JP2001252750A - タンディッシュ鋳型間注入流断気装置 - Google Patents
タンディッシュ鋳型間注入流断気装置Info
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- JP2001252750A JP2001252750A JP2000062939A JP2000062939A JP2001252750A JP 2001252750 A JP2001252750 A JP 2001252750A JP 2000062939 A JP2000062939 A JP 2000062939A JP 2000062939 A JP2000062939 A JP 2000062939A JP 2001252750 A JP2001252750 A JP 2001252750A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 連続鋳造の作業性を阻害せずに、良好なシー
ル性を効率良く得られる連続鋳造のタンディシュ鋳型間
注入流断気装置を提供すること。 【解決手段】 タンディッシュ8と鋳型6間に設置し、
溶鋼注入流7を大気から遮断する装置において、前記注
入流を取り囲む断気筒を有し、前記断気筒に、シール用
ガスを注入流上部に向けて吹き出すシール用ガス吹き出
し口5を設けてなるタンディッシュ鋳型間注入流断気装
置。これにより注入流の上部に向けてシール用ガスを吹
き込むと、吹込まれたシール用ガスは、注入流に随伴さ
れて、注入流に沿って下降し、常に注入流を包囲するこ
ととなり、注入流全体の周囲雰囲気の酸素濃度を低減
し、その結果、湯落ち部で溶鋼内に巻き込まれる雰囲気
の酸素濃度を低位に抑制し、溶鋼の酸化を防止すること
が可能となる。
ル性を効率良く得られる連続鋳造のタンディシュ鋳型間
注入流断気装置を提供すること。 【解決手段】 タンディッシュ8と鋳型6間に設置し、
溶鋼注入流7を大気から遮断する装置において、前記注
入流を取り囲む断気筒を有し、前記断気筒に、シール用
ガスを注入流上部に向けて吹き出すシール用ガス吹き出
し口5を設けてなるタンディッシュ鋳型間注入流断気装
置。これにより注入流の上部に向けてシール用ガスを吹
き込むと、吹込まれたシール用ガスは、注入流に随伴さ
れて、注入流に沿って下降し、常に注入流を包囲するこ
ととなり、注入流全体の周囲雰囲気の酸素濃度を低減
し、その結果、湯落ち部で溶鋼内に巻き込まれる雰囲気
の酸素濃度を低位に抑制し、溶鋼の酸化を防止すること
が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造におい
て、タンディッシュから鋳型へ溶湯を注入するに際し、
浸漬ノズルを使用しない、所謂オープン注入を行なう時
の、タンディシュ鋳型間で溶鋼注入流を大気から遮断す
る断気装置に関するものである。
て、タンディッシュから鋳型へ溶湯を注入するに際し、
浸漬ノズルを使用しない、所謂オープン注入を行なう時
の、タンディシュ鋳型間で溶鋼注入流を大気から遮断す
る断気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼は、転炉あるいは電炉における吹錬と
その後のRH等での二次精錬を完了した後、主に連続鋳
造法によって鋳造し、鋳片とする。精錬を完了した溶鋼
は取鍋に収容されており、次いでタンディッシュと呼ば
れる中間容器を経て連続鋳造鋳型内に注入され、鋳型下
方に引抜かれ、その引き抜き過程で四周から凝固が進行
し、最終的に凝固が完了して鋳片となる。
その後のRH等での二次精錬を完了した後、主に連続鋳
造法によって鋳造し、鋳片とする。精錬を完了した溶鋼
は取鍋に収容されており、次いでタンディッシュと呼ば
れる中間容器を経て連続鋳造鋳型内に注入され、鋳型下
方に引抜かれ、その引き抜き過程で四周から凝固が進行
し、最終的に凝固が完了して鋳片となる。
【0003】タンディッシュは溶鋼を中間的に収容する
容器であり、その内表面は耐火物で覆われ、底部に溶鋼
を連続鋳造鋳型内に注入するための耐火物製の浸漬ノズ
ルを有する。鋳片の断面サイズの大きいスラブ連続鋳造
装置、あるいはブルーム連続鋳造装置においては、浸漬
ノズルは連続鋳造鋳型内まで延び、鋳型内の鋼浴内に浸
漬する。浸漬ノズルが注入時に溶鋼が周囲の雰囲気と接
触して酸化が進行することをも防止している。
容器であり、その内表面は耐火物で覆われ、底部に溶鋼
を連続鋳造鋳型内に注入するための耐火物製の浸漬ノズ
ルを有する。鋳片の断面サイズの大きいスラブ連続鋳造
装置、あるいはブルーム連続鋳造装置においては、浸漬
ノズルは連続鋳造鋳型内まで延び、鋳型内の鋼浴内に浸
漬する。浸漬ノズルが注入時に溶鋼が周囲の雰囲気と接
触して酸化が進行することをも防止している。
【0004】しかし、小断面であるビレット連続鋳造装
置においては、鋳型の断面サイズが小さく、またノズル
径も小さいため、浸漬ノズルを鋳型内に挿入し、且つ、
ノズル閉塞もなく、安定的に操業するためには高度な技
術が必要である。そのことから、ビレット連鋳機のよう
な小断面CCの場合、浸漬ノズルを使用しない、所謂オ
ープン注入が一般的に用いられている。
置においては、鋳型の断面サイズが小さく、またノズル
径も小さいため、浸漬ノズルを鋳型内に挿入し、且つ、
ノズル閉塞もなく、安定的に操業するためには高度な技
術が必要である。そのことから、ビレット連鋳機のよう
な小断面CCの場合、浸漬ノズルを使用しない、所謂オ
ープン注入が一般的に用いられている。
【0005】オープン注入においては、注入流が周辺の
大気に触れて酸化することを防止するため、タンディッ
シュと鋳型間で注入流をシールする方法が従来から行わ
れていた。例えば、注入流を取り囲むように蛇腹の上端
をタンディッシュ下部に、蛇腹の下端を鋳型に取り付
け、蛇腹内にシール用ガスとして窒素ガスまたは不活性
ガスを吹き込む方法が開示されている。
大気に触れて酸化することを防止するため、タンディッ
シュと鋳型間で注入流をシールする方法が従来から行わ
れていた。例えば、注入流を取り囲むように蛇腹の上端
をタンディッシュ下部に、蛇腹の下端を鋳型に取り付
け、蛇腹内にシール用ガスとして窒素ガスまたは不活性
ガスを吹き込む方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
技術では、まだシール性が不安定な面があったり、ま
た、シール効果が発現するまでの時間が長いなどの問題
があった。本発明は、連続鋳造の作業性を阻害せずに、
良好なシール性を効率良く得られる連続鋳造のタンディ
シュ鋳型間注入流断気装置を提供することを目的とす
る。
技術では、まだシール性が不安定な面があったり、ま
た、シール効果が発現するまでの時間が長いなどの問題
があった。本発明は、連続鋳造の作業性を阻害せずに、
良好なシール性を効率良く得られる連続鋳造のタンディ
シュ鋳型間注入流断気装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、シール時
の断気筒内の雰囲気の調査をしたところ、図1のように
鋳型内溶鋼および注入流の熱による上昇流と注入流の下
降に随伴されて起こる下降流により循環流が形成されて
いる。断気筒とタンディッシュあるいは、鋳型との接触
面の隙間、あるいは、上部筒と下部筒とに分離している
タイプでは、両筒の隙間から空気が侵入する。侵入した
空気は前述の循環流に乗って注入流湯落ち部に達し、溶
鋼内に巻き込まれて溶鋼を再酸化させてしまう。また、
シールガスが断気筒内に充満するまでは、もともと存在
していた空気がやはり注入流に随伴され、湯落ち部に巻
き込まれる、ことが知見された。
の断気筒内の雰囲気の調査をしたところ、図1のように
鋳型内溶鋼および注入流の熱による上昇流と注入流の下
降に随伴されて起こる下降流により循環流が形成されて
いる。断気筒とタンディッシュあるいは、鋳型との接触
面の隙間、あるいは、上部筒と下部筒とに分離している
タイプでは、両筒の隙間から空気が侵入する。侵入した
空気は前述の循環流に乗って注入流湯落ち部に達し、溶
鋼内に巻き込まれて溶鋼を再酸化させてしまう。また、
シールガスが断気筒内に充満するまでは、もともと存在
していた空気がやはり注入流に随伴され、湯落ち部に巻
き込まれる、ことが知見された。
【0008】従来は、作業性、あるいは、設備の取り合
いなどからシールガスの吹き出し口は、通常、断気筒の
下部に設置してあったため、注入流近辺の雰囲気の下降
流によって断気筒の上部の空気が注入流に随伴されて断
気筒下部まで空気が持ち込まれ、溶鋼の落下位置(以
下、湯落ち部と称す)まで持ち込まれていたため、シー
ルガスの効果が発現するまで長時間を要していた。
いなどからシールガスの吹き出し口は、通常、断気筒の
下部に設置してあったため、注入流近辺の雰囲気の下降
流によって断気筒の上部の空気が注入流に随伴されて断
気筒下部まで空気が持ち込まれ、溶鋼の落下位置(以
下、湯落ち部と称す)まで持ち込まれていたため、シー
ルガスの効果が発現するまで長時間を要していた。
【0009】また、断気筒とタンディッシュあるいは、
鋳型などとの隙間を低減するために、接触部を固着する
構造としてしまうと、特にブレークアウトなどの緊急時
に断気筒を取り外すことが困難となり、連続鋳造の作業
性を阻害することとなる。
鋳型などとの隙間を低減するために、接触部を固着する
構造としてしまうと、特にブレークアウトなどの緊急時
に断気筒を取り外すことが困難となり、連続鋳造の作業
性を阻害することとなる。
【0010】本発明は、上記の課題を解決するものであ
り、その要旨は次の通りである。 (1)タンディッシュと鋳型間に設置し、溶鋼注入流を
大気から遮断する装置において、前記注入流を取り囲む
断気筒を有し、前記断気筒に、シール用ガスを注入流上
部に向けて吹き出すシール用ガス吹き出し口を設けたこ
とを特徴とするタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。 (2)更に、前記断気筒の下部からシール用ガスを断気
筒内に向けて吹き出すシール用ガス吹き出し口を設けた
ことを特徴とする(1)に記載のタンディッシュ鋳型間
注入流断気装置。 (3)前記断気筒が、上部筒と下部筒とに分割され、且
つ、前記二つの筒の合わせ部分が重なるように設置した
ことを特徴とする(1)又は(2)記載のタンディッシ
ュ鋳型間注入流断気装置。 (4)前記上部筒と下部筒のうち少なくとも一方の先端
が二重管であって、注入中は前記二重管の間に他方の筒
の先端が挿入するように配置されたことを特徴とする
(3)に記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。 (5)前記上部筒と下部筒との合わせ部分を覆うように
耐熱性の布等を設けたことを特徴とする(3)又は
(4)に記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。 (6)前記断気筒は、タンディシュ下部と接している部
分に、隙間からの空気進入防止のためシール材などを施
したことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に
記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。
り、その要旨は次の通りである。 (1)タンディッシュと鋳型間に設置し、溶鋼注入流を
大気から遮断する装置において、前記注入流を取り囲む
断気筒を有し、前記断気筒に、シール用ガスを注入流上
部に向けて吹き出すシール用ガス吹き出し口を設けたこ
とを特徴とするタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。 (2)更に、前記断気筒の下部からシール用ガスを断気
筒内に向けて吹き出すシール用ガス吹き出し口を設けた
ことを特徴とする(1)に記載のタンディッシュ鋳型間
注入流断気装置。 (3)前記断気筒が、上部筒と下部筒とに分割され、且
つ、前記二つの筒の合わせ部分が重なるように設置した
ことを特徴とする(1)又は(2)記載のタンディッシ
ュ鋳型間注入流断気装置。 (4)前記上部筒と下部筒のうち少なくとも一方の先端
が二重管であって、注入中は前記二重管の間に他方の筒
の先端が挿入するように配置されたことを特徴とする
(3)に記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。 (5)前記上部筒と下部筒との合わせ部分を覆うように
耐熱性の布等を設けたことを特徴とする(3)又は
(4)に記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。 (6)前記断気筒は、タンディシュ下部と接している部
分に、隙間からの空気進入防止のためシール材などを施
したことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に
記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。
【0011】通常、断気筒内は、前記のように循環流が
形成されているが、それに対し、本発明では、上記の如
く、タンディッシュ下面近傍、即ち、注入流の上部に向
けてシール用ガスを吹き込むので、吹込まれたシール用
ガスは、注入流に随伴されて、注入流に沿って下降し、
常に注入流を包囲することとなり、注入流全体の周囲雰
囲気の酸素濃度を低減し、その結果、湯落ち部で溶鋼内
に巻き込まれる雰囲気の酸素濃度を低位に抑制し、溶鋼
の酸化を防止することが可能となる。
形成されているが、それに対し、本発明では、上記の如
く、タンディッシュ下面近傍、即ち、注入流の上部に向
けてシール用ガスを吹き込むので、吹込まれたシール用
ガスは、注入流に随伴されて、注入流に沿って下降し、
常に注入流を包囲することとなり、注入流全体の周囲雰
囲気の酸素濃度を低減し、その結果、湯落ち部で溶鋼内
に巻き込まれる雰囲気の酸素濃度を低位に抑制し、溶鋼
の酸化を防止することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】一般的には、タンディッシュは鋳
造位置と予熱位置との間を横行することができ、予熱完
了後に横行して鋳型6の上部に移動し、通常は更に下降
して鋳造位置に配設される。鋳造位置においてタンディ
ッシュ8の下部と鋳型上部表面9との間は300〜40
0mm程度の間隔を有する。小断面のビレットを鋳造する
連続鋳造装置においては、4〜8ストランドの多ストラ
ンド鋳造を行なう場合が多く、タンディッシュ底部にス
トランド数に等しい数の注入口10が各ストランドの鋳
型に対応して配置される。
造位置と予熱位置との間を横行することができ、予熱完
了後に横行して鋳型6の上部に移動し、通常は更に下降
して鋳造位置に配設される。鋳造位置においてタンディ
ッシュ8の下部と鋳型上部表面9との間は300〜40
0mm程度の間隔を有する。小断面のビレットを鋳造する
連続鋳造装置においては、4〜8ストランドの多ストラ
ンド鋳造を行なう場合が多く、タンディッシュ底部にス
トランド数に等しい数の注入口10が各ストランドの鋳
型に対応して配置される。
【0013】図1は本発明の一実施例であるが、タンデ
ィッシュ下面に密着して注入流7を取り囲む上部筒2と
鋳型上面に密着して注入流を取り囲む下部筒3からなる
タイプの断気装置の例である。シール用ガスは上部筒2
のタンディッシュ下面近傍に設けられたシールガス吐出
口5から注入流に向けて全周から吹き込むようにしてい
る。吹き込み位置はタンディシュ下面より100mm以内
が望ましく、効果的である。シール用ガスの吹き出し流
量は、断気装置と鋳型の上端から湯面までの容積の和に
対し、毎分20%程度以上が好ましい。吐出ガスの流速
は、大きすぎると、注入流周囲の雰囲気を乱し、結果的
に注入流に空気を随伴させてしまうため、流速20m/s
以下で吹き込むことが好ましい。
ィッシュ下面に密着して注入流7を取り囲む上部筒2と
鋳型上面に密着して注入流を取り囲む下部筒3からなる
タイプの断気装置の例である。シール用ガスは上部筒2
のタンディッシュ下面近傍に設けられたシールガス吐出
口5から注入流に向けて全周から吹き込むようにしてい
る。吹き込み位置はタンディシュ下面より100mm以内
が望ましく、効果的である。シール用ガスの吹き出し流
量は、断気装置と鋳型の上端から湯面までの容積の和に
対し、毎分20%程度以上が好ましい。吐出ガスの流速
は、大きすぎると、注入流周囲の雰囲気を乱し、結果的
に注入流に空気を随伴させてしまうため、流速20m/s
以下で吹き込むことが好ましい。
【0014】吹き出し口の形状は、図2(a)に示すよ
うな多数の小穴を設けても良いし、図2(b)に示すよ
うなスリット方式でもよい。吹き込んだシール用ガスは
注入流に随伴されて湯落ち部へと達する。このことによ
り、注入流をシールするとともに、湯落ち部まで達し、
空気を排出し、空気が溶鋼内へ巻き込まれるのを防ぐ。
と、同時に断気筒内をシールガス雰囲気にしていく。
うな多数の小穴を設けても良いし、図2(b)に示すよ
うなスリット方式でもよい。吹き込んだシール用ガスは
注入流に随伴されて湯落ち部へと達する。このことによ
り、注入流をシールするとともに、湯落ち部まで達し、
空気を排出し、空気が溶鋼内へ巻き込まれるのを防ぐ。
と、同時に断気筒内をシールガス雰囲気にしていく。
【0015】シール用ガスとしては、窒素ガス等の非酸
化性ガスを用いることができる。鋳造する品種が低窒素
品種の場合には、アルゴンガス等の不活性ガスを用いる
ことが好ましい。また、残存する酸素を消費するためL
PGなどの可燃性ガスを使用してもよい。
化性ガスを用いることができる。鋳造する品種が低窒素
品種の場合には、アルゴンガス等の不活性ガスを用いる
ことが好ましい。また、残存する酸素を消費するためL
PGなどの可燃性ガスを使用してもよい。
【0016】上記注入流上部に吹き込むシール用ガスと
同時に、断気装置下面においてもシール用ガスを吹き込
むと、より効果的である。注入流の随伴による下降流
は、タンディッシュ下面から離れるに従い巻き込んでい
く周囲のガスの量は増えていく。巻き込まれるガスの酸
素濃度を低く抑えるために断気装置下部においてもシー
ル用ガスを吹き込むとより安定したシール効果が得られ
る。
同時に、断気装置下面においてもシール用ガスを吹き込
むと、より効果的である。注入流の随伴による下降流
は、タンディッシュ下面から離れるに従い巻き込んでい
く周囲のガスの量は増えていく。巻き込まれるガスの酸
素濃度を低く抑えるために断気装置下部においてもシー
ル用ガスを吹き込むとより安定したシール効果が得られ
る。
【0017】断気筒は外気を遮断するために必須であ
る。その形態は、図1にあるように上部筒と下部筒の単
管タイプだけでなく、図3にあるような上部筒を二重管
としたタイプや、図4に示す上部筒と下部筒の間に耐火
布を施し見かけ上隙間を無くしたもの、さらには図5に
示すジャバラ方式でも構わない。
る。その形態は、図1にあるように上部筒と下部筒の単
管タイプだけでなく、図3にあるような上部筒を二重管
としたタイプや、図4に示す上部筒と下部筒の間に耐火
布を施し見かけ上隙間を無くしたもの、さらには図5に
示すジャバラ方式でも構わない。
【0018】さらに、タンディッシュ下面近傍の吐出口
5で全周より吹き込むことにより注入流をシールする方
法において、さらにシール性を高めるため、タンディッ
シュ8と上部筒2の間にシール材4を使用してもよい。
5で全周より吹き込むことにより注入流をシールする方
法において、さらにシール性を高めるため、タンディッ
シュ8と上部筒2の間にシール材4を使用してもよい。
【0019】以上、鋼の連続鋳造を行なう場合について
述べたが、鋼以外の金属の連続鋳造においても本発明を
適用できることはいうまでもない。
述べたが、鋼以外の金属の連続鋳造においても本発明を
適用できることはいうまでもない。
【0020】
【実施例】8ストランド鋼ビレット連続鋳造装置におい
て本発明を適用した。ビレットサイズは122mm角およ
び130mm角、注入中のタンディッシュ下部から鋳型上
部表面までの距離は400mm、オープン注入による連続
鋳造に本願発明を適用した。
て本発明を適用した。ビレットサイズは122mm角およ
び130mm角、注入中のタンディッシュ下部から鋳型上
部表面までの距離は400mm、オープン注入による連続
鋳造に本願発明を適用した。
【0021】本発明の注入流断気装置としては、図1に
示すものである。シール用ガスは、上部筒上面より50
mmの位置で全周に設けた32個のφ3mmの穴より、0.
02m3 /sの流量で吹き込み、比較例として、下部筒か
らのみ全周に設けた32個のφ3の穴より、0.02 m
3 /sのシールガスを吹き込んで比較した。両者の鋳片表
面にトラップされるスカムの個数を図6に示す。上部筒
の全周から吹き込んだ場合は、下部筒の全周より吹き込
んだ場合より、スカムの巻き込みが低位に抑制すること
ができることがわかる。
示すものである。シール用ガスは、上部筒上面より50
mmの位置で全周に設けた32個のφ3mmの穴より、0.
02m3 /sの流量で吹き込み、比較例として、下部筒か
らのみ全周に設けた32個のφ3の穴より、0.02 m
3 /sのシールガスを吹き込んで比較した。両者の鋳片表
面にトラップされるスカムの個数を図6に示す。上部筒
の全周から吹き込んだ場合は、下部筒の全周より吹き込
んだ場合より、スカムの巻き込みが低位に抑制すること
ができることがわかる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明は、オープン注入の
際にも大気による溶鋼酸化により起因する表面欠陥も減
少し、また、連続鋳造の作業性を阻害せずに、良好なシ
ール性を効率良く得られる連続鋳造のタンディシュ鋳型
間注入流断気装置を提供することができた。
際にも大気による溶鋼酸化により起因する表面欠陥も減
少し、また、連続鋳造の作業性を阻害せずに、良好なシ
ール性を効率良く得られる連続鋳造のタンディシュ鋳型
間注入流断気装置を提供することができた。
【図1】本発明の一実施例を示す図。
【図2】シールガスを吹き込む吹き出し口を示す図。
【図3】本発明の断気筒の一実施例を示す図。
【図4】本発明の断気筒の一実施例を示す図。
【図5】本発明の断気筒の一実施例を示す図。
【図6】本発明装置と従来装置についてスカム巻き込み
疵発生量を比較した図。
疵発生量を比較した図。
2 上部筒 3 下部筒 4 シール材 5 シールガス吐出口(吹き出し口) 6 鋳型 7 注入流 8 タンディッシュ 9 鋳型上部表面 10 溶鋼注入口
フロントページの続き (72)発明者 小澤 孝一 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 Fターム(参考) 4E004 HA10 MB20
Claims (6)
- 【請求項1】 タンディッシュと鋳型間に設置し、溶鋼
注入流を大気から遮断する装置において、前記注入流を
取り囲む断気筒を有し、前記断気筒に、シール用ガスを
注入流上部に向けて吹き出すシール用ガス吹き出し口を
設けたことを特徴とするタンディッシュ鋳型間注入流断
気装置。 - 【請求項2】 更に、前記断気筒の下部からシール用ガ
スを断気筒内に向けて吹き出すシール用ガス吹き出し口
を設けたことを特徴とする請求項1に記載のタンディッ
シュ鋳型間注入流断気装置。 - 【請求項3】 前記断気筒が、上部筒と下部筒とに分割
され、且つ、前記二つの筒の合わせ部分が重なるように
設置したことを特徴とする請求項1又は2記載のタンデ
ィッシュ鋳型間注入流断気装置。 - 【請求項4】 前記上部筒と下部筒のうち少なくとも一
方の先端が二重管であって、注入中は前記二重管の間に
他方の筒の先端が挿入するように配置されたことを特徴
とする請求項3に記載のタンディッシュ鋳型間注入流断
気装置。 - 【請求項5】 前記上部筒と下部筒との合わせ部分を覆
うように耐熱性の布等を設けたことを特徴とする請求項
3又は4に記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装
置。 - 【請求項6】 前記断気筒は、タンディシュ下部と接し
ている部分に、隙間からの空気進入防止のためシール材
などを施したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか
1項に記載のタンディッシュ鋳型間注入流断気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000062939A JP2001252750A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | タンディッシュ鋳型間注入流断気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000062939A JP2001252750A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | タンディッシュ鋳型間注入流断気装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001252750A true JP2001252750A (ja) | 2001-09-18 |
Family
ID=18582887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000062939A Withdrawn JP2001252750A (ja) | 2000-03-08 | 2000-03-08 | タンディッシュ鋳型間注入流断気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001252750A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3750648A1 (de) * | 2019-06-14 | 2020-12-16 | Linde GmbH | Verfahren zum schwerkraftgiessen, faltenbalg und verwendung eines faltenbalgs |
-
2000
- 2000-03-08 JP JP2000062939A patent/JP2001252750A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3750648A1 (de) * | 2019-06-14 | 2020-12-16 | Linde GmbH | Verfahren zum schwerkraftgiessen, faltenbalg und verwendung eines faltenbalgs |
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