JP2001252763A - 半田鏝と専用インバータ電源 - Google Patents

半田鏝と専用インバータ電源

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JP2001252763A
JP2001252763A JP2000110014A JP2000110014A JP2001252763A JP 2001252763 A JP2001252763 A JP 2001252763A JP 2000110014 A JP2000110014 A JP 2000110014A JP 2000110014 A JP2000110014 A JP 2000110014A JP 2001252763 A JP2001252763 A JP 2001252763A
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induction heating
heat
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Aisuke Shimizu
愛典 清水
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁誘導加熱方式を利用した間接加熱型半田
鏝とし、効率の良い発熱管、自由な鏝先の選択、早い温
度制御、力率改善、熱安定性を改善。 【構成】 鏝先1は交換可能とし、発熱管3を設けてい
る。発熱管は正の温度係数を持つ磁性金属を採用し熱効
率と温度安定性を得る。コイルと直列に力率改善用コン
デンサ15、16を接続して誘導リアクタンスを必要な
範囲で打ち消し早い応答性得る。鏝先1は発熱管3に押
しつけられ熱伝導性は良い。専用インバータ電源とし内
部に力率改善用の機能を持たせてコンデンサを内蔵す
る。この場合、半田鏝内の力率改善用コンデンサを省略
する。インバータからの電圧が鏝先に誘起しないように
絶縁トランスの中間タップと半田鏝のインピーダンス素
子とでブリッジを構成し平衡を取っている。発熱管3に
は熱伝対19を設けて、専用インバータ電源内の温度制
御装置でON/OFF制御する実施例を記している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用の分野】本発明は極低周波(VLF)か
ら低周波(LF)の周波数を適用した電磁誘導加熱方式
の半田鏝に関する分野であり、この半田鏝の専用電源も
半田鏝と同じ産業分野になる。
【0002】本発明の半田鏝のコイルに流れる電流の周
波数は30kHzから3MHzの範囲である。国際的に
通用する呼称であるVLFは30kHzから300kH
z、LFは300kHzから3MHzである。以下は半
田鏝と記述するところは電磁誘導加熱方式の半田鏝であ
る。
【0003】
【従来の技術】まず、コイルについて記す。図1に示す
ように、コイルはボビン3に導線(または裸導線)6を
巻いて両端固定するか、導線全体を固定したものを云
う。
【0004】従来の電磁誘導加熱方式(以下は誘導加熱
式と云う)の半田鏝は直接的に鏝先を加熱する方式であ
る。そのため、誘導加熱式専用の鏝先が必要であった。
従来の誘導加熱式の半田鏝は直接、鏝先に熱を発生させ
熱効率の上では良い方式であるが、多種多様に市販され
ているヒータ半田鏝の鏝先が使えない。また、鏝先に熱
伝対を付けると鏝先の交換に高価な熱伝対のコストが載
ってしまい不経済である。さらに、誘導加熱方式の半田
鏝にはインバータ(周波数変換電源)が必要だが、その
インバータには既に全ブリッジ式インバータ回路の場合
はブリッジを構成するコンデンサがあり、また、ブリッ
ジを構成するコンデンサを省いて、二つのスイッチング
素子の接続点から負荷に直列に直流分阻止用コンデンサ
を接続して、整流した電源、または、直流電源のプラス
側またはマイナス側に接続してなる半ブリッジ式インバ
ータ回路の場合は直流阻止用コンデンサがすでに付いて
いる。一方、誘導加熱方式の半田鏝に力率改善用コンデ
ンサをコイルに直列に接続すると半田鏝の性能は極端に
良くなる。このインバータに内蔵されている別々の機能
を持つコンデンサを力率改善のための機能をさらに持た
せることによって、省スベース化し、半田鏝の製造作業
の効率をあげることができる。加えて、半導体の半田付
けに使用する半田鏝は商用周波電源から到来する異常電
圧をできるだけ抑制するためにシールド付きで、二次巻
線に中点タップ付、絶縁トランス(以下は絶縁トランス
と云う場合もある。)を設けるのだから、二次電圧を下
げて誘導加熱のコイルを一層巻きにし、巻線作業の効率
を上げることもできる。最近は高速で働くMOS−FE
Tに高速ダイオードを外部に接続して力率の悪い負荷の
誘導リアクタンスの回生電流をダイオードで電源に返し
ている。この回路を用いてもコイルに並列にコンデンサ
を接続して力率改善するとスイッチング素子を破壊する
場合があり、直列に接続して力率改善をする。力率改善
をすることによって、室温から半田付け温度になるまで
の時間が早すぎる問題で各部に熱差ができて線膨張係数
の違いによる応力が発生する場合も考慮して力率改善を
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第1は電磁誘導加熱方
式の半田鏝の鏝先をヒータ加熱方式のように鏝先が自由
に交換できるようにすることである。第2は熱伝対を鏝
先とは別の場所に付けることである。第3は力率改善用
コンデンサをインバータ電源内のコンデンサと兼用する
ことや、力率改善を有効に利用することである。第4は
絶縁トランスで二次電圧を下げて、コイルを一層巻きに
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の課題を解決する手
段は鏝先をはめ込む単なる金属の管(または筒)ではな
く、誘導加熱のための磁束が通る部分と表皮電流が流れ
る部分を誘導加熱の効率の良い磁性体金属や磁性体金属
をメッキした発熱管(または筒)にする。誘導加熱に効
率のとは比透磁率が大きく、固有抵抗が比較的大きく、
正の抵抗温度係数が比較的大きい金属材料を選ぶことで
ある。そのために用いる金属は磁性体金属である鉄、炭
素鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケル、クロム、磁性ステ
ンレスなどである。また、鉄や炭素鋼やニッケルクロム
鋼を使う場合、さらに効率と効率の安定性と放射率の低
いものであるニツケルやクロムでメツキをすることであ
る。このメッキの厚みは次の(1)式の表皮電流の浸透
の深さに磁束の通り道や製造のバラツキを考慮して1.
5倍以上の厚みにする。
【数1】 また、正の温度係数の大きい金属や合金を採用すること
は(2)式のように温度が上がると抵抗値が増えて、過
度の温度上昇や熱不安定性を改善し、電源を入れてから
早く半田付けが出来る温度となり待ち時間少なくいるこ
とができる。さらに、半田付けする製品に鏝先を当てた
時に製品が持ち去る熱と半田を溶かすための熱で鏝先の
温度が下がっても、抵抗温度係数が0.003[/℃]
以上の場合、下がった温度を回復する働きが比較的明ら
かに現れてくる。例えば、20℃下がった場合、抵抗値
が6%小さくなり、半田付け温度にもよるが、電力は2
から3%増加して回復を早める。鉄の場合は尚顕著であ
る。
【0007】第2の課題を解決するために、発熱管(ま
たは筒)に熱伝対を取り付ける。取り付ける位置は鏝先
の半田付けする部分に近い位置とし、できるだけ半田付
け部の温度を検出するするようにする。鏝先固定ネジを
1本にして発熱管に金属同士の接触面を広くして熱伝導
が仕安くする。図2は熱伝対の検出した電圧を利用して
温度制御をする回路図とブロック線図である。電源部は
半田鏝専用のハーフブリッジ式インバータ電源回路図で
あり、温度制御側はON/OFF制御するブロック線図
で記している。詳細は実施例の項に記す。
【0008】第3の課題は誘導加熱方式の半田鏝に専用
のインバータとすることである。市販のインバータには
全ブリッジ式と半ブリッジ式のインバータがある。全ブ
リッジ式インバータ回路であり二つのスイツチ素子と二
つの定格が等しい静電容量のコンデンサでブリッジを構
成している。また、二つのスイッチ素子の接続点に負荷
と直列に直流阻止用コンデンサを接続する回路になって
いる。この直列回路の一端をスイッチ素子同士の接続点
に接続し、他の一端を電源のマイナス側(または、マイ
ナスライン)か、または、プラス側(または、プラスラ
イン)に接続している半ブリッジ式インバータがある。
全ブリッジ式インバータのコンデンサと半ブリッジ式イ
ンバータのコンデンサの機能を力率改善用のコンデンサ
の機能と兼用させる。詳細は実施例に記す。
【0009】力率改善をうまく利用する方法として、力
率を100%改善しない状態で半田付けの温度として設
計するとき、100%の改善をすると、電力が更に入っ
て温度は更に上がる。このことを利用する。してスイッ
チを鏝先に付けて、力率改善のためのコイルに直列のコ
ンデンサを2個直列にして、そのうちの1個に並列にス
イッチを接続し、スッチチを開いて2個直列に、スイッ
チを閉じて1個直列と切り替える。ことによって、電力
をコントロールする。
【0010】第4の課題は主に小容量の半田鏝に関係す
る。小容量の半田鏝は発熱管の直径が小さいため、表皮
効果によって流れる電流の経路が短くなり、その経路の
抵抗が小さく、商用電源を直接整流して直流電源として
使うインバータの出力電圧に合わせると、コイルの巻数
は相当に多く、多層巻きになる。この作業は生産効率、
信頼性、層間絶縁材料などに問題がある。次に詳しく記
す。
【0011】金属にコイルを巻いたとき、コイルの端子
から見た抵抗R1[Ω]は、丸形の場合、発明者が導い
た次の(3)式になる。
【数2】 例えば、鉄を発熱管に使う場合、ノウハウが含まれるの
で、近い概数で求める。 巻幅=30[mm] 巻数=55回 半田付温度の固有
抵抗=20E−8[Ωm] 透磁率=300 周波数=50[kHz] 非加熱物の
直径=6[mm] とすると、R1=6.5[Ω]となる。この半田鏝の電
力を30[W]とすると、電圧=14[V]となる。こ
れを2層まきにするとN=110回であり、電圧=56
[V]となって、100[V]の全ブリッジに直接接続
できる値に近いが、半導体の半田付けの場合は必ずと云
ってよいほどに絶縁トランスを使うため、半田鏝の生産
効率や信頼性などの観点から一層巻きにして、絶縁トラ
ンスの二次電圧を14[V]にした方が良い。一層巻き
にすると、コイルの巻き始めも、巻き終わりも発熱管や
保護カバーに直接、均等に対向しており、加熱のための
電源周波数の電圧が静電誘導によって発熱管に発生する
量(静電誘導電圧の量)が少なくなる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の電磁誘導加熱方式の間接加熱
式半田鏝の実施例である。発熱管3は前支持具2と後支
持具4にはめ込まれる。発熱管3の上にガラス綿を張り
付けたガラスクロスのガラス綿を発熱管側にして巻いて
ボビン5を構成し、絶縁樹脂コーティングをした導線6
を巻くか、または、裸導線6とガラス糸を平行にして巻
回間の絶縁を取りながら巻いて、導線6の巻き始めと巻
き終わりを金属の板にガラスクロスチューブをはめ込ん
だ導線固定具7によって固定する。この固定のときに同
時にコイルの引き出し線にガラスクロスチュウーブを被
せてリード線8、9を引き出す。ボビンを構成し、鏝先
1は前支持具2のネジ孔と鏝先固定ネジ12によって固
定されている。また、前固定具2は前固定具固定ネジ1
3によって、磁性金属でできた保護カバー10か、また
は、ステンレスでにた筒の内部に磁性体の板をはめ込ん
だ保護カバー10に固定されている。保護カバー10に
は通気孔11が数カ所空けられていて熱を逃がしてい
る。保護カバー11は熱硬化性樹脂でできたニギリ手1
4にはめ込まれている。ニギリ手14や保護カバー10
の中には力率改善用コンデンサ15、16がコイルの2
本のリード線にそれぞれ電気的に直列に接続され、力率
改善用コンデンサ15、16の他の端子はコード21の
導線に接続されてインバータ電源22(図2)にプラグ
やソケットを介して接続される。さらに、熱伝対19は
発熱管にロウ付けなどの方法によって固定され熱伝対リ
ード線20はコード21の中を通って、インバータへの
半田鏝の電線と共に導かれ、インバータ電源のON/O
FFまたはパルス幅制御などの温度制御回路に接続され
ている。また、熱伝対の付いた半田鏝は接地線が省かれ
ているのは熱伝対の2本のリード線のうち、1本が接地
線を兼ねているためである。
【0013】発熱管は磁性金属を用いる場合と金属に磁
性体金属をメッキすめ場合がある。磁性体金属には鉄、
炭素鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケル、クロム、磁性ス
テンレスなどである。磁性体金属にメッキをする場合は
鉄、炭素鋼、ニッケルクロム鋼を使う場合、さらに誘導
加熱効率、効率の安定性、放射率の低いもの、を選択す
る。ニツケルやクロムでメツキをすることである。この
メッキの厚みは次の(1)式の表皮電流の浸透の深さに
磁束の通り道や製造のバラツキを考慮して1.5倍以上
の厚みにする。
【0014】図2は本発明の誘導加熱方式の半田鏝に使
用する温度制御装置付きインバータ電源の基本的な回路
図とブロック線図である。インバータ電源22は商用周
波数電源23から電力を受けとる。商用周波電源の入力
端子からフィルタ用コンデン22、チョークフィルタ2
5、さらに、フイルタ用コンデンサ26、27、28に
繋がり、全波整流器29に繋がっている。全波整流器2
9のプラス端子から、整流用の電解コンデン30のプラ
ス端子に繋がっている。電解コンデンサのプラス端子か
らスイッチング素子31に接続し、スイッチング素子3
1の他の端子はスイッチング素子32に接続し、スイッ
チング素子32の他の端子は電解コンデンサ30のマイ
ナス端子と全波整流器29のマイナス端子に接続されて
いる。また、電解コンデンサ30のプラス端子からブリ
ッジ用コンデンサ33に接続し、ブリッジ用コンデンサ
33の他の端子はブリッジ用コンデンサ34に接続し、
ブリッジ用コンデンサ34の他の端子は電解コンデンサ
30のマイナス端子と全波整流器29のマイナス端子に
接続されている。半田鏝への出力回路にはシールド付き
絶縁トランス35の一次巻線36があり、この一次巻線
36はスイッチ素子31と32の接続点に接続されてい
る。一次巻線36の他の端子はブリッジ用コンデンサ3
3と34の接続点に接続されている。絶縁トランス35
の二次巻線37には中間タップ39があり、シールド板
38と共に接地端子42を経由して、インバータ電源回
路の接地回路と共に接地されている。また、インバータ
電源の出力端子40と41が半田鏝への電源の端子であ
る。
【0015】図2の温度制御側はブロック線図で示す。
本発明の半田鏝の図1に示す発熱管3に付いている熱伝
対19のリード線は図2の熱伝対用端子43、44に接
続され、端子44のラインは電源内部で接地されてい
る。熱電対の温度が上がるとプラスの電圧を発生させる
線は端子43を経由し、温度補償回路45を経由して増
幅器44(オペアンプ)で増幅され、増幅器の増幅率は
を抵抗47と抵抗48で決定される。コンデンサ49は
熱伝対のリード線にインバータの周波数の電磁誘導電圧
が発生しているために除去する積分コンデンサである。
熱伝対の温度に比例する電圧は増幅器46で増幅され比
較器48のマイナス端子に接続されている。この増幅さ
れた電圧と、温度設定用可変抵抗器51からの電圧とが
比較器50で比較されて、発熱管の温度が高くなって熱
伝対の電圧が大きくなると、比較器50の出力が[L]
とっなて、ドライブ回路52のシャトダウン端子をアク
ティブにして、ドライブ回路52の出力を停止させ、ス
イッチング素子31、32の動作を止めてしまう。逆に
温度が下がって、設定値以下になった場合は比較器50
は出力を[H]にして、ドライブ回路52は出力を出
し、スイッチング素子31、32の動作をさせて、周波
数を変換した電圧を絶縁トランス35を通して半田鏝の
コイルに電力を供給する。ドライブ回路52は発振回路
53の周波数で働いている。
【0016】この基本的な回路以外に一般にインバータ
電源に実施されていることは、商用電源の入力側にスイ
ッチやヒューズを設けること、スイッチ素子に直列に抵
抗を入れて過電流を検出はフリップフロップ回路でラッ
チして前記、ドライバ回路のシャットダウンが働くよう
に、比較器50の出力とOR回路を通してスイッチ素子
の動作を止めてしまうこと、たま、半田鏝への電源ライ
ンにヒューズを入れて過電流を遮断するか、抵抗や変流
器を入れて、過電流で前記のフリップフロップ回路を動
作させて、ドライバ回路のシャットダウンが働くように
する方法などの安全対策とインバータ全体の故障に繋が
らないようにしている。
【0017】図3は図2の全ブリッジ式インバータ回路
の主要部を抜き出した回路図である。また、図4は図3
のコンデンサでなるブリッジの辺を省いたて直流分阻止
用コンデンサを使った半ブリッジ式インバータ回路の主
要部の図である。一般的な全ブリッジ式インバータ電源
は基本波における負荷のリアクタンスの10%以下のリ
アクタンスで全ブリッジ回路の2辺を作るコンデンサの
合成リアクタンスを決定している。また、2辺を作るコ
ンデンサを省いて、直流分阻止コンデサンを使った半ブ
リッジ式インバータ電源も10%以下のリアクタンスで
直流電流阻止用コンデンサのリアクタンスを決定してい
る。
【0018】一方、誘導加熱式半田鏝の発熱管を挿入し
たコイルの力率は50%から90%である。従って、そ
の無効率は86%から19%である。よって、力率90
%の誘導加熱方式の半田鏝は定格リアクタンスの19%
のコンデンサでコイルの誘導リアクタンスを打つ消すこ
とが可能になる。しかし、一般のインバータ電源では負
荷のリアクタンスの10%以下のリアクタンスのコンデ
ンサを使用しているため打ち消すことは不可能である。
当然、無効率86%の半田鏝の場合は全くと云って良い
ほどに一般のインバータ電源の設計法では打ち消すこと
は出来ない。本発明の力率改善用コンデンサと兼用する
インバータ電源のコンデンサはリアクタンスが相当大き
く、半田鏝専用のインバータ電源とする必要がある。た
だし、一般の設計法で作られたインバータ電源は図1の
ように半田鏝のコイルと電気的に直列に力率改善用コン
デンサを装備することによって使用することは可能であ
る。しかし、これを省くことはできない。
【0019】図2は絶縁トランスを設けたインバータ電
源を実施例として示している。このように、商用電源か
ら到来する誘導雷、電力会社の系統に繋がる負荷を開閉
したり、過電流で電力ヒューズが作動したときなどに発
生するサージ電圧、ネオンサイン、水銀灯、インバータ
電源、工業用の整流設備などの転流ノイズ、各種機器の
ノイズなどの急峻なノイズから半導体や電子部品や基板
をできる限り守るためにシールド板付き絶縁トランスを
設けることが多い、このトランスを利用して、インバー
タ電源の出力電圧と半田鏝のコイルの端子電圧を整合さ
せることは、半田鏝の生産性を向上させ、スマートな誘
導加熱部となってサイズも小型化され半田付け作業を楽
にし、半田鏝の信頼性を向上させる。
【0020】図5は力率改善をうまく利用して手元で手
動温度制御をする実施例の図である。コード21の一端
から固定コンデンサ58を接続し、固定コンデンサの他
の一端をさらに、スイッチドコンデンサ59に接続し、
スイッチドコンデンサの他の一端をコイルに接続する。
コード21の他の一端は直接、コイルに接続する。ま
た、スッチドコンデンサ59と並列にスイッチ61を接
続する。さらに、固定コンデンサに並列に放電抵抗60
を接続する。放電抵抗はスイッチの開放のタイミングで
直流分が残留するためである。前記に発熱管のコイルの
力率が50%のものに付いて記述したが、例えば、固定
コンデンサで70%まで改善し、スイッチドコンデンサ
が直列になっているときに100%の力率とする。この
場合、スイッチを閉じていると固定コンデンサのみが力
率改善に働き1.4倍の電流になる。また、スイッチを
開くとスイッチドコンデンサも働き2.0倍の電流にな
る。このことを利用して、手動で温度を調整する。
【0021】半田鏝の超断熱とは、半田付けする製品に
半田鏝を当てた時に製品に取られる熱と、その製品に半
田付けするために半田を室温から加熱して溶かす熱以外
の熱を断熱して大気空間に出さないことを云う。本発明
の誘導加熱方式の半田鏝は発熱管の抵抗温度係数が正の
値の比較的大きい金属材料を使うため熱安定性がよく、
ヒータ加熱式半田鏝のように抵抗温度係数の少ないニク
ロム線でないため、大気に熱を放散して鏝先の温度を安
定させるための熱インピーダンス(または熱抵抗)を下
げる必要はない。従って、超断熱に極めて近い可能性を
秘めている。この半田鏝の電磁誘導加熱に供する部分と
リード線を除いて、保護カバー10の内部をガラス綿で
満たすことによって、より高い断熱効果を果たすことが
できる。
【0022】図6は直接加熱式のボビンの構成図であ
る。前支持支持2の周囲にテフロン(登録商標)、シリ
コン、セラミック、磁器、耐熱耐火セメントなどの断熱
材でできた断熱リング56と断熱リングと同じ様な断熱
材でできた断熱後支持具57の間に強化セラミック(フ
ァインセラミック)、耐熱セメント、磁器などの断熱、
絶縁材でできたボビン3を取付ている。このボビンに導
線を巻いて、誘導加熱専用の鏝先1が取り替え可能な半
田鏝を作る。直接加熱式は断熱絶縁材でできているた
め、ボビンには熱伝対を取り付けることは出来ない。し
かし、発熱管がなく直接的に鏝先を加熱するため効率さ
らによく、正の温度係数が働いて、自己回復性によって
温度を比較的安定に保つ。
【0023】
【発明の効果】本発明は一般的に大量に使われているニ
クロム線ヒータ加熱方式の半田鏝と比べる方が従来の誘
導加熱式の半田鏝と比べるより効果的な説明になる。つ
まり、誘導加熱方式の半田鏝は一般に知られていないた
めである。本発明の半田鏝の最大の効果は雲母やセラミ
ックが熱を伝える部分に一切ないため熱伝導の効率が良
く、かつ、電磁エネルギで絶縁物や空気隙間を飛び越え
て直接に鏝先に熱を伝える金属を加熱していることであ
る。
【0024】本発明の半田鏝は電磁誘導加熱方式に必要
な高い透磁率、比較的大きい固有抵抗、正の抵抗温度係
数などが考慮され、発熱管を製作している。従って、発
熱管にヒータ半田鏝用として市販されている鏝先を自由
に挿入して使用することができる。
【0025】本発明の半田鏝はコイルの内部に発熱管が
あり、ヒータ加熱方式の内部加熱型のように鏝先を機械
的、熱的に被せるようにしてはめ込む方式でないため、
発熱部が大気に熱を放散する構造ではなく、本発明の発
熱管は放熱面積も少なく、コイルによって周囲は比較的
に断熱され熱効率が良い。
【0026】発熱管に正の温度係数を持った金属を採用
しており、鏝先の温度が下がると抵抗値が小さくなっ
て、電力を増やす働きが発生し、温度が上がると抵抗値
が大きくなって電力を減らそうとする働きが発生する。
このことは、温度安定性が良い半田鏝になる。従って、
いも半田、髭はんだ、などの問題は減り半田付けの品質
を向上させる他、作業者が温度管理に不慣れな場合で
も、比較的に温度管理を助けることができる。
【0027】熱伝対で温度を検出する場合、鏝先に熱伝
対を付けることが最良の方法だが、自由に鏝先を選ぶこ
とを優先しても、鏝先の半田付け部に近い発熱管に熱伝
対を取り付けている。また、熱的に発熱管と鏝先は金属
同士で接触しており、ニクロム線ヒータ半田鏝のよう
に、ヒータから鏝先の間に雲母やセラミックなど金属に
比べて熱伝導繋の良くないものは一切なく、空間を電磁
エネルギで発熱管に熱エネルギを伝えている。また、金
属接触のため、発熱管と鏝先の温度差は少なく、精密な
温度制御も可能にする。さらに、この加熱方式は実効電
力を変えた時点から、ほとんどの遅れなく発熱管の温度
を変えることが可能であり早くて円滑な温度制御を可能
にする。
【0028】図1は本発明の一つの実施例で、鏝先は丸
形断面のもので示している。誘導加熱方式の半田鏝は鏝
先の断面が丸型、平型、など、多種多様であるが、発熱
管に寸法的な余裕をみることで対応できる。とゆ、屋根
板などの板金加工で使う誘導加熱方式の半田鏝は平角形
の断面のものが多く、電力が大きいため、誘導加熱方式
の半田鏝は必要な温度に必要な時に熱エネルギを発生さ
せる機能があり省エネである。
【0029】最高使用電圧の比較的高い半導体を使って
趣味で電子回路を製作したり、電気回路を製作したり、
電子回路以外にブリキを加工してトユや屋根を製造する
板金作業などでは緻密に考慮された誘導加熱方式の半田
鏝でなくとも良い場合も多い。ただ、電源を入れて早く
半田付けができ、温度が安定していて、使用電力量が少
なければ良いと云う現場も多い。誘導加熱方式の半田鏝
はその特質をもっている。つまり、力率改善用のコンデ
ンサをインバータ内のコンデンサと兼用し、絶縁トラン
スを省くことも可能で、図3や図4は既に省いている。
電力料金を含めて考えれば安価な物になる。
【0030】図3、図4のプラスライン55とマイナス
ライン56は整流回路に一般的に接続されるが、別にバ
ッテリであっても良く、自動車のバッテリを使って半田
付けをするように製造すれば野原で半田付けすることも
ニクロム線ヒータ半田鏝のように可能である。ただし、
誘導加熱の半田鏝は熱効率の良いため、ニクロム線ヒー
タ半田鏝よりバッテリは長持ちする。
【0031】将来、環境問題から重金属である鉛が使え
ないようになった場合、鉛半田より溶ける温度が高くな
る可能性が高く鏝先の温度は非常に高く要求される。ヒ
ータ加熱方式の絶縁物である雲母やセラミックは当然に
鏝先より温度は高く、さらに高い温度が雲母やセラミッ
クに要求される。従って、熱応力の繰り返し疲労で割れ
る可能性は高まる。この半田鏝を例にとると、鏝先温度
が250度の時にコイルの温度は190度から200度
であり、鏝先温度の80%以下である。つまり、加熱を
加えるものが、温度が低いため、高温の半田付けにも楽
に対応できる。
【0032】一般的に線熱膨張係数は雲母やセツミック
よりも金属の方が大きい。ニクロム線ヒータ加熱方式の
外加熱型の雲母を主に使うものは金属の膨張が大きいた
めにしっかりと鏝先に接触するが、セニミックヒータを
使用する内加熱型のヒータは高い温度の半田を溶かす場
合、周囲の金属との間の隙間が広くなることを意味す
る。つまり、鏝先に多くの熱流を供給する必要があるに
も関わらず熱を伝える空気隙間が増えることになり、熱
の伝導が悪くなって、ヒータと鏝先の温度差が拡大しす
る必要がある。このことは、よりセラミックに熱応力を
与えひび割れや劣化の原因が増すことになる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】間接加熱型高周波半田鏝の図
【図2】温度制御装置付き半田鏝専用インバータ回路図
【図3】半田鏝専用全ブリッシ式インバータ電源の主要
部の図
【図4】半田鏝専用半ブリッジ式インバータ電源の主要
部の図
【図5】スイッチ付き半田鏝の図
【図6】直接加熱式のボビン構成図
【符号の説明】
1は鏝先 2は前支持具 3は発熱管 4は後支持具 5はボビン 6は導線 7は導線固定具 8、9はリード線 10は保護カバー 11は通気孔 12は鏝先固定ネジ 13は前固定具固
定ネジ 14はニギリ手 15、16は力率
改善用コンデンサ 17、18はインピーダンス素子 19は熱伝対 20は熱伝対リード線 21はコード 22はインバータ電源 23は商用電源 24、26、27、28はフィルタ用コンデンサ 25はチョークフィルタ 29は全波整流器 30は電解コンデンサ 31、32はスイ
ッチ素子 33、34はブリッジ用コンデンサ 35は絶縁トラン
ス 36は一次巻線 37は二次巻線 38は中間タップ 39はシールド板 40、41は出力端子 42は接地端子 43、44は熱伝対用端子 45は温度補償回
路 46は増幅器 47、48は抵抗
器 49は積分用コンデンサ 50は比較器 51は温度設定用可変抵抗 52はドライブ回
路 53は発振回路 54はコイル 55は直流分阻止コンデンサ 56は電源のプラ
スライン 57は電源のマイナスライン 58は固定コンデ
ンサ 59はスイッチドコンデンサ 60は放電抵抗器 61はスイッチ 62は断熱リング 63は断熱後支持具

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏝先を加熱する部分に、磁性体金属でで
    きた筒状の発熱管を配し、発熱管の外に耐熱絶縁物でで
    きた筒状のボビンまたは耐熱絶縁シートを筒状に巻いた
    ボビン配し、ボビンに導線を巻いて、導線に交流電流を
    流して電磁誘導加熱する半田鏝。
  2. 【請求項2】 鏝先を加熱する部分に、鉄、ニッケル、
    クロムなど磁性体金属をメッキした筒状の発熱管を配
    し、発熱管に耐熱絶縁物でできたボビンまたは耐熱絶縁
    シートを筒状に巻いたボビン配し、ボビンに導線を巻い
    て、導線に交流電流を流して電磁誘導加熱する半田鏝。
  3. 【請求項3】 ヒータ式半田鏝も含めて、発熱部に抵抗
    温度係数が0.0003[/℃]以上の金属や金属合金
    を採用した半田鏝。
  4. 【請求項4】 温度測定の目的で発熱管に熱伝対を取り
    付けた半田鏝。
  5. 【請求項5】 負荷となる電磁誘導加熱方式の半田鏝の
    コイルの一端がインバータ電源のコンデンサに接続され
    る場合、このコンデンサにコイルの誘導リアクタンスと
    発熱等価抵抗から定まる力率を少なくとも10%以上改
    善した電磁誘導加熱する半田鏝の専用インバータ電源。
  6. 【請求項6】 電磁誘導加熱方式の半田鏝のコイルを一
    層巻きにして、コイルの両端から見た発熱に関係する等
    価抵抗と、この半田鏝の定格電力とで計算された電圧
    と、整流した直流電源やバッテリー電源を利用して電磁
    誘導加熱の周波数を発生させるインバータの出力電圧と
    を絶縁トランスの二次巻数と一次巻線の巻数比で整合さ
    せた、電磁誘導加熱方式の半田鏝の専用インバータ電
    源。
  7. 【請求項7】 電磁誘導加熱方式の半田鏝のコイルの誘
    導リアクタンを2個の直列に繋いだコンデンサで補償し
    て、直列に繋いだコンデンサの一つをスイッチで短絡、
    回路に挿入、と切り替えることができる半田鏝。
  8. 【請求項8】 大気に熱を逃がさない目的で半田鏝の保
    護カバーの中の電磁誘導加熱に供する部分とリード線を
    除いた、その他の部分をガラス綿で満たした半田鏝。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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