JP2001249207A - 光混合装置,照明装置及び反射特性測定装置 - Google Patents

光混合装置,照明装置及び反射特性測定装置

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JP2001249207A
JP2001249207A JP2000065684A JP2000065684A JP2001249207A JP 2001249207 A JP2001249207 A JP 2001249207A JP 2000065684 A JP2000065684 A JP 2000065684A JP 2000065684 A JP2000065684 A JP 2000065684A JP 2001249207 A JP2001249207 A JP 2001249207A
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light beam
light
illumination
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Kenji Imura
健二 井村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源からの放射光束の利用効率が高く、光源
としてXeフラッシュを用いた方向性照明が可能な照明
装置、光混合装置、反射特性測定装置を提供する。 【解決手段】 反射板(12)は拡散反射面(12d)と開口(H)
を有し、凹面鏡(11)は拡散反射面(12d)側に反射凹面(11
a)を向けた状態で拡散反射面(12d)を覆うように配置さ
れ、光源(1)は反射板(12)と凹面鏡(11)とで構成される
光混合室(10a)内に配置される。反射凹面(11a)が、球面
状の鏡面反射部分(PS)と、鏡面反射部分(PS)を成す球面
の一部を構成しない特異反射部分(PA)と、から成り、開
口(H)が鏡面反射部分(PS)の球心(CP)に位置する。光源
(1)からの光束は光混合室(10a)内で混合されて開口(H)
から射出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光混合装置,照明装
置及び反射特性測定装置に関するものであり、更に詳し
くは、方向性照明により試料の反射特性(例えば反射物
体色)を測定する反射特性測定装置と、それに用いる照
明装置及び光混合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】反射特性の測定においては、ジオメトリ
ーと呼ばれる照明・観察の光学的条件が測定結果に大き
な影響を及ぼすため、測定される試料に適したジオメト
リーが採用される。例えば、メタリック塗料の測定には
マルチアングルジオメトリー(複数方向照明・一方向受
光又は一方向照明・複数方向受光)が採用され、印刷物
の測定には45/0ジオメトリー(45°照明・垂直受光)や0
/45ジオメトリー(垂直照明・45°受光)が採用される。
これらのジオメトリーでは方向性照明が行われるため、
測定試料を特定方向から照明する照明装置が必要とな
る。
【0003】図10に、方向性照明を行う照明装置の第
1従来例を示す。この照明装置は、光源(1)と、開口(2
a)を有する光束規制板(2)と、開口(2a)に焦点が位置す
るように配置された収束光学系(L0)と、から成ってい
る。光源(1)から発せられた光束は、光束規制板(2)の開
口(2a)を通過した後、収束光学系(L0)により平行光束(1
q)となって試料面(S)を照明する。この照明装置にXe
フラッシュのような大きな光源(1)を用いた場合には、
その発光域の一部からの光束のみが開口(2a)を通過す
る。また、開口(2a)を通過した光束は光軸(AX)方向に強
い配光(1d)をもって収束光学系(L0)に入射するが、収束
光学系(L0)に入射して試料面(S)の照明に寄与する光束
(1q)は、配光(1d)の一部を成す光束(1p)のみである。
【0004】図11に、方向性照明を行う照明装置の第
2従来例を示す。この照明装置は、積分球(3)と、積分
球(3)の中に配置された光源(1)と、積分球(3)の出口に
開口(2a)を有する光束規制板(2)と、結像光学系(L1)
と、結像光学系(L1)の焦点位置近傍に配置された絞り板
(4)と、から成っている。この照明装置では、光源(1)が
積分球(3)の中に配置されているため、光源(1)としてX
eフラッシュを用いても、その全発光域の光束が積分球
(3)で多重拡散反射されて開口(2a)から放射される。開
口(2a)から放射される光束(1p)は、ほぼ完全な拡散光の
配光(1d)をもっており、その一部が絞り板(4)の開口(4
a)を通って結像光学系(L1)に入射する。そして、結像光
学系(L1)は試料面(S)上に開口(2a)の像(2A)を形成して
試料面(S)を照明する。
【0005】試料面(S)に対する照明光束(1q)の光線入
射角度は、結像光学系(L1)の焦点位置近傍に配置された
絞り板(4)によって規制される。照明光束(1q)中には、
絞り板(4)の開口(4a)の半径と結像光学系(L1)の焦点距
離(f)とで決まる破線(5)以上の傾き(つまり入射角)で試
料面(S)に入射する光線は存在しない。このため、絞り
板(4)で光束(1p)を規制することにより試料面(S)に対す
る照明光束(1q)の光線入射角度を規制すれば、測定試料
に対応したジオメトリーの規格を満たすことができる。
【0006】図12に、方向性照明を行う照明装置の第
3従来例を示す。この照明装置は光源(1)と収束光学系
(L0)から成っている。ここで用いられている光源(1)
は、小さなフィラメントタングステンランプであり、そ
のフィラメント(1f)の位置が前記第1従来例(図10)に
おける開口(2a)の位置に一致するように配置されてい
る。この場合、フィラメント(1f)からは全空間に向けた
配光(1d)の光束(1p)が放射されるが、収束光学系(L0)に
入射して試料面(S)の照明に寄与する光束(1q)は、配光
(1d)の一部を成す光束(1p)のみである。
【0007】図13に、方向性照明を行う照明装置の第
4従来例を示す。この照明装置は、45/0ジオメトリー
で45°環状照明を行う、米国特許第5,268,749号明細書
記載の従来例である。そして主な構成要素として、Xe
フラッシュから成る光源(1)と、積分球(3)と、トロイダ
ル鏡(7)と、トロイダル鏡(7)の焦点位置近傍に配置され
た円環状の絞り(6A,6B)と、を備えている。光源(1)から
発せられた光束は、積分球(3)に入射して多重拡散反射
された後、高度の拡散光となって開口(3a)から射出す
る。開口(3a)から射出した光束は、絞り(6A,6B)を通過
した後、トロイダル鏡(7)に入射する。トロイダル鏡(7)
は試料面(S)上に開口(3a)の像を形成して、試料面(S)を
照明する。この従来例においても、前記第2従来例(図
11)と同様、トロイダル鏡(7)の焦点位置近傍に配置さ
れた絞り(6A,6B)によって、光軸(AX)を含む面内での試
料面(S)への光線入射角度の範囲を規制している。これ
により、各種規格に準じたジオメトリーの照明を実現す
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したいずれの従来
例(図10〜図13)においても、開口(2a,3a)、あるい
は開口(2a,3a)に相当するフィラメント(1f)から射出し
た光束のうち、収束光学系(L0),結像光学系(L1)又はト
ロイダル鏡(7)に入射して試料面(S)を照明するのは、そ
の配光のごく一部分のみである。したがって、光束の利
用効率が極めて低いという問題がある。第2従来例(図
11)や第4従来例(図13)では、光線入射角度を規制
するために絞り(4;6A,6B)が光束規制を行うので、光束
の利用効率は更に低くなる。
【0009】ところで、Xeフラッシュにはタングステ
ンランプに比べて有利な点が多い。例えば、瞬間的に非
常に高いエネルギーを効率的に出すことができる点、放
射光が短波長域を含め昼光に近いスペクトルを有する
点、放射光が紫外域にも十分なエネルギーを有する点等
が挙げられる。このため、光源(1)としてXeフラッシ
ュを用いることが望ましいが、Xeフラッシュはかなり
の大きさを持つ管状光源であるため、放射光束を有効に
利用することは難しい。積分球(3)で全光束を取り込む
構成にしても、積分球(3)の効率によるロスだけでな
く、積分球(3)の開口(2a,3a)からの放射光が高度に拡散
性であることによるロスが、利用効率低下の大きな原因
となる。
【0010】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであって、光源からの放射光束の利用効率が高く、
かつ、光源としてXeフラッシュを用いた方向性照明が
可能な照明装置と、それに用いる光混合装置、更にその
照明装置を用いた反射特性測定装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の光混合装置は、拡散反射面及び開口を
有する反射板と、前記拡散反射面側に反射凹面を向けた
状態で前記拡散反射面を覆うように配置された凹面鏡
と、前記反射板と前記凹面鏡とで構成される空間内に配
置された光源と、を備え、前記光源からの光束を前記空
間内で混合して前記開口から射出する光混合装置であっ
て、前記反射凹面が、球面状の鏡面反射部分と、その鏡
面反射部分を成す球面の一部を構成しない特異反射部分
と、から成り、前記開口が前記鏡面反射部分の球心又は
その近傍に位置することを特徴とする。
【0012】第2の発明の光混合装置は、上記第1の発
明の構成において、前記特異反射部分が拡散反射面から
成ることを特徴とする。
【0013】第3の発明の光混合装置は、上記第1の発
明の構成において、前記特異反射部分が平滑な反射面か
ら成ることを特徴とする。
【0014】第4の発明の照明装置は、上記第1,第2
又は第3の発明の光混合装置と、前記開口から射出した
光束を集光して試料面を照明する収束光学系と、を備え
た照明装置であって、前記開口から射出した光束が前記
収束光学系に有効に入射するように前記特異反射部分が
設けられていることを特徴とする。
【0015】第5の発明の照明装置は、上記第4の発明
の構成において、前記収束光学系が前記開口の像を前記
試料面に形成する結像光学系であることを特徴とする。
【0016】第6の発明の照明装置は、上記第5の発明
の構成において、さらに、前記特異反射部分の像を前記
結像光学系の焦点位置に形成する結像レンズを前記開口
に有することを特徴とする。
【0017】第7の発明の反射特性測定装置は、上記第
4,第5又は第6の発明の照明装置を備えた反射特性測
定装置であって、前記特異反射部分が、前記試料面を照
明する照明光束を射出する第1特異反射部分と、前記照
明光束を用いた測定の基準となる参照光束を射出する第
2特異反射部分と、から成ることを特徴とする。
【0018】第8の発明の反射特性測定装置は、上記第
4,第5又は第6の発明の照明装置を備えた反射特性測
定装置であって、前記特異反射部分が前記凹面鏡の頂点
付近に位置し、前記反射板には前記開口が前記球心近傍
に2つ形成されており、一方の第1開口と他方の第2開
口とが前記凹面鏡の光軸に関して対称に位置しており、
前記第1開口が前記試料面を照明する照明光束を射出
し、前記第2開口が前記照明光束を用いた測定の基準と
なる参照光束を射出することを特徴とする。
【0019】第9の発明の光混合装置は、上記第1,第
2又は第3の発明の構成において、前記特異反射部分が
前記凹面鏡の光軸を中心とする円環状又はその一部を成
し、前記光軸を軸とする円錐状光束を前記開口から射出
することを特徴とする。
【0020】第10の発明の光混合装置は、上記第9の
発明の構成において、前記特異反射部分が円錐面の一部
から成る円錐状反射面であることを特徴とする。
【0021】第11の発明の照明装置は、上記第9又は
第10の発明の光混合装置と、前記開口から射出した円
錐状光束を集光して試料面を照明する収束光学系と、を
備えた照明装置であって、前記収束光学系が、前記開口
から射出した前記円錐状光束を収束して、前記試料面の
法線に対し略45°を成す円錐状の照明光束で前記試料面
を照明することを特徴とする。
【0022】第12の発明の照明装置は、上記第11の
発明の構成において、前記収束光学系が前記開口の像を
前記試料面に形成する結像光学系であることを特徴とす
る。
【0023】第13の発明の照明装置は、上記第12の
発明の構成において、前記結像光学系が前記凹面鏡と共
通の光軸を有するトロイダル鏡であることを特徴とす
る。
【0024】第14の発明の照明装置は、上記第12又
は第13の発明の構成において、さらに、前記特異反射
部分の像を前記結像光学系の焦点位置に形成する結像レ
ンズを前記開口に有することを特徴とする。
【0025】第15の発明の反射特性測定装置は、上記
第11,第12,第13又は第14の発明の照明装置を
備えた反射特性測定装置であって、前記照明光束で照明
された前記試料面の法線方向の反射光束を受光する測定
光束受光手段と、前記照明装置を制御するとともに前記
測定光束受光手段の出力に基づいて前記試料面の反射特
性を算出する演算制御手段と、を有することを特徴とす
る。
【0026】第16の発明の反射特性測定装置は、上記
第15の発明の構成において、前記特異反射部分が、前
記試料面を照明する照明光束を射出する第1特異反射部
分と、前記照明光束を用いた測定の基準となる参照光束
を射出する第2特異反射部分と、から成り、さらに、前
記参照光束を受光する参照光束受光手段を備え、前記測
定光束受光手段及び前記参照光束受光手段の出力に基づ
いて、前記光源の出力変動による影響がなくなるように
補正された前記反射特性を前記演算制御手段が算出する
ことを特徴とする。
【0027】第17の発明の反射特性測定装置は、上記
第15又は第16の発明の構成において、相対紫外域強
度の異なる複数種類の光束が生成しうるように前記光源
が複数設けられており、前記演算制御手段が前記複数の
光源を順次点灯して、各光源からの照明光束で照明され
た前記試料面からの反射光束を受光した前記測定光束受
光手段の出力に基づいて、各光源ごとの前記反射特性を
算出することを特徴とする。
【0028】第18の発明の反射特性測定装置は、光源
からの光束を混合して開口から射出する光混合装置と、
前記開口から射出した光束を集光して試料面を特定方向
から照明する収束光学系と、から成る照明装置を備え、
さらに、その照明装置によって照明された試料面からの
特定方向の反射光束を受光する受光手段と、前記照明装
置を制御するとともに前記受光手段の出力に基づいて前
記試料面の反射特性を算出する演算制御手段と、を備え
た反射特性測定装置であって、相対紫外域強度の異なる
複数種類の光束が生成しうるように前記光源が複数設け
られており、前記演算制御手段が前記複数の光源を順次
点灯して、各光源からの照明光束で照明された前記試料
面からの反射光束を受光した前記受光手段の出力に基づ
いて、各光源ごとの反射特性を算出することを特徴とす
る。
【0029】第19の発明の反射特性測定装置は、上記
第17又は第18の発明の構成において、前記試料面を
照明する照明光束が試料面の法線に対し略45°を成し、
前記試料面からの反射光束が試料面の法線方向に反射す
ることを特徴とする。
【0030】第20の発明の反射特性測定装置は、上記
第17,第18又は第19の発明の構成において、前記
演算制御手段が、前記複数の光源を順次点灯して得られ
た各光源での反射特性を、予め記憶されている重み係数
で線形結合することにより、想定する照明光束下での反
射特性を求めることを特徴とする。
【0031】第21の発明の反射特性測定装置は、上記
第20の発明の構成において、前記重み係数が波長ごと
に与えられていることを特徴とする。
【0032】第22の発明の反射特性測定装置は、上記
第20又は第21の発明の構成において、前記想定する
照明光束下での反射特性が既知の蛍光標準試料の反射特
性を、前記演算制御手段が各光源ごとに算出し、その算
出結果を線形結合して得られる反射特性が前記既知の反
射特性に最も近づくように、前記重み係数を算出し記憶
することを特徴とする。
【0033】第23の発明の光混合装置は、拡散反射面
及び一対以上の開口を有する反射板と、前記拡散反射面
側に反射凹面を向けた状態で前記拡散反射面を覆うよう
に配置された凹面鏡と、前記反射板と前記凹面鏡とで構
成される空間内に配置された光源と、を備え、前記光源
からの光束を前記空間内で混合して前記開口から射出す
る光混合装置であって、前記反射凹面が、回転楕円面状
を含む鏡面反射部分と、その鏡面反射部分を成す回転楕
円面の一部を構成しない特異反射部分と、から成り、前
記開口が前記鏡面反射部分に関する共役点又はその近傍
に位置することを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した光混合装
置,照明装置及び反射特性測定装置を、図面を参照しつ
つ説明する。なお、実施の形態等の相互で同一の部分や
相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省
略する。
【0035】《第1の実施の形態(図1)》図1に、本発
明に係る光混合装置及び照明装置の第1の実施の形態を
示す。本実施の形態の照明装置は、反射特性測定装置に
おいて試料面(S)を垂直方向から照明する方向性照明用
の照明装置であって、光混合装置(10)と収束光学系(L0)
とを備えている。光混合装置(10)は、Xeフラッシュ等
から成る光源(1)と、半球状の凹面鏡(11)と、薄い平板
状の反射板(12)と、で構成されている。反射板(12)は円
形状の開口(H)を有しており、また高拡散・高反射率の
硫酸バリウム等が塗布されて成る平面状の拡散反射面(1
2d)を片面に有している。そして、凹面鏡(11)が拡散反
射面(12d)側に反射凹面(11a)を向けた状態で拡散反射面
(12d)を覆うように{つまり、拡散反射面(12d)で凹面鏡
(11)の開放部を閉じるように}配置されている。凹面鏡
(11)は半球状を成しているので、拡散反射面(12d)は凹
面鏡(11)の光軸(AX)に対して垂直に位置することにな
る。また光源(1)は、反射板(12)の拡散反射面(12d)と凹
面鏡(11)の反射凹面(11a)とで構成される空間、すなわ
ち光混合室(10a)内に配置されている。
【0036】凹面鏡(11)の反射凹面(11a)は、球面状の
鏡面反射部分(PS)と、その鏡面反射部分(PS)を成す球面
の一部を構成しない特異反射部分(PA)と、から成ってお
り、その特異反射部分(PA)は円形状の拡散反射面から成
っている。また、特異反射部分(PA)は凹面鏡(11)の光軸
(AX)付近(すなわち頂点付近)に位置しており、反射板(1
2)の開口(H)は鏡面反射部分(PS)の球心(CP)に位置して
いる。凹面鏡(11)は半球状を成しているので、平面状の
拡散反射面(12d)の中心に開口(H)が位置することにな
る。光源(1)は、特異反射部分(PA)から開口(H)までの光
路を遮らない限り、光混合室(10a)内のどこに配置され
ていてもよい。ただし、光源(1)から放射される光束の
利用効率を高めるためには、光源(1)から出て直接開口
(H)から射出する光束ができるだけ少なくなるような位
置に配置するのが望ましい。
【0037】光源(1)から発せられた光束は、光混合室
(10a)内において反射凹面(11a)と拡散反射面(12d)との
間で多重反射されることにより混合される。そして、特
異反射部分(PA)で拡散反射された後、開口(H)から光混
合装置(10)外へ光軸(AX)に沿って射出する。反射板(12)
に拡散反射面(12d)が設けられているのは、光が減衰す
る前に少ない反射回数で効率よく光を混合するためであ
る。したがって、高い反射率が得られるならば、拡散反
射面(12d)の代わりに、正反射を行う平滑な反射面(つま
り鏡面)を反射板(12)に設けてもよい(後述する他の実施
の形態も同様である。)。平滑な反射面であれば、容易
に製作することが可能である。
【0038】開口(H)は鏡面反射部分(PS)の球心(CP)に
位置しているため、開口(H)の像は鏡面反射部分(PS)に
よって開口(H)の位置に等倍で形成される。したがっ
て、反射凹面(11a)が鏡面反射部分(PS)のみから成ると
すれば、開口(H)から射出する光束の光源は開口(H)自身
となるため、開口(H)から射出する光束は基本的に存在
しないことになる。しかし、反射凹面(11a)の特定領域
{つまり凹面鏡(11)の頂点付近}には拡散反射面から成る
特異反射部分(PA)が設けられているため、これに対置す
る半空間から特異反射部分(PA)に入射してきた光束は拡
散反射され、その結果、拡散反射された光束の一部が光
軸(AX)に沿って開口(H)から射出することになる。つま
り、開口(H)から射出する光束(1p)は特異反射部分(PA)
での反射光束のみであり、開口(H)から射出する光束(1
p)の光源は開口(H)以外の部分、すなわち特異反射部分
(PA)となる。
【0039】開口(H)から射出した光束(1p)は、凹面鏡
(11)と一致した光軸(AX)を有する収束光学系(L0)で集光
されることにより、平行光束(1q)となって試料面(S)を
垂直方向から照明する。試料面(S)に対する照明域は、
特異反射部分(PA)及び開口(H)の大きさと収束光学系(L
0)の有効径とによって決まり、試料面(S)に対する照明
光束(1q)の光線入射角度は、開口(H)の大きさと収束光
学系(L0)の焦点距離とによって規制される。また、開口
(H)から射出する光束(1p)は、特異反射部分(PA)と開口
(H)とによって決まる特定の方向性を有しており、また
特異反射部分(PA)は、開口(H)から射出した光束(1p)が
収束光学系(L0)に有効に入射するように、適正な位置や
大きさに設定された状態で設けられている。したがっ
て、収束光学系(L0)に有効に入射する光束(1p)のみが開
口(H)から射出することになる。
【0040】開口(H)から射出する光束(1p)以外の光束
は、特異反射部分(PA)で開口(H)に向けて反射されるま
で光混合室(10a)内に閉じ込められる。このため、光源
(1)から放射される光束の利用効率は、前記従来例に比
べて格段に高くなる。これにより、光源(1)で消費され
る電力を軽減することができ、機器内部の発熱を抑えて
ランプ寿命を延ばすことができる。また、電池動作の機
器の場合には電池寿命を延ばすことができる。このよう
に本実施の形態の照明装置では、光源(1)としてXeフ
ラッシュを用いた場合でも、光源(1)からの放射光束の
利用効率が高いという特長がある。
【0041】本実施の形態の光混合装置(10)では、凹面
鏡(11)の光軸(AX)に沿って光束(1p)が射出するが、開口
(H)から射出する光束(1p)の方向はこれに限らない。開
口(H)から射出する光束(1p)の方向は、特異反射部分(P
A)と開口(H)との位置関係で決まる。したがって、凹面
鏡(11)の頂点以外の領域に特異反射部分(PA)を設け、そ
の特異反射部分(PA)と開口(H)を収束光学系(L0)の光軸
が通過する配置にしてもよい。
【0042】また本実施の形態の光混合装置(10)には、
半球状の凹面鏡(11)と平板状の反射板(12)が用いられて
いるが、例えば図14(A),(B)に示すような形状の凹面
鏡(11)と反射板(12)とを組み合わせて用いてもよい。図
14(A),(B)に示す凹面鏡(11)も鏡面反射部分(PS)が球
面の一部を成しているが、それに対向する反射板(12)は
円錐状になっている。反射板(12)の円錐頂点には開口
(H)が設けられており、その開口(H)は鏡面反射部分(PS)
の球心(CP)に位置している。したがって、図1に示す光
混合装置(10)と同様、開口(H)の像が鏡面反射部分(PS)
によって開口(H)の位置に等倍で形成されるため、特異
反射部分(PA)で拡散反射した光束のみが開口(H)から射
出することになる。なお、図14(B)に示す光混合装置
(10)においては、光源(1)から出て直接開口(H)から射出
する光束を少なくできる光源(1)配置をとりやすくな
る。
【0043】《第2の実施の形態(図2)》図2に、本発
明に係る光混合装置及び照明装置の第2の実施の形態を
示す。本実施の形態の光混合装置(10)の特徴は、特異反
射部分(PB)が光軸(AX)に対して傾斜した平滑な平面状の
反射面から成る点にある。特異反射部分(PB)が平滑な反
射面(つまり鏡面)から成っているため、拡散反射面(12
d)の一部(12b)から放射された光束は特異反射部分(PB)
で正反射して、開口(H)から光混合装置(10)外へ光軸(A
X)に沿って射出することになる。つまり、開口(H)から
射出する光束(1p)の光源は開口(H)以外の部分、すなわ
ち拡散反射面(12d)の一部(12b)となる。
【0044】鏡面反射部分(PS)を成す球面の一部を特異
反射部分(PB)が構成していないため、鏡面反射部分(PS)
での開口(H)の結像関係は特異反射部分(PB)では成立し
ない。したがって、特異反射部分(PB)の傾き角度にかか
わらず、拡散反射面(12d)からの光束の一部が開口(H)に
向けて反射することになる。このように、鏡面反射部分
(PS)での開口(H)の結像関係が特異反射部分(PB)で成立
していなければ、特異反射部分(PB)は鏡面,拡散反射
面,平面,曲面に限らず、例えば凸面や円錐面であって
もよい。
【0045】また本実施の形態の照明装置では、開口
(H)から射出した光束(1p)を集光して試料面(S)を照明す
るために、開口(H)の像を試料面(S)に形成する結像光学
系(L1)が収束光学系として用いられている点に特徴があ
る。開口(H)から射出した光束(1p)で結像光学系(L1)が
試料面(S)上に開口(H)の像(HI)を形成するので、試料面
(S)の照明域を開口(H)によって限定することができる。
なお、試料面(S)に対する照明光束(1q)の光線入射角度
は、開口(H)の大きさと結像光学系(L1)の有効径と結像
倍率とによって規制される。
【0046】《第3の実施の形態(図3)》図3に、本発
明に係る光混合装置及び照明装置の第3の実施の形態を
示す。本実施の形態の光混合装置(10)の特徴は、特異反
射部分(PA)の像(IM)を結像光学系(L1)の焦点位置に形成
する結像レンズ(L2)が、開口(H)に配置されている点に
ある。像(IM)の大きさと結像光学系(L1)の焦点距離(f)
とによって、試料面(S)に対する照明光束(1q)の最大光
線入射角度が決まる。したがって、特異反射部分(PA)の
大きさと結像レンズ(L2)の結像倍率とを適切に設定すれ
ば、照明光束(1q)の光線入射角度を各種規格に準じて規
制することができる。結像レンズ(L2)から射出される光
束(1p)がすべて結像光学系(L1)に有効に入射するだけで
なく、試料面(S)に対する照明光束(1q)の光線入射角度
が各種規格の定める光線入射角度の最大値以下となるた
め、光混合室(10a)からは無駄な光が射出しないことに
なる。したがって、光源(1)から放射される光束の利用
効率を更に高めることができる。なお、像(IM)が結像す
る結像光学系(L1)の焦点位置に像(IM)の大きさに見合う
開口を持つ絞りを置いてもよい。
【0047】《第4の実施の形態(図4)》図4に、本発
明に係る光混合装置,照明装置及び反射特性測定装置の
第4の実施の形態を示す。本実施の形態の反射特性測定
装置は、試料面(S)を垂直方向から照明する方向性照明
用の照明装置を備えた反射特性測定装置である。そし
て、光源(1)の経時的な強度低下,色温度変化,スペク
トル変化等が測定結果に及ぼす影響を除去するために、
光混合装置(10)から射出した参照光束(4p,4q)の特性を
測定し、その測定結果に基づいて試料面(S)の測定結果
を補正する機能を有している。そして、この機能等を達
成するため、光混合装置(10)と結像光学系(L1)とから成
る照明装置のほかに、受光光学系(L3),結像光学系(L
4),演算制御手段(20),発光制御手段(21),測定光束解
析手段(22)及び参照光束解析手段(23)を備えている。さ
らに、モニター用の参照光束(4p,4q)等を得るために、
光混合装置(10)は以下のように構成されている。
【0048】光混合装置(10)を構成している凹面鏡(11)
の反射凹面(11a)は、球面状の鏡面反射部分(PS)と、そ
の鏡面反射部分(PS)を成す球面の一部を構成しない第
1,第2特異反射部分(P1,P2)と、から成っており、第
1,第2特異反射部分(P1,P2)はそれぞれ円形状の拡散
反射面から成っている。第1特異反射部分(P1)は、凹面
鏡(11)の光軸(AX)付近(すなわち頂点付近)に位置し、後
述するように試料面(S)を照明する照明光束(1p,1q)を射
出する。第2特異反射部分(P2)は、第1特異反射部分(P
1)からわずかに離れて位置し、後述するように照明光束
(1q)を用いた測定の基準となる参照光束(4p,4q)を射出
する。第1,第2特異反射部分(P1,P2)は共に拡散反射
面であり、対置する半空間からの光束を拡散反射してそ
れぞれが開口(H)から光束(1p,4p)を射出するので、光束
(4p,4q)は照明光束(1p,1q)の参照光束として好適であ
る。なお、第1の実施の形態(図1)と同様、反射板(12)
の開口(H)は鏡面反射部分(PS)の球心(CP)に位置してい
る。
【0049】光源(1)から発せられた光束は、光混合室
(10a)内において反射凹面(11a)と拡散反射面(12d)との
間で多重反射されることにより混合される。そして、第
1特異反射部分(P1)で拡散反射された光束が開口(H)か
ら光軸(AX)に沿って射出し、第2特異反射部分(P2)で拡
散反射された光束が開口(H)から光軸(AX)に対して一定
の角度を成して{つまり結像光学系(L4)の光軸(AX2)に沿
って}射出する。このように参照光束(4p)を取り出すた
めの第2特異反射部分(P2)を設けた点に、この光混合装
置(10)の特徴がある。
【0050】第1特異反射部分(P1)での拡散反射により
開口(H)から射出した照明光束(1p)は、凹面鏡(11)の光
軸(AX)と一致した光軸(AX1)を有する結像光学系(L1)で
収束されることにより、照明光束(1q)として試料面(S)
を垂直方向から照明する。それと同時に、結像光学系(L
1)が開口(H)の像(HI)を試料面(5)上に形成して照明域を
限定する。試料面(S)で反射された反射光束は、その一
部(3p)である特定方向成分が受光光学系(L3)によって収
束され、測定光束(3q)として測定光束解析手段(22)に入
射する。測定光束解析手段(22)は、測定光束(3q)を受光
し、受光した測定光束(3q)を分光して分光強度を測定す
る。その測定結果は、演算制御手段(20)に送られる。一
方、第2特異反射部分(P2)での拡散反射により開口(H)
から射出した参照光束(4p)は、結像光学系(L4)で収束さ
れることにより、参照光束(4q)として参照光束解析手段
(23)に入射する。参照光束解析手段(23)は、参照光束(4
q)を受光し、受光した参照光束(4q)を分光して分光強度
を測定する。その測定結果は、演算制御手段(20)に送ら
れる。
【0051】演算制御手段(20)は、測定光束(3q)の測定
結果を参照光束(4q)の測定結果で補正することにより、
光源(1)の変動(経時的な強度低下等)による影響を除去
した、安定性の高い分光反射特性の測定値を算出する。
したがって、本実施の形態の測定装置を用いれば、試料
面(S)の分光反射特性を高精度で測定することができ
る。また光源(1)の発光は、発光制御手段(21)を介して
演算制御手段(20)により制御される。
【0052】《第5の実施の形態(図5)》図5に、本発
明に係る光混合装置,照明装置及び反射特性測定装置の
第5の実施の形態を示す。本実施の形態の光混合装置(1
0)では、第1の実施の形態(図1)と同様に特異反射部分
(PA)が凹面鏡(11)の頂点付近に位置しており、また反射
板(12)には2つの開口(H1,H2)が形成されている。いず
れの開口(H1,H2)も鏡面反射部分(PS)の球心(CP)近傍に
位置しており、一方の第1開口(H1)と他方の第2開口(H
2)とは凹面鏡(11)の光軸(AX)に関して対称に位置してい
る。そして、第1開口(H1)が試料面(S)を照明する照明
光束(1p,1q)を射出し、第2開口(H2)が照明光束(1p,1q)
を用いた測定の基準となる参照光束(4p,4q)を射出する
構成になっている。
【0053】第1,第2開口(H1,H2)は、共に鏡面反射
部分(PS)の球心(CP)からわずかに離れた位置に設けられ
ているため、凹面鏡(11)の光軸(AX)と結像光学系(L1,L
4)の各光軸(AX1,AX2)とは一致しない。また、第1開口
(H1)と特異反射部分(PA)の中心は結像光学系(L1)の光軸
(AX1)上に位置し、第2開口(H2)と特異反射部分(PA)の
中心は結像光学系(L2)の光軸(AX2)上に位置する。した
がって、特異反射部分(PA)で拡散反射されたのち第1開
口(H1)から射出した照明光束(1p)は結像光学系(L1)に入
射し、特異反射部分(PA)で拡散反射されたのち第2開口
(H2)から射出した参照光束(4p)は結像光学系(L4)に入射
する。そして、各結像光学系(L1,L4)を通過した後の光
束(1q,4q)は、前記第4の実施の形態(図4)と同様に用
いられて、安定性の高い測定値が得られる。なお、各開
口(H1,H2)からの射出光束(1p,4p)は共に拡散反射面から
成る特異反射部分(PA)を光源としているので、光束(4p,
4q)は照明光束(1p,1q)の参照光束として好適である。
【0054】上記のように、2つの開口(H1,H2)はいず
れも鏡面反射部分(PS)の球心(CP)には位置していない。
しかし、第1,第2開口(H1,H2)は鏡面反射部分(PS)に
関する共役点に位置しているため、第1開口(H1)の像は
第2開口(H2)の位置に等倍で形成され、第2開口(H2)の
像は第1開口(H1)の位置に等倍で形成される。したがっ
て、各開口(H1,H2)から射出する光束(1p,4p)は特異反射
部分(PA)での反射光束のみとなり、特異反射部分(PA)を
光源とする各開口(H1,H2)からの光束(1p,4p)以外の光束
が光混合装置(10)の外部に出ることはない。したがっ
て、本実施の形態においても光源(1)が放射する光束の
利用効率が高いことは、前述した各実施の形態と同様で
ある。
【0055】本実施の形態の光混合装置(10)では、第
1,第2開口(H1,H2)が鏡面反射部分(PS)の球心(CP)近
傍に位置しているが、例えば図14(C)に示すように第
1,第2開口(H1,H2)が鏡面反射部分(PS)の球心(CP)か
ら大きく離れた位置に形成されていてもよい。また鏡面
反射部分(PS)の形状は球面状に限らず、例えば図14
(D)に示すような回転楕円面状であってもよい。図14
(D)に示す光混合装置(10)の場合、特異反射部分(PA)は
鏡面反射部分(PS)の回転楕円面の一部を構成せず、ま
た、第1,第2開口(H1,H2)は鏡面反射部分(PS)の回転
楕円面の2つの焦点(F1,F2)に位置している。
【0056】図14(C),(D)のいずれの光混合装置(10)
においても、第1,第2開口(H1,H2)は鏡面反射部分(P
S)に関する共役点に位置しているため、第1開口(H1)の
像は第2開口(H2)の位置に等倍で形成され、第2開口(H
2)の像は第1開口(H1)の位置に等倍で形成される。した
がって、図5に示す光混合装置(10)と同様、各開口(H1,
H2)から射出する光束(1p,4p)は特異反射部分(PA)での反
射光束のみとなり、特異反射部分(PA)を光源とする各開
口(H1,H2)からの光束(1p,4p)以外の光束が光混合装置(1
0)の外部に出ることはない。なお、鏡面反射部分(PS)に
必要とされる機能を実現するためには、一方の開口が他
方の開口位置で結像すればよい。したがって、光混合装
置(10)外に取り出す光束の数に応じて開口を一対以上設
けるとともに、それらの開口が鏡面反射部分(PS)に関す
る共役点又はその近傍に位置するように構成してもよ
い。また、互いの像が等倍で形成される必要はないの
で、各開口の結像位置又はその近傍に拡散反射面(12d)
が位置するような形状(平板状に限らない。)の反射板(1
2)を配置してもよい。
【0057】《第6の実施の形態(図6)》図6に、本発
明に係る光混合装置及び照明装置の第6の実施の形態を
示す。本実施の形態の照明装置は、45/0ジオメトリー
の反射特性測定装置において試料面(S)に対し45°環状
照明を行う方向性照明用の照明装置であって、光混合装
置(10)と円環状のトロイダル鏡(M1)とを備えている(後
述する第7〜第9の実施の形態も同様である。)。この
光混合装置(10)は、平滑な反射面(つまり鏡面)から成る
凹部(1r)を鏡面反射部分(PS)の一部として備えており、
その凹部(1r)内には、光混合室(10a)内に光束を送り込
む光源(1)が、背後から反射面で囲まれるようにして納
められている。
【0058】また光混合装置(10)において、凹面鏡(11)
の反射凹面(11a)の一部を構成している特異反射部分(P
C)は、凹面鏡(11)の光軸(AX)を中心とする円環状を成し
ている。つまりこの特異反射部分(PC)は、鏡面反射部分
(PS)の球心(CP)を頂点として光軸(AX)に対し略45°を成
す円錐面と反射凹面(11a)との交線となる円周に沿って
形成されており、また鏡面反射部分(PS)を成す球面の一
部を構成しないように、円錐面(二点鎖線)の一部から成
る平滑な円錐状反射面で構成されている。なお、特異反
射部分(PC)は円環の一部を成すように構成されていても
よく、また第1の実施の形態(図1)のように拡散反射面
で構成されていてもよい(後述する第7,第8の実施の
形態も同様である。)。
【0059】特異反射部分(PC)の円錐頂角(θ)は、拡散
反射面(12d)の一部である円環状部分(12c)から放射され
た光束が、特異反射部分(PC)で正反射し、凹面鏡(11)の
光軸(AX)を軸とする円錐状光束(1p)として開口(H)から
射出するように設定されている。したがって、第1の実
施の形態(図1)等と同様に鏡面反射部分(PS)の球心(CP)
に位置する開口(H)からは、光軸(AX)から略45°離れた
円錐状の光束(1p)のみがトロイダル鏡(M1)に有効に入射
するように射出される。また、開口(H)から射出する光
束(1p)以外の光束は、特異反射部分(PC)で開口(H)に向
けて反射されるまで光混合室(10a)内に閉じ込められ
る。このため、光源(1)から放射される光束の利用効率
は、前記従来例に比べて格段に高くなる。
【0060】トロイダル鏡(M1)は、開口(H)から射出し
た円錐状光束(1p)を集光して試料面(S)を照明する収束
光学系である。つまり、開口(H)から射出した円錐状光
束(1p)は、トロイダル鏡(M1)で反射収束されることによ
り、試料面(S)の法線(N)に対し略45°を成す円錐状の照
明光束(1q)として試料面(S)を照明する。したがって、
光源(1)から放射される光束の利用効率が高い45°照明
を達成することができる。しかも、トロイダル鏡(M1)は
凹面鏡(11)と共通の光軸(AX)を有するため、簡単な構成
で45°照明を実現することができる。また、トロイダル
鏡(M1)は開口(H)の像を試料面(S)に形成する結像光学系
でもあるため、試料面(S)の照明域を開口(H)によって限
定することが可能である。
【0061】本発明のいずれの実施の形態においても、
光混合装置(10)からはそれ以降の光学系に合わせた配光
の光束(1p)が射出される。なかでも本実施の形態や後述
する第7〜第9の実施の形態(図7〜図9)では、45/0
ジオメトリーに対応するために頂角がおよそ90°の円錐
状光束(1p)が光混合装置(10)から射出され、射出した円
錐状光束(1p)は等倍のトロイダル鏡(M1)で45°方向の円
錐状の照明光束(1q)となる。このような構成とする代わ
りに、更に小さい頂角の円錐状光束(1p)を光混合装置(1
0)から射出し、これを受けるトロイダル鏡(M1)を縮小系
として45°方向の円錐状の照明光束(1q)で試料面(S)を
照明する構成としてもよい。これにより他の要素の配置
に自由度を持たせることが可能となる。また、本実施の
形態や後述する第7〜第9の実施の形態(図7〜図9)で
は、連続した円錐状光束(1p,1q)を構成しているが、こ
れの代わりに、円錐面に沿った複数のスポット状光束を
構成するようにしてもよい。この場合には特異反射部分
(PC)を円環状とせずに、円環に沿った複数のスポット状
に構成すればよい。
【0062】《第7の実施の形態(図7)》図7に、本発
明に係る光混合装置及び照明装置の第7の実施の形態を
示す。本実施の形態の光混合装置(10)の特徴は、特異反
射部分(PC)の像(IM)をトロイダル鏡(M1)の焦点位置に形
成する結像レンズ(L2)が、開口(H)に配置されている点
にある。この特徴点は、第3の実施の形態(図3)のもの
と等価である。
【0063】本実施の形態の場合、像(IM)の大きさとト
ロイダル鏡(M1)の焦点距離とによって、試料面(S)に対
する照明光束(1q)の最大光線入射角度が決まり、光軸(A
X)を含む面内において像(IM)の幅(D2)が試料面(S)に対
する照明光束(1q)の入射角の広がりを決定することにな
る。したがって、特異反射部分(PC)の幅(D1)と結像レン
ズ(L2)の結像倍率とを適切に設定すれば、照明光束(1q)
の光線入射角度を各種規格に準じて規制することができ
る。結像レンズ(L2)から射出される光束(1p)がすべてト
ロイダル鏡(M1)に有効に入射するだけでなく、試料面
(S)に対する照明光束(1q)の光線入射角度が各種規格の
定める光線入射角度の最大値以下となるため、光混合室
(10a)からは無駄な光が射出しないことになる。したが
って、光源(1)から放射される光束の利用効率を更に高
めることができる。なお、像(IM)が結像するトロイダル
鏡(M1)の焦点位置に像(IM)の幅(D2)に見合う幅の円環状
の絞りを置いてもよい。
【0064】《第8の実施の形態(図8)》図8に、本発
明に係る光混合装置,照明装置及び反射特性測定装置の
第8の実施の形態を示す。本実施の形態の反射特性測定
装置は、試料面(S)に対し45°環状照明を行う方向性照
明用の照明装置を備えた、45/0ジオメトリーの反射特
性測定装置である。そして、光源(1)の経時的な強度低
下,色温度変化,スペクトル変化等が測定結果に及ぼす
影響を除去するために、前記第4,第5の実施の形態
(図4,図5)と同様、光混合装置(10)から射出した参照
光束(4p,4q)の特性を測定し、その測定結果に基づいて
試料面(S)の測定結果を補正する機能を有している。そ
して、この機能等を達成するため、光混合装置(10)とト
ロイダル鏡(M1)とから成る照明装置のほかに、受光光学
系(L3),結像光学系(L4),反射鏡(M2,M3),演算制御手
段(20),発光制御手段(21),測定光束解析手段(22)及び
参照光束解析手段(23)を備えている。さらに、モニター
用の参照光束(4p,4q)等を得るために、光混合装置(10)
は以下のように構成されている。
【0065】光混合装置(10)は、拡散反射面から成る凹
部(1r)を拡散反射面(12d)の一部として備えており、そ
の凹部(1r)内には、光混合室(10a)内に光束を送り込む
光源(1)が、背後から拡散反射面で囲まれるようにして
納められている。光源(1)から発せられた光束は、光混
合室(10a)内において反射凹面(11a)と拡散反射面(12d)
との間で多重反射されることにより混合される。反射凹
面(11a)は、球面状の鏡面反射部分(PS)と、その鏡面反
射部分(PS)を成す球面の一部を構成しない第1,第2特
異反射部分(P1,P2)と、から成っている。第1特異反射
部分(P1)は、第6,第7の実施の形態(図6,図7)の特
異反射部分(PC)と同様に構成されており、前述したよう
に光軸(AX)を中心とした円環状を成している。第2特異
反射部分(P2)は、平滑な円錐状反射面から成っており、
凹面鏡(11)の光軸(AX)付近(すなわち頂点付近)に位置し
ている。
【0066】第1,第2特異反射部分(P1,P2)の円錐頂
角は、拡散反射面(12d)の一部である円環状部分(12c)か
ら放射された光束が、各特異反射部分(P1,P2)で正反射
し、照明光束(1p),参照光束(4p)として開口(H)からそ
れぞれ射出するように設定されている。したがって、試
料面(S)を照明する照明光束(1p,1q)は第1特異反射部分
(P1)での正反射により開口(H)から射出し、照明光束(1
q)を用いた測定の基準となる参照光束(4p,4q)は第2特
異反射部分(P2)での正反射により開口(H)から射出する
ことになる。このように、参照光束(4p,4q)を得るため
の第2特異反射部分(P2)の機能自体は、前記第4の実施
の形態(図4)の場合と同様である。
【0067】第1特異反射部分(P1)での正反射により開
口(H)から射出した円錐状の照明光束(1p)は、第6,第
7の実施の形態(図6,図7)と同様に、トロイダル鏡(M
1)で反射収束されることにより、試料面(S)の法線(N)か
ら45°方向の円錐状の照明光束(1q)として試料面(S)を
照明する。試料面(S)で反射された反射光束は、その一
部(3p)である法線(N)方向成分が受光光学系(L3)によっ
て収束され、反射鏡(M2)で反射されて、測定光束(3q)と
して測定光束解析手段(22)に入射する。一方、第2特異
反射部分(P2)での正反射により光軸(AX)に沿って開口
(H)から射出した参照光束(4p)は、反射鏡(M3)で反射さ
れて、結像光学系(L4)で収束されることにより、参照光
束(4q)として参照光束解析手段(23)に入射する。そし
て、各光束(3q,4q)は前記第4の実施の形態(図4)と同
様に分光され解析されて、演算制御手段(20)により安定
性の高い分光反射特性の測定値が算出される。なお、2
つの特異反射部分(P1,P2)は、共に拡散反射面(12d)の同
じ環状部分(12c)からの光束を反射して開口(H)から射出
するので、光束(4p,4q)は照明光束(1p,1q)の参照光束と
して好適である。
【0068】上記のように本実施の形態の反射特性測定
装置は、照明光束(1p)で照明された試料面(S)の法線(N)
方向の反射光束(3p,3q)を受光する測定光束解析手段(2
2)と、照明装置を制御するとともに測定光束解析手段(2
2)の出力に基づいて試料面(S)の反射特性を算出する演
算制御手段(20)と、を有している。この構成により、光
束の利用効率が高い45/0ジオメトリーの反射特性測定
を実現することができる。また本実施の形態の反射特性
測定装置では、鏡面反射部分(PS)を成す球面の一部を構
成しない特異反射部分が、試料面(S)を照明する照明光
束(1p,1q)を射出する第1特異反射部分(P1)と、照明光
束(1p,1q)を用いた測定の基準となる参照光束(4p,4q)を
射出する第2特異反射部分(P2)と、から成り、さらに、
参照光束(4p,4q)を受光する参照光束解析手段(23)を備
え、測定光束解析手段(22)及び参照光束解析手段(23)の
出力に基づいて、光源(1)の出力変動による影響がなく
なるように補正された反射特性を演算制御手段(20)が算
出する。この構成により、第4の実施の形態(図4)と同
様、光源(1)の変動(経時的な強度低下等)による影響を
除去した、安定性の高い測定値が算出可能となり、試料
面(S)の反射特性を高精度で測定することができる。
【0069】《第9の実施の形態(図9)》図9に、本発
明に係る光混合装置,照明装置及び反射特性測定装置の
第9の実施の形態を示す。本実施の形態の反射特性測定
装置の特徴は、光混合装置(10)と演算制御手段(20)が紫
外域の相対的なエネルギー調整を可能にする構成を有す
る点にある。従来の45/0,0/45ジオメトリーの反射特
性測定装置の多くは、タングステンランプを光源として
いるため、その照明光は紫外域にエネルギーを持たな
い。また、紫外域に十分なエネルギーを持つXeフラッ
シュを光源とする45/0,0/45ジオメトリーの測定装置
も存在するが、紫外域の相対強度を調整することはでき
ず、D50やD65等の昼光を代表する標準イルミナントに準
じた相対紫外域エネルギーを持つ照明光を作り出すこと
はできない。このため、今日ごく一般的に知られている
ような、蛍光増白剤等を含む用紙上に印刷が施された試
料に関しては、正確な反射特性の測定はできていないの
が実情である。本実施の形態の反射特性測定装置は、D5
0やD65等の標準イルミナントに準じた相対紫外域強度の
照明光を数値的に合成し、そのような標準イルミナント
による照明光束下での、蛍光物質(蛍光増白剤等)を含む
試料の反射特性の正確な測定を可能にするものである。
【0070】本実施の形態の照明装置は、光束(RA又はR
B)を混合して開口(H)から射出する光混合装置(10)と、
開口(H)から射出した光束(1p)を収束して試料面(S)をそ
の法線(N)から45°方向の光束(1q)で照明するトロイダ
ル鏡(M1)と、から成っている。トロイダル鏡(M1)は、第
8の実施の形態(図8)に用いられているものと同じ結像
光学系である。また光混合装置(10)は、相対紫外域強度
の異なる2種類の光束(RA,RB)が生成しうるように第
1,第2光源(1A,1B)を備えている。つまり、光混合装
置(10)には拡散反射面から成る2つの凹部(1r,1r')が拡
散反射面(12d)の一部として設けられており、第1,第
2光源(1A,1B)が背後から拡散反射面で囲まれるように
して各凹部(1r,1r')内に納められ、そして第2光源(1B)
の光混合室(10a)側には、凹部(1r')の開口を塞ぐように
紫外カットフィルター(1F)が配置されている。
【0071】第1,第2光源(1A,1B)は、共に紫外域に
十分なエネルギーをもつXeフラッシュ等から成ってい
る。そして、演算制御手段(20)は、発光制御手段(21A,2
1B)を介して2つの光源(1A,1B)を順次点灯する。第1光
源(1A)が点灯すると、紫外域のエネルギーを含む光束(R
A)がそのまま第1光源(1A)から光混合室(10a)内に送り
込まれる。第2光源(1B)が点灯すると、第2光源(1B)か
ら射出した光束は紫外カットフィルター(1F)を通過する
ことにより紫外域のエネルギーが除去され、光束(RB)と
して光混合室(10a)内に送り込まれる。したがって、光
混合室(10a)内には相対紫外域強度の異なる2種類の光
束(RA又はRB)が順次送り込まれて、反射凹面(11a)と拡
散反射面(12d)との間で多重反射されることにより、各
々独立に混合されることになる。なお、第2光源(1B)及
び紫外カットフィルター(1F)の代わりに、紫外域のエネ
ルギーが除去された光束(RB)を射出する光源を用いても
よい。
【0072】反射凹面(11a)は、球面状の鏡面反射部分
(PS)と、その鏡面反射部分(PS)を成す球面の一部を構成
しない特異反射部分(PD)と、から成っている。その特異
反射部分(PD)は、第6の実施の形態(図6)等における特
異反射部分(PC)と同様に凹面鏡(11)の光軸(AX)を中心と
する円環状を成しており、第1の実施の形態(図1)等に
おける特異反射部分(PA)と同様に拡散反射面から成って
いる。試料面(S)を照明する照明光束(1q)は、特異反射
部分(PD)での拡散反射により照明光束(1p)として開口
(H)から射出する。そして、開口(H)から射出した円錐状
の照明光束(1p)は、第8の実施の形態(図8)等と同様
に、トロイダル鏡(M1)で反射収束されることにより、試
料面(S)の法線(N)から45°方向の円錐状の照明光束(1q)
として試料面(S)を照明する。試料面(S)で反射された反
射光束は、その一部(3p)である法線(N)方向成分が受光
光学系(L3)によって収束され、反射鏡(M2)で反射され
て、測定光束(3q)として測定光束解析手段(22)に入射す
る。
【0073】上記のように特定方向の反射光束(3p,3q)
が測定光束解析手段(22)に入射すると、測定光束解析手
段(22)は受光した測定光束(3q)を分光して分光強度を測
定する。そして演算制御手段(20)が、測定光束解析手段
(22)の出力に基づいて、各光源(1A,1B)ごとの試料面(S)
の反射特性を算出する。算出される反射特性は、紫外域
のエネルギーを含む照明光束下での試料面(S)の分光反
射特性と、紫外域のエネルギーを含まない照明光束下で
の試料面(S)の分光反射特性である。この段階で、異な
る相対紫外域強度の照明光束下における、蛍光物質(蛍
光増白剤等)を含む試料の反射特性が得られたことにな
る。なお、上述したように試料面(S)を照明する特定方
向の照明光束(1q)が試料面(S)の法線(N)に対し略45°を
成し、試料面(S)からの特定方向の反射光束(3p)が試料
面(S)の法線(N)方向に反射するため、反射特性測定の光
学的条件は45/0ジオメトリーとなる。
【0074】次に演算制御手段(20)は、第1,第2光源
(1A,1B)を順次点灯して得られた各光源(1A,1B)での反射
特性を、予め記憶されている重み係数で線形結合するこ
とにより、想定する照明光束下での反射特性を求める。
つまり、2つの反射特性に重み付けをして、その和から
任意の相対的な紫外エネルギー比率での反射特性を求め
る。この算出過程において、標準イルミナントに準じた
相対紫外域強度の照明光が数値的に合成され、そしてそ
のような標準イルミナントによる照明光束下での反射特
性が正確に測定される。したがって、試料が蛍光物質を
含んでいても、標準イルミナントに準じた固有の相対紫
外域強度を有する照明光束下での反射特性を求めること
ができる。
【0075】上記重み係数は、以下のようにして算出さ
れる。まず、想定する照明光束(つまり特定の紫外域の
エネルギーを含む照明光束)下での反射特性が既に知ら
れている蛍光標準試料を用意し、その分光反射特性を本
実施の形態の装置で測定する。演算制御手段(20)は、そ
の蛍光標準試料の反射特性を各光源(1A,1B)ごとに算出
し、その算出結果を線形結合して得られる反射特性が既
知の反射特性に最も近づくように、重み係数を算出し記
憶する。一度、重み係数を求めておけば、記憶されてい
る重み係数を用いて、蛍光物質を含む試料の反射特性を
求めることが可能である。また、重み係数を波長ごとに
与えておけば、複数の項から成る反射特性(色彩値,分
光放射輝度率等)についても、想定する照明光束下での
測定値を得ることができる。上述の例では2つの光源(1
A,1B)を順次発光させているが、これらを同時に発光さ
せ、光混合室(10a)で混合した混合光束が標準イルミナ
ントに準じた相対紫外域強度を持つように演算制御手段
(20)が発光制御手段(21A,21B)を介して2つの光源(1A,1
B)の強度を調整するようにしてもよい。
【0076】また、第8の実施の形態(図8)のように参
照光束(4p,4q)を取り出して、測定光束(3q)の重み係数
とともに重み係数算出時の参照光束(4q)の分光特性を記
憶する構成にしてもよい。測定時の参照光束(4q)の分光
特性と重み係数算出時の参照光束(4q)の分光特性から、
測定された反射特性を補正して重み係数算出時の相対紫
外域強度を有する照明光束で試料面(S)を照明した際の
反射特性の近似値を求め、これに記憶された重み係数を
適用して全分光放射輝度率を求めれば、光源の劣化等に
起因する相対紫外域強度の変化による測定誤差が低減さ
れ、測定精度が向上する。したがって、重み係数の設定
の頻度を極めて少なくして、例えば工場出荷時のみにす
ることも可能である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
源からの放射光束の利用効率が高く、かつ、光源として
Xeフラッシュを用いた方向性照明が可能な照明装置
と、それに用いる光混合装置、更にその照明装置を用い
た反射特性測定装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す光学構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す光学構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示す光学構成図。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示す光学構成図。
【図5】本発明の第5の実施の形態を示す光学構成図。
【図6】本発明の第6の実施の形態を示す光学構成図。
【図7】本発明の第7の実施の形態を示す光学構成図。
【図8】本発明の第8の実施の形態を示す光学構成図。
【図9】本発明の第9の実施の形態を示す光学構成図。
【図10】第1従来例を示す光学構成図。
【図11】第2従来例を示す光学構成図。
【図12】第3従来例を示す光学構成図。
【図13】第4従来例を示す光学構成図。
【図14】各実施の形態の照明装置に使用可能な光混合
装置を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
1 …光源 1A…第1光源(光源) 1B…第2光源(光源) 1F…紫外カットフィルター 10 …光混合装置 10a…光混合室(空間) 11 …凹面鏡 11a…反射凹面 AX …凹面鏡の光軸 PS …鏡面反射部分 CP …球心 PA …特異反射部分 PB …特異反射部分 PC …特異反射部分 PD …特異反射部分 P1 …第1特異反射部分 P2 …第2特異反射部分 IM …特異反射部分の像 12 …反射板 12d…拡散反射面 H …開口 H1 …第1開口 H2 …第2開口 HI …開口の像 12d…拡散反射面 L0 …収束光学系 L1 …結像光学系 L2 …結像レンズ M1 …トロイダル鏡(収束光学系,結像光学系) S …試料面 N …試料面の法線 20 …演算制御手段 21 …発光制御手段 21A…発光制御手段 21B…発光制御手段 22 …測定光束解析手段(測定光束受光手段,受光手段) 23 …参照光束解析手段(参照光束受光手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/27 G01N 21/27 B 21/33 21/33 21/84 21/84 E Fターム(参考) 2G020 AA04 AA05 AA08 BA17 CB02 CB32 CB43 CD04 CD12 CD22 CD31 DA22 DA31 DA42 2G051 BA01 BA05 BB01 BB11 CB01 2G059 AA02 BB08 EE02 EE13 GG03 HH02 HH03 JJ16 KK01 2H042 DB08 DD08 DE04 DE09

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散反射面及び開口を有する反射板と、
    前記拡散反射面側に反射凹面を向けた状態で前記拡散反
    射面を覆うように配置された凹面鏡と、前記反射板と前
    記凹面鏡とで構成される空間内に配置された光源と、を
    備え、前記光源からの光束を前記空間内で混合して前記
    開口から射出する光混合装置であって、 前記反射凹面が、球面状の鏡面反射部分と、その鏡面反
    射部分を成す球面の一部を構成しない特異反射部分と、
    から成り、前記開口が前記鏡面反射部分の球心又はその
    近傍に位置することを特徴とする光混合装置。
  2. 【請求項2】 前記特異反射部分が拡散反射面から成る
    ことを特徴とする請求項1記載の光混合装置。
  3. 【請求項3】 前記特異反射部分が平滑な反射面から成
    ることを特徴とする請求項1記載の光混合装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,請求項2又は請求項3記載の
    光混合装置と、前記開口から射出した光束を集光して試
    料面を照明する収束光学系と、を備えた照明装置であっ
    て、 前記開口から射出した光束が前記収束光学系に有効に入
    射するように前記特異反射部分が設けられていることを
    特徴とする照明装置。
  5. 【請求項5】 前記収束光学系が前記開口の像を前記試
    料面に形成する結像光学系であることを特徴とする請求
    項4記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記特異反射部分の像を前記結
    像光学系の焦点位置に形成する結像レンズを前記開口に
    有することを特徴とする請求項5記載の照明装置。
  7. 【請求項7】 請求項4,請求項5又は請求項6記載の
    照明装置を備えた反射特性測定装置であって、 前記特異反射部分が、前記試料面を照明する照明光束を
    射出する第1特異反射部分と、前記照明光束を用いた測
    定の基準となる参照光束を射出する第2特異反射部分
    と、から成ることを特徴とする反射特性測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項4,請求項5又は請求項6記載の
    照明装置を備えた反射特性測定装置であって、 前記特異反射部分が前記凹面鏡の頂点付近に位置し、前
    記反射板には前記開口が前記球心近傍に2つ形成されて
    おり、一方の第1開口と他方の第2開口とが前記凹面鏡
    の光軸に関して対称に位置しており、前記第1開口が前
    記試料面を照明する照明光束を射出し、前記第2開口が
    前記照明光束を用いた測定の基準となる参照光束を射出
    することを特徴とする反射特性測定装置。
  9. 【請求項9】 前記特異反射部分が前記凹面鏡の光軸を
    中心とする円環状又はその一部を成し、前記光軸を軸と
    する円錐状光束を前記開口から射出することを特徴とす
    る請求項1,請求項2又は請求項3記載の光混合装置。
  10. 【請求項10】 前記特異反射部分が円錐面の一部から
    成る円錐状反射面であることを特徴とする請求項9記載
    の光混合装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は請求項10記載の光混合
    装置と、前記開口から射出した円錐状光束を集光して試
    料面を照明する収束光学系と、を備えた照明装置であっ
    て、 前記収束光学系が、前記開口から射出した前記円錐状光
    束を収束して、前記試料面の法線に対し略45°を成す円
    錐状の照明光束で前記試料面を照明することを特徴とす
    る照明装置。
  12. 【請求項12】 前記収束光学系が前記開口の像を前記
    試料面に形成する結像光学系であることを特徴とする請
    求項11記載の照明装置。
  13. 【請求項13】 前記結像光学系が前記凹面鏡と共通の
    光軸を有するトロイダル鏡であることを特徴とする請求
    項12記載の照明装置。
  14. 【請求項14】 さらに、前記特異反射部分の像を前記
    結像光学系の焦点位置に形成する結像レンズを前記開口
    に有することを特徴とする請求項12又は請求項13記
    載の照明装置。
  15. 【請求項15】 請求項11,請求項12,請求項13
    又は請求項14記載の照明装置を備えた反射特性測定装
    置であって、 前記照明光束で照明された前記試料面の法線方向の反射
    光束を受光する測定光束受光手段と、前記照明装置を制
    御するとともに前記測定光束受光手段の出力に基づいて
    前記試料面の反射特性を算出する演算制御手段と、を有
    することを特徴とする反射特性測定装置。
  16. 【請求項16】 前記特異反射部分が、前記試料面を照
    明する照明光束を射出する第1特異反射部分と、前記照
    明光束を用いた測定の基準となる参照光束を射出する第
    2特異反射部分と、から成り、さらに、前記参照光束を
    受光する参照光束受光手段を備え、前記測定光束受光手
    段及び前記参照光束受光手段の出力に基づいて、前記光
    源の出力変動による影響がなくなるように補正された前
    記反射特性を前記演算制御手段が算出することを特徴と
    する請求項15記載の反射特性測定装置。
  17. 【請求項17】 相対紫外域強度の異なる複数種類の光
    束が生成しうるように前記光源が複数設けられており、
    前記演算制御手段が前記複数の光源を順次点灯して、各
    光源からの照明光束で照明された前記試料面からの反射
    光束を受光した前記測定光束受光手段の出力に基づい
    て、各光源ごとの前記反射特性を算出することを特徴と
    する請求項15又は請求項16記載の反射特性測定装
    置。
  18. 【請求項18】 光源からの光束を混合して開口から射
    出する光混合装置と、前記開口から射出した光束を集光
    して試料面を特定方向から照明する収束光学系と、から
    成る照明装置を備え、さらに、その照明装置によって照
    明された試料面からの特定方向の反射光束を受光する受
    光手段と、前記照明装置を制御するとともに前記受光手
    段の出力に基づいて前記試料面の反射特性を算出する演
    算制御手段と、を備えた反射特性測定装置であって、 相対紫外域強度の異なる複数種類の光束が生成しうるよ
    うに前記光源が複数設けられており、前記演算制御手段
    が前記複数の光源を順次点灯して、各光源からの照明光
    束で照明された前記試料面からの反射光束を受光した前
    記受光手段の出力に基づいて、各光源ごとの反射特性を
    算出することを特徴とする反射特性測定装置。
  19. 【請求項19】 前記試料面を照明する照明光束が試料
    面の法線に対し略45°を成し、前記試料面からの反射光
    束が試料面の法線方向に反射することを特徴とする請求
    項17又は請求項18記載の反射特性測定装置。
  20. 【請求項20】 前記演算制御手段が、前記複数の光源
    を順次点灯して得られた各光源での反射特性を、予め記
    憶されている重み係数で線形結合することにより、想定
    する照明光束下での反射特性を求めることを特徴とする
    請求項17,請求項18又は請求項19記載の反射特性
    測定装置。
  21. 【請求項21】 前記重み係数が波長ごとに与えられて
    いることを特徴とする請求項20記載の反射特性測定装
    置。
  22. 【請求項22】 前記想定する照明光束下での反射特性
    が既知の蛍光標準試料の反射特性を、前記演算制御手段
    が各光源ごとに算出し、その算出結果を線形結合して得
    られる反射特性が前記既知の反射特性に最も近づくよう
    に、前記重み係数を算出し記憶することを特徴とする請
    求項20又は請求項21記載の反射特性測定装置。
  23. 【請求項23】 拡散反射面及び一対以上の開口を有す
    る反射板と、前記拡散反射面側に反射凹面を向けた状態
    で前記拡散反射面を覆うように配置された凹面鏡と、前
    記反射板と前記凹面鏡とで構成される空間内に配置され
    た光源と、を備え、前記光源からの光束を前記空間内で
    混合して前記開口から射出する光混合装置であって、 前記反射凹面が、回転楕円面状を含む鏡面反射部分と、
    その鏡面反射部分を成す回転楕円面の一部を構成しない
    特異反射部分と、から成り、前記開口が前記鏡面反射部
    分に関する共役点又はその近傍に位置することを特徴と
    する光混合装置。
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