JP2001246548A - 交換式砥石を備えた研削工具 - Google Patents

交換式砥石を備えた研削工具

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JP2001246548A JP2000059995A JP2000059995A JP2001246548A JP 2001246548 A JP2001246548 A JP 2001246548A JP 2000059995 A JP2000059995 A JP 2000059995A JP 2000059995 A JP2000059995 A JP 2000059995A JP 2001246548 A JP2001246548 A JP 2001246548A
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Yoshiteru Inagaki
喜照 稲垣
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ATORAIZU INAKEN KK
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    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B33/00Honing machines or devices; Accessories therefor
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石の隠顕機構を備えたホーニング用工具に
於いて、砥石と砥石台を接着剤なしに接続し、砥石交換
による工具調整時間を短縮する。 【解決手段】 工具本体2の円筒に設けたスリット3か
ら隠顕する摺動子25の構造を、磁石28を内蔵した砥
石台26と磁石本体31及び磁性体33を固着した砥石
3とを組み合わせ両者を磁力で接続した。従って、砥石
が磨耗した場合は砥石台との接続部から砥石のみ外して
交換すればよく、工具全体の分解の必要を解消した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の屬する技術分野】本発明は、ホーニング用研削
工具に関する。
【0002】
【従来の技術】二つの接触面の何れかまたは双方が接触
を保ちながら動く場合、接触面は滑らかに仕上げる必要
があり、この目的のために砥石を装着したホーンと称す
る工具(以下工具と称す)を装着したホーニングマシン
と呼ぶ研削(研磨)機を使用する。被研削材が小さく狭
い場所の場合は、工具も小さく形状と構造等に多くの制
約が課せられる。
【0003】研削機の主軸に装着した工具は、被研削材
に対して回転と上下の両方向に主として動くが、研削の
進行に従い工具内の砥石が磨耗するので、砥石と研削面
の接触状態を修正しつつ精度を維持する必要がある。従
って、研削面に対する砥石面を工具に内蔵した隠顕機構
で半径方向に出入りさせ、両者の当接状態を良好に維持
する調整機能を備える。
【0004】この工具は先端に斜面を備える調整棒と複
数のスリットを放射状に設けた円筒とを摺動可能に嵌合
し、そのスリット内に砥石と砥石台を固着した摺動子を
挿入する。調整棒の動きに応じて先端斜面に当接した砥
石台は砥石を半径方向に動かして隠顕する構造で、摺動
子に調整棒の動きを伝え、スリットからの飛び出しを防
止するため、研削に支障のない部位の砥石台両端にOリ
ングやガータースプリングまたは板ばねを係止材として
装着する。
【0005】この係止材を装着した工具は多数使用され
ているが、係止材の変形や切断が不可避であることに加
え、係止材の損傷が摺動子の脱落や隠顕機能の喪失に結
びつくことが課題である。本願出願人の先願である特開
平10−249705号と特開平10−249706号
(図7参照)では、この課題を解消した工具に係る技術
を開示する。要旨は、調整棒先端斜面と砥石台の接触面
にあり溝を設けて結合し、摺動子の脱落を防止する内容
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】係止材に起因する課題
を解消した砥石の脱落防止機構を内蔵する工具は、寿命
を著しく伸ばす効果を得た。然し、Oリングやスプリン
グによる係止材の有無に関わりなく、特定時間経過後に
磨耗した砥石の交換に工具の分解が欠かせない。そして
工具の再組立と主軸への組み付けに相当の熟練と時間を
要することが、未解決の課題である。
【0007】この課題の主因は砥石台に固着した砥石に
ある。砥石は構成する砥粒の粒度と大きさと硬さ及び結
合剤等で微妙な性質の違いがあり、砥石台と砥石の接着
作業では0.5〜2時間程度、砥石の平行度を出す調整
作業では1〜8時間程度の幅として現れる。また、工具
の状態と組立治具の調整も絡み、研削機へ装着後に好ま
しい結果が直ぐに得られるとは限らないので、本番に先
立ちダミーワークによる調整作業を屡々必要とし、この
作業が稼働率を下げることになる。
【0008】既述の調整は工具を研削機に装着する前段
階で実施する修正作業に相当し、砥石以外の工具の誤差
と砥石の平行度の相乗的な調整が主となり、砥石の形状
が被研削材に影響を与えぬために欠かせない作業であ
る。また砥石の修正は砥石で行うので磨耗が速く、剥離
砥粒による工具の損傷を防止しながら、砥石を変形なし
に所要寸法に仕上げるのは熟練者でなければ難しい。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、砥石台と砥石
を接着剤で固着することなく、磁力により接続と分離を
自在とする構造として、既述の課題を解消した交換式砥
石を備えた研削工具の提供を目的とする。
【0010】本発明は、円筒の半径方向を放射状に貫通
した複数のスリットを備えた工具本体と、その工具本体
内に形成した孔に調整棒を摺動可能に挿入し、調整棒を
構成する摺動体先端の斜面に、前記スリット内に摺動可
能に挿入した摺動子の底を接触せしめ、調整棒の動きを
半径方向に変換して、摺動子が円筒表面から隠顕する構
成とし、摺動子を砥石台と砥石で構成し、両者の間に磁
石を介在せしめて磁力により接続し、砥石台と摺動体と
の結合を解くことなく、砥石台から砥石を容易に着脱自
在としたことを特徴とする交換式砥石を備えた研削工具
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、円筒内面の研削用工具
を構成する砥石台と砥石間に於いて、砥石台に磁石を挿
入し、磁性体を備えた砥石を磁石で吸着して接続する構
造として、両者の接続に接着剤の必要性を解消した。そ
の結果、砥石の調整時に工具全体との絡みを考慮する必
要を極少とし、調整作業の内容を格段に容易にした。
【0012】被研削材が円筒内面を研削対象とする場
合、工具の動きには回転と上下の両方向が加わり、その
動きによる剥離作用が砥石台と砥石の接続面に働く。従
って、接続面に強力な磁石を使用することはもとより、
接続面を外筒のスリット内に置いて剥離作用から保護す
ると共に、磁力が作用する周囲に防磁材を巡らし、接続
面以外に磁力が影響せぬ構成とした。
【0013】磁石付き砥石台に磁性体と防磁材及び砥石
本体からなる砥石を接続した摺動子は、砥石台から砥石
の着脱を容易にした。従って、砥石台と砥石を接着剤で
固着した工具が、砥石の交換に工具全体の分解作業が不
可避であるのに比べ、本発明の工具は砥石のみ外して残
り部分は必要な場合に分解すればよく、作業内容の単純
化と所要時間の削減に寄与した。
【0014】砥石台とは別に、砥石を構成する磁性体と
防磁材及び砥石本体を、予め接着剤で固着し所要面を必
要精度に調整して置くと、砥石が磨耗し交換を必要とす
る際に要する手間を最小限に抑えることができる。この
際、砥石台の接続面は接着剤を使用しないため良好な状
態にあり、改めて接続面の調整の必要がなく、交換時に
異物が混入しないように注意するだけでよい。
【0015】本発明の研削工具は、砥石と砥石以外の工
具の調整を夫々個別に進められるので、砥石を装着した
後の微調整に多くの時間を要しない。この磁力を利用し
た着脱手段は、接着剤で砥石台と砥石を固着した工具に
比べると、工具の研削機主軸への着脱に関係なく砥石の
交換ができること、作業が熟練者以外にも勤まり易いこ
と等により、工具組立調整に要する時間を大幅短縮し、
研削機稼働率の向上に寄与した。
【0016】本発明の砥石台と砥石の接続に磁力を利用
した手段は、調整棒を構成する摺動体に当接する砥石台
との間に、あり溝による結合手段を備えている場合に好
ましい効果を発揮する。勿論、Oリングやガータースプ
リングを使用する工具にも適用することは可能である
が、砥石台と摺動体とは当接するだけで着脱不可に結合
されていないため、あり溝形式と同等の効果を期待する
ことは難しい。
【0017】
【作用】本発明による交換式砥石を備えた研削工具は、
砥石台と砥石の接続部分に磁石を装着し、工具全体の分
解を必要とすることなく砥石の交換を可能とした。
【0018】
【実施例】図1(A,B)は研削工具全体の正面と断面
で、取付前の調整棒が停止し砥石が最も隠れた状態を、
図2は主軸に取付後に主軸側の調整棒の出入調節機構
(図示せず)により、工具本体内の調整棒がLだけ移動
して砥石が上昇し顕れた状態を夫々示した。図3(A,
B)は調整棒先端を形成する摺動体の正面と断面を、図
4(A,B,C)は摺動子を構成する砥石台の正面と断
面及び上面を、図5は砥石の側面を夫々示した。
【0019】図1(A)は超鋼製耐磨耗材10を備えた
工具本体2の正面を、図1(B)は同図(A)のa−a
線に沿う使用前の工具1全体の断面を示した。工具本体
は一方に砥石が出入りする複数のスリット3を半径方向
に備えた円筒4と他方に主軸に嵌合する軸5とでなり、
内部に連通した孔6,7,8を備える。円周上のスリッ
ト同士の間に高精度に仕上げた耐磨耗材を埋設し、その
一部の面に孔11を開け、工具本体の細孔9に送り込ま
れた切削液を研削面に向け吹き出す。
【0020】孔6に調整棒15を摺動可能に挿入し、同
棒を構成する摺動体16の一方の先端に既述のスリット
3に対応する溝状の斜面17と他方には孔7を通した連
結棒18を備え、その連結棒外周と孔8との隙間にスプ
リング21を挿入し、連結棒端にスプリング抜け止め2
0を固定し、主軸側の出入調節機構で連結棒を介し調整
棒を動かす。また、調整棒等には摺動に際し不要な動き
を防止する回り止めや抜け止めを適宜装着する。
【0021】摺動体16の先端の溝付き斜面17に摺動
子25を搭載し、その摺動子を砥石台26と砥石30で
構成し、溝付き斜面と砥石台との間を雌雄あり溝18,
27で滑動可能に結合し、砥石台の上面に磁石28を組
み込み砥石30を接続する。工具本体2先端に合成樹脂
製の孔付きキャップ34をねじ止めし、摺動体16の抜
け止めを防止する構造である。
【0022】図2は、図1(A)から調整棒15がLだ
け移動し、溝付き斜面に押されて摺動子25がスリット
3内を上昇してHとなる隠顕構造を示した。砥石台26
と砥石30との接続部は、工具1が回転または上下の方
向に動く際に研削による剥離作用を避けるためスリット
内に位置するように設定し、スリットの両端または周囲
に超鋼による耐磨耗材13を埋め込む。
【0023】調整棒15を点線で示す位置L1 まで移動
すると、砥石台26はあり溝による結合を解除して摺動
体16の円筒外周に乗り上げ取り外しができ、元に戻す
操作で再結合する。砥石30を砥石台26から離すに
は、砥石台をあり溝との結合から解除しない範囲で、砥
石が挟める程度に上昇させればよく、砥石交換に工具1
全体の分解は必要なく、交換後の再組立調整時間が大幅
に短縮出来た。
【0024】図3(A,B)は摺動体16の詳細で、図
3(A)は放射状に配置した溝付き斜面17に形成した
台形の雌形あり溝18の正面を、図3(B)はb−b線
に沿う断面を夫々示した。図4(A,B,C)は砥石台
26の詳細で、同図(A)は雌形あり溝27の正面を、
同図(B)は断面で防磁材29で囲んだ磁石28の埋設
断面を、同図(C)は上面を夫々示した。接続面の磁石
は同面から僅かに沈めて仕上てもよい。
【0025】図5は砥石30の側面を示した。砥石本体
31の下面に非鉄金属か樹脂を防磁材32として挿入
し、鉄板等の薄板による磁性体33で挟み間を接着剤で
固着して構成する。板面は砥石台26の磁石埋設面との
接続に必要な精度に、また砥石を含めた厚みを所要寸法
に予め調整して置く。従って、磨耗した砥石を工具から
外した後、接続面に異物のないことを確認して調整済み
の砥石と交換する。
【0026】接続面に働く磁力は、砥石30をスリット
3から多めに露出させれば、分離することのできる範囲
の強さであり、工具が主軸に装着されているか否かを問
わず交換できる。従って、次項以下の比較例に示す砥石
台と砥石を接着剤で固着した摺動子型の工具が、砥石交
換に工具の分解と長い調整時間を要することを考える
と、本発明による工具1は砥石30と砥石以外の工具の
主調整を個々に進め得るので、組立後の最終調整時間が
僅かで済み作業内容も格段に容易にした。
【0027】
【比較例1】図6(A,B)は摺動子42をOリングか
ガーターリング41で固定した工具40の主要部で、図
6(A)に正面を、図6(B)に同図(A)のc−c線
に沿う断面の展開を示した。摺動子を砥石台43と砥石
44を接着剤で固着して形成し、摺動体45の斜面46
上を滑らせリングの弾性とで隠顕する構成である。砥石
交換時の分解調整には工具全体精度の考慮が必要で、摺
動子単独で進めるには限界があり熟練と時間も不可欠で
ある。
【0028】
【比較例2】図7(A,B)はあり溝54,57付き工
具50の主要部で、図7(A)に正面を、図7(B)に
同図(A)のd−d線に沿う断面を示した。摺動子51
を砥石台52と砥石53を接着剤で固着して構成し、あ
り溝で結合した砥石台を摺動体55の斜面56上を滑ら
せて隠顕する構成である。砥石交換時の分解調整には工
具全体精度の考慮が必要で、摺動子単独で進めるには限
界があり熟練と時間も不可欠である。
【0029】
【発明の効果】本発明による交換式砥石付き研削工具は
下記の効果をもたらした。 摺動子を構成する砥石台と砥石との間に、磁石を介在
させ磁力で接続する構造としたので、交換に伴う工具全
体の分解の必要をなくした。 砥石台と砥石の接続に接着剤を使用しないので、接続
面の再研磨の必要性が殆ど解消した。 砥石と砥石以外の工具の調整を個別に進められるの
で、接続後の最終調整が僅かで済み作業の時間短縮と内
容を簡単にした。 調整済み砥石を予備として持つことで交換作業の短縮
と研削機の稼働率向上に貢献した。 従来方式で交換作業に必要とした高い熟練度を解消し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の工具本体の正面を(A)に、(A)の
a−a線に沿う組立工具の断面を(B)に示した。
【図2】図1(B)から調整棒がL移動した状態の工具
断面を示した。
【図3】調整棒を形成する摺動体先端の正面を(A)
に、(A)のb−b線に沿う断面を(B)に示した。
【図4】摺動子を構成する砥石台の正面を(A)に、断
面を(B)に、上面を(C)に示した。
【図5】摺動子の構成する砥石の側面を示した。
【図6】比較例1の工具の正面を(A)に、(A)のc
−c線に沿う断面を(B)に示した。
【図7】比較例2の工具の正面を(A)に、(A)のd
−d線に沿う断面を(B)に示したる
【符号の説明】
1 工具 2 工具本体 3 スリット 4 円筒 5 軸 6,7,8 孔 10 耐磨耗材 15 調整棒 16 摺動体 17 斜面 18,27 あり溝 19 連結棒 20 抜け止め 21 スプリング 25 摺動子 26 砥石台 28 磁石 29,32 防磁材 30 砥石 31 砥石本体 33 磁性体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒の半径方向を放射状に貫通した複数
    のスリット(3)を備えた工具本体(2)と、その工具
    本体内に形成した孔(6)に調整棒(15)を摺動可能
    に挿入し、調整棒を構成する摺動体(16)先端の斜面
    (17)に、前記スリット内に摺動可能に挿入した摺動
    子(25)の底を接触せしめ、調整棒の動きを半径方向
    に変換して、摺動子が円筒表面から隠顕する構成とし、 摺動子を砥石台(26)と砥石(30)で構成し、両者
    の間に磁石(28)を介在せしめて磁力により接続し、
    砥石台と摺動体との結合を解くことなく、砥石台から砥
    石を容易に着脱自在としたことを特徴とする交換式砥石
    を備えた研削工具。
  2. 【請求項2】 砥石台(26)と砥石(30)との組合
    せにおいて、砥石台が磁石(28)を内蔵し、砥石が砥
    石本体(31)に磁性体(33)を固着してなることを
    特徴とする請求項1に記載の交換式砥石を備えた研削工
    具。
  3. 【請求項3】 砥石台(26)に内蔵した磁石(28)
    を、砥石(30)との接続面を除き防磁材(29)で被
    覆したことを特徴とする請求項1か2に記載の交換式砥
    石を備えた研削工具。
  4. 【請求項4】 砥石本体(31)と磁性体(33)の間
    に防磁材(32)を挿入したことを特徴とする請求項1
    から3の何れかに記載の交換式砥石を備えた研削工具。
  5. 【請求項5】 調整棒(15)を構成する摺動体(1
    6)と磁石(28)付き砥石台(31)とを、あり溝
    (18,27)を介して結合したことを特徴とする請求
    項1から3の何れかに記載の交換式砥石を備えた研削工
    具。
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