JP2001249291A - 分割露光装置 - Google Patents

分割露光装置

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JP2001249291A
JP2001249291A JP2000058040A JP2000058040A JP2001249291A JP 2001249291 A JP2001249291 A JP 2001249291A JP 2000058040 A JP2000058040 A JP 2000058040A JP 2000058040 A JP2000058040 A JP 2000058040A JP 2001249291 A JP2001249291 A JP 2001249291A
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Japan
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scanning
shaping filter
optical system
beam shaping
scanning optical
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JP2000058040A
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English (en)
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Teruo Sakai
照男 坂井
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Pentax Corp
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 描画データを2つの走査光学系によって2重
露光する場合であっても、2重露光された部分のビーム
周縁部に該当する部分が濃く描画されことなく、品質の
高い描画物を得ることのできる分割露光装置を提供す
る。 【解決手段】 複数の走査光学系を有し、各走査光学系
毎に主走査方向の走査範囲を分割して走査し、走査線を
感光材の露光面上で副走査方向に移動させ、且つ、各走
査光学系の走査範囲の隣接部分には、重複して描画を行
う重複領域を有する分割露光装置において、光源から走
査光学系に至る光路上に、ビームを分割するビーム成形
フィルタを配設することにより、前記走査光学系が、前
記ビーム成形フィルタにより分割されたビームを、露光
面上で副走査方向において矩形に近い強度分布となるよ
う集光して描画を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板の直
接描画、フォトマスクの作成等を行うレーザ描画装置又
はレーザプリンタ等のOA機器に用いられ、描画データ
に基づいて変調したビームを主走査方向に偏向させて感
光材上に集光させる走査光学系を複数備え、感光材に対
して、それぞれの走査光学系毎に走査線方向の走査範囲
を分割して露光を行う光走査ユニット及びそれを用いた
分割露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、装置の小型・軽量化を図る一
方、広範囲の露光領域を確保するために、光源からのレ
ーザビームを主走査方向に走査する走査光学系を複数備
え、各々の走査光学系毎に、走査線方向の走査範囲を分
割して感光材に対して露光を行う分割露光装置が知られ
ている。ところで、このような分割露光装置は、各走査
光学系毎に走査範囲を分割して露光を行う為、レーザビ
ームの変調タイミングの変動等の原因から、各走査光学
系による走査範囲の隣接部分ではパターンが途切れると
いう現象を生じる場合があった。そこで、各走査光学系
毎の走査方向の隣接部分において無露光となる部分が発
生しないように、各走査光学系毎のビームの走査範囲の
隣接部分を互いに重複させ、重複範囲内の描画データを
各々の走査光学系によって二重に描画する装置が提案さ
れている。
【0003】レーザ発振器から放出され、走査線上に集
光されるビームスポットは、ガウス放射照度分布の形態
を有しており、この放射強度分布は次式で表される。 I(r)=I・exp[−2(r/w)] 但し、I(r)はパワー密度、rはビーム中心よりの距
離、wはビーム半径(パワー密度が、最大値の1/e
に減少する点までの半径)。この分布は、ビームスポッ
トの周縁部では光強度が大きく低下することを意味して
いる。なお、一般にビームスポット径DはD=2wで定
義され、その周縁部の強度が中心部の1/e(約1
3.5%)に減少する光強度の分布を持ったビーム直径
として規定されている。
【0004】このように、走査線上に集光されるビーム
は、その中心部と周縁部では大きく光強度が異なるた
め、例えば感光材としてフォトマスクフィルムにパター
ンを描画した場合、描画されるパターンの濃度がビーム
の中心部では濃く、ビームの周縁部では薄く描画され
る。従って、各走査光学系毎のビームの走査範囲の隣接
部分を互いに重複させ、重複領域内の描画データを各々
の走査光学系によって二重に露光する分割露光装置にお
いて、重複領域内の描画データは上記放射強度分布を有
するビームによって重ねて露光されることになる。
【0005】図12には、従来の重複領域を有する分割
露光装置によって描画された一本の走査線方向の描画パ
ターンの重複領域部分が示されている。図12におい
て、領域Aは一方の走査光学系の描画範囲、領域Bはも
う一方の走査光学系の描画範囲、領域Cは2つの走査光
学系の重複領域を表している。また、ラインLの中心部
a(斑点で表された部分)はビームの中心部分であっ
て、濃く描画される部分を表し、周縁部bはビームの周
縁部であって薄く描画される部分を表す。ここで、重複
領域Cにおいて、ビームの中心部aは、高い光強度で露
光される部分である為、1つの走査光学系によって露光
した段階で、感光材も高い濃度に達しており、さらにも
う一方の走査光学系によって重ねて露光を行っても、目
視で判別できる程にさらに濃く変化することはない。そ
れに対して、領域C内のビームの周縁部に相当する部分
t(斜線で示した部分)は、低い光強度で露光される部
分である為、1つの走査光学系によって露光した段階で
は濃度は低く、その部分に重ねて露光した場合には濃度
が高くなり、重複領域がはっきりと視認できるようにな
る。従って、重複領域内で二重に露光される描画データ
が、副走査方向に連続して存在した場合、濃く描画され
る部分が副走査方向に連続することになる為、重複領域
が黒い縦筋となって現れ、感光材の描画物としての品質
が低下するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重複領域内
の描画データを2つの走査光学系によって二重露光する
場合であっても、2重露光された部分のビーム周縁部に
該当する部分が濃く描画されることなく、品質の高い描
画物を得ることのできる光走査ユニット及び分割露光装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数の走査光学系を有し、各走査光学系毎に主走査
方向の走査範囲を分割して走査し、走査線を感光材の露
光面上で副走査方向に移動させ、且つ、各走査光学系の
走査範囲の隣接部分には、重複して描画を行う重複領域
を有する分割露光装置において、光源から走査光学系に
至る光路上に、ビームを分割するビーム成形フィルタを
配設することにより、前記走査光学系が、前記ビーム成
形フィルタにより分割されたビームを、露光面上で副走
査方向において矩形に近い強度分布となるよう集光して
描画を行うことを特徴とする分割露光装置である。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、複数の走
査光学系を有し、各走査光学系毎に主走査方向の走査範
囲を分割して走査し、走査線を感光材の露光面上で副走
査方向に移動させ、且つ、各走査光学系の走査範囲の隣
接部分に、重複して描画を行う重複領域を有する光走査
ユニットにおいて、光源から走査光学系に至る光路上
に、ビームを分割するビーム成形フィルタを配設するこ
とにより、前記走査光学系が、前記ビーム成形フィルタ
により分割されたビームを、露光面上で副走査方向にお
いて矩形に近い強度分布となるよう集光することを特徴
とする分割露光装置用光走査ユニットである。
【0009】また、上記の分割露光装置又は分割露光装
置用光走査ユニットにおいて、光源とビーム成形フィル
タとの間にビーム拡張手段を配設し、このビーム拡張手
段によって拡張されたビームが、前記ビーム成形フィル
タに入射するように構成することも可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の分割露光装置の要
部を表している。なお、走査線49上の2つの走査光学
系による走査範囲の隣接部分には、図示しない走査範囲
の重複領域(図12の領域Cに相当する部分)が存在し
ている。図1において、レーザビームは、制御マイコン
60及びレーザ/AOMコントローラ62によって、レ
ーザドライバ68を介して動作制御される光源2から射
出される。光源2から発せられた1つのレーザビーム
は、反射鏡4,5で反射され、ビーム分割手段であるビ
ームスプリッタ6に入射する。ビームスプリッタ6で反
射したビームは、一方の走査光学系に導かれ、ビームス
プリッタ6を透過したビームは、もう一方の走査光学系
に導かれる。なお、2つの走査光学系は同型なので、以
降の説明では、一方の走査光学系についてのみ説明す
る。
【0011】ビームスプリッタ6で2つに分割されたビ
ームは、例えば音響光学素子より成る光変調器34に導
かれる。光変調器34は、制御マイコン60がレーザ/
AOMコントローラ62、AOMドライバ67を介して
制御可能に構成されている。制御マイコン60は、描画
データが存在する場合にはビームをONに、描画データ
が存在しない空白部分についてはビームをOFFするよ
うに光変調器34を変調制御する。
【0012】光変調器34によって変調されたビーム
は、反射鏡36、37で反射され、ピエゾスキャナ38
上に取り付けられた反射鏡39に導かれる。ピエゾスキ
ャナ38は、ピエゾドライバ66、ピエゾ/AOMコン
トローラ61を介して制御マイコン60と接続される。
制御マイコン60はピエゾスキャナ38を制御して、反
射鏡39の傾斜を変化させる。それによって、反射鏡3
9でのビームの反射角が変化し、露光面上で走査される
走査線49の位置が副走査方向に移動する。走査線49
の副走査方向における位置を補正することを可能とする
には、ビームの位置を検出する手段として、例えばPS
D(Position Sensitive Devi
ce)を、走査光学系通過後のビーム経路中であって、
露光面に影響を与えない露光面周辺部等に設け、このP
SDにより検出される走査線の位置データに基づき、走
査線の副走査方向への本来の位置からのずれ量を求め、
そのずれ量に応じてピエゾスキャナ38を駆動するよう
にフィードバック制御することで、走査線の副走査方向
の位置を補正することが可能である。従って、制御マイ
コン60の制御により、各走査光学系毎に走査線の副走
査方向の位置を補正することが可能となる。
【0013】反射鏡39で反射されたビームは、ビーム
拡張手段であるビームエキスパンダレンズ40,42で
ビーム径を拡張され、後に詳述するようにビーム成形フ
ィルタ43で分割されて、モータ45により一定速度で
回転駆動されるホログラムディスク44に入射する。ホ
ログラムディスク44に入射したビームは、ホログラム
ディスク44の回転に伴って、走査線49上を走査する
ように偏向され、更に、ホログラムディスク44を通過
したビームは、ビームベンダ46で反射され、ビームを
集光する非球面鏡47及び非球面鏡48で反射されて走
査線49近傍において集光される。モータ45は、モー
タドライバ65、モータコントローラ63を介して制御
マイコン60に接続されており、制御マイコン60及び
モータコントローラ63によって回転を制御される。ま
た、モータ45の回転数が、エンコーダ64を介してモ
ータコントローラ63にフィードバックされており、制
御マイコン60及びモータコントローラ63によって、
モータ45の回転数が所定の値で維持されるように制御
される。
【0014】図4は、本発明の分割露光装置の外観を表
す正面図であり、図5はその側面図である。本分割露光
装置にはその上部に図1で示した光走査ユニットが搭載
されている。ビームは、光走査ユニットによって走査さ
れ、感光材9が載置される露光面近傍に集光される。分
割露光装置1は、感光材9が載置される移動ステージ1
0が上下方向(図5のZ方向)に移動可能に構成されて
おり、感光材の位置をビームの焦点近傍位置(図2に示
すf’位置)に合わせて描画を行うことが可能となって
いる。また、移動ステージ10は一軸テーブル12上に
固定されており、一軸テーブル12が、図5に示すサー
ボモータ13によって、副走査方向(図5のX方向)に
移動するように構成されている。
【0015】図2は、図1中の走査光学系周辺部の側面
図であり、図3はさらにそのビーム成形フィルタ43周
辺の拡大図である。図2において、図面に対して垂直な
方向が走査光学系によるビームの主走査方向であり、図
面上の左右方向が副走査方向である。図2に示すよう
に、ビーム成形フィルタ43はその断面AA’方向にお
いてビームを2つに分割する機能を備えている。図3に
はビーム成形フィルタ43の断面AA’方向における具
体的な構造が示されている。ビーム成形フィルタ43
は、平行平面ガラス板50上に遮光部51が形成さてお
り、ビームが、透過部52のみを通過することで断面A
A’方向において2つに分割される。更にビーム成形フ
ィルタ43上には2つの透過部52の一方を覆うように
1/2波長板53が張り付けられる。
【0016】ビーム成形フィルタ43に張り付けられた
1/2波長板53は、透過するレーザビームの偏光の向
きを90°回転させる。従って、ビーム成形フィルタ4
3で2つに分割されたビームは、互いに偏光方向が90
°異なった状態で集光される。互いに偏光方向が90°
異なるビームを集光した場合には干渉縞が発生しないの
で、ビーム成形フィルタ43によって分割されたビーム
を集光しても集光位置に干渉縞は発生しないこととな
る。なお、レーザ光源から射出される直線偏光のレーザ
ビームを単に分割して集光しても、集光位置において干
渉縞が発生することはないが、本実施形態の場合のよう
に、分割後のビームの経路に更に光学素子(ホログラム
ディスク44、非球面鏡47,48等)が存在する場合
には、それらの微細な屈折率差或いは表面凹凸によって
それぞれのビームの位置がずれ、2つのビームを集光し
た場合に集光位置において干渉縞が発生する場合が生ず
る。しかし、このような場合であっても、本実施形態の
場合は、上記のように、互いに偏光方向が90°異なっ
た状態で集光されるので、集光位置において干渉縞が発
生することはない。
【0017】ビーム成形フィルタ43で2つに分割され
たビームは、図2に示すように焦点位置fに向かって2
方向から集光されることになる。このようにビームを集
光させることで、後に詳述するように、ビームの図2に
おけるX方向(副走査方向)の強度分布が、焦点位置近
傍において矩形に近い形状になる(図6参照)。なお、
図3に示すビーム成形フィルタ43のAA’方向におけ
る構造は、ビームをAA’方向において2つに分割する
為の構造の一例であり、後に詳述するように、透過部と
遮光部の平面上の構成を変化させることによって、焦点
近傍f’におけるビームの強度分布を変化させることが
できる。
【0018】図7には、図3に示す断面AA’方向にお
いてビームを2つに分割するという基本的な機能を備え
ており、透過部と遮光部の平面上の構成が異なるビーム
成形フィルタの複数の具体例が示されている。図7にお
いて、黒塗りの部分が遮光部、それ以外の部分がビーム
の透過部であり、また、透過部のうち縦線を付けた部分
は1/2波長板が張り付けられた部分であることを示し
ている。なお、図7に示す各ビーム成形フィルタは、図
7に示すAA’方向の断面が、図3に示す状態となるよ
うに配置される。以下、図7に示すそれぞれのビーム成
形フィルタを図3に示した位置に配置して使用した場合
の、焦点位置近傍におけるビームの強度分布について詳
細に説明する。
【0019】図7に示すビーム成形フィルタ202及び
205は、中央部に円形の遮光部を有し、この遮光部に
よってビームを図3に示すAA’方向において2つに分
割するという基本的な機能が達成される。また、ビーム
成形フィルタ202,205は、周辺の透過部が中央の
円形の遮光部から周辺部に延びた遮光部によって切り欠
かれた状態となっている。後述するように、これらの遮
光部202a,202b,205a,205b,205
c,205dによって、焦点位置近傍におけるビームの
強度分布の特性が改善される。
【0020】図8(a)には、ビーム成形フィルタ20
2を使用した場合に、焦点位置fに集光されるビームの
状態が示されている。また、同様に図8(b)には、ビ
ーム成形フィルタ205を使用した場合のビームの状態
が示されている。図8において、ビームは図に対する左
側から右側に向かって進行しており(図の左方向が非球
面鏡48が位置する方向である)、図に対する垂直方向
が主走査方向、図に対する上下方向が副走査方向に対応
している。また、図8には、焦点位置f及び各位置
,l,l,l’,l’におけるビームの断
面の形状が示されている。
【0021】図8に示すように、焦点位置fから十分に
離れた位置lでは、ビームはビーム成形フィルタと相
似形となっているが、焦点位置fに近づくにつれて徐々
に円形に近づき、l〜l間及びl’〜l’間で
はドーナツ型となり、焦点位置fでは完全な円形とな
る。なお、図8では、ビームの断面形状の特徴を表わす
為に輪郭を明確な線で描いているが、実際には、輪郭部
分でのビームの強度はなだらかに変化する。
【0022】図6は、ビーム成形フィルタ202又はビ
ーム成形フィルタ205を使用した場合の、焦点位置f
近傍におけるビームの副走査方向の強度分布を示してい
る。なお、図6において、図の左右方向が副走査方向
を、図に対して垂直な方向が主走査方向を表わしてい
る。すなわち、図6に示すグラフは、ビームの、副走査
方向における強度分布を示しており、グラフにおけるX
はビームの中心位置Cからの距離を表し、Iはビーム
の強度を表す。前述のように、焦点位置fにおけるビー
ムは円形の形状となり、ビームの強度分布はほぼガウス
分布の形状となる。しかし、焦点位置近傍のf’(図8
で示したl〜l間及びl’〜l’間に相当)位
置では、ビーム成形フィルタの中央に設けられた円形の
遮蔽部によって、ビームの中央部の強度は、遮蔽部が無
い場合に比較して低く抑えられる。そのため、焦点位置
近傍の位置f’では、焦点位置fにおける強度分布に比
較すると、中央部のピークが抑えられ、中央部が平坦に
近い形状の強度分布102が得られる。
【0023】ビーム成形フィルタ202のドーナツ状の
透過部は、中央の円形の遮蔽部からAA’方向において
外側に延びた遮蔽部202a及び202bによって切り
欠かれている。遮蔽部202a及び202bは、ビーム
成形フィルタ202を通過するビームの周辺部をAA’
方向においてカットする作用をなす。この作用によっ
て、焦点位置近傍のf’における強度分布102の両サ
イドの部分(符号rで示す部分)の形状が、強度分布1
01と比較すると急峻となる。
【0024】すなわち、焦点近傍位置f’におけるビー
ムは、副走査方向において矩形に近い強度分布を有する
ことになる。ビームの主走査方向は、図6の面に垂直な
方向なので、感光材の露光面をこの焦点近傍位置f’に
合わせることにより、パターンの幅方向(図12におけ
るパターンLの幅D方向)全体に渡って高い濃度で且つ
均一な濃度分布での描画が実現できる。図11は、強度
分布102のビームで図12と同じ走査線方向の一本の
パターンを描画した状態が示されている。図のように、
重複領域Cにおける描画パターンの濃度変化は目視では
判別できなくなる。
【0025】ビーム成形フィルタ205は、ビーム成形
フィルタ202に比較すると、AA’方向と垂直な方向
において透過部を切り欠く遮蔽部205c及び205d
が更に設けられた構造となっている。ビーム成形フィル
タ205を用いた場合の焦点位置近傍におけるビームの
副走査方向の強度分布は、図6で示したビーム成形フィ
ルタ202によるものと同じであるが、主走査方向にお
けるビームの強度分布は、遮蔽部205c及び205d
によって改善される。遮蔽部205c及び205dは、
ビーム成形フィルタ205を通過するビームの周辺部を
AA’方向に垂直な方向においてカットする作用をな
す。この作用によって、焦点位置近傍のf’における主
走査方向の強度分布が、副走査方向と同様に強度分布1
02の形状となる。
【0026】図9は、ビーム成形フィルタ205を使用
し、焦点近傍位置f’に感光材の露光面位置を合わせて
主走査方向に延びる描画ラインを描画した場合の、ビー
ムの強度分布を表わしている。図に示すように、ビーム
成形フィルタ205を使用した場合には、主走査方向に
おけるビームの強度分布の両サイド部分が急峻となる
為、図9のような描画ラインを描画した場合の、書き出
し位置(符号9rで示す部分)及び書き終り位置(符号
9fで示す部分)のビームの強度変化が急峻となる。こ
のことにより、描画ラインの書き出し位置及び書き終り
位置における輪郭がより鮮明となり、描画特性が改善さ
れることとなる。
【0027】ビーム成形フィルタ201及びビーム成形
フィルタ206は、中央の遮蔽部の形状を四角形とした
ものである。これらのビーム成形フィルタの透過部は、
四角形を輪郭として示すような形状となっている、その
ため、ビーム成形フィルタを図7のAA’ラインに垂直
な横方向のラインで切って断面をみたときの、ビーム成
形フィルタの中心部における透過部の長さと、周辺部に
おける透過部の長さとの差がより大きいという特徴を持
っている。したがって、ビーム成形フィルタ201及び
ビーム成形フィルタ206を使用した場合の、焦点位置
近傍f’でのビームの強度分布は、ビームの周辺部が強
く、中心部の落ち込みが大きいという特性を持つことに
なる。
【0028】図10(a)に示されるグラフは、ビーム
成形フィルタ201を使用した場合の焦点位置近傍f’
におけるビームの強度分布を示している。なお、このグ
ラフも図6の場合と同じく、副走査方向におけるビーム
の強度分布を示しており、グラフにおけるXはビームの
中心位置Cからの距離を表し、Iはビームの強度を表
す。上記のように、図10(a)の強度分布106は、
図6の強度分布102と比較すると、中央部の落ち込み
が大きく、周辺部の強度がより強いという特性となって
いる。したがって、焦点近傍位置f’に露光面を合わせ
ることにより、主走査方向に延びるパターンの幅方向に
おける周辺部分(図12におけるパターンLの符号bで
示す部分)を高い濃度で描画することが可能となる。こ
の場合も、図6に示す強度分布102で描画した場合と
同様に、重複領域Cにおける描画パターンの濃度変化は
目視では判別できなくなる。
【0029】また、ビーム成形フィルタ201の透過部
は、図7に示すような概ね正方形である形状を輪郭とし
て表わした形状であり、焦点近傍位置f’における主走
査方向のビームの強度分布は、図10(a)で示した副
走査方向におけるビームの特性とほぼ同様となる。した
がって、主走査方向に延びた描画ラインを描画した場合
における書き出し位置及び書き終わり位値をより高い濃
度で描画することが可能となり、描画性能が改善され
る。
【0030】図7のビーム成形フィルタ206は、上記
したように、ビーム成形フィルタ201と同様に中央の
遮光部が四角形であり、更に、透過部が複数の部分に小
さく部分割されている。このような、多数の小さな透過
部を通過したビームは、以上で述べたビーム成形フィル
タ201,202,205を透過したビームに比較する
と、焦点位置により近い位置まで(図8の位置l,l
’より更に焦点位置fに近い位置まで)ビーム成形フ
ィルタの形状をしたビームのパターンが維持されるとい
う特徴を持っている。従って、ビーム強度分布が全体と
して図10(a)の強度分布106と相似しており、且
つ、ビーム径の小さなビームを使用した描画を行うこと
が可能となる。
【0031】なお、以上で説明したビーム成形フィルタ
201,202,205,206は、いずれもビーム成
形フィルタの周辺部分のビームを透過させるという特徴
を持っている。すなわち、これらのビーム成形フィルタ
を透過するビームは、いずれも、ビーム成形フィルタを
透過する前のビーム径をほぼ維持した状態のままビーム
成形フィルタを透過して集光される。ビームの集光スポ
ット径は、集光する前のビーム径が大きいほど集光スポ
ット径が小さく、集光前のビーム径が小さいほど集光ス
ポット径が大きくなる。従って、これらのビーム成形フ
ィルタ201,202,205,206は、集光された
ビームの集光スポット径が小さくなるという共通の性質
を備えることとなる。
【0032】図7に示すように、ビーム成形フィルタ2
03は、その透過部が図の横方向に長く、図の縦方向に
短い形状になっている。なお、前記したように、ビーム
は集光する前のビーム径が大きいほど集光径が小さくな
り、集光する前のビーム径が小さいほど集光径が大きく
なる。ビーム成形フィルタ203を透過したビームを集
光することは、図7の横方向については径が大きく、縦
方向には径の小さなビームを集光することになる為、焦
点位置近傍におけるビーム形状は、主走査方向では短
く、副走査方向では長いビーム形状になる。したがっ
て、焦点位置近傍f’におけるビームの強度分布は、主
走査方向では、強度分布102にほぼ等しい形状とな
り、副走査方向では図10(b)に示すように強度分布
102のX方向の幅を広げたような形状(強度分布10
5)となる。ビーム成形フィルタ204はビーム成形フ
ィルタ203の変形例であって、ビームの中心部分をよ
り多く利用するようにしたものであり、特にビーム成形
フィルタに入射するビームに中心部の光強度が高いとい
う分布がある場合に、入射光の光の利用効率が向上する
という特性を持っている。
【0033】なお、図7に具体的に示された各ビーム成
形フィルタの透過部間の間隔を任意に変えることで、焦
点近傍におけるビームの強度分布を、以上で述べたそれ
ぞれの特徴を維持させつつ調節することが可能である。
【0034】以上で説明した、本発明の光走査ユニット
及び分割露光装置は、2つの走査光学系を有するもので
あったが、図1から一つの走査光学系を削除すること
で、走査光学系が1つの場合の光走査ユニット及び露光
装置が実現できる。また、図1の光走査ユニットの走査
光学系に並列に走査光学系を追加することで、3以上の
走査光学系を有する光走査ユニット及び分割露光装置が
実現できる。
【0035】また、ビーム成形フィルタ43を配置する
位置は、図1で示されるようにホログラムディスク44
の直前であることに限定されるものでなく、例えば図1
の反射鏡5とビームスプリッタ6との間に、ビームエキ
スパンダレンズ40,42と共に配置し、反射鏡5で反
射されたビームがビームエキスパンダレンズ40,42
で拡大されてビーム成形フィルタ43に入射し、ビーム
成形フィルタ43で成形されたビームがビームスプリッ
タ6に入射するように構成しても良い。この場合には、
走査光学系を複数有する場合にも、ビーム成形フィルタ
43及びビームエキスパンダレンズ40,42は一組備
えていればよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明した、本発明の光走査ユニット
によれば、ビームが集光する焦点近傍において、矩形に
近い強度分布を持ったビームを得ることができるので、
この光走査ユニットを用いた分割露光装置によって感光
材に対して描画を行えば、ビーム径全体に渡って均一で
且つ高い濃度での描画を行うことができる。さらに、本
発明の、分割露光装置によれば、2つの走査光学系によ
る走査範囲の重複領域において、二重に描画される描画
データが他の部分よりも濃くなることを防ぐことがで
き、描画物の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光走査ユニットを示すブロック図であ
る。
【図2】図1の走査光学系部分の側面図である。
【図3】図2のビーム成形フィルタ部分の拡大図であ
る。
【図4】本発明の分割露光装置の外観を示す正面図であ
る。
【図5】本発明の分割露光装置の外観を示す側面図であ
る。
【図6】ビーム成形フィルタ202又は205を使用し
た場合の、焦点位置近傍における副走査方向のビームの
強度分布を示す図である。
【図7】ビーム成形フィルタの平面構造の具体例を示す
図である。
【図8】ビーム成形フィルタ202,205を透過した
ビームが、焦点位置に向かって集光される状態を示した
図である。
【図9】ビーム成形フィルタ205を使用し、主走査方
向に延びるパターンを描画した場合の、ビームの主走査
方向の強度分布を示す図である。
【図10】ビーム成形フィルタ201,203を使用し
た場合の、焦点位置近傍におけるビームの副走査方向の
強度分布を示す図である。
【図11】本発明の分割露光装置による重複領域の描画
状態を示す図である。
【図12】従来の分割露光装置による重複領域の描画状
態を示す図である。
【符号の説明】
1 分割露光装置 2 レーザ光源 3 レーザビーム 4 反射鏡 5 反射鏡 6 ビームスプリッタ 7 走査ユニット 8 反射鏡 9 感光材 10 移動ステージ 11 基台 12 一軸テーブル 13 サーボモータ 34 光変調器 38 光偏光器 39 反射鏡 40,42 ビームエキスパンダレンズ 43 ビーム成形フィルタ 44 ホログラムディスク 45 モータ 46 ベンダー 47,48 非球面鏡 50 平行平面ガラス板 51 遮光部 52 透過部 53 1/2波長板 60 制御マイコン 61 ピエゾ/AOMコントローラ 62 レーザ/AOMコントローラ 63 モータコントローラ 64 エンコーダドライバ 65 モータドライバ 66 ピエゾドライバ 67 AOMドライバ 68 レーザドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/113 B41J 3/00 D 1/23 103 H04N 1/04 104Z Fターム(参考) 2C362 AA36 BA49 BA85 CB71 2H045 AD01 BA02 BA26 BA36 CB24 DA02 2H097 AA03 BB01 CA03 CA17 LA09 LA10 5C072 AA03 BA15 DA09 DA17 HA02 HA06 HA15 HB10 XA05 5C074 AA02 BB03 CC26 DD05 DD06 GG02 GG09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走査光学系を有し、各走査光学系
    毎に主走査方向の走査範囲を分割して走査し、走査線を
    感光材の露光面上で副走査方向に移動させ、且つ、各走
    査光学系の走査範囲の隣接部分には、重複して描画を行
    う重複領域を有する分割露光装置において、 光源から走査光学系に至る光路上に、ビームを分割する
    ビーム成形フィルタを配設することにより、 前記走査光学系が、前記ビーム成形フィルタにより分割
    されたビームを、露光面上で副走査方向において矩形に
    近い強度分布となるよう集光して描画を行うこと、を特
    徴とする分割露光装置。
  2. 【請求項2】 複数の走査光学系を有し、各走査光学系
    毎に主走査方向の走査範囲を分割して走査し、走査線を
    感光材の露光面上で副走査方向に移動させ、且つ、各走
    査光学系の走査範囲の隣接部分に、重複して描画を行う
    重複領域を有する光走査ユニットにおいて、 光源から走査光学系に至る光路上に、ビームを分割する
    ビーム成形フィルタを配設することにより、 前記走査光学系が、前記ビーム成形フィルタにより分割
    されたビームを、露光面上で副走査方向において矩形に
    近い強度分布となるよう集光すること、を特徴とする分
    割露光装置用光走査ユニット。
  3. 【請求項3】 前記光源と前記ビーム成形フィルタとの
    間にビーム拡張手段を更に備え、 前記ビーム拡張手段によって拡張されたビームが、前記
    ビーム成形フィルタに入射すること、を特徴とする請求
    項1に記載の分割露光装置。
  4. 【請求項4】 前記光源と前記ビーム成形フィルタとの
    間にビーム拡張手段を更に備え、 前記ビーム拡張手段によって拡張されたビームが、前記
    ビーム成形フィルタに入射すること、を特徴とする請求
    項2に記載の分割露光装置用光走査ユニット。
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