JP2001243892A - シャドウマスク構体およびカラーブラウン管 - Google Patents
シャドウマスク構体およびカラーブラウン管Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のシャドウマスク構体ではシャドウマス
クの張力分布が二山型になっていて、シャドウマスクの
中央部より左右部の方が張力が高い。そのためシャドウ
マスクが共振した場合、振動エネルギーがシャドウマス
ク中央部に長時間滞留しやすい。この結果シャドウマス
ク中央部の振動が減衰しにくく、カラーブラウン管画面
中央部の色純度低下が長時間続く。 【解決手段】 本発明のシャドウマスク構体10は、シ
ャドウマスク12の短辺形状を変更することなく、シャ
ドウマスク12の低剛性域12Fを、シャドウマスクの
短辺12B近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは無
いように分布させたことを特徴とする。本発明のシャド
ウマスク構体10を備えたカラーブラウン管はスピーカ
ー等の外部振動にシャドウマスク12が共振しても、振
動減衰が速いため色純度低下が少なくそれだけ画質が良
好である。
クの張力分布が二山型になっていて、シャドウマスクの
中央部より左右部の方が張力が高い。そのためシャドウ
マスクが共振した場合、振動エネルギーがシャドウマス
ク中央部に長時間滞留しやすい。この結果シャドウマス
ク中央部の振動が減衰しにくく、カラーブラウン管画面
中央部の色純度低下が長時間続く。 【解決手段】 本発明のシャドウマスク構体10は、シ
ャドウマスク12の短辺形状を変更することなく、シャ
ドウマスク12の低剛性域12Fを、シャドウマスクの
短辺12B近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは無
いように分布させたことを特徴とする。本発明のシャド
ウマスク構体10を備えたカラーブラウン管はスピーカ
ー等の外部振動にシャドウマスク12が共振しても、振
動減衰が速いため色純度低下が少なくそれだけ画質が良
好である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーブラウン管用
シャドウマスク構体、特にスロットまたはドットが多数
配列されたシャドウマスクが一方向に張架された構造の
シャドウマスク構体、および前記シャドウマスク構体を
備えたカラーブラウン管に関する。
シャドウマスク構体、特にスロットまたはドットが多数
配列されたシャドウマスクが一方向に張架された構造の
シャドウマスク構体、および前記シャドウマスク構体を
備えたカラーブラウン管に関する。
【0002】
【従来の技術】図20に第一従来例のシャドウマスク構
体50の斜視図を示す。図20において、51はマスク
フレーム、52はシャドウマスク、52Aはシャドウマ
スク長辺、52Bはシャドウマスク短辺、52Cはシャ
ドウマスク溶接部、52D(破線内)はシャドウマスク
有孔域、52E(破線外)はシャドウマスク無孔域であ
る。
体50の斜視図を示す。図20において、51はマスク
フレーム、52はシャドウマスク、52Aはシャドウマ
スク長辺、52Bはシャドウマスク短辺、52Cはシャ
ドウマスク溶接部、52D(破線内)はシャドウマスク
有孔域、52E(破線外)はシャドウマスク無孔域であ
る。
【0003】また図21に第一従来例のシャドウマスク
構体50のシャドウマスク52の平面図を示す。第一従
来例のシャドウマスク構体50が19型カラーブラウン
管用の場合、シャドウマスク52の寸法は縦約270m
m、横約360mmである。図21においてシャドウマ
スク有孔域52D内の多数の52Hは電子ビーム通過孔
である。
構体50のシャドウマスク52の平面図を示す。第一従
来例のシャドウマスク構体50が19型カラーブラウン
管用の場合、シャドウマスク52の寸法は縦約270m
m、横約360mmである。図21においてシャドウマ
スク有孔域52D内の多数の52Hは電子ビーム通過孔
である。
【0004】また図22に第一従来例のシャドウマスク
構体50のシャドウマスク52のA−A’(図21)に
沿う部分拡大断面図を示す。図22に示すようにシャド
ウマスク52には、電子ビーム通過孔52Hとしてシャ
ドウマスク52を貫通する孔があるが、電子ビーム通過
孔52H以外の部分は特に凹凸は無い。なお電子ビーム
通過孔52Hのシャドウマスク52断面の中心付近が狭
くなっているのは、電子ビーム通過孔52Hがシャドウ
マスク52を両面からエッチングして形成されるためで
ある。
構体50のシャドウマスク52のA−A’(図21)に
沿う部分拡大断面図を示す。図22に示すようにシャド
ウマスク52には、電子ビーム通過孔52Hとしてシャ
ドウマスク52を貫通する孔があるが、電子ビーム通過
孔52H以外の部分は特に凹凸は無い。なお電子ビーム
通過孔52Hのシャドウマスク52断面の中心付近が狭
くなっているのは、電子ビーム通過孔52Hがシャドウ
マスク52を両面からエッチングして形成されるためで
ある。
【0005】また図23は第一従来例のシャドウマスク
構体50において、マスクフレーム51がシャドウマス
ク52に与える張力の、X−X’(図21)に沿った分
布である。第一従来例のシャドウマスク52の張力分布
は図23に示すように、シャドウマスク52中心(図2
3のCENTER位置)から約120mm、シャドウマ
スク短辺52Bから約60mmの位置に極大値を有する
二山型である。すなわちシャドウマスク52中央部付近
では張力がやや低く、シャドウマスク短辺52B近傍で
は張力が大きく落ち込む張力分布である。シャドウマス
ク52の張力分布がこのようになる理由を次に述べる。
構体50において、マスクフレーム51がシャドウマス
ク52に与える張力の、X−X’(図21)に沿った分
布である。第一従来例のシャドウマスク52の張力分布
は図23に示すように、シャドウマスク52中心(図2
3のCENTER位置)から約120mm、シャドウマ
スク短辺52Bから約60mmの位置に極大値を有する
二山型である。すなわちシャドウマスク52中央部付近
では張力がやや低く、シャドウマスク短辺52B近傍で
は張力が大きく落ち込む張力分布である。シャドウマス
ク52の張力分布がこのようになる理由を次に述べる。
【0006】まずシャドウマスク短辺52B近傍で張力
が大きく落ち込む理由は、シャドウマスク短辺52Bが
拘束のない自由状態で張力がかかりにくいためである。
次にシャドウマスク52の左右に張力の山ができ、中央
部にかけて徐々に張力が低くなる理由は、シャドウマス
ク無孔域52Eは剛性が高くて張力がよくかかり、シャ
ドウマスク有孔域52Dは剛性が低くて張力がかかりに
くいためである。
が大きく落ち込む理由は、シャドウマスク短辺52Bが
拘束のない自由状態で張力がかかりにくいためである。
次にシャドウマスク52の左右に張力の山ができ、中央
部にかけて徐々に張力が低くなる理由は、シャドウマス
ク無孔域52Eは剛性が高くて張力がよくかかり、シャ
ドウマスク有孔域52Dは剛性が低くて張力がかかりに
くいためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】第一従来例のシャドウ
マスク構体50の問題点を説明する。先に説明したよう
にシャドウマスク52の張力分布が二山型になってい
て、シャドウマスク52の中央部よりシャドウマスク5
2の左右部の方が張力が高い。そのためシャドウマスク
52が外部振動に共振した場合、振動エネルギーがシャ
ドウマスク52中央部に長時間滞留しやすい。その理由
は一般に張力の高い部分の方が張力の低い部分より共振
振動数が高いため、振動エネルギーが張力が低く共振振
動数の低いシャドウマスク52中央部から張力が高く共
振振動数の高いシャドウマスク52左右部に伝わりにく
いためである。この結果シャドウマスク52中央部の振
動が減衰しにくく、カラーブラウン管画面中央部の色純
度低下が長時間続く。
マスク構体50の問題点を説明する。先に説明したよう
にシャドウマスク52の張力分布が二山型になってい
て、シャドウマスク52の中央部よりシャドウマスク5
2の左右部の方が張力が高い。そのためシャドウマスク
52が外部振動に共振した場合、振動エネルギーがシャ
ドウマスク52中央部に長時間滞留しやすい。その理由
は一般に張力の高い部分の方が張力の低い部分より共振
振動数が高いため、振動エネルギーが張力が低く共振振
動数の低いシャドウマスク52中央部から張力が高く共
振振動数の高いシャドウマスク52左右部に伝わりにく
いためである。この結果シャドウマスク52中央部の振
動が減衰しにくく、カラーブラウン管画面中央部の色純
度低下が長時間続く。
【0008】なおシャドウマスク52の張力を全体的に
低くすると振動の減衰は早くなるが、振幅が大きくなる
ためかえって色純度低下が目立つようになる。このため
シャドウマスク52の張力を全体的に低くすることによ
り振動減衰を早めることはできない。
低くすると振動の減衰は早くなるが、振幅が大きくなる
ためかえって色純度低下が目立つようになる。このため
シャドウマスク52の張力を全体的に低くすることによ
り振動減衰を早めることはできない。
【0009】上記のシャドウマスク振動問題を解決する
ために考えられた第二従来例のシャドウマスク構体60
を図24に示す。図24において、61はマスクフレー
ム、62はシャドウマスク、62Aはシャドウマスク長
辺、62Bはシャドウマスク短辺、62Cはシャドウマ
スク溶接部、62D(破線内)はシャドウマスク有孔
域、62E(破線外)はシャドウマスク無孔域である。
ために考えられた第二従来例のシャドウマスク構体60
を図24に示す。図24において、61はマスクフレー
ム、62はシャドウマスク、62Aはシャドウマスク長
辺、62Bはシャドウマスク短辺、62Cはシャドウマ
スク溶接部、62D(破線内)はシャドウマスク有孔
域、62E(破線外)はシャドウマスク無孔域である。
【0010】また図25に第二従来例のシャドウマスク
構体60のシャドウマスク62の平面図を示す。第二従
来例のシャドウマスク構体60が19型カラーブラウン
管用の場合、シャドウマスク62の寸法は縦約270m
m、横約360mmである。図25においてシャドウマ
スク有孔域62D内の多数の62Hは電子ビーム通過孔
である。図示の通り第二従来例のシャドウマスク62の
特徴はシャドウマスク短辺62Bを円弧にし、シャドウ
マスク62を糸巻き形にしたことである。
構体60のシャドウマスク62の平面図を示す。第二従
来例のシャドウマスク構体60が19型カラーブラウン
管用の場合、シャドウマスク62の寸法は縦約270m
m、横約360mmである。図25においてシャドウマ
スク有孔域62D内の多数の62Hは電子ビーム通過孔
である。図示の通り第二従来例のシャドウマスク62の
特徴はシャドウマスク短辺62Bを円弧にし、シャドウ
マスク62を糸巻き形にしたことである。
【0011】図26は第二従来例のシャドウマスク構体
60において、マスクフレーム61がシャドウマスク6
2に与える張力のX−X’(図25)に沿った分布であ
る。第二従来例のシャドウマスク62においても第一従
来例のシャドウマスク52と同様、シャドウマスク62
中心(図26のCENTER位置)から約120mm、
シャドウマスク短辺62Bから約60mmの位置に極大
値を有する二山型である。しかし第一従来例のシャドウ
マスク52に比べシャドウマスク短辺62B近傍での張
力の落ち込みが少ない。これはシャドウマスク短辺62
Bを円弧にしたためシャドウマスク短辺62Bに張力が
かかりやすくなったためである。これにより従来のシャ
ドウマスク52の振動問題はある程度解決される。
60において、マスクフレーム61がシャドウマスク6
2に与える張力のX−X’(図25)に沿った分布であ
る。第二従来例のシャドウマスク62においても第一従
来例のシャドウマスク52と同様、シャドウマスク62
中心(図26のCENTER位置)から約120mm、
シャドウマスク短辺62Bから約60mmの位置に極大
値を有する二山型である。しかし第一従来例のシャドウ
マスク52に比べシャドウマスク短辺62B近傍での張
力の落ち込みが少ない。これはシャドウマスク短辺62
Bを円弧にしたためシャドウマスク短辺62Bに張力が
かかりやすくなったためである。これにより従来のシャ
ドウマスク52の振動問題はある程度解決される。
【0012】しかし第二従来例のシャドウマスク構体6
0には第一従来例のシャドウマスク構体50には無い次
の問題が発生する。すなわちブラックマトリックス露光
時に、第一従来例のシャドウマスク52はシャドウマス
ク有孔域52Dの外側がシャドウマスク無孔域52Eに
より完全に覆われて光を通さないため、露光後ガラスパ
ネル内面のシャドウマスク有孔域52D外側に対応する
部分はブラックマトリックスにより完全に覆われる。し
たがってカラーブラウン管画面のシャドウマスク有孔域
52D対応部分以外が発光することはない。ところが第
二従来例のシャドウマスク62はシャドウマスク短辺6
2B側が糸巻き形であるため、ブラックマトリックス露
光時にシャドウマスク短辺62B付近から露光が漏れ、
ガラスパネル内面の両端にブラックマトリックスが形成
されない部分ができる。その結果図27に示すようにカ
ラーブラウン管画面70のシャドウマスク有孔域対応部
71の外側にブラックマトリックスが無く蛍光体のみの
部分72ができる。通常電子ビームはシャドウマスク有
孔域対応部71を越えて画面70両端まで走査するた
め、蛍光体のみの部分72にも電子ビームは入射し、蛍
光体のみの部分72も発光する。カラーブラウン管セッ
トでは画面のシャドウマスク有孔域対応部分71の外側
は一応筐体でカバーされているが、実際の筐体カバーは
極限まで小さくなっている。さらにガラスパネル内部で
の光の反射もあるため、蛍光体のみの部分72の発光は
筐体では隠しきれない。これにより本来発光するはずの
ない画面70両端が異常に明るく発光し、使用者に不快
感を与え、カラーブラウン管セットの商品価値が損なわ
れる。
0には第一従来例のシャドウマスク構体50には無い次
の問題が発生する。すなわちブラックマトリックス露光
時に、第一従来例のシャドウマスク52はシャドウマス
ク有孔域52Dの外側がシャドウマスク無孔域52Eに
より完全に覆われて光を通さないため、露光後ガラスパ
ネル内面のシャドウマスク有孔域52D外側に対応する
部分はブラックマトリックスにより完全に覆われる。し
たがってカラーブラウン管画面のシャドウマスク有孔域
52D対応部分以外が発光することはない。ところが第
二従来例のシャドウマスク62はシャドウマスク短辺6
2B側が糸巻き形であるため、ブラックマトリックス露
光時にシャドウマスク短辺62B付近から露光が漏れ、
ガラスパネル内面の両端にブラックマトリックスが形成
されない部分ができる。その結果図27に示すようにカ
ラーブラウン管画面70のシャドウマスク有孔域対応部
71の外側にブラックマトリックスが無く蛍光体のみの
部分72ができる。通常電子ビームはシャドウマスク有
孔域対応部71を越えて画面70両端まで走査するた
め、蛍光体のみの部分72にも電子ビームは入射し、蛍
光体のみの部分72も発光する。カラーブラウン管セッ
トでは画面のシャドウマスク有孔域対応部分71の外側
は一応筐体でカバーされているが、実際の筐体カバーは
極限まで小さくなっている。さらにガラスパネル内部で
の光の反射もあるため、蛍光体のみの部分72の発光は
筐体では隠しきれない。これにより本来発光するはずの
ない画面70両端が異常に明るく発光し、使用者に不快
感を与え、カラーブラウン管セットの商品価値が損なわ
れる。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のシャドウマスク構体は、シャドウマスクの
短辺形状を変更することなく、シャドウマスクの低剛性
域を、シャドウマスクの短辺近傍で広く、中央部近傍で
狭く、もしくは無いように分布させたことを特徴とす
る。これによりシャドウマスクの張力分布は第二従来例
のシャドウマスク62以上に良好となり、シャドウマス
クの振動の減衰はより速やかになる。さらにシャドウマ
スク短辺が直線状であるため上述の画面両端発光の問題
も発生しない。したがって本発明のシャドウマスク構体
を備えたカラーブラウン管はスピーカー等の外部振動に
シャドウマスクが共振しても、減衰が速いため色純度低
下が少なくそれだけ画質が良好である。
め、本発明のシャドウマスク構体は、シャドウマスクの
短辺形状を変更することなく、シャドウマスクの低剛性
域を、シャドウマスクの短辺近傍で広く、中央部近傍で
狭く、もしくは無いように分布させたことを特徴とす
る。これによりシャドウマスクの張力分布は第二従来例
のシャドウマスク62以上に良好となり、シャドウマス
クの振動の減衰はより速やかになる。さらにシャドウマ
スク短辺が直線状であるため上述の画面両端発光の問題
も発生しない。したがって本発明のシャドウマスク構体
を備えたカラーブラウン管はスピーカー等の外部振動に
シャドウマスクが共振しても、減衰が速いため色純度低
下が少なくそれだけ画質が良好である。
【0014】請求項1記載の第1の発明は、ほぼ長方形
額縁状のマスクフレームと、前記マスクフレームにその
長辺を張架されたほぼ長方形のシャドウマスクとからな
るシャドウマスク構体において、前記シャドウマスクの
低剛性域を、前記シャドウマスクの短辺近傍で広く、中
央部近傍で狭く、もしくは中央部近傍には存在しないよ
うに分布させたことを特徴とする。
額縁状のマスクフレームと、前記マスクフレームにその
長辺を張架されたほぼ長方形のシャドウマスクとからな
るシャドウマスク構体において、前記シャドウマスクの
低剛性域を、前記シャドウマスクの短辺近傍で広く、中
央部近傍で狭く、もしくは中央部近傍には存在しないよ
うに分布させたことを特徴とする。
【0015】また請求項2記載の第2の発明は、ほぼ長
方形額縁状のマスクフレームと、ほぼ長方形のシャドウ
マスクとからなるシャドウマスク構体において、前記マ
スクフレームの長辺に一対のマスク支持体が備えられ、
前記シャドウマスクの長辺が前記マスク支持体に張架さ
れ、前記シャドウマスクの低剛性域を、前記シャドウマ
スクの短辺近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは中
央部近傍には存在しないように分布させたことを特徴と
する。
方形額縁状のマスクフレームと、ほぼ長方形のシャドウ
マスクとからなるシャドウマスク構体において、前記マ
スクフレームの長辺に一対のマスク支持体が備えられ、
前記シャドウマスクの長辺が前記マスク支持体に張架さ
れ、前記シャドウマスクの低剛性域を、前記シャドウマ
スクの短辺近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは中
央部近傍には存在しないように分布させたことを特徴と
する。
【0016】また請求項3記載の第3の発明は、請求項
1〜2記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの低剛性域の形状が、前記シャドウマスクの短
辺の中心線に対して、ほぼ対称なほぼ半月形であること
を特徴とする。
1〜2記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの低剛性域の形状が、前記シャドウマスクの短
辺の中心線に対して、ほぼ対称なほぼ半月形であること
を特徴とする。
【0017】また請求項4記載の第4の発明は、請求項
1〜2記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの低剛性域の形状が、前記シャドウマスクの短
辺の中心線に対して、ほぼ対称なほぼ糸巻き形であるこ
とを特徴とする。
1〜2記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの低剛性域の形状が、前記シャドウマスクの短
辺の中心線に対して、ほぼ対称なほぼ糸巻き形であるこ
とを特徴とする。
【0018】また請求項5記載の第5の発明は、請求項
1〜4記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの剛性を低くする手段が、前記シャドウマスク
を貫通しないハーフエッチング孔またはハーフエッチン
グ溝の配列であることを特徴とする。
1〜4記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの剛性を低くする手段が、前記シャドウマスク
を貫通しないハーフエッチング孔またはハーフエッチン
グ溝の配列であることを特徴とする。
【0019】また請求項6記載の第6の発明は、請求項
1〜4記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの剛性を低くする手段が、低剛性域全面にわた
り、前記シャドウマスクを貫通しないハーフエッチング
を施して、前記シャドウマスクの厚さを減じたことであ
ることを特徴とする。
1〜4記載のシャドウマスク構体において、前記シャド
ウマスクの剛性を低くする手段が、低剛性域全面にわた
り、前記シャドウマスクを貫通しないハーフエッチング
を施して、前記シャドウマスクの厚さを減じたことであ
ることを特徴とする。
【0020】また請求項7記載の第7の発明は、請求項
1記載のシャドウマスク構体において、前記シャドウマ
スクの材質が低熱膨張率金属であり、前記マスクフレー
ムの材質が高剛性金属であることを特徴とする。
1記載のシャドウマスク構体において、前記シャドウマ
スクの材質が低熱膨張率金属であり、前記マスクフレー
ムの材質が高剛性金属であることを特徴とする。
【0021】また請求項8記載の第8の発明は、請求項
2記載のシャドウマスク構体において、前記シャドウマ
スクおよびマスク支持体の材質が低熱膨張率金属であ
り、前記マスクフレームの材質が高剛性金属であること
を特徴とする。
2記載のシャドウマスク構体において、前記シャドウマ
スクおよびマスク支持体の材質が低熱膨張率金属であ
り、前記マスクフレームの材質が高剛性金属であること
を特徴とする。
【0022】そして請求項9記載の第9の発明は、請求
項1〜8記載のいずれかのシャドウマスク構体を備えた
カラーブラウン管である。
項1〜8記載のいずれかのシャドウマスク構体を備えた
カラーブラウン管である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
シャドウマスク構体の実施の形態を説明する。図1は本
発明の第一実施例のシャドウマスク構体10の斜視図で
ある。図1において11はマスクフレーム、12はシャ
ドウマスク、12Aはシャドウマスク長辺、12Bはシ
ャドウマスク短辺、12Cはシャドウマスク溶接部、1
2D(長方形破線内)はシャドウマスク有孔域、12E
(長方形破線外)はシャドウマスク無孔域、12F(半
月形破線内)はハーフエッチングによりシャドウマスク
12の剛性を低くした低剛性域である。なお本発明の第
一実施例のシャドウマスク構体10は19型カラーブラ
ウン管用である。
シャドウマスク構体の実施の形態を説明する。図1は本
発明の第一実施例のシャドウマスク構体10の斜視図で
ある。図1において11はマスクフレーム、12はシャ
ドウマスク、12Aはシャドウマスク長辺、12Bはシ
ャドウマスク短辺、12Cはシャドウマスク溶接部、1
2D(長方形破線内)はシャドウマスク有孔域、12E
(長方形破線外)はシャドウマスク無孔域、12F(半
月形破線内)はハーフエッチングによりシャドウマスク
12の剛性を低くした低剛性域である。なお本発明の第
一実施例のシャドウマスク構体10は19型カラーブラ
ウン管用である。
【0024】マスクフレーム11は厚さ2.5mmの高
剛性金属で、具体的には13クロムステンレス材または
クロムモリブデン鋼が適切である。シャドウマスク12
は厚さ0.1mmの低熱膨張率金属で、具体的にはイン
バーが適切である。シャドウマスク12はマスクフレー
ム11の端面(シャドウマスク溶接部12C)にシーム
溶接されている。シャドウマスク構体10の概略寸法は
長辺360mm、短辺270mm、高さ43mmであ
る。
剛性金属で、具体的には13クロムステンレス材または
クロムモリブデン鋼が適切である。シャドウマスク12
は厚さ0.1mmの低熱膨張率金属で、具体的にはイン
バーが適切である。シャドウマスク12はマスクフレー
ム11の端面(シャドウマスク溶接部12C)にシーム
溶接されている。シャドウマスク構体10の概略寸法は
長辺360mm、短辺270mm、高さ43mmであ
る。
【0025】図2は本発明の第一実施例のシャドウマス
ク構体10のシャドウマスク12の平面図、図3は図2
に示したシャドウマスク12の左下1/4部分の拡大平
面図である。図2、図3において有孔域12D内の多数
の12Hは電子ビーム通過孔、低剛性域12F内の多数
の12Iおよび12Jはシャドウマスク12を貫通しな
いハーフエッチング孔である。図2に示すように低剛性
域12Fが半月形であるため、低剛性域12Fはシャド
ウマスク12の短辺12B近傍で大きく、中央部近傍に
近づくにしたがい小さくなり、中央部近傍には存在しな
い。
ク構体10のシャドウマスク12の平面図、図3は図2
に示したシャドウマスク12の左下1/4部分の拡大平
面図である。図2、図3において有孔域12D内の多数
の12Hは電子ビーム通過孔、低剛性域12F内の多数
の12Iおよび12Jはシャドウマスク12を貫通しな
いハーフエッチング孔である。図2に示すように低剛性
域12Fが半月形であるため、低剛性域12Fはシャド
ウマスク12の短辺12B近傍で大きく、中央部近傍に
近づくにしたがい小さくなり、中央部近傍には存在しな
い。
【0026】図2、図3に示す電子ビーム通過孔12H
は従来のシャドウマスク構体50のシャドウマスク52
の電子ビーム通過孔(図示せず)と同じである。電子ビ
ーム通過孔12Hの寸法、ピッチはたとえば縦0.26
mm、横0.06mm、縦ピッチ0.3mm、横ピッチ
0.25mmである。一方ハーフエッチング孔12I、
12Jは本発明に特有のものである。ハーフエッチング
孔12Iの寸法、ピッチ、深さはたとえば縦0.26m
m、横0.06mm、縦ピッチ0.3mm、横ピッチ
0.2mm、深さ0.06mm、またハーフエッチング
孔12Jの寸法、ピッチ、深さはたとえば縦0.11m
m、横0.06mm、縦ピッチ0.15mm、横ピッチ
0.25mm、深さ0.04mmである。
は従来のシャドウマスク構体50のシャドウマスク52
の電子ビーム通過孔(図示せず)と同じである。電子ビ
ーム通過孔12Hの寸法、ピッチはたとえば縦0.26
mm、横0.06mm、縦ピッチ0.3mm、横ピッチ
0.25mmである。一方ハーフエッチング孔12I、
12Jは本発明に特有のものである。ハーフエッチング
孔12Iの寸法、ピッチ、深さはたとえば縦0.26m
m、横0.06mm、縦ピッチ0.3mm、横ピッチ
0.2mm、深さ0.06mm、またハーフエッチング
孔12Jの寸法、ピッチ、深さはたとえば縦0.11m
m、横0.06mm、縦ピッチ0.15mm、横ピッチ
0.25mm、深さ0.04mmである。
【0027】図4は本発明の第一実施例のシャドウマス
ク構体10のシャドウマスク12のA−A’(図3)部
分拡大断面図である。図4に示すようにシャドウマスク
無孔域12Eにはシャドウマスク12を貫通しないハー
フエッチング孔12Iがあり、シャドウマスク有孔域1
2Dにはシャドウマスク12を貫通する電子ビーム通過
孔12Hの間にシャドウマスク12を貫通しないハーフ
エッチング孔12Jがある。
ク構体10のシャドウマスク12のA−A’(図3)部
分拡大断面図である。図4に示すようにシャドウマスク
無孔域12Eにはシャドウマスク12を貫通しないハー
フエッチング孔12Iがあり、シャドウマスク有孔域1
2Dにはシャドウマスク12を貫通する電子ビーム通過
孔12Hの間にシャドウマスク12を貫通しないハーフ
エッチング孔12Jがある。
【0028】電子ビーム通過孔12Hの寸法、ピッチは
画面の精細度と密接に関連しているため容易には変更で
きないが、ハーフエッチング孔12I、12Jの寸法、
ピッチ、深さ、配列形状(上記第一実施例では半月形の
配列形状)は他の特性と関連がないため、適切な張力分
布が得られるように自由に選択できる。(ただしハーフ
エッチング孔12Jは電子ビーム通過孔12Hと重なら
ないように注意する必要がある。)したがって上述のハ
ーフエッチング孔12I、12Jの寸法、ピッチ、深
さ、配列形状は一例で、他に多数の変形例が可能であ
る。
画面の精細度と密接に関連しているため容易には変更で
きないが、ハーフエッチング孔12I、12Jの寸法、
ピッチ、深さ、配列形状(上記第一実施例では半月形の
配列形状)は他の特性と関連がないため、適切な張力分
布が得られるように自由に選択できる。(ただしハーフ
エッチング孔12Jは電子ビーム通過孔12Hと重なら
ないように注意する必要がある。)したがって上述のハ
ーフエッチング孔12I、12Jの寸法、ピッチ、深
さ、配列形状は一例で、他に多数の変形例が可能であ
る。
【0029】図5は本発明の第一実施例のシャドウマス
ク構体10において、マスクフレーム11がシャドウマ
スク12に与える張力のX−X’軸(図2)に沿った分
布である。本発明の第一実施例のシャドウマスク構体1
0ではシャドウマスク12にハーフエッチング孔12
I、12Jを配することにより、半月形の低剛性域12
Fを設けた。これによりシャドウマスク12の剛性の低
下が、低剛性域12Fの無い場合と比べて、シャドウマ
スク短辺12B近傍では多く、またシャドウマスク短辺
12Bからシャドウマスク12中央部に向かうにしたが
い徐々に少なく起こる。これにより図5に示すようにほ
ぼ平坦な張力分布が得られる。図5のように張力分布が
ほぼ平坦になるとシャドウマスク12中央部とシャドウ
マスク短辺12B近傍での共振振動数の差が小さくなる
ため、シャドウマスク12中央部の振動エネルギーは容
易にシャドウマスク短辺12B近傍に伝わり、シャドウ
マスク12の振動が速やかに減衰する。これによりカラ
ーブラウン管中央部の色純度低下は速やかに収まる。
ク構体10において、マスクフレーム11がシャドウマ
スク12に与える張力のX−X’軸(図2)に沿った分
布である。本発明の第一実施例のシャドウマスク構体1
0ではシャドウマスク12にハーフエッチング孔12
I、12Jを配することにより、半月形の低剛性域12
Fを設けた。これによりシャドウマスク12の剛性の低
下が、低剛性域12Fの無い場合と比べて、シャドウマ
スク短辺12B近傍では多く、またシャドウマスク短辺
12Bからシャドウマスク12中央部に向かうにしたが
い徐々に少なく起こる。これにより図5に示すようにほ
ぼ平坦な張力分布が得られる。図5のように張力分布が
ほぼ平坦になるとシャドウマスク12中央部とシャドウ
マスク短辺12B近傍での共振振動数の差が小さくなる
ため、シャドウマスク12中央部の振動エネルギーは容
易にシャドウマスク短辺12B近傍に伝わり、シャドウ
マスク12の振動が速やかに減衰する。これによりカラ
ーブラウン管中央部の色純度低下は速やかに収まる。
【0030】さらに本発明の第一実施例のシャドウマス
ク構体10のシャドウマスク12はその短辺12Bが直
線状であるため、ブラックマトリックス露光時に光がシ
ャドウマスク無孔域12Eで漏れることがない。このた
め第二従来例のシャドウマスク構体60で問題となった
カラーブラウン管画面両端の異常発光も発生しない。
ク構体10のシャドウマスク12はその短辺12Bが直
線状であるため、ブラックマトリックス露光時に光がシ
ャドウマスク無孔域12Eで漏れることがない。このた
め第二従来例のシャドウマスク構体60で問題となった
カラーブラウン管画面両端の異常発光も発生しない。
【0031】図6は本発明の第一実施例のシャドウマス
ク構体10に用いられる第一変形例のシャドウマスク1
21の平面図、図7は図6に示したシャドウマスク12
1の左下1/4部分の拡大平面図である。図6、図7に
おいて有孔域121D内の多数の121Hは電子ビーム
通過孔、低剛性域121F内の多数の121Iおよび1
21Jはシャドウマスク121を貫通しないハーフエッ
チング溝である。図6に示すように低剛性域121Fが
半月形であるため、低剛性域121Fはシャドウマスク
121の短辺121B近傍で大きく、中央部に近づくに
したがい小さくなり、中央部近傍には存在しない。
ク構体10に用いられる第一変形例のシャドウマスク1
21の平面図、図7は図6に示したシャドウマスク12
1の左下1/4部分の拡大平面図である。図6、図7に
おいて有孔域121D内の多数の121Hは電子ビーム
通過孔、低剛性域121F内の多数の121Iおよび1
21Jはシャドウマスク121を貫通しないハーフエッ
チング溝である。図6に示すように低剛性域121Fが
半月形であるため、低剛性域121Fはシャドウマスク
121の短辺121B近傍で大きく、中央部に近づくに
したがい小さくなり、中央部近傍には存在しない。
【0032】図6、図7に示す電子ビーム通過孔121
Hは本発明の第一実施例のシャドウマスク構体10のシ
ャドウマスク12に説明した電子ビーム通過孔12Hと
同じである。一方ハーフエッチング溝121I、121
Jは本第一変形例のシャドウマスク121に特有のもの
である。ハーフエッチング溝121Iの寸法、ピッチ、
深さはたとえば縦最大200mm、横0.06mm、横
ピッチ0.2mm、深さ0.06mm、またハーフエッ
チング溝121Jの寸法、ピッチ、深さはたとえば縦最
大180mm、横0.06mm、横ピッチ0.25m
m、深さ0.04mmである。ハーフエッチング溝12
1I、121Jの寸法、ピッチ、深さ、配列形状はハー
フエッチング溝121Jが電子ビーム通過孔121Hと
重ならないように注意すれば、適切な張力分布が得られ
るように自由に選択できる。本第一変形例のシャドウマ
スク121の張力分布改善に関する作用効果は既に述べ
た第一実施例のシャドウマスク12と同じである。
Hは本発明の第一実施例のシャドウマスク構体10のシ
ャドウマスク12に説明した電子ビーム通過孔12Hと
同じである。一方ハーフエッチング溝121I、121
Jは本第一変形例のシャドウマスク121に特有のもの
である。ハーフエッチング溝121Iの寸法、ピッチ、
深さはたとえば縦最大200mm、横0.06mm、横
ピッチ0.2mm、深さ0.06mm、またハーフエッ
チング溝121Jの寸法、ピッチ、深さはたとえば縦最
大180mm、横0.06mm、横ピッチ0.25m
m、深さ0.04mmである。ハーフエッチング溝12
1I、121Jの寸法、ピッチ、深さ、配列形状はハー
フエッチング溝121Jが電子ビーム通過孔121Hと
重ならないように注意すれば、適切な張力分布が得られ
るように自由に選択できる。本第一変形例のシャドウマ
スク121の張力分布改善に関する作用効果は既に述べ
た第一実施例のシャドウマスク12と同じである。
【0033】図8は本発明の第一実施例のシャドウマス
ク構体10に用いられる第二変形例のシャドウマスク1
22の平面図、図9(a)、(b)は図8に示したシャ
ドウマスク122のX−X’(図8)に沿う部分拡大断
面図である。図8において有孔域122D内の多数の1
22Hは電子ビーム通過孔であり、斜線を施した低剛性
域122Fにはシャドウマスク121を貫通しない全面
ハーフエッチングがなされている。また図9に低剛性域
122Fの全面ハーフエッチングの断面形状を二種類
(a)、(b)示す。第一の形状(a)はハーフエッチ
ングの深さが低剛性域122F全面で一様なものであ
る。その深さはたとえばシャドウマスク122の厚さの
50%である、0.05mmである。第二の形状(b)
はハーフエッチングの深さがシャドウマスク短辺122
Bの近くで深く、シャドウマスク122の中央部に近づ
くにしたがい浅くなるものである。その深さはたとえば
シャドウマスク短辺122Bの近傍で0.05mm、シ
ャドウマスク122の中央部側で0.01mmである。
ク構体10に用いられる第二変形例のシャドウマスク1
22の平面図、図9(a)、(b)は図8に示したシャ
ドウマスク122のX−X’(図8)に沿う部分拡大断
面図である。図8において有孔域122D内の多数の1
22Hは電子ビーム通過孔であり、斜線を施した低剛性
域122Fにはシャドウマスク121を貫通しない全面
ハーフエッチングがなされている。また図9に低剛性域
122Fの全面ハーフエッチングの断面形状を二種類
(a)、(b)示す。第一の形状(a)はハーフエッチ
ングの深さが低剛性域122F全面で一様なものであ
る。その深さはたとえばシャドウマスク122の厚さの
50%である、0.05mmである。第二の形状(b)
はハーフエッチングの深さがシャドウマスク短辺122
Bの近くで深く、シャドウマスク122の中央部に近づ
くにしたがい浅くなるものである。その深さはたとえば
シャドウマスク短辺122Bの近傍で0.05mm、シ
ャドウマスク122の中央部側で0.01mmである。
【0034】図8に示すように低剛性域122Fは半月
形であるため、低剛性域122Fはシャドウマスク12
2の短辺122B近傍で大きく、中央部に近づくにした
がい小さくなり、中央部近傍には存在しない。図8に示
す電子ビーム通過孔122Hは本発明の第一実施例のシ
ャドウマスク構体10のシャドウマスク12に説明した
電子ビーム通過孔12Hと同じである。一方全面ハーフ
エッチングを施した低剛性域122Fは本第二変形例の
シャドウマスク122に特有のものである。全面ハーフ
エッチングを施した低剛性域122Fは適切な張力分布
が得られるように全体形状、エッチング深さなどは自由
に選択できる。本第二変形例のシャドウマスク122の
張力分布改善に関する作用効果は既に述べた第一実施例
のシャドウマスク12と同じである。
形であるため、低剛性域122Fはシャドウマスク12
2の短辺122B近傍で大きく、中央部に近づくにした
がい小さくなり、中央部近傍には存在しない。図8に示
す電子ビーム通過孔122Hは本発明の第一実施例のシ
ャドウマスク構体10のシャドウマスク12に説明した
電子ビーム通過孔12Hと同じである。一方全面ハーフ
エッチングを施した低剛性域122Fは本第二変形例の
シャドウマスク122に特有のものである。全面ハーフ
エッチングを施した低剛性域122Fは適切な張力分布
が得られるように全体形状、エッチング深さなどは自由
に選択できる。本第二変形例のシャドウマスク122の
張力分布改善に関する作用効果は既に述べた第一実施例
のシャドウマスク12と同じである。
【0035】図10は本発明の第二実施例のシャドウマ
スク構体20の斜視図である。図10において21はマ
スクフレーム、22はシャドウマスク、22Aはシャド
ウマスク長辺、22Bはシャドウマスク短辺、22Cは
シャドウマスク溶接部、22D(長方形破線内)はシャ
ドウマスク有孔域、22E(長方形破線外)はシャドウ
マスク無孔域、22F(糸巻き形破線内)はハーフエッ
チングによりシャドウマスク22の剛性を低くした低剛
性域である。なお本発明の第二実施例のシャドウマスク
構体20は19型カラーブラウン管用である。本発明の
第二実施例のシャドウマスク構体20の材料、寸法は本
発明の第一実施例のシャドウマスク構体10と同じであ
る。
スク構体20の斜視図である。図10において21はマ
スクフレーム、22はシャドウマスク、22Aはシャド
ウマスク長辺、22Bはシャドウマスク短辺、22Cは
シャドウマスク溶接部、22D(長方形破線内)はシャ
ドウマスク有孔域、22E(長方形破線外)はシャドウ
マスク無孔域、22F(糸巻き形破線内)はハーフエッ
チングによりシャドウマスク22の剛性を低くした低剛
性域である。なお本発明の第二実施例のシャドウマスク
構体20は19型カラーブラウン管用である。本発明の
第二実施例のシャドウマスク構体20の材料、寸法は本
発明の第一実施例のシャドウマスク構体10と同じであ
る。
【0036】図11は本発明の第二実施例のシャドウマ
スク構体20のシャドウマスク22の平面図、図12は
図11に示したシャドウマスク22の左下1/4部分の
拡大平面図である。図11、図12において有孔域22
D内の多数の22Hは電子ビーム通過孔、低剛性域22
F内の多数の22Iおよび22Jの個々はシャドウマス
ク22を貫通しないハーフエッチング孔である。図11
に示すように低剛性域22Fが糸巻き形であるため、低
剛性域22Fはシャドウマスク22の短辺22B近傍で
大きく、中央部に近づくにしたがい小さくなる。図1
1、図12に示す個々の電子ビーム通過孔22H、ハー
フエッチング孔22I、22Jの寸法などは本発明の第
一実施例のシャドウマスク構体10のシャドウマスク1
2にて説明したものと同じである。
スク構体20のシャドウマスク22の平面図、図12は
図11に示したシャドウマスク22の左下1/4部分の
拡大平面図である。図11、図12において有孔域22
D内の多数の22Hは電子ビーム通過孔、低剛性域22
F内の多数の22Iおよび22Jの個々はシャドウマス
ク22を貫通しないハーフエッチング孔である。図11
に示すように低剛性域22Fが糸巻き形であるため、低
剛性域22Fはシャドウマスク22の短辺22B近傍で
大きく、中央部に近づくにしたがい小さくなる。図1
1、図12に示す個々の電子ビーム通過孔22H、ハー
フエッチング孔22I、22Jの寸法などは本発明の第
一実施例のシャドウマスク構体10のシャドウマスク1
2にて説明したものと同じである。
【0037】図13は本発明の第二実施例のシャドウマ
スク構体20において、マスクフレーム21がシャドウ
マスク22に与える張力のX−X’軸(図11)に沿っ
た分布である。本発明の第二実施例のシャドウマスク構
体20においてシャドウマスク22の張力分布を平坦化
する作用は、本発明の第一実施例のシャドウマスク構体
10で説明したものと同じである。しかし本発明の第二
実施例のシャドウマスク22においては低剛性域22F
を糸巻き形にしてシャドウマスク22中央部まで施した
ことにより、より効果が顕著となってシャドウマスク2
2中央部(図13のCENTER位置)の張力の凹みが
解消され、張力分布が一山型となった。これによりさら
にシャドウマスク22の振動の減衰が速くなり、カラー
ブラウン管の色純度低下が速やかに収まるようになっ
た。なおカラーブラウン管画面両端の異常発光が発生し
ない効果も本発明の第一実施例のシャドウマスク構体1
0と同じである。
スク構体20において、マスクフレーム21がシャドウ
マスク22に与える張力のX−X’軸(図11)に沿っ
た分布である。本発明の第二実施例のシャドウマスク構
体20においてシャドウマスク22の張力分布を平坦化
する作用は、本発明の第一実施例のシャドウマスク構体
10で説明したものと同じである。しかし本発明の第二
実施例のシャドウマスク22においては低剛性域22F
を糸巻き形にしてシャドウマスク22中央部まで施した
ことにより、より効果が顕著となってシャドウマスク2
2中央部(図13のCENTER位置)の張力の凹みが
解消され、張力分布が一山型となった。これによりさら
にシャドウマスク22の振動の減衰が速くなり、カラー
ブラウン管の色純度低下が速やかに収まるようになっ
た。なおカラーブラウン管画面両端の異常発光が発生し
ない効果も本発明の第一実施例のシャドウマスク構体1
0と同じである。
【0038】図14は本発明の第二実施例のシャドウマ
スク構体20に用いられる第一変形例のシャドウマスク
221の平面図、図15は図14に示したシャドウマス
ク221の左下1/4部分の拡大平面図である。図1
4、図15において有孔域221D内の多数の221H
は電子ビーム通過孔、低剛性域221F内の多数の22
1Iおよび221Jはシャドウマスク221を貫通しな
いハーフエッチング溝である。本発明の第二実施例の第
一変形例のシャドウマスク221の構成、作用は本発明
の第一実施例の第一変形例のシャドウマスク121の構
成、作用と低剛性域221Fの形状以外は同じであるた
め説明を省略する。ただし効果は本発明の第一実施例の
第一変形例のシャドウマスク121より顕著で、本発明
の第二実施例のシャドウマスク22と同じレベルであ
る。
スク構体20に用いられる第一変形例のシャドウマスク
221の平面図、図15は図14に示したシャドウマス
ク221の左下1/4部分の拡大平面図である。図1
4、図15において有孔域221D内の多数の221H
は電子ビーム通過孔、低剛性域221F内の多数の22
1Iおよび221Jはシャドウマスク221を貫通しな
いハーフエッチング溝である。本発明の第二実施例の第
一変形例のシャドウマスク221の構成、作用は本発明
の第一実施例の第一変形例のシャドウマスク121の構
成、作用と低剛性域221Fの形状以外は同じであるた
め説明を省略する。ただし効果は本発明の第一実施例の
第一変形例のシャドウマスク121より顕著で、本発明
の第二実施例のシャドウマスク22と同じレベルであ
る。
【0039】図16は本発明の第二実施例のシャドウマ
スク構体20に用いられる第二変形例のシャドウマスク
222の平面図、図17(a)、(b)は図16に示し
たシャドウマスク222のX−X’(図16)に沿う部
分拡大断面図である。図16において有孔域222D内
の多数の222Hは電子ビーム通過孔、斜線を施した低
剛性域222Fにはシャドウマスク221を貫通しない
全面ハーフエッチングがなされている。図17に低剛性
域222Fの全面ハーフエッチングの断面形状を二種類
(a)、(b)示す。第一の形状(a)はハーフエッチ
ングの深さが低剛性域222F全面で一様なものであ
る。その深さはたとえばシャドウマスク222の厚さの
50%である、0.05mmである。第二の形状(b)
はハーフエッチングの深さがシャドウマスク短辺222
Bの近くで深く、シャドウマスク222の中央部に近づ
くにしたがい浅くなるものである。その深さはたとえば
シャドウマスク短辺222Bの近傍で0.05mm、シ
ャドウマスク222の中央部側で0.01mmである。
本第二変形例のシャドウマスク222においても、本発
明の第二実施例のシャドウマスク22と同等の張力分布
改善効果が得られる。
スク構体20に用いられる第二変形例のシャドウマスク
222の平面図、図17(a)、(b)は図16に示し
たシャドウマスク222のX−X’(図16)に沿う部
分拡大断面図である。図16において有孔域222D内
の多数の222Hは電子ビーム通過孔、斜線を施した低
剛性域222Fにはシャドウマスク221を貫通しない
全面ハーフエッチングがなされている。図17に低剛性
域222Fの全面ハーフエッチングの断面形状を二種類
(a)、(b)示す。第一の形状(a)はハーフエッチ
ングの深さが低剛性域222F全面で一様なものであ
る。その深さはたとえばシャドウマスク222の厚さの
50%である、0.05mmである。第二の形状(b)
はハーフエッチングの深さがシャドウマスク短辺222
Bの近くで深く、シャドウマスク222の中央部に近づ
くにしたがい浅くなるものである。その深さはたとえば
シャドウマスク短辺222Bの近傍で0.05mm、シ
ャドウマスク222の中央部側で0.01mmである。
本第二変形例のシャドウマスク222においても、本発
明の第二実施例のシャドウマスク22と同等の張力分布
改善効果が得られる。
【0040】図18は本発明の第三実施例のシャドウマ
スク構体30の斜視図である。図18において31はマ
スクフレーム、32はシャドウマスク、32Aはシャド
ウマスク長辺、32Bはシャドウマスク短辺、32Cは
シャドウマスク溶接部、32D(長方形破線内)はシャ
ドウマスク有孔域、32E(長方形破線外)はシャドウ
マスク無孔域、32F(半月形破線内)はハーフエッチ
ングによりシャドウマスク32の剛性を低くした低剛性
域、33はマスク支持体である。ここで第三実施例の特
徴は前記マスク支持体33を有することである。前記マ
スク支持体33の作用効果については後述する。なお本
発明の第三実施例のシャドウマスク構体30は19型カ
ラーブラウン管用である。
スク構体30の斜視図である。図18において31はマ
スクフレーム、32はシャドウマスク、32Aはシャド
ウマスク長辺、32Bはシャドウマスク短辺、32Cは
シャドウマスク溶接部、32D(長方形破線内)はシャ
ドウマスク有孔域、32E(長方形破線外)はシャドウ
マスク無孔域、32F(半月形破線内)はハーフエッチ
ングによりシャドウマスク32の剛性を低くした低剛性
域、33はマスク支持体である。ここで第三実施例の特
徴は前記マスク支持体33を有することである。前記マ
スク支持体33の作用効果については後述する。なお本
発明の第三実施例のシャドウマスク構体30は19型カ
ラーブラウン管用である。
【0041】マスクフレーム31は厚さ2.5mmの高
剛性金属で、具体的には13クロムステンレス材または
クロムモリブデン鋼が適切である。シャドウマスク32
は厚さ0.1mmの低熱膨張率金属で、具体的にはイン
バーが適切である。マスク支持体33は厚さ3mmの低
熱膨張率金属で、具体的にはシャドウマスク32と熱膨
張率が等しいことが望ましいので、シャドウマスク32
と同じ材料であるインバーが適切である。シャドウマス
ク32はマスク支持体33の端面(シャドウマスク溶接
部32C)にシーム溶接されている。シャドウマスク構
体30の概略寸法は長辺360mm、短辺270mm、
高さ43mmである。
剛性金属で、具体的には13クロムステンレス材または
クロムモリブデン鋼が適切である。シャドウマスク32
は厚さ0.1mmの低熱膨張率金属で、具体的にはイン
バーが適切である。マスク支持体33は厚さ3mmの低
熱膨張率金属で、具体的にはシャドウマスク32と熱膨
張率が等しいことが望ましいので、シャドウマスク32
と同じ材料であるインバーが適切である。シャドウマス
ク32はマスク支持体33の端面(シャドウマスク溶接
部32C)にシーム溶接されている。シャドウマスク構
体30の概略寸法は長辺360mm、短辺270mm、
高さ43mmである。
【0042】図19は本発明の第四実施例のシャドウマ
スク構体40の斜視図である。図19において41はマ
スクフレーム、42はシャドウマスク、42Aはシャド
ウマスク長辺、42Bはシャドウマスク短辺、42Cは
シャドウマスク溶接部、42D(長方形破線内)はシャ
ドウマスク有孔域、42E(長方形破線外)はシャドウ
マスク無孔域、42F(糸巻き形破線内)はハーフエッ
チングによりシャドウマスク42の剛性を低くした低剛
性域、43はマスク支持体である。ここで第四実施例の
特徴は前記マスク支持体43を有することである。前記
マスク支持体43の作用効果についても後述する。本発
明の第四実施例のシャドウマスク構体40の材料、寸法
は本発明の第三実施例のシャドウマスク構体30と同じ
である。
スク構体40の斜視図である。図19において41はマ
スクフレーム、42はシャドウマスク、42Aはシャド
ウマスク長辺、42Bはシャドウマスク短辺、42Cは
シャドウマスク溶接部、42D(長方形破線内)はシャ
ドウマスク有孔域、42E(長方形破線外)はシャドウ
マスク無孔域、42F(糸巻き形破線内)はハーフエッ
チングによりシャドウマスク42の剛性を低くした低剛
性域、43はマスク支持体である。ここで第四実施例の
特徴は前記マスク支持体43を有することである。前記
マスク支持体43の作用効果についても後述する。本発
明の第四実施例のシャドウマスク構体40の材料、寸法
は本発明の第三実施例のシャドウマスク構体30と同じ
である。
【0043】シャドウマスクの振動減衰に関する作用、
効果については、本発明の第三実施例のシャドウマスク
構体30は本発明の第一実施例のシャドウマスク構体1
0と、また、本発明の第四実施例のシャドウマスク構体
40は本発明の第二実施例のシャドウマスク構体20と
同じである。しかし、本発明の第三実施例のシャドウマ
スク構体30、第四実施例のシャドウマスク構体40は
各々マスク支持体33、43を有するため、本発明の第
一実施例のシャドウマスク構体10、第二実施例のシャ
ドウマスク構体20に無い優れた特徴があるのでそれを
以下に説明する。
効果については、本発明の第三実施例のシャドウマスク
構体30は本発明の第一実施例のシャドウマスク構体1
0と、また、本発明の第四実施例のシャドウマスク構体
40は本発明の第二実施例のシャドウマスク構体20と
同じである。しかし、本発明の第三実施例のシャドウマ
スク構体30、第四実施例のシャドウマスク構体40は
各々マスク支持体33、43を有するため、本発明の第
一実施例のシャドウマスク構体10、第二実施例のシャ
ドウマスク構体20に無い優れた特徴があるのでそれを
以下に説明する。
【0044】本発明の第一実施例のシャドウマスク構体
10、第二実施例のシャドウマスク構体20において
は、シャドウマスク12、22が直接マスクフレーム1
1、21に溶接されている。シャドウマスク12、22
が熱膨張率の小さいインバー(室温で約1.2ppm/
℃)である一方、マスクフレーム11、21は熱膨張率
がその約10倍の13クロムステンレスまたはクロムモ
リブデン鋼である。カラーブラウン管の使用中は電子ビ
ームがシャドウマスク12、22に衝突し、シャドウマ
スク12、22およびマスクフレーム11、21の温度
が最高100℃程度まで上昇する。そのため特に動作温
度が高い場合、また特に画面輝度を高くした場合、シャ
ドウマスク12、22とマスクフレーム11、21との
間に熱膨張の不整合が発生し、シャドウマスク12、2
2が歪んで輝度、色純度が低下する恐れがある。
10、第二実施例のシャドウマスク構体20において
は、シャドウマスク12、22が直接マスクフレーム1
1、21に溶接されている。シャドウマスク12、22
が熱膨張率の小さいインバー(室温で約1.2ppm/
℃)である一方、マスクフレーム11、21は熱膨張率
がその約10倍の13クロムステンレスまたはクロムモ
リブデン鋼である。カラーブラウン管の使用中は電子ビ
ームがシャドウマスク12、22に衝突し、シャドウマ
スク12、22およびマスクフレーム11、21の温度
が最高100℃程度まで上昇する。そのため特に動作温
度が高い場合、また特に画面輝度を高くした場合、シャ
ドウマスク12、22とマスクフレーム11、21との
間に熱膨張の不整合が発生し、シャドウマスク12、2
2が歪んで輝度、色純度が低下する恐れがある。
【0045】一方本発明の第三実施例のシャドウマスク
構体30、第四実施例のシャドウマスク構体40におい
ては、シャドウマスク32、42が、同じ熱膨張率のマ
スク支持体33、43に溶接されているため、シャドウ
マスク32、42とマスク支持体33、43の間に熱膨
張の不整合が発生しない。そのため動作温度が高い場
合、また画面輝度の高い場合にもシャドウマスク32、
42が歪む恐れは無く、常に色純度の安定した画像が得
られる。これが本発明の第三実施例のシャドウマスク構
体30、第四実施例のシャドウマスク構体40の優れた
特徴である。この結果本発明の第三実施例のシャドウマ
スク構体30、第四実施例のシャドウマスク構体40を
備えたカラーブラウン管では動作条件に関係なく安定し
て高品質の輝度、色純度が得られる。
構体30、第四実施例のシャドウマスク構体40におい
ては、シャドウマスク32、42が、同じ熱膨張率のマ
スク支持体33、43に溶接されているため、シャドウ
マスク32、42とマスク支持体33、43の間に熱膨
張の不整合が発生しない。そのため動作温度が高い場
合、また画面輝度の高い場合にもシャドウマスク32、
42が歪む恐れは無く、常に色純度の安定した画像が得
られる。これが本発明の第三実施例のシャドウマスク構
体30、第四実施例のシャドウマスク構体40の優れた
特徴である。この結果本発明の第三実施例のシャドウマ
スク構体30、第四実施例のシャドウマスク構体40を
備えたカラーブラウン管では動作条件に関係なく安定し
て高品質の輝度、色純度が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシャドウ
マスク構体は、シャドウマスクの短辺形状を変更するこ
となく、シャドウマスクの低剛性域を、シャドウマスク
の短辺近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは無いよ
うに分布させたことにより、シャドウマスクの張力分布
は良好となり、シャドウマスクの振動の減衰はより速や
かになる。さらにシャドウマスク短辺が直線状であるた
め画面両端異常発光の問題も発生しない。したがって本
発明のシャドウマスク構体を備えたカラーブラウン管は
スピーカー等の外部振動にシャドウマスクが共振して
も、振動減衰が速いため色純度低下が少なくそれだけ画
質が良好である。
マスク構体は、シャドウマスクの短辺形状を変更するこ
となく、シャドウマスクの低剛性域を、シャドウマスク
の短辺近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは無いよ
うに分布させたことにより、シャドウマスクの張力分布
は良好となり、シャドウマスクの振動の減衰はより速や
かになる。さらにシャドウマスク短辺が直線状であるた
め画面両端異常発光の問題も発生しない。したがって本
発明のシャドウマスク構体を備えたカラーブラウン管は
スピーカー等の外部振動にシャドウマスクが共振して
も、振動減衰が速いため色純度低下が少なくそれだけ画
質が良好である。
【図1】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体の
斜視図
斜視図
【図2】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体の
シャドウマスクの平面図
シャドウマスクの平面図
【図3】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体の
シャドウマスクの部分拡大平面図
シャドウマスクの部分拡大平面図
【図4】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体の
シャドウマスクの部分拡大断面図
シャドウマスクの部分拡大断面図
【図5】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体に
おいてマスクフレームがシャドウマスクに与える張力分
布図
おいてマスクフレームがシャドウマスクに与える張力分
布図
【図6】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体に
用いられる第一変形例のシャドウマスクの平面図
用いられる第一変形例のシャドウマスクの平面図
【図7】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体に
用いられる第一変形例のシャドウマスクの部分拡大平面
図
用いられる第一変形例のシャドウマスクの部分拡大平面
図
【図8】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体に
用いられる第二変形例のシャドウマスクの平面図
用いられる第二変形例のシャドウマスクの平面図
【図9】 本発明の第一実施例のシャドウマスク構体に
用いられる第二変形例のシャドウマスクの部分拡大断面
図
用いられる第二変形例のシャドウマスクの部分拡大断面
図
【図10】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
の斜視図
の斜視図
【図11】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
のシャドウマスクの平面図
のシャドウマスクの平面図
【図12】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
のシャドウマスクの部分拡大平面図
のシャドウマスクの部分拡大平面図
【図13】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
においてマスクフレームがシャドウマスクに与える張力
分布図
においてマスクフレームがシャドウマスクに与える張力
分布図
【図14】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
に用いられる第一変形例のシャドウマスクの平面図
に用いられる第一変形例のシャドウマスクの平面図
【図15】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
に用いられる第一変形例のシャドウマスクの部分拡大平
面図
に用いられる第一変形例のシャドウマスクの部分拡大平
面図
【図16】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
に用いられる第二変形例のシャドウマスクの平面図
に用いられる第二変形例のシャドウマスクの平面図
【図17】 本発明の第二実施例のシャドウマスク構体
に用いられる第二変形例のシャドウマスクの部分拡大断
面図
に用いられる第二変形例のシャドウマスクの部分拡大断
面図
【図18】 本発明の第三実施例のシャドウマスク構体
の斜視図
の斜視図
【図19】 本発明の第四実施例のシャドウマスク構体
の斜視図
の斜視図
【図20】 第一従来例のシャドウマスク構体の斜視図
【図21】 第一従来例のシャドウマスク構体のシャド
ウマスクの平面図
ウマスクの平面図
【図22】 第一従来例のシャドウマスク構体のシャド
ウマスクの部分拡大断面図
ウマスクの部分拡大断面図
【図23】 第一従来例のシャドウマスク構体において
マスクフレームがシャドウマスクに与える張力分布図
マスクフレームがシャドウマスクに与える張力分布図
【図24】 第二従来例のシャドウマスク構体の斜視図
【図25】 第二従来例のシャドウマスク構体のシャド
ウマスクの平面図
ウマスクの平面図
【図26】 第二従来例のシャドウマスク構体において
マスクフレームがシャドウマスクに与える張力分布図
マスクフレームがシャドウマスクに与える張力分布図
【図27】 カラーブラウン管画面の平面図
【符号の説明】 10、20、30、40、50、60 シャドウマスク
構体 11、21、31、41、51、61 マスクフレーム 12、121、122、22、221、222、32、
42、52、62 シャドウマスク 12A、22A、32A、42A、52A、62A シ
ャドウマスク長辺 12B、22B、32B、42B、52B、62B シ
ャドウマスク短辺 12C、22C、32C、42C、52C シャドウマ
スク溶接部 12D、121D、122D、22D、221D、22
2D、32D、42D、52D、62D シャドウマス
ク有孔域 12E、22E、32E、42E、52E、62E シ
ャドウマスク無孔域 12F、121F、122F、22F、221F、32
F、42F 低剛性域 12H、121H、122H、22H、221H、22
2H 電子ビーム通過孔 12I、12J、22I、22J ハーフエッチング孔 121I、122J、221I、221J ハーフエッ
チング溝 33、43 マスク支持体 70 カラーブラウン管画面 71 シャドウマスク有孔域対応部 72 蛍光体のみの部分
構体 11、21、31、41、51、61 マスクフレーム 12、121、122、22、221、222、32、
42、52、62 シャドウマスク 12A、22A、32A、42A、52A、62A シ
ャドウマスク長辺 12B、22B、32B、42B、52B、62B シ
ャドウマスク短辺 12C、22C、32C、42C、52C シャドウマ
スク溶接部 12D、121D、122D、22D、221D、22
2D、32D、42D、52D、62D シャドウマス
ク有孔域 12E、22E、32E、42E、52E、62E シ
ャドウマスク無孔域 12F、121F、122F、22F、221F、32
F、42F 低剛性域 12H、121H、122H、22H、221H、22
2H 電子ビーム通過孔 12I、12J、22I、22J ハーフエッチング孔 121I、122J、221I、221J ハーフエッ
チング溝 33、43 マスク支持体 70 カラーブラウン管画面 71 シャドウマスク有孔域対応部 72 蛍光体のみの部分
Claims (9)
- 【請求項1】ほぼ長方形額縁状のマスクフレームと、 前記マスクフレームにその長辺を張架されたほぼ長方形
のシャドウマスクとからなるシャドウマスク構体におい
て、 前記シャドウマスクの低剛性域を、前記シャドウマスク
の短辺近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは中央部
近傍には存在しないように分布させたことを特徴とする
シャドウマスク構体。 - 【請求項2】ほぼ長方形額縁状のマスクフレームと、 ほぼ長方形のシャドウマスクとからなるシャドウマスク
構体において、 前記マスクフレームの長辺に一対のマスク支持体が備え
られ、 前記シャドウマスクの長辺が前記マスク支持体に張架さ
れ、 前記シャドウマスクの低剛性域を、前記シャドウマスク
の短辺近傍で広く、中央部近傍で狭く、もしくは中央部
近傍には存在しないように分布させたことを特徴とする
シャドウマスク構体。 - 【請求項3】請求項1〜2記載のシャドウマスク構体に
おいて、 前記シャドウマスクの低剛性域の形状が、前記シャドウ
マスクの短辺の中心線に対して、ほぼ対称なほぼ半月形
であることを特徴とするシャドウマスク構体。 - 【請求項4】請求項1〜2記載のシャドウマスク構体に
おいて、 前記シャドウマスクの低剛性域の形状が、前記シャドウ
マスクの短辺の中心線に対して、ほぼ対称なほぼ糸巻き
形であることを特徴とするシャドウマスク構体。 - 【請求項5】請求項1〜4記載のシャドウマスク構体に
おいて、 前記シャドウマスクの剛性を低くする手段が、前記シャ
ドウマスクを貫通しないハーフエッチング孔またはハー
フエッチング溝の配列であることを特徴とするシャドウ
マスク構体。 - 【請求項6】請求項1〜4記載のシャドウマスク構体に
おいて、 前記シャドウマスクの剛性を低くする手段が、低剛性域
全面にわたり、前記シャドウマスクを貫通しないハーフ
エッチングを施して、前記シャドウマスクの厚さを減じ
たことであることを特徴とするシャドウマスク構体。 - 【請求項7】請求項1記載のシャドウマスク構体におい
て、 前記シャドウマスクの材質が低熱膨張率金属であり、 前記マスクフレームの材質が高剛性金属であることを特
徴とするシャドウマスク構体。 - 【請求項8】請求項2記載のシャドウマスク構体におい
て、 前記シャドウマスクおよびマスク支持体の材質が低熱膨
張率金属であり、 前記マスクフレームの材質が高剛性金属であることを特
徴とするシャドウマスク構体。 - 【請求項9】請求項1〜8記載のいずれかのシャドウマ
スク構体を備えたカラーブラウン管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000057951A JP2001243892A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | シャドウマスク構体およびカラーブラウン管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000057951A JP2001243892A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | シャドウマスク構体およびカラーブラウン管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001243892A true JP2001243892A (ja) | 2001-09-07 |
Family
ID=18578614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000057951A Pending JP2001243892A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | シャドウマスク構体およびカラーブラウン管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001243892A (ja) |
-
2000
- 2000-02-29 JP JP2000057951A patent/JP2001243892A/ja active Pending
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