18
で回収される。ここでは、主に、HCl、NHの他幾
種類かのトレースエレメントを除去するのが主な目的で
ある。このため、水のpHをアルカリ側にシフトさせる
必要がある。この処理が行なわれると、HClはNaC
lになり、他のイオン性トレースエレメントは加水分さ
れて沈殿除去される。この際、水に有機物が混入してい
ると、加水分解反応・沈殿反応が速やかに起らず不都合
である。したがって、この除去が速やかに行なわれるよ
うに、水の一部あるいは全量を活性炭処理する必要があ
る。また、水中の有機物質の濃度を10ppm以下にな
るように管理する。その際、水循環流路に有機物質監視
のための検出器として有機物検出器48が設置されてい
る。スートブローの圧力は加圧炉圧+8〜10kg/c
、伝熱管上の付着層は完全に剥離される。6kg/
cm以下では付着層の厚みが1mm程度残り、伝熱性
能の低下につながる。また、10kg/cm以上で
は、ユーティリティが上昇するだけである。フィルタ温
度はガス化炉10の運転圧力において有機物質の沸点以
上が必要であり、加圧炉の圧力が26.5kg/cm
ではフィルタの温度を少なくとも350〜450℃に維
持するように運転する。
【0044】また使用する水素引き抜き剤としては、M
gが用いられ、Ca化合物としては、その酸化物、炭酸
塩、ケイ酸塩、チタン酸塩およびCaMg(C
、CaMg(SiOが用いられ、またA
a、Si化合物としては、その酸化物、AlMgO
およびアルミノケイ酸塩が好適なものとして用いられ
る。水素引き抜き剤は原炭に対して、10%未満で十分
である。水素引き抜き剤をガス化炉10の上段バーナ4
2から石炭、酸化剤とともに供給する。この水素引き抜
き剤は原炭と予め混合しておいてもよいし、別々に供給
してもよい。水素引き抜き剤はチャー中の水素引き抜き
を促進し、チャーを完全な炭化物にする。その後、ガス
化炉10の熱回収部12へ同伴された水素引き抜き剤は
熱回収部12、サイクロン14およびチャー回収部16
で回収され、ガス化炉10の下段バーナ40からガス化
炉10に戻され、スラグとしてガス化炉10の下部から
回収される。
【0045】(実施例1)石炭および酸化剤の他、石炭
の10wt%のMgSiOを石炭の10wt%として
上段バーナ42からガス化炉10に供給し、下段バーナ
40からは通常通り、石炭と酸化剤をガス化炉10に供
給してガス化した。熱回収部12の伝熱特性を評価した
ところ、管外熱伝達係数は28W/mKと高かった。
試験停止後、観察すると、縦方向の伝熱管の閉塞はなか
た。また伝熱管上のチャーを分析したが凝縮性有機物は
全くなかった。またスートブローを6.5kg/cm
で実施すると、管外熱伝達係数は40W/mKまで回
復した。
【0046】(実施例2)MgSiOの代わりに、C
aSiOを併用する他は、実施例1と同様の試験を実施
したところ、実施例1と同様な結果が得られた。
【0047】(実施例3)MgSiOの代わりに、C
aMg(SiOを併用する他は、実施例1と同様
の試験を実施したところ、実施例1と同様な結果が得ら
れた。
【0048】(実施例4)MgSiOの代わりに、A
MgOを用いる他は実施例1と同様の試験を実施
したところ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0049】(実施例5)実施例1において石炭の1w
t%のMgSiOを用いる他は実施例1と同様の試験
を実施し、熱回収部12の伝熱特性を評価したところ、
管外熱伝達係数は26W/mKと高かった。試験停止
後、観察すると、縦方向の伝熱管の閉塞はなかった。ま
た伝熱管上のチャーを分析したが、凝縮性有機物は0.
01mg/g・チャー検出されたに過ぎなかった。スー
トブローを8.6kg/cmで実施すると、管外熱伝
達係数は40W/mKまで回復した。
【0050】(比較例1)実施例1〜4で水素引き抜き
材を用いない場合は、管外熱伝達係数は18W/m
と低かった。スートブローを6.5kg/cmで実施
すると、管外熱伝達係数は32W/mKまでしか回復
しなかった。また、試験停止後、観察すると、縦方向の
伝熱管は完全に閉塞していた。また伝熱管上のチャーを
分析したところシクロヘキサノン、シクロヘキサノー
ル、ジメチルシクロヘキサンが検出された。これは有機
還元性物質であって、水中に存在する酸素を奪うもので
あり、環境保全の面で都合が悪い。
【0051】(比較例2)実施例1において、石炭の
0.1wt%のMgSiOを用いる他は実施例1と同
様の試験を実施し、熱回収部12の伝熱特性を評価した
ところ、管外熱伝達係数は20/mKと低かった。ス
ートブローを6.5kg/cmで実施すると、管外熱
伝達係数は30W/mKまでしか回復しなかった。ま
た、試験停止後、観察すると、縦方向の伝熱管はほぼ完
全に閉塞していた。また、伝熱管上のチャーを分析した
ところ、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、ジメ
チルシクロヘキサンが検出された。
【0052】本実施形態によれば、石炭ガス化複合発電
システムの高効率、環境保全性を保つためには、単にH
Sガスを処理するだけでは不十分であるとの認識か
ら、ガス化炉10から発生する有機物質を考察し、ガス
火炉10のガス化部に水素引き抜き剤を供給することに
より、ガス化効率の低下と環境問題を低減することがで
き、これにより、高効率、環境保全性を配慮した石炭ガ
ス化複合発電システムを提供することができる。
【0053】次に、熱交換器の実施形態を図2にしたが
って説明する。
【0054】本実施形態は、図8と同様のシステムに用
いられる炉外熱回収部70の入口側に管内の流体温度が
400℃の伝熱管を有する熱交換器100、102を設
置し、出口側に管内の流体温度が400℃以下の伝熱管
を有する熱交換器104を設置し、炉外熱回収部70の
ガス温度を300〜400℃まで低減して熱回収を可能
としたものである。この場合、管内の流体温度を400
℃以下の伝熱管を有する熱交換器104にはスートブロ
ア76を頻繁に運転する必要があるが、全ての伝熱管に
スートブロアを使うよりも運用としては楽になる。
【0055】本実施形態においては、図3に示す有機物
の圧力と沸点の関係を示すデータ(日本機械学会:流体
の熱物性値集:丸善(1991)によるものである。)
を考慮し、各ガス圧力の条件に対して、伝熱管内の流体
の温度を沸点以上にすることで、図4に示すように、付
着層をなくすことができる。そして伝熱管の熱伝導率は
20〜50W/mKであるので、管の肉厚が数mmであ
れば、管内の流体温度は数度しか変わらないので、管内
の流体温度を監視することができる。またガス化装置の
ガス圧力としては、30atm=3.04MPaまでで
あるので、図3および図4から、伝熱管内の流体の温度
を400℃以上にすれば、伝熱管表面では有機物が気化
したままとなり、付着の促進はない。
【0056】なお、管内の流体温度を400℃にするた
めには、管内の流体圧力を臨界圧力以上にするか、臨界
圧力以下でも過熱器として用いればよい。
【0057】次に、熱交換器の他の実施形態を図5にし
たがって説明する。本実施形態は、圧力容器68を圧力
容器68a、68bに分割し、これらの間に集塵装置1
06を設け、圧力容器68aの炉外熱回収部70aに熱
交換器100、102を配置し、圧力容器68bの炉外
熱回収部70bに熱交換器104を配置したものであ
る。
【0058】本実施形態においては、600〜700℃
のガス温度でも、このガスを通気可能な高温集塵用の集
塵装置106を通すことで、チャーの付着もなく、伝熱
性の高い熱交換器を構成することができる。すなわち、
管内の流体温度が400℃の伝熱管を有する熱交換器1
00、102でガス温度を約600℃まで下げた後、集
塵装置106を通してガス中のチャーを除去し、管内の
流体温度が400℃以下の伝熱管群を有する熱交換器1
04を通すことにより、チャーの付着もなく、伝熱性の
高い熱交換器を構成することができる。
【0059】さらに、図6に示すように、管群の管間流
速における運動量(ガス密度)×(管間流速)を12
0Pa以上になるように、流路断面積、管の配列を決め
れば、堆積物がなくなり、さらに伝熱性能を高めること
ができる。
【0060】本実施形態によれば、伝熱管回りに付着層
が形成されるのを防止することができるとともに、管間
流速を考慮した流路断面積、管配列にすることで、堆積
物が形成されるのを防止することができ、伝熱性能の良
い熱交換器を提供することができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガス化部における部分燃焼によって生成されるチャー中
の水素化物をなくすに際して、チャー中の水素引き抜き
を促進するようにしたため、チャー中から有機物が発生
するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す石炭ガス化複合発電
システムの全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す熱交換器の全体構成
図である。
【図3】有機物の圧力と沸点との関係を示す特性図であ
る。
【図4】管内流体温度と付着層の厚さとの関係を示す特
性図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す伝熱管の構成図で
ある。
【図6】ガスの運動量と堆積物の高さとの関係を示す特
性図である。
【図7】従来の石炭ガス化複合発電システムの全体構成
図である。
【図8】従来の石炭ガス化装置の全体構成図である。
【図9】チャーを含むガス中に設置された伝熱管に付着
・堆積した管外汚れを模式的に示した図である。
【図10】管間流速と堆積高さとの関係を示す特性図で
ある。
【図11】石炭中の有機物が水素化熱分解していく過程
を説明するための図である。
【図12】付着・堆積物内の温度分布を示す図である。
【符号の説明】
10 ガス化炉 12 熱回収部 14 サイクロン 16 チャー回収部 18 水洗部 20 COS転化部 22 湿式ガス精製装置 24 ガスタービン 26 煙突 28 HS燃焼器 30 熱交換器 32 充填塔 34 デミスタ 36 脱流装置 38 石膏 40 下段バーナ 42 上段バーナ 44 温度検知器 46 充填塔 48 有機物検出器 66 ガス繋ぎ管 68 圧力容器 70 炉外熱回収部 72、74、76 スートブロア 100、102、104 熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 昭雄 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 吉田 直美 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 3K046 AA01 CA02 EA03 FA00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭と酸化剤とをガス火炉で燃焼させて
    ガスを生成し、生成されたガスを熱交換器に導入し、こ
    の熱交換器で熱交換されたガスに基づいてタービンを駆
    動して発電する石炭ガス化複合発電システムにおいて、
    前記ガス火炉に前記石炭および酸化剤とともに水素引き
    抜き剤を供給する供給手段を備えてなることを特徴とす
    る石炭ガス化複合発電システム。
  2. 【請求項2】 前記熱交換器で熱交換されたガスが前記
    タービンに供給される過程で水素引き抜き剤を回収し、
    回収された水素引き抜き剤を前記ガス火炉に戻し、前記
    水素引き抜き剤をスラグとして前記ガス火炉から回収す
    る回収手段を備えてなることを特徴とする請求項1に記
    載の石炭ガス化複合発電システム。
  3. 【請求項3】 前記水素引き抜き剤として、Mg化合物
    を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の石
    炭ガス化複合発電システム。
  4. 【請求項4】 前記水素引き抜き剤として、Ca化合物
    を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の石
    炭ガス化複合発電システム。
  5. 【請求項5】 前記水素引き抜き剤として、Mg化合物
    とCa化合物とを併用するかあるいはCaMg化合物を
    用いることを特徴とする請求項1または2に記載の石炭
    ガス化複合発電システム。
  6. 【請求項6】 前記水素引き抜き剤として、Al、Si
    化合物の1つを用いることを特徴とする請求項1または
    2に記載の石炭ガス化複合発電システム。
  7. 【請求項7】 前記水素引き抜き剤の濃度は、乾燥石炭
    に対して0.3wt%から10wt%とすることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5または6のうちいずれ
    か1項に記載の石炭ガス化複合発電システム。
  8. 【請求項8】 石炭と酸化剤とを燃焼させるガス火炉で
    生成されたガスを導入し、このガスを伝熱管で熱交換す
    る熱交換器において、前記熱交換器で熱交換に用いる流
    体の温度を、炭化水素類、フェノール類およびアルデヒ
    ド類を含む有機物の沸点以上にしてなることを特徴とす
    る熱交換器。
  9. 【請求項9】 石炭と酸化剤とを燃焼させるガス火炉で
    生成されたガスを導入し、このガスを熱交換する熱交換
    器において、前記熱交換器で熱交換に用いる流体の温度
    を400℃以上にしてなることを特徴とする熱交換器。
  10. 【請求項10】 石炭と酸化剤とを燃焼させるガス火炉
    で生成されたガスを導入し、このガスを熱交換する熱交
    換器において、前記熱交換器は、互いに連結されて熱交
    換用の流体の流路を形成する複数個の伝熱管を有し、前
    記ガス火炉からのガスの温度が1000℃以下のとき
    に、前記複数個の伝熱管のうち入口側の伝熱管内の流体
    の温度を400℃にし、前記複数個の伝熱管のうち出口
    側の伝熱管内の流体の温度を400℃以下にしてなるこ
    とを特徴とする熱交換器。
  11. 【請求項11】 石炭と酸化剤とを燃焼させるガス火炉
    で生成されたガスを導入し、このガスを熱交換する熱交
    換器において、前記熱交換器は、集塵装置を間にして上
    流側のブロックと下流側のブロックに分割され、各ブロ
    ック毎に、互いに連結されて熱交換用の流体の流路を形
    成する複数個の伝熱管が配置され、前記ガス火炉からの
    ガスの温度が1000℃以下のときに、前記複数個の伝
    熱管のうち上流側の伝熱管内の流体の温度を400℃に
    し、前記複数個の伝熱管のうち下流側の伝熱管内の流体
    の温度を400℃以下にしてなることを特徴とする熱交
    換器。
  12. 【請求項12】 前記伝熱管の管間のガス流速における
    ガスの運動量(ガス密度)×(管間流速)2を120P
    a以上にしてなることを特徴とする請求項10または1
    1に記載の熱交換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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