JP2001233622A - Sb低含有ガラスの製造方法 - Google Patents

Sb低含有ガラスの製造方法

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JP2001233622A
JP2001233622A JP2000047773A JP2000047773A JP2001233622A JP 2001233622 A JP2001233622 A JP 2001233622A JP 2000047773 A JP2000047773 A JP 2000047773A JP 2000047773 A JP2000047773 A JP 2000047773A JP 2001233622 A JP2001233622 A JP 2001233622A
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Mitsuyoshi Sakai
光美 坂井
Misao Okada
操 岡田
Yasuto Ariga
靖人 有賀
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Asahi Glass Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/225Refining
    • C03B5/2252Refining under reduced pressure, e.g. with vacuum refiners

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】泡とアッシュ欠点とを同時に低減できるSb低
含有ガラスの製造方法の提供。 【解決手段】Sb23:0.03〜0.25%のSb低
含有ガラスを、原料溶解後、減圧脱泡槽10内において
溶融ガラスGが、粘度が1000ポアズ以下、圧力が
(大気圧−0.5)気圧以下の状態にある時間が0.1
時間以上とする、Sb低含有ガラスの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受信
やコンピュータ端末ディスプレイ等に用いられる陰極線
管のパネル等に用いられるSb低含有ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、画像を映し出すパネル、電
子銃を収納するネック、およびこれら両者を接続するフ
ァンネルにより構成されている。これら三つの部分はそ
れぞれ別の工程で所望の形状に作られた後、接合されて
一つの陰極線管に形成される。
【0003】陰極線管では、パネル内面に塗布された蛍
光体を発光させるために、陽極に高電圧を印加して電子
を放出し蛍光体に照射する。この際にX線が発生するた
め、陰極線管に用いられるガラスにはX線吸収機能が要
求される。しかし、これら三つの部分のガラスにはX線
吸収機能以外にそれぞれ異なった特性が要求されるた
め、それぞれ異なった組成のガラスで作られている。
【0004】前記三つの部分のうち、パネルは画像を映
し出す部分であり、このパネルに泡が存在すると画質が
低下する。したがって、パネルガラスには泡が存在しな
いことが求められる。この問題を解決するために、従来
はパネルガラスにSbを含有させ、Sbの清澄作用によ
ってパネルガラス中の泡の低減を図っていた。前記Sb
のSb23換算含有量は質量百分率表示で0.3〜0.
6%である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、パネルガラスの
大型化および高品質化に伴って、泡以外にも画質を低下
させる画像欠点の問題が顕在化してきた。そのような画
像欠点の一つに、アッシュ欠点がある。ここでいうアッ
シュ欠点とは、画質を低下させる白濁状の不透明物また
は白濁状の半透明物であり、その大きさは典型的には
0.1〜1mm程度である。本発明は、上記課題を解決
し、泡とアッシュ欠点とを同時に低減できるSb低含有
ガラスの製造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、Sbを含有
し、そのSb23換算含有量が質量百分率表示で0.0
3〜0.25%であるSb低含有ガラスを、圧力がP気
圧である大気環境下で製造する方法であって、原料を溶
解して溶融ガラスとする工程と、圧力がP気圧未満であ
る減圧脱泡槽内で該溶融ガラスを減圧脱泡する工程とを
有し、該減圧脱泡槽内における溶融ガラスが、粘度が5
0〜1000ポアズ、かつ圧力が(P−0.5)気圧以
下の状態にある時間が0.1時間以上であるSb低含有
ガラスの製造方法を提供する。
【0007】本発明者は、前記アッシュ欠点が次のよう
にして発生することを見出し、本発明に至った。すなわ
ち、Sbを含有する溶融ガラスの表面から揮散したSb
は、溶融ガラス上方に位置する構造物の低温部に凝縮
し、その凝縮物が溶融ガラス中に落下しアッシュ欠点と
なる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるSb低含有ガラス
はSbを必須成分として含有する。SbのSb23換算
含有量が質量百分率表示で0.03%未満では、泡が多
くなりすぎる。好ましくは0.04%以上、より好まし
くは0.06%以上、特に好ましくは0.08%以上で
ある。0.25%超ではアッシュ欠点が多くなりすぎ
る。好ましくは0.20%以下、より好ましくは0.1
5%以下である。
【0009】以下では、前記Sb低含有ガラスが陰極線
管のパネルに用いられる場合、すなわち前記Sb低含有
ガラスが陰極線管パネルガラスである場合について説明
する。なお、本発明は陰極線管パネルガラスに限定され
ず、たとえば液晶ディスプレイ基板に用いられるSb低
含有ガラスにも適用できる。
【0010】本発明の陰極線管パネルガラス(以下本発
明のパネルガラスという。)は大気環境下で製造され
る。該大気環境の圧力(P気圧)は標高その他によって
変化するが、典型的には1気圧である。
【0011】本発明における溶解工程、すなわち原料を
溶解して溶融ガラスとする工程は特に限定されない。た
とえば通常のタンク窯に原料を投入し、重油、都市ガ
ス、電気等を用いてこの原料を加熱・溶解して溶融ガラ
スとする。ここでいう原料は屑ガラス(ガラスカレッ
ト)も含む。また、ここでいう溶融ガラスとは未溶解原
料のない溶融状態のガラスである。
【0012】本発明における減圧脱泡工程、すなわち前
記溶融ガラスを減圧脱泡槽内で減圧脱泡する工程におい
ては、該溶融ガラス中に存在する泡を低減する。ここで
いう減圧脱泡槽は溶融ガラスの圧力をP気圧未満とする
溶融ガラス槽であって、溶融ガラスを導入する導入口お
よび溶融ガラスを排出する排出口を有する。なお、前記
圧力がP気圧では、前記泡を低減する効果が現れない。
【0013】溶融ガラスは前記導入口から減圧脱泡槽内
に入り前記排出口から排出されるが、導入口は常に該溶
融ガラスによってシールされており、また排出口も常に
該溶融ガラスによってシールされている。これにより、
前記溶融ガラスの圧力をP気圧未満に維持できる。減圧
脱泡槽の形状は限定されないが、いわゆる門型形状が好
ましい。
【0014】図1は本発明の実施に好適な陰極線管パネ
ルガラスの製造装置の概略図であり、これを用いて本発
明を説明する。なお、図1における減圧脱泡槽は門型形
状である。タンク窯20(上部構造物等詳細は図示せ
ず)において原料(図示せず)が溶解され、溶融ガラス
Gとされる。溶融ガラスGは、矢印で示されるように、
上流側ピット22に導かれ、導入口11から減圧脱泡槽
10に入る。導入口11における溶融ガラスの圧力はP
気圧である。減圧脱泡槽10は、上昇管16、水平槽1
4および下降管18からなる。上昇管16の一部、下降
管18の一部および水平槽14は減圧容器12に収容さ
れる。
【0015】減圧容器12は、たとえば耐熱鋼製のケー
シングであり、その内部は真空ポンプ(図示せず)によ
り孔41から排気され、減圧容器12内部の圧力は(P
−0.5)気圧以下とされる。(P−0.5)気圧超で
は泡を低減する効果が小さくなりすぎる。該圧力は、好
ましくは(P−0.6)気圧以下、より好ましくは(P
−0.7)気圧以下、特に好ましくは(P−0.85)
気圧以下である。また、該圧力は0.01気圧以上であ
ることが好ましい。0.01気圧未満にしても前記泡低
減効果が飽和する可能性があるからである。より好まし
くは0.03気圧以上、特に好ましくは0.05気圧以
上である。
【0016】減圧脱泡槽10内部をP気圧未満とするた
めに、水平槽14の上部には孔42が設けられている。
減圧容器12内における減圧脱泡槽10の周囲の空間は
通常、断熱煉瓦30によって充填される。
【0017】溶融ガラスGは減圧脱泡槽10内におい
て、矢印で示されるように、上昇管16、水平槽14、
下降管18の順に流れる。上昇管16、水平槽14およ
び下降管18は、耐熱性、溶融ガラスに対する耐蝕性、
等が優れた材料によって構成される。このような材料と
して、白金、白金合金、Al23−ZrO2−SiO2
電鋳煉瓦、ZrO2系電鋳煉瓦、等が例示される。な
お、減圧脱泡槽10内の溶融ガラスGの温度を上昇させ
るためにヒータを設けてもよい。たとえば、減圧脱泡槽
10の溶融ガラスGと接触する部分に白金または白金合
金を用い、この白金または白金合金に電流を流してこれ
をヒータとしてもよい。
【0018】溶融ガラスGは排出口19から下流側ピッ
ト24に排出され、パネルガラスのプレス装置(図示せ
ず)に送られる。排出口19における溶融ガラスの圧力
はP気圧である。溶融ガラスGが減圧脱泡槽10内を流
れることによって発生する圧損に対応して、上流側ピッ
ト22における溶融ガラスGの表面と下流側ピット24
における溶融ガラスGの表面との間にはΔHのレベル差
が生じる。導入口11における溶融ガラスGの粘度は5
0〜1000ポアズであることが好ましい。より好まし
くは100〜200ポアズである。
【0019】導入口11における溶融ガラスGの温度
は、後記表1に示されているようなSrO−BaO−N
2O−K2O−SiO2系陰極線パネルガラスの場合、
1350〜1450℃であることが好ましい。以下、
「後記表1に示されているようなSrO−BaO−Na
2O−K2O−SiO2系陰極線パネルガラス」を代表的
ガラスという。
【0020】排出口19における溶融ガラスGの粘度は
300〜1000ポアズであることが好ましい。より好
ましくは400〜600ポアズである。排出口19にお
ける溶融ガラスGの温度は、代表的ガラスの場合、12
00〜1300℃であることが好ましい。
【0021】減圧脱泡槽10内における溶融ガラスGの
粘度は50ポアズ以上であることが好ましい。より好ま
しくは100ポアズ以上、特に好ましくは175ポアズ
以上である。また、前記粘度は1000ポアズ以下であ
ることが好ましい。より好ましくは600ポアズ以下、
特に好ましくは500ポアズ以下である。
【0022】減圧脱泡槽10内における溶融ガラスGの
自由表面の圧力、すなわち水平槽14における溶融ガラ
スGの自由表面の圧力は、実質的に減圧容器12内部の
圧力に等しい。
【0023】減圧脱泡槽10内のいずれかの部分におい
て、溶融ガラスGは、粘度および圧力がそれぞれ50〜
1000ポアズおよび(P−0.5)気圧以下である状
態(以下この状態を状態Aという。)になければならな
い。この条件が満たされないと泡低減効果が小さくなり
すぎる。前記粘度は、好ましくは100〜500ポアズ
である。また、前記圧力は好ましくは(P−0.85)
気圧以下であり、また0.01気圧以上であることが好
ましい。より好ましくは0.03気圧以上、特に好まし
くは0.05気圧以上である。
【0024】溶融ガラスGが状態Aにある時間は、0.
1時間以上でなければならない。0.1時間未満では泡
低減効果が小さくなりすぎる。好ましくは0.2時間以
上、より好ましくは0.3時間以上である。また前記時
間は2時間以下であることが好ましい。2時間超では溶
融ガラスGの流量を小さくしなければならなくなるおそ
れがある、すなわちパネルガラスの生産量が低下するお
それがある。より好ましくは1時間以下、特に好ましく
は0.8時間以下である。
【0025】状態Aにある前記溶融ガラスGの温度は1
450℃以下であることが好ましい。1450℃超で
は、減圧脱泡槽10の耐久性が低下するおそれがある。
より好ましくは1400℃以下、特に好ましくは137
5℃以下である。
【0026】前記溶融ガラスGが、状態Aにあり、かつ
温度が1450℃以下の状態(以下この状態を状態Bと
いう。)にある時間は0.1時間以上であることが好ま
しい。0.1時間未満では泡低減効果が小さくなりすぎ
るおそれがある。より好ましくは0.2時間以上、特に
好ましくは0.3時間以上である。また前記時間は2時
間以下であることが好ましい。2時間超では溶融ガラス
Gの流量を小さくしなければならなくなるおそれがあ
る、すなわちパネルガラスの生産量が低下するおそれが
ある。より好ましくは1時間以下、特に好ましくは0.
8時間以下である。
【0027】状態Aにある前記溶融ガラスGの温度は1
250℃以上であることが好ましい。1250℃未満で
は泡低減効果が小さくなりすぎるおそれがある。これ
は、ガラスの粘度が大きくなりすぎ泡の浮上または破泡
が困難になる、Sbの清澄作用が低下する、または該清
澄作用に伴なう酸素のガス拡散が減少するためではない
かと考えられる。より好ましくは1300℃以上であ
る。
【0028】前記溶融ガラスGが、状態Aにあり、かつ
温度が1250℃以上の状態(以下この状態を状態Cと
いう。)にある時間は0.1時間以上であることが好ま
しい。0.1時間未満では泡低減効果が小さくなりすぎ
るおそれがある。より好ましくは0.2時間以上、特に
好ましくは0.3時間以上である。また前記時間は2時
間以下であることが好ましい。2時間超では溶融ガラス
Gの流量を小さくしなければならなくなるおそれがあ
る、すなわちパネルガラスの生産量が低下するおそれが
ある。より好ましくは1時間以下、特に好ましくは0.
8時間以下である。
【0029】水平槽14内の溶融ガラスGの深さは40
0mm以下であることが好ましい。400mm超では、
溶融ガラスGから水平槽14への放熱量が多くなりす
ぎ、その結果、粘度が大きくなりすぎるおそれがある、
または温度が下がりすぎるおそれがある。すなわち、溶
融ガラスGを状態A、状態Bまたは状態Cに保持するこ
とが困難になるおそれがある。より好ましくは300m
m以下である。また、前記深さは100mm以上である
ことが好ましい。100mm未満では、所望の溶融ガラ
スGの流量を得るためには水平槽14の幅が広くなりす
ぎ、水平槽14が大きくなりすぎるおそれがある。
【0030】本発明のパネルガラスは下記酸化物基準の
質量百分率表示で、 SiO2 45〜70%、 Al23 0〜10%、 Na2O 1〜15%、 K2O 3〜15%、 MgO 0〜10%、 CaO 0〜10%、 SrO 0〜13%、 BaO 0〜16%、 ZnO 0〜5%、 ZrO2 0〜5%、 TiO2 0〜2%、 CeO2 0〜5%、 B23 0〜5%、 Sb23 0.03〜0.25%、 から実質的になることが好ましい。Sb23については
すでに説明したので、それ以外の成分について以下に説
明する。
【0031】SiO2はネットワークフォーマであり、
必須である。45%未満では化学耐久性が悪くなる。好
ましくは55%以上である。また、70%超では軟化点
が高くなりすぎる。好ましくは67%以下である。
【0032】Al23は必須成分ではないが、耐アルカ
リ性を向上させるために10%まで含有してもよい。1
0%超では軟化点が高くなりすぎるおそれがある。好ま
しくは4%以下である。Al23を含有する場合、その
含有量は0.5%以上であることが好ましい。
【0033】Na2Oは軟化点を低下させる成分であ
り、必須である。1%未満では軟化点が高くなりすぎ
る。好ましくは5%以上である。15%超では電気絶縁
性が低下する。好ましくは10%以下である。
【0034】K2Oは軟化点を低下させ、またNa2Oと
の混合アルカリ効果により電気絶縁性を向上させる成分
であり、必須である。3%未満では、軟化点が高くなり
すぎる、または電気絶縁性が低下する。好ましくは5%
以上である。15%超では熱膨張係数が高くなりすぎ
る。好ましくは10%以下である。
【0035】MgOおよびCaOはいずれも必須成分で
はないが、軟化点を調整するためにそれぞれ10%まで
含有してもよい。それぞれ10%超では軟化点が高くな
りすぎるおそれがある。より好ましくはそれぞれ1%以
下である。MgOおよび/またはCaOは実質的に含有
しない、すなわち含有量が不純物レベル以下であること
が特に好ましい。
【0036】SrOは必須成分ではないが、X線吸収機
能を増大させるために13%まで含有してもよい。13
%超では失透温度が高くなりすぎるおそれがある。好ま
しくは10%以下である。SrOを含有する場合、その
含有量は5%以上であることが好ましい。
【0037】BaOは必須成分ではないが、X線吸収機
能を増大させるために16%まで含有してもよい。16
%超では失透温度が高くなりすぎるおそれがある。好ま
しくは13%以下である。BaOを含有する場合、その
含有量は5%以上であることが好ましい。
【0038】SrOおよびBaOの含有量の合計は10
〜25%であることが好ましい。10%未満ではX線吸
収機能が低下するおそれがある。25%超では失透温度
が高くなりすぎるおそれがある。
【0039】ZnOは必須成分ではないが、X線吸収機
能を増大させるために5%まで含有してもよい。5%超
では失透温度が高くなりすぎるおそれがある。好ましく
は2%以下である。
【0040】ZrO2は必須成分ではないが、X線吸収
機能を増大させるために5%まで含有してもよい。5%
超では軟化点が高くなりすぎるおそれがある。好ましく
は3%以下である。
【0041】TiO2は必須成分ではないが、1200
℃以上でのガラスの粘度を調整するために2%まで含有
してもよい。2%超では失透温度が高くなりすぎるおそ
れがある。好ましくは1%以下である。
【0042】CeO2は必須成分ではないが、電子線ブ
ラウニングを抑制するために5%まで含有してもよい。
5%超では失透温度が高くなりすぎるおそれがある。好
ましくは1%以下である。
【0043】B23は必須成分ではないが、溶解性向上
のために5%まで含有してもよい。5%超では軟化点が
低くなりすぎるおそれがある。好ましくは1%以下であ
る。実質的に含有しないことが好ましい場合がある。
【0044】好ましい態様の本発明のパネルガラスは実
質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない
範囲でその他の成分を含有してもよい。このような成分
として、たとえばFe23等の着色成分が挙げられる。
前記その他の成分の含有量の合計は10%以下であるこ
とが好ましい。より好ましくは5%以下である。なお、
PbOおよびAs23は実質的に含有しないことが好ま
しい。
【0045】
【実施例】表のSiO2からFe23までの欄に質量百
分率表示で示す組成となるように原料を調合し、得られ
た調合原料を白金ルツボに入れた。例1および例2は実
施例、例3および例4は比較例である。例1〜4は、S
23およびSiO2の含有量を除き組成は同じであ
る。
【0046】一方、都市ガスを用いるガス炉をガラス溶
解用に、真空ポンプを用いて内部圧力を大気の圧力(P
気圧)よりも低くできる電気炉を減圧脱泡用に、それぞ
れ用意した。調合原料を入れた白金ルツボを前記ガス炉
に入れ、表に示す溶解温度(単位:℃)で2時間溶解
し、溶融ガラスとした。
【0047】例1〜3については、この溶融ガラスが入
った白金ルツボを前記電気炉に入れ、減圧脱泡処理を行
った。該処理条件は、温度:1350℃、電気炉内部圧
力:(P−0.87)気圧、処理時間:0.5時間であ
る。
【0048】例1〜3のガラスの1350℃における粘
度は214ポアズであり、また、1350℃における密
度は2.6g/cm3である。白金ルツボ内の溶融ガラ
スの深さは30mmであり、したがって溶融ガラスの圧
力は(P−0.87)〜(P−0.862)気圧であ
る。例4のガラスについては前記減圧脱泡処理を行わな
かった。
【0049】このようにして得られたガラスの泡数をカ
ウントした。結果を表に示す(単位:個/g)。泡数は
0.6個/g以下であることが好ましい。例4は泡数は
少ないが、Sb23含有量が0.35%と多く、アッシ
ュ欠点が発生するおそれがある。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、前記アッシュ欠点を低
減するためにSbの含有量を従来より小さくしても泡は
増加せず、高品質の陰極線管パネルガラスを提供でき
る。また、Sbの含有量が従来より小さいので、以下の
ような効果も期待される。 (1)X線によるパネルガラスの着色、いわゆるX線ブ
ラウニング現象が起りにくい。 (2)パネルガラスの製造に際して溶融ガラスと接触す
る部材に使用されるモリブデンの損傷を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に好適な陰極線管パネルガラス
(Sb低含有ガラス)の製造装置の概略図。
【符号の説明】
10 減圧脱泡槽 11 導入口 12 減圧容器 14 水平槽 16 上昇管 18 下降管 19 排出口 20 タンク窯 22 上流側ピット 24 下流側ピット 30 断熱煉瓦 41、42 孔
フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA03 BB01 CC04 DA05 DA06 DB01 DB02 DB03 DC01 DC02 DC03 DE01 DE02 DE03 DF01 EA01 EB03 EB04 EC03 EC04 ED01 ED02 ED03 EE01 EE02 EE03 EF01 EF02 EF03 EF04 EG01 EG02 EG03 EG04 FA01 FB01 FB02 FB03 FC01 FC02 FC03 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 FL02 FL03 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ04 JJ05 JJ07 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM12 MM25 NN40 5C032 AA02 BB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Sbを含有し、そのSb23換算含有量が
    質量百分率表示で0.03〜0.25%であるSb低含
    有ガラスを、圧力がP気圧である大気環境下で製造する
    方法であって、 原料を溶解して溶融ガラスとする工程と、 圧力がP気圧未満である減圧脱泡槽内で該溶融ガラスを
    減圧脱泡する工程とを有し、 該減圧脱泡槽内における溶融ガラスが、粘度が1000
    ポアズ以下、かつ圧力が(P−0.5)気圧以下の状態
    にある時間が0.1時間以上であるSb低含有ガラスの
    製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のSb低含有ガラスの製造
    方法であって、減圧脱泡槽内における溶融ガラスが、粘
    度が1000ポアズ以下、圧力が(P−0.5)気圧以
    下、かつ温度が1450℃以下の状態にある時間が0.
    1時間以上であるSb低含有ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のSb低含有ガラ
    スの製造方法であって、減圧脱泡槽内における溶融ガラ
    スが、粘度が1000ポアズ以下、圧力が(P−0.
    5)気圧以下、かつ温度が1250℃以上の状態にある
    時間が0.1時間以上であるSb低含有ガラスの製造方
    法。
  4. 【請求項4】Sb低含有ガラスが陰極線管パネルガラス
    である請求項1、2または3に記載のSb低含有ガラス
    の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のSb低含有ガラスの製造
    方法であって、陰極線管パネルガラスが、下記酸化物基
    準の質量百分率表示で、 SiO2 45〜70%、 Al23 0〜10%、 Na2O 1〜15%、 K2O 3〜15%、 MgO 0〜10%、 CaO 0〜10%、 SrO 0〜13%、 BaO 0〜16%、 ZnO 0〜5%、 ZrO2 0〜5%、 TiO2 0〜2%、 CeO2 0〜5%、 B23 0〜5%、 Sb23 0.03〜0.25%、 から実質的になるSb低含有ガラスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1306353A1 (de) * 2001-10-27 2003-05-02 Schott Glas Verfahren zur Herstellung von Glasprodukten durch Läutern unter Unterdruck ohne Zusatz von As2O3 bzw. Sb2O3

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