JP2001249500A - 二成分系カラー現像剤 - Google Patents

二成分系カラー現像剤

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JP2001249500A
JP2001249500A JP2000062375A JP2000062375A JP2001249500A JP 2001249500 A JP2001249500 A JP 2001249500A JP 2000062375 A JP2000062375 A JP 2000062375A JP 2000062375 A JP2000062375 A JP 2000062375A JP 2001249500 A JP2001249500 A JP 2001249500A
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Masaru Mochizuki
賢 望月
Yuji Yamashita
裕士 山下
Kazuto Watanabe
和人 渡辺
Osamu Uchinokura
理 内野倉
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カラートナーに負帯電制御剤としてジルコニ
ウム有機金属化合物を含有し、トナーの帯電立ち上がり
性を改良し、トナー製造時に発生する副製品物を再利用
し、歩留まりを向上させたトナー製造方法 【解決手段】 一般式(1)で示された負帯電制御剤と
してジルコニウム有機金属化合物をトナーに含有し、ト
ナーの立ち上がり特性を改良する。トナーの分級工程で
発生した副製品物をトナーの原材料に対して1〜30重
量%加えて再使用して歩留まりを向上させ、低コスト化
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によ
る複写機や静電記録装置に用いられるフルカラー現像剤
及びそのトナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機や静電記録装置に用いられる
現像方法として、搬送部材によって現像剤を搬送し、こ
の現像剤によって感光体上に形成された静電潜像を可視
像化する方法は周知である。この現像方法では、一般
に、トナーのみからなる一成分系の現像剤、あるいはト
ナーとキャリヤーからなる二成分系の現像剤が用いられ
ている。トナーは、通常、結着樹脂と着色剤と帯電制御
剤、及びその他の添加剤により構成される。望ましい帯
電特性や経時安定性、環境安定性を付与するために様々
な帯電制御剤が提案されている。特に、フルカラートナ
ー用帯電制御剤には、有色材料を用いることができない
という大きな制約がある。そのため色相に影響を与えな
い無色、白色あるいは淡色の帯電制御剤が提案されてい
る。
【0003】このような帯電制御剤としては、例えば、
サリチル酸誘導体の金属錯塩化合物(特公昭55−42
752号公報、特開昭61−69073号公報、特開昭
61−221756号公報、特開平9−124659号
公報)、芳香族ジカルボン酸金属塩化合物(特開昭57
−111541号公報)、アントラニル酸誘導体の金属
錯塩化合物(特開昭62−94856号公報)、有機ホ
ウ素化合物(特公平7−31421号公報、特公平7−
104620号公報)が提案されている。しかしなが
ら、これらの帯電制御剤は、今後重要視されると思われ
る環境安全性に対して懸念されるクロム化合物であった
り、帯電付与効果の不足、環境安定性の不足、帯電立ち
上り性の不足等の欠点があり、帯電制御剤として充分満
足する性能を有するものはなかった。
【0004】さらに、フルカラーの現像剤は高価な染顔
料、帯電制御剤を用いることが多く、また現像剤の粒子
径も画像再現性の点からより小さいものが求められる傾
向にあり、トナーの製造において、主に粉砕、分級工程
で発生する製品以外の微粒子や粗粒子(以下副製品と呼
ぶ)の量も多くなり、製造速度や歩留まりが落ちる傾向
にあり、コストが黒トナーと比べると非常に高いものと
なる。そこで、より低コスト化を狙うためにそれら副製
品を、元の混練製造工程に戻して、再び製品粒径に調整
する試みがなされている。しかしそのまま元の混練製造
工程に戻すためには、当然製品と副製品との成分量が同
一でなければならないが、上記帯電制御剤は、結着樹脂
中への分散が悪く製品に含まれる量と副製品(特に微粒
子)とで異なる場合が多い。特に近年の高画質化に伴い
トナー粒径が小さくなるとこの現象は顕著となり、副製
品の再利用を難しくしコスト低減を妨げている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トナーの帯
電立ち上り性、環境安定性に優れた二成分系カラー現像
剤を低コストで提供するを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の有する問題点を克服するために鋭意研究した結
果、特定の帯電制御剤を用いることにより、前記目的を
達成できることを見出し、その知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0007】本発明によれば、結着樹脂と、着色剤と、
下記一般式(1)で表されるジルコニウム化合物を含有
する負帯電性カラートナーとキャリアとを有することを
特徴とする二成分系カラー現像剤が提供される。
【化2】 [式中、R1は4級炭素、メチン、メチレンであり、
N、S、O、Pのヘテロ原子を含んでもよく、Yは飽和
結合又は不飽和結合で結ばれた環状構造を表し、R 2
3は相互に独立してアルキル基、アルケニル基、アル
コキシ基、置換基を有してもよいアリール基又はアリー
ルオキシ基又はアラルキル基又はアラルキルオキシ基、
ハロゲン基、水酸基、置換基を有してもよいアミノ基、
カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、
ニトロソ基、スルホニル基、シアノ基を表し、R4は水
素又はアルキル基を表し、lは0又は3〜12の整数、
o、pは0〜4の整数、qは0〜3の整数、rは1〜2
0の整数、mは1〜20の整数、n、sは0〜20の整
数を表す。] また、本発明によれば、前記負帯電性カラートナーが、
機械的混合工程と、溶融混練工程と、粉砕工程と、分級
工程とを有する製造方法により得られたものであり、該
機械的混合工程において、粉砕工程および/または分級
工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を加えて機械
的に混合することにより得られたものであることを特徴
とする前記二成分系カラー現像剤が提供される。また、
本発明によれば、機械的混合工程において、粉砕工程及
び/または分級工程で得られる製品となる粒子以外の粉
末を混合する工程にて加えて混合する際に、該粉末を原
材料全体に対して1〜30重量%加えて機械的混合した
ものであることを特徴とする前記二成分系カラー現像剤
が提供される。更に、本発明によれば、前記負帯電性カ
ラートナーが、その体積平均粒径が5〜9μmであり、
4μm以下の粒径を有するトナー粒子が10個数%以下
であることを特徴とする前記二成分系カラー現像剤が提
供される。更にまた、本発明によれば、機械的混合工程
と、溶融混練工程と、粉砕工程と、分級工程とを有する
トナーの製造方法において、該機械的混合工程におい
て、粉砕工程および/または分級工程で得られる製品と
なる粒子以外の粉末を加えて機械的に混合することを特
徴とする前記負帯電性カラートナーの製造方法が提供さ
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
先ず、本発明の二成分系フルカラー現像剤について説明
する。本発明の二成分系フルカラー現像剤は、結着樹
脂、着色剤、特定の構造を有する、芳香族オキシカルボ
ン酸又はその塩とジルコニウムを含む化合物から得られ
るジルコニウム化合物からなる帯電制御剤を含有する負
帯電性カラートナーとキャリアから構成される。本発明
の現像剤のカラートナーに用いられる帯電制御剤として
下記一般式(1)で表されるもの(以下、主帯電制御剤
と言う。)を用いる。もちろん他の帯電制御剤と併用
し、帯電を補強することもできる。
【化3】 [式中、R1、R2、R3、R4、l、m、n、o、p、
q、r、sは前記定義と同じものを表す。]
【0009】本発明の現像剤に用いられる上記主帯電制
御剤は、芳香族オキシカルボン酸又はその塩と、ジルコ
ニウムを含む化合物(金属付与剤)とを、水及び/又は
有機溶剤を用いて反応させ、生成物を濾取し、洗浄する
ことによって得ることができる。具体的には、芳香族オ
キシカルボン酸、例えば、3,5−ジ−t−ブチルサリ
チル酸を苛性ソーダ水溶液と共に水に溶解し、昇温しな
がら攪拌し、ジルコニウムを含む化合物、例えば、オキ
シ塩化ジルコニウム(ZrOCl・8H2O)の水溶液
を滴下し、攪拌後、冷却し、苛性ソーダ水溶液でPH調
整して、生成物を濾取し、水洗すること等により得られ
る。
【0010】本発明の現像剤に用いられる上記主帯電制
御剤の原料芳香族オキシカルボン酸又はその塩として
は、下記一般式(2)で表される化合物を用いることが
できる。
【化4】 [式中、R1は4級炭素、メチン、メチレンであり、
N、S、O、Pのヘテロ原子を含んでもよく、Yは飽和
結合又は不飽和結合で結ばれた環状構造を表し、R 2
3は相互に独立してアルキル基、アルケニル基、アル
コキシ基、置換基を有してもよいアリール基又はアリー
ルオキシ基又はアラルキル基又はアラルキルオキシ基、
ハロゲン基、水酸基、置換基を有してもよいアミノ基、
カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、
ニトロソ基、スルホニル基、シアノ基を表し、R4は水
素又はアルキル基を表し、lは0又は3〜12の整数、
o、pは0〜4の整数、qは0〜3の整数、Mは水素、
アルカリ金属を表す。] 上記芳香族オキシカルボン酸としては、3,5−ジ−t
−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−i−プロピルサリチ
ル酸、5−メトキシサリチル酸、3,5−ジクロルサリ
チル酸、3−t−ブチル−5−メチルサリチル酸、2−
ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−t
−ブチル−3−ナフトエ酸等が挙げられる。
【0011】また、本発明の現像剤に用いられる上記ジ
ルコニウムを含む化合物(金属付与剤)としては、4価
の陽イオン体の場合はZrCl4、ZrF4、ZrB
4,ZrI4等のハロゲン化ジルコニウム化合物、Zr
(OR)4(Rはアルキル基、アルケニル基等を示
す)、又はZr(SO42等の無機ジルコニウム化合物
等が挙げられ、またオキソ化合物の2価の陽イオン体の
場合はZrOCl2、ZrO(NO32、ZrO(Cl
42、H2ZrO(SO42、ZrO(SO4)・Na
2SO4、ZrO(HPO42等の無機酸ジルコニウム化
合物や、ZrO(CO3)、(NH42ZrO(CO3
2、(NH42ZrO(C2322、ZrO(C235
22、ZrO(C183522等の有機酸ジルコニム
化合物等が挙げられる。
【0012】本発明の現像剤のカラートナーの主帯電制
御剤の使用量はシステムにより自由に変更できるが、結
着樹脂100重量部に対し、0.2〜7重量部が好まし
く、さらに好ましくは、0.3〜5重量である。該主帯
電制御剤が0.2重量部より少ないと効果が発揮でき
ず、また、7重量部より多すぎても効果が限定されるば
かりか、コストが高くなり実用的でなくなる。
【0013】本発明の現像剤のカラートナーにおいて、
この主帯電制御剤を用いることにより、フルカラー現像
剤としての色特性を汚染することなく、帯電の立ち上が
りが十分で、帯電レベルが高く、逆帯電現像剤の発生も
少ないフルカラー現像剤として適したものが得られる。
従って、画像濃度も高く、地肌汚れの少ない高品位の画
像が得られる。またこの主帯電制御剤は結着樹脂との相
互作用が強く、現像剤粒子内に均一に分散し、定着時に
定着ローラーに高温でも移行しにくい、いわゆるホット
オフセットを起こしにくいことも判明した。このことに
より定着ローラーの寿命が飛躍的に延び、定着ローラー
に塗布する離型剤の量も極めて少なくできる ばかりか
必要としなくなる場合もある。
【0014】ここで、本発明の現像剤に用いられるカラ
ートナーの他の成分の材料に関しては公知のものが全て
使用可能である。結着樹脂としては、ポリスチレン、ポ
リp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチ
レン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロス
チレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチ
レン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オク
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロル
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプ
レン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−
マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合
体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エ
ポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポ
リビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変
性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹
脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィン
ワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用で
きる。
【0015】着色剤としては公知の染料及び顔料が全て
使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染
料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(1
0G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化
鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイル
イエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピ
グメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、G
R)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファ
ストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノ
リンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イ
ソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カド
ミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アン
チモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファ
イセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッ
ド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントフ
ァストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パ
ーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRL
L、F4RH)、ファストスカーレトVD、ベルカンフ
ァストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソー
ルルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアン
トカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルド
ー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF
2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマル
ーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、
ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリン
レーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルー
ン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレ
ッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジ
ジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コ
バルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレー
キ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブル
ー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(R
S、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブ
ルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレ
ーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレッ
ト、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジ
ンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグ
リーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーン
B、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラ
カイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アン
トラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及
びそれらの混合物が使用できる。使用量は一般に結着樹
脂100重量部に対し0.1〜50重量部である。
【0016】本発明の現像剤のカラートナーは、必要に
応じて補強のための他の帯電制御剤を含有してもよい。
補強のための帯電制御剤としては公知のものが全て使用
でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系
染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート
顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級ア
ンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含
む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タング
ステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル
酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具
体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級ア
ンモニウム塩のボントロンPー51、含金属アゾ染料の
ボントロンSー34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE
ー82、サリチル酸系金属錯体のEー84、フェノール
系縮合物のEー89(以上、オリエント化学工業社
製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTPー3
02、TP一415(以上、保土谷化学工業社製)、第
四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP20
38、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、
第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP
2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘ
キスト社製)、LRAー901、ホウ素錯体であるLR
ー147(日本カ一リット社製)、銅フタロシアニン、
ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン
酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基
を有する高分子系の化合物が挙げられる。
【0017】本発明において補強の帯電制御剤の使用量
は、主帯電制御剤量、結着樹脂の種類、必要に応じて使
用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方
法によって決定されるもので、一義的に限定されるもの
ではないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対し
て、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。より好ま
しくは、0.3〜5重量部の範囲がよい。10重量部を
越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御
剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増
大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
【0018】本発明の現像剤のカラートナーに離型性を
持たせる為に、製造されるトナーの中にワックスを含有
させることも可能である。前記ワツクスは、その融点が
40〜120℃のものが好ましく、特に50〜110℃
のものが好ましい。ワックスの融点が120℃より高い
ときには低温での定着性が不足する場合があり、一方融
点が40℃より低いときには耐オフセツト性、耐久性が
低下する場合がある。なお、ワックスの融点は、示差走
査熱量測定法(DSC)によって求めることができる。
すなわち、数mgの試料を一定の昇温速度、例えば(1
0℃/min)で加熟したときの融解ピーク値を融点と
する。
【0019】本発明において用いることができるワック
スとしては、例えば固形のパラフィンワックス、マイク
ロワツクス、ライスワツクス、脂肪酸アミド系ワック
ス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪酸金
属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン
化脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、高級
アルコール、カルナウバワツクスなどを挙げることがで
きる。また低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィンなども用いることができる。特に、環球
法による軟化点が70〜150℃のポリオレフィンが好
ましく、さらには当該軟化点が120〜150℃のポリ
オレフィンが好ましい。
【0020】また本発明の現像剤のカラートナーには、
流動性を向上させるために外添剤を含有させてもよい。
このような外添剤としては、無機微粒子を好ましく用い
ることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5m
μ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500
mμであることが好ましい。また、BET法による比表
面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。
この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重
量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量
%であることが好ましい。無機微粒子の具体例として
は、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バ
リウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、
チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ
砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロ
ム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化
マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸
バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素な
どを挙げることができる。この他、高分子系微粒子、例
えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によっ
て得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアク
リル酸エステル共重合体や、シリコーン樹脂、ベンゾグ
アナミン樹脂、ナイロンなどの重縮合系樹脂、熱硬化性
樹脂の重合体粒子も用いることができる。
【0021】このような外添剤は表面処理を行って、疎
水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の
悪化を防止することができる。例えばシランカップリン
グ剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカ
ップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アル
ミニウム系のカップリング剤などが好ましい表面処理剤
として挙げられる。
【0022】さらに、本発明の現像剤のカラートナーに
は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を
除去するためにクリーニング性向上剤を含有させること
ができ、このようなクリーニング性向上剤としては、例
えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど脂
肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、
ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などに
よって製造されたポリマー微粒子などを挙げることかで
きる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平
均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
【0023】本発明の現像剤を構成するキャリアは、従
来公知のものが全て使用可能である。例えば、ガラス、
鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成
分とする粒径30〜1000μm程度の粉末、または該
粉末を芯材として、スチレン−アクリル系樹脂、シリコ
ーン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
ビニルアセタール、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂
等をコーティングしたものから適宜選択して使用可能で
ある。
【0024】トナーとキャリアとの混合割合は、通常キ
ャリア100重量部に対して、トナー0.5〜6.0重
量部が適当である。
【0025】次に、本発明の現像剤のカラートナーの製
造方法について説明する。本発明のカラートナーは、少
なくとも結着樹脂、着色剤および主帯電制御剤を含むト
ナー成分を機械的混合工程と、溶融混練工程と、粉砕工
程と、分級工程とを順次経て製造される。また、本発明
のカラートナーは、上記機械的混合工程において、粉砕
工程および/または分級工程で得られる製品となる粒子
以外の粉末を加えてトナー成分と共に機械的に混合する
ことによっても製造される。
【0026】このような本発明のカラートナーの構成上
の特徴により、粉砕、分級工程で発生する製品以外の微
粒子や粗粒子(これら粒子を以下、副製品と言う)を再
利用しても再利用しない場合の現像剤と変わらない帯電
性、現像性、耐久性を有す、低コストの二成分系フルカ
ラートナーを提供することができる。ここで言う副製品
とは溶融混練する工程後、粉砕工程で得られる所望の粒
径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子や引き続いて
行われる分級工程で発生する所望の粒径の製品となる成
分以外の微粒子や粗粒子を意味する。このような副製品
を混合工程で原材料と、副製品1に対しその他原材料9
9から、副製品50に対しその他原材料50の重量比率
(原材料の全体に対して1〜50重量%)で混合するの
が好ましい。副製品1に対しその他原材料99から、副
製品30に対しその原材料70の重量比率(原材料の全
体に対して1〜30重量%)で混合するのがさらに好ま
しい。
【0027】通常、副製品を混練工程に戻すと副製品の
結着樹脂が再度混練工程の高せん断力を受け、得られる
現像剤が脆弱になり、保存性や耐久性に問題が出てきた
り、着色材や帯電制御剤の分散が進みすぎ、所望の帯電
特性、色特性が得られない場合があるが、本発明では前
記特定の主帯電制御剤を用いたことにより、結着樹脂と
の相互作用が強く、繰り返されて受けるせん断エネルギ
ーの影響が抑えられていると思われる。本発明のトナー
の製造方法においては、結着樹脂、着色剤および主帯電
制御剤、副製品を含む現像剤成分を機械的に混合する混
合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用い
て通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
【0028】以上の混合工程が終了した後、次いで混合
物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機として
は、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッ
チ式混練機を用いることができる。この溶融混練は、結
着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で
行うことが重要である。具体的には、溶融混練温度は、
結着剤樹脂の軟化点を考慮して行うことが好ましく、軟
化点より低温過ぎると切断が激しく、高温過ぎると分散
が進まない。
【0029】以上の溶融混練工程が終了した後、次いで
混練物を粉砕する。この粉砕工程においては、まず粗粉
砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際 ジェ
ット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、機械的に
回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕す
る方式が好ましく用いられる。
【0030】以上の粉砕工程が終了した後に、粉砕物を
遠心力などで気流中で分級し、所定の粒径、例えば平均
粒径が4〜12μmのトナーを製造する。この際、体積
平均粒径が5〜9μmであり、更に4μm以下の粒径を
有するトナー粒子が10個数%以下存在するような小粒
径で粒度分布がシャープなものが好ましく、また上記副
製品を再利用する場合は、このような小粒径で粘度分布
がシャープなものに対して特に好ましい。すなわち、小
粒径で分布がシャープなトナーほど副製品である微粒子
が多く生成されるからである。この際、本発明の主帯電
制御剤を含有させることにより、微粒子中の成分が製品
中の成分とほぼ同じになり微粒子を再度練ることにより
簡単に製品を作ることができる。
【0031】また、トナーを調製する際には、トナーの
流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上
のようにして製造されたトナーにさらに先に挙げた疎水
性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合してもよい。
外添剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるが、ジ
ャケット等装備して、内部の温度を調節することが好ま
しい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中ま
たは漸次外添剤を加えていけばよい。もちろん混合機の
回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよ
い。例えば始めに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与
えても良いし、その逆でも良い。使用できる混合機の例
としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディ
ゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーな
どが挙げられる。
【0032】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明に
ついて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例
のみに限定されるものではない。また、以下の例おい
て、部および%は、特に断りのない限り重量基準であ
る。
【0033】 (実施例1) 水 1200部 カーボンブラック(MA60 三菱化学社製) 540部 をフラッシャーでよく攪拌する。これに、ポリエステル
樹脂(酸価;3、水酸基価;25、Mn;4500、M
w/Mn;4.0、Tg;60℃)1200部を加え、
150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさ
らに1時間混練し、水とキシレンを除去後、圧延冷却し
パルペライザーで粉砕し、マスターバッチ顔料を得た
(MB−1)。また、 水 600部 Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%) 1200部 をフラッシャーでよく攪拌する。これに、ポリエステル
樹脂(酸価;3、水酸基価;25、Mn;4500、M
w/Mn;4.0、Tg;60℃)1200部を加え、
150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさ
らに1時間混練し、水とキシレンを除去後、圧延冷却し
パルペライザーで粉砕し、さらに3本ロールミルで2パ
スし、マスターバッチ顔料を得た(MB−2)。次い
で、 ポリエステル樹脂 100部 (酸価:3、水酸基価:25、Mn:4500、 Mw/Mn:4.0、Tg:60℃) 上記マスターバッチ(MB−1) 5部 上記マスターバッチ(MB−2) 0.5部 主帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製 TN−105) 2部 上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混
練し、混練物を圧延冷却した。その後ジェットミルによ
る衝突板方式の粉砕機(I式ミル;日本ニューマチック
工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機;日本
ニューマチック工業社製)を行い、体積平均粒径9.1
μm、4μm以下が14.5個数%の着色粒子を得た
(この時、集めた微粒子をBK1微粉と称す)。さら
に、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン
社製)を0.5%添加し、ミキサーで混合してブラック
トナー(BK1)を得た。次に、この時集めた微粒子を
用いて、再度トナーを作成する。 ポリエステル樹脂 100部 (酸価:3、水酸基価:25、Mn:4500、 Mw/Mn:4.0、Tg:60℃) 上記マスターバッチ(MB−1) 5部 上記マスターバッチ(MB−2) 0.5部 主帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製 TN−105) 2部 BK1微粉 25部 上記材料をBK1と同様にトナー化し、体積平均粒径
9.0μm、4μm以下が15.3個数%の着色粒子
(BK1再)を得た。なお、粒度分布は、コールター社
のコールターカウンターTAIIにて測定した。
【0034】 (実施例2) 水 600部 Pigment Yellow 17 含水ケーキ(固形分50%) 1200部 をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリエステル
樹脂(酸価;3、水酸基価;25、Mn;4500、M
w/Mn;4.0、Tg;60℃)1200部を加え、
150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさ
らに1時間混練し、水とキシレンを除去後、圧延冷却し
パルペライザーで粉砕し、さらに3本ロールで2パス
し、マスターバッチ顔料を得た。 ポリエステル樹脂 100部 (酸価:3、水酸基価:25、Mn:4500、 Mw/Mn:4.0、Tg:60℃) 上記マスターバッチ 5部 主帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製 TN−105) 2部 上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混
練し、混練物を圧延冷却した。その後、実施例1の現像
剤BK1、BK1再の製造例と同様に粉砕分級を行い、
体積平均粒径9.2μm、4μm以下が13.8個数%
の着色粒子を得た。さらに、疎水性シリカ(H200
0、クラリアントジャパン社製)を0.5%添加し、ミ
キサーで混合してイエロートナーを得た(Y1、Y1
再)。
【0035】 (実施例3) 水 600部 Pigment Red 57-1 含水ケーキ(固形分50%) 1200部 をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリエステル
樹脂(酸価;3、水酸基価;25、Mn;4500、M
w/Mn;4.0、Tg;60℃)1200部を加え、
150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさ
らに1時間混練し、水とキシレンを除去後、圧延冷却し
パルペライザーで粉砕し、さらに3本ロールミルで2パ
スし、マスターバッチ顔料を得た。 ポリエステル樹脂 100部 (酸価:3、水酸基価:25、Mn:4500、 Mw/Mn:4.0、Tg:60℃) 上記マスターバッチ 5部 主帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製 TN−105) 2部 上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混
練し、混練物を圧延冷却した。その後、実施例1の現像
剤BK1、BK1再の製造例と同様に粉砕分級を行い、
体積平均粒径9.1μm、4μm以下が16.3個数%
の着色粒子を得た。さらに、疎水性シリカ(H200
0、クラリアントジャパン社製)を0.5%添加し、ミ
キサーで混合してマゼンタトナーを得た(M1、M1
再)。
【0036】 (実施例4) 水 600部 Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%) 1200部 をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリエステル
樹脂(酸価;3、水酸基価;25、Mn;4500、M
w/Mn;4.0、Tg;60℃)1200部を加え、
150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさ
らに1時間混練し、水とキシレンを除去後、圧延冷却し
パルペライザーで粉砕し、さらに3本ロールミルで2パ
スし、マスターバッチ顔料を得た。 ポリエステル樹脂 100部 (酸価:3、水酸基価:25、Mn:4500、 Mw/Mn:4.0、Tg:60℃) 上記マスターバッチ 3部 主帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製 TN−105) 2部 上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混
練し、混練物を圧延冷却した。その後、実施例1の現像
剤BK1、BK1再の製造例と同様に粉砕分級を行い、
体積平均粒径9.0μm、4μm以下が15.5個数%
の着色粒子を得た。さらに、疎水性シリカ(H200
0、クラリアントジャパン社製)を0.5%添加し、ミ
キサーで混合してシアントナーを得た(C1、C1
再)。
【0037】(比較例1〜4)帯電制御剤をTN−10
5の代わりにサリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE8
4、オリエント化学社製)に変更して同一添加量で製造
した以外はBK1、BK1再、Y1、Y1再、M1、M
1再、C1、C1再と原材料、製造方法とも実施例1〜
4と同様に行い、各9μmの4色のトナー(bk1、b
k1再、y1、y1再、m1、m1再、c1、c1再)
を製造した。
【0038】(実施例5)実施例1の微粉量を40重量
部にする以外は、実施例1と同じ条件にて、体積平均粒
径9.0μm、4μm以下が14.8個数%の着色粒子
(BK2再)を得た。
【0039】(比較例5)比較例1の微粉量を40重量
部にする以外は、比較例1と同じ条件にて、体積平均粒
径9.1μm、4μm以下が13.9個数%の着色粒子
(bk2再)を得た。
【0040】このようにして得られた実施例及び比較例
の各トナー5部に、平均粒径50μmのCu−Znフェ
ライトにシリコーン樹脂を被覆したキャリアを95部混
合し、各現像剤を得た。トナー単体としては、主帯電制
御剤含有量、耐熱保存性を評価した。尚、トナーの帯電
制御剤含有量は、Zr、Zn量を蛍光X線により測定し
た。その時に、通常に作成したトナーを基準として、蛍
光X線のカウント数の比率で算出した。また耐熱保存性
は、トナーを50℃環境に24時間保管した時のトナー
の状態を観察した。また、複写品質としては各現像剤に
ついてリコー製Imagio Color 2800を用いて、マッティ
ング評価を実施し、地かぶり、現像部へのトナー飛散を
評価した。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】 (評価) 1.保存性 ◎:非常に良好 ○:良好 △:やや悪化(実質問題無し) ×:ブロッキング 2・地かぶり ○:良好 △:やや悪い(許容レベル) ×:悪い
【0042】
【発明の効果】本発明の二成分系カラー現像剤は、前記
特定の帯電制御剤を用いることにより、トナーの帯電立
ち上り性、環境安定性に優れており、また従来捨ててい
た副製品(特に微粉)を有効に使用してもトナー中の組
成の変化がなく、懸念されるトナーの耐熱保存性の悪化
も押さえられ、実機における評価においても特に問題が
生じない。従って、本発明によれば、帯電特性、環境安
定性に優れた非磁性二成分系フルカラー現像剤を提供す
ることができ、また粉砕、分級工程で発生する製品以外
の微粒子や粗粒子を再利用しても、再利用しない場合の
現像剤と変わらない帯電特性を有する、低コストの非磁
性二成分系フルカラー現像剤を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 和人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 内野倉 理 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA21 AB04 CA25 DA02 EA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂と、着色剤と、下記一般式
    (1)で表されるジルコニウム化合物を含有する負帯電
    性カラートナーとキャリアとを有することを特徴とする
    二成分系カラー現像剤。 【化1】 [式中、R1は4級炭素、メチン、メチレンであり、
    N、S、O、Pのヘテロ原子を含んでもよく、Yは飽和
    結合又は不飽和結合で結ばれた環状構造を表し、R 2
    3は相互に独立してアルキル基、アルケニル基、アル
    コキシ基、置換基を有してもよいアリール基又はアリー
    ルオキシ基又はアラルキル基又はアラルキルオキシ基、
    ハロゲン基、水酸基、置換基を有してもよいアミノ基、
    カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、
    ニトロソ基、スルホニル基、シアノ基を表し、R4は水
    素又はアルキル基を表し、lは0又は3〜12の整数、
    o、pは0〜4の整数、qは0〜3の整数、rは1〜2
    0の整数、mは1〜20の整数、n、sは0〜20の整
    数を表す。]
  2. 【請求項2】 前記負帯電性カラートナーが、機械的混
    合工程と、溶融混練工程と、粉砕工程と、分級工程とを
    有する製造方法により得られたものであり、該機械的混
    合工程において、粉砕工程および/または分級工程で得
    られる製品となる粒子以外の粉末を加えて機械的に混合
    することにより得られたものであることを特徴とする請
    求項1記載の二成分系カラー現像剤。
  3. 【請求項3】 前記機械的混合工程において、粉砕工程
    および/または分級工程で得られる製品となる粒子以外
    の粉末を加えて混合する際に、該粉末を原材料全体に対
    して1〜30重量%加えて機械的混合したものであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の二成分系カラー現像剤。
  4. 【請求項4】 前記負帯電性カラートナーが、その体積
    平均粒径が5〜9μmであり、4μm以下の粒径を有す
    るトナー粒子が10個数%以下であることを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の二成分系カラー現像剤。
  5. 【請求項5】 機械的混合工程と、溶融混練工程と、粉
    砕工程と、分級工程とを有するトナーの製造方法におい
    て、該機械的混合工程において、粉砕工程および/また
    は分級工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を加え
    て機械的に混合することを特徴とする請求項1、2、3
    又は4記載の負帯電性カラートナーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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