JP2001243374A - クライアント中心のインターネット・ショッピングのシステム、方法およびプログラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明のシステム、方法およびプログラムは、
コンピュータのネットワーク中のクライアントがいくつ
かのウェブ・サーバ間にまたがる複数の業者とともに業
者からの製品の購入のための電子取引に参加することを
可能にする。クライアントは、ある業者とのある取引
を、別の業者との別の取引の結果に依存して行うことが
できるようになる。より具体的には、いずれかの業者か
ら入手可能であり、クライアントを使用して顧客によっ
て選択された各商品が、それに対応する状態を有する別
々のオブジェクトとしてクライアントのところで表現さ
れる。 【解決手段】買い、確保または条件付きの状態が、ウェ
ブ・サーバにおける対応するオブジェクトをロックし
て、現在の顧客がそれを活用している間、その特定の品
物に関して別の顧客との別の取引が起こらないようにす
る。条件付き状態は、別の業者が現在の顧客とで交わし
た以前の取引をキャンセルするため、業者に信号を送っ
てその別の業者に接触することを支援する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子商取引に関
し、より具体的には、クライアントが、ある業者のウェ
ブ・サーバとの取引を、別の業者のウェブ・サーバとの
取引の結果に依存して実行することを可能にし、それに
より、オンライン買い物客が、別の業者とでより好条件
の買い得品を見つけた場合に購入をキャンセルしたり、
別の業者との以前の購入取引をキャンセルすることがで
きる場合に購入を進めたりすることを可能にするための
システム、方法およびプログラムに関する。

【０００２】

【従来の技術】計算装置が世界中で広がり続けるにつ
れ、それらの装置を接続するネットワークの使用もまた
増加し続ける。計算装置は、大きなメインフレーム・コ
ンピュータ、ワークステーション、パーソナル・コンピ
ュータ、ラップトップおよび他の携帯式装置、たとえば
無線電話、パーソナル・デジタル・アシスタント、自動
車ベースのコンピュータなどを含む。そのような携帯式
計算装置は「パーベイシブ」(pervasive)装置とも呼ば
れる。本明細書で使用する「コンピュータ」または「計
算装置」とは、プロセッサおよび何らかのタイプのメモ
リを含むような装置をいう。計算装置を接続するネット
ワークは、線、たとえば銅線または光ファイバ・ケーブ
ルを使用して形成される「有線」ネットワークであって
もよいし、地上および／または衛星ベースの無線伝送リ
ンクを利用する無線ネットワークであってもよいし、有
線ネットワーク部と無線ネットワーク部との組み合わせ
であってもよい。多くのそのようなネットワークは、
「サーバ」計算装置が「クライアント」計算装置によっ
て要求されるリソース、たとえばファイル、周辺装置ま
たは処理能力を管理する、クライアント／サーバ・アー
キテクチャを使用して編成することができる。「プロキ
シーサーバ」が、他の機械、たとえばクライアントまた
はサーバに代わって動作することができる。

【０００３】広く使用されているネットワークがインタ
ーネットである。当初は「相互接続ネットワーク」の集
合体と呼ばれていたインターネットは、データ転送およ
び送り側ネットワークから受け側ネットワークによって
使用されるプロトコルへのメッセージの変換を扱うゲー
トウェイによって結合された、おそらくは異種のコンピ
ュータ・ネットワークのセットである。頭を大文字にす
ると、「Internet」は、ＴＣＰ／ＩＰスイートまたはプ
ロトコル・スイートを使用するネットワークおよびゲー
トウェイの集合体をいう。

【０００４】現在、インターネットを介してデータを転
送するのにもっとも一般的に使用される方法は、ワール
ド・ワイド・ウェブ環境（以下「ウェブ」と呼ぶ）を使
用する方法である。情報を転送するための他のインター
ネット・リソース、たとえばファイル転送プロトコル
（ＦＴＰ）およびGopherが存在するが、ウェブほどの人
気を博してはいない。ウェブ環境では、サーバおよびク
ライアントが、種々のデータ・ファイル（たとえばテキ
スト、静止画、音声、動画など）の転送を扱うための公
知のプロトコルであるハイパーテキスト転送プロトコル
（ＨＴＴＰ）を使用してデータ転送を実施する。

【０００５】本明細書中、「電子商取引」とは、通信ネ
ットワーク、たとえばインターネットによって相互接続
されたコンピュータを使用する商業活動をいう。インタ
ーネット独特の特性のおかげで、インターネットを介し
て商取引を実施することは、新たな問題および新たなチ
ャンスを提示する。

【０００６】現実の物理世界における買い物は、従来、
多くの要因を伴うものであった。一般に、多くの人々に
とっての買い物体験は、価格交渉、業者間での価格の比
較、ある店で商品を一定期間確保しておく間に他の店を
訪れて類似品の価格および品質を比較する能力、何らか
の理由で気に入らなかった場合に返品する能力ならびに
返金手段および手順の存在を含む。

【０００７】現実のシナリオでは、確約した取引（たと
えば購入）のキャンセルはしばしば必要なことである。
現在、多くの業者は、製品が発送されていないうちは、
注文のキャンセルを認めている。しかし、これは通常、
その業者に電話することを伴う。同様に、電子商取引業
者の中にも、製品が発送されていないうちは、電子的キ
ャンセルを許容するところがある。さらには、買い手
が、取引をキャンセルし、別の業者から買おうとして
も、取引がキャンセルされる時点の間に、その別の業者
から商品が入手できなくなるおそれもある。

【０００８】取引に伴う一つのウェブ・サーバを有する
現在の電子商取引システムは、次のように取引をキャン
セルすることができる。まず、時間ｔ１で、クライアン
トがハイパーリンクをクリックして、電子商取引サーバ
から自分の注文状態を出す。次に、時間ｔ２で、電子商
取引サーバがＨＴＴＰ要求を受ける。時間ｔ３で、電子
商取引サーバが情報を処理し、ページを送り始める。時
間ｔ４で、クライアントがそのページを受け、表示す
る。時間ｔ５で、クライアントが、取引をキャンセルす
るための何らかの要素（たとえばボタン）をクリックす
る。時間ｔ６で、電子商取引サーバが、取引をキャンセ
ルするためのＨＴＴＰ要求を受ける。時間ｔ７で、電子
商取引サーバが取引をキャンセルし、クライアントに通
知を送る。時間ｔ８で、クライアントがその通知を受
け、表示する。

【０００９】上記方式の問題は、サーバが、時間ｔ３で
情報を送るが、時間ｔ６でしかキャンセル要求を受けら
れないことである。すなわち、サーバは、情報が時間ｔ
３と時間ｔ６との間で変化しないよう、対応するデータ
およびそれに対する処理をロックしなければならない。
これは、データベース・システムでしばしば遭遇する一
般的な問題であることが理解される。ロックされないな
らば、ウェブ・クライアントは、誤った情報に基づいて
取引をキャンセルしようとするかもしれない。それが、
電子商取引におけるクライアントからの否定的な意見お
よび信頼の欠如を生み出すことになる。加えて、時間依
存型取引は、すべてとはいえないにしても多くの商業分
野である程度は重要であり、他の商業分野、たとえば鞘
取り取引にとってはさらに重要である。

【００１０】現実の物理世界では、買い物客が買い物体
験の中心にあり、買い物する決定または、小売り業者の
要件または規定が買い物客にとって得とはいえない場合
には、買い物しない決定を下す。それとは逆に、従来技
術の電子商取引システムは、いわば「業者中心的」であ
る。電子商取引の業者中心的性質は、今日提供されてい
る電子商取引方法の多くが電子商取引サーバ、すなわち
業者のサーバのためのものであり、買い手のクライアン
トのためのものではないという事実によって明らかにな
る。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、電子商取引買い物客のために、業者を中心にし
てではなく、買い物客を中心にしてめぐるような「買い
物客中心的」（本明細書では「クライアント中心的」と
もいう）買い物体験を提供することである。

【００１２】本発明のさらなる目的は、インターネット
ベースの電子商取引システムにおいてクライアントが複
数の業者およびウェブ・サーバ間にまたがって信頼しう
る依存型取引を実施することを可能にすることである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明の好ましい実施態
様は、クライアントが複数のウェブ・サーバ間にまたが
って信頼しうる依存型取引を実施することを可能にす
る。ウェブ・クライアントに対し、ウェブ・サーバ中の
レコードの適切なロックおよびロック解除を実施するた
めの便宜が提供される。これは、ウェブ・クライアント
が、あるウェブ・サーバとの取引を、別のウェブ・サー
バとの取引の結果に依存して実施することを可能にす
る。このような状況は、ウェブ・クライアントが、他の
業者とでより好条件の買い得品を見つけたため、購入を
キャンセルしたいときに生じるかもしれない。

【００１４】より具体的には、顧客（本明細書では、
「買い手」または「消費者」とも呼ぶ）によって使用さ
れるクライアント・システムが、業者によって使用され
る一つ以上のサーバとネットワークを介して通信して、
顧客と業者との間の取引を実施することが可能になる。
業者の在庫にある各商品が、オブジェクトまたは他の表
現によって表される。クライアント・システムは、いず
れかの業者から顧客によって選択された商品ごとにオブ
ジェクトまたは他の表現のインスタンスのコピーを表示
する。商品は、複数のサーバ間にまたがる複数の業者か
らクライアントのところに収集される。ある業者から商
品を選択すると、顧客はまた、その商品を表すオブジェ
クトの状態を選択する。商品が業者から入手可能である
ならば、その業者におけるオブジェクトの状態はこの入
手可能性を反映する。顧客が入手可能な商品を選択する
と、顧客は、入手可能状態を新たな状態に変更する状態
を選択することができる。選択可能な状態は、顧客がそ
の商品の購入取引を実行することを望むことを示す状
態、たとえば「買い」状態または顧客が、購入の決定を
思案する間その商品を確保することを望むことを示す状
態、たとえば「確保」状態または顧客が、同一または異
なる業者との以前の取引をキャンセルすることができる
場合にのみ、商品を購入または確保することを望む状
態、たとえば「条件付き」状態を含む。

【００１５】商品および状態がクライアント・システム
で顧客によって選択されると、サーバにおける商品のオ
ブジェクトのインスタンスの状態が「入手可能」状態か
ら選択された状態に変更される。これが商品および対応
するデータをロックして、他の顧客およびクライアント
・システムに利用させないようにする。

【００１６】上記で「条件付き」状態と称した状態は、
当該商品を所有する業者に対し、顧客が、以前の取引を
キャンセルすることができるならば、当該商品を購入す
ることを望むことを示す。顧客は、所有する業者に対
し、以前の業者の識別名および以前の取引で購入した商
品の識別名を送る。所有する業者が以前の業者に接触し
て、識別された取引をキャンセルする。所有する業者が
以前の業者に譲歩金を提供して、以前の業者が以前の取
引をキャンセルするよう誘うこともできる。譲歩金は、
以前の所有者が被った取引費用、おそらくはそれ以上の
額をカバーするかもしれない。所有する業者は、譲歩金
を提供して売上げおよび顧客の取引を得る。以前の取引
がキャンセルされるならば、オブジェクトの状態を変更
して、以前の取引がキャンセルされ、商品が今や「確
保」または「買い」状態を反映するというような別の商
品に対する条件が満たされたことを示す通知がクライア
ントに送られる。実施態様によっては、キャンセルの通
知を受けしだい、以前の商品のオブジェクトをクライア
ントの商品の集合から自動的に削除してもよい。本発明
の電子商取引システム、方法およびプログラムは、買い
物体験が、ａ）「注文キャンセル」方法を提供し、ある
業者との取引がそれ以前に異なる業者とで行われた取引
に依存する「依存型取引」の方法を提供することによ
る、業者間にまたがる競合的買い物、ｂ）業者どうしが
互いに接触して注文キャンセルのための「譲歩金」を提
供することができる、売り手間での製品譲渡ならびに
ｃ）多くの業者からの商品を含む、クライアントのとこ
ろで維持される「クライアント中心的」ショッピング・
カートを含むことを可能にする「クライアント中心的」
特徴を有する。

【００１７】本発明のクライアント中心的電子商取引実
施態様は、買い物客が買い物体験を支配する感じを与え
ることにより、また、買い物客が、各別々の業者とで別
々に取引するのではなく、多くの業者から買い物するこ
とを可能にすることにより、買い物客にとって買い物の
心理的側面を改善する。一つの実施態様は、クライアン
トが価格および製品の比較を簡単かつ自動的に実施する
ことを可能にする、異なるウェブ・サーバ上の異なる業
者間にまたがるショッピング・カートを使用する。「注
文キャンセル」および「依存型取引」方法は、インター
ネット買い物客が異なる業者間にまたがって買い得品を
求めて買い物することを容易に可能にする。

【００１８】本発明およびその利点をより完全に理解す
るため、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照され
たい。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下の記載では、本明細書の一部
を形成し、本発明のいくつかの実施態様を示す添付図面
を参照する。本発明の範囲を逸することなく、他の実施
態様を利用してもよいし、構造および動作上の変更を加
えてもよいことが理解されよう。

【００２０】図１は、本発明を具現化する「クライアン
ト中心的」電子商取引インフラストラクチャのブロック
図を示す。一つの買い手ウェブ・クライアント１０１が
対話することができる複数の電子商取引サーバ１１０、
１２０がある。各電子商取引ウェブ・サーバは、通常、
データベース１１１、１２１およびいくつかの「イント
ラネット」もしくは「インターネット」ベースの「注文
実行ステーション」ウェブ・クライアント１１２、１２
２、１３２に接続している。注文実行ステーションは、
取引または取引の一部に対する実時間更新を可能にす
る。たとえば、United Parcel Serviceは、１２０の
ような中央電子商取引サーバを有するかもしれない。そ
の従業員は、種々の配達段階が完了するごとにデータを
「注文実行ステーション」ウェブ・クライアント１２
２、１２３に入力することにより、配達の状態を更新す
るであろう。同様に、全国的な小売りチェーンは、注文
実行ステーションをインターネットを介してその中央ウ
ェブ・サーバに接続しているかもしれない。

【００２１】注文キャンセルおよび依存型取引以下、図
１および図２を参照しながら、確約した取引、たとえば
購入をキャンセルする買い手の希望を実行するための好
ましい実施態様の方法、手段およびプログラム機能を説
明する。たとえば、買い手ウェブ・クライアント１０１
は、あるウェブ・サーバ１１０との取引をキャンセルす
ることを望むが、買い手が別のウェブ・サーバ１２０と
の取引を完了することができる場合のみ、それを実行す
ことを望むかもしれない。本発明の好ましい実施態様で
は、注文キャンセルは、依存型取引を解消するための技
術を含む。

【００２２】一つの実現方法は、分散オブジェクトを使
用する方法である。今日行われいる労力に基づくと、分
散オブジェクトは、次世代ＨＴＴＰプロトコルの核心的
特徴になると思われる。解消依存型取引はまた、従来の
データベース・ロックおよびロック解除機構によって実
現することができる。しかし、これらは通常、クライア
ントではなくデータベース・サーバによって管理され、
実行される。

【００２３】図２は、注文キャンセルを含む、買い手と
複数の業者との間の取引の流れを示す。まず、買い手
が、業者＃１とで商品Ａ１を確保し、買い物を続ける
（２０１）。買い手は、業者＃２とで類似品Ａ２をより
好条件の買い得品として見つけるならば、業者＃２とで
商品Ａ２を確保する（２０２）。買い手は、業者＃１と
の商品Ａ１をキャンセルし、買い物を続ける（２０
３）。買い手は、業者＃３とで類似品Ａ３をさらに好条
件の買い得品として見つけるならば、業者＃３とで商品
Ａ３を確保する（２０４）。買い手は、業者＃２との商
品Ａ２をキャンセルし（２０５）、業者＃３から商品Ａ
３を買う（２０６）。

【００２４】図３は、別の取引の流れの実施態様を示
す。買い手が、売り手＃１からの商品Ｃ１、たとえば椅
子を５０ドルで注文する（３０１）。この例では、買い
手は確保を要求せず、商品Ｃ１を買う。状態１は「買わ
れた」である。次に、買い手は、売り手＃２から類似品
Ｃ２、たとえば異なる椅子を４５ドルで注文し、確保を
要求する（３０２）。状態２は「確保」である。そこ
で、買い手は、売り手＃１からの商品Ｃ１のキャンセル
を要求する（３０３）。キャンセルは許可される。状態
１は「キャンセルされた」になる。買い手は、商品Ｃ２
を明示的に買うことができ、その場合、状態２は「確
保」から「買われた」に変わる（３０４）。所定期間
Ｔ、たとえば５時間以内に買い手から明示的な動作がな
いならば、商品Ｃ２に対応する「確保」状態は、具体的
な実現態様に依存して自動的に「買われた」または「キ
ャンセルされた」に変わる。

【００２５】製品譲渡譲歩金 買い手が業者＃１との注文をキャンセルしたのち業者＃
２と接触して注文を入れる代わりに、本発明の好ましい
実施態様は、図４を参照して説明するような取引の流れ
を可能にする。まず、買い手が、業者＃２に対し、業者
＃１とで以前に交わした電子取引が業者＃２によってキ
ャンセルされるという条件で注文を入れる（４０１）。
業者＃２のウェブ・サーバが業者＃１のウェブ・サーバ
に接触し、所与の額の譲歩金を提供して、買い手の以前
の取引をキャンセルさせる（４０２）。業者＃１のウェ
ブ・サーバがその申し出を受けるならば（４０３）、業
者＃２は買い手の注文を満たす（４０４）。

【００２６】業者間でのこの製品譲渡取引は、いずれの
当事者にも有益である。買い手は、最良の条件、たとえ
ば価格および／または入手性および／または保証などを
提供する選択された業者から希望の製品を取得する。業
者＃１は、その取引費用をおそらくはカバーするための
いくらかの金額を取得する。業者＃１はまた、買い手側
のごくわずかな労力で自動的な注文キャンセルを許すこ
とにより、良好な対顧客関係を確立する。業者＃２は、
さらなる売り上げを通じて利益を得ることは明白であ
る。

【００２７】クライアント中心的ショッピング・カート 本発明の好ましい実施態様は、依存型取引を使用する注
文キャンセルおよび製品譲渡譲歩金を含む上記取引の流
れを、クライアント中心的ショッピング・カートととも
に利用する。クライアント中心的ショッピング・カート
は、クライアント側のソフトウェアによって実現され
る。ショッピング・カートは、クライアントが競合的な
買い物を実行しやすいよう、異なる業者からの同等また
は類似品を同じグループにして維持する。クライアント
は、「クライアント中心的」ショッピング・カート中の
特定の商品をクリックすることにより、その商品が取り
出されたウェブ・サーバ・ページまで連れて行かれる。

【００２８】クライアント中心的ショッピング・カート
の例を以下に示す。

【００２９】 売り手：Amazon.com 売り手のショッピング・カート 商品ＩＤ ３４８７ 「風と共に去りぬ」 ＄１１．５０ 商品ＩＤ ３４３４ 「Ｃ＋＋プログラミング」 ＄１０．００

【００３０】 売り手：Bookseller.com 売り手のショッピング・カート 商品ＩＤ ＡＡＡＢ 「風と共に去りぬ」 ＄１３．００ 商品ＩＤ ＡＡ４５ 「Ｊａｖａプログラミング」 ＄３０．００

【００３１】 クライアント中心的ショッピング・カート 「風と共に去りぬ」Amazon.com 商品ＩＤ ３４８７ ＄１１．５０ 「風と共に去りぬ」Bookseller.com 商品ＩＤ ＡＡＡＢ ＄１３．００ 「Ｃ＋＋プログラミング」Amazon.com 商品ＩＤ ３４３４ ＄１０．００ 「Ｊａｖａプログラミング」Bookseller.com 商品ＩＤ ＡＡ４５ ＄３０．００

【００３２】実現態様 分散オブジェクトを使用して上記取引の流れを実行する
好ましい実施態様を説明する。ウェブ・サーバおよびウ
ェブ・クライアントが、これらの取引の流れを実行する
のに適当な機能を与えられる。本発明の本質および範囲
を逸することなく、好ましい実施態様に対して変更を加
えることもできる。同様に、他の実現態様および実施態
様を使用してもよい。たとえば、リレーショナルおよび
階層データベースを使用して、業者からの在庫品および
対応するデータをデータベース内のレコードとして記憶
し、操作し、アクセスし、ロックしてもよい。

【００３３】図５は、別々のウェブ・サーバ５０１、５
０２、５０３上の複数の業者、業者Ａ、業者Ｂ、業者Ｃ
を示す。業者は必ずしも別々のウェブ・サーバ上にいる
必要がないことが理解されよう。二つ以上の業者が同じ
ウェブ・サーバ上に存在することもできる。各業者は、
別の業者とでウェブ・サーバを共用するかしないかにか
かわらず、別個のＵＲＬを有している。

【００３４】ある業者に属する商品ごとに別個のオブジ
ェクトがある。たとえば商品＃１Ａ１、５１１は、これ
が業者Ａからの第一の商品、たとえば椅子であり、業者
のｎ個の椅子の在庫の中の第一の椅子商品であることを
示す。在庫の中の第三の椅子商品は、「商品１Ａ３」と
指定することができる。同様に、業者Ａからの机が「商
品２Ａｎ」５１３として図示されている（「ｎ」は、そ
れが机の在庫の中のどの特定の机であるのかを示す）。
本質的に、業者からの商品一つ一つが一意オブジェクト
として表される。

【００３５】具体的な実現態様に依存して、各オブジェ
クトは、以下の属性または状態―入手可能、確保、買
い、キャンセルおよび条件付き―のいくつかまたはすべ
てを有する。商品が「入手可能」であると示されるなら
ば、オブジェクトのインスタンスをクライアントにコピ
ーし、すなわち送り、クライアントのショッピング・カ
ートに入れることができる。ひとたびオブジェクトのイ
ンスタンスがクライアントに送られると、オブジェクト
の状態は「確保」または「買い」または「条件付き」の
いずれかに変わる。状態が変わると、その特定のオブジ
ェクトはもはや入手可能ではなく、別のクライアントに
送ることはできない。クライアントまたは別の業者が、
取引をキャンセルするためのメッセージをウェブ・サー
バに送ると、クライアントにおけるオブジェクトのイン
スタンスが削除され、ウェブ・サーバにおけるオブジェ
クトのインスタンスの状態が「キャンセルされた」に変
わる。ウェブ・サーバは、キャンセルを処理したのち、
そのオブジェクトの状態を「キャンセルされた」から
「入手可能」に変更し、それにより、そのオブジェクト
を別のクライアントにとって入手可能にする。

【００３６】オブジェクトの状態は、以下のシナリオに
沿って「条件付き」に変わることができる。クライアン
トは、業者、たとえば業者Ａに対し、クライアントが、
業者Ｂが業者Ｂとの商品１Ｂ１、５２１をキャンセルす
るならば、商品１Ａ１、５１１をその業者から買うこと
を望むことを示すメッセージを送ることができる。条件
付き状態のオブジェクト２５１１のコピーがクライアン
ト５５０に送られると、業者Ａにおける商品１Ａ１の状
態は「入手可能」から「条件付き」に変わる。クライア
ントは、クライアントから業者Ａへのメッセージの中
に、業者、業者からの商品および買い手を識別する必要
な情報を含めている。業者Ａは、商品および買い手を識
別し、その取引のキャンセルを要求するメッセージを識
別された業者、たとえば業者Ｂに送る。業者Ｂは、業者
Ｂにおけるオブジェクトの状態を「買われた」から「キ
ャンセルされた」に変更し、オブジェクトのコピーを買
い手のショッピング・カートから削除するメッセージを
買い手に送る。業者Ｂがキャンセルの処理を完了する
と、業者Ｂは、その商品のオブジェクト５２１の状態を
「キャンセルされた」から「入手可能」に変更する。そ
して、業者Ｂは、取引がキャンセルされたことを示すメ
ッセージを業者Ａに送る。業者Ａは、その商品５１１の
オブジェクトの状態を、買い手と業者Ａとの間の最初の
メッセージで示された買い手の希望に応じて「条件付
き」から「買われた」または「確保」に変更する。

【００３７】クライアントは、一つ以上のウェブ・サー
バ間にまたがる種々の業者からの商品を表す、指定され
た状態のオブジェクトを選択し、収集することが可能に
なる。商品（すなわちオブジェクト）が収集されるた
び、それは、収集された他の商品とともに、各商品の指
定された状態の表示とともにクライアントのところで表
示される。クライアントはまた、表示された商品のオブ
ジェクトのいずれかの状態を変更することが可能にな
る。状態が変わりしだい、クライアントは、状態が変わ
ったという指示を該当する業者に自動的に送る。これ
は、各オブジェクト上で選択可能な各状態に対応するＵ
ＲＬリンクを介して実施することができる。他の手段、
たとえばメッセージの送信を使用することもできる。選
択されたオブジェクトの初期状態およびその後に変更さ
れた状態に依存して、対応する業者のウェブ・サーバ
は、オブジェクトまたは対応するデータの必要なロック
を実行したり、必要な処理を実行したりする。

【００３８】図６〜８は、クライアントによって下され
た選択に応答して種々の取引のオブジェクトの状態を管
理するための、ウェブ・サーバにおける処理ステップ、
システム手段およびプログラム機能を示す。図６の６０
１で、ウェブ・サーバは、特定の商品に関するクライア
ントからの要求を待つ。商品に関する要求が出ると、ウ
ェブ・サーバは、商品６０２のために入手可能なオブジ
ェクトがあるかどうかを決定する（６０２）。ないなら
ば、その要求は拒否され、要求拒否メッセージがクライ
アントに返送される（６０３）。そして、ウェブ・サー
バは次の要求を待ち続ける（６０１）。商品が入手可能
であるならば、ウェブ・サーバは、要求のタイプを、確
保、買い、キャンセルまたは条件付きのいずれかとして
決定する（６０４）。

【００３９】確保要求の場合、以下のイベントが発生す
る。オブジェクトが入手可能であるならば、状態は確保
に変更され（６１３）、そのオブジェクトのコピーがク
ライアントに送られる（６１４）。タイマーを起動して
（６１５）所定期間内にオブジェクトに関して買いまた
はキャンセル要求が受けられるかどうかを判定する（６
１６）。時間切れならば（６１７）、確保状態はキャン
セル状態に変更され（６１８）、オブジェクトを削除す
るためのメッセージがクライアントに送られる（６１
９）。すると、ウェブ・サーバは取引をキャンセルする
（６２０）。ウェブ・サーバがキャンセルのプロセスを
完了すると、オブジェクトの状態はキャンセルから入手
可能に変更される（６２１）。買いまたはキャンセルの
要求があるならば（６１６）、ウェブ・サーバはその要
求のタイプを決定する（６２３）。キャンセル要求が受
けられたならば、プロセスは、上記のようにステップ６
１８〜６２１に進む。買い要求が受けられるならば、オ
ブジェクトの状態は買いに変更され（６２４）、サーバ
は買い取引を実行する（６２５）。

【００４０】ステップ６０４に戻り、要求がはじめ、確
保要求ではなく、買い要求であったならば、サーバにお
けるオブジェクトの状態は買いに変更される（６２
４）。ウェブ・サーバは、クライアントとで買い取引を
完了する（６２５）。

【００４１】図６のステップ６０４で、要求がキャンセ
ル要求であったならば、ウェブ・サーバは、図７に示す
ような処理を続ける。ウェブ・サーバは、商品を決定し
（６５１）、状態をキャンセルに変更する（６５２）。
ウェブ・サーバは、オブジェクトを削除するためのメッ
セージをクライアントに送り（６５３）、取引をキャン
セルする（６５４）。そして、ウェブ・サーバは、オブ
ジェクトの状態を入手可能に変更する（６５５）。

【００４２】図６のステップ６０４で、要求が条件付き
要求であったならば、ウェブ・サーバは、図８に示すよ
うな処理を続ける。ウェブ・サーバは、オブジェクトの
状態を入手可能から条件付きに変更し（６７１）、オブ
ジェクトのコピーをクライアントに送る（６７２）。ウ
ェブ・サーバは、別の業者、買い手および商品の実体を
要求から決定する（６７３）。ウェブ・サーバは、メッ
セージをその別の業者に送って買い手との商品をキャン
セルさせる（６７４）。ウェブ・サーバが、別の業者が
買い手との以前の取引をキャンセルしたという確認を受
けると（６７５）、状態は、サーバおよびクライアント
の両方で、条件付きから要求どおり買いまたは確保に変
更される（６７６）。そして、メッセージをクライアン
トに送って状態を買いまたは確保に変更させる（６７
７）。処理は、図６に示すステップ６７８または６７４
に進む。

【００４３】図９および１０は、クライアント／サーバ
・ネットワーク内で情報を転送するためのシステム１０
の実施態様を示す。システム１０は、ネットワーク・サ
ーバ、プロキシーおよびクライアントとして使用される
計算装置を含む。計算装置は、パーソナル・コンピュー
タ、ラップトップ、ワークステーション、メインフレー
ムもしくは携帯型コンピュータ、たとえばパームトッ
プ、パーソナル・デジタル・アシスタント、スマート・
フォンおよび／またはセルラ・フォンであってもよい
が、これらに限定されない。図９および１０の実施態様
では、サーバ１２は、キャッシュ１４、プロセッサ１６
および記憶装置１８を含む。キャッシュ１４は、プロセ
ッサ１６によって高速アクセス可能である記憶場所の集
合体である。一つの実施態様では、キャッシュ１４は、
プロセッサのシステム・メモリのうち、一時記憶に割り
当てられた部分であってもよい。記憶装置または記憶媒
体１８は、多くの形態、たとえば揮発性および／または
不揮発性メモリもしくはそれらの組み合わせであること
ができる。揮発性メモリは、いかなる適当な揮発性メモ
リ装置、たとえばＲＡＭ、ＤＲＡＭ、ＳＲＡＭであって
もよい。不揮発性メモリは、たとえばハード・ディスク
・ドライブまたはテープの使用による記憶空間を含むこ
とができる。記憶媒体の例は、磁気ディスク、ハード・
ドライブまたはフロッピー・ドライブ、光ディスクおよ
び／または磁気テープを含む。このような記憶装置は
「直接アクセス記憶装置」（ＤＡＳＤ）とも呼ばれる。
通常、記憶装置１８は、キャッシュ１４よりも大きな記
憶容量を有するが、プロセッサ１６がアクセスするのに
より多くの時間を要する。

【００４４】図９および１０の実施態様では、記憶装置
１８は、実行可能プログラムとも呼ばれるファイル２０
およびプログラム命令２２を含む。プログラム命令は通
常、「実行可能ファイル」として記憶装置に記憶されて
おり、実行時にメモリにロードされる。ファイル２０
は、ドキュメント、たとえばネットワークのユーザが閲
覧するのに適したウェブ・ページを含むことができ、テ
キスト、グラフィックス、ビデオおよび／またはオーデ
ィオ情報を含むことができる。このようなドキュメント
・ファイルは、ＨＴＭＬ言語であってもよいし、他の適
当な言語、たとえばＸＭＬ（Extensible Markup Lang
uage）またはＷＭＬ（Wireless MarkupLanguage）であ
ってもよい。ファイル２０はさらに、ネットワークを介
する通信で計算装置による使用に適したデータ・ファイ
ルを含むことができる。本明細書に使用する「ファイ
ル」とは、計算装置上に記憶したり、ネットワーク内で
転送したりするのに適したデータの集合体をいうことが
できる。プログラム命令２２は、ネットワーク・サーバ
１２の機能を実現するために使用される種々のプログラ
ム命令、たとえば本明細書に記載する方法を実現するた
めに使用されるプログラム命令を含むことができる。

【００４５】伝送媒体２４は、ネットワーク・サーバ１
２を他の計算装置、たとえばプロキシーサーバ２６およ
び／またはクライアント２８に接続するために使用する
ことができる。伝送媒体２４は、たとえば、ワイヤ、ケ
ーブル、無線伝送路またはこれらの組み合わせを含むこ
とができる。伝送媒体２４に使用されるプロトコルは、
ＴＣＰ／ＩＰ、ＨＴＴＰおよび／または他の適当なプロ
トコル、たとえばＷＡＰ（Wireless Application Pro
tocol）を含むことができる。

【００４６】システム１０は、伝送媒体を使用してサー
バ１２にリンクされたクライアント２８を含むことがで
きる。図９および１０の実施態様では、クライアント２
８は、キャッシュ１４、プロセッサ１６および記憶装置
３５を含む。記憶装置３５は、上記記憶装置１８に類似
しており、ファイル３９、ブラウザ・プログラム３７お
よびプログラム命令３６を含むことができる。プログラ
ム命令は、オペレーティング・システム・プログラム命
令およびアプリケーション・プログラム命令を含むこと
ができる。ブラウザ・プログラム、たとえばブラウザ３
７は、プログラム命令（または実行可能プログラム）、
たとえば命令３６を使用して実現されるが、ブラウザ３
７は、クライアントのこの特徴を強調するため、図９お
よび１０では別に示されている。ブラウザ・プログラム
３７は、たとえば、ユーザがワールド・ワイド・ウェブ
（ＷＷＷ）上でファイルを検索し、見ることを可能にす
るウェブ・ブラウザであってもよいし、同様な機能を他
のネットワークを介して実行するプログラムであっても
よい。実施態様によっては、本明細書に記載する方法の
実現に含まれるクライアント機能がブラウザ３７に含ま
れる。そのような機能および／またはクライアント計算
装置の他の機能はまた、別々のプログラム命令、たとえ
ばプログラム命令３６で実現することもできる。ファイ
ル３９は、クライアント計算装置に記憶された種々のフ
ァイル、たとえばネットワーク・サーバ、たとえばサー
バ１２からダウンロードされたファイルを含むことがで
きる。クライアント２８は通常、特にクライアント計算
装置がシステム１０のユーザによって操作される実施態
様では、出力装置３８および入力装置４０と接続してい
る。出力装置３８は、たとえば表示画面および／または
プリンタを含むことができる。入力装置６０は、たとえ
ばキーボード、音声入力システム、タッチ感応装置およ
び／またはポインティング・デバイス、たとえばマウ
ス、トラック・ボール、ライト・ペン、ペンスタイラス
および／または他の入力手段を含むことができる。

【００４７】実施態様によっては、システム１０はま
た、プロキシーサーバ２６を含むことができる。本明細
書で使用する「プロキシーサーバ」とは、クライアント
と「実」サーバとの間の仲介として働く計算装置をい
う。プロキシーサーバは、クライアントにはサーバとし
て見え、本当のサーバにはクライアントとして見えるこ
とができる。クライアントからの要求は、プロキシーサ
ーバによって応答されることもできるし、実サーバにパ
スされることもできる。実サーバからのファイルまたは
他の通信は、プロキシーサーバによってクライアントに
パスされることができる。プロキシーサーバは、種々の
理由でシステム１０に使用されることができる。たとえ
ば、プロキシーサーバは、特殊化されたコンテンツおよ
び／または改善された性能をクライアント・コンピュー
タの選択されたグループに提供するために使用されるこ
とができる。この例は、特定のインターネット・サービ
ス・プロバイダ（ＩＳＰ）の加入者にファイルを提供す
る速度を増すための、プロキシーサーバによるキャッシ
ュ記憶の使用である。プロキシーサーバのもう一つの用
途は、クライアントから実サーバに送られる情報および
／または実サーバからクライアントに送られる情報をフ
ィルタリングする用途である。図９および１０の実施態
様では、プロキシーサーバ２６は、キャッシュ１４、プ
ロセッサ１６および記憶装置３０を含む。記憶装置３０
は、ファイル３２およびプロキシーサーバ・プログラム
命令３４を含むことができる。ファイル３２は、プロキ
シーサーバに記憶されているファイル、たとえばサーバ
とクライアントとの間で伝送されるファイルを含むこと
ができる。プログラム命令３４は、プロキシーサーバ２
６の機能、たとえばクライアント・コンピュータとの対
話を実現するために使用される種々のプログラム命令を
含むことができる。

【００４８】図９および１０ならびに本明細書で見られ
る他のブロック図において、ブロックは、特定の構造で
はなく機能を表す。回路および／またはソフトウェアを
使用する、表されたシステムの実現は、複数のブロック
を組み合わせて一つの回路または装置にすること、ある
いは複数の回路および／または装置を組み合わせてブロ
ックの機能を実現することを伴うかもしれない。たとえ
ば、キャッシュ１４は、プロセッサ１６を具現化する半
導体チップ上に含まれることもできる。さらには、シス
テム１０のようなシステムは、ここに明示しない他の要
素を含むこともできる。たとえば、図９および１０に示
さない複数のサーバ、プロキシーサーバおよび／または
クライアントが、本明細書に記載する方法および機能を
実現するために使用されるシステムに含まれてもよい。
さらには、サーバ、プロキシーサーバおよび／またはク
ライアント計算装置は、それら自体が、図示されないさ
らなる要素を含むこともできる。

【００４９】図９および１０に示す実施態様は、本発明
の好ましい実施態様を説明するためだけに提供されてい
る。当業者は、形態および機能における多様な変形が可
能であることを認めるであろう。たとえば、ネットワー
ク環境におけるように、プロセッサおよび／またはメモ
リおよび／または入出力装置のいずれか一つ以上が別々
のシステムに常駐していてもよい。

【００５０】好ましい実施態様は、ソフトウェア、ファ
ームウェア、ハードウェアまたはそれらの組み合わせを
製造するための標準的なプログラミングおよび／または
工学技術を使用して、方法、システムまたは製品として
具現化することができる。本明細書で使用する「製品」
（または「コンピュータ・プログラム製品」）は、デー
タ、命令、プログラム・コードおよび／または一つ以上
のコンピュータ・プログラムおよび／または一つ以上の
コンピュータ使用可能装置、キャリヤもしくは媒体から
アクセス可能であるデータ・ファイルを包含する。コン
ピュータ使用可能媒体の例は、不揮発性のハードコード
化タイプ媒体、たとえばＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ、読み取
り専用メモリ（ＲＯＭ）または消去可能電気的プログラ
ム可能ＲＯＭ（ＥＥＰＲＯＭ）、書き込み可能媒体、た
とえばフロッピー・ディスク、ハード・ディスク・ドラ
イブならびにＣＤ−ＲＷおよびＤＶＤ−ＲＷディスクな
らびに伝送タイプ媒体、たとえばデジタルおよびアナロ
グ通信リンクまたはあらゆる信号搬送媒体を含むが、こ
れらに限定されない。

【００５１】本発明の好ましい実施態様の前記記載は、
説明のために提示したものである。網羅的であったり、
本発明を開示したとおりの形態に限定したりすることを
意図しない。上記教示を考慮して多くの変形が可能であ
る。たとえば、本発明の好ましい実施態様は、インター
ネットに関して説明したが、基本的なデータ転送機構を
提供するネットワーク・プロトコルを使用する他のネッ
トワーク環境、たとえばワイド・エリア・ネットワー
ク、イントラネットおよびダイアルアップ接続システム
を使用してもよい。

【００５２】本発明の範囲はこの詳細な説明によって限
定されず、請求の範囲によって限定される。詳細な説
明、例およびデータは、本発明のシステム、方法および
製品、すなわちコンピュータ・プログラム製品の製造お
よび使用の完全な説明を提供する。本発明の本質および
範囲を逸することなく本発明の多くの実施態様を構成す
ることができるため、本発明の本質は請求の範囲に存す
る。

【００５３】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。 （１）少なくとも一つのサーバ・コンピュータを使用す
る複数の業者と、クライアント・コンピュータを使用す
る少なくとも一人の買い手との間で相互接続コンピュー
タの通信ネットワークを介して電子取引を実行する方法
であって、少なくとも二つの異なる業者から前記買い手
によって選択された商品ごとに別々の表現を前記クライ
アント・コンピュータに表示するステップと、複数の選
択可能な状態の一つを各別々の表現に対応させるステッ
プと、を含み、前記複数の選択可能な状態の特定の一つ
が、前記買い手が、希望の商品を第一の業者から購入す
ることを、別の商品を第二の業者から買った以前の取引
をキャンセルすることができる場合に望むことを示すこ
とを特徴とする方法。 （２）少なくとも一つのサーバ・コンピュータを使用す
る複数の業者と、クライアント・コンピュータを使用す
る少なくとも一人の買い手との間で相互接続コンピュー
タの通信ネットワークを介して電子取引を実行する方法
であって、前記クライアント・コンピュータが、少なく
とも二つの異なる業者から前記買い手によって選択され
た商品ごとに、それぞれが時間における所与のインスタ
ンスで複数の対応する状態の一つを有する別々の表現を
表示することを可能にするステップと、特定の業者から
希望の商品を前記買い手によって選択するステップと、
を含み、選択された対応する状態が、前記買い手が、別
の商品を別の業者から買った以前の取引をキャンセルす
ることができる場合に前記希望の商品を購入することを
望むことを示すことを特徴とする方法。 （３）前記別の業者および前記別の商品のＩＤを前記ク
ライアントから前記特定の業者に送るステップと、前記
以前の取引がキャンセルされたという通知を受けるステ
ップと、をさらに含む、上記（２）記載の方法。 （４）前記選択された対応する状態が、前記希望の商品
の前記表現が前記選択された対応する状態を有する期間
中、前記希望の商品に対応する特定のデータをロックし
て異なるクライアントにアクセスさせないための指示を
前記クライアントから前記特定の業者に送らせる、上記
（２）記載の方法。 （５）キャンセルの通知を受しだい、前記選択された状
態を異なる状態に変更することをさらに含み、前記異な
る状態が、ａ）前記買い手が、前記希望の商品を買うこ
とを考慮する間、前記希望の商品を確保状態におくこと
を望むという指示およびｂ）前記買い手が前記希望の商
品を買ったという指示のいずれかを提供する、上記
（３）記載の方法。 （６）前記以前の取引がキャンセルされたことを示す前
記通知を受けしだい、前記別の商品が前記クライアント
・コンピュータ上に表示された前記対応する状態が変更
される別の表現を有する上記（３）記載の方法。 （７）前記以前の取引がキャンセルされたことを示す前
記通知を受けしだい、前記別の商品が自動的に削除され
る前記クライアント・コンピュータ上に表示された別の
表現を有する上記（３）記載の方法。 （８）少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・システ
ムを使用する複数の業者から商品を購入するために、前
記少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・システムと
ネットワークを介して通信して買い手のための電子取引
を実行することができるクライアント・コンピュータ・
システムであって、少なくとも二つの異なる業者から前
記買い手によって選択された商品ごとに別々の表現を前
記クライアント・コンピュータ・システムで表示するた
めの手段と、複数の選択可能な状態の一つを各別々の表
現に対応させるための手段と、を含み、前記複数の選択
可能な状態の特定の一つが、前記買い手が、希望の商品
を第一の業者から購入することを、別の商品を第二の業
者から買った以前の取引をキャンセルすることができる
場合に望むことを示すことを特徴とするクライアント・
コンピュータ・システム。 （９）少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・システ
ムを使用する複数の業者から商品を購入するために、前
記少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・システムと
ネットワークを介して通信して買い手のための電子取引
を実行することができるクライアント・コンピュータ・
システムであって、少なくとも二つの異なる業者から前
記買い手によって選択された商品ごとに、それぞれが時
間における所与のインスタンスで複数の対応する状態の
一つを有する別々の表現を表示するための手段と、特定
の業者から希望の商品を前記買い手によって選択するた
めの手段と、を含み、選択された対応する状態が、前記
買い手が、別の商品を別の業者から買った以前の取引を
キャンセルすることができる場合に前記希望の商品を買
うことを望むことを示すことを特徴とするクライアント
・コンピュータ・システム。 （１０）前記別の業者および前記別の商品のＩＤを前記
クライアントから前記特定の業者に送るための手段と、
前記以前の取引がキャンセルされたという通知を受ける
ための手段と、をさらに含む、上記（９）記載のシステ
ム。 （１１）前記選択された対応する状態が、前記希望の商
品の前記表現が前記選択された対応する状態を有する期
間中、前記希望の商品に対応する特定のデータをロック
して異なるクライアントにアクセスさせないための指示
を前記クライアントから前記特定の業者に送らせる、上
記（９）記載のシステム。 （１２）キャンセルの通知を受しだい、前記選択された
状態を異なる状態に変更するための手段をさらに含み、
前記異なる状態が、ａ）前記買い手が、前記希望の商品
を買うことを考慮する間、前記希望の商品を確保状態に
おくことを望むという指示およびｂ）前記買い手が前記
希望の商品を買ったという指示のいずれかを提供する、
上記（１０）記載のシステム。 （１３）少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・シス
テムを使用する複数の業者から商品を購入するために、
クライアント・コンピュータ・システムが前記少なくと
も一つのサーバ・コンピュータ・システムとネットワー
クを介して通信して買い手のための電子取引を実行する
ことを可能にするための、コンピュータ読み取り可能な
プログラム・コード手段をコンピュータ使用可能な媒体
上に有するコンピュータ・プログラムであって、少なく
とも二つの異なる業者から前記買い手によって選択され
た商品ごとに別々の表現を前記クライアント・コンピュ
ータで表示するための手段と、複数の選択可能な状態の
一つを各別々の表現に対応させるための手段と、を含
み、前記複数の選択可能な状態の特定の一つが、前記買
い手が、希望の商品を第一の業者から購入することを、
別の商品を第二の業者から買った以前の取引をキャンセ
ルすることができる場合に望むことを示すことを特徴と
するコンピュータ・プログラム。 （１４）少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・シス
テムを使用する複数の業者から商品を購入するために、
クライアント・コンピュータ・システムが前記少なくと
も一つのサーバ・コンピュータ・システムとネットワー
クを介して通信して買い手のための電子取引を実行する
ことを可能にするための、コンピュータ読み取り可能な
プログラム・コード手段をコンピュータ使用可能な媒体
上に有するコンピュータ・プログラムであって、少なく
とも二つの異なる業者から前記買い手によって選択され
た商品ごとに、それぞれが時間における所与のインスタ
ンスで複数の対応する状態の一つを有する別々の表現を
表示するための手段と、特定の業者から希望の商品を前
記買い手によって選択するための手段と、を含み、選択
された対応する状態が、前記買い手が、別の商品を別の
業者から買った以前の取引をキャンセルすることができ
る場合に前記希望の商品を買うことを望むことを示すこ
とを特徴とするコンピュータ・プログラム。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の特徴を利用する電子商取引インフラス
トラクチャを示す図である。

【図２】第一のウェブ・サーバとで確保中の取引をキャ
ンセルする買い手の希望を実行して、買い手が第二のウ
ェブ・サーバとの取引を完了することを可能にする場合
の流れ図である。

【図３】第一のウェブ・サーバとで完了した取引をキャ
ンセルする買い手の希望を実行して、買い手が第二のウ
ェブ・サーバとの取引を完了することを可能にする場合
の流れ図である。

【図４】第一の業者が、買い手による要求に応じて、第
二の業者に譲歩金を提供して買い手との以前の取引をキ
ャンセルさせる場合の取引の流れを示す図である。

【図５】電子商取引業者およびクライアントのネットワ
ーク中のオブジェクトとして表現された在庫品を示す図
である。

【図６】クライアントの要求に応じてオブジェクトの状
態を変更する場合の、業者のウェブ・サーバにおける処
理の流れを示す図である。

【図７】クライアントの要求に応じてオブジェクトの状
態を変更する場合の、業者のウェブ・サーバにおける処
理の流れを示す図である。

【図８】クライアントの要求に応じてオブジェクトの状
態を変更する場合の、業者のウェブ・サーバにおける処
理の流れを示す図である。

【図９】インターネットのようなクライアント／サーバ
・ネットワークにおける計算装置のブロック図である。

【図１０】インターネットのようなクライアント／サー
バ・ネットワークにおける計算装置のブロック図であ
る。

【符号の説明】

１０１ 買い手ウェブ・クライアント １１０、１２０ 電子商取引ウェブ・サーバ １１１、１２１ データベース １１２、１２２、１３２ ウェブ・クライアント

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラビンドラナス・デュッタ アメリカ合衆国78727 テキサス州、 オ ースティン、 パーマー・レーン・ウェス ト 3401 ＃835

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも一つのサーバ・コンピュータを
   使用する複数の業者と、クライアント・コンピュータを
   使用する少なくとも一人の買い手との間で相互接続コン
   ピュータの通信ネットワークを介して電子取引を実行す
   る方法であって、 少なくとも二つの異なる業者から前記買い手によって選
   択された商品ごとに別々の表現を前記クライアント・コ
   ンピュータに表示するステップと、 複数の選択可能な状態の一つを各別々の表現に対応させ
   るステップと、を含み、前記複数の選択可能な状態の特
   定の一つが、前記買い手が、希望の商品を第一の業者か
   ら購入することを、別の商品を第二の業者から買った以
   前の取引をキャンセルすることができる場合に望むこと
   を示すことを特徴とする方法。
2. 【請求項２】少なくとも一つのサーバ・コンピュータを
   使用する複数の業者と、クライアント・コンピュータを
   使用する少なくとも一人の買い手との間で相互接続コン
   ピュータの通信ネットワークを介して電子取引を実行す
   る方法であって、 前記クライアント・コンピュータが、少なくとも二つの
   異なる業者から前記買い手によって選択された商品ごと
   に、それぞれが時間における所与のインスタンスで複数
   の対応する状態の一つを有する別々の表現を表示するこ
   とを可能にするステップと、 特定の業者から希望の商品を前記買い手によって選択す
   るステップと、を含み、選択された対応する状態が、前
   記買い手が、別の商品を別の業者から買った以前の取引
   をキャンセルすることができる場合に前記希望の商品を
   購入することを望むことを示すことを特徴とする方法。
3. 【請求項３】前記別の業者および前記別の商品のＩＤを
   前記クライアントから前記特定の業者に送るステップ
   と、 前記以前の取引がキャンセルされたという通知を受ける
   ステップと、をさらに含む、請求項２記載の方法。
4. 【請求項４】前記選択された対応する状態が、前記希望
   の商品の前記表現が前記選択された対応する状態を有す
   る期間中、前記希望の商品に対応する特定のデータをロ
   ックして異なるクライアントにアクセスさせないための
   指示を前記クライアントから前記特定の業者に送らせ
   る、請求項２記載の方法。
5. 【請求項５】キャンセルの通知を受しだい、前記選択さ
   れた状態を異なる状態に変更することをさらに含み、前
   記異なる状態が、ａ）前記買い手が、前記希望の商品を
   買うことを考慮する間、前記希望の商品を確保状態にお
   くことを望むという指示およびｂ）前記買い手が前記希
   望の商品を買ったという指示のいずれかを提供する、請
   求項３記載の方法。
6. 【請求項６】前記以前の取引がキャンセルされたことを
   示す前記通知を受けしだい、前記別の商品が前記クライ
   アント・コンピュータ上に表示された前記対応する状態
   が変更される別の表現を有する請求項３記載の方法。
7. 【請求項７】前記以前の取引がキャンセルされたことを
   示す前記通知を受けしだい、前記別の商品が自動的に削
   除される前記クライアント・コンピュータ上に表示され
   た別の表現を有する請求項３記載の方法。
8. 【請求項８】少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・
   システムを使用する複数の業者から商品を購入するため
   に、前記少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・シス
   テムとネットワークを介して通信して買い手のための電
   子取引を実行することができるクライアント・コンピュ
   ータ・システムであって、 少なくとも二つの異なる業者から前記買い手によって選
   択された商品ごとに別々の表現を前記クライアント・コ
   ンピュータ・システムで表示するための手段と、 複数の選択可能な状態の一つを各別々の表現に対応させ
   るための手段と、を含み、前記複数の選択可能な状態の
   特定の一つが、前記買い手が、希望の商品を第一の業者
   から購入することを、別の商品を第二の業者から買った
   以前の取引をキャンセルすることができる場合に望むこ
   とを示すことを特徴とするクライアント・コンピュータ
   ・システム。
9. 【請求項９】少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・
   システムを使用する複数の業者から商品を購入するため
   に、前記少なくとも一つのサーバ・コンピュータ・シス
   テムとネットワークを介して通信して買い手のための電
   子取引を実行することができるクライアント・コンピュ
   ータ・システムであって、 少なくとも二つの異なる業者から前記買い手によって選
   択された商品ごとに、それぞれが時間における所与のイ
   ンスタンスで複数の対応する状態の一つを有する別々の
   表現を表示するための手段と、 特定の業者から希望の商品を前記買い手によって選択す
   るための手段と、を含み、選択された対応する状態が、
   前記買い手が、別の商品を別の業者から買った以前の取
   引をキャンセルすることができる場合に前記希望の商品
   を買うことを望むことを示すことを特徴とするクライア
   ント・コンピュータ・システム。
10. 【請求項１０】前記別の業者および前記別の商品のＩＤ
    を前記クライアントから前記特定の業者に送るための手
    段と、 前記以前の取引がキャンセルされたという通知を受ける
    ための手段と、をさらに含む、請求項９記載のシステ
    ム。
11. 【請求項１１】前記選択された対応する状態が、前記希
    望の商品の前記表現が前記選択された対応する状態を有
    する期間中、前記希望の商品に対応する特定のデータを
    ロックして異なるクライアントにアクセスさせないため
    の指示を前記クライアントから前記特定の業者に送らせ
    る、請求項９記載のシステム。
12. 【請求項１２】キャンセルの通知を受しだい、前記選択
    された状態を異なる状態に変更するための手段をさらに
    含み、前記異なる状態が、ａ）前記買い手が、前記希望
    の商品を買うことを考慮する間、前記希望の商品を確保
    状態におくことを望むという指示およびｂ）前記買い手
    が前記希望の商品を買ったという指示のいずれかを提供
    する、請求項１０記載のシステム。
13. 【請求項１３】少なくとも一つのサーバ・コンピュータ
    ・システムを使用する複数の業者から商品を購入するた
    めに、クライアント・コンピュータ・システムが前記少
    なくとも一つのサーバ・コンピュータ・システムとネッ
    トワークを介して通信して買い手のための電子取引を実
    行することを可能にするための、コンピュータ読み取り
    可能なプログラム・コード手段をコンピュータ使用可能
    な媒体上に有するコンピュータ・プログラムであって、 少なくとも二つの異なる業者から前記買い手によって選
    択された商品ごとに別々の表現を前記クライアント・コ
    ンピュータで表示するための手段と、 複数の選択可能な状態の一つを各別々の表現に対応させ
    るための手段と、を含み、前記複数の選択可能な状態の
    特定の一つが、前記買い手が、希望の商品を第一の業者
    から購入することを、別の商品を第二の業者から買った
    以前の取引をキャンセルすることができる場合に望むこ
    とを示すことを特徴とするコンピュータ・プログラム。
14. 【請求項１４】少なくとも一つのサーバ・コンピュータ
    ・システムを使用する複数の業者から商品を購入するた
    めに、クライアント・コンピュータ・システムが前記少
    なくとも一つのサーバ・コンピュータ・システムとネッ
    トワークを介して通信して買い手のための電子取引を実
    行することを可能にするための、コンピュータ読み取り
    可能なプログラム・コード手段をコンピュータ使用可能
    な媒体上に有するコンピュータ・プログラムであって、 少なくとも二つの異なる業者から前記買い手によって選
    択された商品ごとに、それぞれが時間における所与のイ
    ンスタンスで複数の対応する状態の一つを有する別々の
    表現を表示するための手段と、 特定の業者から希望の商品を前記買い手によって選択す
    るための手段と、を含み、選択された対応する状態が、
    前記買い手が、別の商品を別の業者から買った以前の取
    引をキャンセルすることができる場合に前記希望の商品
    を買うことを望むことを示すことを特徴とするコンピュ
    ータ・プログラム。