JP2001234446A - 多層織物およびその製造方法 - Google Patents

多層織物およびその製造方法

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JP2001234446A
JP2001234446A JP2000049222A JP2000049222A JP2001234446A JP 2001234446 A JP2001234446 A JP 2001234446A JP 2000049222 A JP2000049222 A JP 2000049222A JP 2000049222 A JP2000049222 A JP 2000049222A JP 2001234446 A JP2001234446 A JP 2001234446A
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Shigeru Yoshida
茂 吉田
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Unitika Glass Fiber Co Ltd
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    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
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    • A41D31/04Materials specially adapted for outerwear characterised by special function or use
    • A41D31/06Thermally protective, e.g. insulating
    • A41D31/065Thermally protective, e.g. insulating using layered materials

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Abstract

(57)【要約】 【課題】耳部を切除して筒状部を開口させた場合の端部
処理を容易にして、かつ確実に処理でき、解れを生じさ
せず、外観的に体裁よく使用できる多層織物を提供す
る。 【解決手段】2層以上の織地層1a,1bによる多層織
により織成し、主体部10において、各織地層1a,1
bを織方向の所定間隔毎に順次位置をずらせて表面側と
裏面側へ交互に移行させることにより、2層の織地層1
a,1bを交叉させて結節し、筒状袋部2を結節部3を
介して織方向に連続させ、同時に、両側端の耳部11に
おいて、各層の耳織部分11a,11bを相互に結合さ
せずに分離状態で織成し、製織後に、各層の耳織部分1
1a,11bをそれぞれ溶断するか、あるいは熱融着性
糸により融着させておいて切断し、各筒状部2両端を開
口させ、開口端部21が解れないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として中空立体
状の筒状部を有する多層織物、特にカーテン、間仕切
り、ブラインド等の織物製品として、またスカート、ド
レス、ブラウス等の衣料品として、またテントや農業用
保護材その他の産業用資材として、また乗物や家屋の内
装材や複合構造材その他のあらゆる繊維製品の分野に広
く好適に利用できる多層織物と、その製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】織物等の繊維生地は、通常一般には単な
るシート状をなすものであって、ボリューム感に乏しい
ものである。そのため、立体的な三次元構造の用途に使
用する場合には、複数枚を重ね合せる必要があり、製造
に手数がかかり、また繊維材料の使用量が多くなりコス
ト高になる上、弾力性や軽量性に問題がある。
【0003】また、厚みを保有した繊維材料として、2
重織等の多層織による布帛も知られている。例えば、カ
ーテンやブラインドに使用するものとして、2層織によ
り、織方向の一定間隔毎に2層の織地層を結節するよう
に織成して、織幅方向に長く平行な多数の筒状部を両織
地層の結節部を介して連続形成し、各筒状部を折目付け
加工により断面略ひし形等の中空立体状に加工すること
が考えられている(例えば、実公平7−34945
号)。
【0004】本出願人においても、前記各織地層の結節
強度を高め、耐久性を改善するために、複数の各織地層
を織方向の所定間隔毎に順次位置をずらせて表面側と裏
面側へ交互に移行させることにより、いずれか2層の織
地層を順次交叉させて結節するとともに、少なくとも2
層の織地層により形成される各列の筒状部が前記結節部
を介して織方向に連続するように織成し、これに折目付
け等の加工処理を行って立体構造とした多層織物を提案
している(特許第2961355号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらいずれの多層織
物においても、前記筒状部が織幅方向に延びて開口して
おり、この筒状部の開口端部の処理が面倒なものとなっ
ている。
【0006】すなわち、前記の多層織物は、織幅方向両
側端に所要幅の耳部が形成され、緯糸の端部が前記耳部
より延出しており、製織方法によっては前記緯糸の端部
が折り返されて連続している場合も多い。そのため、製
織後に、前記織幅方向両側端の耳部を切除して、各筒状
部の両端を開口させるのが普通であるが、この切断端部
がそのまま筒状部の開口端部になるのでは、該端部から
解れが生じ易く、外観的にも不体裁なものになる。それ
ゆえ、例えば切断端部を折り返して縫合する等の面倒な
端部処理が必要になる。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなしたものであ
り、耳部を切除して筒状部を開口させた場合の端部処理
を容易にあるいは不要にして、かつ確実に処理でき、解
れを生じさせず、外観的に体裁よく使用できる多層織物
と、その製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するものであり、第1の発明は、2層以上の織地層に
よる多層織により一体に織成され、織幅方向に長く平行
な多数の筒状部が経方向の列状をなすように織成されて
なる多層織物であって、織幅方向両側端の耳部におい
て、各層の耳織部分がそれぞれ溶断されて各筒状部両端
が開口せしめられてなることを特徴とする。
【0009】この多層織物によれば、前記耳織部分の溶
断により該溶断部で構成糸が溶着一体化しているために
解れが防止される。したがって、各筒状部の両端を確実
にかつ解れのおそれなく開口できるとともに、該開口端
部における折り返し縫合等の面倒な端部処理を不要にで
き、外観的体裁の良好なものになる。
【0010】また、第2の発明は、前記と同様の基本構
成をなす多層織物であって、織幅方向両側端の耳部にお
いて、各層の耳織部分にそれぞれ熱融着性糸が配されて
織成され、該耳織部分がそれぞれ前記熱融着性糸により
融着せしめられるとともに、この耳織部分が切断されて
筒状部両端が開口せしめられてなることを特徴とする。
【0011】この多層織物の場合も、各層の耳織部分が
熱融着性糸により融着せしめられて切断されているた
め、切断端からの解れを防止できる。したがって、各筒
状部の両端を解れのおそれなく開口できるとともに、該
開口端部における折り返し縫合等の面倒な端部処理を不
要にでき、体裁も良好なものになる。
【0012】前記各発明の多層織物において、織幅方向
両側端の耳部における各層の耳織部分が結合されずに分
離状態で織られ、前記筒状部の開口端部に前記耳織部分
を殆ど残存させないように溶断あるいは切断されてなる
ものが好ましい。これにより、筒状部両端の開口端部に
余分な耳部が殆ど残存せず、外観的に美麗で見栄えがよ
く、さらに体裁良好なものになる。
【0013】前記各発明の多層織物において、2層以上
の各織地層が織方向の所定間隔毎に順次位置をずらされ
て表面と裏面の間を交互にジグザグ状に移行して連続
し、かつ互いに略X状に交叉する2層の織地層がその交
叉部において結節されることにより、前記筒状部が、少
なくとも2層の織地層により形成されて前記結節部を介
して織方向に連接せしめられており、該筒状部が中空立
体状をなすように形成されてなるものとすることができ
る。
【0014】このように形成することにより、織地層の
結節部では2層の織地層が交叉することにより結節され
ているので、縫合による接合の場合とは異なり、結節部
には余分な縫糸等がなく、外観的体裁が良好であり、し
かも前記結節部の一体性に優れたものとなる。
【0015】なお、前記筒状部の中空立体状としては、
表裏両面の各筒状部における織地層の結節部間の中央位
置に折目が付けられて、断面略ひし形の中空立体状をな
し、表裏面がプリーツ状をなすもの、あるいは前記の折
目が付けられることなく外方への膨出状をなし、表裏面
が丸みを呈するものとすることができる。
【0016】前記各発明の多層織物において、前記筒状
部の並列方向の1もしくは数個ずつ交互に、断面の形状
や大きさが異なる複数種の筒状部が配列せしめられてな
るものが好ましい。これにより、外観のプリーツ形態に
変化を与え、さらにデザイン性に優れたものとなる。
【0017】また、前記各発明の多層織物において、各
織地層毎に、色、柄模様あるいは材質、厚みや風合いを
異にして織成し、表裏面に交互に現出する織地層により
形成される筒状部毎に色や風合い、厚み等を交互に変化
させてなるものとすることができる。さらに前記各発明
の多層織物において、表面と裏面で色、柄模様あるいは
材質、厚みや風合いを異にし、リバーシブルとすること
ができる。これらいずれの場合も、外観上の変化に富
み、デザイン性に優れ、多種多様な用途に使用すること
ができる。
【0018】さらに、請求項8の発明は、上記した第1
の発明の多層織物を製造する方法であり、構成糸の少な
くとも一部に熱可塑性の合成繊維糸を用いて、2層以上
の織地層による多層織により織成してなり、織幅方向両
側端の耳部を除く主体部において、各織地層を織方向の
所定間隔毎に順次位置をずらせて表面側と裏面側へ交互
に移行させることにより、2層の織地層を交叉させて結
節するとともに、少なくとも2層の織地層により形成さ
れる1もしくは複数列の筒状袋部を前記結節部を介して
織方向に連続するように織成し、同時に、前記織幅方向
両側端の耳部においては、各層の耳織部分を相互に結合
させずに分離状態で織成し、製織後に、前記各層の耳織
部分をそれぞれ分離状態のままで溶断して不要部分を切
除し、各筒状部両端を開口させることを特徴とする。こ
の場合において、前記各層の耳織部分を、各層間に非融
着性シートを挿入介在させておいて、該非融着性シート
を残すようにして各層毎に溶断するのが好ましい。
【0019】これにより、筒状部の両端を各層野耳織部
分を溶着させることなく開口させることができるととも
に、溶断により前記開口端部からの解れを確実に防止で
き、折り返し縫合等の面倒な端部処理を不要にでき、外
観的体裁の良好な多層織物を容易に得ることができる。
【0020】また、請求項10の発明は、上記した第2
の発明の多層織物を製造する方法であり、その製織の
際、主体部については前記と同様に織成するとともに、
これと同時に、前記織幅方向両側端の耳部においては、
各層の耳織部分を、それぞれ熱融着性糸を少なくとも一
部の経糸に用いて相互に結合させずに分離状態で織成
し、製織後に、前記各耳織部分をそれぞれ分離状態を保
持して加熱することにより、各耳織部分をそれぞれ前記
熱融着性糸により融着せしめ、その後、前記耳織部分を
切断して不要部分を切除し、各筒状部両端を開口させる
ことを特徴とする。
【0021】この場合も、筒状部両端を問題なく開口さ
せることができるとともに、開口端部からの解れ防止を
確実になし、折り返し縫合等の端部処理を不要にして、
しかも外観的体裁の良好な多層織物を容易に得ることが
できる。
【0022】前記各発明の製造方法において、各層の耳
織部分を、主体部との境界部もしくはその近傍位置で溶
断あるいは切断して不要部分を切除するのが好適であ
り、これにより、筒状部の開口端部に不要部分が残存せ
ず、さらに体裁良好な多層織物を得ることができる。
【0023】前記の製造方法において、各耳織部分の溶
断もしくは切断後に、表裏両面の織地層における結節部
間の中央位置に折目を付けるか、または折目を付けるこ
となく各筒状袋部が中空立体状をなすように加工するこ
とができる。これにより、筒状部が中空立体状をなす多
層織物を得ることができ、織物全体としてボリューム感
があって、弾力性および断熱性や遮音性が良好で、しか
も軽量で取扱い易く、カーテン、ブラインドや間仕切り
あるいは衣料品等に好適に使用できる多層織物を得るこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態をその製
造方法と共に図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0025】図1は、本発明の多層織物の1例を示す略
示斜視図、図2は同一部の拡大斜視図、図3は同上の多
層織物の製織時の略示構成図、図4は同上の多層織物の
製織状態の略示平面図、図5は同上の一部の拡大平面
図、図6〜図8はそれぞれ前図のX−X線、Y−Y線、
Z−Z線の略示断面図である。
【0026】この実施例の多層織物(1)は、2層織に
より一体に織成されてなるもので、図1のように2層の
織地層(1a)(1b)により、織幅方向に長く平行な
多数の主として断面略ひし形等の中空立体状をなす筒状
部(2)が、織方向に列状に連続するように形成されて
いる。そして、織幅方向両側端の耳部(11)におい
て、各層の耳織部分(11a)(11b)がそれぞれ溶断
(溶融して切断)されて切除されることにより、各筒状
部(2)の両端が開口せしめられている。(21)は各
筒状部(2)の開口端部を示し、図2の場合、前記耳織
部分(11a)(11b)がごく僅かに残存した状態で溶断
されている。
【0027】前記の筒状部(2)の形成状態や断面形状
については、種々の実施が可能であるが、図1および図
2に示す実施例の場合、各織地層(1a)(1b)を、
織方向の所定間隔毎に順次位置をずらせて表裏反対側、
つまり表面側と裏面側へ交互に移行させることにより、
2層の織地層(1a)(1b)をそれぞれ交叉させて結
節し、相互に動かないように拘束して繋ぐように織成
し、2層の織地層(1a)(1b)により織幅方向に長
い筒状部(2)を、前記結節部(3)を介して織方向に
列状に連接形成している。そして、表裏両面における織
地層(1a)および(1b)における結節部(3)
(3)間の中央位置および各結節部(3)の個所に折目
付け加工を施して、各筒状部(2)が断面略ひし形の中
空立体状を保持するように熱セットしている。(4)は
表裏それぞれの結節部(3)(3)間の折目を示す。
【0028】このような形態の多層織物(1)の製造状
態について、図3および図4〜図8に基づいて説明す
る。
【0029】少なくとも耳部(11)の構成糸に、熱可
塑性樹脂のモノフィラメント糸やマルチフィラメント糸
あるいは紡績糸等の合成繊維糸を用い、先ず、織幅方向
両側端の耳部(11)を除く主体部(10)において
は、2層の織地層(1a)(1b)を、織方向の所定間
隔毎に順次位置をずらせて表裏面の間を交互に反対側、
つまり表面側と裏面側へ交互にジグザグ状に移行させて
連続させることにより、2層の織地層(1a)(1b)
をそれぞれ交叉させて結節し、相互に動かないように拘
束して繋ぐようにしながら、緯糸を省略して経糸の連続
による織地層を略示的に表した図3の各織成範囲(A)
〜(D)を繰り返し織成し、2層の織地層(1a)(1
b)により画される織幅方向に長い筒状部(2)を、前
記結節部(3)を介して織方向に列状に連接して形成す
る。製織した状態においては、折り目付け加工が行われ
ておらず、図6のように扁平なシート状の2層構造をな
している。
【0030】また、前記織幅方向両側端の耳部(11)
においては、図7および図8のように、2層の耳織部分
(11a)(11b)を相互に結合することなく表裏に分離
した状態で、つまり表裏に交互に移行させることなく、
前記主体部(10)において表裏に交互に表れる両織地
層(1a)(1b)と連続させて織成する。すなわち、
2層の耳織部分(11a)(11b)のそれぞれを構成する
経糸群を表裏に分離して配し、この表裏の経糸群に対し
て、緯糸を耳部(11)の外方で折り返すようにして順
次通して織成する。(13a)は緯糸の折り返し端部を示
す。
【0031】そして、前記の製織後に、前記織幅方向両
側端の耳部(11)を、図8に鎖線で示すように、耳織
部分(11a)(11b)の両層間に、フッ素樹脂シートや
フッ素樹脂加工を施したテープ材等の耐熱性のある非融
着性シート(9)を織方向に挿入して、それぞれを分離
状態に保持したまま、主として主体部(10)との境界
部もしくはその近傍位置(C−C)において、各層毎に
例えばヒータ線(8)等の溶断手段を押し当てることに
より、各層の耳織部分(11a)(11b)を個々に溶断
し、緯糸の折り返し端部(13a)を含む不要部分を切除
して、各筒状部(2)を開口させる。
【0032】すなわち、前記の溶断は、前記耳織部分
(11a)(11b)の両層間に挿入した前記非融着性シー
ト(9)を溶断せず残すようにして、上側の耳織部分
(11a)および下側の耳織部分(11b)をそれぞれ溶断
する。これにより各層を溶着させずに溶断できる。この
溶断を各層毎に別工程で行うことも、また上下から同時
に行うことも可能である。
【0033】なお、前記の溶断位置は、耳織部分(11
a)(11b)のどの位置であってもかまわないが、開口
端部(21)の見栄えや体裁上は、図のように主体部
(10)との境界部もしくはその近傍位置とし、耳織部
分(11a)(11b)をできるだけ残存させないようにす
るのが望ましい。
【0034】前記の溶断後、必要に応じて折り目付け加
工を行うもので、表裏両面の各筒状部(2)における結
節部(3)(3)間の中央位置に、該部分の織地層が外
側に向って頂角をなすように折目(4)を付ける加工を
施す。また同時に、各結節部(3)でも、筒状部(2)
を画する織地層がそれぞれ外方への展開状をなすように
熱セット等の加工を施す。さらに必要に応じて熱処理お
よび/または樹脂処理加工を施す。
【0035】これにより、各筒状部(2)が厚み方向に
やや扁平化されて断面略ひし形の中空立体状をなし、表
裏面がプリーツ状をなしている図1または図2の形態を
なす多層織物(1)が得られる。
【0036】この多層織物(1)は、外観的にプリーツ
状をなしているため、ボリューム感があって体裁がよ
く、厚み方向の弾力性や空間保有性が良好で、しかも軽
量である。また2層の織地層(1a)(1b)の結節部
(3)では多数本の経糸同士が交叉することで、分離の
おそれのない結節強度を保持する。しかも、この多層織
物(1)の筒状部(2)両端の開口端部(21)につい
ては、各層毎に分離した状態での溶断により各層毎に構
成糸が溶着した状態になっていて、折り返し縫合等の特
別の端部処理を要さずとも解れを防止でき、また前記溶
着により端部強度も高くなり、外観的体裁も良好なもの
となる。そのため、間仕切り、カーテン、ブラインドあ
るいは衣料品その他の各種繊維製品の分野に好適に使用
できる。
【0037】上記の実施例では、耳部(11)の切断
を、解れ防止の端部処理を兼ねる溶断により行う場合を
示したが、これとは別に、熱融着性糸を利用して各層の
耳織部分(11a)(11b)を融着させておいて切断する
こともできる。
【0038】すなわち、製織の際、主体部(10)につ
いては、上記した実施例と同様に織成するとともに、こ
れと同時に、前記織幅方向両側端の耳部(11)におい
ては、図9に示すように、各層の耳織部分(11a)(11
b)の少なくとも一部(例えば全部)の経糸(12)
に、他の糸よりも溶融温度の低い所謂熱融着性糸を用い
て、各層の耳織部分(11a)(11b)を相互に結合させ
ずに分離状態にしてかつ表裏に交互に表れる両織地層
(1a)(1b)と連続させて織成する。
【0039】そして、この製織後に、前記各耳織部分
(11a)(11b)を、図8に鎖線で示すように両層間に
フッ素樹脂シート等の非融着性シート(9)を介在させ
て、それぞれを分離状態に保持しておいて、加熱ローラ
等の加熱手段(図示せず)により加熱し、各耳織部分
(11a)(11b)をそれぞれ個々に前記熱融着性糸によ
り融着一体化せしめる。その後、前記耳織部分(11a)
(11b)を、できるだけ残存させないように、例えば主
体部(10)との境界部もしくはその近傍位置(C−
C)においてカッター等の切断手段や溶断手段により切
断して、不要部分を切除し、各筒状部(2)の両端を開
口させる。
【0040】こうして、折り目付け加工その他の必要な
加工を、上記した実施例の場合と同様に行うことによ
り、各筒状部(2)が厚み方向にやや扁平化されて断面
略ひし形の中空立体状をなす図1または図2の形態の多
層織物(1)が得られる。
【0041】この多層織物(1)においても、表裏面が
プリーツ状をなし、ボリューム感があって、厚み方向の
弾力性や空間保有性が良好で、しかも、筒状部(2)両
端の開口端部(21)については、熱融着性糸により融
着一体化されていて、端部処理を要さずとも解れを防止
でき、また端部強度も高く、外観的体裁も良好なものと
なる。
【0042】図10〜図13は、本発明の多層織物
(1)の他の実施例で、3層の織地層により一体に織成
した場合を示している。
【0043】この多層織物(1)は、緯糸を省略して経
糸の連続による織地層を略示的に表した図11および図
12に示すように、その製織の際、織幅方向両側端の耳
部(11)を除く主体部(10)において、3層の織地
層(1a)(1b)(1c)を、それぞれ織方向の所定
間隔毎に順次位置をずらせて表裏反対側へ交互にジグザ
グ状に斜めに移行させて連続させ、表裏両面に各織地層
(1a)〜(1c)を交互に現出させるとともに、各2
層の織地層を順次交叉させて結節しながら、各織成範囲
(A)〜(F)を繰り返し織成しており、これにより、
各織地層(1a)〜(1c)により画される表裏両列の
筒状部(2)(2)を、それぞれ各2層の織地層の結節
部(3)を介して織方向に複列状に多数連続させ、かつ
両列間の織地層を共通にして表裏互い違いに連続して形
成している。
【0044】そして、上記した実施例の場合と同様に、
織幅方向両側端の耳部(11)においては、図13のよ
うに、3層の耳織部分(11a)(11b)(11c)を相互
に結合することなく表裏と中間層とに分離した状態で、
前記主体部(10)において表裏に順次交互に表れる各
織地層(1a)〜(1c)と連続させて織成する。すな
わち、3層の耳織部分(11a)〜(11c)のそれぞれを
構成する経糸群を表裏と中間とに分離して配し、この表
裏および中間の経糸群に対して、緯糸を耳部(11)の
外方で折り返すようにして順次通して織成する。
【0045】そして、前記の製織後に、前記織幅方向両
側端の耳部(11)を、図13に示すように、耳織部分
(11a)〜(11c)の各層間に、耐熱性のある非融着性
シート(9)を挿入してそれぞれ分離状態に保持したま
ま、耳織部分(11a)〜(11c)をできるだけ残存させ
ないように、主として主体部(10)との境界部もしく
はその近傍位置(C−C)で、各層の耳織部分(11a)
〜(11c)をそれぞれ順次個々に溶断し、各筒状部
(2)を開口させる。
【0046】すなわち、前記耳織部分(11a)〜(11
c)の各層間に挿入した前記非融着性シート(9)を溶
断せず残すようにして、例えば上側の耳織部分(11a)
を溶断し、次ぎに上側の一つの非融着性シート(9)を
取り外して、次ぎに中間あるいは下側の耳織部分(11
b)(11c)をそれぞれ溶断する。これにより各層を溶
着させずに溶断できる。
【0047】あるいは、各層の耳織部分(11a)〜(11
c)の少なくとも一部の経糸に熱融着性糸を用いて前記
のように織成した後、各耳織部分(11a)〜(11c)を
前記の分離状態に保持して、加熱ローラ等の加熱手段
(図示せず)により加熱し、各耳織部分(11a)〜(11
c)をそれぞれ個々に前記熱融着性糸により融着一体化
せしめておいて、前記同様に切断し、各筒状部(2)を
開口させる。
【0048】この後、上記の実施例と同様に、表裏両面
の各筒状部(2)の織方向の中央、すなわち結節部
(3)(3)間の中央位置に折目(4)を付ける加工を
施して、同時に各結節部(3)においても、各織地層が
それぞれ外方への展開状をなすように熱セット加工を施
して、さらに必要に応じて熱処理及び/又は樹脂処理加
工を行う。
【0049】これにより、図10のように表裏で互い違
いの配置による複列状をなす筒状部(2)(2)が、厚
み方向に扁平化されて断面略ひし形の中空立体状をな
し、表裏面がプリーツ状をなす多層織物(1)が得られ
る。
【0050】この多層織物(1)においても、外観的に
ボリューム感があって、かつ全体としてかなり大きな厚
みを保有するので、厚み方向のクッション性がよく、さ
らには断熱性や遮音性も良好なものになる。しかも筒状
部(2)両端の開口端部(21)については、溶断により
あるいは熱融着性糸により一体化されていて、端部処理
を要さずとも解れを防止でき、また端部強度も高く、外
観的体裁も良好なものとなる。
【0051】本発明は、3層を越える多層織での実施も
上記と同様に可能であるが、生地が重くなるので、特に
衣料用あるいはカーテンやブラインドもしくは間仕切り
用等においては、2層または3層の織地層による実施が
好ましい。
【0052】なお、上記のいずれの場合も、折り目付け
加工は、特殊な金型を用いて型付け加工する等、どのよ
うな方法であっても良いが、実施上は、例えば図3およ
び図11においてそれぞれ1点鎖線で示すように、織幅
方向の所要位置に織地層に織込まれないで筒状部(2)
を並列方向に貫通する補助糸(5)を挿入して織成して
おき、織成後にこの補助糸(5)を引絞って、各筒状部
(2)を並列方向に扁平状に畳み重ね、その状態のまま
重ね方向に加圧し熱セットして、各筒状部(2)におけ
る結節部(3)(3)間の中央位置に折目(4)を付け
るようにすると、特別の金型を用いることなく能率よく
折目付け加工できる。前記の補助糸(5)は、通常、折
り目付け加工の後で抜き取っておくことも、そのまま残
存させてカーテンやブラインド等の引き絞り用紐として
利用することもできる。
【0053】また、前記筒状部(2)のプリーツ幅
(H)、つまり結節部(3)(3)間の1/2の寸法
は、用途に応じて適宜設定できるが、通常、2〜3mm
から100mm前後の範囲ものが好適に使用される。
【0054】上記の実施例においては、表裏両面の筒状
袋部(2)の結節部(3)(3)間の中央位置に折目
(4)を設けているが、これに限らず、例えば、図14
のように、表裏両面の結節部(3)(3)間の位置には
折目付け加工を施さず、外方へ丸みのある膨出形状を保
持するように熱セットし、あいる樹脂処理して構成する
ことも可能である。例えば、前記の補助糸(5)を残し
て、前記の膨出形状を保持するようにして実施できる。
この場合、一定間隔毎に外方への膨出状をなす表裏の筒
状部(2)によって、全体として丸みがあって柔らかな
外観を呈し、体裁良好なものとなる。またこの場合、結
節部(3)(3)間の長さとしては、通常、上記したプ
リーツ幅の約倍の寸法に設定される。
【0055】本発明の多層織物(1)は、上記の2層あ
るいは3層以上の織地層によるいずれの場合も、前記筒
状部(2)の並列方向の1もしくは数個ずつ交互に、断
面の形状や大きさを異にして複数種の筒状部(2a)
(2b)を交互に配列させておくことができる。
【0056】例えば、図15のように2層の織地層(1
a)(1b)による断面略ひし形の筒状部(2)を形成
する場合に、筒状部(2)のプリーツ幅を変化させ、大
小2種の筒状部(2a)(2b)を交互に形成し配列す
ることができる。この場合の大きい筒状部(2a)のプ
リーツ幅(Ha)と小さい筒状部(2b)のプリーツ幅
(Hb)との比率は、図のように略2:1とするほか、
デザインに応じて任意の比率に設定できる。これによ
り、デザインの幅が拡がる。もちろん、断面の形状や大
きさの異なる3種以上の筒状部を1〜数個ずつ交互に配
列形成することもできる。このような筒状部(2)の大
きさや断面形状の変化は、丸みのある筒状部(2)によ
る場合にも、同様に実施可能である。これらの場合にお
いても、織幅方向両側端の耳部は、上記した実施例と同
様に各耳織部分を分離状態で織成し、製織後に、各耳織
部分を溶断するか、あるいは熱融着性糸を利用して融着
一体化させておいて切断し、筒状部両端を開口させる。
【0057】さらに、上記したいずれの実施例の多層織
物(1)においても、各織地層毎に厚みを変えて織成し
たものとすることができる。例えば、図1〜図3の2層
の織地層(1a)(1b)よりなる場合に、織地層(1
a)と織地層(1b)の構成糸の糸の太さを異にして織
成することにより、表裏面に交互に現出する織地層(1
a)(1b)つまり、該織地層により形成される筒状部
(2)毎に厚みを交互に変化させることができる。図1
0の3層以上の織地層(1a)〜(1c)による場合、
及び図14のように筒状部(2)が丸みのある筒状をな
す場合にも同様に実施可能である。
【0058】また、前記各実施例の多層織物(1)にお
いて、表面と裏面で色、柄模様あるいは材質、厚みや風
合い等野少なくとも一種を異にし、リバーシブルとする
こともできる。例えば、2層の織地層(1a)(1b)
あるいは3層の織地層(1a)〜(1c)よりなる場合
のいずれも、表裏面に露出する各織地層の構成糸、特に
緯糸の種類を表裏で異にして、例えば先染めによる色違
いの糸を表裏面の露出部分に用いて織成したり、あるい
は染色特性を異にする糸を表裏面の露出部分に用いて織
成し、織成後の染色によって、表裏面を色違いとするこ
とができる。また織成後の捺染により、表裏で異なった
柄模様を呈するものとすることもできる。太さや性質の
異なる糸を前記同様に用いて織成することにより風合い
や質感を表裏で異にすることができる。
【0059】さらに、2層の織地層(1a)(1b)、
もしくは3層の織地層(1a)〜(1c)、あるいはそ
れ以上の織地層よりなる場合のいずれも、各織地層毎
に、色あるいは染色特性または材質や風合い等を異にす
る糸を用いて織成することにより、表裏面に交互に現出
する各織地層による筒状部(2)毎に、色や風合い等を
変化させることもできる。
【0060】これらいずれの場合も、外観上の変化に富
み、表面のプリーツ形状や膨出形状等と相俟って、デザ
イン性に非常に優れたものになる。特に、これら織地層
の厚みの変化、また表裏面もしくは織地層の色や風合い
等の変化を組み合わせて構成することにより、さらには
筒状部の断面形状の変化と組み合わせて構成することに
より、さらにデザイン性に富んだものになる。
【0061】これらの場合においても、織幅方向両側端
の耳部は、上記したように各耳織部分を分離状態で織成
し、製織後に、各耳織部分を溶断するか、あるいは熱融
着性糸を利用して融着一体化させておいて切断し、筒状
部両端を開口させる。
【0062】上記した多層織物(1)に使用する糸は、
経糸、緯糸共に特に限定されるものではなく、例えばポ
リエステル繊維やナイロン繊維等の合成繊維のマルチフ
ィラメン糸やモノフィラメント糸、あるいは綿やウール
等の天然繊維の糸を使用することができる。合成繊維糸
は熱セットにより適度に保形性を与えることができ、こ
れを経糸に使用することにより、折目付けが容易に可能
になる。特に、耳部を溶断する場合は、少なくとも耳部
の構成糸の少なくとも一部に熱可塑性樹脂の合成繊維糸
を用いて製織しておけばよい。
【0063】使用する糸の種類や太さあるいは織組織
は、用途やデザイン性、軽量性、保温性、通気性等を考
慮して適宜設定することができる。例えば、衣料用の場
合、経糸としては15〜300デニール、緯糸としては
10〜300デニールの範囲のものが一般に用いられ、
またカーテンやブラインドの場合、経糸としては50〜
3000デニール、緯糸としては50〜3000デニー
ルの範囲のもの一般に用いられるが、前記範囲外の糸を
使用することもできる。糸の打込み密度についても、糸
の太さによって異なるが、例えば、衣料用の場合、織地
層1層について経糸は30デニールで120〜240本
/インチ、緯糸は50デニールで100〜200本/イ
ンチの範囲とする。
【0064】上記した各実施例の多層織物(1)は、複
数の織地層(1a)(1b)あるいは(1a)〜(1
c)が一定間隔に結節されて、断面略ひし形の筒状ある
いは丸みのある筒状をなす筒状部(2)が並列している
ので、外観的に美麗なプリーツ状を呈し、ボリューム感
があり、厚み方向のクッション性がよく、さらには断熱
性や保温性、遮音性も良好なものになる。しかも筒状部
(2)両端の開口端部(21)については、溶断により
あるいは熱融着性糸により一体化されていて、端部処理
を要さずとも解れを防止でき、また端部強度も高く、外
観的体裁も良好なものとなる。これが各織地層が交叉す
る結節部(3)に余分な縫糸等がなくて目立たずかつ粗
硬感も生じないことと相俟って、さらに外観的体裁の良
好なものとなり、デザイン性の高いものになる。
【0065】
【発明の効果】上記したように本発明の多層織物は、耳
部を切除して筒状部を開口させた場合の端部処理を容易
にして、かつ確実に処理でき、解れを生じさせず、外観
的に体裁がよく、各種の繊維製品の分野に好適に使用で
きる。
【0066】また、本発明の製造方法によれば、筒状部
の両端を、溶断あるいは熱融着性糸により融着指せて切
断しながら。問題なく開口させることができ、開口端部
の解れのおそれのない前記多層織物を容易に効率よく製
造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層織物の1実施例を示す略示斜視図
である。
【図2】同上の一部の拡大斜視図である。
【図3】同上の衣料用織物の製織時の略示構成図であ
る。
【図4】同上の多層織物の製織状態の略示平面図であ
る。
【図5】同上の一部の拡大平面図である。
【図6】図5のX−X線の略示断面図である。
【図7】図5のY−Y線の略示断面図である。
【図8】図5のZ−Z線の略示断面図である。
【図9】本発明の他の実施例の多層織物の製織状態の一
部の略示平面図である。
【図10】本発明の多層織物の他の実施例を示す一部の
略示斜視図である。
【図11】同上の製織時の略示構成図である。
【図12】同上の多層織物の主体部の織方向に沿う略示
断面図である。
【図13】同上の多層織物の織幅方向に沿う略示断面図
である。
【図14】本発明の多層織物の他の実施例を示す一部の
略示斜視図である。
【図15】本発明の多層織物のさらに他の実施例を示す
一部の略示斜視図である。
【符号の説明】
(1) 多層織物 (2) 筒状部 (1a)(1b)(1c) 織地層 (3) 結節部 (4) 折目 (5) 補助糸 (8) ヒータ線 (9) 非融着性シート (10) 主体部 (11) 耳部 (11a)(11b)(11c) 耳織部分 (12) 経糸 (13) 緯糸 (13a) 緯糸の折り返し端部 (21) 開口端部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2層以上の織地層による多層織により一体
    に織成され、織幅方向に長く平行な多数の筒状部が経方
    向の列状をなすように織成されてなる多層織物であっ
    て、 織幅方向両側端の耳部において、各層の耳織部分がそれ
    ぞれ溶断されて各筒状部両端が開口せしめられてなるこ
    とを特徴とする多層織物。
  2. 【請求項2】2層以上の織地層による多層織により一体
    に織成され、織幅方向に長く平行な多数の筒状部が経方
    向に列状をなすように織成されてなる織物であって、 織幅方向両側端の耳部において、各層の耳織部分にそれ
    ぞれ熱融着性糸が配されて織成され、該耳織部分がそれ
    ぞれ前記熱融着性糸により融着せしめられるとともに、
    この耳織部分が切断されて筒状部両端が開口せしめられ
    てなることを特徴とする多層織物。
  3. 【請求項3】織幅方向両側端の耳部における各層の耳織
    部分が結合されずに分離状態で織られ、前記筒状部の開
    口端部に前記耳織部分を殆ど残存させないように溶断あ
    るいは切断されてなる請求項1または2に記載の多層織
    物。
  4. 【請求項4】2層以上の各織地層が織方向の所定間隔毎
    に順次位置をずらされて表面と裏面の間を交互にジグザ
    グ状に移行して連続し、かつ互いに略X状に交叉する2
    層の織地層がその交叉部において結節されることによ
    り、前記筒状部が、少なくとも2層の織地層により形成
    されて前記結節部を介して織方向に連接せしめられてお
    り、該筒状部が中空立体状をなすように形成されてなる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層織物。
  5. 【請求項5】前記筒状部の並列方向の1もしくは数個ず
    つ交互に、断面の形状や大きさが異なる複数種の筒状部
    が配列せしめられてなる請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の多層織物。
  6. 【請求項6】各織地層毎に色、柄模様あるいは材質、厚
    みや風合いを異にして織成し、表裏面に交互に現出する
    織地層により形成される筒状部毎に色や風合い、厚み等
    を交互に変化させてなる請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の多層織物。
  7. 【請求項7】表面と裏面で色、柄模様あるいは材質、厚
    みや風合いを異にし、リバーシブルとした請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の多層織物。
  8. 【請求項8】織幅方向に長く平行な多数の筒状部が経方
    向の列状をなすように織成されてなる多層織物を製造す
    る方法であって、 構成糸の少なくとも一部に熱可塑性の合成繊維糸を用い
    て、2層以上の織地層による多層織により織成してな
    り、織幅方向両側端の耳部を除く主体部において、各織
    地層を織方向の所定間隔毎に順次位置をずらせて表面側
    と裏面側へ交互に移行させることにより、2層の織地層
    を交叉させて結節するとともに、少なくとも2層の織地
    層により形成される1もしくは複数列の筒状袋部を前記
    結節部を介して織方向に連続するように織成し、同時
    に、前記織幅方向両側端の耳部においては、各層の耳織
    部分を相互に結合させずに分離状態で織成し、 製織後に、前記各層の耳織部分をそれぞれ分離状態のま
    まで溶断して不要部分を切除し、各筒状部両端を開口さ
    せることを特徴とする多層織物の製造方法。
  9. 【請求項9】前記各層の耳織部分を、各層間に非融着性
    シートを挿入介在させておいて、該非融着性シートを残
    すようにして各層毎に溶断する請求項8に記載の多層織
    物の製造方法。
  10. 【請求項10】織幅方向に長く平行な多数の筒状部が経
    方向の列状をなすように織成されてなる多層織物を製造
    する方法であって、 2層以上の織地層による多層織により織成してなり、織
    幅方向両側端の耳部を除く主体部において、各織地層を
    織方向の所定間隔毎に順次位置をずらせて表面側と裏面
    側へ交互に移行させることにより、2層の織地層を交叉
    させて結節するとともに、少なくとも2層の織地層によ
    り形成される1もしくは複数列の筒状袋部を前記結節部
    を介して織方向に連続するように織成し、同時に、前記
    織幅方向両側端の耳部においては、各層の耳織部分を、
    それぞれ熱融着性糸を少なくとも一部の経糸に用いて相
    互に結合させずに分離状態で織成し、 製織後に、前記各耳織部分をそれぞれ分離状態を保持し
    て加熱することにより、各耳織部分をそれぞれ前記熱融
    着性糸により融着せしめ、 その後、前記耳織部分を切断して不要部分を切除し、各
    筒状部両端を開口させることを特徴とする多層織物の製
    造方法。
  11. 【請求項11】各層の耳織部分を、主体部との境界部も
    しくはその近傍位置で溶断あるいは切断して不要部分を
    切除する請求項8〜10のいずれか1項に記載の多層織
    物の製造方法。
  12. 【請求項12】各耳織部分の溶断もしくは切断後に、表
    裏両面の織地層における結節部間の中央位置に折目を付
    けるか、または折目を付けることなく各筒状袋部が中空
    立体状をなすように加工することを特徴とする請求項8
    〜11のいずれか1項に記載の多層織物の製造方法。
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