JP2001251601A - 中継増幅器、上り信号増幅器、及び、双方向catvシステム - Google Patents

中継増幅器、上り信号増幅器、及び、双方向catvシステム

Info

Publication number
JP2001251601A
JP2001251601A JP2000062018A JP2000062018A JP2001251601A JP 2001251601 A JP2001251601 A JP 2001251601A JP 2000062018 A JP2000062018 A JP 2000062018A JP 2000062018 A JP2000062018 A JP 2000062018A JP 2001251601 A JP2001251601 A JP 2001251601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
amplifier
upstream
terminal
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000062018A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4503771B2 (ja
Inventor
Toshihiro Sugiura
敏博 杉浦
Hirosato Goto
宏里 後東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maspro Denkoh Corp
Original Assignee
Maspro Denkoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maspro Denkoh Corp filed Critical Maspro Denkoh Corp
Priority to JP2000062018A priority Critical patent/JP4503771B2/ja
Priority to US09/800,276 priority patent/US7093276B2/en
Publication of JP2001251601A publication Critical patent/JP2001251601A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4503771B2 publication Critical patent/JP4503771B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/10Adaptations for transmission by electrical cable
    • H04N7/102Circuits therefor, e.g. noise reducers, equalisers, amplifiers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Details Of Television Systems (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下り信号と、これより周波数が低い上りL信
号及び周波数が高い上りH信号と、を双方向に伝送する
システムにおいて、中継増幅器での上りH信号の伝送損
失を低下させ、システム全体のCN比及びハム変調を改
善する。 【解決手段】 幹線増幅器4は、センタ装置側より入力
端子Tinに入力された下り信号を、LPF14,HPF
16を介して下り増幅回路18に入力し、増幅後の下り
信号をHPF20,LPF22,出力端子Tout を介し
て端末側に送出する。また出力端子Tout に入力された
端末側からの上りL信号を、LPF22,26を介して
上りL増幅回路28に入力し、増幅後の上りL信号をL
PF30,14,入力端子Tinを介してセンタ装置側に
送出する。また、上りH信号は、HPF32を介して上
りH増幅回路34に入力し、増幅後の上りH信号は、H
PF36,入力端子Tinを介してセンタ装置側に送出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双方向CATVシ
ステムのセンタ装置から端末側に至る伝送線上に設けら
れて、この伝送線を双方向に流れる上り信号及び下り信
号を各々増幅する中継増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、双方向CATVシステムにお
いて、センタ装置に接続された幹線や幹線から分岐した
分岐線に設けられて、これらの伝送線を双方向に流れる
信号を各々増幅する中継増幅器(具体的には、幹線増幅
器,幹線分岐増幅器,幹線から分岐した分岐線に設けら
れる延長増幅器や分岐増幅器等)には、センタ装置から
端末側に伝送される下り信号を増幅する下り増幅回路
と、端末側からセンタ装置側に伝送される上り信号を増
幅する上り増幅回路とが内蔵されている。
【0003】また最近では、端末側からセンタ装置側に
伝送可能な情報量を多くするために、上り信号の伝送周
波数帯として、下り信号の周波数帯(例えば、70MH
z〜602MHz帯)よりも低い従来の周波数帯(例え
ば、10MHz〜55MHz帯)だけでなく、下り信号
の周波数帯よりも高い周波数帯(例えば、650MHz
〜770MHz帯)をも設定し、これら各伝送周波数帯
を使って、より多くの上り信号を伝送できるようにした
双方向CATVシステムも提案されている。
【0004】そして、この種のシステムにおいて使用さ
れる中継増幅器では、各周波数帯の上り信号を増幅する
必要があるため、例えば、特開平2−127824号公
報に記載のように、センタ装置側及び端末側の伝送線に
夫々接続される伝送信号の入・出力端子に接続された一
対の方向性濾波器にて、低周波数帯の上り信号(以下、
上りL信号という)を通過させる上りL信号経路と、高
周波数帯の上り信号(以下、上りH信号という)と下り
信号とを通過させる上りH・下り信号経路とを形成し、
更に、この上りH・下り信号経路の両端に設けた一対の
方向性濾波器にて、上りH信号を通過させる上りH信号
経路と、下り信号を通過させる下り信号経路とを形成
し、これら各信号経路(上りL信号経路、上りH信号経
路、下り信号経路)に、夫々、各信号(上りL信号、上
りH信号、下り信号)を増幅する増幅回路を設けるよう
にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された従来の中継増幅器では、双方向CATVシステ
ムの伝送線を流れる3種類の伝送信号の内、伝送線での
伝送損失が最も大きくなる上りH信号が、増幅回路(以
下、上りH増幅回路という)に入力されるまでの間に2
種類の方向性濾波器を通過し、更に、上りH増幅回路に
より増幅された上りH信号も2種類の方向性濾波器を通
過することになる。このため、従来の中継増幅器におけ
る上りH信号の伝送損失は、上りL信号に比べて2倍と
なり、上りH信号のCN比(キャリア対雑音比)が低下
するという問題があった。
【0006】また、上りH信号の伝送損失を補い、CN
比を確保するには、上りH増幅回路の利得を大きくする
必要があるが、このためには、上りH増幅回路への供給
電力を大きくしなければならず、結果的に、中継増幅器
全体での電力消費量の増大を招くという問題があった。
【0007】つまり、上りH信号は、他の伝送信号(下
り信号及び上りL信号)に比べて伝送線での伝送損失が
大きいことから、上りH増幅回路の利得は、他の伝送信
号を増幅する増幅回路(下り増幅回路及び上りL増幅回
路)に比べて大きくする必要があるが、上記従来の中継
増幅器では、上りH信号が増幅器内の通過経路を通過す
る際に生じる伝送損失も、上りL信号に比べて方向性濾
波器2段分大きくなることから、上りH増幅回路の利得
は、他の増幅回路に比べてより大きくしなければならな
い。
【0008】そして、このためには、上りH増幅回路を
構成する信号増幅用トランジスタの増幅率を他の増幅回
路のトランジスタよりも大きくするか、或いは、そのト
ランジスタの接続段数を他の増幅回路よりも多くする必
要があることから、上りH増幅回路に供給すべき電力量
を、他の増幅回路に比べて多くする必要があり、その結
果、中継増幅器全体での電力消費量が極めて大きくなっ
てしまうのである。
【0009】一方、このように、中継増幅器での電力消
費量が増加すると、中継増幅器で発生するハム変調歪が
大きくなることから、1台の電源装置から伝送線を介し
て複数の中継増幅器に電源供給を行う一般的な双方向C
ATVシステムでは、ハム変調歪を無視できなくなると
いう問題もある。
【0010】つまり、双方向CATVシステムでは、中
継増幅器数台に1台の割で、50Hz若しくは60Hz
の商用電源を変圧することにより数十Vの交流電力信号
を生成する電源装置を設置し、この電源装置が生成した
交流電力信号を、伝送線を介して各中継増幅器に供給す
るようになっているが、ハム変調歪は、各中継増幅器で
内部の増幅回路に供給する電力量が多くなる程大きくな
り、システム全体では、中継増幅器の縦続段数に応じて
増加することから、上記のように中継増幅器1台当たり
の電力消費量が増加すると、システム全体で生じるハム
変調歪を無視できなくなってしまうのである。
【0011】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、下り信号及び下り信号よりも周波数が低い上
りL信号に加えて、下り信号よりも周波数が高い上りH
信号を伝送する双方向CATVシステムにおいて、中継
増幅器での上りH信号の伝送損失を低下させることによ
り、システム全体のCN比及びハム変調歪を改善するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる目
的を達成するためになされた請求項1記載の中継増幅器
においては、双方向CATVシステムの伝送線を流れる
伝送信号の内、センタ装置側の伝送線から第1端子に入
力される下り信号を、第1フィルタ及び第2フィルタを
介して下り増幅回路に入力し、端末側の伝送線から第2
端子に入力される上りL信号を、第1フィルタ及び第3
フィルタを介して上りL増幅回路に入力し、同じく端末
側の伝送線から第2端子に入力される上りH信号を、第
4フィルタを介して上りH増幅回路に入力する。
【0013】また、各増幅回路にて増幅された信号の
内、下り増幅回路にて増幅された下り信号については、
第2フィルタ、第1フィルタ、及び第2端子を介して、
端末側の伝送線上に送出し、上りL増幅回路にて増幅さ
れた上りL信号については、第3フィルタ、第1フィル
タ、及び第1端子を介して、センタ装置側の伝送線上に
送出し、上りH増幅回路にて増幅された上りH信号につ
いては、第4フィルタ及び第1端子を介して、センタ装
置側の伝送線上に送出する。
【0014】このため、請求項1記載の中継増幅器によ
れば、双方向CATVシステムの伝送線を流れる3種類
の伝送信号の内、伝送線での伝送損失が最も大きくなる
上りH信号が、上りH増幅回路の前・後段に設けられた
第4フィルタだけを通過することになり、前述した従来
の中継増幅器に比べて、フィルタ(前述の方向性濾波
器)の通過回数を4回から2回に低減することができ
る。
【0015】よって、本発明(請求項1)によれば、中
継増幅器内での上りH信号の伝送損失を、従来装置の略
半分にすることができ、上りH信号のCN比の低下を防
止できる。またこのことから、本発明(請求項1)によ
れば、上りH増幅回路の利得を従来のものに比べて小さ
くでき、延いては、中継増幅器での電力消費量を低減し
て、ハム変調歪の発生を抑制できる。
【0016】また、このような電力消費量やハム変調歪
の低減効果は、中継増幅器単体では極めて小さいもので
あるが、本発明の中継増幅器が適用される双方向CAT
Vシステムは、こうした中継増幅器を伝送線上に多数縦
続接続することにより構築されるものであることから、
請求項2に記載の双方向CATVシステムのように、本
発明(請求項1)の中継増幅器を用いて双方向CATV
システムを構築すれば、双方向CATVシステム全体で
の消費電力やハム変調を有効に低減することが可能とな
る。
【0017】次に、請求項3記載の上り信号増幅器は、
下り信号と下り信号よりも周波数が低い上りL信号とを
増幅可能な既存の中継増幅器に対して外付けされること
により、本発明(請求項1)の中継増幅器を構成するた
めのものである。このため、本発明の上り信号増幅器に
は、当該増幅器をセンタ装置側及び端末側の伝送線に夫
々接続するための第3端子及び第4端子と、同じく当該
増幅器を、既存の中継増幅器の下り信号入力・上りL信
号出力用端子及び上りL信号入力・下り信号出力用端子
に夫々接続するための第5端子及び第6端子と、下り信
号よりも周波数が高い上りH信号を増幅する上りH増幅
回路とが備えられている。
【0018】そして、上記各端子を、夫々、対応する伝
送線若しくは中継増幅器の端子に接続すれば、センタ装
置側の伝送線を介して伝送されてきた下り信号は、第3
端子を介して当該増幅器(上り信号増幅器)内に一旦入
力された後、第1フィルタ及び第5端子を介して、中継
増幅器の下り信号入力・上りL信号出力用端子に出力さ
れる。この結果、下り信号は、中継増幅器にて増幅さ
れ、中継増幅器の上りL信号入力・下り信号出力用端子
から出力されることになるが、この増幅後の下り信号
は、第6端子を介して、再び当該増幅器内に入力され、
その後、第1フィルタ及び第4端子を介して、端末側の
伝送線上に送出される。
【0019】また、端末側の伝送線を介して伝送されて
きた上りL信号は、第4端子を介して当該増幅器内に一
旦入力された後、第1フィルタ及び第6端子を介して、
中継増幅器の上りL信号入力・下り信号出力用端子に出
力される。この結果、上りL信号も、下り信号と同様に
中継増幅器にて増幅され、中継増幅器の下り信号入力・
上りL信号出力用端子から出力されることになるが、こ
の増幅後の上りL信号は、第5端子を介して、再び当該
増幅器内に入力され、その後、第1フィルタ及び第3端
子を介して、センタ装置側の伝送線上に送出される。
【0020】一方、端末側の伝送線を介して伝送されて
きた上りH信号は、第4端子及び第4フィルタを介し
て、当該増幅器内の上りH増幅回路に入力され、増幅さ
れる。そして、その増幅後の上りH信号は、第4フィル
タ及び第3端子を介して、センタ装置側の伝送線上に送
出される。
【0021】このように、本発明(請求項3)の上り信
号増幅器によれば、双方向CATVシステムにおいて、
端末側から伝送されてきた上りH信号を、上りH増幅回
路にて増幅して、センタ装置側に送出することができる
だけでなく、センタ装置側から伝送されてきた下り信
号、及び、端末側から伝送されてきた上りH信号を、夫
々、既存の中継増幅器に出力して増幅させ、その増幅後
の下り信号及び上りH信号を、夫々、端末側及びセンタ
装置側に送出することができる。よって、本発明(請求
項3)の上り信号増幅器によれば、下り信号と上りL信
号とを増幅可能な既存の中継増幅器に外付けすることに
より、下り信号と上りL信号と上りH信号とを夫々増幅
可能な中継増幅器を構成することができる。
【0022】また、本発明(請求項3)の上り信号増幅
器においては、上記3種類の伝送信号の内、最も周波数
が高い上りH信号については、請求項1記載の中継増幅
器と同様に、上りH増幅回路の前・後段に設けられた第
4フィルタだけを通過させることができる。よって、本
発明(請求項3)の上り信号増幅器によれば、既存の中
継増幅器に外付けすることにより、請求項1記載の中継
増幅器と同様の効果を得ることのできる中継増幅器を実
現できることになり、例えば、下り信号と上りL信号と
を伝送可能な既存の双方向CATVシステムを、上りH
信号をも伝送可能なシステムに変更するような場合に、
極めて有効な装置となり得る。
【0023】ところで、このように既存の中継増幅器に
上り信号増幅器を外付けすることにより、本発明(請求
項1)の中継増幅器を構成する場合、既存の中継増幅器
内の増幅回路(下り増幅回路及び上りL増幅回路)だけ
でなく、上り信号増幅器内の上りH増幅回路にも電源供
給を行う必要がある。
【0024】そして、既存の中継増幅器内には、通常、
伝送線を介して伝送されてきた交流電力信号を受けて増
幅回路駆動用の電源電圧を生成する電源回路が設けられ
ているため、上り信号増幅器内に、同様の電源回路を設
けるようにすればよいが、この場合、各増幅器内の電源
回路に伝送線を介して伝送されてきた交流電力信号を供
給するために、例えば、上り信号増幅器内に設けた一つ
の電源分離フィルタを使って交流電力信号を他の伝送信
号から分離し、その分離した交流電力信号を各増幅器内
の電源回路に供給するようにすると、電源分離フィルタ
に流れる電流量が、3種類の増幅回路全てで消費される
電流量となり、各増幅器内で発生するハム変調歪が大き
くなる。
【0025】そこで、このようなことを防止するために
は、請求項4に記載のように、上り信号増幅器におい
て、第3端子と第1及び第4フィルタとの間、及び、第
4端子と第1及び第4フィルタとの間、の少なくとも一
方に、伝送線を介して外部の電源装置から第3端子又は
第4端子に伝送されてきた給電用の交流電力信号を各伝
送信号から分離する一対の電源分離フィルタを設け、上
りH増幅回路には、そのうちの一方の電源分離フィルタ
にて分離された交流電力信号を受けて電源電圧を生成す
る電源回路から電源供給を行うようにし、第5端子及び
第6端子を介して接続される既存の中継増幅器には、他
方の電源分離フィルタにて分離された交流電力信号を、
第5端子又は第6端子を介して供給するようにするとよ
い。
【0026】つまり、このようにすれば、各電源分離フ
ィルタに流れる電流量を、夫々、上りH増幅回路での電
力消費量、及び、既存の中継増幅器(詳しくは、下り増
幅回路及び上りL増幅回路)での電力消費量、に対応し
た電流量に制限することができ、その電流量の増大によ
って生じるハム変調歪を抑制することができる。
【0027】尚、上記一対の電源分離フィルタは、交流
電力信号がセンタ装置側の伝送線を介して伝送されてく
る場合には、第3端子と第1及び第4フィルタとの間に
夫々設けるようにすればよく、交流電力信号が端末側の
伝送線を介して伝送されてくる場合には、第4端子と第
1及び第4フィルタとの間に夫々設けるようにすればよ
い。また、この一対の電源分離フィルタは、第3端子と
第1及び第4フィルタとの間、及び、第4端子と第1及
び第4フィルタとの間、両方に設けておき、交流電力信
号がセンタ装置側の伝送線を介して伝送されてくる場合
には、第3端子と第1及び第4フィルタとの間に設けら
れた一対の電源分離フィルタを動作させ、交流電力信号
が端末側の伝送線を介して伝送されてくる場合には、第
4端子と第1及び第4フィルタとの間に設けられた一対
の電源分離フィルタを動作させるようにしてもよい。
【0028】また、このように一対の電源分離フィルタ
を設けて、一方の電源分離フィルタにて分離した交流電
力信号については、上りH増幅回路への電源供給用と
し、他方の電源分離フィルタにて分離した交流電力信号
については、下り増幅回路及び上りL増幅回路への電源
供給用とすることにより、ハム変調を低減する技術は、
請求項1記載の単独の中継増幅器にも適用することはで
きる。
【0029】一方、上記電源分離フィルタは、高周波の
伝送信号と低周波(一般に商用電源と同じ50Hz又は
60Hz)の交流電力信号とを分離するものであること
から、通常、伝送信号通過用のコンデンサと、交流電力
信号通過用のチョークコイルとから構成されるが、請求
項5記載のように、第4フィルタが、交流電力信号の通
過を遮断可能なハイパスフィルタにて構成され、第1フ
ィルタが、交流電力信号が通過可能なローパスフィルタ
を構成されている場合には、これら各フィルタを電源分
離フィルタとして利用することができる。
【0030】即ち、請求項5記載のように、上記一対の
電源分離フィルタの内、上り信号増幅器内の電源回路に
交流電力信号を供給する電源分離フィルタについては、
第3端子及び第4端子の少なくとも一方と電源回路との
間を接続するチョークコイルと第4フィルタとにより構
成し、既存の中継増幅器に交流電力信号を供給する他方
の電源分離フィルタについては、第1フィルタを構成す
るローパスフィルタにて実現することができる。
【0031】そして、このようにすれば、一対の電源分
離フィルタとして、コンデンサとチョークコイルとから
なる専用のフィルタ回路を一対設ける必要がないので、
上り信号増幅器の構成を簡単にすることができる。次
に、請求項6記載の双方向CATVシステムは、上述し
た既存の中継増幅器に請求項3〜請求項5いずれか記載
の上り信号増幅器を外付けした中継増幅器を、センタ装
置から端末側に至る伝送線上に複数設置することにより
構成したものである。そして、この双方向CATVシス
テムによれば、下り信号と上りL信号とを増幅可能な既
存の中継増幅器を用いて、これら各信号に加えて上りH
信号を伝送し得る双方向CATVシステムを構築するこ
とができることから、請求項1記載の中継増幅器を用い
て請求項2記載の双方向CATVシステムを構築する場
合に比べて、安価に実現できる。
【0032】また特に、この双方向CATVシステムを
構築するに当たって、請求項4又は請求項5記載の上り
信号増幅器を利用すれば、伝送線上に設けられる各中継
増幅器で発生するハム変調歪を低減できることから、シ
ステム全体でのハム変調を抑制できる。
【0033】また、双方向CATVシステム全体のハム
変調は、伝送線上に縦続接続される中継増幅器の接続段
数が増えれば増える程、悪化することから、上記のよう
に、上りH増幅回路用の電源分離フィルタと、下り増幅
回路及び上りL増幅回路用の電源分離フィルタとの一対
の電源分離フィルタを備えた上り信号増幅器(延いては
中継増幅器)を用いて双方向CATVシステムを構築し
た際には、各増幅回路共通の電源分離フィルタを備えた
中継増幅器を用いて双方向CATVシステムを構築した
場合に比べて、中継増幅器の数を多くすることができ、
延いては、システムの規模を大きくすることができる。
【0034】つまり、システム全体のハム変調を規定値
以下に抑えるための中継増幅器の数は、各中継増幅器で
発生するハム変調歪の大きさできまることから、請求項
4又は請求項5記載の上り信号増幅器を利用して上りH
信号を伝送可能な双方向CATVシステムを構築した際
には、伝送線上に縦続接続可能な中継増幅器の数を増や
し、伝送線を従来のものより延長するとか、加入者側端
末装置の数を増やす、といったことが可能となるのであ
る。
【0035】また次に、請求項6記載のように、既存の
中継増幅器に上り信号増幅器を外付けした中継増幅器を
用いて双方向CATVシステムを構築する際には、更
に、請求項7記載のように、伝送線上に上り信号増幅器
を介して接続される複数の中継増幅器の内、センタ装置
側から数えて所定段数目の第1中継増幅器に対して設置
される上り増幅器の第4端子及び第6端子を伝送線の特
性インピーダンスにて終端し、この第1中継増幅器の上
りL信号入力・下り信号出力用端子と、第1中継増幅器
の次段に配置される第2中継増幅器の下り信号入力・上
りL信号出力用端子とを、伝送線を介して直接接続し、
第2中継増幅器に対して設置される上り増幅器の第5端
子を伝送線の特性インピーダンスにて終端し、更に、第
2中継増幅器に対して設置される上り増幅器の第3端子
を、電気信号を光信号に変換して伝送可能な光伝送経路
を介して前記センタ装置に接続するようにしてもよい。
【0036】そして、このようにすれば、第2中継増幅
器よりも端末側から伝送されてくる上りH信号を、光伝
送経路を介して前記センタ装置に直接伝送することがで
きるようになり、端末側で発生した上りH信号の伝送周
波数帯のノイズが伝送線上で合成されることによりセン
タ装置まで伝送される流合雑音を低減して、センタ装置
側での上りH信号の受信精度を向上することが可能とな
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面と
共に説明する。図1は、本発明が適用された実施例の双
方向CATVシステム全体の構成を表す構成図である。
【0038】図1に示す如く、本実施例の双方向CAT
Vシステムは、センタ装置2から端末側に、所定の伝送
周波数帯(例えば、70MHz〜602MHz帯)の下
り信号を伝送し、端末側からセンタ装置2側には、下り
信号よりも周波数の低い伝送周波数帯(例えば、10M
Hz〜55MHz帯)の上りL信号と、下り信号よりも
周波数の高い伝送周波数帯(例えば、650MHz〜7
70MHz帯)の上りH信号とを夫々伝送するようにさ
れている。
【0039】そして、これら各信号を、センタ装置2と
当該システムの加入者側端末装置との間で双方向に伝送
するための伝送線として、センタ装置2に接続された幹
線La、幹線Laに設けられた幹線分岐増幅器6や図示
しない分岐器等を介して幹線Laから分岐した多数の第
1分岐線Lb、各第1分岐線Lbに設けられた分岐増幅
器6′や図示しない分岐器等を介して第1分岐線Lbか
ら分岐した多数の第2分岐線Lc、及び、第2分岐線L
cに設けられたタップオフ(分岐器)8を介して第2分
岐線Lcから分岐し、図示しない加入者側の保安器に至
る引込線8等を備える。尚、本実施例では、これらの線
路(伝送線)は、全て、特性インピーダンスが50Ω若
しくは75Ωの同軸ケーブルからなる。
【0040】そして、幹線Laには、本発明の中継増幅
器として、幹線Laを流れる伝送信号を双方向に増幅す
る幹線増幅器4や、上述の幹線分岐増幅器6が、所定間
隔で縦続接続されており、第1分岐線Lbにも、本発明
の中継増幅器として、第1分岐線Lbを流れる伝送信号
を双方向に増幅する延長増幅器4′や、上述の分岐増幅
器6′が、所定間隔で縦続接続されている。
【0041】また、幹線La及び第1分岐線Lbには、
その線路上に、電力信号重畳回路10a及び10a′を
介して、商用電源を降圧した交流電力信号(例えば、6
0Hz・AC60V)を流し、その線路上の各増幅器
4,6及び4′,6′に電源供給を行うための電源装置
10及び10′が設けられている。尚、この電源装置1
0(又は10′)は、線路上の増幅器4,6(又は
4′,6′)の複数台(例えば8台)に1台の割で、幹
線La(又は第1分岐線Lb)に設置されている。
【0042】次に、上記のように幹線La及び第1分岐
線Lbに設けられた各増幅器4,6,4′,6′の構成
を説明する。尚、幹線増幅器4と延長増幅器4′、及
び、幹線分岐増幅器6と分岐増幅器6′は、夫々、内部
の増幅回路の特性(利得等)が異なるだけで、構成は同
じであるため、以下の説明では、幹線Laに設けられる
幹線増幅器4及び幹線分岐増幅器6の構成について説明
し、第1分岐線Lbに設けられる延長増幅器4′及び分
岐増幅器6′の構成については、説明を省略する。
【0043】まず図2は、幹線増幅器4(換言すれば延
長増幅器4′)の構成を表すブロック図である。図2に
示すように、幹線増幅器4は、センタ装置2側及び端末
側の伝送線(幹線La)を夫々接続するための入力端子
Tin及び出力端子Tout を備える。
【0044】そして、センタ装置2側の伝送線を介して
入力端子Tinに入力された下り信号は、電源分離フィル
タ12、ローパスフィルタ(以下、LPFという)1
4、及び、ハイパスフィルタ(以下、HPFという)1
6を介して、下り信号増幅用の下り増幅回路18に入力
され、下り増幅回路18にて所定レベルまで増幅され
る。そして、その増幅後の下り信号は、HPF20、L
PF22、及び、電源分離フィルタ24を介して、出力
端子Tout まで伝送され、出力端子Tout から端末側の
伝送線上に送出される。
【0045】ここで、LPF14及びLPF22は、カ
ットオフ周波数を例えば602MHzに設定することに
より、上りH信号の通過を遮断し、下り信号と上りL信
号とを選択的に通過させることができるようにしたもの
であり、本発明の第1フィルタとして機能する。また、
HPF16及びHPF20は、カットオフ周波数を例え
ば70MHzに設定することにより、上りL信号の通過
を遮断し、下り信号のみを選択的に通過させることがで
きるようにしたものであり、本発明の第2フィルタとし
て機能する。
【0046】一方、電源分離フィルタ12,24は、上
記3種類の伝送信号(下り信号,上りL信号,上りH信
号)と電源装置10から供給される交流電力信号とを分
離するためのものであり、上記各伝送信号(高周波信
号)を通過させるために一端が入・出力端子Tin,Tou
t に接続されたコンデンサCと、低周波の交流電力信号
を通過させるために一端が入・出力端子Tin,Tout に
接続されたチョークコイルLとから構成されている。そ
して、電源分離フィルタ12,24を構成するコンデン
サCの他端は、上述のLPF14,22に接続されると
共に、後述のHPF36,32に接続されている。
【0047】次に、端末側の伝送線を介して出力端子T
out に入力された上りL信号は、電源分離フィルタ2
4、LPF22、及び、LPF26を介して、上りL信
号増幅用の上りL増幅回路28に入力され、上りL増幅
回路28にて所定レベルまで増幅される。そして、その
増幅後の上りL信号は、LPF30、LPF14、及
び、電源分離フィルタ12を介して、入力端子Tinまで
伝送され、入力端子Tinからセンタ装置2側の伝送線上
に送出される。尚、LPF26及びLPF30は、カッ
トオフ周波数を例えば55MHzに設定することによ
り、下り信号の通過を遮断し、上りL信号のみを選択的
に通過させることができるようにしたものであり、本発
明の第3フィルタとして機能する。
【0048】また次に、端末側の伝送線を介して出力端
子Tout に入力された上りH信号は、電源分離フィルタ
24、及び、HPF32を介して、上りH信号増幅用の
上りH増幅回路34に入力され、上りH増幅回路34に
て所定レベルまで増幅される。そして、その増幅後の上
りH信号は、HPF36、及び、電源分離フィルタ12
を介して、入力端子Tinまで伝送され、入力端子Tinか
らセンタ装置2側の伝送線上に送出される。尚、HPF
32及びHPF36は、カットオフ周波数を例えば65
0MHzに設定することにより、下り信号及び上りL信
号の通過を遮断し、上りH信号のみを選択的に通過させ
ることができるようにしたものであり、本発明の第4フ
ィルタとして機能する。
【0049】次に、電源分離フィルタ12,24のチョ
ークコイルLの他端は、夫々、スイッチ42,44を介
して、電源回路(PS)40に接続されると共に、スイ
ッチ46を介して互いに接続されている。これら各スイ
ッチ42,44,46は、その間の経路の接続状態を、
CATVシステムの管理者等が手動で切り替えるための
ものであり、例えば、当該幹線増幅器4に対して電源供
給を行う電源装置10が、幹線増幅器4よりもセンタ装
置2側に配置されている場合には、電源装置10からの
交流電力信号を電源回路40に供給できるようにするた
めに、スイッチ42がオン状態、スイッチ44がオフ状
態となるように切り替えられる。
【0050】また、スイッチ46は、当該幹線増幅器4
に対して電源供給を行う電源装置10が、当該幹線増幅
器4を挟んで更に向こう側に配置された増幅器にも電源
供給を行う際に、オン状態に切り替えられる。つまり、
電源装置10から供給された交流電力信号を電源装置1
0とは反対側に配置された増幅器に供給する必要がある
場合に、スイッチ46をオン状態にすることにより、当
該幹線増幅器4を所謂電流通過型として動作させること
ができるようになっているのである。
【0051】また、電源回路40は、外部の電源装置1
0から供給された交流電力信号(例えばAC60V)を
整流・平滑化することにより、例えば、直流定電圧(例
えばDC12V)を生成し、その生成した直流定電圧を
電源電圧Vcとして上記各増幅回路18,28及び34
に供給することで、上記各増幅回路18,28及び34
を動作させるものである。
【0052】次に、図3は、幹線分岐増幅器6(換言す
れば分岐増幅器6′)の構成を表すブロック図である。
図3に示す如く、幹線分岐増幅器6は、図2に示した幹
線増幅器4と基本構成は全く同じであり、幹線増幅器4
に下記の回路を追加したものである。
【0053】即ち、幹線分岐増幅器6は、下り増幅回路
18からHPF20に至る下り信号の経路上で下り信号
の一部を分岐する分岐回路72と、分岐回路72にて分
岐された下り信号を増幅する分岐増幅回路74と、LP
F26から上りL増幅回路28に至る上りL信号の経路
上で、第1分岐線Lbを介して伝送されてきた上りL信
号を、幹線Laを介して伝送されてきたL信号に混合す
る混合回路76と、HPF32から上りH増幅回路34
に至る上りH信号の経路上で、第1分岐線Lbを介して
伝送されてきた上りH信号を、幹線Laを介して伝送さ
れてきた上りH信号に混合する混合回路78とを備え
る。
【0054】また、幹線増幅器4には、複数の第1分岐
線Lbを接続するために複数の分岐端子Tb(本実施例
では4個の分岐端子Tb1,Tb2,Tb3,Tb4)
が備えられており、これら各分岐端子Tb1〜Tb4に
は、分配回路(本実施例では4分配回路)80の分配端
子が接続されている。そして、分配回路80の共通端子
は、上述のHPF32,36と同様に第4フィルタとし
て機能するHPF32′を介して、混合回路78に接続
されることにより、各分岐端子Tb1〜Tb4に入力さ
れた上りH信号を、分配回路80及びHPF32′を介
して、混合回路78まで伝送できるようになっている。
【0055】また、分配回路80の共通端子には、上述
のLPF14,22と同様に第1フィルタとして機能す
るLPF22′の一端が接続されており、このLPF2
2′の他端は、上述のHPF16,20と同様に第2フ
ィルタとして機能するHPF20′を介して、分岐増幅
回路74の出力端子に接続されると共に、上述のLPF
26,30と同様に第3フィルタとして機能するLPF
26′を介して、混合回路76に接続されている。
【0056】この結果、各分岐端子Tb1〜Tb4に入
力された上りL信号は、分配回路80、LPF22′及
びLPF26′を介して混合回路76まで伝送され、分
岐増幅回路74にて増幅された下り信号は、HPF2
0′、LPF22′及び分配回路80を介して、各分岐
端子Tb1〜Tb4から端末側の伝送線(第1分岐線L
b)上に送出されることになる。
【0057】尚、電源回路40は、下り増幅回路18、
上りL増幅回路28及び上りH増幅回路34だけでな
く、分岐増幅回路74にも直流定電圧(DC12V)を
供給し、分岐増幅回路74を動作させる。以上説明した
ように、本実施例の中継増幅器(幹線増幅器4及び幹線
分岐増幅器6、延いては、延長増幅器4′及び分岐増幅
器6′)においては、双方向CATVシステムの伝送線
(幹線La,第1分岐線Lb等)を流れる伝送信号の
内、最も周波数が高い上りH信号が通過する経路上に、
上りH信号抽出用のフィルタとして、上りH増幅回路3
4の前・後段に配置された一対のHPF32(又は3
2′)及びHPF36を設けることにより、従来の中継
増幅器に対して、上りH信号が通過するフィルタの数を
4個から2個に半減させている。
【0058】このため、本実施例の中継増幅器によれ
ば、各増幅器内での上りH信号の伝送損失を、従来の略
半分にすることができ、上りH信号のCN比の低下を防
止できる。具体的には、従来のように、上りH信号抽出
用のフィルタを、上りH増幅回路34の前・後段に夫々
設けた2段のフィルタにて構成した際には、上りH信号
は、フィルタを4回通過することから、各フィルタでの
上りH信号の伝送損失を0.5dBとすれば、中継増幅
器1台で、2dBの伝送損失が生じることになるのに対
し、本実施例では、上りH信号は、HPF32(又は3
2′)とHPF36とを通過するだけであるため、中継
増幅器1台での伝送損失は1dBとなる。そして、中継
増幅器1台当たりのCN比の低下は、上りH増幅回路3
4への入力系での伝送損失(0.5dB)によって生じ
ることから、中継増幅器単体でCN比を改善できる。
【0059】また、中継増幅器単体でのCN比改善効果
は、伝送損失0.5dB分であることから、極めて小さ
いが、双方向CATVシステム全体では、図1に示した
ように、幹線La或いは第1分岐線Lbに、多数の中継
増幅器(幹線増幅器4及び幹線分岐増幅器6、或いは、
延長増幅器4′及び分岐増幅器6′)が縦続接続される
ことから、双方向CATVシステム全体でのCN比の改
善効果は、極めて大きいものとなる。
【0060】つまり、本実施例の中継増幅器を縦続接続
した場合、初段(この場合、最も端末側の増幅器とな
る)の中継増幅器では、伝送損失0.5dB分だけCN
比が改善されるが、2段目以降の中継増幅器では、前段
の中継増幅器の出力系での伝送損失が加わることから、
双方向CATVシステム全体では、中継増幅器1台当た
りに、略、伝送損失1dB分のCN比が改善されること
になる。
【0061】そして、伝送損失が1dB減少することに
より改善されるCN比の比率は、約1.26倍(10・
log(n)=1dB、(n)=1.26)となるた
め、例えば、幹線Laに中継増幅器が16段縦続接続さ
れた双方向CATVシステムにおいて、双方向CATV
システムで使用する中継増幅器を、従来のものから、本
実施例のものに変更したとすると、中継増幅器を更に4
台(増幅器16段×(1.26−1)=4.16)増設
しても、システム全体でのCN比を低下させることはな
い。
【0062】また、双方向CATVシステムでは、通
常、中継増幅器1台当たりに加入者側端末を20台又は
それ以上接続できることから、中継増幅器を4台増やす
ことができれば、加入者側端末を、80台以上増設する
ことができる。よって、本実施例の中継増幅器(幹線増
幅器4,幹線分岐増幅器6,延長増幅器4′,分岐増幅
器6′)を用いて双方向CATVシステムを構築すれ
ば、従来の中継増幅器を用いた場合に比べて、中継増幅
器の数を増やし、システムの規模を大きくすることが可
能となる。
【0063】一方、上記のように、本実施例の中継増幅
器(幹線増幅器4、幹線分岐増幅器6、延長増幅器4′
及び分岐増幅器6′)によれば、従来の中継増幅器に比
べて、増幅器内で生じる上りH信号の伝送損失を約1d
B改善できることから、従来の中継増幅器と同一条件で
双方向CATVシステムを構築する際には、高周波信号
を増幅するために、中継増幅器内で最も消費電力が大き
くなる上りH増幅回路34の利得を1dB低減し、その
消費電力を抑えることができる。
【0064】よって、本実施例の中継増幅器によれば、
従来のものに比べて、中継増幅器での電力消費量を低減
し、延いては、ハム変調歪の発生を抑制することもでき
る。そして、このような電力消費量やハム変調歪の低減
効果は、中継増幅器単体では極めて小さいものである
が、こうした中継増幅器が伝送線(幹線La,第1分岐
線Lb等)に多数縦続接続される双方向CATVシステ
ム全体では、消費電力やハム変調を有効に低減すること
が可能となる。
【0065】ここで、上記実施例では、中継増幅器(幹
線増幅器4、幹線分岐増幅器6、延長増幅器4′及び分
岐増幅器6′)の入出力端子Tin,Tout に対して、方
向性濾波器として、夫々、下り信号及び上りL信号の通
過を遮断し上りH信号のみを選択的に通過させる第4フ
ィルタとしてのHPF32,36、及び、上りH信号の
通過を遮断し下り信号及び上りL信号を選択的に通過さ
せるLPF14,22を接続することにより、中継増幅
器内で上りH信号が通過するフィルタの数を、従来の4
個から2個(HPF32,36)に半減させているが、
このように、中継増幅器内で上りH信号が通過するフィ
ルタの数を半減するためには、中継増幅器を、例えば図
4に示す参考例のように構成してもよい。
【0066】即ち、図4は、本発明とは異なる手法で、
上りH信号が通過するフィルタの数を従来のものから半
減させた幹線増幅器4(延いては延長増幅器4′)の参
考例を表すものである。そして、この参考例では、入力
端子Tin及び出力端子Toutに、夫々、上りL信号及び
上りH信号の通過を阻止し下り信号のみを選択的に通過
させる帯域通過型のフィルタ(バンドパスフィルタ;以
下、BPFという)50,52、及び、下り信号の通過
を阻止し、上りL信号及び上りH信号を選択的に通過さ
せる帯域阻止型のフィルタ(バンドエリミネータ;以
下、BEFという)54,58を接続し、BPF50,
52の間に下り増幅回路18を設け、BEF54,58
の間に上りL信号と上りH信号とを増幅する広帯域の上
り増幅回路56を設けている。
【0067】従って、この参考例の中継増幅器において
も、上りH信号が、2個のフィルタ(BEF54,5
8)を通過することになり、上記実施例のものと同様の
効果を得ることができる。しかしながら、中継増幅器を
参考例のように構成した場合、周波数の異なる2種類の
上り信号を共通の上り増幅回路56にて増幅しなければ
ならず、上り増幅回路56に広帯域のものを使用しなけ
ればならないとか、BPFとBEFとで信号分離用の方
向性濾波器を構成する場合、LPFとHPFとで信号分
離用の方向性濾波器を構成する場合に比べて設計が難し
く、特に、接続点で伝送損失が生じないようにBPFと
BEFとを接続するには別途整合用の回路が必要にな
る、といった問題があり、現実的には、本発明のフィル
タ構成の方が有利である。
【0068】尚、図4に示す参考例においても、入・出
力端子Tin,Tout と、各フィルタ(BPF50,52
及びBEF54,58)との間には、上記実施例と同
様、電源分離フィルタ(PSF)12,24が設けら
れ、この電源分離フィルタ(PSF)12又は24で分
離した交流電力信号(例えばAC60V)をスイッチ4
2又は44を介して内部の電源回路40に供給すること
により、上記各増幅回路18,56に電源電圧Vc(例
えばDC12V)を供給したり、スイッチ46を介し
て、外部の電源装置10とは反対側の伝送線(幹線La
又は第1分岐線Lb)に設置された他の中継増幅器に、
交流電力信号を伝送できるようにされている。
【0069】次に、図5は、本発明が適用された幹線増
幅器4(換言すれば延長増幅器4′)の他の構成例を表
すブロック図である。図5の幹線増幅器4は、図2に示
した一体型の幹線増幅器4とは異なり、幹線増幅器4
を、双方向増幅器60と、本発明の上り信号増幅器とし
ての上りH増幅器61とから構成した、所謂分離型の幹
線増幅器である。
【0070】そして、双方向増幅器60は、下り信号と
上りL信号とを双方向に伝送する既存の双方向CATV
システムにおいて従来より幹線増幅器(或いは延長増幅
器)として一般に使用されているものであり、その構成
は、図2に示した一体型の幹線増幅器4から、上りH増
幅回路34、HPF32及び36、LPF14及び2
2、を除去したものとなっている。
【0071】このため、双方向増幅器60においては、
センタ装置2側より入力端子Tinに入力された下り信号
が、電源分離フィルタ12及びHPF16を介して、下
り増幅回路18に入力され、下り増幅回路18にて所定
レベルまで増幅された後、HPF20及び電源分離フィ
ルタ24を介して、出力端子Tout まで伝送され、出力
端子Tout から端末側に送出されることになる。また、
端末側から出力端子Tout に入力された上りL信号は、
電源分離フィルタ24及びLPF26を介して、上りL
増幅回路28に入力され、上りL増幅回路28にて所定
レベルまで増幅された後、LPF30及び電源分離フィ
ルタ12を介して、入力端子Tinまで伝送され、入力端
子Tinからセンタ装置2側に送出されることになる。
【0072】そして、センタ装置2側又は端末側から入
力端子Tin又は出力端子Tout に入力された交流電力信
号は、電源分離フィルタ(PSF)12又は24にて他
の伝送信号(ここでは下り信号及び上りL信号)から分
離された後、スイッチ42又は44を介して、電源回路
40に入力されると共に、スイッチ46がオン状態であ
れば、当該双方向増幅器60を通って、交流電力信号が
入力された端子とは反対側の端子から外部に送出される
ことになる。
【0073】一方、上りH増幅器61は、当該上りH増
幅器61をセンタ装置2側及び端末側の伝送線(幹線L
a)に接続するための、第3端子及び第4端子としての
入力端子T1及び出力端子T2と、同じく当該上りH増
幅器61を、双方向増幅器60の入力端子Tin及び出力
端子Tout に夫々接続するための、第5端子及び第6端
子としての接続端子T3及びT4と、上りH増幅回路3
4と、を備える。尚、双方向増幅器60の入力端子Tin
は、請求項3記載の下り信号入力・上りL信号出力用端
子に相当し、双方向増幅器60の出力端子Tout は、請
求項3記載の上りL信号入力・下り信号出力用端子に相
当する。
【0074】そして、入力端子T1及び出力端子T2
は、夫々、電源分離フィルタ62及び64を介して、第
4フィルタとしてのHPF36及び32の一端、及び、
第1フィルタとしてのLPF14及び22の一端に接続
されている。また、HPF36及び32の他端は、夫
々、上りH増幅回路34の出力端子及び入力端子に接続
されており、LPF14及び22の他端は、夫々、電源
分離フィルタ62及び64を介して、双方向増幅器60
への接続端子T3及びT4に接続されている。
【0075】次に、電源分離フィルタ62及び64は、
電源装置10からセンタ装置2側又は端末側の伝送線
(幹線La)に供給され、入力端子T1又は出力端子T
2に入力された交流電力信号を、他の伝送信号(下り信
号,上りL信号,上りH信号)から分離して、上りH増
幅器61内の電源回路40′と、双方向増幅器60側の
電源回路40とに、夫々供給できるようにするためのも
のである。
【0076】そして、この電源分離フィルタ62及び6
4は、夫々、上記各伝送信号をHPF36,32及びL
PF14,22側に通過させるために、一端が入・出力
端子T1,T2に夫々接続され、他端がHPF36とL
PF14及びHPF32とLPF22との接続点に夫々
接続されたコンデンサC1と、交流電力信号を内部の電
源回路40′に供給ために、一端が入・出力端子T1,
T2に接続され、他端がスイッチ42′又はスイッチ4
4′を介して電源回路40′に接続されたチョークコイ
ルL1と、交流電力信号を双方向増幅器60側に伝送す
るために、一端が入・出力端子T1,T2に接続され、
他端が接続端子T3,T4に夫々接続されたチョークコ
イルL2と、LPF14,22と接続端子T3,T4と
の間に設けられ、下り信号及び上りL信号を通過させる
コンデンサC2と、を備える。
【0077】つまり、各電源分離フィルタ62及び64
には、夫々、請求項4記載の一対の電源分離フィルタと
して、内部の電源回路40′へ交流電力信号を供給する
ためのチョークコイルL1と、双方向増幅器60の電源
回路40へ交流電力信号を供給するためのチョークコイ
ルL2とが備えられている。
【0078】尚、上りH増幅器61には、双方向増幅器
60と同様、電源分離フィルタ62又は64のチョーク
コイルL1を介して分離された交流電力信号を内部の電
源回路40′に供給するために外部操作によってオン/
オフされるスイッチ42′及び44′に加えて、電源装
置10とは反対側の伝送線(幹線La)に設けられた他
の増幅器に交流電力信号を供給できるようにするため
に、スイッチ42′,44′とチョークコイルL1との
接続点を接続するか否かを切り替えるためのスイッチ4
6′も設けられている。
【0079】上記のように構成された上りH増幅器61
は、接続端子T3及びT4を、夫々、同軸ケーブルLe
を介して双方向増幅器60の入力端子Tin及び出力端子
Tout に接続することにより、双方向増幅器60に外付
けされ、入力端子T1にセンタ装置2側の伝送線(幹線
La)を接続し、出力端子T2に端末側の伝送線(幹線
La)を接続することにより、使用される。
【0080】そして、このように上りH増幅器61を、
従来より周知の双方向増幅器60に外付けすることによ
り構成される幹線増幅器4(或いは延長増幅器4′)に
よれば、端末側より伝送されてきた上りH信号は、HP
F32を介して選択的に上りH増幅回路34に入力さ
れ、上りH増幅回路34にて増幅された後、HPF36
を介して、入力端子T1からセンタ装置2側の伝送線
(幹線La)に送出されることになる。
【0081】よって、図4に示した幹線増幅器4(或い
は延長増幅器4′)においても、図2に示した一体型の
幹線増幅器4(或いは延長増幅器4′)と同様、上りH
信号が通過するフィルタの数を、従来のものから半減す
ることができ、上記実施例と同様の効果を得ることがで
きる。
【0082】また、上りH増幅器61は、接続端子T3
を双方向増幅器60の入力端子Tinに接続し、接続端子
T4を双方向増幅器60の出力端子Tout に接続するこ
とにより、下り信号及び上りL信号を、夫々、LPF1
4,22を介して選択的に双方向増幅器60に入出力で
きるようにするだけでなく、センタ装置2側又は端末側
の伝送線(幹線La)を介して供給される交流電力信号
を、一対のチョークコイルL1及びL2を介して、双方
向増幅器60用と内部の電源回路40′用とに分離する
ことで、これら各部に、異なる経路で交流電力信号を供
給するようにしている。この結果、図2に示した一体型
の幹線増幅器4のように、交流電力信号を一つのチョー
クコイルLで分離し、各増幅回路18,28,34共通
の電源回路40に供給する場合に比べて、幹線増幅器4
全体で発生するハム変調歪を低減することができる。
【0083】つまり、図5に示した幹線増幅器4におい
ては、一方のチョークコイルL1には、上りH増幅回路
34での消費電力に対応した電流が流れ、他方のチョー
クコイルL2には、双方向増幅器60側の下り増幅回路
18及び上りL増幅回路28での消費電力に対応した電
流が流れ、図2に示した一体型の幹線増幅器4のよう
に、これら各増幅回路での消費電力に対応した電流が一
つのチョークコイルLに集中して流れることはないの
で、チョークコイルL1,L2に流れる電流量を低減
し、ハム変調歪の発生を抑制することができるようにな
るのである。
【0084】具体的には、図2に示した一体型の幹線増
幅器4と図5に示した分離型の幹線増幅器4とを夫々多
数試作し、各増幅器4単体でのハム変調歪を測定したと
ころ、一体型のものでは−72.3〜−71.4dB、
分離型のものでは−72.5dB〜72.3dBとな
り、幹線増幅器4を図5に示した分離型にした場合に
は、ハム変調歪が約1dB前後改善されることが判っ
た。
【0085】また、システム全体でのハム変調は、共通
の電源装置10から電源供給を受ける各増幅器4の接続
段数及び交流電力信号の供給位置によって変化すること
から、8個の幹線増幅器4を順に縦続接続し、その接続
中心位置にて、各増幅器4に対して共通の電源装置10
を用いて電源供給を行い、システム全体でのハム変調を
測定したところ、各増幅器4に一体型のものを使用した
場合のハム変調は−57.8dBとなり、各増幅器4に
分離型のものを使用した場合のハム変調は−58.8d
Bとなり、システム全体でも約1dBハム変調を改善で
きることが判った。
【0086】そして、ハム変調HMは、「HM=15・
log(m)」で悪化し、分離型の幹線増幅器4は一体
型のものに比べてハム変調を約1dB改善できることか
ら、分離型の幹線増幅器4を用いて双方向CATVシス
テムを構築した際に増設可能な幹線増幅器4の段数の比
率は、(m)=1.17となり、双方向CATVシステ
ムで使用する幹線増幅器4を、図2に示した一体型のも
のから、図5に示した分離型のものに変更したとする
と、幹線増幅器4を16段縦続接続した双方向CATV
システムでは、幹線増幅器4を更に2台(増幅器16段
×(1.17−1)=2.75)増設しても、システム
全体でのハム変調を改善できることが判る。
【0087】よって、図5に示した分離型の幹線増幅器
4(或いは延長増幅器4′)を用いて双方向CATVシ
ステムを構築すれば、図2に示した一体型の幹線増幅器
4(或いは延長増幅器4′)を用いた場合に比べて、幹
線増幅器4(或いは延長増幅器4′)の数を更に増加さ
せ、システムの規模を拡大できることが判る。
【0088】また次に、図5に示した分離型の幹線増幅
器4(或いは延長増幅器4′)を幹線La(又は第1分
岐線Lb)上に縦続接続することにより、双方向CAT
Vシステムを構築する場合には、例えば、図6に示すよ
うに、センタ装置2側から8段目の幹線増幅器4を構成
する上りH増幅器61の出力端子T2及び接続端子T4
と、次段(9段目)の幹線増幅器4を構成する上りH増
幅器61の接続端子T3とを、夫々、幹線Laを構成す
る同軸ケーブルの特性インピーダンスに対応した終端抵
抗Rにて終端し、これら各上りH増幅器61が外付けさ
れる8段目の双方向増幅器60の出力端子Tout と9段
目の双方向増幅器60の入力端子Tinとを、幹線Laを
構成する同軸ケーブルにて接続し、更に、9段目の上り
H増幅器61の入力端子T1を、電気信号を光信号に変
換する電/光変換器(E/0)84に接続し、この電/
光変換器84を、光ケーブルLoを介して、センタ装置
2側に設けられた光/電変換器(O/E;光信号を電気
信号を変換する変換器)82に接続するようにしてもよ
い。
【0089】そして、このようにすれば、9段目の幹線
増幅器4より端末側の増幅器(図では10段〜16段の
幹線増幅器4)を介して伝送されてきた上りH信号を、
電/光変換器(E/0)84、光ケーブルLo、及び、
光/電変換器(O/E)82を介して、センタ装置2ま
で直接伝送することが可能となり、各加入者側端末で発
生した上りH信号の伝送周波数帯のノイズが伝送線上で
合成されることによりセンタ装置2まで伝送される流合
雑音を低減して、センタ装置2側での上りH信号の受信
精度を向上することが可能となる。
【0090】尚、図6に示した双方向CATVシステム
では、伝送線(幹線La)上には、全て双方向増幅器6
0と上りH増幅器61とからなる分離型の幹線増幅器4
が配置されているが、実際に双方向CATVシステムを
構築する際には、分離型の幹線増幅器4と、他の増幅器
(一体型の幹線増幅器4、分岐増幅器6等)とを組み合
わせて配置するようにすればよい。
【0091】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、図5に示した
分離型の幹線増幅器4において、上りH増幅器61に
は、入力端子T1又は出力端子Tout から入力された交
流電力信号を内部の電源回路40′と外部の双方向増幅
器60とに夫々供給するための電源分離フィルタ62,
64を、一対のチョークコイルL1,L2と、コンデン
サC1,C2とにより構成するものとして説明したが、
入・出力端子T1,T2と内部の上りH増幅回路34と
を接続するHPF36,32は、通常、信号の通過経路
上に直列に設けられたコンデンサを備えているため、交
流電力信号の通過を遮断可能であり、逆に、LPF1
4,22には、カットオフ周波数よりも高周波の信号を
遮断し、カットオフ周波数よりも低周波の信号を通過さ
せるために、信号の通過経路上に直列に接続されたコイ
ルを備え、信号の通過経路上には、通常、コンデンサが
直列接続されておらず、交流電力信号の通過が可能であ
ることから、図7に例示するように、HPF36,32
を、交流電力信号遮断用のコンデンサC1,C2として
利用することで、上りH増幅器61から、コンデンサC
1,C2を削除し、LPF14,22を、双方向増幅器
60に交流電力信号を供給するためのチョークコイルL
2として利用することで、上りH増幅器61から、チョ
ークコイルL2を削除することもできる。
【0092】そして、このようにすれば、上りH増幅器
61に、一対の電源分離フィルタとして、コンデンサC
1,C2とチョークコイルL1,L2とからなる専用の
フィルタ回路を一対設ける必要がないので、上りH増幅
器61の構成を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の双方向CATVシステム全体の構成
を表す構成図である。
【図2】 実施例の幹線増幅器(延長増幅器)の構成を
表すブロック図である。
【図3】 実施例の幹線分岐増幅器(分岐増幅器)の構
成を表すブロック図である。
【図4】 本発明とは異なる参考例の幹線増幅器(延長
増幅器)の構成を表すブロック図である。
【図5】 実施例の分離型の幹線増幅器(延長増幅器)
の構成を表すブロック図である。
【図6】 図5に示した分離型の増幅器を利用して双方
向CATVシステムを構築する際の一例を表す構成図で
ある。
【図7】 図5に示した上りH増幅器の他の構成例を表
す説明図である。
【符号の説明】
2…センタ装置、La…幹線、Lb…第1分岐線、Lc
…第2分岐線、4…幹線増幅器、4′…延長増幅器、6
…幹線分岐増幅器、6′…分岐増幅器、10,10′…
電源装置、12,24,62,64…電源分離フィル
タ、14,22…LPF(第1フィルタ)、16,20
…HPF(第2フィルタ)、18…下り増幅回路、2
6,30…LPF(第3フィルタ)、28…上りL増幅
回路、32,36…HPF(第4フィルタ)、34…上
りH増幅回路、40,40′…電源回路、42,4
2′,44,44′,46,46′…スイッチ、60…
双方向増幅器、61…上りH増幅器、72…分岐回路、
74…分岐増幅回路、76,78…混合回路、80…分
配回路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 双方向CATVシステムのセンタ装置か
    ら端末側に至る伝送線上に設けられ、該伝送線をセンタ
    装置側から端末側への下り方向に流れる所定周波数帯の
    下り信号、及び、センタ装置側から端末側への上り方向
    に流れる所定周波数帯の上り信号、を夫々増幅する中継
    増幅器であって、 前記下り信号を増幅する下り増幅回路と、 前記上り信号であって前記下り信号よりも低い周波数帯
    の上りL信号を増幅する上りL増幅回路と、 前記上り信号であって前記下り信号よりも高い周波数帯
    の上りH信号を増幅する上りH増幅回路と、 当該中継増幅器を前記センタ装置側及び前記端末側の伝
    送線に夫々接続するための第1端子及び第2端子と、 前記第1端子及び前記第2端子に夫々接続され、前記伝
    送線を流れる3種類の伝送信号の内、前記上りH信号の
    通過を遮断し、前記下り信号及び前記上りL信号を選択
    的に通過させる一対の第1フィルタと、 該一対の第1フィルタと前記下り増幅回路との間に夫々
    設けられ、前記第1フィルタを通過可能な2種類の伝送
    信号の内、前記上りL信号の通過を遮断し、前記下り信
    号のみを選択的に通過させる一対の第2フィルタと、 前記一対の第1フィルタと前記上りL増幅回路との間に
    夫々設けられ、前記第1フィルタを通過可能な2種類の
    伝送信号の内、前記下り信号の通過を遮断し、前記上り
    L信号のみを選択的に通過させる一対の第3フィルタ
    と、 前記第1端子及び第2端子と前記上りH増幅回路との間
    に夫々設けられ、前記3種類の伝送信号の内、前記下り
    信号及び前記上りL信号の通過を遮断し、前記上りH信
    号のみを選択的に通過させる一対の第4フィルタと、 を備えたことを特徴とする中継増幅器。
  2. 【請求項2】 センタ装置から端末側に至る伝送線上
    に、請求項1記載の中継増幅器を複数設けることによ
    り、センタ装置と端末側装置との間で前記下り信号、上
    りL信号、及び上りH信号を夫々送受信できるようにし
    たことを特徴とする双方向CATVシステム。
  3. 【請求項3】 双方向CATVシステムのセンタ装置か
    ら端末側に至る伝送線上に設けられ、該伝送線をセンタ
    装置側から端末側への下り方向に流れる所定周波数帯の
    下り信号、及び、端末側からセンタ装置側への上り方向
    に流れ且つ前記下り信号よりも周波数が低い所定周波数
    帯の上りL信号、を夫々増幅する既存の中継増幅器に対
    して外付けされることにより、該既存の中継増幅器と共
    に請求項1記載の中継増幅器を構成する上り信号増幅器
    であって、 前記伝送線を前記上り方向に流れ且つ前記下り信号より
    も周波数が高い所定周波数帯の上りH信号を増幅する上
    りH増幅回路と、 当該上り信号増幅器を、前記センタ装置側及び前記端末
    側の伝送線に夫々接続するための第3端子及び第4端子
    と、 当該上り信号増幅器を、前記既存の中継増幅器の下り信
    号入力・上りL信号出力用端子及び上りL信号入力・下
    り信号出力用端子に夫々接続するための第5端子及び第
    6端子と、 前記第3端子と前記第5端子との間及び前記第4端子と
    第6端子との間に夫々設けられ、前記上りH信号の通過
    を遮断し、前記下り信号及び前記上りL信号を選択的に
    通過させる一対の第1フィルタと、 前記第3端子及び第4端子と前記上りH増幅回路との間
    に夫々設けられ、前記下り信号及び前記上りL信号の通
    過を遮断し、前記上りH信号のみを選択的に通過させる
    一対の第4フィルタと、 を備えたことを特徴とする上り信号増幅器。
  4. 【請求項4】 前記第3端子と前記第1及び第4フィル
    タとの間、及び、前記第4端子と前記第1及び第4フィ
    ルタとの間、の少なくとも一方に設けられ、前記伝送線
    を介して外部の電源装置から第3端子又は第4端子に伝
    送されてきた給電用の交流電力信号を前記各伝送信号か
    ら分離する一対の電源分離フィルタと、 前記一対の電源分離フィルタの内、一方の電源分離フィ
    ルタにて分離された交流電力信号を受けて、前記上りH
    増幅回路を動作させるための電源電圧を生成し、前記上
    りH増幅回路に供給する電源回路と、 を備え、前記一対の電源分離フィルタの内、他方の電源
    分離フィルタにて分離された交流電力信号は、前記第5
    端子又は第6端子から前記既存の中継増幅器の下り信号
    入力・上りL信号出力用端子又は上りL信号入力・下り
    信号出力用端子に出力するよう構成してなることを特徴
    とする請求項3記載の上り信号増幅器。
  5. 【請求項5】 前記第4フィルタは、前記交流電力信号
    の通過を遮断可能なハイパスフィルタから構成され、 前記第1フィルタは、前記交流電力信号が通過可能なロ
    ーパスフィルタから構成され、 前記一対の電源分離フィルタの内、前記電源回路に前記
    交流電力信号を供給する電源分離フィルタは、前記第3
    端子及び第4端子の少なくとも一方と前記電源回路との
    間を接続するチョークコイルと前記第4フィルタとによ
    り構成され、 前記既存の中継増幅器に交流電力信号を供給する他方の
    電源分離フィルタは、前記第1フィルタを構成するロー
    パスフィルタにて実現されることを特徴とする請求項4
    記載の上り信号増幅器。
  6. 【請求項6】 センタ装置から端末側に至る伝送線上
    に、 該伝送線をセンタ装置側から端末側への下り方向に流れ
    る所定周波数帯の下り信号、及び、端末側からセンタ装
    置側への上り方向に流れ且つ前記下り信号よりも周波数
    が低い所定周波数帯の上りL信号、を夫々増幅する複数
    の中継増幅器、 を備えた双方向CATVシステムにおいて、 前記各中継増幅器に対して、請求項3〜請求項5いずれ
    か記載の上り信号増幅器を外付けすることにより、セン
    タ装置と端末側装置との間で、前記下り信号及び上りL
    信号に加えて、これら各伝送信号よりも高い周波数帯の
    上りH信号を送受信できるようにしたことを特徴とする
    双方向CATVシステム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の双方向CATVシステム
    において、 前記伝送線上に前記上り信号増幅器を介して接続される
    複数の中継増幅器の内、センタ装置側から数えて所定段
    数目の第1中継増幅器に対して設置される上り増幅器の
    第4端子及び第6端子を前記伝送線の特性インピーダン
    スにて終端し、 該第1中継増幅器の上りL信号入力・下り信号出力用端
    子と、該第1中継増幅器の次段に配置される第2中継増
    幅器の下り信号入力・上りL信号出力用端子とを、前記
    伝送線を介して直接接続し、 前記第2中継増幅器に対して設置される上り増幅器の第
    5端子を前記伝送線の特性インピーダンスにて終端し、 更に、前記第2中継増幅器に対して設置される上り増幅
    器の第3端子を、電気信号を光信号に変換して伝送可能
    な光伝送経路を介して前記センタ装置に接続することに
    より、 前記第2中継増幅器よりも端末側から伝送されてくる上
    りH信号を、前記光伝送経路を介して前記センタ装置に
    直接伝送するように構成したことを特徴とする双方向C
    ATVシステム。
JP2000062018A 2000-03-07 2000-03-07 上り信号増幅器及び双方向catvシステム Expired - Fee Related JP4503771B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000062018A JP4503771B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 上り信号増幅器及び双方向catvシステム
US09/800,276 US7093276B2 (en) 2000-03-07 2001-03-05 CATV trunk amplifier, upward signal amplifier, and bi-directional CATV system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000062018A JP4503771B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 上り信号増幅器及び双方向catvシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001251601A true JP2001251601A (ja) 2001-09-14
JP4503771B2 JP4503771B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=18582083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000062018A Expired - Fee Related JP4503771B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 上り信号増幅器及び双方向catvシステム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7093276B2 (ja)
JP (1) JP4503771B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101431A (ja) * 2001-09-26 2003-04-04 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線受信機

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030157885A1 (en) * 2002-02-04 2003-08-21 Jeffrey Lukkarila CATV amplifier bypass repeater for digital data and systems including same
JP2004056567A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Murata Mfg Co Ltd Catvチューナ
US20050216947A1 (en) * 2004-03-29 2005-09-29 Corbin Scott A Upstream data bypass device for a video system
US8095098B2 (en) * 2004-06-01 2012-01-10 Time Warner Cable Inc. Apparatus and methods for network interface and spectrum management

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62236289A (ja) * 1986-04-08 1987-10-16 Nec Corp 双方向catvシステム
JPH02127824A (ja) * 1988-11-08 1990-05-16 Nec Corp 双方向catv中継増幅器
JPH07298246A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Miharu Tsushin Kk 双方向catvシステムの信号伝送方法とそれに使用される双方向増幅器
JPH07303246A (ja) * 1994-04-28 1995-11-14 Sanyo Electric Co Ltd 共同受信システム及び加入者終端装置
JPH11252532A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Mitsubishi Electric Corp データ伝送方式

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3924187A (en) * 1974-05-14 1975-12-02 Magnavox Co Two-way cable television system with enhanced signal-to-noise ratio for upstream signals
CA1327238C (en) * 1988-04-21 1994-02-22 Michel Dufresne Catv network with filters
US5126840A (en) * 1988-04-21 1992-06-30 Videotron Ltee Filter circuit receiving upstream signals for use in a CATV network
US5768682A (en) * 1996-07-26 1998-06-16 At&T Corp Shared hybrid-fiber coax transmission system having improved bandwidth in the stream channel with ingress noise reduction
US6094211A (en) * 1996-08-15 2000-07-25 Com21, Inc. TV and data cable system ingress noise blocker
US5822677A (en) * 1996-08-26 1998-10-13 At&T Corp. Shared hybrid-fiber coax transmission system having increased bandwidth in the upstream and downstream directions
US6598232B1 (en) * 1998-11-10 2003-07-22 Nortel Networks Limited Hybrid amplifier-regenerator for optimizing cable network transmissions
US6581208B1 (en) * 1999-02-19 2003-06-17 Masprodenkoh Kabushikikaisha Up-converter and down-converter for in-building CATV system

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62236289A (ja) * 1986-04-08 1987-10-16 Nec Corp 双方向catvシステム
JPH02127824A (ja) * 1988-11-08 1990-05-16 Nec Corp 双方向catv中継増幅器
JPH07298246A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Miharu Tsushin Kk 双方向catvシステムの信号伝送方法とそれに使用される双方向増幅器
JPH07303246A (ja) * 1994-04-28 1995-11-14 Sanyo Electric Co Ltd 共同受信システム及び加入者終端装置
JPH11252532A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Mitsubishi Electric Corp データ伝送方式

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101431A (ja) * 2001-09-26 2003-04-04 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線受信機

Also Published As

Publication number Publication date
US7093276B2 (en) 2006-08-15
JP4503771B2 (ja) 2010-07-14
US20010022002A1 (en) 2001-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6348837B1 (en) Bi-directional amplifier having a single gain block for amplifying both forward and reverse signals
US20060205442A1 (en) Bi-directional amplifier with non-interruptible port
RU2389136C2 (ru) Система компенсации искажений и шумов в гибридных оптико-коаксиальных кабельных сетях
JP4312723B2 (ja) ケーブルモデム及びそのケーブルモデムの周波数帯域別フィルタリング方法
US8850505B2 (en) System for reducing noise in a CATV home amplifier upstream path and a method thereof
CA3186789A1 (en) Amplifier device
JP2001251601A (ja) 中継増幅器、上り信号増幅器、及び、双方向catvシステム
EP0940006B1 (en) Method and apparatus for routing signals through a cable television signal distribution amplifier
EP1050163B1 (en) Catv passive component with rf splitter and power adding/removal port
US7757263B2 (en) Front-end device of set-top box for two-way communication
EP0882361B1 (en) Wideband signal distribution system
KR101833733B1 (ko) 무선 통신 서비스를 위한 바이어스 티 장치
US20140380399A1 (en) System for reducing return signal noise without radio frequency switching devices
JP4695746B2 (ja) 双方向増幅器
JP3824149B2 (ja) ブースタ
JP4658310B2 (ja) 双方向catvシステム
WO2008002056A1 (en) Trunk bridge amplifier using multi channel diplexer
JPH05122549A (ja) テレビジヨン受信機用前置増幅器
JP2003101421A (ja) 信号処理装置
JP4531993B2 (ja) 外来雑音混入防止装置及び信号増幅器,保安器,アンテナプラグ
JP4795059B2 (ja) 利得可変型高周波増幅装置
KR101358746B1 (ko) 잡음차단기능을 갖는 catv시스템
KR200291022Y1 (ko) 단주파 양방향 중계장치
JP4536888B2 (ja) 双方向増幅器
JP2001111975A (ja) Catv用機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees