JP2001239250A - 再生骨材の製造方法 - Google Patents
再生骨材の製造方法Info
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Abstract
させることで、天然の骨材や砕石・砕砂と同等の品質の
再生粗骨材および再生細骨材を製造可能にして、コンク
リート骨材資源の循環化に貢献する。 【解決手段】コンクリート廃材から再生骨材を製造する
方法において、コンクリート廃材を所定の大きさのコン
クリート塊に破砕する第1ステップと、ケーシング1の
鉛直筒部内に、筒状ロータ2を偏心回転自在に設けてお
き、該ロータと鉛直筒部との間隙Sに、コンクリート塊
9および鉄球等の媒体10を投入して、ロータの偏心回
転によりコンクリート塊相互を摩擦接触させて骨材から
セメントモルタル分を除去するに際しての圧縮力を上記
媒体で増強させる第2ステップと、ケーシングから排出
された再生骨材を、再生粗骨材と再生細骨材とに篩分け
する第3ステップとを有する。
Description
ら再生骨材を製造する方法に関する。
リート廃材は、路盤材や埋め戻し材として再利用されて
いるが、再利用率の向上や、最終処分量の減容、資源の
有効利用の観点から、より高度な再生処理を行って構造
体コンクリート用の骨材として利用することが求められ
ている。コンクリート廃材の再生処理は、一般にインペ
ラブレーカーやジョークラッシャー、インパクトクラッ
シャーなどの乾式の装置による破砕・磨砕、振動ふるい
や風ふるい等によるふるい分け、および磁力選別機によ
る鉄筋などの除去の組合せにより行われている。例え
ば、特公平6−30755には、垂直円筒内で偏心回転
する垂直円筒間でコンクリート塊同士を衝突させること
でセメント分を除去するコンクリート屑の再生方法が記
載されている。また、特開平8−109052には、粗
骨材原料を加熱し、乾式攪拌と湿式攪拌との2段処理攪
拌でセメント分を除去することが記載されている。さら
に、特開平10−297949には、破砕装置としてボ
ールミルを使用し、ドラム内の硬質ボールの自重と硬質
ボール同士の挟み込みでコンクリート塊を破砕すること
が記載されている。
6−30755)では、垂直円筒内で偏心回転する垂直
円筒間でコンクリート塊同士を衝突させるため、他の乾
式の破砕・磨砕装置に比べて特にすりもみ効果が高く、
再生骨材のうち5mm以上の粒径の粗骨材は天然骨材や
砕石と同等の品質を有するが、これらと同等の品質を有
する5mm以下の再生細骨材を製造することは不可能で
ある。第2の公知例(特開平8−109052)に記載
されているように、加熱による前処理を行えば、5mm
以下の再生細骨材でも天然の骨材や砕石の品質と同等の
ものを製造できる可能性があるが、加熱に要するエネル
ギーは非常に大きく、エネルギーコストや環境負荷の面
で実用性に乏しい。第3の公知例(特開平10−297
949)に記載のボールミルでは、コーンクラッシャー
やジョークラッシャー等破砕作用を有する他の破砕装置
と同様に、破砕時間を長くしてコンクリート塊を砂の粒
径以下に破砕することも可能であるが、このように過度
に破砕することなく、換言すれば破砕時間を短くするこ
とにより、原料とするコンクリート塊に含まれる骨材の
粒径とほぼ同等の粒径の再生骨材を製造しようとする
と、骨材からセメントモルタル分が十分に除去されず、
セメントモルタル分が骨材に付着したまま残存する量は
概ね20%以上にもなり、建築物等の構造体に使用可能
なコンクリート用の骨材の品質規定を満足することがで
きない。例えば、絶乾密度の骨材基準が2.5以上であ
るのに対して、本公知例で製造されるものは2.3〜
2.4程度であり、また、吸水率の骨材基準が3.0%
以下であるのに対して5〜10%である。一方、破砕時
間を長くしてコンクリート塊に含まれる骨材よりも小さ
な粒径の再生骨材を製造しようとすると、品質規定を満
足する砂利(粗骨材)を得ることが困難であるばかり
か、元々コンクリート塊に含まれている骨材の回収効率
も低下し、さらには破砕の影響により骨材自身の強度も
低下するため、コンクリートに利用したときにコンクリ
ートの圧縮強度が低下することなり、再生処理方法とし
ては好ましくない。
内に、コンクリート塊と共に媒体を装入することによ
り、コンクリート塊相互間の摩擦力が増大させて、骨材
からセメントモルタル分をより完全に除去せることで、
天然の骨材や砕石・砕砂と同等の品質の再生粗骨材およ
び再生細骨材を製造可能にして、コンクリート骨材資源
の循環化に貢献するものである。
クリート廃材から再生骨材を製造する方法において、コ
ンクリート廃材を所定の大きさのコンクリート塊に破砕
する第1ステップと、ケーシング1の鉛直筒部内に、筒
状ロータ2を偏心回転可能に設けておき、該ロータと鉛
直筒部との間隙Sに、コンクリート塊9および所定の圧
縮強度と硬度とを有する圧縮力増大用の媒体10を装入
して、ロータの偏心回転によりコンクリート塊相互を摩
擦接触させて骨材からセメントモルタル分を除去するに
際しての圧縮力を上記媒体で増強させる第2ステップ
と、上記ケーシングから排出された再生骨材を、再生粗
骨材と再生細骨材とに篩分けする第3ステップとを有す
る。
共に、上記第2ステップにおける媒体10は、鉄球、ア
ルミナ球、または圧縮強度1000kgf/cm2 以上
でかつロックウェル硬度が50以上の岩石からなる。
有すると共に、上記媒体10のうち95重量%以上が粒
径5〜40mmの範囲内である。
手段を有すると共に、上記第3ステップの篩分けの前後
のどちらか一方に、上記媒体10を回収するステップを
設けた。
製造方法に使用する公知の再生装置(特公平6−307
75参照)を示すもので、これを簡単に説明すると、縦
に設置した円筒形のケーシング1の鉛直筒部内に偏心量
Cだけ偏心した上面閉塞の円筒状の偏心ロータ2を回転
可能に立設すると共に、該ロータの主軸3にベルト4を
介してモータ5を連結する。
タ2との間隙Sの下方には、該間隙内におけるコンクリ
ート塊等の充填密度を調節するための調節プレート6を
上下動自在に設置する。該プレートを間隙下端面に接近
させるほど充填密度を高くすることができる。なお、ケ
ーシング1の鉛直筒部より上方部分は投入用の第1ホッ
パ7を形成し、また、ケーシングの下方には排出用の第
2ホッパ8を設置する。
施形態について説明する。 (1)第1ステップ 建設現場等から発生するコンクリート廃材を、インペラ
ブレーカーやジョークラッシャー等の破砕装置で、粒径
50mm以下のコンクリート塊に破砕し、破砕後のコン
クリート塊を篩分けて、所定範囲内の粒径のコンクリー
ト塊を選別する。
体10とを投入する。これらは偏心回転するロータ2と
ケーシングの鉛直筒部との間隙S内を落下するが、この
間にロータ2による圧縮力を受けてコンクリート塊は互
いに摩擦接触し、これにより骨材表面に付着したセメン
トモルタル分が除去される。
塊の粒径が比較的大きい場合には殆ど問題が生じない
が、比較的小さい場合は、間隙Sの外周部を流下するコ
ンクリート塊にはロータ2からの圧縮力が十分に伝わら
ず、このためコンクリート塊相互間の摩擦力は小さくセ
メントモルタル分は十分に除去されない。が、媒体を混
合すると、ロータ2からの圧縮力が媒体を介して間隙S
の外周側のコンクリート塊に伝わるため、コンクリート
塊相互間の摩擦力が増大する。
しにくく、かつ磨耗しにくいことが望ましく、この観点
から請求項2記載のように、鉄球、アルミナ球、または
圧縮強度1000kgf/cm2以上でかつロックウェル
硬度が50以上の岩石が好ましい。 また、媒体の粒径
は、請求項3記載のように、95重量%以上が10〜4
0mmの範囲内にあることが好ましい。この範囲よりも
大きい媒体は間隙Sを閉塞させるおそれがあり、また、
この範囲よりも小さい媒体は、間隙S内の充填密度を高
めることにもなりかねないことから、運転負荷の増大を
招くことになると共に、摩擦力増強の効果、言い換えれ
ばすりもみ増強の効果がうすれることになるからであ
る。
させるためには、装置内で媒体とある程度の接触時間が
必要であり、接触時間は長いほど再生骨材の品質が向上
するが、長すぎると製造効率の低下を招くことになる。
これらの点を考慮して通常は10秒ないし30秒程度に
する。接触時間は、間隙S内におけるコンクリート塊と
媒体の充填密度を調節するための調節プレート6の上下
位置と、ロータ2の回転数と、間隙Sの寸法等に依存す
る。図1の装置例において、接触時間を10秒程度にす
るためには、ロータ2の回転数を450〜550rp
m、間隙Sを10〜100mm、ロータ2の長さを50
0〜1000mmにする。
材を、振動ふるいや風ふるい等により篩い分けして、再
生粗骨材と再生細骨材とを得る。
篩分け後の再生骨材中に混在する媒体を回収することが
好ましい。回収装置としては、周知の比重差選別装置を
使用するが、媒体が鉄球である場合には、周知の磁力選
別装置を使用することも可能である。なお、媒体の回収
は第3ステップの篩分けの前に行うことも可能である。
嵩1m3 のコンクリート塊を天日乾燥した後、篩分けに
より粒径5〜40mmのコンクリート塊を選別し、選別
したコンクリート塊を、粒径20mmで、嵩が0.5m
3 の鉄球と共にケーシング1の第1ホッパ7内へ投入し
て再生処理した後、篩分けにより粒径5mm以上の粒子
を再生粗骨材として、また、0.15〜5mmの粒子を
再生細骨材として製造した。なお、ケーシング1の鉛直
筒部の内径は720mm、高さは800mm、ロータ2
の偏心量は11.7mm、ロータ2の内径は600m
m、ロータの高さは800mmとした。上記のようにし
て製造した再生粗骨材の吸水率は2.5%、乾燥状態の
比重は2.56であった。これらの数値は建築学会コン
クリート工事標準仕様書JASS5の骨材の規定を満足
するものである。一方、再生細骨材の吸水率は3.2
%、乾燥状態の比重は2.56であった。これらの数値
も同様に同規定を満足するものである。
入するコンクリート塊の粒径を5mm以下にする点であ
り、その他は実施例1と同一条件の下で再生処理した
後、篩分けにより0.15〜5mmの粒子を再生細骨材
として製造した。製造した再生細骨材の吸水率は2.9
%、乾燥状態の比重は2.57であった。これは上記規
定を満足するものである。
い点を除き、実施例1と同一条件下で粒径5mm以上の
粒子を再生粗骨材として、また、0.15〜5mmの粒
子を再生細骨材として製造した。再生粗骨材の吸水率は
2.9%、乾燥状態の比重は2.51であった。これら
の数値は上記規定を満足するものである。一方、再生細
骨材の吸水率は5.1%で、乾燥状態の比重は2.41
であり、上記規定を満足するものは得られなかった。
い点を除き、実施例2と同一条件で篩分けにより0.1
5〜5mmの粒子を再生細骨材として製造した。製造し
た再生細骨材の吸水率は4.8%、乾燥状態の比重は
2.43であり、上記規定を満足するものは得られなか
った。
けたケーシング内に、コンクリート塊と共に媒体を装入
するため、コンクリート塊の粒径が比較的小さい場合で
も、偏心ロータとケーシングとの間隙の外周部を流下す
るコンクリート塊にもロータからの圧縮力が媒体を介し
て十分に伝わって、コンクリート塊相互間の摩擦力が増
大するため、骨材表面に付着したセメントモルタル分が
より完全に除去されることとなり、天然の骨材や砕石・
砕砂と同等の品質の再生粗骨材および再生細骨材を製造
することができ、コンクリート骨材資源の循環化に貢献
できる。しかも、媒体はボールミルのボールと異なっ
て、コンクリート塊に衝撃を与えることはほとんどな
く、骨材が破砕されることも少ないため、骨材の強度を
低下させることがない。
で形成するため、ケーシング内で破壊・磨耗しにくく、
このため圧縮力増強機能が減退することがない。
の媒体を使用するため、十分な圧縮力増強機能が得られ
ると共に、運転負荷を増大させることもない。
め、媒体の再利用が可能になる。
生処理装置の概略図。
Claims (4)
- 【請求項1】コンクリート廃材から再生骨材を製造する
方法において、 コンクリート廃材を所定の大きさのコンクリート塊に破
砕する第1ステップと、 ケーシング1の鉛直筒部内に、筒状ロータ2を偏心回転
可能に設けておき、該ロータと鉛直筒部との間隙Sに、
コンクリート塊9および所定の圧縮強度と硬度とを有す
る圧縮力増大用の媒体10を装入して、ロータの偏心回
転によりコンクリート塊相互を摩擦接触させて骨材から
セメントモルタル分を除去するに際しての圧縮力を上記
媒体で増強させる第2ステップと、 上記ケーシングから排出された再生骨材を、再生粗骨材
と再生細骨材とに篩分けする第3ステップとを有するこ
とを特徴とする再生骨材の製造方法。 - 【請求項2】上記第2ステップにおける媒体10は、鉄
球、アルミナ球、または圧縮強度1000kgf/cm
2 以上でかつロックウェル硬度が50以上の岩石からな
ることを特徴とする請求項1記載の再生骨材の製造方
法。 - 【請求項3】上記媒体10のうち95重量%以上が粒径
5〜40mmの範囲内であることを特徴とする請求項1
又は2記載の再生骨材の製造方法。 - 【請求項4】上記第3ステップの篩分けの前後のどちら
か一方に、上記媒体10を回収するステップを設けたこ
とを特徴とする請求項1、2又は3記載の再生骨材の製
造方法。
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