JP2001247087A - 無人潜水機の航行方法および無人潜水機 - Google Patents

無人潜水機の航行方法および無人潜水機

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JP2001247087A JP2000061101A JP2000061101A JP2001247087A JP 2001247087 A JP2001247087 A JP 2001247087A JP 2000061101 A JP2000061101 A JP 2000061101A JP 2000061101 A JP2000061101 A JP 2000061101A JP 2001247087 A JP2001247087 A JP 2001247087A
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Michio Kumagai
道夫 熊谷
Yoshinori Nikaido
義則 二階堂
Tamaki Ura
環 浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水温と水質と水生生物などとの相互関係を容
易、迅速に求められるようにする。 【解決手段】 水温追従制御部100は、水温比較部1
04が水温センサ59の検出水温θを目標水温θ0 と比
較し、一致信号を出力する。目標深度演算部110は、
潜水機が上昇している時にθ=θ0 となると、そのとき
の深度D0 より所定の深度まで潜水機をさらに上昇さ
せ、その後下降させるように各時刻における深度を求め
る。定速度航行指令部114は、θ=θ0 が検出されて
から所定時間経過しても再度目標水温が検出されない場
合、潜水機を一定の速度で上昇または下降させる信号を
出力する。水温追従制御停止判断部116は、潜水機が
限界深度まで上昇または下降したときに、水温追従制御
を停止する信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無人潜水機に係
り、特に水中の環境調査、生物学的調査などに好適な無
人潜水機の航行方法および無人潜水機に関する。
【0002】
【従来の技術】湖沼などのpH値や濁度(透明度)な
ど、または植物プランクトンなどの水質指標値や魚類な
どの水生生物を調査することは、環境破壊の実態を把握
したり、湖沼に与える周囲環境の影響の把握、環境保全
を図る上で欠かすことができない。また、水中の深さ方
向の温度分布を検出し、水温と水質や水中生物との関
係、あるいはpH値と植物プランクトンの量や濁度(透
明度)との関係などを知ることは、湖沼の保護や環境保
全にとって重要である。
【0003】従来、湖などにおいて、水温とpH値や濁
度などの水質指標、水中生物との関係などを調査する場
合、湖面にボートを浮かべ、ボートから水中に温度計を
取り付けたロープを垂らして水温を検出し、調査目標と
する水温の深さの水を容器に入れて引き上げ、それを研
究室などに持ち帰って分析するようにしている。また、
海洋における調査の場合、前記のようにして採取した水
を船上で分析するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のロープを垂下して水を採取して分析する方法は、水の
サンプリングに多くの労力と時間を必要とするため、広
い範囲を詳細に調査することが困難である。また、サン
プルを研究室などに持ち帰って分析するため、結果を得
るのに長時間を要するとともに、水質が変化したり試料
を取り違えたりする危険も大きい。
【0005】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、水温と水質と水生生物などとの
相互関係を容易、迅速に求められるようにすることを目
的としている。
【0006】また、本発明は、水温と水質と水生生物な
どとの相互関係などを、容易に広い水域にわたって高精
度で求められうようにすることを目的としている。さら
に、本発明は、深さ方向における水温や水質指標値の変
化が大きな場合であっても、目標水温または目標水質指
標値に対して容易、確実に追従できるようにすることな
どを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1に係る無人潜水機の航行方法は、水
中を自走可能な無人潜水機の航行方法であって、前記無
人潜水機によって水温または水質指標値を検出し、予め
定められた目標水温層または目標水質指標値層を航行す
ることを特徴としている。
【0008】また、本発明の第2に係る無人潜水機の航
行方法は、潜水機を前進かつ上昇または下降しつつ、潜
水機により水温または水質指標値を検出し、この検出値
が予め定めた目標値と一致したときに、その深度から予
め定めた移動深度分だけ、潜水機を同方向に前進させつ
つ上昇または下降させたのち、潜水機により水温または
水質指標値を検出しつつ、潜水機を前進させつつ反対方
向に下降または上昇させ、この下降または上昇中に、検
出値が前記目標値と一致したときに、その深度から前記
移動深度分だけ、潜水機を同方向に前進させつつ下降ま
たは上昇させたのち、再び潜水機により水温または水質
指標値を検出しつつ、潜水機を前進させつつ反対方向に
上昇または下降させ、この上昇または下降中に検出値が
前記目標値と一致したときに、その深度から前記移動深
度分だけ潜水機を前進させつつ上昇または下降させて、
前記の動作を繰り返すことを特徴としている。
【0009】潜水機を移動深度分だけ上昇または下降さ
せたのちに、潜水機を反対方向に下降または上昇させた
場合に、予め定めた限界深度に達しても検出値が目標値
を一致しなかったときは、潜水機の上昇動作または下降
動作を停止させるようにする。
【0010】そして、上記の航行方法を実施する本発明
に係る無人潜水機は、潜水機に搭載されて水温を検出す
る水温センサ、またはpH値や濁度などの水質指標値を
検出可能な水質検出センサと、前記水温センサまたは水
質検出センサの検出値を予め定めた目標値と比較し、両
者が一致したときに一致信号を出力する比較部と、前記
潜水機に搭載されて潜水機の深度を検出する深度計と、
この深度計の検出深度に基づいて、前記潜水機が上昇中
であるか下降中であるかを判断する上下動方向判別部
と、この上下動方向判別部と前記比較部との出力信号が
入力し、前記潜水機の上昇中に前記比較部から一致信号
を受けたときに、潜水機を予め定めた深度だけさらに上
昇させたのち、潜水機を下降させる信号を出力するとと
もに、前記潜水機の下降中に前記比較部から一致信号を
受けたときに、潜水機を予め定めた深度だけさらに下降
させたのち、潜水機を上昇させる信号を出力する目標深
度演算部と、を有することを特徴としている。
【0011】
【作用】上記のごとく構成した本発明の第1に係る無人
潜水機の航行方法によれば、潜水機を、予め定めた目標
水温層または目標水質指標値層に追従して航行させるた
め、無人潜水機に各種の検出センサを搭載することによ
り、水温とpH値や濁度(透明度)、植物性プランクト
ン、魚等の水生生物などとの関係、また例えばpH値と
水生生物との関係など、水温、水質指標値、水中生物な
どとの相互関係を容易、迅速に求めることができる。し
かも、ほぼ連続的な測定、調査が可能となり広い水域に
わたって水温、水質指標値、水中生物などとの相互関係
を詳細に求めることができる。
【0012】本発明の第2によれば、水温や水質指標値
が変化している水域であっても、容易に目標とする水温
または水質指標値の層を捉えて追従することができる。
すなわち、例えば湖沼における水温は、一般的に水深
(深度)が大きくなるほど低下する傾向にある。しか
し、ある水温の層が、広い水域にわたって一定の深度に
存在していることは少なく、その水温層が場所、場所に
よって上下方向に大きく変化しているのが一般的であ
る。しかも、ある場所における所定の水温層が深度の小
さい方(浅い方)に存在しているか、深度の大きい方に
存在しているかは予測することができない。
【0013】そこで、本発明の第2においては、目標水
温または目標水質指標値を検出したときに、次の水温ま
たは水質指標の検出範囲を前回検出した深度の上下方向
に広げることにより、目標とする水温層または水質指標
値層を容易、確実に検出して目標水温層、目標水質指標
値層に追従できるようにしている。
【0014】なお、例えば湧水や流れの存在などによっ
て、目標水温層または目標水質指標値層が存在しないこ
とも考えられる。このため、予め定めた限界深度まで潜
水機を上昇、または下降させて水温または水質指標値を
検出しても、検出値が目標値と一致しなかった場合、そ
の追従を中止して例えば深度保持制御などに切り替え
る。これにより、潜水機が水底に衝突したりするのを防
止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る無人潜水機の航行方
法および無人潜水機の好ましい実施の形態を、添付図面
に従って詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態
に係る無索無人潜水機の斜視図である。図1において、
潜水機10は、機体12が中空の金属からなる円筒タン
ク状の耐圧容器14と、この耐圧容器14の下部に設け
たフェアリング16とからなっている。耐圧容器14
は、前端部に透明なプラスチック(例えばアクリル)から
なる透明ドーム18を有し、後端側の上部に尾翼の役割
をなすブリッジ20が設けてある。また、耐圧容器14
の中央部には、後述する垂直推進装置を駆動した際に水
が通流するスラスト孔22が上下方向に貫通している。
そして、耐圧容器14の上部には、長手方向のスラスト
孔22の両側に、図示しない母船により潜水機10を吊
下し、吊上げするための吊り金具24が固定してある。
【0016】ブリッジ20の上部には、母船との間で位
置データや検出データなどを、超音波でやり取りするた
めのデータ伝送用トランスデューサ26、26が設けて
ある。さらに、ブリッジ20には、後述するカメラ(テ
レビカメラ)によって撮影した画像データを、超音波の
画像信号にして母船に送るための画像伝送用トランスデ
ューサ28と、潜水機10が水上に浮上したときに自己
の位置を求めるためのGPS(Global Positioning S
ystem)アンテナ30がもうけてあるとともに、DGP
S(Differential Global Positioning System)ア
ンテナ32、浮上したときに母船などと交信するための
SS無線(spread spectrum communication syste
m)アンテナ34が取り付けてある。また、ブリッジ2
0の後端部には、浮上した潜水機10を容易に視認でき
るように点滅装置36が設置してある。
【0017】透明ドーム18の内部には、図2に示した
ように、耐圧容器14に取り付けたテレビカメラ(カメ
ラ)38が収納してあり、テレビカメラ38によって水
中の状態を撮影することができるようになっている。そ
して、透明ドーム18の周囲には、耐圧容器14の上部
先端部と、フェアリング16の先端部とに取り付けた3
つのバンパ40が透明ドーム18より突出するように設
けてあって、透明ドーム18がダムの堤体や水中の障害
物などに衝突するのを防止している。
【0018】フェアリング16は、図示しないフレーム
を介して耐圧容器14に取り付けてあって、耐圧容器1
4との間に間隙が形成され、内部に水が浸入するように
なっている。そして、フェアリング16には、前後方向
中央部両側にブラケット42を介して水平推進装置44
(44a、44b)が設けてあり、水平推進装置44を
駆動することにより、潜水機10を前進、後退および旋
回することができるようになっている。また、フェアリ
ング16の前端部には、前方に明かりを照射するための
照明灯46、水中の微生物などを観察することができる
水中顕微鏡48、植物プランクトンなどの量を検出する
クロロフィル計50、水のpH値や濁度(透明度)など
を検出する環境センサ52が配設してある。さらに、フ
ェアリング16の前端部の内部には、前方の障害物など
を検知する前方ソナー54、水圧から深度を求める深度
計56、母船から吊り下された際の着水を検知する着水
センサ58、水温を検出するための水温センサ59(図
3参照)が配置してある。また、フェアリング16の左
舷前側と後端とには、浮上の際に流木などの障害物を検
知する流木センサ60が取り付けてある(図2、図3参
照)。
【0019】耐圧容器14に設けたスラスト孔22は、
壁面が円筒状の壁材によって形成してあって、耐圧容器
14とフェアリング16とを貫通している。そして、ア
ラスト孔22の内部には、図4に示したように、垂直推
進装置62が配設してあり、この垂直推進装置62を駆
動することにより、潜水機10を下降または上昇させる
ことができる。また、フェアリング16のスラスト孔2
2の左右方向両側には、常用バラスト投下装置64が設
けてあり(図3参照)、常用バラスト投下装置64によっ
てバラストを投下することにより、潜水機10を軽くし
て所定の浮力が得られるようになっている。
【0020】さらに、フェアリング16の常用バラスト
投下装置64より前方側の底部には、ドップラーソナー
66が取り付けてあって、潜水機10の航行速度を求め
ることができるようになっている。このドップラーソナ
ー66の前方側には、高度ソナー68が配置してあっ
て、水底との距離(高度)を検出することができるように
なっている。また、高度ソナー68の前方側には、堆積
土砂センサ70が設けてあって、湖底などに堆積した土
砂の厚さを検出できるようにしてある。そして、高度ソ
ナー68の上方には、シリンダ構造の浮力調整装置72
が配設してあって、シリンダ内に挿入したピストンの位
置を変えることによって、シリンダ内の浮力調整室の大
きさ(容積)を変化させて潜水機10の浮力を微調整で
きるようになっている。
【0021】フェアリング16の後端部の内部には、ウ
エイト90が設けてある(図3参照)。このウエイト9
0の上部には、非常用バラスト投下装置92が配設して
ある。そして、ウエイト90の直下のフェアリング16
には、孔(図示せず)が設けてあって、潜水機10の緊急
浮上の際などに、非常用バラスト投下装置92によって
非常用バラストをフェアリング16の外部に投下できる
ようになっている。さらに、フェアリング16の内部に
は、ウエイト90の前方側に図示しない耐圧容器に収納
した駆動電源となる電池94が収納してある。
【0022】なお、ブリッジ20の内部には、母船との
交信をするためのトランスポンダ送受波器96と制御装
置98と、地磁気によって潜水機10の方位を求める方
位センサ99とが収納してある。そして、制御装置98
には、水温追従制御部が設けたある。
【0023】水温追従制御部100は、図5に示したよ
うに、目標水温記憶部102、水温比較部104、基準
深度出力部106を有している。目標水温記憶部102
は、図示しない水上の母船や湖岸などから与えられた目
標水温θ0 を記憶する。また、水温比較部104は、所
定の周期(例えば、10msごと)に水温センサ59が
検出した水温θを読み込み、目標水温記憶部102に格
納してある目標水温θ 0 と比較し、両者が一致したとき
に一致信号を出力する。そして、基準深度出力部106
は、水温比較部104と深度計56との出力信号が入力
するようになっていて、水温比較部104が一致信号を
出力したときに、深度計56が出力した深度Dを基準深
度D0 として出力する。
【0024】また、水温追従制御部100には、上下動
方向判別部108と、目標深度演算部110と、上下動
速度演算部112と、定速度航行指令部114、水温追
従制御停止判断部116、後述する第2の移動深度量H
M を記憶する第2移動深度量記憶部118が設けてあ
る。
【0025】上下動方向判別部108は、深度計56の
出力信号から潜水機10が上昇中であるか、下降中であ
るかを判断し、目標深度演算部110と上下動速度演算
部112とに出力する。目標深度演算部110は、基準
深度出力部106が出力した基準深度D0 と、上下動方
向判別部108が出力した潜水機10の上昇中・下降中
の判別信号と、予め与えられている第1の移動深度量H
とを用い、基準深度出力部108が基準深度D0 を出力
してから、すなわち水温比較部104が一致信号を出力
してから所定時間内の各時刻における潜水機10の目標
深度を求め、ルートトラッキング制御部126の深度制
御部128に出力する。また、上下動速度演算部112
は、水温比較部104(または基準深度出力部106)
と上下動方向判別部108との出力信号を受け、所定時
間内の各時刻における潜水機10の上昇速度または下降
速度を演算し、演算結果を推力制御部120の垂直推力
演算部122に出力する。
【0026】推力制御部120は、ルートトラッキング
制御部126からも制御信号が入力するようになってい
て、上下方向の垂直推力、前進・後退のための水平推
力、旋回推力を演算し、垂直推進装置62と水平推進装
置44a、44bに出力し、予め与えられた三次元的な
航行ルートに沿って潜水機10を航行させる。また、ル
ートトラッキング制御部126は、深度制御部128が
目標深度演算部110から潜水機10の目標深度Dd
入力すると、深度計56の出力を読み込み、目標深度D
d が得られるように、垂直推力演算部122が上下動速
度演算部112の出力に基づいて求めた推力を補正す
る。そして、推力制御部120を構成している水平推力
演算部124は、この水温追尾制御の場合、潜水機10
を任意の方向(方位)に前進させる場合、予め与えられ
た一定の前進推力を出力するようにしてある。
【0027】定速度航行指令部114は、深度計56と
水温比較部104との出力信号に基づいて、詳細を後述
するように、潜水機10を予め与えられた一定の速度で
上昇または下降させる定速度航行開始信号を上下動速度
演算部112と水温追従制御停止判断部116とに出力
する。また、定速度航行指令部114の出力信号が入力
する水温追従制御停止判断部116は、後述するよう
に、深度計56と上下動方向判別部108との出力信号
と、第2移動深度量記憶部118に格納してある第2移
動深度量とから、定速度航行指令部114が信号を出力
してから潜水機10が上昇または下降した深度が、所定
の限界深度に達したか否かを判断して水温追従制御を停
止する信号を出力し、例えば深度保持制御部130に潜
水機10の深度保持制御を開始させる信号を与える。
【0028】上記のごとく構成してある実施形態の潜水
機10は、湖などの水中における水温追従制御を、次の
ようにして行なう。なお、この水温追従制御の説明にお
いては、図7に示したように、水深(深度D)が大きく
なる方向を正方向(プラス方向)としている。また、こ
の水温追従制御の説明においては、潜水機10を一定の
方向(方位)に向けて航行する場合について説明する
が、蛇行させたり、あるいは岸に沿って航行させる場合
も同様にして行なうことができる。
【0029】まず、図6のステップ140に示したよう
に、潜水機10を追従させる目標水温θ0 (例えば15
℃)を水温追従制御部100の目標水温記憶部102に
記憶させ、また後述するように、目標水温θ0 を検出し
たときに、潜水機10を一定量だけ上昇または下降させ
る第1移動深度量Hを水温追従制御部100の目標深度
演算部110に与え、水温追従制御を停止する判断基準
の1つとなる第2移動深度量HM を第2移動深度量記憶
部118に記憶させるとともに、潜水機10の前進速度
などを設定する。
【0030】その後、潜水機10を潜降させつつ水温セ
ンサ59によって水温を検出する。そして、検出水温θ
=目標水温θ0 となったならば、その深度よりもやや深
い位置まで潜降させ、水温追従制御のプログラムを起動
し、ステップ142に示したように、潜水機10を前進
させつつ正弦波上に一周期分上下移動させる。この場
合、確実に目標水温θ0 が検出できるように、潜水機1
0の上昇から開始することが望ましい。なお、水温追従
制御開始の指令は、水上において潜水機10からの検出
データをもらい、水上からから超音波無線を利用して与
えてもよいし、θ=θ0 となったときに、自動的に起動
するようにしてもよい。
【0031】水温追従制御部100の水温比較部104
は、所定の周期(例えば10msごと)に水温センサ5
9の出力する検出水温θを読み込み、目標水温記憶部1
02に格納してある目標水温θ0 と比較する(ステップ
144)。検出水温が目標水温と一致しないときには、
ステップ142、144が繰り返される。そして、水温
センサ59の検出水温θが目標水温θ0 と一致すると、
水温比較部104は一致信号を基準深度出力部106
と、上下動速度演算部112と、定速度航行指令部11
4とに送出する。
【0032】基準深度出力部106は、水温比較部10
4が一致信号を出力すると、そのときの深度計56が出
力する潜水機10の深度を基準深度D0 として目標深度
演算部110に出力する。また、水温追従制御部100
は、上下動方向判別部108が深度計56の出力に基づ
いて、潜水機10が上昇中であるか下降中であるかを示
す信号を、目標深度演算部110、上下動速度演算部1
12、水温追従制御停止判断部116に出力している。
そして、目標深度演算部110は、基準深度出力部10
8から基準深度D0 が入力すると、すなわち水温比較部
104が一致信号を出力すると、内部タイマを後述する
所定の時刻にリセットするとともに、ステップ146に
示したように、上下動方向判別部108の出力信号から
潜水機10が上昇中であるか下降中であるかを判断す
る。また、上下動速度演算部112も、水温比較部10
4が一致信号を出力すると、内部タイマを所定の時刻に
リセットし、上下動方向判別部108の出力信号によっ
て潜水機10が上昇中であるか下降中であるかを判断す
る。
【0033】例えば、図7に示したように、潜水機10
が前進しつつ上昇しているときの時刻τ1 において、す
なわちa点において、水温センサ59の検出水温θが目
標水温θ0 と一致し、水温比較部104が一致信号を出
力したとする。このとき、目標深度演算部110は、基
準深度出力部106から基準深度D0 (D0a)が入力す
ると、ステップ148に進んで、所定の時間内に基準深
度D0aより予め与えられた第1移動深度量H分だけ潜水
機10を上昇させる時々刻々の目標深度Dd を演算し、
ルートトラッキング制御部126の深度制御部128に
出力する。また、上下動速度演算部112は、所定時間
内における潜水機10の目標上昇速度V d を演算し、推
力制御部120の垂直水力演算部122に与える。ステ
ップ146において、潜水機10が下降中である場合
は、後述するようにステップ162の処理を行なう。
【0034】この実施形態の場合、潜水機10が目標深
度よりオーバーシュートするのを防止するため、時間の
経過とともに目標深度の変化率、上昇速度の変化率が小
さくなるようにしてある。すなわち、潜水機10が上昇
中にθ=θ0 を検出した場合、目標深度演算部110が
出力する目標深度Dd は、
【数1】 となる。また、上下動速度演算部122は、
【数2】 により、潜水機10の目標上昇速度を求める。ただし、
ここにωは任意に設定された周期であり、tは時間、t
0 は前記したa点における基準の時刻(リセットした時
刻)であって、例えばt0 =0である。
【0035】そして、潜水機10は、前進しつつ基準深
度D0 からさらに上昇し、時刻τ1から
【数3】 の時間が経過して時刻τ2 になると、図7のbに示した
ように、深度が極小値の(D0a −H)になるととも
に、上昇速度が0となる(ステップ148)。
【0036】潜水機10は、目標水温θ0 が検出されて
から、
【数4】 だけ時間が経過すると、すなわち、時刻τ2 になって潜
水機10が深度の極小値(D0a −H)まで上昇する
と、一定の前進推力によって前進しつつ下降を開始する
とともに、水温追従制御部100の水温比較部104が
水温センサ59の検出水温θを読み込んで目標水温θ0
との比較を再開する(ステップ150、152)。この
ときの潜水機10の目標深度Dd および目標下降速度V
d は、数式1、数式2によって求められる。そして、ス
テップ152において水温比較部104がθ=θ0 を判
断して一致信号を出力すると、ステップ162にスキッ
プして後述するステップ162の処理が開始される。
【0037】ステップ152において一致信号が出力さ
れない場合、ステップ154の処理が行なわれる。すな
わち、定速度航行指令部114は、水温比較部104か
ら一致信号を受け取ると、内部タイマを所定の時刻t0
にリセットし、その時刻からπだけ時間が経過したか、
すなわち、
【数5】 となったか否かを判断する。時間πが経過していない場
合、ステップ150〜154の処理が繰り返される。そ
して、定速度航行指令部114は、時刻τ1 から時間π
を経過するまでに水温比較部104が一致信号を出力し
ない場合、すなわち潜水機10が図7のc点である深度
0a まで下降すると、上下動速度演算部112と水温
追従制御停止判断部116とに定速度航行開始信号を入
力する。上下動速度演算部112は、定速度航行指令部
114から信号が入力すると、潜水機10を予め定めら
れた一定速度で下降させる目標速度Vd =Hωを推進制
御部120の垂直推力演算部122に出力する。これに
より、潜水機10は、ステップ156に示したように、
毎秒Hωずつ深度が増加するように一定速度で下降す
る。このため、潜水機10は、目標水温θ0 を有する水
の層に迅速に降下することができる。
【0038】この定速度航行中においても、水温比較部
104は、水温センサ59の検出水温を目標水温と比較
している(ステップ158)。そして、潜水機10が一
定速度で下降中に、図7のdに示したように、θ=θ0
となって水温比較部104が一致信号を出力すると、ス
テップ162の処理が行われ、一致信号を出力しない場
合には、ステップ160の処理がなされる。ステップ1
60の処理においては、水温追従制御停止判断部116
が、深度計56の出力から読み取った潜水機10の現在
深度Dと、第2移動深度量記憶部118に格納されてい
る第2移動深度量HM とを用いて水温追従制御を中止す
るか否かを判断する。
【0039】すなわち、水温追従制御停止判断部116
は、定速度航行指令部114から定速度航行開始信号が
入力すると、上下動方向判別部108の出力から潜水機
10が下降中であることを確認し、そのときの深度計5
6の出力する深度を読み出して潜水機10の基準深度D
0aとする。さらに、水温追従制御停止判断部116は、
この基準深度D0aに第2移動深度量記憶部118に記憶
されている第2移動深度量HM を加えた限界深度(D0a
+HM )を求め、深度計56の出力する深度検出信号か
ら潜水機10がこの限界深度に達したか否かを判断す
る。検出深度Dが(D0a+HM )に達していない場合に
は、ステップ156に戻ってステップ156〜160の
処理が繰り返される。また、水温追従制御中止判断部1
16は、D≧(D0a+HM )であると判断した場合、湧
水や流れの存在などによって目標水温θ0 を有する水の
層が存在しないものとして、ステップ160からす18
0に進んで水温追従制御を中止し、深度保持制御部13
0に深度保持制御を開始させる。なお、第2移動深度量
M は、例えば第1移動深度量Hの2倍または3倍等、
任意に設定することができ、水上から所望のときに変更
可能となっている。第1移動深度量Hも同様である。
【0040】ステップ146において、すなわち最初の
一周期の上下動における下降中、またはステップ15
2、ステップ158のように、潜水機10の下降中に水
温センサ59の検出水温θが目標水温θ0 となった場
合、例えば図7のd点(時刻τ4)においてθ=θ0
なった場合、水温比較部104は基準深度出力部106
に一致信号を出力する。基準深度出力部106は、水温
比較部104から信号が入力すると、前記と同様にして
深度計56の検出したそのときの深度Dを基準深度D0
(D0d)として目標深度演算部110に入力する。
【0041】目標深度演算部110は、基準深度が入力
すると、上下動方向判別部108の出力信号から潜水機
10が下降中であることを確認する。そして、目標深度
演算部110は、そのときの内部タイマの時刻をt0
するとともに、予め与えられた第1移動深度量Hと基準
深度D0 とにより、所定の時間内における潜水機10の
目標深度Dd を次の数式6のように演算してルートトラ
ッキング制御部126に与える。また、上下動速度演算
部112は、水温比較部104から一致信号を受け取る
と、そのときの内部タイマの時刻をt0 とし、所定の時
間内における潜水機10を上下動させる目標速度Vd
求め、次の数式7によって求め、垂直推力演算部122
に送出する。
【数6】
【数7】
【0042】これにより、潜水機10は、時間が時刻τ
4 から
【数8】 が経過しすると、図7のeに示したように、深度(D
0d +H)に達する。このとき、潜水機10の下降速度
は0となる。そして、潜水機10は、
【数9】 を満足する時間が経過すると、数式6、数式7に基づい
て図7のe−fのように前進しつつ浮上を開始する(ス
テップ164)。
【0043】潜水機10が上昇を開始すると、水温比較
部104は、水温センサ59の検出水温を読み込んで目
標水温と比較する(ステップ166)。この潜水機10
の上昇過程において、水温センサ59の検出水温が目標
水温と一致すると、水温比較部104が一致信号を基準
深度出力部106に出力し、ステップ166からステッ
プ148に戻り、ステップ148以降の潜水機10が上
昇時にθ=θ0 となったときと同じ処理が行なわれる。
また、ステップ166において水温比較部104が一致
信号を出力しない場合、定速度航行指令部114が水温
比較部104から一致信号を受けてから、
【数10】 の時間が経過したか否かを判断する。数式10を満足す
る時間が経過していない場合、ステップ164に戻って
ステップ164からステップ168の処理が繰り返され
る。そして、定速度航行指令部114は、図7に示した
ように、時刻τ4からπの時間が経過して潜水機10が
f点まで、すなわち基準深度D0d まで上昇すると、定
速度航行開始信号を上下動速度演算部112と水温追従
制御停止判断部116とに出力する。
【0044】上下動速度演算部112は、定速度航行指
令部114から信号を受けると、予め与えられた一定の
目標速度Vd =−Hωを推力制御部120の垂直推力演
算部122に出力する。これにより、潜水機10は、一
定の水平推力によって前進するとともに、深度が毎秒H
ωずつ減少するように一定の速度で上昇する(ステップ
170)。また、水温比較部104は、この潜水機10
の上昇中において、水温センサ59が出力する検出水温
と目標水温とを比較する(ステップ172)。そして、
図7のgに示したように、この定速度航行中に、水温セ
ンサ59の検出水温θが基準水温θ0 と一致すると、水
温比較部104が一致信号を出力し、ステップ148に
戻って前記したステップ148以降の処理が行なわれ
る。
【0045】一方、水温追従制御停止判断部116は、
定速度航行指令部114から定速度航行開始信号を受け
取ると、ステップ174に示したように、水温比較部1
04が次の一致信号を出力しない間、潜水機10が所定
の限界深度まで上昇したか否かを判断する。すなわち、
水温追従制御停止判断部116は、低速航行指令部11
4から信号が入力すると、上下動方向判別部108の出
力信号を読み込んで潜水機10が上昇していることを確
認するとともに、そのときの深度計56の検出深度Dを
基準深度D0dとし、第2移動深度量記憶部118に格納
されている第2移動深度量HM を読み出し、潜水機10
の現在深度Dが限界深度(D0d−HM )となったか否か
を判断する。深度D>(D0d−HM )である場合、ステ
ップ170に戻ってステップ170からステップ174
の処理を繰り返す。そして、ステップ174において、
D≦(D0d−HM )となると、水温追従制御停止判断部
114は水温による追従制御の停止信号を出力し、ステ
ップ180に進んで深度保持制御部130に深度保持制
御を行なわせる。
【0046】このように、実施の形態においては、予め
定めた水温層に沿って潜水機10を追従させて航行させ
ることができるため、この水温層におけるpH値や濁度
(透明度)、植物性プランクトンの量や水中生物の種類
などを潜水機10に搭載した計測器類等によって知るこ
とができ、湖の周囲環境による影響の調査や環境保全の
ための資料等を容易、迅速に得ることができる。しか
も、無人で自律航行するため、広い範囲を精度よく迅速
に調査することが可能である。また、実施形態において
は、潜水機10の上昇時に目標水温θ0 を検出した場
合、その検出位置より予め定めた深度量だけさらに上昇
したのち下降を開始し、潜水機10の下降時に目標水温
を検出した場合、その検出深度よりさらに深い位置まで
下降したのち上昇を開始するようにしているため、目標
水温の層が場所によって大きく変化している場合であっ
ても、確実に目標水温を検出することができる。さら
に、実施形態においては、目標水温θ0 が検出され、潜
水機10をさらに同方向に上昇または下降させたのち
に、反対方向に下降または上昇させたときに、限界深度
に下降または上昇しても目標水温が検出できない場合、
水温追従制御を停止するようにしているため、潜水機1
0が水底に衝突したりするのを避けることができる。
【0047】なお、前記実施の形態においては、潜水機
10を特定の水温層に追従して航行させる場合について
説明したが、予め定めたpH値や濁度(透明度)、植物
プランクトン量の層等の水質指標値に追従した航行を行
なわせてもよい。また、前記実施形態においては、潜水
機10の上昇過程と下降過程とのいずれにおいても水温
を検出して目標水温と比較する場合について説明した
が、深度による水温の変化が小さいときなどの場合、次
のような航行制御を行なってもよい。
【0048】すなわち、前記と同様にして目標水温θ0
などを設定して潜水機10を潜降させ、θ=θ0 となっ
たときに、さらにその深度より深い位置に潜降させる。
その後、前記と同様にして潜水機10を正弦波状に一周
期上下動させて目標水温を検出する。潜水機10の上昇
中に目標水温θ0 が検出されたならば、そのときの深度
を基準深度D0 、そのときの時刻をt0 とする。そし
て、目標温度θ0 を検出した深度D0 を中心にして、目
標深度Dd と目標上下動速度Vd を、
【数11】
【数12】 のようにして潜水機10を一定の振幅で上下運動させ
る。
【0049】一方、潜水機10の下降中に目標水温θ0
が検出された場合、そのときの深度Dを基準深度D0
そのときの時刻をt0 とし、基準深度D0 を中心にして
目標深度Dd と目標上下速度Vd を、
【数13】
【数14】 のようにして潜水機10を一定の振幅で上下運動させて
もよい。
【0050】さらに、このD0 を中心に一定の深度範囲
(D0 ±H)で潜水機10を上下移動させたときに、さ
らに水温の検出を行ない、新たにθ=θ0 となった深度
を基準深度D0 とし、上記数式11ないし数式14によ
る航行制御を行なってもよい。
【0051】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の第1に
係る無人潜水機の航行方法によれば、潜水機を、予め定
めた目標水温層または目標水質指標値層に追従して航行
させるため、無人潜水機に各種の検出センサを搭載する
ことにより、水温とpH値や濁度(透明度)、植物性プ
ランクトン、魚等の水生生物などとの関係、また例えば
pH値と水生生物との関係など、水温、水質指標値、水
中生物などとの相互関係を容易、迅速に求めることがで
きる。しかも、ほぼ連続的な測定、調査が可能となり広
い水域にわたって水温、水質指標値、水中生物などとの
相互関係を詳細に求めることができる。
【0052】本発明の第2の航行方法によれば、水温や
水質指標値が変化している水域であっても、容易に目標
とする水温または水質指標値の層を捉えて追従すること
ができる。すなわち、本発明の第2においては、目標水
温または目標水質指標値を検出したときに、次の水温ま
たは水質指標の検出範囲を前回検出した深度の上下方向
に広げることにより、目標とする水温層または水質指標
値層を容易、確実に検出して目標水温層、目標水質指標
値層に追従できるようにしている。また、予め定めた限
界深度まで潜水機を上昇、または下降させて水温または
水質指標値を検出しても、検出値が目標値を一致しなか
った場合、その追従を中止して例えば深度保持制御など
に切り替えるようにしており、潜水機が水底に衝突した
りするのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無人潜水機の斜視図
である。
【図2】本発明の実施の形態に係る無人潜水機の正面図
である。
【図3】本発明の実施の形態に係る無人潜水機の側面図
である。
【図4】本発明の実施の形態に係る無人潜水機の平面図
である。
【図5】実施の形態に係る水温追従制御部のブロック図
である。
【図6】実施の形態に係る水温追従制御部の作用を説明
するフローチャートである。
【図7】実施の形態に係る水温追従制御部の作用を説明
する図である。
【符号の説明】
10………潜水機、12………機体、14………耐圧容
器、16………フェアリング、38………テレビカメ
ラ、44a、44b………水平推進装置、46………照
明灯、48………水中顕微鏡、50………クロロフィル
計、52………環境センサ、56………深度計、59…
……水温センサ、62………垂直推進装置、66………
ドップラーソナー、68………高度ソナー、100……
…水温追従制御部、102………目標水温記憶部、10
4………水温比較部、106………基準深度出力部、1
08………上下動方向判別部、110………目標深度演
算部、112………上下動速度演算部、114………定
速度航行指令部、116………水温追従制御停止判断
部、118………第2移動深度量記憶部、120………
推力制御部、126………ルートトラッキング制御部。
フロントページの続き (72)発明者 細谷 徳男 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内 (72)発明者 熊谷 道夫 滋賀県大津市打出浜1−10 滋賀県琵琶湖 研究所内 (72)発明者 二階堂 義則 大阪府枚方市山田池北町10−1 建設省近 畿地方建設局 淀川ダム統合管理事務所内 (72)発明者 浦 環 東京都杉並区西荻北3−28−6

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中を自走可能な無人潜水機の航行方法
    であって、前記無人潜水機によって水温または水質指標
    値を検出し、予め定められた目標水温層または目標水質
    指標値層を航行することを特徴とする無人潜水機の航行
    方法。
  2. 【請求項2】 潜水機を前進かつ上昇または下降しつ
    つ、潜水機により水温または水質指標値を検出し、 この検出値が予め定めた目標値と一致したときに、その
    深度から予め定めた移動深度分だけ、潜水機を同方向に
    前進させつつ上昇または下降させたのち、 潜水機により水温または水質指標値を検出しつつ、潜水
    機を前進させつつ反対方向に下降または上昇させ、 この下降または上昇中に、検出値が前記目標値と一致し
    たときに、その深度から前記移動深度分だけ、潜水機を
    同方向に前進させつつ下降または上昇させたのち、 再び潜水機により水温または水質指標値を検出しつつ、
    潜水機を前進させつつ反対方向に上昇または下降させ、 この上昇または下降中に検出値が前記目標値と一致した
    ときに、その深度から前記移動深度分だけ潜水機を前進
    させつつ上昇または下降させて、 前記の動作を繰り返すことを特徴とする無人潜水機の航
    行方法。
  3. 【請求項3】 前記潜水機を前記移動深度分だけ上昇ま
    たは下降させたのちに、前記潜水機を反対方向に下降ま
    たは上昇させた場合に、予め定めた限界深度に達しても
    前記検出値が前記目標値を一致しなかったときは、前記
    潜水機の上昇動作または下降動作を停止することを特徴
    とする請求項2に記載の無人潜水機の航行方法。
  4. 【請求項4】 潜水機に搭載されて水温を検出する水温
    センサ、またはpH値や濁度などの水質指標値を検出可
    能な水質検出センサと、 前記水温センサまたは水質検出センサの検出値を予め定
    めた目標値と比較し、両者が一致したときに一致信号を
    出力する比較部と、 前記潜水機に搭載されて潜水機の深度を検出する深度計
    と、 この深度計の検出深度に基づいて、前記潜水機が上昇中
    であるか下降中であるかを判断する上下動方向判別部
    と、 この上下動方向判別部と前記比較部との出力信号が入力
    し、前記潜水機の上昇中に前記比較部から一致信号を受
    けたときに、潜水機を予め定めた深度だけさらに上昇さ
    せたのち、潜水機を下降させる信号を出力するととも
    に、前記潜水機の下降中に前記比較部から一致信号を受
    けたときに、潜水機を予め定めた深度だけさらに下降さ
    せたのち、潜水機を上昇させる信号を出力する目標深度
    演算部と、を有することを特徴とする無人潜水機。
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