JP2001241384A - 油圧作業機のポンプ監視装置 - Google Patents

油圧作業機のポンプ監視装置

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JP2001241384A
JP2001241384A JP2000051974A JP2000051974A JP2001241384A JP 2001241384 A JP2001241384 A JP 2001241384A JP 2000051974 A JP2000051974 A JP 2000051974A JP 2000051974 A JP2000051974 A JP 2000051974A JP 2001241384 A JP2001241384 A JP 2001241384A
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Hajime Yasuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧作業機を停止させることなく、自動的
に、各油圧ポンプの機能低下を監視できる油圧作業機の
ポンプ監視装置の提供。 【解決手段】 要求総流量演算手段(14a,14b,
14c)が油圧ポンプ1a,1bに要求する要求総押し
退け容積Dpを求め、割当手段(14d,14e)が油
圧ポンプ1a,1bのうち監視対象となる油圧ポンプの
押し退け容積のみ変化するように要求押し退け容積Dp
a,Dpbを割り当て、実流量検出手段4がチェック弁
3a,3bの下流で実際の総流量Qpを検出し、総流量
演算手段(14f,14g)がチェック弁3a,3bの
下流の理論上の総流量Qfを求め、流量差演算手段14
fが実際の総流量Qpと理論上の総流量Qfの流量差Δ
Qを求め、判定手段14fが予め記憶してある許容流量
差ΔQtolよりも流量差ΔQが大きいかどうかを、出
力手段14hが監視信号Fa,Fbとして出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の可変容量形
油圧ポンプを具備する油圧ショベルなどの油圧作業機に
備えられ、複数の可変容量形油圧ポンプのそれぞれにつ
いて機能低下が生じていないかどうかを容易に知ること
ができる油圧作業機のポンプ監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機能低下を生じている油圧ポンプ
を特定できる装置として、特開平10−54370号公
報や特開平10−54371号公報で公知の油圧作業機
の油圧ポンプ故障診断装置がある。
【0003】これらの油圧ポンプ故障診断装置は、原動
機により駆動される複数の可変容量形油圧ポンプを有す
る。その可変容量形油圧ポンプの吐出管路には、チェッ
ク弁が設けられている。また、油圧作業機には、複数の
可変容量形油圧ポンプのそれぞれの流量を制御するポン
プ流量制御手段、すなわちレギュレータが備えられてい
る。
【0004】この油圧作業機は、複数の可変容量形油圧
ポンプから吐出されてチェック弁を介して合流する圧油
をアクチュエータに供給し、該当する作業部材を駆動す
る。
【0005】特開平10−54370号公報に示される
技術では、油圧ポンプに接続されている流量制御弁のセ
ンタバイパスを出た個所からタンクまでの管路に圧力セ
ンサが設けられている。また、レギュレータの入力回路
には、電磁切換弁が介在し、励磁によってパイロットポ
ンプの圧力がレギュレータに導入されるようになってい
る。
【0006】そして、油圧ポンプの故障診断に際して
は、全ての流量制御弁を中立位置に保ち、スイッチが操
作される。これにより、処理装置から特定の電磁切換弁
に信号が出力され、該当する電磁切換弁は励磁されて、
対応する油圧ポンプから最大流量が吐出される状態とな
る。このとき、対応する圧力センサの検出値を流量に変
換し、記憶する。これを順に各油圧ポンプについて行う
ようになっている。つまり、圧力センサを介して求めら
れた流量に基づいて、該当する油圧ポンプが故障してい
ないかどうかを診断するようになっている。
【0007】また、特開平10−54371号公報に示
される技術では、油圧ポンプと流量制御弁との間に差圧
センサ付きチェック弁が設けられている。レギュレータ
の入力回路には、電磁切換弁が介在し、励磁によってパ
イロットポンプの圧力がレギュレータに導入されるよう
になっている。
【0008】そして、油圧ポンプの故障診断に際して
は、上述した従来技術と同様に、全ての流量制御弁を中
立位置に保ち、スイッチが操作される。これにより、処
理装置から特定の電磁切換弁に信号が出力され、該当す
る電磁切換弁は励磁されて、対応する油圧ポンプから最
大流量が吐出される状態となる。このとき、対応する差
圧センサ付きチェック弁の検出差圧を流量に変換し、記
憶する。これを順に各油圧ポンプについて行うようにな
っている。つまり、差圧センサ付きチェック弁を介して
求められる流量に基づいて、該当する油圧ポンプが故障
していないかどうかを診断するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、いずれも油圧ポンプの故障診断に際してスイッチ投
入操作が必要となり、きわめて煩雑である。
【0010】また、油圧ポンプの故障診断に際して、全
ての流量制御弁を中立位置に保ち、当該油圧作業機によ
る作業を停止させなくてはならない。したがって、油圧
作業機によって作業を行っているときに、その油圧作業
機の油圧ポンプの故障診断を実施しようとする場合に
は、作業の能率低下を招くことになる。また、作業時以
外のときに、油圧作業機の油圧ポンプの故障診断を実施
するならば、故障診断のための時間を特別に割かなけれ
ばならず、煩わしくなる。
【0011】本発明の目的は、上述した従来技術におけ
る実情を鑑みてなされたもので、油圧作業機を停止させ
ることなく、自動的に、複数の油圧ポンプのそれぞれに
ついて機能低下が生じていないかどうかを知ることがで
きる油圧作業機のポンプ監視装置を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、原動機により駆動される複数の可変容
量形油圧ポンプと、これらの可変容量形油圧ポンプの吐
出管路に設けられるチェック弁と、複数の前記可変容量
形油圧ポンプの押し退け容積のそれぞれを制御するポン
プ流量制御手段とを備え、複数の前記可変容量形油圧ポ
ンプから吐出されて前記チェック弁を介して合流する圧
油を、所定のアクチュエータに供給して、該当する作業
部材を駆動する油圧作業機に備えられ、複数の前記可変
容量形油圧ポンプから吐出される総流量に基づいて、複
数の前記可変容量形油圧ポンプのいずれかに機能低下が
生じていないかどうかを監視する油圧作業機のポンプ監
視装置において、複数の前記可変容量形油圧ポンプに要
求する要求総押し退け容積を求める要求総押し退け容積
演算手段と、前記可変容量形油圧ポンプのうち監視対象
となる可変容量形油圧ポンプの押し退け容積のみが変化
するように、前記要求総押し退け容積を前記可変容量形
油圧ポンプのそれぞれに分配させるように割り当てる割
当手段と、前記チェック弁の下流で実際に合流する圧油
の流量を検出する実流量検出手段と、前記チェック弁の
下流で合流する理論上の総流量を求める総流量演算手段
と、前記実流量検出手段で検出された実際の総流量と、
前記要求総流量演算手段で求められた前記理論上の総流
量との流量差を求める流量差演算手段と、この流量差演
算手段で求められた流量差が、予め記憶してある許容流
量差よりも大きいかどうかを判定する判定手段と、前記
流量差が前記許容流量差よりも大きいと判定されたとき
に、所定の監視信号を出力する出力手段とを備える構成
にしてある。
【0013】このように構成した本発明では、複数の可
変容量形油圧ポンプのいずれかに機能低下が生じていな
いかどうかを監視する際に、まず、要求総押し退け容積
演算手段は、該当する作業部材を駆動させるために、必
要な要求総押し退け容積を求める。
【0014】割当手段は、要求押し退け容積を各可変容
量形油圧ポンプのそれぞれに分配させるように割り当て
る。
【0015】この割当手段は、要求総押し退け容積が複
数の可変容量形油圧ポンプのうちのいずれかの可変容量
形油圧ポンプだけで賄える場合に、該当する可変容量形
油圧ポンプを特定し、その可変容量形油圧ポンプだけが
押し退け容積を変化させるように、要求総押し退け容積
を複数の可変容量形油圧ポンプのそれぞれに分配させる
ように割り当てる。
【0016】そして、ポンプ流量制御手段は、割当手段
で割り当てられた押し退け容積が複数の可変容量形油圧
ポンプのそれぞれから吐出されるように、複数の可変容
量形油圧ポンプそそれぞれに指令を出す。これにより、
複数の可変容量形油圧ポンプのそれぞれは、該当する押
し退け容積の圧油を吐出する。
【0017】チェック弁の下流では、特定の可変容量形
油圧ポンプから吐出された圧油と、この特定の可変容量
形油圧ポンプ以外の可変容量形油圧ポンプから吐出され
た圧油が合流する。
【0018】実流量検出手段は、チェック弁の下流で実
際に合流した圧油の流量を検出する。
【0019】総流量演算手段は、割当手段で割り当てら
れた押し退け容積から理論上の総流量を求める。
【0020】流量差演算手段は、実流量検出手段によっ
て検出された圧油の実際の総流量と、総流量演算手段に
よって求められた理論上の総流量との流量差を求める。
【0021】判定手段は、流量差演算手段によって求め
られた流量差が、予め記憶してある許容流量差よりも大
きいかどうかを判定する。
【0022】出力手段は、判定手段によって流量差が許
容流量差よりも大きいと判定されたとき、特定した可変
容量形油圧ポンプの機能低下が生じていることを所定の
監視信号によって外部に出力する。
【0023】次に、別の可変容量形油圧ポンプについて
も同様の処理手順で監視を行う。
【0024】すなわち、要求総押し退け容積演算手段
は、該当する作業部材を駆動させるために、必要な要求
総押し退け容積を求める。
【0025】割当手段は、要求総押し退け容積が複数の
可変容量形油圧ポンプのうちのいずれかの可変容量形油
圧ポンプだけで賄える場合に、該当する上述した可変容
量形油圧ポンプとは別の可変容量形油圧ポンプを特定
し、その可変容量形油圧ポンプだけが押し退け容積が変
化するように、要求総押し退け容積を複数の可変容量形
油圧ポンプのそれぞれに分配させるように割り当てる。
【0026】そして、ポンプ流量制御手段は、割当手段
で割り当てられた押し退け容積が複数の可変容量形油圧
ポンプのそれぞれから吐出されるように、複数の可変容
量形油圧ポンプそれぞれに指令を出す。これにより、複
数の可変容量形油圧ポンプのそれぞれは、該当する押し
退け容積の圧油を吐出する。
【0027】チェック弁の下流では、特定された別の可
変容量形油圧ポンプから吐出された圧油と、特定された
別の可変容量形油圧ポンプ以外の可変容量形油圧ポンプ
から吐出された圧油が合流する。
【0028】実流量検出手段は、チェック弁の下流で実
際に合流した圧油の流量を検出する。
【0029】総流量演算手段は、割当手段で割り当てら
れた押し退け容積から理論上の総流量を求める。
【0030】流量差演算手段は、実流量検出手段によっ
て検出された圧油の実際の総流量と、総流量演算手段に
よって求められた理論上の総流量との流量差を求める。
【0031】判定手段は、流量差演算手段によって求め
られた流量差が、予め記憶してある許容流量差よりも大
きいかどうかを判定する。
【0032】出力手段は、判定手段によって流量差が許
容流量差よりも大きいと判定されたとき、別の可変容量
形油圧ポンプについても機能低下が生じていることを所
定の監視信号によって外部に出力する。
【0033】このように、複数の可変容量形油圧ポンプ
のそれぞれについて、適宜個別に監視することによっ
て、油圧作業機の作業中に、自動的に複数の可変容量形
油圧ポンプのいずれかに機能低下が生じていないかどう
かを知ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の油圧作業機のポンプ監視
装置の実施形態を図に基づいて説明する。
【0035】図1は、本発明の第1の実施形態の全体構
成を示す油圧回路図、図2は、図1に示す第1の実施形
態に備えられるコントローラの要部構成を示すブロック
図、図3,4は、図2に示すコントローラにおける処理
手順を示すフローチャート、図5は、図1に示す第1の
実施形態で得られる特性を示す図、図6は、図2に示す
コントローラに備えられる流量制御部から出力される要
求押し退け容積信号の特性を示す図である。
【0036】この第1の実施形態は、建設機械などの油
圧作業機、例えば油圧ショベルに備えられるものであ
る。この油圧ショベルは、図1に示すように、原動機で
あるエンジンEにより駆動される複数個、例えば2個の
可変容量形油圧ポンプ1a,1bを備えている。これら
の可変容量形油圧ポンプ1a,1bは、押し退け容積の
変化幅を等しく設定してある。
【0037】この可変容量形油圧ポンプ1a,1bは、
油圧タンク12に接続してある。
【0038】可変容量形油圧ポンプ1a,1bのそれぞ
れには、これら可変容量形油圧ポンプ1a,1bの押し
退け容積を制御するポンプ流量制御手段、すなわちレギ
ュレータ2a,2bを設けてある。
【0039】レギュレータ2a,2bには、シャトル弁
10a,10bを接続してある。これらのシャトル弁1
0a,10bの間には、パイロット油圧源13を接続し
てある。
【0040】また、この油圧ショベルは、方向切換弁7
と、パイロット操作弁9を備えている。方向切換弁7の
入力ポートには、チェック弁3cを設けてある。パイロ
ット操作弁9は、パイロット油圧源13、すなわちパイ
ロット回路あるいはサーボ回路の1次圧力供給に使用す
る一定圧力源と、油圧タンク12とに接続してある。こ
のパイロット操作弁9は、レバーなどの操作部材の操作
に基づき、方向切換弁7の駆動部にパイロット圧Pi
a,Pibを出力する。方向切換弁7は、パイロット圧
Pia,Pibによって作動し、ブームシリンダ、アー
ムシリンダ等のアクチュエータ8への圧油、アクチュエ
ータ8からの戻り油の方向および量を切り換える。
【0041】アクチュエータ8には、方向切換弁7を介
して可変容量形油圧ポンプ1a,1bから吐出された油
圧が供給される。これにより、図示しないブームやアー
ム等の作業部材は駆動する。
【0042】特に、この第1の実施形態は、同図1に示
すように、レギュレータ2a,2bを制御するととも
に、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに機能低下が生じ
ていないかどうかを判定するコントローラ14を備えて
いる。
【0043】このコントローラ14は、可変容量形油圧
ポンプ1a,1bのそれぞれに要求する押し退け容積
を、電流値から成る要求押し退け容積信号Ia,Ibと
してレギュレータ2a,2bに出力する。
【0044】また、このコントローラ14は、可変容量
形油圧ポンプ1a,1bに機能低下が生じていないかど
うかを外部へ知らせる警告手段16に接続してある。こ
のコントローラ14は、可変容量形油圧ポンプ1a,1
bに機能の低下が生じてないかどうかを示す所定の監視
信号である警告信号、すなわちフラグFa,Fbを警告
手段16へ出力する。
【0045】可変容量形油圧ポンプ1a,1bの吐出管
路に設けられるチェック弁3a,3bの下流には、これ
らのチェック弁3a,3bを介して実際に合流された圧
油の圧力を検出するポンプ圧力センサ5を設けてある。
このポンプ圧力センサ5は、検出したポンプ圧力値Pp
に相当する信号をコントローラ14へ出力する。
【0046】ポンプ圧力センサ5の下流には、実際に流
れる圧油の流量を検出する実流量検出手段、すなわち流
量センサ4を設けてある。この流量センサ4は、チェッ
ク弁3a,3bを介して合流した圧油の実際の総流量Q
pに相当する信号をコントローラ14へ出力する。
【0047】この流量センサ4の下流には、油圧タンク
12に接続されるリリーフ弁6を接続してある。
【0048】また、エンジンEには、回転センサ15を
設けてある。この回転センサ15は、検出したエンジン
回転数Nに相当する信号をコントローラ14へ出力す
る。
【0049】また、パイロット操作弁9には、シャトル
弁10cを接続してある。このシャトル弁10cには、
高圧選択された圧油の圧力を検出するパイロット圧力セ
ンサ11を設けてある。このパイロット圧力センサ11
は、検出した圧力値Piに相当する信号をコントローラ
14へ出力する。
【0050】次に、上述したコントローラ14の構成に
ついて図2に基づいて説明する。
【0051】このコントローラ14は、可変容量形油圧
ポンプ1a,1bに要求する要求総押し退け容積Dpを
求める要求総押し退け容積演算手段を備えている。
【0052】この要求総押し退け容積演算手段は、比例
部14aを有する。この比例部14aには、パイロット
圧力センサ11からパイロット圧力値Piに相当する信
号が入力される。そして、この比例部14aは、ポジテ
ィブコントロール処理を行う。すなわち、パイロット圧
力値Piに比例した可変容量形油圧ポンプ1a,1bに
要求する総押し退け容積Dpiを求める。そして、この
比例部14aは、総押し退け容積Dpiに相当する信号
を選択部14cへ出力する。
【0053】また、要求総押し退け容積演算手段は、制
限部14bを有する。この制限部14bには、ポンプ圧
力センサ5からポンプ圧力値Ppに相当する信号が入力
される。そして、この制限部14bは、ポンプトルク制
限処理を行う。すなわち、ポンプトルクがエンジンの出
力トルクを超えないようにするために、ポンプ圧力Pp
に基づいて可変容量形油圧ポンプ1a,1bの総押し退
け容積を制限した押し退け容積、すなわち制限総押し退
け容積Dppを求める。
【0054】そして、この制限部14bは、制限総押し
退け容積Dppに相当する信号を選択部14cへ出力す
る。
【0055】また、要求総押し退け容積演算手段は、選
択部14cを有する。この選択部14cには、上述した
総押し退け容積Dpiに相当する信号が入力され、ま
た、上述した制限部14bから制限総押し退け容積Dp
pに相当する信号が入力される。
【0056】そして、この選択部14cは、総押し退け
容積Dpiと制限総押し退け容積Dppのうちいずれか
を、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに要求する要求総
押し退け容積Dpとして選択する。
【0057】すなわち、総押し退け容積Dpiが制限押
し退け容積Dppよりも小さい(Dpi≦Dpp)と
き、選択部14cは、要求総押し退け容積Dpとして総
押し退け容積Dpiを選択し(Dp=Dpi)、総押し
退け容積Dpiが制限押し退け容積Dppより大きい
(Dpi>Dpp)とき、選択部14cは、要求総押し
退け容積として制限押し退け容積Dppを選択する(D
p=Dpp)。
【0058】そして、この選択部14cは、要求総押し
退け容積Dpに相当する信号を流量分配部14dへ出力
する。
【0059】コントローラ14は、上述した要求総押し
退け容積Dpを可変容量形油圧ポンプ1a,1bのそれ
ぞれに分配させるように割り当てる割当手段を備える。
【0060】この割当手段は、特に、要求総押し退け容
積Dpが可変容量形油圧ポンプ1a、1bのうちのいず
れか一方の可変容量形油圧ポンプで賄える場合に、可変
容量形油圧ポンプ1a,1bのいずれかを特定し、特定
した可変容量形油圧ポンプの押し退け容積だけが変化す
るように、これらの可変容量形油圧ポンプ1a,1bに
要求総押し退け容積Dpを分配させて割り当てる。
【0061】すなわち、この割当手段は、流量分配部1
4dを有する。この流量分配部14dは、選択部14c
で選択された要求総押し退け容積Dpに相当する信号を
入力される。
【0062】そして、この流量分配部14dは、要求総
押し退け容積Dpを可変容量形油圧ポンプ1a,1bに
分配するために、可変容量形油圧ポンプ1aに要求する
要求要求押し退け容積Dpaと、可変容量形油圧ポンプ
1bに要求する要求押し退け容積Dpbを求める。
【0063】そして、流量分配部14dは、これらの要
求押し退け容積Dpa,Dpbに相当する信号を出力す
る。
【0064】この流量分配部14dは、図5に示すよう
に、可変容量形油圧ポンプ1つ当たりに要求する最大押
し退け容積を最大値Dmaxとし、最小押し退け容積を
最小値Dminとすると、特に、可変容量形油圧ポンプ
1a,1bに要求される要求総押し退け容積Dp(Dp
=Dpa+Dpb)が、Dp≦Dmin+Dmaxであ
る場合には、可変容量形油圧ポンプ1a,1bのいずれ
かを特定し、特定した可変容量形油圧ポンプの押し退け
容積を優先的に変化させる。
【0065】例えば可変容量形油圧ポンプ1aを優先側
の可変容量形油圧ポンプとして特定した場合、流量分配
部14dは、可変容量形油圧ポンプ1aに要求押し退け
容積Dpa=Dp−Dpbを割り当てる。このとき、流
量分配部14dは、非優先側の可変容量形油圧ポンプ1
bに要求押し退け容積Dpb=Dminを割り当てる。
【0066】そして、流量分配部14dは、要求総押し
退け容積Dp>Dmaxに達すると、可変容量形油圧ポ
ンプ1aには、要求押し退け容積Dpa=Dmaxを割
り当てる。このとき、流量分配部14dは、可変容量形
油圧ポンプ1bに要求押し退け容積Dpb=Dp−Dp
aを割り当てる。
【0067】同様に、可変容量形油圧ポンプ1bを優先
側の可変容量形油圧ポンプとして特定した場合には、流
量分配部14dは、可変容量形油圧ポンプ1bに要求押
し退け容積Dpb=Dp−Dpaを割り当てる。このと
き、流量分配部14dは、非優先側の可変容量形油圧ポ
ンプ1aに要求押し退け容積Dpa=Dminを割り当
てる。
【0068】そして、流量分配部14dは、要求総押し
退け容積Dp>Dmaxに達すると、可変容量形油圧ポ
ンプ1bに要求押し退け容積Dpb=Dmaxを割り当
てる。このとき、流量分配部14dは、可変容量形油圧
ポンプ1aに要求押し退け容積Dpa=Dp−Dpbを
割り当てる。
【0069】この流量分配部14dは、上述したよう
に、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに要求される要求
総押し退け容積DpがDp≦Dmin+Dmaxである
場合、要求押し退け容積を変化させる優先側の可変容量
形油圧ポンプの特定を、所定時間毎に切り換える設定に
してある。
【0070】また、上述した割当手段は、流量制御部1
4eを有する。この流量制御部14eには、上述した要
求押し退け容積Dpa,Dpbに相当する信号が入力さ
れる。
【0071】そして、この流量制御部14eは、要求押
し退け容積Dpaに相当する信号を、電流値から成る要
求押し退け容積信号Iaに変換し、レギュレータ2aへ
出力する。また、要求押し退け容積Dpbに相当する信
号を、電流値である要求押し退け容積信号Ibに変換
し、レギュレータ2bへ出力する。
【0072】これら要求押し退け容積信号Ia,Ib
は、図6に示す関数関係に基づいて、要求押し退け容積
Dpa,Dpbから求められる。これらの要求押し退け
容積信号Ia,Ibはそれぞれ、要求押し退け容積Dp
a、Dpbのそれぞれと例えば比例関係にあるように設
定される。
【0073】また、コントローラ14は、チェック弁3
a,3bを介して合流する理論上の総流量Qfを求める
総流量演算手段を備えている。
【0074】この総流量演算手段は、図2に示す応答予
測部14fと判定部14gによって構成してある。
【0075】応答予測部14fには、要求押し退け容積
Dpa,Dpbに相当する信号が入力される。
【0076】そして、この応答予測部14fは、可変容
量形油圧ポンプ1a,1bの応答遅れやヒステリシスな
どから、可変容量形油圧ポンプ1a,1bの予測し得る
理論上の押し退け容積、すなわち予測押し退け容積Df
a,Dfbを求め、これらの予測押し退け容積Dfa、
Dfbに相当するする信号を判定部14gへ出力する。
【0077】判定部14gには、これらの予測押し退け
容積Dfa,Dfbに相当する信号の他に、回転センサ
15によって検出された回転数Nに相当する信号と、流
量センサ4によって検出された実際の総流量Qpに相当
する信号と、ポンプ圧力センサ5によって検出されたポ
ンプ圧力値Ppに相当する信号とが入力される。
【0078】そして、応答予測部14fによって求めら
れた予測押し退け容積Dfa,Dfbのうちのいずれか
が最小値のとき、すなわち要求押し退け容積Dpa=D
p−Dpbで、要求押し退け容積Dpb=Dminのと
き、または要求押し退け容積Dpb=Dp−Dpaで、
要求押し退け容積Dpa=Dminのときに、判定部1
4gは、予測押し退け容積Dfa,Dfbおよび回転数
Nから、可変容量形油圧ポンプ1a,1bから吐出され
る理論上の吐出総流量Qthを求める。この理論上の吐
出総流量Qthは、Qth=(Dfa+Dfb)×Nで
求められる。
【0079】また、判定部14gは、ポンプ圧力値Pp
に対応する可変容量形油圧ポンプ1a,1bの合計リー
ク量Qflを求める。この合計リーク量Qflは、記憶
参照テーブルとして予め記憶してある圧力−リーク流量
テーブルを参照することによって求められる。
【0080】次に、判定部14gは、可変容量形油圧ポ
ンプ1a,1bから吐出される圧油がチェック弁3a,
3bを介して合流した後の、理論上の総流量Qfを求め
る。この理論上の総流量Qfは、Qf=Qth−Qfl
で求められる。
【0081】また、コントローラ14は、上述した実流
量検出手段、すなわち流量センサ4で検出された実際の
総流量Qpと理論上の総流量Qfとの流量差ΔQ(ΔQ
=Qf−Qp)を求める流量差演算手段を備えている。
この流量差演算手段は、上述の判定部14gに含まれて
いる。
【0082】また、コントローラ14は、上述した流量
差ΔQの許容流量差を予め記憶してあり、この許容流量
差よりも流量差ΔQが大きいかどうかを判定する判定手
段を備えている。この判定手段も、判定部14gに含ま
れている。
【0083】この判定部14gは、参照テーブルとして
予め記憶してあるポンプ圧力−許容流量差を参照して、
ポンプ圧力Ppに対応する許容流量差ΔQtolより
も、流量差ΔQが大きいかどうかを判定する。以下、要
求押し退け容積Dpa=Dp−Dpbかつ要求押し退け
容積Dpb=Dminのときに求められた流量差ΔQ
を、流量差ΔQaとし、要求押し退け容積Dpb=Dp
−Dpaかつ要求押し退け容積Dpa=Dminのとき
に求められた許容流量差ΔQを、流量差ΔQbとする。
【0084】そして、判定部14gは、流量差ΔQaが
許容流量差ΔQtolに等しいか、または許容流量差Δ
Qtolよりも小さいとき(ΔQa≦ΔQtol)に、
可変容量形油圧ポンプ1aの機能は正常であると判定
し、また流量差ΔQbが許容流量差ΔQtolに等しい
か、または許容流量差ΔQtolよりも小さいとき(Δ
Qa≦ΔQtol)に、可変容量形油圧ポンプ1bの機
能は正常であると判定する。
【0085】また、このとき、判定部14gは、流量差
ΔQaが許容流量差ΔQtolよりも大きい状態(ΔQ
a>ΔQtol)で、この状態が所定の監視時間Ta持
続したときに、可変容量形油圧ポンプ1aに機能低下が
生じていると判定し、また流量差ΔQbが許容流量差Δ
Qtolよりも大きい状態(ΔQb>ΔQtol)で、
この状態が所定の監視時間Tb持続したときに、可変容
量形油圧ポンプ1bに機能低下が生じていると判定す
る。
【0086】また、コントローラ14は、判定部14g
によって判定された判定結果を、警告手段16へ出力す
る出力手段を備える。この出力手段は、出力部14hか
ら成る。
【0087】この出力部14hは、可変容量形油圧ポン
プ1a,1bに機能低下が生じていないかどうかの判定
結果を含む所定の監視信号、すなわちフラグFa,Fb
を監視信号として出力する。
【0088】このように構成した第1の実施形態は、可
変容量形油圧ポンプ1a、1bに機能低下を生じていな
いかどうかの監視を、例えば図3,4に示す処理手順で
行う。
【0089】すなわち、コントローラ14は、まず、出
力するフラグFa,Fbの値を、正常値(Fa=Fb=
正常)に設定し、また、可変容量形油圧ポンプ1aの動
作状態を監視する監視時間TeaをTea=Taに設定
し、可変容量形油圧ポンプ1bを監視する監視時間Te
bをTeb=Tbに設定する(処理1)。
【0090】次に、コントローラ14は、パイロット圧
力センサ11によって検出されたパイロット圧力Pi、
ポンプ圧力センサ5によって検出されたポンプ圧力P
p、流量センサ4によって検出された実際の総流量Q
p、および回転センサ15によって検出されたエンジン
回転数Nのそれぞれに相当する信号を読み込む(処理
2)。
【0091】このとき、比例部14aは、パイロット圧
力Piに相当する信号を読み込む。また、制限部14b
は、ポンプ圧力Ppに相当する信号を読み込む。また、
判定部14gは、ポンプ圧力Pp、エンジン回転数N、
および実際の総流量Qpを読み込む。
【0092】次に、比例部14aは、ポジティブコント
ロール処理を行う。すなわち、パイロット圧力Piか
ら、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに要求する総押し
退け容積Dpiを求める(処理3)。
【0093】そして、比例部14aは、総押し退け容積
Dpiに相当する信号を選択部14cに出力する。
【0094】次に、制限部14bは、ポンプトルク制限
処理を行う。すなわち、ポンプトルクがエンジンEの出
力トルクを超えない総押し退け容積である制限総押し退
け容積Dppをポンプ圧力Ppから求める(処理4)。
【0095】そして、制限部14bは、この制限総押し
退け容積Dppに相当する信号を選択部14cに出力す
る。
【0096】次に、選択部14cは、総押し退け容積D
piおよび制限総押し退け容積Dppのいずれか小さい
方の総押し退け容積を可変容量形油圧ポンプ1a,1b
に実際に要求する要求総押し退け容積Dpとして選択す
る(処理5)。
【0097】すなわち、比例部14aで求められた総押
し退け容積Dpiが制限総押し退け容積Dpp以下(D
pi≦Dpp)のとき、選択部14cは、可変容量形油
圧ポンプ1a,1bに実際に要求する要求総押し退け容
積Dpとして総押し退け容積Dpiを選択する(Dp=
Dpi)。また、総押し退け容積Dpiが制限総押し退
け容積Dppよりも大きい(Dpi>Dpp)とき、選
択部14cは、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに実際
に要求する要求総押し退け容積Dpとして制限総押し退
け容積Dppを選択する(Dp=Dpp)。
【0098】そして、選択部14cは、上述した要求総
押し退け容積Dpに相当する信号を、流量分配部14d
へ出力する。
【0099】次に、流量分配部14dは、要求総押し退
け容積Dpを要求押し退け容積Dpa,Dpbに分けて
可変容量形油圧ポンプ1a,1bのそれぞれに分配する
(処理6)。
【0100】このとき、要求総押し退け容積DpがDp
≦Dmax+Dminである場合、流量分配部14d
は、可変容量形油圧ポンプ1a,1bのうちのいずれか
一方を特定し、特定した可変容量形油圧ポンプの押し退
け容積を優先的に変化させる。
【0101】例えば可変容量形油圧ポンプ1aを特定し
た場合、流量分配部14dは、優先側の可変容量形油圧
ポンプ1aに要求押し退け容積Dpa=Dp−Dpbを
割り当て、非優先側の可変容量形油圧ポンプ1bには要
求押し退け容積Dpb=Dminを割り当てる。
【0102】同様に、可変容量形油圧ポンプ1bを特定
した場合、流量分配部14dは、優先側の可変容量形油
圧ポンプ1bに要求押し退け容積Dpb=Dp−Dpa
を割り当て、非優先側の可変容量形油圧ポンプ1aに要
求押し退け容積Dpa=Dminを割り当てる。
【0103】そして、流量分配部14dは、これらの要
求押し退け容積Dpa,Dpbに相当する信号を、流量
制御部14eおよび応答予測部14fのそれぞれへ出力
する。
【0104】次に、流量制御部14eは、上述した図5
に示す関数に基づいて、要求押し退け容積Dpaに相当
する信号を電流値である要求押し退け容積信号Iaに変
換し、また要求押し退け容積Dpbに相当する信号を電
流値である要求押し退け容積信号Ibに変換する。そし
て、流量制御部14eは、これらの要求押し退け容積信
号Ia,Ibを、レギュレータ2a,2bへ出力する
(処理7)。
【0105】次に、応答予測部14fは、可変容量形油
圧ポンプ1a,1bに要求押し退け容積Dpa,Dpb
のそれぞれを要求された場合に、可変容量形油圧ポンプ
1a,1bのそれぞれの押し退け容積を予測する処理を
行う。すなわち、応答予測部14fは、可変容量形油圧
ポンプ1a,1bのそれぞれの応答遅れやヒステリシス
などから予測される理論上の予測押し退け容積Dfa,
Dfbを求める(処理8)。
【0106】そして、応答予測部14fは、予測押し退
け容積Dfa,Dfbに相当する信号を、判定部14g
へ出力する。
【0107】次に、判定部14gは、予測押し退け容積
Dfa,Dfbがともに最小値(Dfa=Dmin,D
fb=Dmin)であるかどうかを確認する(処理
9)。
【0108】次に、(処理9)で、予測押し退け容積D
fa,Dfbがともには最小値Dminでないとき、す
なわち「NO」のとき、予測押し退け容積Dfa,Df
bとエンジン回転数Nとから、可変容量形油圧ポンプ1
a,1bの理論上の吐出総流量Qth{Qth=(Df
a+Dfb)×N}を求める(処理10)。
【0109】次に、判定部14gは、予め記憶してある
ポンプ圧力−リーク流量テーブルを参照してポンプ圧力
Ppに対応するポンプ1a,1bの合計リーク量Qfl
を求める(処理11)。
【0110】次に、判定部14gは、(処理10)で求
めた理論上の吐出総流量Qthと合計リーク量Qflか
ら、可変容量形油圧ポンプ1a,1bが吐出した圧油が
チェック弁3a,3bを介して合流した後の、理論上の
総流量Qf(Qf=Qth−Qfl)を求める(処理1
2)。
【0111】次に、判定部14gは、ポンプ圧力−許容
流量差テーブルを参照し、ポンプ圧力Ppに対応する許
容流量差ΔQtolを求める(処理13)。
【0112】次に、判定部14gは、(処理12)で求
めた理論上の総流量Qfと、流量センサ4によって検出
された実際の総流量Qpとから、流量差ΔQ(=Qf−
Qp)を求める(処理14)。
【0113】次に、判定部14gは、(処理8)で求め
られた予測押し退け容積Dfbだけが最小値Dminで
ある(Dfb=Dmin)かどうかを確認する(処理1
5)。
【0114】次に、(処理15)で、予測押し退け容積
Dfbだけが最小値Dminである(Dfb=Dmi
n)とき、すなわち「YES」のときは、判定部14g
は、予測押し退け容積Dfaが、Dfa≦Dmaxであ
ることを確認する(処理16)。
【0115】次に、(処理16)で、予測押し退け容積
Dfaが、Dfa≦Dmaxであるとき、すなわち「Y
ES」のときには、可変容量形油圧ポンプ1aの要求押
し退け容積Dpaを優先的に変化させるために特定され
ている状態であり、要求押し退け容積DpaがDpa=
Dp−Dpbであることが確認される。つまり、(処理
14)で求められた流量差ΔQは、ΔQ=ΔQaである
ことが確認される。そして、判定部14gは、(処理1
3)で求められた許容流量差ΔQtolよりも流量差Δ
Qaが大きい状態(ΔQa>ΔQtol)かどうかを確
認する(処理17)。
【0116】次に、(処理17)で、この流量差ΔQa
がΔQa>ΔQtolの状態とき、すなわち「YES」
のとき、判定部14gは、可変容量形油圧ポンプ1aが
ΔQa>ΔQtolの状態のままで監視時間Tea=T
aが経過し、すなわち監視時間が時間Tea=Taから
カウントされ、監視時間の残り時間がなくなって監視時
間Tea=0になるかどうかを確認する(処理18)。
【0117】そして、(処理18)で、監視時間Tea
=0になったとき、すなわち「YES」のとき、判定部
14gは、可変容量形油圧ポンプ1aに機能低下が生じ
ていると判定する。このとき、判定部14gは、可変容
量形油圧ポンプ1aに機能低下が生じていることを示す
ために、フラグFaをFa=異常に設定する(処理2
0)。
【0118】また、(処理18)で、監視時間Tea=
Taが経過せず、監視時間Tea=0にならなかったと
きには、すなわち「NO」のときには、コントローラ1
4は、処理手順を更新(Tea=Tea−1)する(処
理19)。
【0119】また、(処理15)で、予測押し退け容積
Dfbのみが最小値Dminではない状態が確認された
ときと、(処理16)で、予測押し退け容積DfaがD
fa≦Dmaxではない状態が確認されたときと、(処
理17)で、流量差ΔQa>ΔQtolでない状態が確
認されたとき、すなわち(処理15)、(処理16)、
および(処理17)で「NO」のときは、コントローラ
14は、監視時間TeaをTea=Taに再設定する
(処理21)。
【0120】次に、(処理19)、(処理20)、およ
び(処理21)のいずれかを経たのち、判定部14g
は、(処理8)で求められた予測押し退け容積Dfaの
みが最小値Dminである(Dfa=Dmin)かどう
かを確認する(処理22)。
【0121】次に、(処理22)で、予測押し退け容積
Dfaのみが最小値Dminである(Dfa=Dmi
n)とき、すなわち「YES」のとき、判定部14g
は、予測押し退け容積Dfbが、Dfb≦Dmaxであ
ることを確認する(処理23)。
【0122】次に、(処理23)で、予測押し退け容積
DfbがDfb≦Dmaxであるときには、すなわち
「YES」のときには、可変容量形油圧ポンプ1bが要
求押し退け容積Dpbを優先的に変化させるために特定
されている状態であり、要求押し退け容積DpbがDp
b=Dp−Dpaであることが確認される。つまり、
(処理14)で求められた流量差ΔQは、ΔQ=ΔQb
であることが確認される。そして、判定部14gは、
(処理13)で求められた許容流量差ΔQtolよりも
流量差ΔQbが大きい状態(ΔQb>ΔQtol)かど
うかを確認する(処理24)。
【0123】次に、(処理24)で、この流量差ΔQb
がΔQb>ΔQtolの状態とき、すなわち「YES」
のとき、判定部14gは、可変容量形油圧ポンプ1bが
ΔQb>ΔQtolの状態のままで監視時間Teb=T
bが経過し、すなわち監視時間Teb=Tbからカウン
トされ、監視時間がなくなって監視時間Teb=0にな
るかどうかを確認する(処理25)。
【0124】次に、(処理25)で、監視時間Teb=
0になったとき、すなわち「YES」のとき、判定部1
4gは、可変容量形油圧ポンプ1bに機能低下が生じて
いると判定する。このとき、判定部14gは、可変容量
形油圧ポンプ1bに機能低下が生じていることを示すた
めに、フラグFbをFb=異常に設定する(処理2
7)。
【0125】また、(処理25)で、監視時間Teb=
Tbが経過せず、監視時間Teb=0にならなかったと
き、すなわち「NO」のとき、処理手順が更新(Teb
=Teb−1)される(処理29)。
【0126】また、(処理22)で、予測押し退け容積
Dfbのみが最小値Dminではない状態が確認された
ときと、(処理23)で、予測押し退け容積DfbがD
fb≦Dmaxではない状態が確認されたときと、(処
理24)で、流量差ΔQb>ΔQtolでない状態が確
認されたとき、すなわち(処理22)、(処理23)、
および(処理24)で「NO」のときは、監視時間Te
bをTeb=Tbに再設定する(処理28)。
【0127】なお、(処理9)で、予測押し退け容積D
fa,Dfbがともに、最小値Dminのときは、すな
わち「YES」のときは、コントローラ14は、可変容
量形油圧ポンプ1a,1bの機能低下の有無を確認しな
い。このとき、コントローラ14は、監視時間Tea,
Tebのそれぞれを、Tea=Ta,Teb=Tbに再
設定する(処理29)。
【0128】このようにして、コントローラ14は、可
変容量形油圧ポンプ1a,1bを監視し、(処理26)
〜(処理29)のうちのいずれかを経たのち、出力部1
4hによってフラグFa,Fbを警告手段16へ出力
し、外部へ可変容量形油圧ポンプ1a,1bの機能が低
下していないかどうかを知らせる。
【0129】このように、第1の実施形態では、コント
ローラ14によって、油圧ショベルの作業を停止させる
ことなく、自動的に、可変容量形油圧ポンプ1a,1b
のそれぞれについて機能低下が生じていないかどうかを
監視することができる。これにより、油圧ショベルによ
って行われる作業の能率を低下させることがない。ま
た、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに機能低下が生じ
ていないかどうかを特別に時間を割いて点検する必要が
なく、作業者に煩わしさを与えることがない。
【0130】また、この第1の実施形態では、チェック
弁3a,3bを介して実際に合流した流量を検出する流
量センサ4を設ければよいので、流量センサの数を抑え
ることができる。これにより、装置製作費用が安くて済
む。
【0131】また、この第1の実施形態では、入力トル
ク制御を実施するために設けられるポンプ圧力センサ5
を利用しているので、可変容量形油圧ポンプ1a,1b
に個別に圧力センサを設けなくてもよく、この点でも装
置製作費用が安くて済む。
【0132】次に、本発明の第2の実施形態を図7〜1
0に基づいて説明する。
【0133】図7は、本発明の第2の実施形態に備えら
れるポンプ流量制御手段の要部構成を示す図、図8は、
第2の実施形態に備えられるコントローラの要部構成を
示すブロック図、図9,10は、図8に示すコントロー
ラにおける処理手順を示すフローチャートである。な
お、図7〜10に付した符号のうち、第1の実施形態と
同じものには、同じ符号を付してある。
【0134】第2の実施形態は、上述した第1の実施形
態と同様に、例えば図1に示す油圧ショベルに備えられ
る。この第2の実施形態の構成は、第1の実施形態の構
成と、次に述べる点で異なる。
【0135】すなわち、第2の実施形態は、図7に示す
ように、可変容量形油圧ポンプ1a,1bのそれぞれの
押し退け容積を検出する押し退け容積センサ25a,2
5bを備える。押し退け容積センサ25aは、可変容量
形油圧ポンプ1aの押し退け容積Daに相当する信号を
コントローラ24に出力し、押し退け容積センサ25b
は、可変容量形油圧ポンプ1bの押し退け容積Dbに相
当する信号をコントローラ24に出力する。
【0136】このコントローラ24は、図7に示すよう
に、上述した図2に示すコントローラ14から応答予測
部14fを省いたものである。このコントローラ24
は、押し退け容積センサ25a,25bから出力された
押し退け容積Da,Dbに相当する信号が、判定部14
gに入力される構成にしてある。
【0137】このように構成した第2の実施形態は、可
変容量形油圧ポンプ1a、1bに機能低下を生じていな
いかどうかの監視を、図9,10に示す処理手順で行
う。
【0138】すなわち、コントローラ24は、まず、出
力するフラグFa,Fbの値を、正常値(Fa=Fb=
正常)に設定し、可変容量形油圧ポンプ1aの動作状態
を監視する監視時間TeaをTea=Taに設定し、可
変容量形油圧ポンプ1bの動作状態を監視する監視時間
TebをTeb=Tbに設定する(処理1)。
【0139】次に、コントローラ24は、パイロット圧
力センサ11によって検出されたパイロット圧力Pi、
ポンプ圧力センサ5によって検出されたポンプ圧力P
p、流量センサ4によって検出された実際の総流量Q
p、および回転センサ15によって検出されたエンジン
回転数Nのそれぞれに相当する信号を読み込む(処理
2)。
【0140】このとき、比例部14aは、パイロット圧
力Piに相当する信号を読み込む。また、制限部14b
は、ポンプ圧力Ppに相当する信号を読み込む。また、
判定部14gは、ポンプ圧力Pp、エンジン回転数N、
および実際の総流量Qpを読み込む。
【0141】次に、比例部14aは、ポジティブコント
ロール処理を行う。すなわち、比例部14aは、パイロ
ット圧力Piから、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに
要求する総押し退け容積Dpiを求める(処理3)。
【0142】そして、比例部14aは、総押し退け容積
Dpiに相当する信号を選択部14cに出力する。選択
部14は、総押し退け容積Dpiに相当する信号を読み
込む。
【0143】次に、制限部14bは、ポンプトルク制限
処理を行う。すなわち、制限部14bは、ポンプトルク
がエンジンEの出力トルクを超えない総押し退け容積、
すなわち制限総押し退け容積Dppをポンプ圧力Ppか
ら求める(処理4)。
【0144】そして、制限部14bは、制限総押し退け
容積Dppに相当する信号を選択部14cへ出力する。
【0145】次に、選択部14cは、総押し退け容積D
piおよび制限総押し退け容積Dppのいずれか小さい
方の押し退け容積を可変容量形油圧ポンプ1a,1bに
実際に要求する要求総押し退け容積Dpとして選択する
(処理5)。
【0146】すなわち、比例部14aで求められた総押
し退け容積Dpiが制限総押し退け容積Dpp以下(D
pi≦Dpp)のとき、選択部14cは、可変容量形油
圧ポンプ1a,1bに実際に要求する要求総押し退け容
積Dpとして総押し退け容積Dpiを選択する(Dp=
Dpi)。また、総押し退け容積Dpiが制限総押し退
け容積Dppよりも大きい(Dpi>Dpp)とき、選
択部14cは、可変容量形油圧ポンプ1a,1bに実際
に要求する要求総押し退け容積Dpとして制限総押し退
け容積Dppを選択する(Dp=Dpp)。
【0147】そして、選択部14cは、上述した要求総
押し退け容積Dpに相当する信号を、流量分配部14d
へ出力する。
【0148】次に、流量分配部14dは、要求総押し退
け容積Dpを要求押し退け容積Dpa,Dpbに分けて
可変容量形油圧ポンプ1a,1bのそれぞれに分配する
(処理6)。
【0149】このとき、要求総押し退け容積DpがDp
≦Dmax+Dminである場合、流量分配部14d
は、可変容量形油圧ポンプ1a,1bのいずれかを特定
し、特定した可変容量形油圧ポンプの押し退け容積を優
先的に変化させる。
【0150】例えば可変容量形油圧ポンプ1aを特定し
た場合、流量分配部14dは、可変容量形油圧ポンプ1
aに要求押し退け容積Dpa=Dp−Dpbを割り当
て、可変容量形油圧ポンプ1bには要求押し退け容積D
pb=Dminを割り当てる。
【0151】同様に、可変容量形油圧ポンプ1bを特定
した場合、流量分配部14dは、可変容量形油圧ポンプ
1bに要求押し退け容積Dpb=Dp−Dpaを割り当
て、可変容量形油圧ポンプ1aに要求押し退け容積Dp
a=Dminを割り当てる。
【0152】そして、流量分配部14dは、これらの要
求押し退け容積Dpa,Dpbに相当する信号を、流量
制御部14eへ出力する。
【0153】次に、流量制御部14eは、上述した図5
に示す関数に基づいて、要求押し退け容積Dpaを電流
値である要求押し退け容積信号Iaに変換し、また要求
押し退け容積Dpbに相当する信号を電流値である要求
押し退け容積信号Ibに変換し、レギュレータ2a,2
bへ出力する(処理7)。
【0154】次に、判定部24gは、押し退け容積セン
サ25a,25bによって検出された押し退け容積D
a,Dbに相当する信号を読み込む(処理8−1)。
【0155】次に、判定部24gは、押し退け容積D
a,Dbがともに最小値(Da=Dmin,Db=Dm
in)であるかどうかを確認する(処理9−1)。
【0156】次に、(処理9−1)で、押し退け容積D
a,Dbがともに最小値Dminでないとき、すなわち
「NO」のとき、判定部24gは、押し退け容積Da,
Dbとエンジン回転数Nとから可変容量形油圧ポンプ1
a,1bの理論上の吐出総流量Qth{Qth=(Da
+Db)×N}を求める(処理10−1)。
【0157】次に、判定部24gは、予め記憶してある
ポンプ圧力−リーク流量テーブルを参照して、ポンプ圧
力Ppに対応するポンプ1a,1bの合計リーク量Qf
lを求める(処理11)。
【0158】次に、判定部24gは、(処理10−1)
で求めた理論上の吐出総流量Qthと合計リーク量Qf
lから、可変容量形油圧ポンプ1a,1bが吐出した圧
油がチェック弁3a,3bを介して合流した後の、理論
上の総流量Qf(Qf=Qth−Qfl)を求める(処
理12)。
【0159】次に、判定部24gは、ポンプ圧力−許容
流量差テーブルを参照し、ポンプ圧力Ppに対応する許
容流量差ΔQtolを求める(処理13)。
【0160】次に、判定部24gは、(処理12)で求
めた理論上の総流量Qfと、流量センサ4によって検出
された実際の総流量Qpとから、流量差ΔQ(=Qf−
Qp)を求める(処理14)。
【0161】次に、判定部24gは、(処理8−1)で
読み込まれた押し退け容積Dbだけが最小値Dminで
あるかどうかを確認する(処理15−1)。
【0162】次に、(処理15−1)で、押し退け容積
Dbのみが最小値Dminであるとき、すなわち「YE
S」のときは、判定部24gは、押し退け容積DaがD
a≦Dmaxであることを確認する(処理16−1)。
【0163】次に、(処理16−1)で、押し退け容積
DaがDa≦Dmaxであるときには、すなわち「YE
S」のときには、可変容量形油圧ポンプ1aが要求押し
退け容積Dpaを優先的に変化させるために特定されて
いる状態であり、要求押し退け容積DpaがDpa=D
p−Dpbであることが確認される。つまり、(処理1
3)で求められた流量差ΔQは、ΔQ=ΔQaであるこ
とが確認される。そして、判定部24gは、(処理1
4)で求められた許容流量差ΔQtolよりも流量差Δ
Qaが大きい状態(ΔQa>ΔQtol)かどうかを確
認する(処理17)。
【0164】次に、(処理17)で、この流量差ΔQa
がΔQa>ΔQtolの状態とき、すなわち「YES」
のとき、判定部24gは、可変容量形油圧ポンプ1aが
ΔQa>ΔQtolの状態のままで監視時間Tea=T
aが経過し、すなわち監視時間が時間Tea=Taから
カウントされ、監視時間の残り時間がなくなって監視時
間Tea=0になるかどうかを確認する(処理18)。
【0165】そして、(処理18)で、監視時間Tea
=0になったとき、すなわち「YES」のとき、判定部
24gは、可変容量形油圧ポンプ1aに機能低下が生じ
ていると判定する。このとき、判定部24gは、可変容
量形油圧ポンプ1aに機能低下が生じていることを示す
ためにフラグFaをFa=異常に設定する(処理2
0)。
【0166】また、(処理18)で、監視時間Tea=
Taが経過せず、監視時間Tea=0にならなかったと
きには、すなわち「NO」のときには、コントローラ1
4は、処理手順を更新(Tea=Tea−1)する(処
理19)。
【0167】また、(処理15−1)で、押し退け容積
Dbのみが最小値Dminではない状態が確認されたと
きと、(処理16−1)で、押し退け容積DaがDa≦
Dmaxではない状態が確認されたときと、(処理1
7)で、流量差ΔQa>ΔQtolでない状態が確認さ
れたとき、すなわち(処理15−1)、(処理16−
1)、および(処理17)で「NO」のときは、コント
ローラ14は、監視時間TeaをTea=Taに再設定
する(処理21)。
【0168】次に、(処理19)、(処理20)、およ
び(処理21)のいずれかを経たのち、判定部14g
は、(処理8−1)で読込まれた押し退け容積Daが最
小値Dminであるかどうかを確認する(処理22−
1)。
【0169】次に、(処理22−1)で、押し退け容積
Daのみが最小値Dminである(Da=Dmin)と
き、すなわち「YES」のとき、判定部14gは、押し
退け容積DbがDb≦Dmaxであることを確認する
(処理23−1)。
【0170】次に、(処理23−1)で、押し退け容積
DbがDb≦Dmaxであるときには、すなわち「YE
S」のときには、可変容量形油圧ポンプ1bが要求押し
退け容積Dpbを優先的に変化させるために特定されて
いる状態であり、要求押し退け容積DpbがDpb=D
p−Dpaであることが確認される。つまり、(処理1
4)で求められた流量差ΔQは、ΔQ=ΔQbであるこ
とが確認される。そして、判定部24gは、(処理1
3)で求められた許容流量差ΔQtolよりも流量差Δ
Qbが大きい状態(ΔQb>ΔQtol)かどうかを確
認する(処理24)。
【0171】次に、(処理24)で、この流量差ΔQb
がΔQb>ΔQtolの状態とき、すなわち「YES」
のとき、判定部24gは、可変容量形油圧ポンプ1bが
ΔQb>ΔQtolの状態のままで監視時間Teb=T
bが経過し、すなわち監視時間Teb=Tbからカウン
トされ、監視時間がなくなって監視時間Teb=0にな
るかどうかを確認する(処理25)。
【0172】次に、(処理25)で、監視時間Teb=
0になったとき、すなわち「YES」のとき、判定部2
4gは、可変容量形油圧ポンプ1bに機能低下が生じて
いると判定する。このとき、判定部24gは、可変容量
形油圧ポンプ1bに機能低下が生じていることを示すた
めに、フラグFbをFb=異常に設定する(処理2
7)。
【0173】また、(処理25)で、監視時間Teb=
Tbが経過せず、監視時間Teb=0にならなかったと
き、すなわち「NO」のとき、処理手順が更新(Teb
=Teb−1)される(処理29)。
【0174】また、(処理22−1)で、押し退け容積
Daのみが最小値Dminではない状態が確認されたと
きと、(処理23−1)で、押し退け容積DbがDb≦
Dmaxではない状態が確認されたときと、(処理2
4)で、流量差ΔQb>ΔQtolでない状態が確認さ
れたとき、すなわち(処理22−1)、(処理23−
1)、および(処理24)で「NO」のときは、監視時
間TebをTeb=Tbに再設定する(処理28)。
【0175】なお、(処理9−1)で、押し退け容積D
a,Dbがともに、最小値Dminのときは、すなわち
「YES」のときは、コントローラ24は、可変容量形
油圧ポンプ1a,1bの機能低下の有無を確認しない。
このとき、コントローラ14は、監視時間Tea,Te
bのそれぞれを、Tea=Ta,Teb=Tbに再設定
する(処理29)。
【0176】このように、コントローラ24は、可変容
量形油圧ポンプ1a,1bを監視し、(処理26)〜
(処理29)のうちのいずれかを経たのち、出力部14
hによってフラグFa,Fbを警告手段16へ出力し、
外部へ可変容量形油圧ポンプ1a,1bの機能が低下し
ていないかどうかを知らせる。
【0177】このように、第2の実施形態では、コント
ローラ24によって、油圧ショベルを作業中に停止させ
ることなく、自動的に、可変容量形油圧ポンプ1a,1
bに機能低下が生じていないかどうかを監視することが
できる。これにより、油圧ショベルによって行われる作
業の能率を低下させることがない。また、可変容量形油
圧ポンプ1a,1bに機能低下が生じていないかどうか
を、特別に時間を割いて点検する必要がなく、作業者に
煩わしさを与えることがない。
【0178】また、この第2の実施形態では、第1の実
施形態と同様に、入力トルク制御を実施するために設け
られるポンプ圧力センサ5を利用しているので、可変容
量形油圧ポンプ1a,1bに個別に圧力センサを設けな
くてもよく、この点でも装置製作費用が安くて済む。
【0179】また、この第2の実施形態では、第1の実
施形態と異なり、押し退け容積Da,Dbを押し退け容
積センサ25a,25bによって検出し、判定部24g
に入力する。これにより、第1の実施形態のコントロー
ラ14に設けた応答予測部を省くことができ、コントロ
ーラをより簡略化することができる。
【0180】
【発明の効果】以上のように、本発明では、油圧作業機
を作業中に停止させることなく、自動的に、各可変容量
形油圧ポンプに機能低下が生じていないかどうかを監視
することができる。これにより、油圧作業機によって行
われる作業の能率を低下させることなく、また、作業者
に煩わしさを与えることがない。
【0181】また、本発明では、整備や修理などの作業
を行う前に、どの可変容量形油圧ポンプに機能低下が生
じているかを予め把握できる。これにより、どの可変容
量形油圧ポンプに機能低下が生じているかを特別に時間
を割いて点検する必要がなく、整備や修理を短時間で行
うことことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧作業機のポンプ監視装置の第1の
実施形態の全体構成を示す油圧回路図である。
【図2】図1の第1の実施形態に備えられるコントロー
ラの要部構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すコントローラにおける処理手順を示
すフローチャートである。
【図4】図3に示すフローチャートの続きのフローチャ
ートである。
【図5】図1に示す第1の実施形態で得られる特性を示
す図である。
【図6】図2に示すコントローラの流量制御部から出力
される要求流量信号の特性を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に備えられるポンプ流
量制御手段の要部構成を示す図である。
【図8】第2の実施形態に備えられるコントローラの要
部構成を示すブロック図である。
【図9】図7のコントローラにおける処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図10】図9に示すフローチャートの続きのフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1a 可変容量形油圧ポンプ 1b 可変容量形油圧ポンプ 2a レギュレータ(ポンプ流量制御手段) 2b レギュレータ(ポンプ流量制御手段) 3a チェック弁 3b チェック弁 4 流量センサ(実流量検出手段) 5 ポンプ圧力センサ 7 方向切換弁 8 アクチュエータ 11 パイロット圧力センサ 14 コントローラ 14a 比例部(要求総押し退け容積演算手段) 14b 制限部(要求総押し退け容積演算手段) 14c 選択部(要求総押し退け容積演算手段) 14d 流量分配部(割当手段) 14e 流量制御部(割当手段) 14f 応答予測部(総流量演算手段) 14g 判定部(総流量演算手段、流量差演算手段、判
定手段) 14h 出力部(出力手段) 15 回転センサ 16 警告手段 24 コントローラ 24g 判定部(総流量演算手段、流量差演算手段、判
定手段) 25a 押し退け容積センサ 25b 押し退け容積センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機により駆動される複数の可変容量
    形油圧ポンプと、これらの可変容量形油圧ポンプの吐出
    管路に設けられるチェック弁と、複数の前記可変容量形
    油圧ポンプの押し退け容積のそれぞれを制御するポンプ
    流量制御手段とを備え、複数の前記可変容量形油圧ポン
    プから吐出されて前記チェック弁を介して合流する圧油
    を、所定のアクチュエータに供給して、該当する作業部
    材を駆動する油圧作業機に備えられ、複数の前記可変容
    量形油圧ポンプから吐出される総流量に基づいて、複数
    の前記可変容量形油圧ポンプのいずれかに機能低下が生
    じていないかどうかを監視する油圧作業機のポンプ監視
    装置において、 複数の前記可変容量形油圧ポンプに要求する要求総押し
    退け容積を求める要求総押し退け容積演算手段と、 前記可変容量形油圧ポンプのうち監視対象となる可変容
    量形油圧ポンプの押し退け容積のみが変化するように、
    前記要求総押し退け容積を前記可変容量形油圧ポンプの
    それぞれに分配させるように割り当てる割当手段と、 前記チェック弁の下流で実際に合流する圧油の流量を検
    出する実流量検出手段と、 前記チェック弁の下流で合流する理論上の総流量を求め
    る総流量演算手段と、 前記実流量検出手段で検出された実際の総流量と、前記
    要求総流量演算手段で求められた前記理論上の総流量と
    の流量差を求める流量差演算手段と、 この流量差演算手段で求められた流量差が、予め記憶し
    てある許容流量差よりも大きいかどうかを判定する判定
    手段と、 前記流量差が前記許容流量差よりも大きいと判定された
    ときに、所定の監視信号を出力する出力手段とを備える
    ことを特徴とする油圧作業機のポンプ監視装置。
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