JP2001239259A - スカムスキマ−およびその越流量の制御方法 - Google Patents

スカムスキマ−およびその越流量の制御方法

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JP2001239259A
JP2001239259A JP2000056684A JP2000056684A JP2001239259A JP 2001239259 A JP2001239259 A JP 2001239259A JP 2000056684 A JP2000056684 A JP 2000056684A JP 2000056684 A JP2000056684 A JP 2000056684A JP 2001239259 A JP2001239259 A JP 2001239259A
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scum
overflow
water
sewage
weir
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Hideo Kawamura
秀男 川村
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TENKOU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 堰の越流部に起こる吸いこみ作用の範囲を全
体的かつ大幅に制限し、汚水面の変動があっても、返流
水の少ない極めて効率の良いスカムスキマ−とする。 【解決する手段】 樋部材12の下流側のスカム水面3
3付近に、スカム水の所定量を流出させたり塞き止めた
りする流量規制手段を少なくとも1台配設し、該流量規
制手段の少なくとも1台の流出量を、浮遊するスカム層
の深さとして、予め設定した越流水深での越流水量とほ
ぼ同じ量とするスカム水の流出量として設定し、堰部材
の越流部で、その越流水にたえず背圧をかける態様で前
記樋部材内にスカム水を係留しつつ、前記流量規制手段
よりスカム水を流出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水処理施設の最
初および最終沈澱池のような汚水処理池等において、ス
カムとなって水面に浮遊している腐敗した有機物を、堰
部材を用いて汚水とともに樋部材内に越流させて、スカ
ム水として除去するスカムスキマ−に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種のスカムスキマ−は、例え
ば特開昭62−97691号および特開平8−1921
51号等に開示されているように、水面に浮遊している
スカムを汚水とともに誘引する汚水誘引口を備えて処理
池内に延設された長尺の樋部材と、この樋部材の汚水誘
引口に対向して延設された堰部材とを備えている。この
堰部材は、上縁部を汚水面上に突出させて上記汚水誘引
口から樋部材への汚水の流入を阻止する塞き止め位置
と、上記上縁部を水没させて上記汚水誘引口から樋部材
への汚水の流入を許容する水没位置との間で移動し得る
ように構成されている。
【0003】そして、上記堰部材には駆動部材が連結さ
れているとともに、この駆動部材に、汚泥かき寄せ機の
主務チェ−ン等により循環駆動されるストライカに係合
することにより、堰部材が塞き止め位置に保たれたり、
水没位置に保つように傾動されるようになつている。
【0004】さらに、上記の駆動部材には爪を有する機
械クラッチが装着されていて、汚水面の変動に近似的に
追随して、上記堰の越流水深の深さを若干緩和するもの
もある。
【0005】また、簡易的な容量の小さなものは、ポン
プの吸いこみ管に直接ラッパ口を接続したポンプを浮体
に支持し、そのラッパ口を水没させて、人力等によって
汚水面を移動させて、スカムを汚水とともに除去するも
のもある。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】ところで、上述した従来のスカムスキマ−
の前者は、下記のような問題点を有している。
【0007】堰の越流水深を調整して越流量を減じるも
のであるが、汚水は生活排水であるので、その汚水量は
時間変動や季節変動による汚水面の変動にたいして、ク
ラッチ爪による階段的な追随では充分ではなく、はたま
たスカムの発生量は季節によって変わり、当然それらを
見越して越流水深を決定しなければならず、上記堰の越
流水深の設定を必然的に深くする必要が生じているもの
である。
【0008】また、堰の越流水深を調整する場合には、
リンク機構としている駆動部材のリンク長を調整した
り、ストライカとの係合度合い等を変えたりして行うこ
ととなるが、いずれにしても、前記駆動部材が処理池の
上部の高所に配設されるので、足場を設ける必要もあ
り、その作業は危険を伴うものである。
【0009】さらに、樋部材に誘引されたスカム水は自
然流下で流出させるもので、このスカム水の流出量を何
ら規制されておらず、堰部材からの越流の形態は完全越
流となって、その誘引されたスカム水に引っ張られて処
理池内の浮遊するスカム層より下層の汚水が大量に流出
してしまうものである。
【0010】また、後者のスカムスキマ−は、ラッパ口
が堰部材となるために越流長が短くポンプの空引きを防
ぐためにも越流水深を深く設定する必要があるものであ
り、30ないし50ミリメ−トルの越流水深が最適とさ
れ、浮遊するスカム層の深さの越流水深とは到底できな
いものである。
【0011】上述の事情に鑑み、本発明の第1の目的
は、堰の越流部に起こる吸いこみ作用の範囲を大幅に制
限して、浮遊するスカム層より下層の汚水の越流を制限
できる効率の良いスカムスキマ−を提供することにあ
る。
【0012】また、本発明の第2の目的は、単純な構成
で、安価で長期に亘って安定した性能を維持する流量規
制手段としてのガス封じ弁を提供することにある。
【0013】さらに、本発明の第3の目的は、越流部材
の上縁を浮遊するスカム層より若干下層の位置に配設す
る場合であっても、越流水深を数ミリメ−トル以下とし
て堰の越流部に起こる吸いこみ作用の範囲を全体的かつ
大幅に制限して、返流水の少ない前記の第1の目的とも
あいまって、さらに効率の良いスカムスキマ−および越
流量の制御方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のスカムスキマ−
は、請求項1に記載されているように、樋部材の下流側
のスカム水面付近に、スカム水の所定量を流出させたり
塞き止めたりする流量規制手段を少なくとも1台配設
し、堰部材を上記樋部材の内部側に傾けて形成すること
を特徴とするものである。
【0015】上記堰部材は、可動堰となる浮き子として
形成し、上記樋部材内のスカム水の水位によって、該浮
き子を処理池の汚水面より突出させて塞き止め位置を保
ち、沈下させて水没位置を保つようにすることが好まし
い。
【0016】上記流量規制手段は、スカムピット内のス
カム水を自然流下として流出させる場合には、越流管の
一方と他方に作用するスカム水面の高さに落差をつけ、
かつその一方を高くなるように配設し、請求項4に記載
されたような構成を有するものを用いることが好まし
い。
【0017】本発明の流量規制手段は、請求項4に記載
されているように、下端を開いたカップ状のガス封管の
該下端を、越流管の一方の外周部かつその上端より所定
距離下方とする位置まで該越流管を挿入する態様で水没
させて該ガス封管を配設し、上記越流管の一方と他方に
作用する水面の高さに落差をつけ、かつそのいずれかの
上流側とするほうを高くなるように配設し、該越流管の
中間部を水路に水密して枢着するとともに、上記ガス封
管の内部に予め大気圧としてガスを封止し、上記越流管
の一方を水面より突出して配設した場合には、スカム水
の流路は該ガス圧を大気圧として遮断し、減圧し負圧に
して連通し、上記越流管の一方を水面より水没して配設
した場合には、スカム水の流路は該ガス圧を昇圧して遮
断し、大気圧に戻して連通したりすることを特徴とする
ガス封じ弁である。
【0018】上記越流管の一方と他方に作用する水面の
高さに落差をつけ、その一方を高くするか他方を高くす
るかによって、水の流れる方向が変わるものである。
【0019】スカムスキマ−の越流量制御方法は、請求
項5に記載されているように、流量規制手段の少なくと
も1台の流出量を、浮遊するスカム層の深さとして、予
め設定した越流水深での越流水量とほぼ同じ量とする汚
水の流出量として設定し、堰部材の越流部で、その越流
水にたえず背圧をかける態様で樋部材内にスカム水を係
留しつつ、上記流量規制手段よりスカム水を流出させる
ことを特徴とするものである。
【0020】上記制御方法は、上記流量規制手段からの
総流出量として、浮遊するスカム層の深さとして予め設
定した越流水深での越流水量より、多量とする汚水をも
間欠的に流出させることが好ましい。
【0021】
【発明の作用および効果】始めに、第7図に示した越流
堰1の越流部において、吸いこみ作用がなぜ起こるかに
ついてであるが、越流堰を汚水面より突出させた状態と
し、処理池に振動や熱対流等がないものとした場合に
は、互いに上下左右の隣り合う水の分子はその重さによ
る圧力を互いに影響しあってバランスして静止すること
となるものである。
【0022】前記の状態から越流堰を汚水面から没して
やると、前記のバランスを失って越流堰の上縁部より汚
水が流出し、その流出した汚水の隣り合う水の分子はそ
の越流水(スカム水)によって、次々と引っ張られて流
出してしまうものである(図7において、半径Rで示し
た部分の処理池内の汚水が吸いこみ作用を受けることと
なる)。
【0023】なお、本発明の実施する処理池において
は、汚水は層流(通常レイノルズ数500以下に保持さ
れる)状態で流下しており、その態様は揺流(近似的に
ほぼ静止した流れであり、ふわふわと揺れて流れる状
態)である。
【0024】越流速度が速くなれば半径Rも大きくな
り、越流速度が遅くなれば半径Rも小さくなるものであ
る。その半径Rが小さくなれば、流出するスカム水量に
対してスカムを含まない汚水の割合が減少することにな
る。したがって、越流速度を決定する越流水深は、上記
の流出するスカム水量に対してスカムを含まない汚水の
割合を決定する重要なものである。
【0025】越流水深とは流出するエネルギ−として有
効な水頭となるその深さであり、既知の堰部材では完全
越流となり、その堰の水没深さが越流水深となる。堰部
材の越流部で、その越流水にたえず背圧をかける本発明
の堰部材では不完全越流となるもので、上流側の汚水の
水位と下流側のスカム水の水位との差があくまで越流水
深であり、その堰の水没深さが越流水深ではない。以上
の自然に発生する吸いこみ作用を踏まえて、本発明の作
用を以下に説明する
【0026】第1の発明についての1つ目の作用を以下
に説明する。図2,図5に示した堰部材18を樋部材1
2の前部側板の上端部より後方に傾けて形成したことに
より、堰部材18の上面の汚水だけが前記の吸いこみ作
用を受けることとなり、図7に示した吸いこみ作用が発
生するRで示した範囲の下方部分をなくすることができ
るから、浮遊するスカム層より下層の汚水の流れ込みを
少なくして、効率良くスカムを流出することができる。
前記堰部材18の傾斜はゆるやかなほうがより好適とな
る。
【0027】前記堰部材18を浮体として形成したもの
は、図2の堰部材18の上縁が汚水面11より僅かに突
出する状態から、例えば、スカム移送ポンプ29によっ
てスカムピット28のスカム水を抜き出すと、樋部材1
2内のスカム水の水位が下がるに連れ、堰部材18の浮
力が徐々に減じてきて、堰部材18は圧接子20が回動
して後方に傾き出すこととなり、図4に示す如く、堰部
材18を乗り越えて処理池10の汚水が樋部材12の内
部に越流することとなるが、スカム移送ポンプ29の流
量と堰部材18部の越流水量がバランスすると、樋部材
12内のスカム水面33はこれ以上下がることはない。
【0028】そのバランスしたスカム水面33の水位
で、はその傾きの度合いが定まり、その傾きを保持する
ことができる。即ち、処理池10の汚水面11が変動し
ても、越流水深と堰部材18のもぐり深さを同一にでき
ることとなり、浮遊するスカム層より下層の汚水の流れ
込みをさらに少なくして、より効率良くスカムを流出す
ることができることとなる。
【0029】流量規制手段をガス封じ弁としたものは、
ガス封管44と越流管42を相関してスカム水面33付
近に配設した単純な構成で、もぐり堰として所定の流量
を設定でき、上記越流管42の上流側の上端部をスカム
水面33より水没させるか否かによって作用の形態は逆
となるが、上記ガス封管44内のガス圧を大気圧以上に
高めたり、大気圧以下としたりするだけで、スカム水の
流路を遮断したり連通したりすることができることとな
り、弁のように弁体をシ−トに当接させることもないの
で、弁体とシ−トのように精度の要する加工をすること
もないし、磨耗することもなく、また弁体とシ−トの間
にビニ−ル等が噛み込むこともなくできるから、流量規
制手段として安価で長期に亘って安定した性能を維持す
ることができる。
【0030】また、前記越流管42の上流側の上端部を
スカム水面33より突出させた場合にはサイホン管とな
るが、分割して前記ガス封管44と越流管42を直列的
に配設することができるから、既知のサイホン管のよう
に折り曲げることがなく、該ガス封管44を配設するだ
けの極めて僅かな平面積で配設できる。
【0031】さらに、堰部材18に機械的な駆動手段を
設けることがないので、処理池の上部の高所での危険な
調整作業等をなくすることができる。
【0032】越流量の制御方法は、堰部材18の越流部
で、その越流水(スカム水)にたえず背圧をかける態様
で樋部材12内にスカム水を係留しつつ、流量規制手段
より所定量のスカム水を流出させるようにしたので、図
7に示した既知の堰部材としても、堰部材を不完全越流
堰として運用することができ、越流水深を、例えば、図
4に示したHあるいは図5に示したH1としてミリメ−
トル単位で制御することができることにより、処理池1
0の汚水面11が変動しても、浮遊するスカム層の深さ
の汚水のみを極めて効率良く越流させることができる。
【0033】また、流量規制手段からの総流出量を、浮
遊するスカム層の深さとして予め設定する越流水深での
越流水量より、多量とする汚水をも間欠的に流出させる
ようにしたので、越流水深を深くすることもでき、大き
な塊となって浮遊するスカムや、水草や木の葉等も越流
堰の前部に蓄積させずに適時流出することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳しく説明する。
【0035】図1は、本発明によるスカムスキマ−の第
1の実施形態の全体構成を示す概略的正面図、図2は図
1のA−A線に沿った拡大断面図、図3は図1のB−B
線に沿った拡大断面図、図4は図1のA−A線に沿った
図1の塞き止位置にあった堰部材が揺動し、越流位置で
バランスして保持された状態の拡大断面図である。な
お、本実施形態のスカムスキマ−は、当方出願の特願平
11−175548号のスカムスキマ−であって、堰部
材の傾けた方向を限定し、堰部材の後方のスカム水の水
位(樋部材内のスカム水の水位)を制御することとした
ものである。
【0036】図1ないし図3において、汚水面11付近
には、図1の紙面の左右方向に、かつ図2の垂直方向に
延びる凹状の樋部材12が処理池10のほぼ全幅に亘っ
て配設されている。この樋部材12の側板の一方の上端
部は、樋部材12の延長方向に沿って汚水面11より没
しており、汚水とともにスカムを越流する汚水誘引口1
3が形成され、側板の他方の上端部は汚水面11より突
出している。
【0037】前記の樋部材12の一端部に固着されたフ
ランジ14と、池の側壁15に固定され排出樋16の他
端部に固着されたフランジ17とをボルトによって固定
し、樋部材12と排出樋16を一体に形成している。排
出樋16のスカム水面とほぼ同じ高さとなるスカムピッ
ト28のスカム水面に、該排出樋16の一端部より動水
こう配によってスカム水を流下させる。フランジ14の
他方は図示しない蓋がボルト締めされている。本実施の
形態は、スカムスキマ−をスカムピット28の両側に2
組配設したものである。
【0038】樋部材12の側板で汚水誘引口13となる
一方の上端部に、該汚水誘引口13とほぼ同じ長さとす
るだ円状の断面形状を有する中空の堰部材18は、図2
から特に明らかなように、この堰部材18の下縁に沿っ
て溶接等によって一体に板状の延設部材19、棒状の圧
接子20が順次固着される。この堰部材18は比重が1
より小さくして水に浮くように形成する。
【0039】圧接子20は、これとほぼ同じ長さとする
シ−ト部材21の上に支持されている。このシ−ト部材
21は、上面にV字状の溝が形成されており、延設部材
19と圧接子20等の自重によって、その圧接子20の
円弧状の断面形状とする下端部を前記シ−ト部材21の
V字状の溝に当接させることにより、圧接子20とシ−
ト部材21との間の境界面を水封している。さらに、圧
接子20の下端部の外周面に例えばフッ素樹脂コ−ティ
ング等を施し、圧接子20は滑らかに枢動し得る態様で
シ−ト部材21上に支持されている。
【0040】上記シ−ト部材21は、これと同じ長さと
する支持板22上に固定され、支持板22は樋部材12
の側板の一方を水面下に没した上縁部に溶接等によって
固着する。
【0041】こうような構成によって、堰部材18は樋
部材12内のスカム水による主として浮揚モ−メントと
自重によるモ−メントがバランスする位置で、かつ後方
に傾いた状態で上縁を処理池10の汚水面11より突出
させて、図2に示した塞き止め位置を保持する。樋部材
12内のスカム水面23と処理池10の汚水面11の高
さがとほぼ同じ高さの時に前記の位置となる。
【0042】図1および図3において、堰部材18,延
設部材19および圧接子20の両端部には、図1および
図3に示すような形状を有し、堰部材18と一体に揺動
する側板24が固着されている。そして、この可動側板
24と汚水誘引口13の水平方向両端部との間の境界面
を水封するために、側板24の両端面と摺接するシ−ル
板25が汚水誘引口13の両端部に設けられている。こ
のシ−ル板25は、図1に示すように、樋部材12にボ
ルトによって固定されたL字状の取り付け具26に固定
されている。
【0043】また、上記側板24およびシ−ル板25
は、図3に示すように、弧状の下縁端24aおよび25
aを前記シ−ト部材21のV字状の溝に僅かな隙間を設
けて収容する態様で形成し、側板24およびシ−ル板2
5とシ−ト部材21の間の境界面を隙間シ−ルするよう
に構成されている。
【0044】さらに、前記圧接子20の両端部にはピン
27が、シ−ル板25および取り付け具26に形成され
た穴を貫通して突設され、圧接子20がシ−ト21より
脱落することのないようにその穴に軸支させることなく
間挿する。
【0045】前記圧接子20の両端部を取り付け具26
に軸支させることなく間挿するとしたが、前記圧接子2
0の両端部を取り付け具26に軸支させ、前記堰部材1
8を揺動可能に形成し、圧接子20とシ−ト部材22と
の間の境界面を極めて僅かな隙間を設けた隙間シ−ルと
しても良い。
【0046】前記のスカムピット28には、流量規制手
段として、自吸水ポンプとした容量の異なるスカム移送
ポンプ29を1台ずつ配設する。30は配管,31はラ
ッパ口である。
【0047】処理池10に汚水を導入し水位を汚水面1
1まで上げると、以上の構成としたスカムスキマ−の樋
部材12の内部に汚水が導入され、樋部材12の内部の
水面23が上がる。処理池10の汚水が導入されなくな
った段階で、堰部材18を強制的に押し下げる等してさ
らに汚水を導入して、堰部材18を上縁が汚水面11よ
り僅かに突出する図2の塞き止め位置に保持する。
【0048】前記の状態から、スカム移送ポンプ29に
よってスカムピット28のスカム水を抜き出すと、樋部
材12内のスカム水の水位が下がるに連れ、堰部材18
の浮力が徐々に減じてきて、堰部材18は圧接子20が
回動して下方に傾き出すこととなり、図4に示す如く、
堰部材の18を乗り越えて処理池10の汚水が樋部材1
2の内部に越流することとなるが、スカム移送ポンプ2
9の流出量と堰部材18からの越流水量がバランスする
と、樋部材12内のスカム水面33はこれ以上下がるこ
とはなく、そのバランスしたスカム水面33の水位で堰
部材18の傾き度合いが定まり、その傾き度合いを保持
し続けることとなる。
【0049】次に、スカム移送ポンプ29を停止する
と、今度は樋部材12内のスカム水の水位が上がるに連
れ、堰部材18の浮力が徐々に増えてきて、堰部材18
はやがて図2に示す塞き止め位置に戻り、その位置を保
持し、次のスカム移送ポンプ29の起動まで待機するこ
ととなる。
【0050】堰を浮体として後方に傾けて枢支した前記
の堰部材18を、図5に示したように、樋部材の一方を
後方に傾けて汚水面11下に没した深さが、汚水の流量
によって決まる越流水深より過大でなく、樋部材12内
をスカム水が流れる際に大きな動水勾配がないようにす
れば、固定した四角堰等としても良い。
【0051】肝要なのは、浮遊するスカム層の深さとし
て予め設定した越流水深での堰部材18よりの越流水量
と、ほぼ同じ量とする流量規制手段のスカム水の排出量
とする(例えば、図5で示した越流水深H1をミリメ−
トル単位で制御することができる)流量規制手段を少な
くとも1台樋部材12の下流側に配設することである。
【0052】つまり、例えば、図5において、処理池1
0の汚水面11と後方の樋部材12内のスカム水面34
との落差を小さくして、該スカム水面34によって該汚
水面11に背圧をかけることにより、堰部材18よりの
越流水深を浅くして保持することができることにより、
図7を用いて前述した汚水の吸いこみ作用を受ける半径
Rを小さくできるものである。
【0053】さらに、堰部材18を樋部材12の前部側
板の上端部より後方に傾けて形成すれば、堰部材18の
上面の汚水だけがその吸いこみ作用を受けることとな
り、吸いこみ作用が発生する範囲を制限し、浮遊するス
カム層より下層の汚水の流れ込みを少なくしてやればよ
り好適なものとなる。
【0054】流量規制手段として、スカム移送ポンプ2
9を2台配設するとした前記の手段と異なる別途な流量
規制手段を次に説明する。
【0055】第2の流量規制手段として、図6におい
て、箱状の弁箱40は、前述した排出樋16の端部のフ
ランジ41に、その排出樋16と連通して一体にボルト
締めされている。
【0056】越流管42は、上流側とする一方の上端を
(図示されているほう)スカム水面33より所定距離水
没させるとともに、垂下して下方で折り曲げてさらに上
方に延設してU字管として形成し、かつ越流管42の上
流側の上端と下流側の上端をほぼ同じ高さとして配設
し、その中間部を箱状の弁箱40の下方に固着する。
【0057】下方を開いたカップ状のガス封管44は、
その下方を越流管42の外部かつ上流側の上端より所定
距離下方とする位置まで水没させるとともに、上方に圧
搾ガスを注入するための管接続具45を固着し、その中
間部を弁箱40の上方に固着する。
【0058】前記のスカムピット28のスカム水は後段
の処理設備へ自然流下で流出するように構成されてい
る。46はガス供給弁,47は大気開放弁,48は圧搾
ガス,好適には空気を供給するためのブロワ−,49は
配管であり、前記のそれぞれは相関して接続される。ス
カム水面43はスカム水がスカムピット28より自然流
下で流出する際の水位である。
【0059】以上の構成によって、ガス供給弁46を開
き、大気開放弁47を閉じ、ブロワ−48より圧搾空気
をガス封管44に供給すると、そのガス封管44内にあ
ったスカム水は圧搾空気の圧力で押し下げられて、その
ガス封管44の下端部より排出樋16へ押し戻される。
その状態でガス供給弁46を閉じると、ガス封管44内
に封入された空気圧によつて排出樋16のスカム水はス
カムピット28への流れを遮断されることとなる。
【0060】次に、大気開放弁47を開くと、ガス封管
44内に封入された空気圧は大気に開放されて大気と連
通し、排出樋16のスカム水はガス封管44の下端部よ
り越流管42の上端部へ流れ込み、スカムピット28へ
と越流することとなる。
【0061】本実施例では、越流管42をU字管として
形成して所定位置に配設するとしたが、上流側とする越
流管の上端をスカム水面33より所定距離水没させると
ともに、垂下して延設し、折り曲げないでそのまま下方
端を下流側のスカム水面43より所定距離水没するとし
ても良い。その際、スカム水面43はスカムピット28
から自然流下するスカム水の下流側に堰等を設けて、該
スカム水面43を前記越流管42の上端部の高さとほぼ
同じ高さとすれば良い。
【0062】また、ブロワ−の圧搾空気を用いて前記ガ
ス封管44内の圧力を昇圧するとしたが、該ガス封管4
4内の圧力は図6にH2で示した越流水深に相当する水
柱圧より僅かに高ければ良いので、前記ガス封管44内
のガスを大気圧として封止し、該ガス封管44を上下運
動可能に形成し、該ガス封管44内の容積を変えること
によって、該ガス封管44内の圧力を昇圧したり、減圧
したりするとしても良い。
【0063】さらに、前記越流管の上流側の上端をスカ
ム水面33より突出して配設し、前記ガス封管44内の
ガスを、真空ポンプによって吸引して負圧にして流路を
連通し、大気圧に戻して流路を遮断するとしても良い。
【0064】図6のH2で示す越流水深とDで示す越流
管42の径で越流流量が決まる。当然この越流流量も第
1の流量規制手段と同様に、浮遊するスカム層の深さと
して予め設定した越流水深での越流水量と、ほぼ同じ量
とするスカム水の流出量として設定する。
【0065】前記越流管42を固定するとして説明した
が、越流管42にシ−ル部材を配設して前記弁箱40に
螺着して上下移動可能に形成したり、その越流管42と
前記ガス封管44を一体に形成し弁箱40にシ−ルして
上下移動可能に枢着する等として、図6のH2で示した
越流水深を変えられるようにすれば好適となる。
【0066】また、例えば、前記の構成の排出樋16を
形成しないで、弁箱40のみ形成し、樋部材12のフラ
ンジ14に蓋をして弁箱40と切り離し、樋部材12の
下方と越流管42の他方とを連通した場合には、水の流
れを弁箱40から樋部材12に流れるようにすることも
できる。
【0067】前述した以外の第3の流量規制手段とし
て、例えば、図示しないが、前記の弁箱40に電動可動
堰を設けることや、あるいは手動可動堰として配設して
スカムピットの下部と連通させて敷設した流出管に電動
弁を設けたり、既知のサイホン管を配設したりしても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスカムスキマ−の第1の実施形態
の部分正面図
【図2】図1のA−A線に沿った拡大断面図
【図3】図1のB−B線に沿った拡大断面図
【図4】図1のA−A線に沿った図1の塞き止位置にあ
った堰部材が揺動し越流位置にバランスして保持された
状態の拡大断面図
【図5】堰部材18を固定堰として形成した図2の断面
に相当する断面図
【図6】流量規制手段をガス封じ弁とした部分正面図
【図7】従来技術に係わる堰部材に作用する自然な吸い
こみ作用の概念図
【符号の説明】
10 処理池 11 処理池の汚水面 12 樋部材 13 汚水誘引口 16 排出樋 18 堰部材 19 延設部材 20 圧接子 21 シ−ト部材 23 樋部材内の高い位置となるスカム水面 24 側板 25 シ−ル板 28 スカムピット 29 スカム移送ポンプ 30 水配管 33 樋部材内の低い位置となるスカム水面 34 樋部材内の低い位置となるスカム水面 40 弁箱 42 越流管 43 スカムピットのスカム水面 44 ガス封管 46 ガス供給弁 47 大気開放弁 48 ブロワ− 49 ガス配管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水面に浮遊しているスカムを汚水とと
    もに越流する汚水誘引口を備えて処理池内に延設された
    長尺な樋部材と、該樋部材の汚水誘引口に沿って配され
    た堰部材を備えたスカムスキマ−において、 前記樋部材の下流側のスカム水面付近に、スカム水の所
    定量を流出させたり塞き止めたりする流量規制手段を少
    なくとも1台配設し、 前記堰部材を前記樋部材の内部側に傾けて形成すること
    を特徴とするスカムスキマ−。
  2. 【請求項2】 前記堰部材を可動堰となる浮き子として
    形成し、前記樋部材内のスカム水の水位によって、該浮
    き子を前記処理池の汚水面より突出させて塞き止め位置
    を保ち、沈下させて水没位置を保つことを特徴とする請
    求項1記載のスカムスキマ−。
  3. 【請求項3】 前記流量規制手段は、下端を開いたカッ
    プ状のガス封管の該下端を、越流管の一方の外周部かつ
    その上端より所定距離下方とする位置まで該越流管を挿
    入する態様で水没させて、該ガス封管を配設し、 前記越流管の一方と他方に作用するスカム水面の高さに
    落差をつけ、かつその一方を高くなるように配設し、該
    越流管の中間部を水路に水密して枢着するとともに、 前記ガス封管の内部に予め大気圧としてガスを封止し、 前記越流管の一方をスカム水面より突出して配設した場
    合には、スカム水の流路は該ガス圧を大気圧として遮断
    し、減圧し負圧にして連通し、 前記越流管の一方をスカム水面より水没して配設した場
    合には、スカム水の流路は該ガス圧を昇圧して遮断し、
    大気圧に戻して連通したりすることを特徴とする請求項
    1ないし2記載のスカムスキマ−。
  4. 【請求項4】 流量規制手段として水面付近に配設する
    弁であって、 下端を開いたカップ状のガス封管の該下端を、越流管の
    一方の外周部かつその上端より所定距離下方とする位置
    まで該越流管を挿入する態様で水没させて、該ガス封管
    を配設し、 前記越流管の一方と他方に作用する水面の高さに落差を
    つけ、かつそのいずれかの上流側とするほうを高くなる
    ように配設し、該越流管の中間部を水路に水密して枢着
    するとともに、 前記ガス封管の内部に予め大気圧としてガスを封止し、 前記越流管の一方を水面より突出して配設した場合に
    は、スカム水の流路は該ガス圧を大気圧として遮断し、
    減圧し負圧にして連通し、 前記越流管の一方を水面より水没して配設した場合に
    は、スカム水の流路は該ガス圧を昇圧して遮断し、大気
    圧に戻して連通したりすることを特徴とするガス封じ
    弁。
  5. 【請求項5】 汚水面に浮遊しているスカムを汚水とと
    もに越流する汚水誘引口を備えて処理池内に延設された
    長尺な樋部材と、該樋部材の汚水誘引口に沿って配され
    た堰部材を備え、 前記樋部材の下流側のスカム水面付近に、汚水の所定量
    を流出させたり塞き止めたりする流量規制手段を少なく
    とも1台配設したスカムスキマ−の越流量の制御方法に
    おいて、 前記流量規制手段の少なくとも1台の流出量を、浮遊す
    るスカム層の深さとして、予め設定した越流水深での越
    流水量とほぼ同じ量とする汚水の流出量として設定し、 前記堰部材の越流部で、越流する汚水にたえず背圧をか
    ける態様で前記樋部材内にスカム水を係留しつつ、前記
    流量規制手段よりスカム水を流出させることを特徴とす
    るスカムスキマ−の越流量制御方法。
  6. 【請求項6】 前記流量規制手段からの総流出量を、浮
    遊するスカム層の深さとして予め設定した越流水深での
    越流水量より、多量とする汚水をも間欠的に流出させる
    ことを特徴とする請求項5記載のスカムスキマ−の越流
    量制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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