JP2001241954A - 圧電センサ - Google Patents

圧電センサ

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JP2001241954A
JP2001241954A JP2000054856A JP2000054856A JP2001241954A JP 2001241954 A JP2001241954 A JP 2001241954A JP 2000054856 A JP2000054856 A JP 2000054856A JP 2000054856 A JP2000054856 A JP 2000054856A JP 2001241954 A JP2001241954 A JP 2001241954A
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piezoelectric
ceramic substrate
piezoelectric ceramic
electrode
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Shinichiro Kitanishi
真一路 北西
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、圧電振動体の所定振動に対してダン
ピングが発生しにくく、安定した特性が導出でき、且つ
外部回路との接続が容易な圧電センサを提供する。 【解決手段】 本発明は、円板状圧電セラミック基板1
0の上面の外周側に振動駆動電極11を、内周側に振動
検出電極15〜18を夫々配置するとともに、圧電セラ
ミック基板10の下面の中央部に錘部材3を貼着し、異
なる2つの振動モードを用いて角速度を検出する圧電セ
ンサである。そして、前記振動駆動電極11と振動検出
電極15〜18との間に非分極領域を設けるとともに、
前記圧電セラミック基板10の両主面側から挟持固定す
るバネ性を有する支持部材2を接合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は角速度を検出する圧
電センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の圧電センサは、姿勢制御、位置制
御に必要な角速度を検出するものであり、例えばビデオ
カメラの手ぶれ防止や自動車のナビゲーションに多用さ
れている。そして、機器の小型化、多機能化に伴い、圧
電センサについても小型化、高性能化が希求されてい
る。
【0003】1つのセンサで、2つの軸方向の角速度を
検出できるものが望まている。この要望に応えるものと
して、角速度(基本振動に対して発生するコリオリ力)
により基本振動動作の圧電素子に発生する歪みを測定し
て、角速度の変化を求めるセンサが既に提案されてい
る。
【0004】図4は従来の圧電センサの断面構造図であ
り、図5は部分拡大図であり、図6は平面概略図であ
る。
【0005】圧電振動体100は、円板状の圧電セラミ
ック基板110と該圧電セラミック基板110上にに形
成された8つの電極111〜118とから構成されてい
る。電極111〜118は、図6に示すように、圧電セ
ラミック基板110の内周側領域と外周側領域に分割さ
れ、さらに、圧電セラミック基板110の中心で直交す
る2軸の正負方向にそれぞれ分かれて配置されている。
【0006】例えば、内周側領域の4つの電極は、振動
検出電極115〜118であり、外周側領域の側の4つ
の電極は振動駆動電極111〜114である。各電極1
11〜118は、例えば信号側櫛型電極とグランド側櫛
型電極とが円周方向に沿って延び、且つ両櫛型電極が噛
み合うように構成となっている。尚、図6図では、櫛型
電極の形状を省力して各象限毎をブロックとして表示し
ている。また、圧電セラミック基板110は、素子表面
で放射方向に分極処理が施されている。
【0007】さらに、圧電振動体100の下部の中央に
は、円柱状の錘部材103が貼着されており、また、振
動駆動電極111〜114と振動検出電極115〜11
8との間の領域で、圧電セラミック基板110の裏面側
(電極が形成されていない面側)に円筒状固定部材10
2が接合されている。
【0008】また、振動駆動電極111〜114と振動
検出電極115〜118との間には、例えば外部回路と
接続するための配線パターン119、120が形成され
ており、この配線パターン119、120にボンディン
グワイヤWが接合されている。
【0009】このような圧電センサにおいて、ボンディ
ングワイヤWを介して外部回路より振動駆動電極111
〜114に駆動信号を供給すると、圧電振動体100に
厚み撓み振動が発生し、錘部材103が縦振動を起こす
(基本縦振動モード)。そして、基本縦振動が発生して
いる状態で圧電センサ100に角速度が生じると、これ
によって、コリオリ力が発生する。このコリオリ力は、
縦振動の錘部材103に横方向の振動を加えるように働
き(横振動モード)、その結果、圧電振動体100に歪
みを発生させる。この歪を各々の振動検出電極部115
〜118より検出する。尚、振動検出電極部115〜1
18より検出された各々の電荷の強弱を外部検出回路に
よって解析することにより、簡単に角速度の大きさ及び
その方向を検出する。
【0010】また、別の構造では、圧電セラミック基板
を金属振動板に貼着して、圧電振動体を構成し、該金属
振動板の下面の中央部に錘部材を接合していた。
【0011】上述の何れの構造であっても、振動検出電
極115〜118から得られる検出信号を感度良く検出
するには、縦振動及び横振動(2つの振動モード)の共
振周波数を互いに一致される必要がある。このため、縦
振動に大きな影響をあたえる錘部材103の質量を、錘
部材103の下端面を除去して調整していた。
【0012】また、上述し圧電振動体100の支持手段
として、一般に、圧電セラミック基板110の下面で円
筒状固定部材102がを接合して構成していた。例え
ば、この円筒状固定部材102の材料を、弾性に優れた
シリコーン樹脂のブロック体等が例示できる。そして、
シリコーン樹脂材料と相性の良好なシリコーン接着剤を
用いて、圧電振動体100と円筒状固定部材102とを
接合していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の圧電振
動体100の保持構造は、円筒状固定部材102に弾性
を有する材料を用いていたとしても、圧電振動体100
が、円筒状固定部材102上に載置している構造であ
り、圧電振動体100の所定振動(基本駆動振動や検出
振動)にダンピングを発生させてしまう。
【0014】また、シリコーン樹脂からなる円筒状固定
部材102を、圧電セラミック基板102に接着固定す
るための接着剤では、相性の良好なシリコーン樹脂接着
剤が多用されるが、この接着剤は、耐湿性に弱く、経時
的に接着強度が低下してしまい、外部衝撃により、圧電
振動体100と円筒状固定部材102との剥離が発生し
てしまうという問題があった。
【0015】この耐衝撃性に劣ることは、圧電センサと
しては決定的な致命傷となる。即ち、この圧電センサ
は、手ブレなどによる位置ずれなどを検出するジャイロ
として、例えば携帯型撮影装置などに用いられる。
【0016】このような位置ずれが発生し易い装置は、
逆に外部より衝撃が付与される易い装置に他ならないた
めである。
【0017】また、従来技術では、圧電振動体100を
支持する円筒状固定部材102は、純粋に固定部材とし
て機能し、この固定部材とは別に各電極111〜118
に信号を外部回路から供給し、また、外部回路に導出す
るリード線などが必要であった。
【0018】本発明は、上述の課題に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、圧電振動体の所定振動に対し
てダンピングが発生しにくく、安定した特性が導出で
き、且つ外部回路との接続が容易な圧電センサを提供す
ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、円板状圧電セ
ラミック基板の上面の外周側に振動駆動電極を、内周側
に振動検出電極を夫々配置するとともに、圧電セラミッ
ク基板の下面の中央部に錘部材を貼着し、異なる2つの
振動モードを用いて角速度を検出する圧電センサであ
り、第1の発明は、前記振動駆動電極と振動検出電極と
の間に非分極領域を設けるとともに、該非分割領域に前
記圧電セラミック基板の両主面側から挟持固定するバネ
性を有する支持部材を接合した圧電センサである。
【0020】また、第2の発明は、前記圧電セラミック
基板の上面側に接合する支持部材が、振動駆動電極及び
検出駆動電極の一部と接続するリード端子である圧電セ
ンサである。
【0021】さらに、第3の発明は、前記支持部材が、
エポキシ系樹脂接着剤を介して接合されている圧電セン
サである。
【作用】本発明によれば、圧電セラミック基板に各電極
及び錘部材を有する圧電振動体の支持構造が、圧電振動
体を構成する圧電セラミック基板の非分極領域の上下面
側から、弾性を有する支持部材でもって挟持固定されて
いる。
【0022】従って、圧電振動体は、支持部材によっ
て、中空部内で保持されるようになる。
【0023】従って、圧電振動体に所定振動(基本駆動
振動及びコリオリ力が検出できる検出横振動)が発生し
ても、支持部材でこの振動を吸収されることなく、この
振動に合わせて協動することなになる。
【0024】これにより、圧電振動体の所定振動に対し
てダンピングが発生しにくく、安定した特性が導出でき
る。
【0025】また、圧電セラミック基板の上面側に接合
する支持部材が、振動駆動電極及び検出駆動電極の一部
と接続するリード端子である。
【0026】このため、外部回路と接続する手段と、圧
電振動体を機械的に支持する手段が同一構造となるなる
ため、ボンディングワイヤなどによって接続するより
も、外部回路との安定した接続が可能となり、また、所
定振動が発生しても、接続断線が発生することがない。
【0027】また、前記支持部材が、エポキシ系樹脂接
着剤を介して接合されているため、支持部材と圧電振動
体ととの接合が、経時変化によって劣化することがな
く、また、強固に接合ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の圧電センサを図面
に基づいて説明する。
【0029】図1は本発明の圧電センサの断面構造図で
あり、図2は図1の要部拡大図であり、図3は、圧電セ
ンサの電極構造を示す平面図である。
【0030】圧電センサは、圧電振動体1、複数の弾性
を有する支持部材2、錘部材3とから構成されている。
【0031】圧電振動体1は、PZT(チタン酸ジルコ
ン酸鉛)、PT(チタン酸鉛)、BT(チタン酸バリウ
ム)等の円板状の圧電セラミック基板10と各電極11
〜18とから構成されている。尚、圧電セラミック基板
10は、基本振動として基板10に縦振動が発生するよ
うに分極処理(分極方向)及び電極構造が設定されてい
る。例えば、図3に示すように、全体電極構造が、平面
でみたとき、内周側(振動検出電極15〜18)と外周
側(振動駆動電極11)との二重構造となっており、さ
らに、振動検出電極15〜18は、各方向性での比較を
行うため、例えば4つの領域に区分されている。そし
て、各電極11、15〜18は、円周方向と平行になる
ように信号側、グランド側の一対の櫛型電極で形成され
ている。そして、分極処理は、この櫛型電極を用いて処
理するため、圧電セラミック基板1の中心点から放射状
の方向となる。
【0032】例えば、図3において、圧電セラミック基
板10の外周領域には、信号側、グランドの一対の櫛型
電極からなる振動駆動電極11が配置されている。ま
た、内周領域には、例えば第1象限〜第4象限に区画さ
れて、信号側、グランドの一対の櫛型電極からなる振動
検出電極15〜18が配置されている。
【0033】そして、振動駆動電極11の一方の櫛型電
極は、圧電セラミック基板10の半径方向の略中央部に
配置した電極パッドa(例えば駆動信号側の電極パッ
ド)に接続し、振動駆動電極11の他方の櫛型電極は、
圧電セラミック基板10の半径方向の略中央部で、駆動
信号側の電極パッドaに対象に形成されたグランド電位
側の電極パッドbに接続されている。
【0034】また、4つの区分に配置された振動検出電
極15〜18において、信号側となる一方の櫛型電極
は、圧電セラミック基板10の半径方向の略中央部に配
置した各電極パッドc、d、e、f(夫々検出側の電極
パッド)に接続し、他方の櫛型電極は、電極パターンの
制御により、上述のグランド電位側の電極パッドBに接
続されている。
【0035】このように、外周領域に振動駆動電極11
を配置するのは、圧電セラミック基板10の振動領域の
直径を大きくして、圧電セラミック基板10の基本振動
(基板の厚み方向の撓み振動)を大きくするためであ
る。
【0036】そして、この振動駆動電極11と振動検出
電極振動15〜18との間の電極パッドa〜f部分は、
分極電圧が供給されにくい部分となり、非分極領域とな
る。尚、この部分は、基本縦振動及び検出振動のノーダ
ル点になる部分に設定する。
【0037】このような圧電振動体1は、圧電セラミッ
ク基板10の表裏両主面から弾性を有する対をなす支持
部材2で挟持されて構成されている。
【0038】支持部材2は、接合端面が平面状に加工さ
れたバネ性(弾性金属部材)、例えばリン青銅などで形
成したリード端子であり、その接合にあたっては、例え
ば、エポキシ樹脂接着剤を介して接合されている。
【0039】そして、支持部材2は上面側の支持部材と
下面側の支持部材とが一対となり、圧電セラミック基板
10の上下面側から挟持するように接合される。
【0040】具体的には、図3に示すように、圧電セラ
ミック基板10の各電極パッドa〜fで支持固定してい
る。例えば、電極パッドcにおいては、図2に示すよう
に、上面側の電極力パッドC及び下綿側のダミーパッド
c‘にエポキシ樹脂を介して接合している。尚、エポキ
シ樹脂は、図示していない。同様に、他の電極パッド
a、b、d〜fにも同様に、圧電基板10の上下面より、支持
部材2が挟持接合されている。
【0041】これにより、圧電振動体1は全体で上面側
6箇所、下面側6箇所で挟持接合され、これにより固定
されている。
【0042】即ち、6対の支持部材2によって、圧電振
動体1は、中空内に吊り下げ保持されるように保持・固
定されている。
【0043】この支持部材2は、特に、上面側において
は、外部回路から駆動信号(グランド電位)を供給し、
また、外部回路に検出信号を供給する手段を兼ねてい
る。
【0044】尚、振動駆動電極11は、その極性が
「正」、「負」となる。
【0045】この櫛型電極の電極幅は、30〜100μ
mであり、電極間幅は30〜100μmで設計されてい
る。電極材質は金、銀または銅から成り、形成方法はス
クリーン印刷またはフォトエッチングまたは転写印刷で
形成される。また、金属電極の蒸着、及びホトエッチン
グによって形成される。
【0046】図3において、電極パッドaには、駆動側
信号の信号電位を供給する支持部材2が接合される。ま
た、電極パッドbには、全体の基準電位であるグランド
電位を供給する支持部材2が接合される。電極パッドc
〜fは、各振動駆動電極15〜18から検出された信号
電位を出力する支持部材2が接合される。
【0047】この圧電セラミック基板10と支持部材2
との接合には、エポキシ樹脂をベースとした熱硬化性接
着剤が用いられる。そして、少なくとも上面側の支持部
材2を接合する場合には、銀などの導電性粉末を添加し
たエポキシ樹脂接着剤が用いられる。
【0048】このようなエポキシ系接着剤は、剛性の高
い接合層を形成でき、経時的な変化でも、接合強度が劣
化しにくいものである。
【0049】上述の構造の圧電センサでは、圧電振動体
1がリード端子を兼ねた複数対の支持部材2によって、
中空内に吊り下げられた状態で挟持・保持されている。
これにより、所定振動(駆動基本振動や検出振動)が発
生した場合や外部から衝撃が印加された場合、各支持部
材2の弾性によって、圧電振動体1の振動・衝撃に同期
して協動することになる。
【0050】従って、所定振動を吸収したり、ダンピン
グや減衰などを発生させることを有効に抑えることがで
きる。また、衝撃によって所定振動が大きく影響される
ことがない。
【0051】また、圧電セラミック基板10と支持部材
2と接合が、エポキシ系樹脂をベースとした接着剤で行
っている。従って、支持部材2の材料に制約されること
がなくなり、強固な接合が達成できる。
【0052】しかも、耐湿性がよいためシリコーン樹脂
接着剤のように、湿気に極端に弱く、接合強度の劣化に
よる支持部材2の接合部分の剥離現状が有効に防止でき
る。
【0053】また、圧電セラミック基板10の上面側に
接合する支持部材2が、振動駆動電極11及び検出駆動
電極15〜18の一部と接続するリード端子であり、外
部回路と接続する手段として作用するため、支持部材2
とは別の接続構造、例えばボンディングワイヤWなどが
不要となり、外部回路との安定した接続が可能となる。
また、接続手段によって、所定振動に対しても、振動ダ
ンピングが発生することがない。
【0054】これは、この複数の支持部材2が接合する
領域、即ち、駆動振動電極11〜14、検出振動電極1
5〜18との間の領域を、非分極領域(電極パッドa〜
f)としていることにも起因する。
【0055】本発明では、このように分極処理されてい
ない領域に、支持部材2が配置されることになるため、
これによって、実質的には振動は発生しない。また、基
本縦振動のノーダル点となる位置に設定しているため、
仮に振動がもれても、支持部材2を安定且つ強固に接合
か達成される。
【0056】このように振動駆動電極11と振動検出電
極15〜18との間は、上述のように、支持部材2の接
合領域の確保と、振動駆動電極11と振動検出電極15
との間に発生する電気的なノイズ及び両振動の悪影響を
低減されている。
【0057】尚、圧電セラミック基板10の上面側に接
合し、接続手段を兼ねた支持部材2に、外部駆動回路よ
り駆動信号を供給する。
【0058】これより、圧電セラミック基板10は、基
板の厚み方向に撓む方向の振動が発生し、その結果、錘
部材3を含む圧電セラミック基板10は、基本縦振動を
起こす。この状態で所定角速度が加わると、基本縦振動
に対して垂直方向にコリオリ力が作用し、圧電セラミッ
ク基板10に横振動が発生する。そして、この基本縦振
動モードと横振動モードが合成されて、圧電セラミック
基板10に歪みが生じ、その結果、歪みの発生方向、歪
みの大きさに対応した電荷が検出振動電極15〜18の
所定電極から導出されることになる。
【0059】そして、夫々の検出振動電極15〜18か
ら導出された電荷を外部解析回路で処理することによ
り、角速度の大きさ、その方向を検出することができ
る。
【0060】本発明者は、従来のようにシリコーンブロ
ック体から成る円筒状固定部材102を用い、圧電セラ
ミック基板110の下面にのみ接合した従来構造の圧電
センサと、圧電セラミック基板10の両主面より弾性金
属で形成した支持部材2で挟持固定した圧電センサとを
夫々作成して両者を比較検討した。従来の圧電センサで
は、圧電セラミック基板110の下面側から円筒状固定
部材102で支持する配置固定型である。これに対し
て、本発明は、複数の弾性を有する支持部材2によっ
て、中空内に吊り下げ保持するものである。
【0061】従って、本発明では、圧電振動体1の自由
度がまし、上述したように、所定振動を支持部材2で吸
収されたり、ダンピングや減衰が発生しにくいものとな
る。また、外部からの衝撃が、支持部材2と圧電セラミ
ック基板10との接合部分に集中することがなく、圧電
振動体1が中空内で自由に協動することになり、耐衝撃
性が向上する。
【0062】また、従来の圧電センサでは、シリコーン
樹脂ブロック体で円筒状固定部材102を構成し、圧電
セラミック基板110と接着するための接着剤に、シリ
コーン樹脂ブロック体と相性の良いシリコーン樹脂接着
剤が用いている。これは、シリコーン系樹脂の円筒状固
定部材102と相性の良好なためである。即ち、本発明
のように、エポキシ樹脂系接着剤を用いることができな
い。
【0063】従って、従来においては、湿気によってそ
の接着層の強度が極端に低下して、経時的に、圧電セラ
ミック基板10と円筒状固定部材の剥離が発生していた
が、本発明では、エポキシ系樹脂接着剤を用いることが
でぎ、経時的変化において接合強度が劣化しない。同時
に、エポキシ系樹脂接着剤の採用により、剛性の高い強
固に接着が達成できる。
【0064】一般に、剛性が高く、強固な接着層は、振
動を吸収してしまい、ダンピングの原因となり敬遠され
ていた。しかし、本発明では、複数の弾性を有する支持
部材による吊り下げ保持により、その振動の吸収を有効
に防止し、しかも、外部の衝撃による剥離現象を防止す
ることができるようになった。
【0065】尚、本発明においては、圧電セラミック基
板10の上面側に接合される支持部材2は、非分極領域
の引回しパターン(電極パッドa〜f)上、即ち、金属
被膜上に接合される。これに対して、圧電セラミック基
板10の下面側の支持部材2は、直接、圧電セラミック
基板10に接合される。このため、より接合強度を向上
させるため、圧電セラミック基板10の下面側の接合部
位に、ダミー接合パッドを設けても構わない。このよう
にすれば、接合方法をエポキシ系接着剤以外に半田など
を用いて、耐衝撃性に優れた半田接合を行っても構わな
い。
【0066】本発明の説明では、電極の構造が、圧電セ
ラミック基板10の上面に形成した振動駆動電極11、
振動検出電極15〜18で構成されているが、図6に示
すように、振動駆動電極を第1〜第4象限間で区分して
も構わない。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、圧電振動
体の圧電セラミック基板の上下面側から複数対の弾性を
有する支持部材で挟持・固定している。これにより、圧
電振動体は、中空内で吊り下げらて保持されるため、所
定振動や外部からの衝撃に対して、圧電振動体が追随し
て動作することになるため、所定振動吸収やダンピング
及び衝撃による破損などが有効に抑えることができ、安
定した特性が導出できる。
【0068】また、圧電セラミック基板の上面側に接合
する支持部材が、外部回路との接続手段を兼ねているた
め、別の接続手段が不要となり、これよっても、接続信
頼性を向上させ、また、不要な振動ダンピングを防止で
きる。
【0069】さらに、前記支持部材が、エポキシ系樹脂
接着剤を介して接合されているため、支持部材の材料に
よって接着剤の節約を受けることがなく、圧電振動体と
の接合が経時変化によって劣化することがなく、また、
耐衝撃性に優れた強固な接合が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電センサの断面構造図である。
【図2】図1の丸部分の拡大図である。
【図3】本発明の圧電センサの電極構造を示す概略平面
図である。
【図4】従来の圧電センサの断面構造図である。
【図5】図4の丸印部分の拡大図である。
【図6】従来の圧電センサの概略平面図である。
【符号の説明】
1 ・・・圧電振動体 10・・・圧電セラミック基板 11・・振動駆動電極 15〜18・・振動検出電極 2・・・支持部材 3・・・錘部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状圧電セラミック基板の上面の外周
    側に振動駆動電極を、内周側に振動検出電極を夫々配置
    するとともに、圧電セラミック基板の下面の中央部に錘
    部材を貼着し、異なる2つの振動モードを用いて角速度
    を検出する圧電センサにおいて、 前記振動駆動電極と振動検出電極との間の領域に、前記
    圧電セラミック基板の両主面側から挟持固定するバネ性
    を有する支持部材を接合したことを特徴とする圧電セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記圧電セラミック基板の上面側に接合
    する支持部材が、振動駆動電極及び検出駆動電極の一部
    と接続するリード端子であることを特徴とする請求項1
    記載の圧電センサ。
  3. 【請求項3】 前記支持部材が、エポキシ系樹脂接着剤
    を介して接合されていることを特徴とする請求項1記載
    の圧電センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010197061A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Panasonic Corp 慣性力検出素子

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