JP2001241025A - インクラインの架設方法および撤去方法並びにその架設・撤去設備 - Google Patents

インクラインの架設方法および撤去方法並びにその架設・撤去設備

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JP2001241025A
JP2001241025A JP2000051734A JP2000051734A JP2001241025A JP 2001241025 A JP2001241025 A JP 2001241025A JP 2000051734 A JP2000051734 A JP 2000051734A JP 2000051734 A JP2000051734 A JP 2000051734A JP 2001241025 A JP2001241025 A JP 2001241025A
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恒二 川原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ケーブルクレーン等の架設設備を設けることな
く、インクラインを効率的に設置する。 【解決手段】施工済みのインクラインの先端に、自走機
構によりレール軌道4を走行可能とされるとともに、ク
レーン重機50が搭載される親インクラ台車8を設備す
るとともに、前記レール軌道4を走行可能とされ、イン
クラインの架設中、発進側インクラヤード5と前記親イ
ンクライン台車8との間を往復移動する子インクラ台車
9を設備し、前記親インクラ台車8に搭載されたクレー
ン重機50により次スパンの架設と、親インクラ台車8
の移動とを交互に繰り返すことにより順次インクライン
の延長を図るとともに、前記子インクラ台車9によりイ
ンクラインの架設に必要な資材等の運搬を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、資材の運搬や、掘
削土砂の搬出、人員の輸送、打設コンクリートの運搬等
のために、たとえば山の傾斜面に沿って敷設される軌
道、すなわちインクラインを効率的に架設または撤去す
るための方法およびその架設・撤去設備に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートダム工事における現場打設
用コンクリートの運搬用として開発されたインクライン
も、近年は用途の拡大により山岳橋梁の施工設備、鉄塔
等の施工設備として利用されるようになってきた。
【0003】山岳地帯に架設される橋梁等の施工方法と
しては、一般的には架設地点まで至る道路がある場合に
はこの道路を工事用道路と利用して、あるいは新たな工
事用道路を作り、必要な資材、機械類の搬入を行いなが
ら橋梁構造物などの施工を行っている。また、工事用道
路の設置が地形条件より困難である等の事情がある場合
には、架設用ケーブルクレーンの設置を行ったり、前記
インクラインの設置を行ったりして、必要な資材、装置
類の搬入を行っていた。
【0004】前記インクラインは、図1に示されるよう
に、山の斜面方向に所定間隔で軌道脚3、3…を設ける
とともに、この軌道脚3、3…上にレール軌道4を架け
渡し、このレール軌道4上に走行自在のインクラ台車7
を搭載したもので、インクラ台車7により資材の運搬
や、掘削土砂の搬出、人員の輸送、打設コンクリートの
運搬等を行いながら、橋梁構造物などの施工を行う。
【0005】これらの各工法について、その利害得失を
説明すると、工事用道路を利用した橋梁等の架設は、一
般的条件下では最も工費が安く済み多用されている工法
ではあるものの、山岳地帯の場合には、許容される縦断
勾配との関係上、道路延長が長くならざるを得ず、工費
が嵩むとともに、工事用車両が頻繁に通行するため周辺
環境が悪化するなどの問題がある。また、ケーブルクレ
ーンによる架設の場合には、一旦索道を架設した後は、
施工重機類が搬入できないような場所に機材や資材を容
易に搬入できるメリットはあるものの、索道を架け渡す
ために、両岸側にアンカー設備を要する。したがって、
対岸側のアンカー設備施工場所まで至る工事用道路を必
要とするため、前記工事用道路による施工と同様の問題
が発生することになる。また、ケーブルクレーン架設の
場合には、クレーン能力が小さいため、吊上げ運搬でき
る資材の重量も制限されるため、たとえば大型の資材や
装置を搬入する場合には、重量制限内まで分割して搬入
しなければならないなどの問題がある。
【0006】これらに比較して前記インクラインの場合
には、1パスで大型資材の搬入が可能であるとともに、
埋立土砂やコンクリートの運搬に当たっても、ダンプト
ラックやミキサー車を直接、インクラ台車に搭載して運
搬できるなど施工上のメリットも大きい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記イ
ンクラインの場合であっても、基礎工事、軌道脚および
レール軌道の組立工事等がすべて斜面上での工事となり
重機等の使用が制限されるため、小規模のインクライン
の場合には人力により、またある程度以上の規模の場合
には架設ケーブルクレーンを設置し、このケーブルクレ
ーンにより前記インクラインを設置していた。そのた
め、インクラインを設置するまでに多くの時間を要し、
結果的に施工期間が長くなるなどの問題があった。ま
た、インクラインの設置費用に加えて前記架設のケーブ
ルクレーンの設置費用が掛かるため、架設設備に投ずる
費用が嵩むなどの問題がある。
【0008】そこで、本発明の主たる課題は、インクラ
インの設置に要する施工期間を短縮できるとともに、ケ
ーブルクレーン等の架設設備を設けることなく、インク
ラインを効率的に架設または撤去し得る方法およびその
架設・撤去設備を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明に係るインクライン架設方法は、斜面方向に所
定間隔で軌道脚を設けるとともに、この軌道脚上にイン
クラ台車が走行するためのレール軌道を架け渡したイン
クラインを施工するに当り、施工済みのインクライン上
に、自走機構により前記レール軌道を走行可能とされる
とともに、クレーンが搭載される親インクラ台車を設備
するとともに、前記レール軌道を走行可能とされ、イン
クラインの架設中、インクラヤードと前記親インクラ台
車との間を往復移動する子インクラ台車を設備し、前記
親インクラ台車に搭載されたクレーンによる次スパンの
架設と、前記親インクラ台車の移動とを交互に繰り返す
ことにより順次インクラインの延長を図るとともに、前
記子インクラ台車によりインクラインの架設に必要な資
材等の運搬を行うことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係るインクラインの撤去方
法は、斜面方向に所定間隔で軌道脚を設けるとともに、
この軌道脚上にインクラ台車が走行するためのレール軌
道を架け渡したインクラインを撤去するに当り、インク
ライン上に、自走機構により前記レール軌道を走行可能
とされるとともに、クレーンが搭載される親インクラ台
車を設備するとともに、前記レール軌道を走行可能とさ
れ、インクラインの撤去中、インクラヤードと前記親イ
ンクラ台車との間を往復移動する子インクラ台車を設備
し、前記親インクラ台車に搭載されたクレーンによる次
スパンの撤去と、前記親インクラ台車の移動とを交互に
繰り返すことにより順次インクラインの撤去を行うとと
もに、前記子インクラ台車により撤去された資材等の運
搬を行うことを特徴とするものである。
【0011】これらの架設・撤去方法において、クレー
ンを搭載して走行する親インクラ台車の場合には、走行
速度を重視するよりも小さな駆動設備によって移動でき
るように、油圧ジャッキによる推進機構またはラックピ
ニオン方式による推進機構とすることが望ましい。一
方、資材等の搬入・搬出を行う子インクラ台車の場合に
は機動性が重視され、施工効率の点からある程度以上の
速度が要求されるため、ウインチ駆動とするのが望まし
い。この場合、ウインチ駆動の方法としては、前記親イ
ンクラ台車にシーブを設け、子インクラ台車との間に巻
回したワイヤロープの端を最終的にウインチに繋ぎ、前
記子インクラ台車走行のための駆動源としたり、前記親
インクラ台車にウインチを設けるとともに、ウインチか
ら繰り出されたワイヤロープを子インクラ台車と連結
し、前記子インクラ台車走行のための駆動源としたりす
る方法が挙げられる。
【0012】他方、インクラインの架設・撤去設備は、
自走機構により前記レール軌道を走行可能とされるとと
もに、クレーンが搭載される親インクラ台車と、前記レ
ール軌道を走行可能とされ、インクラインの架設または
撤去中、インクラヤードと前記親インクライン台車との
間を往復移動する子インクラ台車とからなることを特徴
とするものである。
【0013】本発明の場合には、クレーンを搭載した親
インクラ台車と、資材等の運搬を行う子インクラ台車と
によって、次スパンの架設(撤去)と、前記親インクラ
台車の移動とを交互に繰り返すことにより順次インクラ
インの延長(撤去)を図るようにしている。そのため、
インクラインの架設および撤去に際し、従来のようにケ
ーブルクレーンの設置を行う必要がない。また、掘削お
よび基礎工事、さらには軌道脚およびレール軌道等の架
設をすべてクレーンを用いた機械施工により行うととも
に、好ましくはウインチ駆動によって走行する子インク
ラ台車は架設に必要な資材等(または撤去された資材
等)を効率良く運搬するため、短い期間で効率的かつ低
コストにてインクラインの架設(撤去)を行うことがで
きるようになる。
【0014】なお、本架設方法の場合には、インクライ
ンの架設終了後に、クレーンを搭載した親インクラ台車
をインクラ軌道の搬入側インクラヤードに定位させたま
まとし、子インクラ台車を通常のインクラ台車として使
用することができる。前記クレーンは搬入側インクラヤ
ードにて荷役重機として使用する。また、撤去に際して
は、この供用状態から直ぐに撤去工事にかかることがで
きるようになるなど、架設から供用、そして撤去までの
一連の工程が効率的に行えるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。
【0016】資材、機械類の搬入・搬出のためのインク
ライン1は、インクラ軌道2と、このインクラ軌道2上
に搭載されるインクラ台車7と、このインクラ台車7を
前記インクラ軌道に沿って走行させるためのウインチ設
備27とから構成される。
【0017】前記インクラ軌道2は、山の斜面上に所定
間隔で軌道脚3、3…を立設し、この軌道脚3、3…上
に2条のレール軌道4、4を架け渡したものである。詳
細には、前記インクラ軌道2の桁部分は、図2に示され
るように、上面にレールが固設された軌道桁12、12
が、該軌道桁12の長手方向の中間に適宜の間隔で跨設
された横桁10、10…によって連結されるとともに、
各横桁間の水平面内にX状に配置された横構11、11
…により組み立てられており、前記軌道桁12が軌道脚
3、3…によって支えられている。また各軌道脚3、3
は、図1に示されるように、鉛直面内にX状に配置され
た筋かい13、13によって連結されており、横倒れし
ないように補強されている。
【0018】前記インクラ軌道2の下部および上部に
は、それぞれインクラヤード5、6が設けられる。下部
インクラヤード5は、図3および図4に示されるよう
に、地盤面下にインクラ台車7を収容し、インクラ台車
7のデッキ面と地盤面とをほぼ同一レベルとして、イン
クラ台車7上に簡単に施工重機類等が乗り入れできるよ
うに、インクラ台車格納のための掘下げ部14が設けら
れている。前記掘下げ部14は地中に設けられた、鉛直
壁14Aとこの鉛直壁14A下端よりレール軌道4方向
に延びる斜壁14B、および三角形状の側壁14C、1
4Dとからなるコンクリート構造物である。この堀下げ
部14内には、後述するワイヤーロープ19のための方
向転換シーブ16、32が設けられ、堀下げ部14の壁
部上面に設けられた方向変換シーブ33を経てウインチ
設備27に導かれている。
【0019】前記下部インクラヤード5は、撤去等の容
易さを考慮し、地盤下まで掘り下げたコンクリート構造
とするのではなく、地上部分に構築することもできる。
たとえば、図5に示されるように、インクラ台車7に対
する乗り入れを可能とするデッキ架構30を設置し、資
材運搬車両や人員等を乗り入れるようにしてもよい。
【0020】他方、前記上部インクラヤード6は、図6
および図7に示されるように、支持柱20、20…によ
って床版21が支えられた高床式作業ヤードである。も
ちろん、前記床版21とインクラ台車7との間で運搬車
両、施工重機類等の乗り入れができるようになってい
る。
【0021】一方、インクラ台車7は、図8および図9
に示されるように、車輪23、23を有する走行台枠2
2の上側に脚25、25…によって支持されたデッキ部
26を有し、構造物構築に必要な一切の資材や装置類の
他、車両等も搭載できるようになっている。また、前記
走行台枠22には、ワイヤロープ19を巻回するための
走行側シーブ24が設けられているとともに、前記ワイ
ヤロープ19の端を固定するための固定ピース7aが設
けられている。
【0022】他方、インクラ軌道2の上部に固定されて
いるシーブ固定台15は、図7に示されるように、走行
台枠31に対して前記ワイヤロープ19を巻回するため
の2つの固定側シーブ17、18が設けられている。
【0023】前記ワイヤーロープ19は、図2に示され
るように、ワイヤーロープ先端がインクラ台車7の固定
ピース7aに対して固定され、インクラ軌道2の上側に
固定された前記シーブ固定台15の固定側シーブ17に
巻回された後、再びインクラ台車7の走行側シーブ24
に対して巻回され、そしてもう一度前記シーブ固定台1
5の固定側シーブ18に巻回され、最後にインクラ軌道
2の下部に設置された方向転換シーブ16、32、33
を経て、ウインチ設備27に導かれている。したがっ
て、ウインチ設備27によりワイヤーロープ19を巻き
取ると、インクラ台車7がレール軌道4に沿って上方に
移動し、ワイヤロープ19を繰り出すと、インクラ台車
7がレール軌道4に沿って下方に移動するようになって
いる。なお、前記ワイヤーロープ19の巻回数は、ウイ
ンチ能力との関係により適宜決定される。ただし、巻回
数が多ければ小さい能力でインクラ台車7の移動が可能
であるが移動速度は遅くなるため、施工効率等を考慮し
ながら巻回数が決定される。
【0024】上記例では、前記インクラ台車7の駆動方
式としてロープ牽引方式を採用したが、インクラ台車7
に油圧駆動のピニオンギアを設けるとともに、インクラ
軌道2側にこれに噛み合うラックを設け自走式とするこ
ともできる。また、インクラ台車7に油圧ジャッキを取
付け、油圧ジャッキ相互間の連係操作により所謂、尺取
り虫方式により自走させることもできる。
【0025】次に、前述したインクライン1の架設手順
について図10〜図15に基づいて詳述する。なお、図
10〜図12は架設ステップ図、図13は架設設備の側
面図、図14はその平面図である。
【0026】本架設方法は、図11に示されるように、
施工済みインクラ軌道2の先端部にクレーン重機50を
搭載する親インクラ台車8を設備するとともに、この後
方側にインクライン架設に必要な資材、機械類および人
員等の輸送を行うための子インクラ台車9が設備され、
前記クレーン重機50により次スパンの基礎工事、イン
クラ軌道2の架設工事を行い、この1スパン分の施工が
完了したならば、親インクラ台車8を先端まで移動さ
せ、次スパンのインクラ軌道2を施工する手順を繰り返
すことによりインクライン1の施工を行うものである。
【0027】詳述すると、先ず地上の下部インクラヤー
ド5を設置し、地上に置かれたクレーンにより第1スパ
ンの基礎工事およびインクラ軌道の施工を行い、レール
軌道4上にクレーン重機50を搭載する親インクラ台車
8を設置するとともに、資材、装置類および作業員等の
輸送を行うための子インクラ台車9を設置する。なお、
前記クレーン重機50に代えてインクラ台車上にクレー
ン設備を直接設けるようにしてもよい。
【0028】前記親インクラ台車8は、図13および図
14に示されるように、車輪34、34を有する走行台
枠35の上側に脚36,36…によって支持されたデッ
キ部37を有し、このデッキ部37上にクレーン重機5
0を搭載している。前記走行台枠35の両側にはそれぞ
れ推進ジャッキ38、38が設けられており、レール軌
道4上を所謂、尺取り虫方式によって推進する。具体的
に説明すると、前記推進ジャッキ38はピストン先端に
前部側固定具39を備えるとともに、走行台枠35の背
面側に後部側固定具40を備え、先ず前記推進ジャッキ
38の伸長し、ピストン先端の前部側固定具39のピン
39aをレール軌道4に固定したならば、推進ジャッキ
38を収縮させ、親インクラ台車8を前進させ、前記後
部側固定具40のピン40aをレール軌道4に固定する
繰り返しによってレール軌道4上を前進する。
【0029】前記親インクラ台車8の走行台枠35に
は、子インクラ台車9をウインチ走行させるために固定
側シーブ41,42が設けられている。
【0030】一方、子インクラ台車9は、車輪43、4
3を有する走行台枠44の上側に脚45,45…によっ
て支持されたデッキ部46を有するもので、前記走行台
枠44には、ワイヤロープ48を巻回するための走行側
シーブ47が設けられている。前記ワイヤーロープ48
は、図14に示されるように、ワイヤーロープ先端が子
インクラ台車9の固定ピース44aに対して固定され、
親インクラ台車8の固定側シーブ41に巻回された後、
再び子インクラ台車9の走行側シーブ47に対して巻回
され、そしてもう一度親インクラ台車8の固定側シーブ
42に巻回された後、最終的に地上に設置されたウイン
チ(図示せず)に導かれている。
【0031】なお、子インクラ台車9のウインチ機構と
しては、前記親インクラ台車8に直接ウインチを設けて
おき、このウインチから繰り出されたワイヤロープを子
インクラ台車9に連結し走行させるようにしてもよい。
また、機動性および施工効率の点からは子インクラ台車
9の走行機構は前述のウインチ走行とするのが望ましい
が、油圧ジャッキによる走行機構またはラックピニオン
方式による走行機構とすることも可能である。
【0032】その後は、第1ステップとして、図10に
示されるように、親インクラ台車8上に搭載されたクレ
ーン重機50により、吊持式削孔機または杭打ち機51
を吊り下げ、地盤削孔を行って軌道脚3を立設したり、
あるいは軌道脚3を直接地盤中に貫入させることにより
軌道脚3の建込みを行う。なお、前記クレーン重機50
によりグラブバケットを吊持し掘削した後、コンクリー
ト基礎を設けるようにしてもよい。
【0033】軌道脚3の建込みが完了したならば、図1
1に示されるように、前記クレーン重機50により次ス
パンのインクラ軌道2の組立を行う。組立に必要な資材
等は子インクラ台車9により運搬される。
【0034】前記1スパンのインクラ軌道の組立が完了
したならば、図12に示されるように、親インクラ台車
8を前進させ、次スパンのインクラ軌道2の施工を行
う。
【0035】以上の工程を繰り返しながら、順次インク
ラ軌道2を延長させる。
【0036】インクラ軌道2の架設が完了したならば、
図1に示されるように、インク軌道2の頂部にシーブ固
定台15を設置し、前記子インクラ台車9をインクラ台
車7としてそのまま転用し使用する。或いは図15に示
されるように、クレーン重機50を搭載した親インクラ
台車8をインクラ軌道2の頂部に固定したまま、子イン
クラ台車9をレール軌道4上を走行するインクラ台車と
して使用する。架設から供用までの一連の工程からすれ
ば後者の方が効率化の点でむしろ好ましいものとなる。
供用期間中、前記クレーン重機50はインクラ台車7
(=子インクラ台車9)に荷積みされ運搬された資材等
を上部インクラヤード6に積み替えする荷役クレーンと
して使用される。
【0037】ところで、本発明に係るインクラインの施
工は、前記例のように傾斜面の下側から上側に延長する
ことは勿論のこと、上側から下側に延長することもでき
る。また、図16に示されるように、地形が複雑であ
り、1本のインクラインでは対応しきれない場合には、
第1インクライン1Aを作り、中間インクラヤード6A
を中間基地として、他の方向に第2インクライン1Bを
延長することもできる。
【0038】他方、インクライン1の撤去は、前述した
施工手順と全く逆の手順により行うことができる。すな
わち、親インクラ台車8上に搭載されたクレーン重機5
0により1スパン毎、インクラ軌道2の撤去を行いなが
ら下降(移動)を繰り返すことにより効率的に撤去を行
うことができる。この際、撤去資材はレール軌道4を往
復移動する前記子インクラ台車9によってインクラヤー
ドまで運搬される。
【0039】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、イ
ンクラインの設置に要する施工期間を短縮することでき
る。また、ケーブルクレーン等の架設設備を設けること
なく、インクラインを効率的に架設し、かつ撤去するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクライン1の全体側面図である。
【図2】その平面図である。
【図3】下部インクラヤード5の断面図である。
【図4】下部インクラヤード5の平面図である。
【図5】下部インクラヤード5の他例を示す側面図であ
る。
【図6】上部インクラヤードの側面図である。
【図7】上部インクラヤードの平面図である。
【図8】インクラ台車7の側面図である。
【図9】インクラ台車7の正面図である。
【図10】本発明に係るインクライン施工の第1ステッ
プ図である。
【図11】本発明に係るインクライン施工の第2ステッ
プ図である。
【図12】本発明に係るインクライン施工の第3ステッ
プ図である。
【図13】親インクラ台車8および子インクラ台車9の
側面図である。
【図14】その平面図である。
【図15】インクラインの供用状態を示す側面図であ
る。
【図16】インクラインの連設パターン例を示す平面図
である。
【符号の説明】
1…インクライン、2…インクラ軌道、3…軌道脚、4
…レール軌道、5…下部インクラヤード、6…上部イン
クラヤード、7…インクラ台車、8…親インクラ台車、
9…子インクラ台車、15…シーブ固定台、16…固定
側シーブ、17・18・41・42…固定側シーブ、1
9・48…ワイヤーロープ、24・47…走行側シー
ブ、27…ウインチ設備、38…推進ジャッキ、50…
クレーン重機

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】斜面方向に所定間隔で軌道脚を設けるとと
    もに、この軌道脚上にインクラ台車が走行するためのレ
    ール軌道を架け渡したインクラインを施工するに当り、 施工済みのインクライン上に、自走機構により前記レー
    ル軌道を走行可能とされるとともに、クレーンが搭載さ
    れる親インクラ台車を設備するとともに、前記レール軌
    道を走行可能とされ、インクラインの架設中、インクラ
    ヤードと前記親インクラ台車との間を往復移動する子イ
    ンクラ台車を設備し、 前記親インクラ台車に搭載されたクレーンによる次スパ
    ンの架設と、前記親インクラ台車の移動とを交互に繰り
    返すことにより順次インクラインの延長を図るととも
    に、前記子インクラ台車によりインクラインの架設に必
    要な資材等の運搬を行うことを特徴とするインクライン
    の架設方法。
  2. 【請求項2】斜面方向に所定間隔で軌道脚を設けるとと
    もに、この軌道脚上にインクラ台車が走行するためのレ
    ール軌道を架け渡したインクラインを撤去するに当り、 インクライン上に、自走機構により前記レール軌道を走
    行可能とされるとともに、クレーンが搭載される親イン
    クラ台車を設備するとともに、前記レール軌道を走行可
    能とされ、インクラインの撤去中、インクラヤードと前
    記親インクラ台車との間を往復移動する子インクラ台車
    を設備し、 前記親インクラ台車に搭載されたクレーンによる次スパ
    ンの撤去と、前記親インクラ台車の移動とを交互に繰り
    返すことにより順次インクラインの撤去を行うととも
    に、前記子インクラ台車により撤去された資材等の運搬
    を行うことを特徴とするインクラインの撤去方法。
  3. 【請求項3】前記親インクラ台車の自走機構は、油圧ジ
    ャッキによる推進機構またはラックピニオン方式による
    推進機構である請求項1記載のインクラインの架設方法
    または請求項2記載のインクラインの撤去方法。
  4. 【請求項4】前記子インクラ台車はウインチ駆動とされ
    る請求項1記載のインクラインの架設方法または請求項
    2記載のインクラインの撤去方法。
  5. 【請求項5】前記親インクラ台車にシーブを設け、子イ
    ンクラ台車との間に巻回したワイヤロープの端を最終的
    にウインチに繋ぎ、前記子インクラ台車走行のための駆
    動源としている請求項4記載のインクラインの架設方法
    またはインクラインの撤去方法。
  6. 【請求項6】前記親インクラ台車にウインチを設けると
    ともに、ウインチから繰り出されたワイヤロープを子イ
    ンクラ台車と連結し、前記子インクラ台車走行のための
    駆動源としている請求項4記載のインクラインの架設方
    法またはインクラインの撤去方法。
  7. 【請求項7】斜面方向に所定間隔で軌道脚を設けるとと
    もに、この軌道脚上にインクラ台車が走行するためのレ
    ール軌道を架け渡したインクラインを架設または撤去す
    るための設備であって、 自走機構により前記レール軌道を走行可能とされるとと
    もに、クレーンが搭載される親インクラ台車と、前記レ
    ール軌道を走行可能とされ、インクラインの架設または
    撤去中、インクラヤードと前記親インクライン台車との
    間を往復移動する子インクラ台車とからなることを特徴
    とするインクラインの架設・撤去設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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