JP2001246727A - 厚膜印刷方法およびセラミック基板吸着装置 - Google Patents

厚膜印刷方法およびセラミック基板吸着装置

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JP2001246727A
JP2001246727A JP2000060275A JP2000060275A JP2001246727A JP 2001246727 A JP2001246727 A JP 2001246727A JP 2000060275 A JP2000060275 A JP 2000060275A JP 2000060275 A JP2000060275 A JP 2000060275A JP 2001246727 A JP2001246727 A JP 2001246727A
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Japan
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suction
opening
ceramic substrate
thick film
hole
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JP2000060275A
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Hitoshi Kubo
仁志 久保
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MATSUSAKA NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
Original Assignee
MATSUSAKA NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スルーホールを備えたセラミック基板に高精度
のパターン形成が可能な厚膜印刷方法およびその印刷に
用い得る吸着装置を提供する。 【解決手段】印刷工程では印刷に先立って切換弁が解放
位置に切り換えられるため、印刷中には開口44からの
吸引は実施されず、開口44は大気圧に解放される。し
かしながら、排気ポンプは吸着工程から引き続き作動さ
せられていることから、印刷中にも吸着穴50からの吸
引は継続的に実施されているため、その吸着穴50から
の吸引により、基板11は吸着面36に吸着された固定
状態に維持される。この吸着固定状態においても、基板
11と吸着面36との間には僅かな隙間が存在し得るた
め、基板表面12からスルーホール24を経由して吸着
穴50に至る空気流が生じ得るが、上記のように開口4
4が大気圧に解放されていることから、その空気流が緩
和され或いは実質的に消滅させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚膜回路基板を製
造するに際してセラミック基板に厚膜ペーストを印刷す
る厚膜印刷方法およびその際にそれを吸着する吸着装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、アルミナ(Al2O3) 等から成るセ
ラミック基板の一面に、厚膜スクリーン印刷法等の適宜
の方法を用いて導体、抵抗体、絶縁体等の種々の厚膜印
刷ペーストを塗布して焼成することにより厚膜を生成し
た厚膜回路基板が知られている。このような厚膜回路基
板は、実装密度を高めるために一面およびその裏面の両
面に回路パターンが設けられると共に、基板を厚み方向
に貫通して複数箇所に備えられるスルーホール内に設け
られた貫通導体によってそれら両面の回路パターンが形
成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セラミック
基板の一面に厚膜印刷ペーストを塗布するに際しては、
その一面に所望の寸法および位置精度でパターンを形成
するために、そのセラミックス製基板をスクリーン印刷
機の一定の位置に固定する必要がある。一般に、この基
板の固定は、印刷機に備えられた吸着治具の吸着面上に
基板を載せて位置決めした後、吸着治具のその吸着面に
開口する吸着穴から吸引して真空吸着することによって
為される。
【0004】しかしながら、セラミック基板には反りや
表面の凹凸等が僅かながらも存在することが多く、しか
も、基板両面に回路パターンを形成する場合には、厚膜
がパターン形成されることにより凹凸形状になったその
表面が吸着面に吸着された状態でその裏面に厚膜スクリ
ーン印刷が施される。これらの場合には吸着穴から吸引
しても基板と吸着面との密着状態を得ることが困難にな
るため、それらの間に隙間が生じ得る。そのため、基板
の固定が不十分になると共に、図8に示されるようにス
ルーホール24を備えた基板11では、吸着穴84とそ
のスルーホール24との間が連通させられ、図に矢印a
で示すような基板表面12から吸着穴84に至る空気の
流れが生じる。この結果、基板表面12に塗布された厚
膜印刷ペースト74がその空気流によって吸引されて滲
みが生じ得るため、高精度のパターンを得ることが困難
であった。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、スルーホールを備えたセ
ラミック基板に高精度のパターン形成が可能な厚膜印刷
方法およびその印刷に用い得る吸着装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の要旨とするところは、スルーホー
ルを備えたセラミック基板に厚膜印刷ペーストを厚膜ス
クリーン印刷法を用いて塗布してパターン形成する厚膜
印刷方法であって、(a) 前記セラミック基板を吸着治具
の吸着面の所定位置に載せる載置工程と、(b) 前記セラ
ミック基板に覆われ且つ前記スルーホールから外れた位
置において前記吸着面に開口する第1開口から吸引する
ことによりそのセラミック基板をその吸着面に吸着する
吸着工程と、(c) 前記第1開口から吸引すると共に、前
記スルーホールとその第1開口との間の位置において前
記吸着面に開口する第2開口を大気圧に解放しつつその
セラミック基板に厚膜印刷ペーストを塗布する印刷工程
とを、含むことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、載置工程におい
て吸着治具の吸着面に載せられたセラミック基板は、吸
着工程において第1開口から吸引することによりその吸
着面に固定された後、印刷工程においてその第1開口か
ら吸引することにより継続的に固定され且つ第2開口が
大気圧に解放された状態で厚膜印刷ペーストを塗布され
る。そのため、基板と吸着面との間に隙間が生じて厚膜
印刷ペーストの塗布時にスルーホールが吸着穴に連通さ
せられている場合にも、スルーホールを経由して基板表
面から吸着穴に至る空気流はそれらの間に位置する第2
開口が大気圧に解放されることによって弱められる。し
たがって、その空気流に起因する厚膜印刷ペーストの滲
みが抑制されるため、スルーホールを備えたセラミック
基板に高精度でパターン形成することが可能となる。な
お、本願において「スルーホールと第1開口との間の位
置」とは、第1開口から吸引することによりスルーホー
ルを経由して生じ得る空気流の経路上、すなわち第1開
口から吸引しても実質的にスルーホールを大気圧に解放
させるような位置をいう。
【0008】
【発明の他の態様】ここで、好適には、(a-2) 前記吸着
工程は、前記第1開口および前記第2開口から吸引する
ことにより前記セラミック基板を前記吸着面に吸着する
ものである。このようにすれば、吸着工程において、第
1開口および第2開口の両方から吸引することによって
高い吸着力が得られるため、反りや表面の凹凸等があっ
ても基板が吸着面に確実に吸着される。この吸着工程に
おいては未だ基板表面に厚膜印刷ペーストが塗布されて
いないため、第2開口から吸引してスルーホールを経由
する空気流が生じても厚膜印刷ペーストが滲むことはな
い。一方、印刷工程においては、第2開口が大気圧に解
放されるが、既に吸着されている基板は第1開口からの
吸引だけでそのままの状態に保たれる。したがって、第
2開口から吸引することに起因する厚膜印刷ペーストの
滲みを生じさせること無く、基板を吸着治具に一層確実
に固定できるため、スルーホールを備えたセラミック基
板に一層高精度でパターン形成することが可能となる。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記第1発
明の厚膜印刷方法を好適に実施するための第2発明のセ
ラミック基板吸着装置の要旨とするところは、スルーホ
ールを備えたセラミック基板に厚膜印刷ペーストを厚膜
スクリーン印刷法を用いて塗布してパターン形成するに
際してそのセラミック基板を固定するための吸着装置で
あって、(a) 前記セラミック基板に覆われ且つ前記スル
ーホールから外れた位置においてそのセラミック基板が
載置される吸着面に開口する第1開口と、それらスルー
ホールと第1開口との間の位置においてその吸着面に開
口する第2開口とを備えた吸着治具と、(b) 前記第1開
口に接続された第1吸引装置と、(c) 前記第2開口から
吸引するための吸引位置とその第2開口を大気圧に解放
するための解放位置との間で切り換えられる切換装置を
介してその第2開口に接続された第2吸引装置と、(d)
前記セラミック基板を前記吸着面に吸着する際には前記
切換装置を前記吸引位置に位置させる一方、その吸着面
に吸着されたそのセラミック基板に厚膜印刷を施す際に
はその切換装置を前記解放位置に位置させる切換制御装
置とを、含むことにある。
【0010】
【第2発明の効果】このようにすれば、セラミック基板
吸着装置には、セラミック基板が載置される吸着面に第
1開口および第2開口を有する吸着治具が備えられる
が、スルーホールから外れた位置にあるその第1開口は
第1吸引装置に接続される一方、スルーホールとその第
1開口との間に位置する第2開口はその第2開口から吸
引するための吸引位置とその第2開口を大気圧に解放す
るための解放位置との間で切り換えられる切換装置を介
して第2吸引装置に接続され、更に、その切換装置は、
セラミック基板を吸着する際には吸引位置に、厚膜印刷
を施す際には解放位置に制御装置によって切り換えられ
る。そのため、セラミック基板に厚膜印刷ペーストを塗
布するに際して、そのセラミック基板を吸着装置に固定
する時には、第1開口および第2開口から共に吸引する
ことによって高い吸着力が得られることから、反りや表
面の凹凸等があっても基板が吸着面に確実に吸着され
る。一方、セラミック基板に厚膜印刷ペーストを塗布す
る際には、第1開口だけから吸引されることによりセラ
ミック基板の吸着固定状態が継続させられる。このと
き、基板と吸着面との間に隙間が生じて厚膜印刷ペース
トの塗布時にスルーホールが吸着穴に連通させられてい
る場合にも、スルーホールを経由して基板表面から吸着
穴に至る空気流はその経路上に位置する第2開口が大気
圧に解放されることによって弱められ、その空気流に起
因する厚膜印刷ペーストの滲みが抑制される。したがっ
て、セラミック基板が確実に固定されると共に第1開口
からの吸引に起因する滲みも抑制されるため、スルーホ
ールを備えたセラミック基板に高精度でパターン形成す
ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例の厚膜印刷方法
が適用されることにより回路パターン16が形成された
厚膜回路基板10の全体を示す斜視図である。厚膜回路
基板10は、例えば厚さ寸法が0.3 〜1(mm) 程度のアル
ミナ等から成るセラミック基板11の表面12および裏
面14に厚膜導体、厚膜抵抗体、厚膜絶縁体等によって
構成される回路パターン16を設けたものであって、そ
れら表面12および裏面14に図示しない半導体、抵抗
体、コンデンサやコイル等の電子部品を実装して用いら
れる。回路パターン16は、それらの実装される電子部
品を相互に接続して電子回路を構成するためのものであ
る。
【0013】上記の回路パターン16内には、例えば厚
さ寸法が 5〜数十 (μm)程度、例えば 20(μm)程度の厚
膜導体により形成される幅寸法が数十 (μm)〜1(mm) 程
度の複数本の配線18や、所望の特性値が得られるよう
に適宜の寸法、例えば数十 (μm)程度の厚さ寸法で一辺
が1 〜2(mm) 程度の大きさに形成された複数個の厚膜抵
抗体19等が備えられている。配線18は、後述するよ
うに厚膜スクリーン印刷法等を用いて厚膜銅ペーストを
塗布して焼成することにより生成された銅を導体成分と
して含む厚膜導体である。配線18の各々の端部や中間
部には、電子部品の端子等を固着し、或いは上記の厚膜
抵抗体19を設けるための円形或いは矩形のランド20
や、表面12および裏面14にそれぞれ設けられた配線
18を相互に接続するためのスルーホール・ランド22
等が備えられている。このスルーホール・ランド22
は、図2に拡大して示すように、表面12および裏面1
4間に貫通し開口形状が円形のスルーホール24の周囲
に円環状に設けられたものである。なお、スルーホール
24の内径は、例えば0.4(mm) 程度である。
【0014】図3は、図2におけるIII −III 視断面で
スルーホール・ランド22近傍の断面構造を説明する図
である。スルーホール24の内壁面26には、例えば配
線18と同様な厚膜導体から成る貫通導体28が表面1
2から裏面14に貫通して設けられている。この貫通導
体28は、例えば厚膜スクリーン印刷法を用いてスルー
ホール24上に厚膜銅ペーストを塗布して焼成すること
によって形成されたものである。貫通導体28の内壁面
26上における厚さ寸法は、例えば20〜 40(μm)程度で
あり、その軸心方向における両端すなわち表面12およ
び裏面14の各々においてスルーホール・ランド22に
重なる。これにより、基板両面12、14にそれぞれ設
けられている配線18が貫通導体28を介して相互に接
続されている。
【0015】また、前記の厚膜抵抗体19は、例えば、
RuO2、SnO2、LaB6等を主成分とする厚膜抵抗体ペースト
を、配線18と同様に厚膜スクリーン印刷法等を用いて
その配線18の端部に備えられるランド20上に塗布し
て焼成することにより形成されたものであり、例えば、
1(Ω/□) 〜10(MΩ/□) 程度のシート抵抗を有してい
る。図4に拡大して示すように、厚膜抵抗体19の幅寸
法(配線18の長手方向に垂直な方向の寸法)はランド
20よりも僅かに小さくなっており、その端部において
所望の幅寸法でそのランド20に重なるように設けられ
ることで、回路パターン16内において所望の抵抗値が
付与されている。
【0016】以上のような厚膜回路基板10は、例え
ば、図5(a) 、(b) に示される工程に従って上記の抵抗
体19を形成したものである。以下、工程の途中段階に
おける状態を表す図6等を参照して回路方法を説明す
る。先ず、図5(a) に示す基板作製工程30において
は、各種のシート成形法や粉末プレス成形法等を用いて
前記のスルーホール24を有する基板11が作製され
る。なお、スルーホール24は、基板11の焼成前にお
けるプレスによる打抜加工や、焼成後におけるレーザ穴
明け加工等の適宜の方法で設けられる。
【0017】次いで、導体形成工程31では、厚膜スク
リーン印刷法で厚膜導体ペーストを基板両面12、14
に塗布し、焼成する等の適宜の方法で、それら両面1
2、14に前記の配線18、ランド20、スルーホール
・ランド22、および貫通導体24等を形成する。すな
わち、前記の図1において抵抗体19が設けられる前の
回路基板10の半製品を作成する。
【0018】続く抵抗体形成工程32では、その基板1
0の半製品である基板上に厚膜抵抗体19を設ける。こ
の工程は、例えば図5(b) に示される各工程に従って実
施される。
【0019】載置工程33においては、上記基板10の
半製品を厚膜スクリーン印刷機に備えられる印刷台上の
所定位置に位置決めして載せる。図6(a) は、この状態
を示しており、基板11は、例えば印刷台上においてス
クリーン製版の側方と下方との間で移動可能に設けられ
た吸着治具34の吸着面(上面)36に載せられてい
る。
【0020】図7は、上記の吸着治具34の全体を表し
た斜視図である。吸着治具34は、上記の吸着面36を
有する上側の吸着板38と、印刷機の移動テーブル上に
固定される下側の支持板40とが重ね合わされて構成さ
れる。吸着板38は、例えば一辺が数十(mm)〜百数十(m
m)、例えば160(mm) 程度で厚さが数(mm)〜数十(mm)程
度、例えば10(mm)程度の大きさの矩形板状を成すもので
あり、外周縁から十数(mm)程度の外周側部分を除く内周
側部分は、その外周部に比較して0.9(mm) 程度だけ凹ん
でいる。前記の吸着面36はこの内周側部分に設けられ
ており、基板11はその凹んだ部分に載せられる。
【0021】また、その内周側部分のうち外周側部分の
内周縁42よりも更に10(mm)程度内周側の範囲は、吸着
板38を厚み方向に貫通する一辺数十(mm)程度の矩形の
開口44が格子状を成す幅2(mm) 程度の桟部46で例え
ば6つに分割されることにより枡目状に備えられてい
る。6つの開口44は、その底部が支持板40の上面に
よって構成されており、何れも吸着板38と支持板40
との間に形成され或いはその支持板40内に設けられて
その端面に開口する共通の排気通路48(図6(a) 参
照)に連通する。なお、前記の図6は、吸着治具34の
断面構造を模式的に示しており、図6と図7とは厳密に
は対応していない。本実施例においては、上記の開口4
4が第2開口に相当する。
【0022】また、開口44と外周側部分の内周縁42
との間には、例えば4箇所において吸着面36に開口す
る直径数(mm)、例えば5(mm) 程度の吸着穴50が設けら
れている。吸着穴50は、吸着面36においては図に一
点鎖線で示される基板11の下側となるそれに覆われる
位置に設けられており、何れも吸着板38の端面に開口
する。なお、図において右奥側に位置する吸着穴50
は、図示しないその右奥側の端面に開口している。ま
た、図6に示されるように、吸着穴50は基板11のス
ルーホール24から外れた位置、すなわち例えばスルー
ホール24が備えられる領域よりも外周側の範囲に設け
られており、前記の開口44は、スルーホール24と吸
着穴50との間の位置において、そのスルーホール24
の下側に設けられている。本実施例においては、この吸
着穴50が第1開口に相当する。
【0023】そして、上記の開口44は、前記の排気通
路48および切換弁52を介して排気ポンプ54に接続
されており、吸着穴50は、排気ポンプ56に接続され
ている。切換弁52は、排気通路48を排気ポンプ54
に接続して開口44から吸引するための図に示される吸
引位置と、それらの接続を断って開口44を大気圧に解
放するための解放位置の2位置間で、例えば制御装置5
8からの指令に従って電気的に切り換えられるものであ
る。また、この制御装置58は、入出力回路や中央演算
装置、記憶装置等から構成されるものであって、排気ポ
ンプ54、56の作動制御も行っており、排気ポンプ5
4が作動させられ且つ切換弁52が吸引位置に位置させ
られることにより開口44から吸引され、排気ポンプ5
6が作動させられることにより吸着穴50から吸引され
る。本実施例においては、前記の吸着治具34、切換弁
52、排気ポンプ54、56、および制御装置58等に
より印刷機の一構成部分である吸着装置60が構成され
ている。
【0024】なお、図7において、62は、基板11を
所定の位置に位置決めするための固定或いは可動の位置
決めピンであり、64は、厚膜印刷ペーストが塗布され
た基板11を他の基板に取り替えるに際してその印刷済
の基板11を吸着面36から押し上げるための押上げピ
ンである。また、図7においては支持板40が吸着板3
8と同様な大きさに描かれているが、支持板40の大き
さは基板面積よりも十分に大きい範囲で任意であり、例
えば印刷機の印刷テーブルによって支持板が兼ねられて
いてもよい。
【0025】図5(b) に戻って、吸着工程66では、制
御装置58からの作動信号に従って切換弁52が吸引位
置に位置させられると共に排気ポンプ54、56が排気
作動させられることにより、開口44および吸着穴50
から同時に吸引される。これにより、基板11がその裏
面14側において吸着治具34の吸着面36に真空吸着
により略密着した状態で固定される。図6(b) は、この
状態を示している。
【0026】ところで、焼成過程を経て製造されるセラ
ミック製の基板11は、反りや表面の微細な凹凸等が生
じることは避け難いため、必ずしも平坦ではない。ま
た、厚膜回路基板10のように、両面に回路パターン1
6が形成される基板10に抵抗体19を設ける場合に
は、先に形成された導体膜(配線18等)や印刷しよう
とする面の反対面の抵抗体19等によっても基板11の
表面に凹凸が生じることになる。そのため、吸着治具3
4に載せられた基板11と吸着面36との間には、その
非平坦性に起因して、前記の図6(a) に示されるように
隙間68が生じ得る。なお、図6(a) は、基板11に上
に凸の反りが存在することにより隙間68が生じる場合
を示した。
【0027】この場合において、本実施例では吸着穴5
0に加えて開口44からも同時に吸引されることから、
吸着穴50だけから吸引していた従来に比較して高い吸
引力が得られるため、上記のように隙間68が存在して
も基板11が吸着面36に密着した状態で確実に固定さ
れる。このように吸着固定される際に基板11は吸着面
36に倣って略平坦に矯正されることから、図6(b) に
示される吸着固定状態においては隙間68は略消滅して
いる。
【0028】続く印刷工程70においては、図6(c) に
示されるように、スクリーン72上に厚膜印刷ペースト
74を供給すると共に、スキージ76をそのスクリーン
72を押し下げつつ例えば図における右方に摺動させ
る。これにより、開口78から厚膜印刷ペースト74が
押し出され、そのスクリーン72の下側に位置させられ
た基板11上に塗布される。なお、厚膜印刷ペースト7
4は、例えば、抵抗体成分としてLaB6やSnO2を、無機結
合材としてガラス或いは金属酸化物をそれぞれ含み、且
つターピネオール等の有機溶剤やエチルセルロース等の
有機粘結剤を 1〜10(wt%) 程度の範囲で含むLaB6系或い
はSnO2系ペーストであるが、各成分の種類や割合等は要
求特性に応じて適宜定められる。
【0029】このとき、上記の印刷工程70では印刷に
先立って切換弁52が解放位置に切り換えられるため、
上記の印刷中には開口44からの吸引は実施されず、開
口44は大気圧に解放される。しかしながら、排気ポン
プ56は吸着工程66から引き続き作動させられている
ことから、印刷中にも吸着穴50からの吸引は継続的に
実施されているため、その吸着穴50からの吸引によ
り、基板11は、吸着工程66において吸着面36に吸
着された図6(b) に示される固定状態に維持される。す
なわち、基板11は、その裏面14のうち内周側部分が
大気圧に保たれつつ吸着面36に吸着される。この吸着
固定状態においても、基板11と吸着面36との間には
僅かな隙間が存在し得るため、基板表面12からスルー
ホール24を経由して吸着穴50に至る空気流が生じ得
るが、上記のように開口44が大気圧に解放されている
ことから、その空気流が緩和され或いは実質的に消滅さ
せられる。したがって、前記の図8に矢印aで示される
場合のようなその空気流に起因する厚膜印刷ペースト7
4の滲みは生じず、高精度の印刷が可能である。なお、
切換弁52の切換動作は、開口44或いは吸着穴50と
基板11との間の圧力を圧力センサ等で検出して適当な
負圧に到達したときに切り換えるようにしてもよいが、
吸着に必要な時間を実験的に求めて吸引開始から時間を
タイマで管理することもできる。
【0030】そして、乾燥工程80および焼成工程82
においては、上記のようにして厚膜印刷ペースト74が
塗布された基板11に、そのペースト74の種類に応じ
た所定の温度で乾燥および焼成処理を順次施す。これに
より、ペースト74から厚膜抵抗体19が生成される。
この後、必要に応じて載置工程33乃至焼成工程82を
繰り返して、厚膜スクリーン印刷法等で導体、抵抗体や
絶縁体等を積層形成し、或いは裏面14にも同様にパタ
ーン形成することにより、前記の回路パターン16を両
面に備えた厚膜回路基板10が得られる。
【0031】以上、本発明の一実施例を詳細に説明した
が、本発明は、更に別の態様でも実施できる。
【0032】例えば、実施例においては、両面12、1
4に回路パターン16を備えた厚膜回路基板10を製造
するに際して、厚膜抵抗体19を設けるための厚膜印刷
方法に本発明が適用された場合について説明したが、本
発明は、表面12だけに回路パターン16が設けられる
基板であっても、その回路パターン16から裏面14側
に端子を引き出して設ける等の目的で1つ或いはそれ以
上の個数のスルーホール24が備えられるものであれ
ば、同様に適用することができる。
【0033】また、実施例においては、厚膜印刷ペース
ト74がLaB6やSnO2を主成分とする抵抗体ペーストであ
る場合について説明したが、他の抵抗体材料を含む抵抗
体ペースト、導体、クロス・オーバ配線のための絶縁体
や誘電体を形成するための厚膜印刷ペースト等の塗布に
おいても本発明は同様に適用される。
【0034】また、実施例においては、吸着工程66に
おいて開口44からも吸引していたが、吸着穴50から
の吸引だけで十分な吸着力が得られる場合には開口44
からの吸引は不要である。そのような場合には、開口4
4は排気通路48等を介して定常的に大気圧に解放され
ていても差し支えない。
【0035】また、実施例においては、吸着穴50が周
縁部に設けられると共にその設けられている位置よりも
内周側の略全範囲に開口44が設けられていたが、その
開口44は大気圧に解放することによって吸着穴50の
吸引力に基づくスルーホール24との間の空気流を抑制
できる範囲で適宜の範囲に設けられる。すなわち、実施
例のように吸着穴50が周縁部だけに設けられる場合に
は、スルーホール24が備えられた領域のうち外周部の
所定範囲だけに全てのスルーホール24と吸着穴50と
の間に位置するように開口44が設けられていれば足
り、吸着面36の中央部においては開口44は設けられ
ていなくとも差し支えない。また、吸着穴50は、基板
11に備えられているスルーホール24と干渉しないこ
とを条件に、吸着面36の内周部等の適宜の位置に設け
ることができる。、その場合には、開口44をその吸着
穴50の近傍のそれよりも外周側および内周側の適宜の
位置に設ければよい。
【0036】また、実施例においては、開口44がスル
ーホール24の下に設けられてそのスルーホール24が
開口44内に開口させられていたが、開口44は、吸着
穴50とスルーホール24との間であれば、換言すれ
ば、それらの間に形成され得る空気流の経路上であれば
適宜の位置に設け得る。例えば、開口44が基板11の
表面12或いは裏面14に塞がれるような位置に設けら
れていてもよい。
【0037】また、実施例においては、開口44および
吸着穴50にそれぞれ一つの排気ポンプ54、56が接
続されていたが、複数の開口44および複数の吸着穴5
0が設けられる場合には、それぞれに独立して排気ポン
プを接続し、吸引力を個別に制御してもよい。また、開
口44と排気ポンプとの間にその開口44を大気圧に解
放するための切換装置が備えているならば、開口44と
吸着穴50とを共通の排気ポンプに接続することもでき
る。
【0038】また、実施例においては、開口44からの
吸引の制御を切換弁52および制御装置58によって自
動制御していたが、手動で吸引と大気圧解放とを切り換
えてもよい。
【0039】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加えた態様で実
施し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚膜印刷方法を適用して回路パターン
を形成した厚膜回路基板の一構成例を説明するための全
体を示す斜視図である。
【図2】図1の厚膜回路基板に備えられているスルーホ
ール・ランド近傍の構成を説明する要部拡大図である。
【図3】図2におけるIII −III 視断面を示す図であ
る。
【図4】図1の厚膜回路基板に備えられている厚膜抵抗
体の配置状態を説明する図である。
【図5】(a) 、(b) は、図1の厚膜回路基板の製造方法
の要部を説明する工程図である。
【図6】(a) 〜(c) は、図5の製造工程における工程の
各段階の断面状態を説明する図である。
【図7】図5の製造工程に用いられる吸着装置の構成を
説明する図である。
【図8】従来の厚膜印刷方法の問題点を説明する図であ
る。
【符号の説明】
10:厚膜回路基板 11:基板 16:回路パターン 24:スルーホール 34:吸着治具 36:吸着面 44:開口(第2開口) 50:吸着穴(第1開口) 52:切換弁(切換装置) 54、56:排気ポンプ(第1吸引装置、第2吸引装
置) 58:切換制御装置 74:厚膜印刷ペースト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/12 610 H05K 3/12 610N 5E343 // B23Q 3/08 B23Q 3/08 A Fターム(参考) 2C035 AA06 FA30 FD01 2H113 AA01 AA05 BA10 BB09 BC12 CA17 FA54 FA55 3C007 DS05 DS07 FS01 FT11 FU06 NS09 NS17 3C016 AA01 BA02 CE05 DA02 3F061 AA03 AA06 CA01 CB05 CC11 DB04 DB06 5E343 AA02 AA24 BB24 BB59 BB72 DD03 FF03 FF30 GG08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルーホールを備えたセラミック基板に
    厚膜印刷ペーストを厚膜スクリーン印刷法を用いて塗布
    してパターン形成する厚膜印刷方法であって、 前記セラミック基板を吸着治具の吸着面の所定位置に載
    せる載置工程と、 前記セラミック基板に覆われ且つ前記スルーホールから
    外れた位置において前記吸着面に開口する第1開口から
    吸引することによりそのセラミック基板をその吸着面に
    吸着する吸着工程と、 前記第1開口から吸引すると共に、前記スルーホールと
    その第1開口との間の位置において前記吸着面に開口す
    る第2開口を大気圧に解放しつつそのセラミック基板に
    厚膜印刷ペーストを塗布する印刷工程とを、含むことを
    特徴とする厚膜印刷方法。
  2. 【請求項2】 前記吸着工程は、前記第1開口および前
    記第2開口から吸引することにより前記セラミック基板
    を前記吸着面に吸着するものである請求項1の厚膜印刷
    方法。
  3. 【請求項3】 スルーホールを備えたセラミック基板に
    厚膜印刷ペーストを厚膜スクリーン印刷法を用いて塗布
    してパターン形成するに際してそのセラミック基板を固
    定するための吸着装置であって、 前記セラミック基板に覆われ且つ前記スルーホールから
    外れた位置においてそのセラミック基板が載置される吸
    着面に開口する第1開口と、それらスルーホールと第1
    開口との間の位置においてその吸着面に開口する第2開
    口とを備えた吸着治具と、 前記第1開口に接続された第1吸引装置と、 前記第2開口から吸引するための吸引位置とその第2開
    口を大気圧に解放するための解放位置との間で切り換え
    られる切換装置を介してその第2開口に接続された第2
    吸引装置と、 前記セラミック基板を前記吸着面に吸着する際には前記
    切換装置を前記吸引位置に位置させる一方、その吸着面
    に吸着されたそのセラミック基板に厚膜印刷を施す際に
    はその切換装置を前記解放位置に位置させる切換制御装
    置とを、含むことを特徴とするセラミック基板吸着装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007048828A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Murata Mfg Co Ltd 板状体の変形処理装置及び該板状体の変形処理方法
JP2011067888A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Shin Etsu Polymer Co Ltd 半導体ウェーハ用チャックテーブル及び半導体ウェーハの加工方法

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