JP2001242822A - 高電圧電界放出型表示装置の駆動方法 - Google Patents
高電圧電界放出型表示装置の駆動方法Info
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- JP2001242822A JP2001242822A JP2000051569A JP2000051569A JP2001242822A JP 2001242822 A JP2001242822 A JP 2001242822A JP 2000051569 A JP2000051569 A JP 2000051569A JP 2000051569 A JP2000051569 A JP 2000051569A JP 2001242822 A JP2001242822 A JP 2001242822A
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- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エミッタ当たりのピーク電流量を大きくし
て、エミッタ先端にて発熱させることで吸着ガスを離脱
させ、エミッタ先端がクリーニングされ、エミッション
のライフ特性を改善する。 【解決手段】 1フレーム毎のブランキング期間を利用
して、コントローラ12は、アノード電圧を蛍光体が光
らない電圧より低くし、ゲート電圧制御回路16を制御
し、パルス幅の狭いパルスを発生させ、エミッタから電
子を放出させ、この電子放出によりエミッタ先端が発熱
し、吸着ガスが離脱し、エミッタ先端がクリーニングす
る。
て、エミッタ先端にて発熱させることで吸着ガスを離脱
させ、エミッタ先端がクリーニングされ、エミッション
のライフ特性を改善する。 【解決手段】 1フレーム毎のブランキング期間を利用
して、コントローラ12は、アノード電圧を蛍光体が光
らない電圧より低くし、ゲート電圧制御回路16を制御
し、パルス幅の狭いパルスを発生させ、エミッタから電
子を放出させ、この電子放出によりエミッタ先端が発熱
し、吸着ガスが離脱し、エミッタ先端がクリーニングす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出源として
電界放出カソード(FEC:Field Emission Cathode)
を使用した表示装置(以下、電界放出型表示装置(FE
D:Field Emission Display)という)に関する。
電界放出カソード(FEC:Field Emission Cathode)
を使用した表示装置(以下、電界放出型表示装置(FE
D:Field Emission Display)という)に関する。
【0002】
【従来の技術】金属又は半導体表面の印加電界を109
[V/m ]程度にすると、トンネル効果により電子が
障壁を通過して常温でも真空中に電子放出が行われる。
これを電界放出(Field Emission )と云い、このよう
な原理で電子を放出するカソードをFECと呼び、FE
Cを用いた表示装置を電界放出型表示装置と呼んでい
る。
[V/m ]程度にすると、トンネル効果により電子が
障壁を通過して常温でも真空中に電子放出が行われる。
これを電界放出(Field Emission )と云い、このよう
な原理で電子を放出するカソードをFECと呼び、FE
Cを用いた表示装置を電界放出型表示装置と呼んでい
る。
【0003】上述したような従来のFECにおいては、
アノードを1kV以下の低い電圧で駆動させているのが
通常である。アノード電圧としてこのような低アノード
電圧を採用することにより、アノードとカソードとの間
隔を150μm〜300μm程度と狭くすることがで
き、非常に薄型の表示装置を実現することができる。そ
して、カソード−アノード間の距離が短いために、エミ
ッタから放出された電子は比較的小さい拡がり幅をもっ
てアノードに到達することとなる。しかしながら、上記
のような低電圧タイプのFEDにおいては、所定の輝度
を得るためには大きなアノード電流(例えば、50mA
/cm2 〜100mA/cm2 程度のアノード電流密
度)が必要となるが、一般に、蛍光体の発光効率は、電
流の大きさと逆比例して、発光効率が低くなるという性
質を有している。
アノードを1kV以下の低い電圧で駆動させているのが
通常である。アノード電圧としてこのような低アノード
電圧を採用することにより、アノードとカソードとの間
隔を150μm〜300μm程度と狭くすることがで
き、非常に薄型の表示装置を実現することができる。そ
して、カソード−アノード間の距離が短いために、エミ
ッタから放出された電子は比較的小さい拡がり幅をもっ
てアノードに到達することとなる。しかしながら、上記
のような低電圧タイプのFEDにおいては、所定の輝度
を得るためには大きなアノード電流(例えば、50mA
/cm2 〜100mA/cm2 程度のアノード電流密
度)が必要となるが、一般に、蛍光体の発光効率は、電
流の大きさと逆比例して、発光効率が低くなるという性
質を有している。
【0004】そこで、近年、更に低消費電力で高輝度を
得るために、数kV以上のアノード電圧を用いるFED
の開発が進められている。このような高電圧タイプのデ
ィスプレイにおいては、カソード−アノード間、又はグ
リッド−アノード間の放電を防止するために、アノード
基板とカソード基板の間隔を500μm〜5mm程度と
広くすることが必要となる。このため、エミッタから放
出される電子をアノード電極の画素領域に対して集束す
るための手段が必要となる。
得るために、数kV以上のアノード電圧を用いるFED
の開発が進められている。このような高電圧タイプのデ
ィスプレイにおいては、カソード−アノード間、又はグ
リッド−アノード間の放電を防止するために、アノード
基板とカソード基板の間隔を500μm〜5mm程度と
広くすることが必要となる。このため、エミッタから放
出される電子をアノード電極の画素領域に対して集束す
るための手段が必要となる。
【0005】図3は高電圧平面集束型FECを示し、カ
ソードガラス基板31、カソード電極32、抵抗層3
3、絶縁層34、スピント型エミッタ35、開口部3
6、ゲート電極37、集束電極38、スペーサ39、カ
ラー蛍光体40、アノード電極41、アノード基板42
から構成されている。
ソードガラス基板31、カソード電極32、抵抗層3
3、絶縁層34、スピント型エミッタ35、開口部3
6、ゲート電極37、集束電極38、スペーサ39、カ
ラー蛍光体40、アノード電極41、アノード基板42
から構成されている。
【0006】このようなFEDは、ゲート電極37に電
圧を印加すると、エミッタから放出される電子e-は、
集束電極38により集束されて、アノード電極41に到
達し、カラー蛍光体40により発光する。図示の例の場
合は、例えば、アノード電圧Va=3kV、ゲート電圧
Vg=70Vmax、集束電圧Vf=−50Vmax、アノー
ド基板42とカソード基板31間の対面距離は、0.8
mmとした、従来例を示している。
圧を印加すると、エミッタから放出される電子e-は、
集束電極38により集束されて、アノード電極41に到
達し、カラー蛍光体40により発光する。図示の例の場
合は、例えば、アノード電圧Va=3kV、ゲート電圧
Vg=70Vmax、集束電圧Vf=−50Vmax、アノー
ド基板42とカソード基板31間の対面距離は、0.8
mmとした、従来例を示している。
【0007】高電圧平面集束型FECにおいては、十分
な輝度を得るために、従来は1kV以下(多くは、20
0V〜500V)であったアノード電圧Vaを、数kV
(多くは2kV〜5kV)に上げることを前提としてい
る。一般に、アノード電圧Vaが10倍となれば、アノ
ード電流は低電圧動作のときの数%に減少させることが
できる。電流の小さい領域で、かつ、高電圧で用いる場
合には蛍光体の発光効率は一般に5〜20倍改善され
る。
な輝度を得るために、従来は1kV以下(多くは、20
0V〜500V)であったアノード電圧Vaを、数kV
(多くは2kV〜5kV)に上げることを前提としてい
る。一般に、アノード電圧Vaが10倍となれば、アノ
ード電流は低電圧動作のときの数%に減少させることが
できる。電流の小さい領域で、かつ、高電圧で用いる場
合には蛍光体の発光効率は一般に5〜20倍改善され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】低電圧FEDの場合、
エミッタからのピークエミッション量を10nA程度で
あるため、エミッタ先端が発熱し、ガスが離脱する場合
があるが、高電圧FEDではさほど電流量が必要でない
ため(ピークエミッション量は、1nA以下)、この程
度のエミッション量の場合、エミッタ先端はさほど高温
とはならず、エミッタ先端に吸着したガスは離脱しな
い。しかし、比較的高輝度とされている蛍光体からはじ
き出されたガスが真空度を劣化し、エミッタ先端に徐々
にガスが吸着して、低電圧FEDと比較すると、エミッ
ション特性の劣化を招きやすいと考えられる。そのた
め、エミッタ当たりのピークエミッション量を大きく
し、エミッタ数を少なくして、トータルの電流量を調整
する高電圧FEDの場合、ピクセル当たりのエミッタ数
の絶対数が少ないため、1つ1つのエミッタの劣化が表
示品位に大きく影響を与えることになる。
エミッタからのピークエミッション量を10nA程度で
あるため、エミッタ先端が発熱し、ガスが離脱する場合
があるが、高電圧FEDではさほど電流量が必要でない
ため(ピークエミッション量は、1nA以下)、この程
度のエミッション量の場合、エミッタ先端はさほど高温
とはならず、エミッタ先端に吸着したガスは離脱しな
い。しかし、比較的高輝度とされている蛍光体からはじ
き出されたガスが真空度を劣化し、エミッタ先端に徐々
にガスが吸着して、低電圧FEDと比較すると、エミッ
ション特性の劣化を招きやすいと考えられる。そのた
め、エミッタ当たりのピークエミッション量を大きく
し、エミッタ数を少なくして、トータルの電流量を調整
する高電圧FEDの場合、ピクセル当たりのエミッタ数
の絶対数が少ないため、1つ1つのエミッタの劣化が表
示品位に大きく影響を与えることになる。
【0009】高電圧カラーFEDの課題の1つはエミッ
ションライフであるが、エミッション劣化後にパネルを
ベークすることにより、特性が回復することから、エミ
ッタ先端へのガス吸着が特性劣化の原因と推定される。
そのため、ライフ特性改善のため、エミッタ先端への吸
着ガスを、点灯中に、脱離させるような駆動方法が求め
られていた。
ションライフであるが、エミッション劣化後にパネルを
ベークすることにより、特性が回復することから、エミ
ッタ先端へのガス吸着が特性劣化の原因と推定される。
そのため、ライフ特性改善のため、エミッタ先端への吸
着ガスを、点灯中に、脱離させるような駆動方法が求め
られていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、スキャン側の
最終ラインの点灯と、次のフィールドでスキャンされる
1ライン目の点灯の間のブランク時間に着目して、この
期間のアノード電位を100〜数100V程度に落と
し、さらにエミッタから電子を放出させる。この電子放
出量を通常より大きく設定することで、電子放出時にエ
ミッタ先端が発熱し、吸着ガスが脱離させる。
最終ラインの点灯と、次のフィールドでスキャンされる
1ライン目の点灯の間のブランク時間に着目して、この
期間のアノード電位を100〜数100V程度に落と
し、さらにエミッタから電子を放出させる。この電子放
出量を通常より大きく設定することで、電子放出時にエ
ミッタ先端が発熱し、吸着ガスが脱離させる。
【0011】請求項1の発明は、表示のブランク期間
に、蛍光体が発光しない程度にアノード電位を低下させ
るとともに、グリッド電極に表示期間に印加するスキャ
ン電圧より高いスキャン電圧を印加することにより、エ
ミッタ当たりのピーク電流量を大きくして、カソードよ
り電子放出する電子放出シーケンスを設け、当該電子放
出シーケンスの期間に、エミッタ先端の吸着ガスを離脱
させる高電圧電界放出型表示装置の駆動方法であり、請
求項2の発明は、表示のブランク期間に、蛍光体が発光
しない程度にアノード電位を低下させグリッドにスキャ
ン電圧を加えるとともに、カソードに印加される電圧を
下げることにより、エミッタ当たりのピーク電流量を大
きくして、カソードより電子放出をする電子放出シーケ
ンスを設け、当該電子放出シーケンスの期間に、エミッ
タ先端の吸着ガスを離脱させる高電圧電界放出型表示装
置の駆動方法である。
に、蛍光体が発光しない程度にアノード電位を低下させ
るとともに、グリッド電極に表示期間に印加するスキャ
ン電圧より高いスキャン電圧を印加することにより、エ
ミッタ当たりのピーク電流量を大きくして、カソードよ
り電子放出する電子放出シーケンスを設け、当該電子放
出シーケンスの期間に、エミッタ先端の吸着ガスを離脱
させる高電圧電界放出型表示装置の駆動方法であり、請
求項2の発明は、表示のブランク期間に、蛍光体が発光
しない程度にアノード電位を低下させグリッドにスキャ
ン電圧を加えるとともに、カソードに印加される電圧を
下げることにより、エミッタ当たりのピーク電流量を大
きくして、カソードより電子放出をする電子放出シーケ
ンスを設け、当該電子放出シーケンスの期間に、エミッ
タ先端の吸着ガスを離脱させる高電圧電界放出型表示装
置の駆動方法である。
【0012】請求項3の発明は、電子放出のシーケンス
を、1ライン毎の高速スキャンすること、請求項4の発
明は、電子放出のシーケンスを、複数ラインを同時にス
キャンすること、請求項5の発明は、ブランク期間の電
子放出を、複数フレーム毎に1度行うことをそれぞれ特
徴とする高電圧電界放出型表示装置の駆動方法である。
を、1ライン毎の高速スキャンすること、請求項4の発
明は、電子放出のシーケンスを、複数ラインを同時にス
キャンすること、請求項5の発明は、ブランク期間の電
子放出を、複数フレーム毎に1度行うことをそれぞれ特
徴とする高電圧電界放出型表示装置の駆動方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の駆動方法を実施
するための高電圧型FED駆動装置のブロック構成図で
ある。 図中、11は信号入力バッファ、12はコント
ローラ、13は表示用RAM(ランダムアクセスメモ
リ)、14はデータドライバ、15はアノード電源/ア
ノードスイッチ回路、16はゲート電圧制御回路、17
はゲート電源、18はスキャンドライバ、19はカソー
ド電源、20はFEDパネルである。FEDパネル20
中の端子Aはアノード端子(カラー表示の場合はこのア
ノード端子を分割してA1、A2とするものもある)、G
1〜Gnは水平ラインをスキャンするゲート端子、C1〜
Cmはカソード端子、FGは集束電極端子をそれぞれ示
す。
するための高電圧型FED駆動装置のブロック構成図で
ある。 図中、11は信号入力バッファ、12はコント
ローラ、13は表示用RAM(ランダムアクセスメモ
リ)、14はデータドライバ、15はアノード電源/ア
ノードスイッチ回路、16はゲート電圧制御回路、17
はゲート電源、18はスキャンドライバ、19はカソー
ド電源、20はFEDパネルである。FEDパネル20
中の端子Aはアノード端子(カラー表示の場合はこのア
ノード端子を分割してA1、A2とするものもある)、G
1〜Gnは水平ラインをスキャンするゲート端子、C1〜
Cmはカソード端子、FGは集束電極端子をそれぞれ示
す。
【0014】画像信号は、同期信号とともに信号入力バ
ッファ11を介してコントローラ12に入力され、1フ
レーム分の画像データが、RGB別に表示用RAM13
に記憶される。コントローラ12は、表示用RAM13
に記憶されたRGBデータを、蛍光体ドット37の選択
順序に応じた所定の順序で読み出して、データドライバ
14に転送する。データドライバ14においては、カソ
ード電源19から電圧Vccの供給を受け、RGBデー
タの階調に応じたパルス幅のデータパルスをFEDパネ
ル20のカソード端子(カソード電極C1〜Cm)に出力
する。
ッファ11を介してコントローラ12に入力され、1フ
レーム分の画像データが、RGB別に表示用RAM13
に記憶される。コントローラ12は、表示用RAM13
に記憶されたRGBデータを、蛍光体ドット37の選択
順序に応じた所定の順序で読み出して、データドライバ
14に転送する。データドライバ14においては、カソ
ード電源19から電圧Vccの供給を受け、RGBデー
タの階調に応じたパルス幅のデータパルスをFEDパネ
ル20のカソード端子(カソード電極C1〜Cm)に出力
する。
【0015】アノード電源/アノードスイッチ回路15
は、アノード電圧を同期信号に同期した所定のタイミン
グでスイッチング出力する回路である。コントローラ1
2は、入力された同期信号に同期して、アノード電源/
アノードスイッチ回路15を制御し、FEDパネル20
のアノード端子Aに所定のアノード電圧を供給する。コ
ントローラ12は、また、ゲート電源17から電圧Vc
cの供給を受けるゲート電圧制御回路16を制御し、ス
キャンパルスを発生させてスキャンドライバ18に供給
する。コントローラ12は、スキャンドライバ18を制
御して、ゲート端子G1〜Gnの1つにスキャンパルスを
供給する。
は、アノード電圧を同期信号に同期した所定のタイミン
グでスイッチング出力する回路である。コントローラ1
2は、入力された同期信号に同期して、アノード電源/
アノードスイッチ回路15を制御し、FEDパネル20
のアノード端子Aに所定のアノード電圧を供給する。コ
ントローラ12は、また、ゲート電源17から電圧Vc
cの供給を受けるゲート電圧制御回路16を制御し、ス
キャンパルスを発生させてスキャンドライバ18に供給
する。コントローラ12は、スキャンドライバ18を制
御して、ゲート端子G1〜Gnの1つにスキャンパルスを
供給する。
【0016】上記のような駆動装置において、本発明の
駆動方法は、1フレーム毎のブランキング期間を利用し
て、コントローラ12は、アノード電圧を蛍光体が光ら
ない電圧より低くし、このブランキング期間にはゲート
電圧制御回路16を制御し、通常のスキャンパルスより
パルス幅の狭いパルスを発生させ、ゲートスキャンを行
う。そのため、このブランキング期間中でもエミッタか
ら電子が放出され、この電子放出によりエミッタ先端が
発熱し、吸着ガスが離脱し、エミッタ先端がクリーニン
グされる。ゲートスキャンは、スキャンドライバ18を
制御し、高速でゲート端子G1〜Gnを選択切り換え、前
記ブランキング期間毎、又は複数フレームの期間を1周
期とした後のブランキング期間に、全てのゲート端子
(ゲート電極)にエミッタ先端を発熱させるためのパル
スとして印加する。
駆動方法は、1フレーム毎のブランキング期間を利用し
て、コントローラ12は、アノード電圧を蛍光体が光ら
ない電圧より低くし、このブランキング期間にはゲート
電圧制御回路16を制御し、通常のスキャンパルスより
パルス幅の狭いパルスを発生させ、ゲートスキャンを行
う。そのため、このブランキング期間中でもエミッタか
ら電子が放出され、この電子放出によりエミッタ先端が
発熱し、吸着ガスが離脱し、エミッタ先端がクリーニン
グされる。ゲートスキャンは、スキャンドライバ18を
制御し、高速でゲート端子G1〜Gnを選択切り換え、前
記ブランキング期間毎、又は複数フレームの期間を1周
期とした後のブランキング期間に、全てのゲート端子
(ゲート電極)にエミッタ先端を発熱させるためのパル
スとして印加する。
【0017】図2は、本発明の実施の形態の1フレーム
間のタイミング波形を示すタイムチャートである。図2
の(a)は、アノード端子Aに印加されるアノード電
圧、同図(b)〜(h)はゲート端子G1、G2、G3・
・・Gnに印加されるゲート電圧、同図(i)はゲート
端子Gnにゲート電圧としてスキャンパルスが印加され
ている期間において、カソード電極Cmに印加されるデ
ータパルスをそれぞれ示している。
間のタイミング波形を示すタイムチャートである。図2
の(a)は、アノード端子Aに印加されるアノード電
圧、同図(b)〜(h)はゲート端子G1、G2、G3・
・・Gnに印加されるゲート電圧、同図(i)はゲート
端子Gnにゲート電圧としてスキャンパルスが印加され
ている期間において、カソード電極Cmに印加されるデ
ータパルスをそれぞれ示している。
【0018】この図2の(a)に示すアノード端子Aに
アノード電圧が印加されている期間においては、同図
(c)〜(n)に示すゲート端子G1、G2、G3・・・
Gnにスキャンパルスが順次印加され、これと同期し
て、各カソード電極C1〜Cmに、選択画素の階調に応じ
た幅のデータパルスが印加される。通常点灯時のアノー
ド電圧は数kVであるが、ブランク期間に100〜数1
00V程度に電圧を下げる。
アノード電圧が印加されている期間においては、同図
(c)〜(n)に示すゲート端子G1、G2、G3・・・
Gnにスキャンパルスが順次印加され、これと同期し
て、各カソード電極C1〜Cmに、選択画素の階調に応じ
た幅のデータパルスが印加される。通常点灯時のアノー
ド電圧は数kVであるが、ブランク期間に100〜数1
00V程度に電圧を下げる。
【0019】そして、1フレームにおける画像の非表示
期間(ブランキング期間)TDに、アノード電極Aのア
ノード電圧を蛍光材料の発光開始電圧より低い電圧レベ
ルにするとともに、ブランキング期間TDにおいて、ゲ
ート端子G1〜Gnに対して、図7(b)〜(h)に示す
ように、パルスP1〜Pnを順次印加する。そして、同期
間内にすべてのピクセルについて、電子放出を行う。ス
キャン側電極への印加電圧は通常点灯時のエミッタ当た
りのピーク電流量1nA程度よりも高い、数10nAに
なるように設定する。
期間(ブランキング期間)TDに、アノード電極Aのア
ノード電圧を蛍光材料の発光開始電圧より低い電圧レベ
ルにするとともに、ブランキング期間TDにおいて、ゲ
ート端子G1〜Gnに対して、図7(b)〜(h)に示す
ように、パルスP1〜Pnを順次印加する。そして、同期
間内にすべてのピクセルについて、電子放出を行う。ス
キャン側電極への印加電圧は通常点灯時のエミッタ当た
りのピーク電流量1nA程度よりも高い、数10nAに
なるように設定する。
【0020】この電子放出によりエミッタ先端が発熱
し、吸着ガスが離脱し、エミッタ先端がクリーニングさ
れる(自浄効果)。ブランク期間内に放出される電子の
95%以上はアノード面の蛍光体若しくはメタルバック
に入射するが、アノード電圧が十分に低いため、蛍光体
は発光せず、表示上の問題は発生しない。
し、吸着ガスが離脱し、エミッタ先端がクリーニングさ
れる(自浄効果)。ブランク期間内に放出される電子の
95%以上はアノード面の蛍光体若しくはメタルバック
に入射するが、アノード電圧が十分に低いため、蛍光体
は発光せず、表示上の問題は発生しない。
【0021】上記のように、ブランク期間は短いため、
電子放出のためのスキャンは種々の工夫が必要となる。
例えば、電子放出のスキャンレートを速くする、あるい
は複数本同時にスキャンする、数フレームに一度の電子
放出等である。実際には、FEDデバイスに応じ、最適
な期間を設定する。エミッタ当たりのピーク電流量をブ
ランク期間だけ大きくするため、スキャン側電極への印
加電圧を上げる方法以外に、データ側印加電圧を下げる
方法もある。いずれにしてもエミッタと引き出し電極間
の電位差を大きくする条件であれば、良い。
電子放出のためのスキャンは種々の工夫が必要となる。
例えば、電子放出のスキャンレートを速くする、あるい
は複数本同時にスキャンする、数フレームに一度の電子
放出等である。実際には、FEDデバイスに応じ、最適
な期間を設定する。エミッタ当たりのピーク電流量をブ
ランク期間だけ大きくするため、スキャン側電極への印
加電圧を上げる方法以外に、データ側印加電圧を下げる
方法もある。いずれにしてもエミッタと引き出し電極間
の電位差を大きくする条件であれば、良い。
【0022】
【発明の効果】本発明は、画像表示がされないブランキ
ング期間にエミッタ当たりのピーク電流量を大きくし、
エミッタ先端で発熱する熱によって吸着ガスを離脱させ
る。これにより、エミッタ先端がクリーニングされ、エ
ミッションのライフ特性が改善される。また、表示に関
係のないブランク期間に、アノード電圧を下げて電子放
出するため、表示上の問題も生じない。
ング期間にエミッタ当たりのピーク電流量を大きくし、
エミッタ先端で発熱する熱によって吸着ガスを離脱させ
る。これにより、エミッタ先端がクリーニングされ、エ
ミッションのライフ特性が改善される。また、表示に関
係のないブランク期間に、アノード電圧を下げて電子放
出するため、表示上の問題も生じない。
【図1】図1は、本発明の駆動方法を実施するための高
電圧型FED駆動装置のブロック構成図である。
電圧型FED駆動装置のブロック構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態の1フレーム間の
タイミング波形を示すタイムチャートである。
タイミング波形を示すタイムチャートである。
【図3】図3は、高電圧平面集束型FECの断面図を示
す。
す。
11 信号入力バッファ、12 コントローラ、13
表示用RAM(ランダムアクセスメモリ)、14 デー
タドライバ、15 アノード電源/アノードスイッチ回
路、16 ゲート電圧制御回路、17 ゲート電源、1
8 スキャンドライバ、19 カソード電源、20 F
EDパネル、A アノード端子、G1〜Gn ゲート端
子、C1〜Cm カソード端子、FG 集束電極端子
表示用RAM(ランダムアクセスメモリ)、14 デー
タドライバ、15 アノード電源/アノードスイッチ回
路、16 ゲート電圧制御回路、17 ゲート電源、1
8 スキャンドライバ、19 カソード電源、20 F
EDパネル、A アノード端子、G1〜Gn ゲート端
子、C1〜Cm カソード端子、FG 集束電極端子
Claims (5)
- 【請求項1】 表示のブランク期間に、蛍光体が発光し
ない程度にアノード電位を低下させるとともに、グリッ
ド電極に表示期間に印加するスキャン電圧より高いスキ
ャン電圧を印加することにより、エミッタ当たりのピー
ク電流量を大きくして、カソードより電子放出する電子
放出シーケンスを設け、当該電子放出シーケンスの期間
に、エミッタ先端の吸着ガスを離脱させる高電圧電界放
出型表示装置の駆動方法。 - 【請求項2】 表示のブランク期間に、蛍光体が発光し
ない程度にアノード電位を低下させグリッドにスキャン
電圧を加えるとともに、カソードに印加される電圧を下
げることにより、エミッタ当たりのピーク電流量を大き
くして、カソードより電子放出をする電子放出シーケン
スを設け、当該電子放出シーケンスの期間に、エミッタ
先端の吸着ガスを離脱させる高電圧電界放出型表示装置
の駆動方法。 - 【請求項3】 上記電子放出のシーケンスを、1ライン
毎の高速スキャンとしたことを特徴とする請求項1、又
は2の高電圧電界放出型表示装置の駆動方法。 - 【請求項4】 上記電子放出のシーケンスを、複数ライ
ンを同時にスキャンすることを特徴とする請求項1、又
は2の高電圧電界放出型表示装置の駆動方法。 - 【請求項5】 ブランク期間の電子放出を、複数フレー
ム毎に1度行うことを特徴とする請求項1、又は2の高
電圧電界放出型表示装置の駆動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000051569A JP2001242822A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | 高電圧電界放出型表示装置の駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000051569A JP2001242822A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | 高電圧電界放出型表示装置の駆動方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001242822A true JP2001242822A (ja) | 2001-09-07 |
Family
ID=18573207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000051569A Pending JP2001242822A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | 高電圧電界放出型表示装置の駆動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001242822A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006178219A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Sony Corp | 映像表示機、映像パネルの駆動回路並びに映像表示機の制御方法 |
-
2000
- 2000-02-28 JP JP2000051569A patent/JP2001242822A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006178219A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Sony Corp | 映像表示機、映像パネルの駆動回路並びに映像表示機の制御方法 |
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