JP2001239154A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP2001239154A JP2000057042A JP2000057042A JP2001239154A JP 2001239154 A JP2001239154 A JP 2001239154A JP 2000057042 A JP2000057042 A JP 2000057042A JP 2000057042 A JP2000057042 A JP 2000057042A JP 2001239154 A JP2001239154 A JP 2001239154A
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annular waveguide
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 処理容器に均一なプラズマを生成でき、均一
に処理できるプラズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 有底筒状の処理容器53と、処理容器内
に設けられた被処理体を保持するための保持手段と、保
持手段によって保持された被処理体に対向して設けら
れ、処理容器の開口部を密閉する誘電体窓と、この誘電
体窓に設けられ、この誘電体窓を通して処理容器内にマ
イクロ波を導入する無端環状に形成された環状導波管で
あって、その環状の導波管の一部が誘電体窓に沿うよう
に配設された環状導波管と、この環状導波管に接続さ
れ、マイクロ波を環状導波管に供給する伝搬導波管と、
この伝搬導波管に接続され、この伝搬導波管にマイクロ
波を供給するマイクロ波供給手段とを具備し、環状導波
管のうち誘電体窓に沿う部分に定在波の腹の部分が位置
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波を用い
たプラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、処理容器の上面に環状の導波管か
らなるアンテナを設け、これによって処理容器内にマイ
クロ波を供給するプラズマ処理装置としては、例えば、
図7に示すようなものが知られている。
【0003】このプラズマ処理装置11は、処理容器1
3を有しており、この処理容器13の上面にはアンテナ
15が載置されている。このアンテナ15は、一端が閉
鎖された導波管が円形にカールされて配設されたもの
で、アンテナ15の処理容器13の側には、スロット1
7…が形成されている。一方このアンテナ15の他端に
は、マイクロ波発振器19が接続されている。
【0004】このようなプラズマ処理装置11におい
て、マイクロ波発振器19から供給されたマイクロ波
は、アンテナ15の終端部21で反射され、導波管内に
定在波を形成する。そして、スロット17…から下方の
処理容器13に向かってマイクロ波を放出し、これによ
って処理容器内にプラズマを生成し処理を行う。
【0005】一方、図8に示すような、プラズマ処理装
置31は、処理容器33の側面外周に環状の導波管から
なるアンテナ35が巻き付けられ、このアンテナ35に
は、導波管37を介してマイクロ波発振器39が接続さ
れている。そして、マイクロ波発振器39から供給され
たマイクロ波は、導波管37とアンテナ35の接続部4
1で左右に分割され、この分割されたマイクロ波は、そ
の後この接続部41の反対側の部分43で再び出会い互
いに反射してアンテナ内に定在波を形成する。そして、
アンテナ35の内周側に形成されたスロット45…から
内側の処理容器33に向かってマイクロ波を放出し、こ
れによって処理容器33内にプラズマを生成し処理を行
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
ラズマ処理装置11,31にあっては、ともにアンテナ
内に定在波を形成するようにしているため、定在波の腹
と節の部分でマイクロはの強度が異なる。このため、ア
ンテナ内での腹と節の位置関係によって処理容器内の電
磁界強度が不均一になる。従って、処理容器内のプラズ
マ密度にむらが生じ、処理の均一性が保てないという問
題点があった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するために成さ
れたものであって、処理容器に均一なプラズマを生成で
き、均一な処理を行うことができるプラズマ処理装置を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
有底筒状の処理容器と、この処理容器内に設けられた被
処理体を保持するための保持手段と、保持手段によって
保持された被処理体に対向して設けられ、処理容器の開
口部を密閉する誘電体窓と、この誘電体窓に設けられ、
この誘電体窓を通して処理容器内にマイクロ波を導入す
る無端環状に形成された環状導波管であって、その環状
の導波管の一部が誘電体窓に沿うように配設された環状
導波管と、この環状導波管に接続され、マイクロ波を環
状導波管に供給する伝搬導波管と、この伝搬導波管に接
続され、この伝搬導波管にマイクロ波を供給するマイク
ロ波供給手段とを具備し、環状導波管のうち誘電体窓に
沿う部分に定在波の腹の部分が位置するようになされた
ことである。
【0009】本発明の第2の特徴は、マイクロ波供給手
段は、被処理体の長さより長い半波長を有する高周波を
供給することである。
【0010】本発明の第3の特徴は、環状導波管は略矩
形環状に形成されていることである。
【0011】本発明の第4の特徴は、環状導波管は、円
周部分とこの円周部分に接続された直線部分からなる略
D字状に環状に形成され、この環状導波管の直線部分で
誘電体窓に沿って配設されていることである。
【0012】本発明の第5の特徴は、環状導波管は螺旋
状に形成され、この螺旋状部分の側面に誘電体窓が沿う
ように配設されていることである。
【0013】本発明の第6の特徴は、有底筒状の処理容
器と、この処理容器内に設けられた被処理体を保持する
ための保持手段と、保持手段によって保持された被処理
体に対向して設けられ、処理容器の開口部を密閉する誘
電体窓と、この誘電体窓に設けられ、この誘電体窓を通
して前記処理容器内にマイクロ波を導入する無端環状に
形成された環状導波管であって、その環状の導波管の一
部が誘電体窓に沿うように配設された環状導波管と、こ
の環状導波管にマイクロ波を供給する伝搬導波管と、こ
の伝搬導波管に接続されこの伝搬導波管にマイクロ波を
供給するマイクロ波供給手段とを備え、伝搬導波管によ
り供給されたマイクロ波によって環状導波管内に進行波
が形成されるようになされていることである。
【0014】本発明の第7の特徴は、有底筒状の処理容
器と、この処理容器内に設けられた被処理体を保持する
ための保持手段と、保持手段によって保持された被処理
体に対向して設けられ処理容器の開口部を密閉する誘電
体窓と、この誘電体窓に設けられこの誘電体窓を通して
処理容器内にマイクロ波を導入する無端環状に形成され
た環状導波管であってその環状の導波管の一部が前記誘
電体窓に沿うように配設された環状導波管と、この環状
導波管にマイクロ波を供給する伝搬導波管と、この伝搬
導波管に接続されこの伝搬導波管にマイクロ波を供給す
るマイクロ波供給手段と、伝搬導波管内を伝搬してきた
マイクロ波を環状導波管に進行波として供給する進行波
供給手段とを備えていることである。
【0015】本発明の第8の特徴は、進行波供給手段は
方向性結合器であることである。
【0016】本発明の第9の特徴は、環状導波管は略矩
形環状に形成されていることである。
【0017】本発明の第10の特徴は、環状導波管は円
周部分とこの円周部分に接続された直線部分からなる略
D字状に環状に形成され、この環状導波管の直線部分で
誘電体窓に沿って配設されていることである。
【0018】本発明の第11の特徴は、環状導波管は螺
旋状に形成され、この螺旋状部分の側面に誘電体窓が沿
うように配設されていることである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る処理装置の実
施の形態を図1ないし図8を参照して説明する。
【0020】図1は、本発明のプラズマ処理装置の第1
の実施の形態を示す構成図である。この図において、マ
イクロ波発振器に接続された矩形導波管には、TE10
の基本モードが伝搬し、スロットが矩形導波管のH面に
配置されている例で説明する。
【0021】図1において、このプラズマ処理装置51
は、側壁や底部がアルミニウム等の導体により構成され
て、全体が有底筒体状に形成された処理容器53を有し
ている。この処理容器53の天井部は、開放されてこの
部分にはOリング等のシール部材を介して真空圧に耐え
得る厚みを有する封止板55が気密に設けられている。
この封止板55は、耐熱性及びマイクロ波透過性を有す
るとともに誘電損失が小さい、石英ガラス又はアルミナ
等の誘電体で形成されている。この封止板55によっ
て、処理容器53内に処理空間57が形成される。封止
板55には、導電性金属を円形蓋状に成形してなるカバ
ー部材59が外嵌してあり、このカバー部材59は処理
容器53上に固定されている。
【0022】この処理容器53内には、上面に被処理体
としての半導体ウエハWを載置する載置台61が収容さ
れる。この載置台61は、アルミニウムからなり、処理
容器53内の底部に絶縁材を介して設置されている。
この載置台61は給電線63を介してマッチングボック
ス65及びバイアス用高周波電源67に接続されてい
る。処理容器53の側壁には、容器内に処理ガスを導入
するための石英パイプ製のガス供給ノズル69が設けら
れている。また、処理容器53の底部には、図示されな
い真空ポンプに接続された排気口71が設けられてお
り、必要に応じて処理容器53内を所定の圧力まで真空
引きできるようになっている。
【0023】カバー部材59の上面には、処理空間57
にマイクロ波を導入するための環状アンテナ73が設け
られている。この環状アンテナ73は、導波管を矩形状
に無端環状に形成したものであり、その環状の導波管に
よって形成される環状の導波路を含む平面が封止板55
に略垂直になるように配設されている。また、この環状
アンテナ73は、その導波管が封止板55に沿うように
配設された電磁界放出部73bを有している。この電磁
界放出部73bの処理空間57側の管壁には、導波路に
略垂直方向に延在するスロット75が導波路方向に離間
して多数形成されている。また、このスロット75,…
に対応するカバー部材59の部分には、開口部77,…
が同様に形成されている。一方、環状アンテナ73のカ
バー部材59と反対の側には伝搬導波管81の一端が接
続されており、この伝搬導波管81の他端にはマイクロ
波発振器83が接続されている。
【0024】このような構成において、マイクロ波発振
器83は、被処理体の長さより長い半波長を有するマイ
クロ波を供給するようになされている。また、環状アン
テナ73の形状寸法、伝搬導波管81の環状アンテナ7
3への接続部73aの位置、環状アンテナ73の電磁界
放出部73bの寸法等は、それによって形成される定在
波の腹の部分が被処理体を包含するように設定されてい
る。すなわち、マイクロ波発振器83から伝搬してきた
マイクロ波は、伝搬導波管81と環状アンテナ73との
接続部81aでそれぞれ反対方向へ分岐し、環状アンテ
ナ73を半周し、接続部81aから左/右で((管内波
長)/2)分の長さが異なる位置73aで反射し定在波
を形成する。この定在波は、図1の下部に示すようにな
るが、この定在波の腹の部分が、被処理体を包含するよ
うに、環状アンテナ73の形状寸法、接続部81aの位
置等が設定される。このようにすることによって、処理
容器53内に一様なプラズマを生成することができ、従
って、大口径化したウエハに対しても、均一な処理を行
うことができる。
【0025】このように、この実施の形態において、マ
イクロ波発振器83は、被処理体の長さより長い半波長
を有するマイクロ波を供給するようになされている。ま
た、環状アンテナ73の形状寸法、伝搬導波管81の環
状アンテナ73への接続部81aの位置、環状アンテナ
73の電磁界放出部73bの寸法等は、それによって形
成される定在波の腹の部分が被処理体を包含するように
設定されている。従って、処理容器53内の被処理体上
に均一な電磁界を形成することができ、一様なプラズマ
を生成することができる。このため、大口径のウエハで
あっても均一な処理を行うことができる。
【0026】図2は、本発明の第2の実施例を示す図で
ある。この図に示すプラズマ処理装置91は、図1に示
すプラズマ処理装置51の矩形状環状アンテナ73を、
略D字状に形成したものである。この図において、図1
に示すマイクロ波処理装置51と同一構成の部分には同
一符号を付している。なお、図2においても図1と同様
に、矩形導波管内にはTE10の基本モードが伝搬し、
スロットが矩形導波管のH面に配置されている例で説明
する。
【0027】このD字状環状アンテナ93は、伝搬導波
管81との接続部93aから反対方向に延在する円弧状
部分93b、93cと、この円弧状部分93b、93c
の先端部の間を連結し処理容器53の封止板55に沿っ
て延びる直線状の電磁界放出部93dとを有している。
電磁界放出部93dの封止板55の側の側壁には、導波
管の延在方向に略垂直方向のスロット95,…が多数形
成されている。そして、このスロット95,…に対応す
るカバー部材59の部分には、開口部97,…が同様に
形成されている。
【0028】このようなプラズマ処理装置91において
も、図1に示すプラズマ処理装置51と同様に、マイク
ロ波発振器83は、被処理体の長さより長い半波長を有
するマイクロ波を供給するようになされている。また、
D字状環状アンテナ93の形状寸法、伝搬導波管81の
D字状環状アンテナ93への接続部93aの位置、D字
状環状アンテナ93の電磁界放出部93dの寸法等は、
それによって形成される定在波の腹の部分が被処理体を
包含するように設定されている。従って、処理容器53
内の被処理体上に均一な電磁界を形成することができ、
一様なプラズマを生成することができる。
【0029】図3は、本発明の第3の実施の形態を示す
図である。この図に示すプラズマ処理装置101は、図
1に示すプラズマ処理装置の環状アンテナ73を、螺旋
状に形成した螺旋状環状アンテナ103にしたものであ
る。なお、図3においても図1と同様に、矩形導波管内
にはTE10の基本モードが伝搬し、スロットが矩形導
波管のH面に配置されている例で説明する。
【0030】この螺旋状環状アンテナ103は、マイク
ロ波発振器(図示せず)に接続された伝搬導波管81に
接続されている。この螺旋状環状アンテナ103は、伝
搬導波管81との接続部103aから反対方向に螺旋の
両端に向かって延在する腕部103b、103cと、一
方の腕部103bの端部から螺旋状に形成され他方の腕
部103cの端部に至る螺旋部103dを有している。
この螺旋部103dは、その側面を封止板55に沿うよ
うに配設されており、その封止板55に沿って形成され
た複数の電磁界放出部103eを有している。この複数
の電磁界放出部103eの封止板55の側の側壁には、
導波管の延在方向に略垂直方向のスロットが多数形成さ
れている。そして、このスロットに対応するカバー部材
59の部分にも開口部が同様に形成されてる。
【0031】このような構成において、マイクロ波発振
器(図示せず)は、螺旋状環状アンテナ103が被処理
体の長さより長い半波長を有するマイクロ波を供給する
ようになされている。また、螺旋状環状アンテナ103
の形状寸法、伝搬導波管81の螺旋状環状アンテナ10
3への接続部103aの位置、螺旋状環状アンテナ10
3の電磁界放出部103eの寸法等は、図3に示すよう
に、それによって形成される複数の定在波の腹の部分1
09が被処理体をそれぞれ包含するように設定されてい
る。すなわち、マイクロ波発振器から伝搬してきたマイ
クロ波は、伝搬導波管81と螺旋状環状アンテナ103
との接続部103aでそれぞれ反対方向へ分岐し、螺旋
状環状アンテナ103を半周し、接続部103aから左
/右で((管内波長)/2)分の長さが異なる位置で反
射し定在波を形成する。そして、この際発生する複数の
定在波の腹の部分109が複数の電磁界放出部103e
をそれぞれ包含するように、螺旋状環状アンテナ103
の形状寸法、接続部103aの位置等が設定される。こ
のようにすることによって、処理容器53内の被処理体
上に一様なプラズマを生成することができ、従って、大
口径化したウエハに対しても、エッチングや成膜等の均
一な処理を行うことができる。
【0032】図4ないし図6は、本発明の第4ないし第
6の実施の形態を示す図である。これらの図に示すプラ
ズマ処理装置は、図1ないし図3に示すプラズマ処理装
置と異なり、環状アンテナに進行波を供給し、環状アン
テナの封止板に沿う部分から電磁界を処理容器に供給し
プラズマ処理を行うようにしたものである。以下、図1
に示すプラズマ処理装置と同様の構成の部分には同様の
符号を付している。
【0033】図4は、本発明の第4の実施の形態を示す
図である。この図に示すプラズマ処理装置111におい
ては、カバー部材59の上面に、処理空間57にマイク
ロ波を導入するための環状アンテナ113が設けられて
いる。この環状アンテナ113は、導波管を矩形状に無
端環状に形成したものであり、その環状の導波管によっ
て形成される環状の導波路を含む平面が封止板55に略
垂直になるように配設されている。また、この環状アン
テナ113は、その導波管が封止板55に沿うように配
設された電磁界放出部113bを有している。この電磁
界放出部113bの処理空間57の側の管壁には、導波
路に略垂直方向に延在するスロット115が例えばH面
上に導波路方向に離間して多数形成されている。また、
このスロット115,…に対応するカバー部材59の部
分には、開口部117,…が同様に形成されている。一
方、環状アンテナ113のカバー部材59と反対の側に
は伝搬導波管121の一端が方向性結合器119を介し
て例えばE面に接続されている。そして、この伝搬導波
管121の他端にはマイクロ波発振器123が接続され
ている。前記方向性結合器119は、伝搬導波管121
中を図中矢印A方向に伝搬してきたマイクロ波を環状ア
ンテナ113内において矢印B方向にのみ伝搬するもの
である。これによって、マイクロ波は、無端円環状の環
状アンテナ113内において、進行波として一方向(矢
印B方向)にのみ伝搬する。
【0034】このような構成において、マイクロ波発振
器123から供給されたマイクロ波は、伝搬導波管12
1内を矢印A方向に伝搬し、方向性結合器119におい
て環状アンテナ113内に供給される。ここで伝搬導波
管121と環状アンテナ113との接続部に方向性結合
器119が設けられているので、伝搬導波管121中を
矢印A方向に伝搬してきたマイクロ波は、環状アンテナ
113中をB方向にのみ伝搬し、無端円環状の環状アン
テナ113内を回転する進行波が生成される。そして、
この環状アンテナ113内を進行波として伝搬するマイ
クロ波は、環状アンテナ113に形成された多数のスロ
ット115から処理容器53内に放出される。ここで、
環状アンテナ113内を伝搬するマイクロ波は、定在波
ではなく無端環状の環状アンテナ内を回転する進行波で
あるため、スロット115から放出される電磁界の強さ
は時間的に平均化される。従って、処理容器53内に均
一なプラズマを生成することができ、大口径のウエハに
対してもその全域にわたって均一な処理を施すことがで
きる。
【0035】このようにこのプラズマ処理装置111に
おいて、無端環状に形成された環状アンテナ113は、
その環状の導波管によって形成される環状の導波路を含
む平面が封止板55に略垂直になるように配設され、そ
の環状アンテナ113は、その導波管が封止板55に沿
うように配設された電磁界放出部113bを有してお
り、この電磁界放出部113bの処理空間57側の管壁
には、導波路に略垂直方向に延在するスロット115が
導波路方向に離間して多数形成されている。一方、環状
アンテナ113のカバー部材59と反対の側には伝搬導
波管121の一端が方向性結合器119を介して接続さ
れている。そして、この伝搬導波管121の他端にはマ
イクロ波発信器123が接続されている。従って、環状
アンテナ113内に無端環状の進行波を形成することが
でき、従って均一な電磁界を処理容器53内に放出する
ことができる。このため、処理容器53内に均一なプラ
ズマを生成することができ、大口径ウエハであっても均
一な処理を行うことができる。
【0036】図5は、本発明の第5の実施例を示す図で
ある。この図に示すプラズマ処理装置131は、図4に
示すプラズマ処理装置111の矩形状環状アンテナ11
3を、略D字状に形成したものである。この図におい
て、図4に示すマイクロ波処理装置51と同一構成の部
分には同一符号を付している。
【0037】このD字状環状アンテナ133は、伝搬導
波管121との接続部133aから反対方向に延在する
円弧状部分133b、133cと、この円弧状部分13
3b、133cの先端部の間を連結し処理容器53の封
止板55に沿って延びる直線状の電磁界放出部133d
とを有している。電磁界放出部133dの封止板55の
側の側壁には、導波管の延在方向に垂直方向のスロット
135,…が例えばH面に多数形成されている。そし
て、このスロット135,…に対応するカバー部材59
の部分には、開口部137,…が同様に形成されてい
る。一方、D字状環状アンテナ133の接続部133a
には伝搬導波管121の一端が方向性結合器119を介
して例えばE面に接続されている。そして、この伝搬導
波管121の他端にはマイクロ波発振器123が接続さ
れている。前記方向性結合器119は、伝搬導波管12
1中を図中矢印A方向に伝搬してきたマイクロ波をD字
状環状アンテナ133内において矢印B方向にのみ伝搬
するものである。これによって、マイクロ波は、無端環
状のD字状環状アンテナ133内において、進行波とし
て一方向(矢印B方向)にのみ伝搬する。
【0038】このような構成において、マイクロ波発振
器123から供給されたマイクロ波は、伝搬導波管12
1内を矢印A方向に伝搬する。このマイクロ波は、方向
性結合器119を介して、D字状環状アンテナ133中
をB方向にのみ伝搬し、無端円環状のD字状環状アンテ
ナ133内を回転する進行波が生成される。ここで、D
字状環状アンテナ133内を伝搬するマイクロ波は、無
端環状の環状アンテナ内を回転する進行波であるため、
スロット115から放出される電磁界は均一になる。従
って、処理容器53内に均一なプラズマを生成すること
ができ、大口径のウエハに対してもその全域にわたって
均一な処理を施すことができる。
【0039】図6は、本発明の第6の実施例を示す図で
ある。この図に示すプラズマ処理装置141は、図3に
示すプラズマ処理装置101が環状アンテナ内に定在波
を生成するのに対して、進行波を生成するようになって
いる点が異なる。この図において、図3に示すマイクロ
波処理装置101と同様の構成の部分には同様の符号を
付している。
【0040】図6に示すプラズマ処理装置141におい
て、螺旋状環状アンテナ143は、マイクロ波発振器
(図示せず)に接続された伝搬導波管121に方向性結
合器119を介して例えばE面に接続されている。この
螺旋状環状アンテナ143は、方向性結合器119との
接続部143aから反対方向に向かって延在する腕部1
43b、143cと、一方の腕部143bの端部から螺
旋状に形成され他方の腕部143cの端部に至る螺旋部
143dを有している。この螺旋部143dは、その側
面を封止板55に沿うように配設されており、その封止
板55に沿う複数の電磁界放出部143eを有してい
る。この複数の電磁界放出部143eの封止板55の側
の側壁には、導波管の延在方向に略垂直方向のスロット
が例えば多数形成されている。そして、このスロットに
対応するカバー部材59の部分にも開口部が同様に形成
されてる。一方、このような螺旋状環状アンテナ143
と伝搬導波管121とを接続する方向性結合器119
は、伝搬導波管121中を図中矢印A方向に伝搬してき
たマイクロ波を螺旋状環状アンテナ143内において矢
印B方向にのみ伝搬するものである。これによって、マ
イクロ波は、無端螺旋状の螺旋状環状アンテナ143内
において、進行波として一方向(矢印B方向)にのみ伝
搬する。
【0041】このような構成において、マイクロ波発振
器から供給されたマイクロ波は、伝搬導波管121内を
矢印A方向に伝搬する。このマイクロ波は、方向性結合
器119を介して、螺旋状環状アンテナ143中をB方
向にのみ伝搬し、無端螺旋状の環状アンテナ143内を
進行する進行波が生成される。ここで、螺旋状環状アン
テナ143内を伝搬するマイクロ波は、進行波であるた
め、電磁界放出部143eから処理容器53内に放出さ
れる電磁界は均一になる。従って、処理容器53内に均
一なプラズマを生成することができ、大口径のウエハに
対してもその全域にわたって均一な処理を施すことがで
きる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
有底筒状の処理容器と、この処理容器内に設けられた被
処理体を保持するための保持手段と、保持手段によって
保持された被処理体に対向して設けられ、処理容器の開
口部を密閉する誘電体窓と、この誘電体窓に設けられ、
この誘電体窓を通して処理容器内にマイクロ波を導入す
る無端環状に形成された環状導波管であって、その環状
の導波管の一部が誘電体窓に沿うように配設された環状
導波管と、この環状導波管に接続され、マイクロ波を環
状導波管に供給する伝搬導波管と、この伝搬導波管に接
続され、この伝搬導波管にマイクロ波を供給するマイク
ロ波供給手段とを有し、環状導波管のうち誘電体窓に沿
う部分に定在波の腹の部分が位置するようになされてい
るから、処理容器内に均一な電磁界を供給することがで
き、従って処理容器ないにおいて均一な処理を行うこと
ができる。
【0043】また、有底筒状の処理容器と、この処理容
器内に設けられた被処理体を保持するための保持手段
と、保持手段によって保持された被処理体に対向して設
けられ処理容器の開口部を密閉する誘電体窓と、この誘
電体窓に設けられこの誘電体窓を通して処理容器内にマ
イクロ波を導入する無端環状に形成された環状導波管で
あってその環状の導波管の一部が誘電体窓に沿うように
配設された環状導波管と、この環状導波管にマイクロ波
を供給する伝搬導波管と、この伝搬導波管に接続されこ
の伝搬導波管にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手
段とを備え、伝搬導波管により供給されたマイクロ波に
よって環状導波管内に進行波が形成されるようになされ
ているから、処理容器内に放出される電磁界を均一にす
ることができ、従って、処理容器53内に極めて均一な
プラズマを生成することができ、大口径の被処理体に対
してもその全域にわたって均一な処理を施すことがで
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のプラズマ処理装置
を示す構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態のプラズマ処理装置
を示す構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態のプラズマ処理装置
を示す斜視図。
【図4】本発明の第4の実施の形態のプラズマ処理装置
を示す構成図。
【図5】本発明の第5の実施の形態のプラズマ処理装置
を示す構成図。
【図6】本発明の第6の実施の形態のプラズマ処理装置
を示す斜視図。
【図7】従来のプラズマ処理装置を示す平面図。
【図8】従来のプラズマ処理装置を示す構成図。
【符号の説明】
51 プラズマ処理装置 53 処理容器 55 封止板 61 載置台 73 環状アンテナ 81 伝搬導波管 83 マイクロ波発振器 W 半導体ウエハ 93 D字状環状アンテナ 103 螺旋状環状アンテナ 113 環状アンテナ 119 方向性結合器 121 伝搬導波管 123 マイクロ波発振器 133 D字状環状アンテナ 143 螺旋状環状アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石 井 信 雄 大阪府大阪市淀川区宮原4丁目1番14号 東京エレクトロン株式会社内 Fターム(参考) 4G075 AA24 CA25 CA26 CA47 DA02 EA01 EB01 EB41 FC15 4K030 FA01 KA30 KA45 5F004 AA01 BA20 BB14 5F045 AA09 BB01 DP04 EB02 EH02 EH03 EH20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有底筒状の処理容器と、 この処理容器内に設けられた被処理体を保持するための
    保持手段と、 前記保持手段によって保持された被処理体に対向して設
    けられ、前記処理容器の開口部を密閉する誘電体窓と、 この誘電体窓に設けられ、この誘電体窓を通して前記処
    理容器内にマイクロ波を導入する無端環状に形成された
    環状導波管であって、その環状の導波管の一部が前記誘
    電体窓に沿うように配設された環状導波管と、 この環状導波管に接続され、マイクロ波を前記環状導波
    管に供給する伝搬導波管と、 この伝搬導波管に接続され、この伝搬導波管にマイクロ
    波を供給するマイクロ波供給手段と、を具備し、前記環
    状導波管のうち前記誘電体窓に沿う部分に定在波の腹の
    部分が位置するようになされたことを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  2. 【請求項2】前記マイクロ波供給手段は、前記被処理体
    の長さより長い半波長を有する高周波を供給することを
    特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】前記環状導波管は、略矩形環状に形成され
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズ
    マ処理装置。
  4. 【請求項4】前記環状導波管は、円周部分とこの円周部
    分に接続された直線部分からなる略D字状に環状に形成
    され、この環状導波管の直線部分で前記誘電体窓に沿っ
    て配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】前記環状導波管は螺旋状に形成され、この
    螺旋状部分の側面に前記誘電体窓が沿うように配設され
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズ
    マ処理装置。
  6. 【請求項6】有底筒状の処理容器と、 この処理容器内に設けられた被処理体を保持するための
    保持手段と、 前記保持手段によって保持された被処理体に対向して設
    けられ、前記処理容器の開口部を密閉する誘電体窓と、 この誘電体窓に設けられ、この誘電体窓を通して前記処
    理容器内にマイクロ波を導入する無端環状に形成された
    環状導波管であって、その環状の導波管の一部が前記誘
    電体窓に沿うように配設された環状導波管と、 この環状導波管にマイクロ波を供給する伝搬導波管と、 この伝搬導波管に接続され、この伝搬導波管にマイクロ
    波を供給するマイクロ波供給手段とを備え、 前記伝搬導波管により供給されたマイクロ波によって前
    記環状導波管内に進行波が形成されるようになされてい
    ることを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】有底筒状の処理容器と、 この処理容器内に設けられた被処理体を保持するための
    保持手段と、 前記保持手段によって保持された被処理体に対向して設
    けられ、前記処理容器の開口部を密閉する誘電体窓と、 この誘電体窓に設けられ、この誘電体窓を通して前記処
    理容器内にマイクロ波を導入する無端環状に形成された
    環状導波管であって、その環状の導波管の一部が前記誘
    電体窓に沿うように配設された環状導波管と、 この環状導波管にマイクロ波を供給する伝搬導波管と、 この伝搬導波管に接続され、この伝搬導波管にマイクロ
    波を供給するマイクロ波供給手段と、 前記伝搬導波管内を伝搬してきたマイクロ波を前記環状
    導波管に進行波として供給する進行波供給手段と、を具
    備することを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】前記進行波供給手段は、方向性結合器であ
    ることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ処理装
    置。
  9. 【請求項9】前記環状導波管は、略矩形環状に形成され
    ていることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに
    記載のプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】前記環状導波管は、円周部分とこの円周
    部分に接続された直線部分からなる略D字状に環状に形
    成され、この環状導波管の直線部分で前記誘電体窓に沿
    って配設されていることを特徴とする請求項6ないし8
    のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】前記環状導波管は螺旋状に形成され、こ
    の螺旋状部分の側面に前記誘電体窓が沿うように配設さ
    れていることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか
    に記載のプラズマ処理装置。
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