JP2001252059A - ドロマイト含有飲料 - Google Patents

ドロマイト含有飲料

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JP2001252059A
JP2001252059A JP2000067216A JP2000067216A JP2001252059A JP 2001252059 A JP2001252059 A JP 2001252059A JP 2000067216 A JP2000067216 A JP 2000067216A JP 2000067216 A JP2000067216 A JP 2000067216A JP 2001252059 A JP2001252059 A JP 2001252059A
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cellulose
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calcium
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Hiyakugouko Tanaka
百合香 田中
Akihiro Sakamoto
昭宏 坂元
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドロマイト粒子を沈澱させることなく、均一で
安定な懸濁状態を保ち、かつ喉ごしが良好で飲料本来の
風味を維持したドロマイト含有飲料を提供する。 【解決手段】ドロマイト粒子とともにセルロース系安定
剤、特にセルロース20〜98重量%と天然の親水性高
分子2〜80重量%からなるセルロース複合体を配合し
てなるドロマイト含有飲料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウムとマグ
ネシウムの炭酸塩鉱物であるドロマイト粒子の飲料への
利用に関する。
【0002】
【従来の技術】世界的に、ビタミン・ミネラルの摂取不
足やアンバランスが問題となっており、特にカルシウム
とマグネシウムは、世界各国共通して満足できる状況で
はない。厚生省の国民栄養調査によると、日本人もまた
カルシウムの不足が指摘されている。
【0003】近年は、このカルシウム不足を補うため
に、カルシウムを添加した食品やカルシウム栄養補助食
品が数多く市販されているが、最近の医学的、栄養学的
定説では、カルシウムの吸収、生理的活性、骨密度改善
にはマグネシウムの同時補給が不可欠で、カルシウムの
みを充分に補給してもカルシウム不足の効果的な解決策
にはならないことが明らかになってきた。さらに、近年
のカルシウム強化食品の目立った普及は、カルシウムと
マグネシウムの摂取バランスの著しい低下を引き起こ
し、引いては循環器疾患、特に虚血性心疾患を惹起させ
る要因ともなり得る。このように、カルシウム摂取量の
増加はそれ自体重要ではあるが、同時にマグネシウム摂
取量とのバランスを考慮したものでなければならない。
実際は、カルシウムとマグネシウムの摂取比率について
は、2:1が理想的であると言われている。
【0004】食品にカルシウム、マグネシウムを添加す
る場合に、従来のカルシウム剤、マグネシウム剤はしば
しば対象食品の物性に影響を与え、食品の品質に障害を
与えることがある。特に、マグネシウム剤は食品に添加
するのが困難であるとされている。例えば、酸化マグネ
シウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム及び硫酸
マグネシウムは食品添加物として知られているが、酸化
マグネシウムは食品衛生法上、食品を加工する際の吸着
の目的以外には用いてはいけないことになっている。ま
た、炭酸マグネシウムは食品衛生法上、食品中への残存
量が0.5重量%以下でなければならないために、これ
を多量に用いることは出来ない。さらに塩化マグネシウ
ム及び硫酸マグネシウムは苦汁の主成分として知られて
いるが、これらは強い苦みを呈し飲食に供するには不適
当である。
【0005】マグネシウム、カルシウムの2大ミネラル
を理想的なバランスで摂取できる食品は非常に限られて
いるが、ドロマイト[CaMg(CO3) 2]は天然の食
品で唯一、カルシウムとマグネシウムの比率が2:1に
近い組成で、かつ含量の高い素材であることが知られて
いる。純粋なドロマイトは、カルシウムとマグネシウム
比率が2:1.21、水に難溶、白色、無味、無臭で、
吸湿性、潮解性が全くない。炭酸カルシウムにマグネシ
ウム化合物を配合した混合製剤は、夫々の欠点を持って
いるが、純粋なドロマイトはこれらの欠点はなく、使用
が容易である。
【0006】欧米では、昔からドロマイトがミネラルサ
プリメントとして使用されており、最近は我が国におい
ても、パン、ビスケット、うどん等に用いられている。
ドロマイトを利用した例としては、ドロマイトを有機酸
溶液に可溶化し、飲料、ジャム、ドレッシング等への添
加を可能にした例がある(特開平11−299454号
公報)。
【0007】しかし、その方法ではドロマイトの溶解性
や得られる食品の酸味・風味の問題で、適用出来る食品
は狭い範囲に限定される。このため、ドロマイトを可溶
化させることなく、粒子のまま飲料中に安定に懸濁させ
る技術が求められていた。これまでにも不溶性及び難溶
性塩類を、セルロース系安定剤とともに飲料に添加し懸
濁させる方法が知られているが(特開昭56−1177
53号公報、特開平11−276132号公報)、これ
らはいずれもカルシウム塩、主に炭酸カルシウムに限っ
た例しか提示されていない。食品添加用の炭酸カルシウ
ムの密度は2.7g/cm3であるのに対して、カルシウ
ムとマグネシウムの炭酸塩鉱物であるドロマイトの密度
は、純粋なものでは2.85g/cm3であり、ドロマイ
ト粒子を懸濁させるのはより困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、ド
ロマイト粒子を沈澱させることなく、安定な懸濁状態を
保ち、かつ喉ごしが良好で飲料本来の風味を維持したド
ロマイト含有飲料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、飲料にド
ロマイト粒子を添加する際に、セルロース系安定剤を使
用することにより、飲料中のドロマイト粒子の沈降をな
くした懸濁安定なドロマイト含有飲料、もしくは僅かに
ドロマイト粒子の沈降が起こった場合でも、再分散性に
優れたドロマイト含有飲料が得られることを見出し、本
発明をなすに至った。
【0010】即ち、本発明は、ドロマイト粒子とセルロ
ース系安定剤を配合してなることを特徴とするドロマイ
ト含有飲料であって、さらにセルロース系安定剤が、セ
ルロース20〜98重量%と天然の親水性高分子2〜8
0重量%からなるセルロース複合体であることを特徴と
する前記飲料である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明のドロマイト含有飲料とは、ドロマイト
を固体粒子のまま含有した飲料のことであり、可溶化し
たドロマイトを含む飲料は本発明には含まれない。飲料
とは、例えばコーヒー、紅茶、抹茶、ココア、汁粉飲
料、果汁飲料、野菜飲料、果肉やゼリー入り飲料等の嗜
好飲料、生乳、加工乳、豆乳等の乳性飲料、カルシウム
やマグネシウム強化飲料等の栄養強化飲料、食物繊維含
有飲料等の各種の飲料類をいう。
【0012】本発明のドロマイト含有飲料に用いるドロ
マイト粒子は、平均粒径が0.5μm以上、12μm以
下であり、最大粒径が50μm以下まで微粉砕されてい
ることが好ましい。ドロマイト粒子は小さく微粉砕され
ているほど、より懸濁性が向上するため望ましい。しか
し粉砕技術や費用の面から、平均粒径0.5μm以上の
ものが実用レベルとして適切である。また、平均粒径1
2μm、最大粒径50μmを越えると、飲料中でのドロ
マイト粒子の懸濁安定性が悪くなり沈降が起こりやすく
なる。
【0013】特に好ましくは、平均粒径0.5μm以上
8μm以下、最大粒径30μm以下である。また上記ド
ロマイトの添加量は、飲料全量に対して0.05〜1.
5重量%が好ましい。ドロマイトが1.5重量%より多
いと、沈殿が生じやすくなり、また飲んだときの食感が
ざらつく傾向があるので良くない。ドロマイトが0.0
5重量%より少ないと、カルシウムやマグネシウム強化
飲料としての価値が低下する。ドロマイトの添加量とし
て特に好ましくは0.1〜1.0重量%であり、さらに
好ましくは0.2〜0.7重量%である。
【0014】本発明のドロマイト含有飲料に添加するセ
ルロース系安定剤とは、セルロース系素材単独、または
セルロース系素材と親水性高分子からなるセルロース複
合体を指す。セルロース系素材とは、木材パルプ、精製
リンター、再生セルロース、微生物由来セルロース、穀
物もしくは果実由来の食物繊維等のセルロース性物質を
原料とした微細結晶セルロース粒子、あるいは微小繊維
状セルロース等の懸濁安定性に優れたセルロース系素材
のことを意味する。またセルロース複合体とは、例えば
パルプを加水分解及び、もしくは磨砕して得られた微細
セルロースを親水性高分子と均一に混合して均質なスラ
リーとし、これを乾燥することによって得られるもので
ある。またパルプの加水分解物と親水性高分子を同時に
磨砕し、混合しても良い。
【0015】本発明に用いられるセルロース複合体と
は、水中で分散したときにセルロース系素材がバラバラ
に離解し、水中で安定的に懸濁する物質であり、親水性
高分子を2〜80重量%含む。親水性高分子の含有量が
2重量%未満では、乾燥工程におけるセルロース系素材
同士の水素結合に基づく再凝集を防ぐことが困難とな
る。80重量%を超えた場合は、親水性高分子による必
要以上の粘度の上昇が起こり、食感の低下をきたし、ま
たセルロース系素材含量の低下に伴い安定剤としての性
能が低下する。親水性高分子の特に好ましい含有量とし
ては、5〜50重量%である。
【0016】また本発明に用いる親水性高分子とは、食
品に用いられる水と親和性の高い高分子を意味する。具
体的に例示すると、ローカストビーンガム、グアーガ
ム、カゼイン及びカゼインナトリウム、タマリンドシー
ドガム、クインスシードガム、カラヤガム、キチン、キ
トサン、アラビアガム、トラガントガム、ガッティーガ
ム、アラビノガラクタン、寒天、カラギーナン、アルギ
ン酸及びその塩、アルギン酸プロピレングリコールエス
テル、ファーセレラン、ペクチン、タラガム、アーモン
ドガム、アエロモナスガム、アゾトバクター・ビネラン
ジーガム、アマシードガム、ウェランガム、サイリウム
シードガム、キサンタンガム、カードラン、プルラン、
デキストラン、ジェランガム、ゼラチン、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、水溶
性大豆多糖類等が挙げられる。
【0017】これらは単独で使用しても良いし、また複
数を選択しても良い。中でも、ドロマイト粒子に対して
優れた懸濁安定性効果を示す天然親水性高分子を用いる
のが好ましい。さらに好ましくは、キサンタンガム、カ
ラヤガムである。またセルロース複合体の分散を妨げな
い程度に、他の親水性物質や油脂類その他食品に使用で
きる成分を便宜配合することは自由である。このセルロ
ース複合体は、例えば、特公昭40−12174号公
報、特公昭57−14771号公報、特開平7−268
129号公報で詳細に述べられた公知の物質を使用する
ことが出来る。
【0018】本発明に用いるセルロース系安定剤の添加
量は、飲料全量に対して0.05〜1.0重量%が好ま
しい。安定剤が1.0重量%より多いと、増粘するため
喉ごしが悪くなり、また0.05重量%より少ないと、
ドロマイト粒子の懸濁安定化が充分ではなく、沈降しや
すくなり、さらには沈降物が再分散しにくくなるという
問題が生じる。特に好ましくは0.1〜0.7重量%で
あり、さらに好ましくは0.2〜0.5重量%である。
【0019】またドロマイト粒子の懸濁安定性を改良す
るために、セルロース系安定剤の他に必要に応じて、
0.005〜1.0重量%の食品の安定化に使用される
種々の多糖類を、1種あるいは2種以上添加することが
できる。0.005重量%未満では、懸濁安定化の改良
が不十分であり、また1.0重量%を越すと、粘度が高
くなり喉ごしが悪くなる。特に好ましくは0.01〜
0.05重量%である。この時用いられる多糖類として
好ましいのはカラギーナンであり、特に好ましくはカッ
パー・カラギーナンである。
【0020】本発明のドロマイト含有飲料の製法例につ
いて説明する。セルロース系安定剤、ドロマイト粒子、
及び飲料の主原料、また必要に応じて他の成分を適宜あ
るいは一括して混合・分散し、必要に応じて殺菌・充填
して製造される。水を使用する場合は、予め水中でセル
ロース系安定剤を充分に分散した後に、ドロマイトと飲
料の主原料及び必要に応じた他の成分を混合すると、よ
り優れた懸濁安定化効果が得られる。各成分を混合後、
さらに分散処理を行うと、セルロースやドロマイト粒子
のザラツキがなく、喉ごしの良い飲料を得ることが出来
るので好ましい。混合・分散は、食品の製造工程で通常
使用される分散機を用いることが出来る。
【0021】例えば、プロペラ攪拌機、高速ミキサー、
ホモミキサー、カッター等の各種ミキサーが使用でき
る。またさらなる分散処理は、マントンゴウリン型のよ
うな高圧ホモジナイザーを用いて、5MPa以上の圧力
で行うのが良い。特に好ましくは、15MPa以上であ
る。さらに好ましくは、超高圧ホモジナイザー(例え
ば、マイクロフルイダイザー(Microfluidics社製)、
ナノマイザー(ナノマイザー(株)製)を用いて、60
MPa以上の圧力で処理する。必要に応じて複数回処理
しても良い。殺菌の方法としては、ホットパック殺菌、
UHT殺菌、レトルト殺菌など食品の製造工程で通常使
用されるものが用いられる。本発明によるドロマイト含
有飲料に、ミネラル、ビタミン、pH調整剤、乳化剤、
安定剤、香料等を必要に応じて添加することは自由であ
る。また本発明のドロマイト含有飲料から栄養強化流動
食、ホイップ製品、冷菓、ゼリー、プリン状製品等を作
ることも可能である。
【0022】次に、本発明を実施例に基づいて説明す
る。なお、セルロース複合体は前述の通り水中で容易に
分散するが、その分散粒子の粒度分布は次のようにして
測定した。ドロマイト粒子の粒度分布も同様にして測定
した。 (1)サンプルを固形分で3.0g量り取り、蒸留水を
入れたエースホモジナイザー(日本精機製AM−T型)
に入れ、全量を300gとする。 (2)15000rpmで5分間分散する。 (3)レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所
(株)製LA−910型)を用いて粒度分布を測定す
る。平均粒径は、積算体積50%の粒径を示す。
【0023】
【実施例1】市販DPパルプを細断後、2.5mol/
L塩酸中で105℃、15分間加水分解してセルロース
のウェットケークを得た。そのウェットケークと、カラ
ヤガム、加水分解澱粉の比率が70/10/20となる
ように配合して、ニーダーにて混練・磨砕を行った。次
いで、手でもみほぐしてから熱風乾燥し、ハンマーミル
にて粉砕することによりセルロース複合体Aを得た。こ
のセルロース複合体を水に分散させたときの分散粒子の
平均粒径は7.5μmであった。
【0024】表1に示す配合で、セルロース複合体Aを
約60℃に加熱した市販3.5牛乳(無脂乳固形分8.
3%)に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業
(株)製MARKII−2.5型)により6000rp
mで10分間攪拌した。次いで、ドロマイト粒子(平均
粒径7.5μm、最大粒径30μm)を加え、さらに同
ミキサーにより6000rpmで10分間攪拌した後、
マントンゴウリン型高圧ホモジナイザーを用いて、圧力
15MPaで処理した。130℃で5秒間加熱殺菌した
後、予め加熱殺菌処理したガラス製の容器に充填し、ド
ロマイト牛乳を得た。得られたドロマイト牛乳を、5℃
で10日間保存した後の状態を表1に示す。
【0025】容器をゆっくりと逆さに倒立させ、容器底
面部に付着したドロマイト粒子を目視観察して、沈降量
を以下のように評価した。 ◎:沈降が全く見られない ○:沈降が僅かに見られる ×:沈降が見られる
【0026】また、再分散性はドロマイト牛乳の再分散
回数によって、以下のように評価した。ただし、再分散
回数とは沈降物を再分散させるために、容器を逆さに倒
立させ、そして元に戻す操作を1回と数えた回数のこと
である。 −:沈降が全く見られなかったので、再分散性の評価を
行わなかった。 ◎:再分散回数が1〜3 △:再分散回数が11〜20 ×:再分散回数が21以上
【0027】さらに、ドロマイト牛乳を飲んだときの喉
ごしについて食感試験を行った。その評価結果も併せて
表1に示す。このドロマイト牛乳はドロマイト粒子の沈
降が殆どなく、喉ごしの良い本来の牛乳の風味を損なわ
ない美味しいものであった。得られたドロマイト牛乳の
商品価値を以下のようにして評価し、その結果を表1に
示した。沈降量、再分散性、喉ごしの評価項目3点のい
ずれかを×あるいは「重い」と判断したときは、その商
品価値が低いと見なして「低」とし、その他は、商品価
値が高いとして「高」とした。このドロマイト牛乳は、
さらに2週間の保存においても沈降物は生じなかった。
【0028】本発明によって得られるドロマイト牛乳は
100g中、カルシウム約200mg、マグネシウム約
70mgを含む。そのため通常の牛乳においては、カル
シウムとマグネシウムの摂取比率が約10:1であるの
に対して、このドロマイト牛乳では約3:1となり、か
なり理想に近い摂取比率を与える牛乳であると言える。
【0029】
【実施例2】実施例1の加水分解セルロースのウェット
ケークと、キサンタンガム、加水分解澱粉の比率が75
/5/20となるように配合して、実施例1と同様に操
作し、セルロース複合体Bを得た。このセルロース複合
体を水に分散させたときの分散粒子の平均粒径は7.6
μmであった。さらに、表1に示す配合で実施例1と同
様にしてドロマイト牛乳を得た後、同様に評価を行っ
た。その結果を表1に示す。得られたドロマイト牛乳
は、ドロマイト粒子の沈降が全くなく、喉ごしの良い本
来の牛乳の風味を損なわない美味しいものであった。さ
らに2週間の保存においても、沈降物は生じなかった。
【0030】
【実施例3】実施例1の加水分解セルロースのウェット
ケークと、カルボキシメチルセルロースナトリウムの比
率が90/10となるように配合して、実施例1と同様
に操作し、セルロース複合体Cを得た。このセルロース
複合体を水に分散させたときの分散粒子の平均粒径は
7.9μmであった。さらに、表1に示す配合で実施例
1と同様にしてドロマイト牛乳を得た後、同様に評価を
行った。その結果を表1に示す。得られたドロマイト牛
乳は、僅かにドロマイト粒子の沈降が生じたものの、優
れた再分散性を示し、喉ごしの良い本来の牛乳の風味を
損なわない美味しいものであった。
【0031】
【実施例4】市販DPパルプを細断後、2.5mol/
L塩酸中で105℃、30分間加水分解してセルロース
のウェットケークを得た。この加水分解セルロースに水
を加えて、固形分10重量%の水分散液を調製した。こ
のセルロース分散液を媒体攪拌湿式粉砕装置で、媒体と
して直径1mmφのジルコニアビーズを用いて、攪拌翼
回転数1800rpm、セルロース分散液の供給量0.
4L毎分の条件にて2回通過で粉砕処理を行い、ペース
ト状のセルロースを得た。そのペースト状セルロース
と、キサンタンガム、加水分解澱粉の比率が60/5/
35となるように配合し、水を加えて、総固形分濃度が
10重量%の分散液を調製した。次いで、この均一混合
スラリーを厚さ3mmのアルミニウム板状にキャスティ
ングし、80℃、60分間乾燥した後、手でもみほぐし
てから熱風乾燥し、ハンマーミルにて粉砕することによ
りセルロース複合体Dを得た。このセルロース複合体を
水に分散させたときの分散粒子の平均粒径は3.3μm
であった。
【0032】さらに、表1に示す配合で実施例1と同様
にしてドロマイト牛乳を得た後、同様に評価を行った。
その結果を表1に示す。得られたドロマイト牛乳は、ド
ロマイト粒子の沈降が全くなく、喉ごしの良い本来の牛
乳の風味を損なわない美味しいものであった。さらに2
週間の保存においても、沈降物は生じなかった。
【0033】
【実施例5】表1に示す配合で、セルロース複合体Aと
カラギーナン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製「κ−
カラギーナン CSM−1」)を粉体混合して加え、実
施例1と同様にドロマイト牛乳を得た後、同様に評価を
行った。その結果を表1に示す。得られたドロマイト牛
乳は、ドロマイト粒子の沈降が全くなく、喉ごしの良い
本来の牛乳の風味を損なわない美味しいものであった。
さらに2週間の保存においても、沈降物は生じなかっ
た。
【0034】
【比較例1】表2に示す配合で、セルロース複合体Aの
代わりにカラギーナン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)
製「κ−カラギーナン CSM−1」)を用いて、実施
例1と同様にドロマイト牛乳を得た。このドロマイト牛
乳を5℃で10日間保存した後の状態を表2に示す。得
られたドロマイト牛乳は、ドロマイト粒子の沈降が見ら
れ、懸濁安定性・再分散性がともに悪かった。また飲ん
だときの喉ごしが重く感じた。
【0035】
【比較例2】表2に示す配合で、約60℃に加熱した市
販3.5牛乳(無脂乳固形分8.3%)に、ドロマイト
粒子(平均粒径7.5μm、最大粒径30μm)を加
え、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製MARK
II−2.5型)により6000rpmで10分間攪拌
した。さらにマントンゴウリン型高圧ホモジナイザーを
用いて、圧力15MPaで処理した。130℃で5秒間
加熱殺菌した後、予め加熱殺菌で処理したガラス製の耐
熱容器に充填し、ドロマイト牛乳を得た。このドロマイ
ト牛乳を、5℃で10日間保存した後の状態を表2に示
す。得られたドロマイト牛乳は、喉ごしや風味は良い
が、ドロマイト粒子が瓶底一面に密に沈降し、極めて懸
濁安定性・再分散性の悪いものであった。
【0036】
【実施例7】セルロース複合体Aを水中に添加し、TK
ホモミキサー(特殊機化工業(株)製MARKII−
2.5型)を用いて、6000rpmで5分間攪拌し
て、セルロース複合体Aの10重量%分散液を調製し
た。その分散液3.0重量部、市販人参ジュース(人
参、レモン)96.6重量部を量り取り、さらに同ミキ
サーにより6000rpmで5分間攪拌した後、ドロマ
イト粒子(平均粒径7.5μm、最大粒径30μm)
0.4重量部を加え、同ミキサーにより6000rpm
で5分間攪拌した。その後、マントンゴウリン型高圧ホ
モジナイザーを用いて、圧力15MPaで処理し、ドロ
マイト含有人参ジュースを得た。この飲料中に、セルロ
ース複合体としては0.3重量%含まれる。得られた飲
料を5℃で10日間保存した後、観察及び試飲を行った
ところ、ドロマイト粒子の沈降物が生じず、懸濁安定性
の優れた喉ごしの良い飲料であった。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ドロマイト粒子の沈降
がなく安定な懸濁状態を保ち、かつ喉ごしが良好で飲料
本来の風味を維持したドロマイト含有飲料、もしくは僅
かにドロマイト粒子の沈降が起こった場合でも優れた再
分散性を示し、かつ喉ごしが良好で飲料本来の風味を維
持したドロマイト含有飲料が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドロマイト粒子とセルロース系安定剤を配
    合してなることを特徴とするドロマイト含有飲料。
  2. 【請求項2】セルロース系安定剤が、セルロース20〜
    98重量%と天然の親水性高分子2〜80重量%からな
    るセルロース複合体であることを特徴とする請求項1記
    載のドロマイト含有飲料。
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