JP2001233018A - 偏平空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

偏平空気入りラジアルタイヤ

Info

Publication number
JP2001233018A
JP2001233018A JP2000047226A JP2000047226A JP2001233018A JP 2001233018 A JP2001233018 A JP 2001233018A JP 2000047226 A JP2000047226 A JP 2000047226A JP 2000047226 A JP2000047226 A JP 2000047226A JP 2001233018 A JP2001233018 A JP 2001233018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
layer
tire
width
reinforcing layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000047226A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4467124B2 (ja
Inventor
Toshio Suganuma
寿夫 菅沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2000047226A priority Critical patent/JP4467124B2/ja
Publication of JP2001233018A publication Critical patent/JP2001233018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4467124B2 publication Critical patent/JP4467124B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト剛性および、ベルト補強層によるベル
ト補強の適正化を行って、十分な高速耐久性を維持しつ
つ、高速操縦安定性をも大きく向上させる。 【解決手段】 トレッド部(1)と、サイドウォール部
(2)と、ビード部(3)と、それぞれのビード部
(3)に配設したラジアルカーカス(5)と、ラジアル
カーカス(5)のクラウン部の外周側に配設したベルト
(6)とを具え、ラジアルカーカスに最も近接するベル
ト層(6a)のそれぞれの側部を、それよりも外周側の
ベルト層(6b)の側部上に折返してなり、少なくとも
前記折返し部を完全に覆うベルト補強層(10)を配設
し、ベルト層の折返し部(6c)の幅(B)を、ベルト
の最大幅(A)の8〜13%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、偏平率が50%
以下の偏平空気入りラジアルタイヤに関するものであ
り、とくには高性能スポーツタイプの車両およびモータ
ースポーツ用車両等に優れた高速耐久性および高速操縦
安定性をもたらすものである。
【0002】
【従来の技術】近年のスポーツタイプ車両などは、その
装備するエンジンの高出力化が著しく、車両自体が高い
運動性能を誇るようになってきたため、車両を支えるタ
イヤにも、高速操縦安定性と高速耐久性とを高い次元で
両立させることが要求されるようになってきた。
【0003】スポーツタイプの車両などでは、その高速
旋回時に、タイヤに大きな遠心力が加えられるので、従
来は、タイヤの偏平率を小さくすること、サイドウォー
ル部に補強部材を付加することなどの、形状および構造
面での工夫を行って、遠心力に対抗するに必要な横力を
発生させることで、高速操縦安定性を確保してきた。
【0004】すなわち、タイヤの偏平率を50%以下と
し、サイドウォール部にコード補強層およびフリッパを
配設してタイヤの剛性を高め、高速操縦安定性を確保し
てきた。
【0005】また、スポーツタイプの車両で、連続して
高速走行を行う場合には、タイヤに、動的な荷重、高速
回転による遠心力などの力が作用して、タイヤを構成す
るベルトに大きな歪みが生じ、ベルト側縁のセパレーシ
ョン等に起因するタイヤの故障が発生し易いので、従来
は、このようなセパレーション等の発生を防止すべく、
ベルトの外周側に隣接させてバンド補強層を設けるなど
してベルトを補強することで、トレッド部の剛性を高め
てタイヤの高速耐久性を高めてきた。
【0006】すなわち、複数枚のベルト層のうち、ラジ
アルカーカスに最も近接するベルト層のそれぞれの側部
を、それよりも外周側のベルト層の側部上に折返して、
歪みの集中し易い、他のベルト層のベルト層コードの切
断端の露出を防止し、ベルト層コードを、タイヤ赤道に
対して15〜40°の角度で延在する、引張り弾性率が
39.2GPa以上のアラミド繊維で形成して、ベルト
にそれ本来のたが効果を十分に発揮させてなお、タイヤ
の高速回転に伴う、とくには、ベルト側部の迫出し歪
を、ベルトの軽量化に伴う遠心力の低下に基づいて低下
させることにより、ベルト側縁のセパレーションを有効
に防止して、高速耐久性を確保してきた。
【0007】そして、ベルトの最大幅を、適用リムに装
着し、最高空気圧を充填して最大負荷能力を負荷したタ
イヤのトレッド接地幅の100〜125%とすること
で、タイヤの高速耐久性を図るとともに、車両の走行に
際しトレッド接地部を効果的に使用してきた。
【0008】さらに、ベルトの外周側に、タイヤ赤道と
ほぼ平行に延在する、引張り弾性率が1.96GPa以
上で熱収縮率が2%以上の有機繊維コードよりなり、少
なくとも折返し部を完全に覆うベルト補強層を配設し
て、折返し部を完全に覆うことで、高速耐久性をより一
層高い次元で確保してきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このような
ベルトの補強は一般に過度になり易く、このためトレッ
ド部の剛性を高めすぎて、トレッド接地面積の減少を招
き、これが高速走行時の操縦安定性の低下を招くことに
なるといううれいがあった。
【0010】この発明は、従来技術が抱えるこのような
問題点を解決することを課題とするものであり、それの
目的とするところは、ベルトのセパレーションの抑制と
併せて、ベルトの剛性を適正化し、また、ベルト補強層
によるベルト補強の適正化を行って、トレッド部の剛性
を調整することで、十分な高速耐久性を維持しつつ、高
速操縦安定性をも大きく向上させた、偏平空気入りラジ
アルタイヤを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の偏平空気入り
ラジアルタイヤは、トレッド部と、サイドウォール部
と、ビード部とを具えるとともに、それぞれのビード部
に配設したビードコアの間にトロイダルに延在させた、
少なくとも一枚のカーカスプライからなるラジアルカー
カスと、ラジアルカーカスのクラウン部の外周側に配設
した少なくとも二枚のベルト層からなり、ベルト層コー
ドが層間で相互に交差するベルトとを具え、ラジアルカ
ーカスに最も近接するベルト層のそれぞれの側部を、そ
れよりも外周側のベルト層の側部上に折返してなり、ベ
ルト層コードを、タイヤ赤道に対して15〜40°の角
度で延在する、引張り弾性率が39.2GPa以上のア
ラミド繊維で形成し、ベルトの最大幅を、適用リムに装
着し、最高空気圧を充填して最大負荷能力を負荷したタ
イヤのトレッド接地幅の100〜125%とするととも
に、ベルトの外周側に、タイヤ赤道とほぼ平行に延在す
る、引張り弾性率が1.96GPa以上で熱収縮率が2
%以上の有機繊維コードよりなり、少なくとも前記折返
し部を完全に覆うベルト補強層を配設してなる、偏平率
が50%以下の偏平空気入りラジアルタイヤであって、
ベルト層の前記折返し部の幅を、ベルトの最大幅の8〜
13%としたものである。ここで、「適用リム」、「最
高空気圧」および「最大負荷能力」はそれぞれ、JAT
MA YEAR BOOKの規定によるものとし、また
有機繊維コードの熱収縮率は、温度177℃、負荷重量
490mN、30分の条件下で測定したものとする。な
お、ここでいう引張り弾性率とは、100%引張り時の
ものである。
【0012】この偏平空気入りラジアルタイヤでは、最
内層ベルト層の折返し部は、その幅が広いほどベルト端
部の動きが抑制され、ベルト端部のセパレーションを防
止して、トレッド部剛性が高まり、これによって高速耐
久性は向上するが、その幅が広すぎると、トレッド部剛
性が高まりすぎて、タイヤの接地性が悪化し、制動−駆
動性、ステアリングレスポンス性の悪化を招き、すなわ
ち高速操縦安定性が低下することから、運転がし辛くな
り、ひいてはラップライムの悪化にもつながるととも
に、その幅が広すぎると、タイヤ重量の増加、ひいては
転がり抵抗の悪化をも招くことから、ベルト層の折返し
部の幅を、ベルトの最大幅の8〜13%とすることで、
高速耐久性と操縦安定性との高い次元での両立をもたら
す。
【0013】かくして、この偏平空気入りラジアルタイ
ヤでは、ベルトの剛性の適正化およびベルト補強層によ
るベルト補強の適正化を行うことで、十分な高速耐久性
を維持しつつ、高速操縦安定性をも大きく向上させるこ
とができる。
【0014】かかる偏平空気入りラジアルタイヤにおい
てより好ましくは、ベルト補強層のコードを渦巻状巻回
構造体とする。これによれば、高速走行時のベルト層の
迫り出しを効果的に抑制することができる。
【0015】また好ましくは、ベルト層の両端の折返し
部を覆うベルト補強層が、ベルト層の中央部を覆わな
い、ベルト層両端付近に位置する二本の補強層よりなる
構造において、ベルト層の外端から同じ側の端部付近に
位置するベルト補強層の内端までの間隔を、同じ端部に
位置するベルト層の折返し部の幅の120〜140%、
なかでもとくに128〜135%とする。かかる偏平空
気入りラジアルタイヤによれば、必要十分なベルト端部
の補強性を得るとともに、良好な接地性を確保すること
が可能となり、その結果、高速耐久性と操縦安定性とを
より高い次元で両立させることができる。
【0016】そして好ましくは、ベルト補強層がタイヤ
中央部を含む一層よりなる構造の場合はその幅を、前記
ベルト補強層がタイヤ中央部ベルト層を覆わない、ベル
ト層両端部付近に位置する二本の層よりなる構造の場合
は一方の層の外端から他方の層の外端までの距離を、ベ
ルトの最大幅の100〜110%、なかでもとくに10
2〜105%とする。これによれば、走行時に最も歪み
の集中し易いベルト層最外端をタイヤ全周にわたり完全
に補強することができるとともに、接地性の悪化を招く
こともないので、高速耐久性と操縦安定性とをさらに一
層高い次元で両立させることができる。
【0017】加えて好ましくは、有機繊維コードを、ナ
イロンコードとする。かかる偏平空気入りラジアルタイ
ヤによれば、ベルト層を補強するための十分な引張り弾
性率を有しながら、熱収縮率も7%前後と適度に大きい
ため、タイヤ製造時のベルト補強層のたるみなどの問題
が生じにくくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
図面に示すところに基づいて説明する。図1はこの発明
の実施の形態を、偏平率40%のタイヤを適用リムにリ
ム組みして最高空気圧を充填した状態で示す横断面図で
あり、図中1はトレッド部、2はトレッド部1のそれぞ
れの側部に連なって半径方向内方へ延びるサイドウォー
ル部を、そして3はサイドウォール部2の内周側に連続
させて設けたビード部をそれぞれ示す。
【0019】それぞれのビード部3に配設した一対のビ
ードコア4間に、内外二枚のカーカスプライ5a,5b
からなるラジアルカーカス5をトロイダルに延在させ
て、上記各部1,2,3を補強するとともに、このラジ
アルカーカス5の各側部をビードコア4の周りでタイヤ
幅方向の内側から外側へ巻き返して、内周側カーカスプ
ライ5aの巻き上げ端は、後述するベルトの側部内周側
まで延在させ、外周側カーカスプライ5bの巻き上げ端
は、サイドウォール部2のタイヤ最大幅位置よりも半径
方向内方で終了させる。またラジアルカーカス4のクラ
ウン部の外周側には、少なくとも二枚のベルト層6a,
6bからなるベルト6を配設し、それぞれのベルト層コ
ードを層間で相互に交差する方向へ、多くは、タイヤ赤
道に対して相互に逆向きに延在させる。
【0020】なお、ビード部3には、たとえば、スチー
ルコードをゴム被覆して構成した一枚のコード補強層7
を、外周側カーカスプライ5bの巻返し部に隣接させて
配設するとともに、ビードコア4および、その外周側の
ビードフィラ8を包み込むフリッパ9を、図ではコード
補強層7よりもタイヤ幅方向内側に配設する。
【0021】ここで、ラジアルカーカス5のクラウン部
外周側に配設したベルト6は、ラジアルカーカスに最も
近接する最内層ベルト層6aのそれぞれの側部を、外層
側ベルト層6bの側部上に折返すことによって構成して
なり、これら両ベルト層6a,6bを構成するそれぞれ
のベルト層コードは、たとえば、タイヤ赤道に対して相
互に逆向きに延在して、そのタイヤ赤道に15〜40°
の角度で交差する、引張り弾性率が39.2GPaのア
ラミド繊維にて形成してなる。
【0022】そしてここでは、このようにして構成した
ベルト6の最大幅Aを最大負荷能力を負荷したタイヤの
トレッド接地幅の100〜125%とするとともに、最
内層ベルト層6aの外周側への折返し部6cの幅Bをベ
ルト6の最大幅Aの8〜13%とする。
【0023】またここでは、ベルト6の外周側に、ベル
ト層6aの各折返し部6cを完全に覆うそれぞれのベル
ト補強層10を配設し、このベルト補強層10を、10
0%モジュラスが3.43GPaで、熱収縮率が2%以
上の有機繊維コードにより構成する。
【0024】なお、図示はしないが、ベルト6の全幅を
幅方向に連続する一枚のベルト補強層をもってカバーす
ることもできる。
【0025】ここで好ましくは、このようにして配設し
たベルト補強層10を、たとえば、有機繊維コードの少
なくとも一本をゴム被覆した長尺かつ小幅のプライを実
質上タイヤ赤道に対してほぼ平行に延在させた渦巻状巻
回構造体とし、また好ましくは、ベルト層6aの外端か
ら同じ側の端部付近に位置するベルト補強層10の内端
までの間隔Cを、同じ端部に位置するベルト層の折返し
部6cの幅Bの120〜140%、とくには128〜1
35%とし、そしてまた好ましくは、ベルト層6aの両
端部付近に位置する二本の層からなるベルト補強層10
の一方の層の外端から他方の層の外端までの距離Dを、
ベルトの最大幅Aの100〜110%、とくには102
〜105%とし、加えて好ましくは、有機繊維コード
を、ナイロンコードとする。
【0026】
【実施例】以下に、実施例タイヤおよび比較例タイヤの
それぞれの、高速耐久性と高速操縦安定性とに関する実
施例について説明する。供試タイヤのサイズを285/
40 ZR18とし、実施例タイヤ1は、図1に示す構
造を有するものとし、ベルト層コードを、引張り弾性率
が39.2GPaのアラミド繊維で形成し、ベルト補強
層のコードを、100%モジュラスが3.43GPa
で、熱収縮率が7%のナイロンで形成し、ベルト層の折
返し部6cの幅Bをベルトの最大幅Aの12%とし、ベ
ルト層6aの外端から同じ側の端部付近に位置するベル
ト補強層10の内側端までの間隔Cをベルト層の折返し
部6cの幅Bの133%とし、一方のベルト補強層10
の外端から他方のベルト補強層10の外端までの距離D
をベルトの最大幅Aの104%とした。なお、実施例タ
イヤ2は、B/A=0.12、C/B=0.67および
D/A=1.04とし、実施例タイヤ3は、B/A=
0.12、C/B=2.00およびD/A=1.04と
し、他の構成は実施例タイヤ1を踏襲したものである。
【0027】また、比較例タイヤ1は、ベルト層の折返
し部6cの幅Bをベルトの最大幅Aの20%とし、ベル
ト層6aの外端から同じ側の端部付近に位置するベルト
補強層10の内側端までの間隔Cをベルト層の折返し部
6cの幅Bの160%とし、一方のベルト補強層10の
外端から他方のベルト補強層10の外端までの距離Dを
ベルトの最大幅Aの104%とし、他の構成は実施例タ
イヤを踏襲したものである。
【0028】そして、比較例タイヤ2は、図2に示す構
成を有するものとし、二層のベルト層16a,16bを
スチールコードで構成し、それらの両ベルト層コードは
タイヤ赤道に対し、相互に逆向きに延在させるととも
に、20°の角度で交差させ、これらの両ベルト層コー
ドの引張り弾性率を176.4GPa、ベルト16の最
大幅Aをタイヤのトレッド接地幅の110%とした。そ
して、この比較例タイヤ2では、ベルト16の外周側
に、ベルト16をその全幅にわたって覆うキャップ層2
0を配設し、このキャップ層20を形成するナイロンコ
ードの100%モジュラスを3.43GPaとし、熱収
縮率を7%とした。なお、この比較例タイヤ2では、キ
ャップ層20の外周側に、キャップ層20の側部だけを
覆うレイヤー層21を配設した。これらの関係を表1に
示す。
【0029】
【表1】
【0030】ここで、高速耐久性は、ドラム試験機を用
い、空気圧250kPa、負荷重量6.37kNの条件
の下、初速度を150km/hとし、以降段階的に10
kmずつ速度を上昇させることにより、各タイヤの故障
速度を計測し、その結果は実施例タイヤ1をコントロー
ルとして指数評価した。その指数値は大きいほど優れた
結果を示すものとした。なお、各速度段階の途中でタイ
ヤが故障した場合には、その時間に比例した故障速度を
換算して評価した。
【0031】また、高速操縦安定性に関しては、実車に
よるサーキット走行において、ラップタイム、高速直進
性、制動−駆動性、ステアリングレスポンス性、振動乗
心地性のそれぞれについて評価を行うとともに、転がり
抵抗および重量についての計測を加味して総合的に評価
した。ラップタイムは、サーキットにおいて、3周のラ
ップタイムを計測し、1周あたりの平均ラップタイムを
算出し、実施例タイヤ1をコントロールとして指数評価
し、それより指数値が大きい場合には実施例タイヤ1よ
りもラップタイムが長いことを示すものとした。そし
て、高速直進性、制動−駆動特性、ステアリングレスポ
ンス性、振動乗心地性については、上記熟練ドライバー
によるフィーリング評価を行い、実施例タイヤ1をコン
トロールとして評価し、(+)評点は実施例タイヤより
も優れた結果を示すものとした。
【0032】なお、転がり抵抗は、空気圧250kP
a、負荷重量6.37kNの条件の下、直径1707m
mのドラムに供試タイヤを押しつけ、100km/hを
超えるまで一旦供試タイヤを回転駆動させた後、直ちに
クラッチを切り、100km/h以上から20km/h
以下に速度が下がるまで惰性回転させ、速度−時間曲線
での50km/hにおける微分係数、すなわ惰性回転中
の50km/hにおける減速度について指数評価し、重
量は、実施例タイヤをコントロールとして指数評価し
た。それらの指数値は、小さいほど優れた結果を示すも
のとした。以上の結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2によれば、アラミド繊維コードからな
るベルトを用いた実施例タイヤ1〜3および比較例タイ
ヤ1は、スチールコードからなるベルトを用いた比較例
タイヤ2に比して、高速耐久性に関し、非常に優れてい
ることが判る。
【0035】また、アラミド繊維コードからなるベルト
を用いたタイヤの中では、比較例タイヤ1は、実施例タ
イヤ1〜3に比して、高速耐久性が優れているものの、
高速操縦安定性が相当に低く、高速耐久性と高速操縦安
定性とのバランスがかなり劣るものであることが判る。
また、実施例タイヤ1〜3の中では、実施例タイヤ1
が、高速耐久性と高速操縦安定性との両面で最もバラン
スがとれており、最好適例であるといえる。したがっ
て、この発明により、高速耐久性と高速操縦安定性との
両立を高い次元で実現した偏平空気入りラジアルタイヤ
を提供することができる。
【0036】なお、表2の下欄に参考程度に重量と転が
り抵抗について記載した。これによれば、重量および転
がり抵抗についても、実施例タイヤ1〜3は、比較例タ
イヤ1および2に比して優れた結果を示していることが
判る。
【0037】
【発明の効果】この発明によれば、ベルトの剛性の適正
化およびベルト補強層によるベルト補強の適正化を行う
ことで、高速耐久性と高速操縦安定性とを高い次元で両
立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示す横断面図であ
る。
【図2】 比較例タイヤを示す横断面図である。
【符号の説明】
1,11 トレッド部 2,12 サイドウォール部 3,13 ビード部 4,14 ビードコア 5,15 ラジアルカーカス 5a,15a 内周側カーカスプライ 5b,15b 外周側カーカスプライ 6,16 ベルト 6a 最内層ベルト層 6b 外層ベルト層 6c 折返し部 7 コード補強層 8 ビードフィラ 9 フリッパ 10 ベルト補強層 A ベルトの最大幅 B 折返し部6cの幅 C ベルト層の外端から同じ側の端部付近に位置するベ
ルト補強層の内側端までの間隔 D 一方のベルト補強層の外端から他方のベルト補強層
の外端までの距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 9/18 B60C 9/18 N 9/20 9/20 D 9/22 9/22 C D 15/06 15/06 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部と、サイドウォール部と、ビ
    ード部とを具えるとともに、それぞれのビード部に配設
    したビードコアの間にトロイダルに延在させた、少なく
    とも一枚のカーカスプライからなるラジアルカーカス
    と、ラジアルカーカスのクラウン部の外周側に配設した
    少なくとも二枚のベルト層からなり、ベルト層コードが
    層間で相互に交差するベルトとを具え、ラジアルカーカ
    スに最も近接するベルト層のそれぞれの側部を、それよ
    りも外周側のベルト層の側部上に折返してなり、ベルト
    層コードを、タイヤ赤道に対して15〜40°の角度で
    延在する、引張り弾性率が39.2GPa以上のアラミ
    ド繊維で形成し、ベルトの最大幅を、適用リムに装着
    し、最高空気圧を充填して最大負荷能力を負荷したタイ
    ヤのトレッド接地幅の100〜125%とするととも
    に、ベルトの外周側に、タイヤ赤道とほぼ平行に延在す
    る、引張り弾性率が1.96GPa以上で熱収縮率が2
    %以上の有機繊維コードよりなり、少なくとも前記折返
    し部を完全に覆うベルト補強層を配設してなる、偏平率
    が50%以下の偏平空気入りラジアルタイヤにおいて、 ベルト層の前記折返し部の幅を、ベルトの最大幅の8〜
    13%としてなる偏平空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記ベルト補強層のコードを、渦巻状巻
    回構造体としてなる請求項1に記載の偏平空気入りラジ
    アルタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記ベルト層の両端の折返し部を覆うベ
    ルト補強層が、ベルト層の中央部を覆わない、ベルト層
    両端付近に位置する二本の補強層よりなる構造におい
    て、ベルト層の外端から同じ側の端部付近に位置するベ
    ルト補強層の内端までの間隔を、同じ端部に位置するベ
    ルト層の折返し部の幅の120〜140%としてなる請
    求項1もしくは2に記載の偏平空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】 前記ベルト層の外端から同じ側の端部付
    近に位置するベルト補強層の内端までの間隔を、同じ端
    部に位置するベルト層の折返し部の幅の128〜135
    %としてなる請求項3に記載の偏平空気入りラジアルタ
    イヤ。
  5. 【請求項5】 前記ベルト補強層がタイヤ中央部を含む
    一層よりなる構造の場合はその幅を、前記ベルト補強層
    がタイヤ中央部ベルト層を覆わない、ベルト層両端部付
    近に位置する二本の層よりなる構造の場合は一方の層の
    外端から他方の層の外端までの距離を、ベルトの最大幅
    の100〜110%としてなる請求項1〜4のいずれか
    に記載の偏平空気入りラジアルタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記ベルト補強層がタイヤ中央部を含む
    一層よりなる構造の場合はその幅を、前記ベルト補強層
    がタイヤ中央部ベルト層を覆わない、ベルト層両端部付
    近に位置する二本の層よりなる構造の場合は一方の層の
    外端から他方の層の外端までの距離を、ベルトの最大幅
    の102〜105%としてなる請求項5に記載の偏平空
    気入りラジアルタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記有機繊維コードを、ナイロンコード
    としてなる請求項1〜6のいずれかに記載の偏平空気入
    りラジアルタイヤ。
JP2000047226A 2000-02-24 2000-02-24 偏平空気入りラジアルタイヤ Expired - Lifetime JP4467124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000047226A JP4467124B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 偏平空気入りラジアルタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000047226A JP4467124B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 偏平空気入りラジアルタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001233018A true JP2001233018A (ja) 2001-08-28
JP4467124B2 JP4467124B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=18569512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000047226A Expired - Lifetime JP4467124B2 (ja) 2000-02-24 2000-02-24 偏平空気入りラジアルタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4467124B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005001443A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2006137252A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Bridgestone Corp 乗用四輪自動車用高性能偏平タイヤ及びそのタイヤの装着方法
JP2008260348A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2011079401A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ対及び空気入りタイヤの装着方法
CN102161299A (zh) * 2010-02-16 2011-08-24 东洋橡胶工业株式会社 充气轮胎
JP7477771B2 (ja) 2020-12-15 2024-05-02 横浜ゴム株式会社 タイヤ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005001443A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP4541664B2 (ja) * 2003-06-10 2010-09-08 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP2006137252A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Bridgestone Corp 乗用四輪自動車用高性能偏平タイヤ及びそのタイヤの装着方法
JP2008260348A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2011079401A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ対及び空気入りタイヤの装着方法
CN102161299A (zh) * 2010-02-16 2011-08-24 东洋橡胶工业株式会社 充气轮胎
JP7477771B2 (ja) 2020-12-15 2024-05-02 横浜ゴム株式会社 タイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4467124B2 (ja) 2010-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4266053B2 (ja) 空気入りタイヤ
US5479977A (en) Pneumatic tire with carcass structure for increased sidewall rigidity
US20080041512A1 (en) Pneumatic Tire
JP2002127712A (ja) 空気入りタイヤ
JP4420504B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4487570B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2013086771A (ja) 空気入りタイヤ
JP2001354013A (ja) 空気入りタイヤ
JP2004322718A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2001233018A (ja) 偏平空気入りラジアルタイヤ
JP5193502B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20190344620A1 (en) Pneumatic tire for motorcycles
CN212289396U (zh) 一种0度可变缠绕密度带束层的摩托车或电动车轮胎
JP2004182036A (ja) ランフラットラジアルタイヤ
WO2005037575A1 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5013522B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH07276928A (ja) 偏平ラジアルタイヤ
JP5030545B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPS63180506A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP6455095B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH05116507A (ja) 空気入りタイヤ
JP2916080B2 (ja) 自動二輪車用ラジアルタイヤ
CN111251786B (zh) 一种0度可变缠绕密度带束层的摩托车或电动车轮胎
JP5059460B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP7448779B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090728

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090820

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4467124

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term