JP2001231663A - 詰め綿及びこれを用いた布団類並びに防寒着。 - Google Patents

詰め綿及びこれを用いた布団類並びに防寒着。

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JP2001231663A
JP2001231663A JP2000045639A JP2000045639A JP2001231663A JP 2001231663 A JP2001231663 A JP 2001231663A JP 2000045639 A JP2000045639 A JP 2000045639A JP 2000045639 A JP2000045639 A JP 2000045639A JP 2001231663 A JP2001231663 A JP 2001231663A
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wool
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cotton wadding
futon
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Hideo Kagen
英男 加減
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KAGEN ISAMU SHOTEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、保温性、吸湿性、水分蒸散性、人
体への適応感、体の形状への適合性を高め、しかも長期
間使用しても圧縮に対する回復力を保持させることがで
きる上、布団類及び防寒着の中に詰めるものとして最適
な詰め綿を提供することにある。 【解決手段】 コットン2とウール3を混合したものを
主材料として詰め綿1を構成した。またこの詰め綿1内
に天然ヒノキチオール4を配合した詰め綿10を構成し
た。さらにこれら何れかに記載の詰め綿1(10)を上
生地21と下生地22の間に挟むように詰めて敷布団2
0等を構成した。さらに表生地42と裏生地42の間に
詰め綿1を挟むように詰めてキルティング加工して防寒
用羽織40を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコットンとウールを
混合して形成された詰め綿及びこれを用いた布団類並び
に防寒着に関する。
【0002】
【従来の技術】詰め綿が最も多く用いられているものと
して布団が挙げられる。布団としては、日本工業規格J
IS L 4403において、掛け布団,敷布団,こた
つ布団,座布団などの種類のものが挙げられる。
【0003】従来よりこれら各種類の布団の中に詰めら
れる布団綿(詰め綿)の素材としては、木綿、合成繊
維、ウール、木綿と合成繊維を混合したものなどが挙げ
られる。尚、布団綿ではないが、掛け布団の詰物とし
て、羽毛や羽毛に布団綿を混合したものも良く知られて
いる。
【0004】このうち、綿布団綿は、日本工業規格JI
S L 2001において、原綿,落綿,レーヨンステ
ープル,ポリエステルステープルを使用し、製綿機にか
けて、綿布団綿に適するように製綿したものとする、と
規格されており、製綿は製綿機にかけて行なわれる。つ
まり、純綿に所定(20重量%)以下のレーヨンステー
プルが混在しているものまでは綿布団綿に含まれるもの
と規定されており、純綿に20重量%以上で50重量%
未満のポリエステルステープルが混在してものはポリエ
ステル混の綿布団綿と規定されている。
【0005】ところで日本工業規格JIS L 200
1の品質の項目において、綿布団綿及びポリエステル混
の綿布団綿は、きょう雑物の含有率,比容積(かさ高
性),短繊維含有率,保温率,圧縮率及び回復力である
圧縮弾性,乾燥によるかさ回復率,レーヨンステープル
含有率等の項目の違いにより、等級で分けられており、
このうち最高の品質の綿布団綿は、これら項目における
特性が所定値以上で最も優れており、レーヨンステープ
ルの含有率が0重量%のものであると定められている。
【0006】つまり、綿布団綿に関していえば、繊維が
長くきょう雑物の混ざりのない純木綿の詰め綿は、保温
性,吸湿性,水分蒸散性に優れているなど、布団の詰め
綿として最も適していることが知られている。というの
も、木綿(コットン)は、中空繊維で天然のよじれを持
ち、汗を吸い取り適度に発散させる性質を有し、また二
酸化炭素を吸収し酸素を生み出す性質を有し、さらに人
間の肌に優しく、アレルギー体質(アトピー)等のデリ
ケートな肌にも効果があるからである。
【0007】ところで、合成繊維の布団綿として、ポリ
エステルステープルを50重量%以上含む素材のもの、
レーヨンステープルを21重量%以上含む素材もの、ポ
リプロピレンステープル、アクリルステープルを素材と
するもの等が従来より良く知られており、これら各素材
のステープルは製綿機にかけて綿化され、これら各種の
合繊繊維の布団綿は嵩高性,保温性,軽量性に優れたも
のとして知られている。
【0008】ウールの布団綿は、ウール(羊毛)を製綿
機にかけて綿化したものであり、保温性,水分蒸散性,
吸湿性に優れたものである。その理由として、ウールの
ウロコ状の表皮はエビキューティクルという、ごく薄い
膜で覆われており、水分を表面ではじく作用と水分を程
良く含んで静電気が起き難くホコリが付き難い性質を有
し、さらにウールは難燃繊維で亜硫酸ガス等の大気汚染
物質を吸収する能力を具備する性質を有するからであ
る。尚、羽毛は、保温性,軽量性に極めて優れている。
【0009】このように布団綿には各種のものがあり、
いずれも一般に広く普及している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
各種布団綿には、次のような問題も保有している。例え
ば、綿の布団綿を詰めた敷布団や座布団を長期間使用す
ると、圧縮に対する復元力が低下するという大きな問題
があった。つまり、繊維間の空気層が大きく減少してヘ
タリが生じ易くなるのである。
【0011】この空気層は圧縮に対するクッションを維
持させ、断熱性つまり保温性を高めると共に適度の通気
性を保って除湿性を高めるために必要なものであり、こ
の空気層が肉薄になると、クッション性,保温性,水分
の蒸散性に欠け、湿った状態の寝心地や座り心地の悪い
湿った感じの布団になるのである。
【0012】尚、太陽の下で干すとこの劣悪な状態から
元に近い状態に回復させることができるのであるが、昼
間出かけること多い昨今の社会、また大気汚染が心配さ
れる地域及びアパート・マンション生活では、布団を干
すのも容易ではない。
【0013】これに対して前述した合成繊維の布団綿を
詰めた布団は、その素材の特性から長期間使用しても圧
縮回復力の低下は前述した綿わたほど見られない。しか
しながら、合成繊維の布団綿は、人工的に創られたもの
であるために天然素材特有の微細な構造になっていない
ので、放熱性が高くて保温性が綿わたほど良くない上、
通気性及び吸湿性も綿わたほど良くなく、水分蒸散性が
低くて使用者の体が蒸れ易くなるのであり、また静電気
を帯びてゴミや埃を吸着し易く、しかも静電気によって
使用感も悪くなるという問題があり、更に廃棄したとき
の環境面での問題も残り、アトピー患者にとって適応し
難い場合もあった。
【0014】これに対し、ウールを詰めた布団は、この
ような問題が生じ難いが、綿布団わたと同様に長期間使
用すると圧縮回復力が減退するという大きな問題を有す
る。
【0015】尚、羽毛を掛け布団の詰物として使用する
と、布団の中での片寄りが生じ易く、軽量過ぎるために
体の形状に適合し難く、使用する人の好みに大きく左右
されるという問題があった。
【0016】このような問題に対し、それぞれの素材が
もつ特性を生かすために、綿に対するポリエステルの含
有率を10重量%程度に抑えて、綿の特性を生かしつつ
圧縮回復力を向上させた詰め綿も見られるが、このよう
な天然繊維と化学繊維の混合した詰め綿は、その後の分
離が出来なく廃棄したときの後処理における環境面での
問題を生じさせる。
【0017】さらに、最近では、例えば特開平6−10
5973号公報記載の布団用詰め綿及び、特開平9−3
00512号公報の記載の積層構造詰物体のように、天
然繊維ステープルを素材とする詰め綿と合成繊維ステー
プルを素材とする詰め綿を積層させたものなどが開発さ
れているが、このような積層構造に形成しても、例えば
天然繊維ステープルを素材とする詰め綿の天然繊維層の
ヘタリが無くなる訳ではなく、合成繊維ステープルを素
材とする詰め綿が保有する問題点が解消されるわけでは
ない。つまり積層構造にすることによって、それぞれの
層の部分の特性と問題点を小さく分け合うに過ぎないの
である。
【0018】しかも、このように積層構造にすると、と
くに掛け布団の場合、掛け布団としての一体感が減退し
て、使用する人によってはごわついた違和感を与えた
り、体の形状に適合し難くなったりするのである。
【0019】更にいえば、このように天然繊維と合成繊
維とを層に分けたものは、後の廃棄物処理の際において
それぞれの素材に分離して廃棄し易く環境面に優れると
いう考え方があるが、現実問題としては、一体どれだけ
の消費者が綿ぼこりが生じるのを覚悟で布団をバラして
分別廃棄するのか、といえば疑問である。
【0020】本発明者はこのような特性と問題を兼ね備
えた従来技術の詰め綿を更に高品質なものに工夫すべく
鋭意・検討し、数々の試作、試験を繰り返してきた。そ
して、ついに本発明に係る詰め綿を完成するに至った。
【0021】このような経緯を経て完成された本発明に
係る詰め綿は、保温性、吸湿性、水分蒸散性、人体への
適応感、体の形状への適合性、環境に対する適応性等を
生かすには、天然繊維を素材とする詰め綿が最適である
という解釈から、コットンとウールを混合したもので構
成することによって、このコットンとウールが保有する
それぞれの機能、能力が相乗的に作用し合って、保温
性、吸湿性、水分蒸散性、人体への適応感、体の形状へ
の適合性が一層高くなる結果、最も優れた詰め綿とな
り、しかも長期間使用しても圧縮に対する回復力を保持
させることがてきる、極めて有用な詰め綿を提供するこ
とを目的する。
【0022】またこの詰め綿の特性を具体的な商品に生
かすべく、この詰め綿が詰められている、掛布団,敷布
団,こたつ布団,座布団等の布団類を提供することを目
的とする。
【0023】さらにこの詰め綿の特性を具体的な商品に
生かすべく、この詰め綿が詰められている、防寒用羽
織,防寒用チョッキ,防寒用ジャケット,防寒用パー
カ,防寒用オーバーコート等の防寒着を提供することを
目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに提案される本発明に係る詰め綿は、コットンとウー
ルとを混合したものを主材料として構成したことを特徴
とするものである。
【0025】本発明に係る詰め綿の一部として使用され
るコットンは、必ずしも100重量%木綿のものに限定
されるものではないが、自然の素材である木綿(コット
ン)は、中空繊維で天然のよじれを持ち、汗を吸い取り
適度に発散させる性質を有し、また二酸化炭素を吸収し
酸素を生み出す性質を有し、さらに人間の肌に優しく、
アレルギー体質(アトピー)等のデリケートな肌にも効
果があることから、保温性,吸湿性,水分蒸散性等、種
々の点において優れていることから、例えばレーヨンス
テープル等の合成繊維を含有していないものが望まし
い。しかも短繊維を含んでいないものが好ましい。更に
いえば、繊維の長いことで知られる最高品質のメキシコ
コットンが最適である。
【0026】本発明に係る詰め綿の一部として使用され
るウールは、必ずしも100重量%ウールのものに限定
されるものではないが、自然が生み出した動物の体の一
部であるウールは、そのウロコ状の表皮がエビキューテ
ィクルという、ごく薄い膜で覆われており、水分を表面
で弾く作用と水分を程良く含んで静電気が起き難く、ホ
コリが付き難い性質を有し、さらにウールは難燃繊維で
亜硫酸ガス等の大気汚染物質を吸収する能力を持った性
質を有しており、保温性,水分蒸散性,吸湿性等に優れ
ていることから、100重量%羊毛であるのが望まし
い。更にいえば、最高品質のフランスウールが最適であ
る。
【0027】従来技術の欄において、コットン及びウー
ルは、長期間の使用により圧縮に対する回復力を失って
ヘタリ易くなる素材であることを述べているが、これは
同種の天然素材どうしの馴染みが良いからである。つま
り均質の回復力を有し、生体上同種のものは相容れ易い
性質を有するからである。
【0028】本発明者はこの点に鑑み、詰め綿として最
も適したコットンとウールという、2種の天然素材を混
合させることにより、それぞれの素材の特質を生かした
まま、圧縮に対する回復力を異なるようにし、しかも生
体上異種のものは相容れ難いという性質を利用すること
によって、圧縮に対する回復力、つまり、ふっくらとし
た感じを長期間持続させることができるようにしたので
ある。
【0029】コットンとウールの混合方法の1例として
従来より公知である製綿機にかけて綿状に形成する方法
が挙げられる。製綿機による加工法を採用して本発明に
係る詰め綿を形成すると、コットンとウールの双方の繊
維が複雑に絡み合うため、長期間の使用により分離した
り、各繊維に片寄りが生じたりしない。また長期間使用
しても、圧縮に対する回復力をさほど失わないので望ま
しい。
【0030】コットンとウールとをどの程度の割合で混
合するのかについては、本発明者は、コットンを20〜
80重量%、ウールを80〜20重量%のものが望まし
く、更に望ましくは、コットンを30〜70重量%、ウ
ールを70〜30重量%のものであり、最も望ましいも
のは、コットンを40〜60重量%、ウールを60〜4
0重量%のものである。これらは本発明者が行なった試
験結果に基づくものである。
【0031】また、本発明者は、ウール,綿,ポリエス
テル,ウール・コットン混合体について、40℃にて3
時間加温後の4タイプの不織布の表面温度と時間経過後
の放熱特性をサーモグラフィにより計測試験をした。
【0032】この結果、加熱直後では、ウール、ポリエ
ステル、ウール・コットン混合体、綿の順で表面温度が
高いことが確認された。
【0033】放熱5分以後では、詰め綿の温度がウール
とウール・コットン混合体が同等で、次いで、綿、ポリ
エステルの順で高く、ウール・コットン混合体の保温性
が最も優れる結果、続く8分後ではこのウール・コット
ン混合体の温度が最も高く、当該ウール・コットン混合
体の保温性が最も高いことが確認された。
【0034】つまり、この試験結果によると、最初の段
階では多少劣るももの、5分経過以後では、ウール・コ
ットン混合体は極めて高い保温力を有することが判る。
【0035】このように、コットンとウールは相性が良
く、しかも水分移動性が良いために吸汗性及び発散性に
優れるため、これらを混合した詰め綿を布団等に使用す
ると、夏期や雨期でも快適に使用できるのである。しか
も双方共、自然の素材を利用しているため、保湿性にも
優れ、その温かさはカシミヤよりも温かく、しかも、前
述したように、長期間使用しても圧縮に対する回復力を
失うことが極めて少なくなったので、カチカチになって
フェルト化し難くなったのである。
【0036】ところで、このように多くの特徴を有する
本発明に係る詰め綿に、天然ヒノキチオールを配合した
ものを、掛け布団や敷布団に詰めて使用すると、天然ヒ
ノキチオールが保有する抗菌・防ダニ効果等、自然の力
により衛生的な状態が保たれ、しかも素肌にやさしいの
である。更にこの天然ヒノキチオールには、森林浴で得
られる人の心をリラックスさせる効果があることが知ら
れていることから、安らかな眠りをもたらすことができ
るのである。
【0037】尚、本発明に係る詰め綿は、掛布団及び敷
布団だけではなく、こたつ布団、座布団等の中の詰め綿
としても最適であり、更には、枕、クッション、ベッド
マットの中の詰め綿にとしても最適である。
【0038】ところで、このような種々の効果を有する
本発明に係る詰め綿は、このような布団類だけでなく、
防寒用羽織,防寒用チョッキ,防寒用ジャケット,防寒
用パーカ,防寒用オーバーコート等の防寒着の中の詰め
綿として使用すると、従来のアクリルを素材とする詰め
綿、及び羽毛の詰物の防寒着よりも温かく、しかも体が
蒸れたりしないため、使用感が至極優れるのである。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の目的及び構成は以上の通
りであり、続いて本発明に係る詰め綿及びこの詰め綿が
詰められている布団類並びに防寒着の各実施例につい
て、添付図面に基づいて詳述する。
【0040】添付図面について説明すると、図1は本発
明の第1実施例に係る詰め綿を示した正面図、図2は本
発明の第2実施例に係る詰め綿を示した正面図、図3は
本発明の第2実施例に係る詰め綿を詰めた敷布団を一部
破断して示す斜視図、図4は本発明の第1実施例に係る
詰め綿を詰めた座布団を一部破断して示す斜視図、図5
は本発明の第1実施例に係る詰め綿を詰めた防寒用羽織
を一部破断して示す斜視図である。
【0041】図1に示す本発明の第1実施例に係る詰め
綿1は、最高級のメキシココットンであるコットン2
と,最高級のフランスウールであるウール3とを、製綿
機にかけてそれぞれ50重量%ずつ混合して、綿状にし
たもので構成されている。
【0042】このような構成を有する本発明の第1実施
例に係る詰め綿1は、天然繊維であるコットン2が保有
する、中空繊維で天然のよじれを持ち、汗を吸い取り適
度に発散させる性質を有し、また二酸化炭素を吸収し酸
素を生み出す性質を有し、さらに人間の肌に優しく、ア
レルギー体質(アトピー)等のデリケートな肌にも効
果、しいては、保温性,吸湿性,水分蒸散性等種々の点
において優れた効果と、自然が生み出した動物の体の一
部であるウール3が保有する、ウロコ状の表皮がエビキ
ューティクルという、ごく薄い膜で覆われており、水分
を表面で弾く作用と水分を程良く含んで静電気が起き難
くホコリが付き難い性質を有し、更に難燃繊維で亜硫酸
ガス等の大気汚染物質を吸収する力を持った性質を有し
ており、加えて、保温性,水分蒸散性,吸湿性等に優れ
た効果とが、互いに相まって、更にこれらの特性を生か
したものになっている。
【0043】しかも、コットン2とウール3には従来、
長期間の使用により圧縮に対する回復力が無くなる性質
があったが、このようにコットン2とウール3とを混合
させると、圧縮に対する回復力を異なることから、また
生体上異種のものは相容れ難いという性質を利用するこ
とによって、圧縮に対する回復力、つまり、ふっくらと
した感じを長期間維持することができるのである。
【0044】図2に示す本発明の第2実施例に係る詰め
綿10は、前述した第1実施例に係る詰め綿1内に天然
ヒノキチオール4を配合して構成したものである。尚、
図2において詰め綿1の密度が粗く描かれているが、こ
れは天然ヒノキチオール4の分布状態を判り易く示すた
めであり、図1に示した第1実施例に係る詰め綿1と同
様、全体がふっくらとしたものになっている。
【0045】天然ヒノキチオールの微粒子4は、抗菌・
防ダニ効果を有し、しかも森林浴で得られる心身をリラ
ックスさせる効果があることが知られている。尚、その
適用例については次で述べる。
【0046】図3に示す敷布団20は、その上生地21
と下生地22との間に、前述した第2実施例に係るコッ
トン2とウール3を混合させた詰め綿10を挟んだ状態
で双方の生地21,22の周囲を縫合して形成されたも
のであり、この敷布団20内に詰められている詰め綿1
0が前述した特性を有することから、季節を問わず常に
快適な安眠をもたらすものになっている。しかもこの詰
め綿22内には前述したように天然ヒノキチオール4が
配合されているので、特に敷布団に発生し易い細菌やダ
ニを寄せつけないのである。
【0047】図4に示す座布団30は、その上生地31
と下生地32との間に、前述した第1実施例に係るコッ
トン2とウール3を混合させた詰め綿1を挟んだ状態で
双方の生地31,32の周囲を縫合して形成されたもの
で、この座布団30内に詰められている詰め綿1が前述
した特性を有することから、座り心地が良く、しかも長
期間使用しても、ふわっとした座り心地を失わないもの
になっている。尚、この詰め綿1に代えて、前述した第
2実施例に係る、コットン2とウール3を混合させその
中に天然ヒノキチオール4を配合した詰め綿10を詰め
たものにすると一層望ましいのである。
【0048】図5に示す防寒用羽織40は、その表生地
41と裏生地42の間に、前述した第1実施例に係るコ
ットン2とウール3を混合させた詰め綿1を挟んだ状態
で双方の生地31,32の周囲を縫合すると共に、キル
ティング加工したもので、この防寒用羽織40内に詰め
られている詰め綿1が前述した特性を有することから、
温かく、しかも体が蒸れることもなく、しかも柔らかで
使用感の優れる、使い勝手の良いものになるのである。
【0049】
【発明の効果】以上、説明した本発明に係る詰め綿を、
例えば敷布団や掛布団の中に充填する詰め綿として使用
すると、天然繊維であるコットンが保有する、中空繊維
で天然のよじれを持ち、汗を吸い取り適度に発散させる
性質を有し、また二酸化炭素を吸収し酸素を生み出す性
質を有し、さらに人間の肌に優しく、長期間使用しても
ふっくらとしており、アレルギー体質(アトピー)等の
デリケートな肌にも効果があり、しいては、保温性,吸
湿性,水分蒸散性等種々の点において最も優れるなどの
効果を奏するのである。
【0050】しかも、自然が生み出した動物の体の一部
であるウールが保有する、ウロコ状の表皮がエビキュー
ティクルという、ごく薄い膜で覆われており、水分を表
面で弾く作用と水分を程良く含んで静電気が起き難く、
ホコリが付き難い性質を有し、更に難燃繊維で亜硫酸ガ
ス等の大気汚染物質を吸収する能力を持った性質を有す
ることから、保温性,水分蒸散性,吸湿性等に優れた効
果ももたらすことができるのであり、さらには双方の素
材の特徴が、互いに相まって、更に寝心地の良い敷布団
や掛布団にすることができる効果を奏するのである。
【0051】即ち、本発明に係る詰め綿は、コットンと
ウールを混合することによって、このコットンとウール
が保有するそれぞれの機能、能力が相乗的に作用し合っ
て、保温性、吸湿性、水分蒸散性、人体への適応感、体
の形状への適合性、環境に対する適応性等が一層高くな
る結果、最も優れた詰め綿となり、しかも長期間使用し
ても圧縮に対する回復力を保持させることがてきる、極
めて有用なものであるなどの効果を奏するのである。
【0052】また、この詰め綿の中に天然ヒノキチオー
ルを配合したものを敷布団や掛布団の中に充填して使用
すると、元来、敷布団や掛布団に発生し易い細菌やダニ
を寄せつけず、衛生的で安心して使用することができる
のである。しかもこの天然ヒノキチオールが森林浴で得
られる心身をリラックスさせる効果があることから、快
適な安眠が得られるのである。
【0053】このような様々な効果がある本発明に係る
詰め綿は、布団類だけでなく、防寒用羽織,防寒用チョ
ッキ,防寒用ジャケット,防寒用パーカ,防寒用オーバ
ーコート等の防寒着の充填物として使用すると、温か
く、しかも体が蒸れることがなく、しかも柔らかで優れ
た使用感を与えない、使い勝手の良い防寒着を提供する
こともできるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係る詰め綿を示
す正面図である。
【図2】図2は、本発明の第2実施例に係る詰め綿を示
す正面図である。
【図3】図3は、本発明の第2実施例に係る詰め綿を充
填した敷布団を一部破断して示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施例に係る詰め綿を充
填した座布団を一部破断して示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施例に係る詰め綿を充
填した防寒用羽織を一部破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 (本発明の第1実施例に係る)詰め綿 2 コットン 3 ウール 4 天然ヒノキチオール 10 (本発明の第2実施例に係る)詰め綿 20 敷布団 21 上生地 22 下生地 30 座布団 31 上生地 32 下生地 40 防寒用羽織 41 表生地 42 裏生地
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 502 A41D 31/00 502L 503 503C 31/02 31/02 E A47G 9/02 A47G 9/02 B B68G 11/02 B68G 11/02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コットンとウールとを混合したものを主
    材料として構成したことを特徴とする詰め綿。
  2. 【請求項2】 20〜80重量%のコットンと80〜2
    0重量%のウールとを混合したもので構成されている請
    求項1に記載の詰め綿。
  3. 【請求項3】 コットンとウールとを製綿機で混合する
    ことによって形成されている請求項1又は2に記載の詰
    め綿。
  4. 【請求項4】 コットンがメキシココットンであり、且
    つウールがフランスウールである請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載の詰め綿。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の詰め綿に天然ヒノキチオールを配合していることを特
    徴とする詰め綿。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の詰め綿を布団類生地中に充填したことを特徴とする布
    団類。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の詰め綿を表生地と裏生地の間に充填したことを特徴と
    する防寒着。
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