JP2001231373A - 植物の栽培方法及びその装置 - Google Patents

植物の栽培方法及びその装置

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JP2001231373A
JP2001231373A JP2000044042A JP2000044042A JP2001231373A JP 2001231373 A JP2001231373 A JP 2001231373A JP 2000044042 A JP2000044042 A JP 2000044042A JP 2000044042 A JP2000044042 A JP 2000044042A JP 2001231373 A JP2001231373 A JP 2001231373A
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Haruo Abe
晴夫 阿部
Yukio Kanai
幸男 金井
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Gunma Prefecture
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Gunma Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トマトなどの果菜類を主とし、その生育管理
や果実の収穫といった一連の栽培作業にかかる労力を軽
減し、作業を省力的に効率よく行えるようにする。 【構成】 植物の作付方向に沿って、栽培床1上に固定
桁6を架設し、この固定桁6に沿って可動桁7を其の長
手方向に移動可能にして装置する。可動桁7には、その
長手方向に沿ってガイドローラ8を所定の間隔で設け、
その各ガイドローラ8を通して吊糸9の一端側を栽培床
1に垂れ下げ、吊糸9の他の一端側を可動桁7の進行側
で固定桁6の部位に接続して固定する。そして、ガイド
ローラ8から栽培床1に垂れ下がる吊糸9に植物を添わ
せて固定し、その茎の生長に合わせて可動桁7を所要量
ずつ移動させる。これにより、吊糸9を一斉に下げて植
物の高さを迅速かつ容易に調整することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物を低労力で効
率よく栽培する技術に係わり、詳細には主として茄子科
に属する草本植物、取り分け園芸作物として良く知られ
るトマトなど蔓性の果菜類の栽培に適用する方法と装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、野菜・草花類の栽培として、ハウ
スを利用した周年栽培が一般に広く行われているが、こ
のような施設栽培において、例えば茄子科に属するトマ
トなどの蔓性の果菜類を栽培する場合には、その茎が長
く伸びるため、これを施設の大きさ(高さ)に合わせて
誘引することが必要になる。現在、一般には手の届く高
さ(180cm程度)に誘引線を張り、この誘引線に対し
て茎を斜めに誘引する方法が採られている。その概略を
図7に示して説明すれば、Lは針金などで成る誘引線で
あり、この誘引線Lの下には縦糸と横糸とで成るネット
状の垂幕Mが張られる。そして、誘引線Lに向けて植物
Pが斜めに伸びるよう其の茎を垂幕Mに這わして紐など
で固定するのである。ところが、此のような栽培方法で
は、茎の先端が誘引線Lまで達する度に、垂幕Mの各縦
糸の上端を誘引線Lから解き、ここに別の糸を継ぎ足し
て全体を継ぎ糸の分だけ下げ、次いで継ぎ糸の部分に新
たに横糸を張るという面倒な作業が必要であった。又、
トマトなどでは其の果実が茎の下方で収穫期を迎えるた
め、その収穫作業は腰を屈めたきつい姿勢で行わねばな
らなかった。
【0003】そこで、近年における施設園芸の分野で
は、作業性、生産性の向上などを目的として、栽培空間
を大きくし、作業時の姿勢を改善するべく施設の大型化
が図られ、代表的な例では多連棟、高棟(高さ4.5m
程度)のフェンロー型ガラス温室の導入が進んでいる。
そして、このうような大型施設では主として3.5m程
度まで茎を真っすぐに伸ばすハイワイヤー誘引が行わ
れ、作業者の姿勢は大幅に改善されている。尚、ハイワ
イヤー方式とは、図8に示すように、所定の高さに張っ
たワイヤーWに所定の間隔で糸巻きRを吊り下げ、その
糸巻きRより垂れ下げた誘引線L(吊糸)に植物Pを添
わせて固定するという方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、ハイワイヤ
ー方式によれば、植物を斜めに誘引する方式に比べて果
実の収穫位置を高くすることができるものの、植物の生
長に合わせて各糸巻きから誘引線を一定量ずつ繰り出す
と共に、その各糸巻きの吊下位置を横にずらして結実し
なくなった茎の部分を倒伏させるという高所における作
業を個別に行わねばならぬという煩わしさがあり、作業
性が改善されたというには未だ不十分であった。
【0005】本発明は以上のような事情に鑑みて成され
たものであり、その目的とする処は主として果菜類の剪
定その他の生育管理、並びに果実の収穫といった一連の
栽培作業にかかる労力を軽減し、作業を省力的に効率よ
く行えるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、栽培床に植えられた植物をそれぞれ其の上方
より垂れ下げられる複数条の吊糸に個別に添わせて栽培
する方法であって、前記栽培床上に植物の作付方向に沿
って所定の長さをもつ部材を架設すると共に、その架設
部材を其の長手方向に動かし得るようにして支持し、そ
の架設部材には其の長手方向に沿って前記吊糸を通す中
継点を所定の間隔で設け、その各中継点を経由して各吊
糸の一端側を栽培床に垂れ下げると共に、各吊糸の他端
側を前記架設部材の進行側で該架設部材と別の部分に接
続して固定し、前記架設部材の各中継点より垂れ下がる
吊糸にはそれぞれ栽培床より伸びる植物を添わせて其の
茎を固定し、その茎の高さが所定の上部域まで達した段
階で、その都度架設部材を吊糸の固定端側に動かしなが
ら各吊糸を各中継点より下方へ繰り出すことを特徴とす
る植物の栽培方法を提供する。
【0007】又、本発明は、栽培床に植えられた植物を
それぞれ其の上方より垂れ下げられる複数条の吊糸に個
別に添わせて栽培する方法であって、前記栽培床上に植
物の作付方向に沿って所定の長さをもつ部材を架設する
と共に、その架設部材を其の長手方向に沿って移動可能
に支持し、その架設部材には其の長手方向に沿って前記
吊糸を通す中継点を所定の間隔で設け、その各中継点を
経由して各吊糸の一端側を栽培床に垂れ下げると共に、
各吊糸の他端側を前記架設部材の進行側で該架設部材と
別の部分に接続して固定し、前記架設部材の各中継点よ
り垂れ下がる吊糸にはそれぞれ栽培床より伸びる植物を
添わせて其の茎を固定し、その茎の高さに応じて前記架
設部材をその長手方向に移動させながら各中継点より垂
れ下がる吊糸を一斉に上げ下げし、これにより植物の高
さを調整することを特徴とする植物の栽培方法を提供す
る。
【0008】ここで、架設部材として、ドラムの相互間
にワイヤーロープを張ったり、剛性をもつ堅牢な桁材を
用いることができ、又吊糸を通す中継点として桁材に孔
をあけたり滑車を取り付けたりすることができるが、特
に架設部材として剛性の桁材を用い、これに滑車などの
ガイドローラを取り付けることが好ましい。
【0009】そこで、本発明では栽培床に植えられた植
物をそれぞれ其の上方より垂れ下げられる複数条の吊糸
に個別に添わせて栽培するための装置であって、前記栽
培床上に架設される固定桁と、この固定桁に沿って進行
しながら前記吊糸を下方へ向けて一斉に繰り出す可動桁
とで構成され、その可動桁の後退時には前記吊糸が一斉
に引き上げられるようにして成る植物の栽培装置を提供
する。
【0010】特に、本発明はより好適な態様として、栽
培床に植えられた植物をそれぞれ其の上方より垂れ下げ
られる複数条の吊糸に個別に添わせて栽培するための装
置であって、前記栽培床上で該栽培床の長手方向に沿っ
て架設される固定桁と、この固定桁の長手方向に沿って
移動可能に設けられる可動桁とを具備し、前記固定桁に
各吊糸の一端側を固定する接続部が形成されると共に、
前記可動桁には其の長手方向に沿って各吊糸を通すガイ
ドローラが所定の間隔で設けられ、その各ガイドローラ
を経由して栽培床に並列状に垂れ下げられる吊糸が前記
可動桁の移動により一斉に上げ下げされるよう構成され
る植物の栽培装置を提供する。
【0011】又、植物が整列して植えられる栽培床上で
該栽培床の長手方向に沿って架設される固定桁と、この
固定桁の長手方向に沿って移動可能に設けられる可動桁
と、この可動桁を前記固定桁に沿って移動させるための
駆動源と、前記可動桁に所定の間隔で設けられるガイド
ローラと、この各ガイドローラを経由して前記固定桁か
ら栽培床に並列状に垂れ下げられる複数条の吊糸と、こ
の各吊糸に植物を固定する保持具とを具備して成る植物
の栽培装置を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の適用例を図面に基
づいて詳細に説明する。先ず、図1において、1はハウ
ス(温室)内に並列状に形成した栽培床であり、この各
栽培床1,・・には其の長手方向に沿って植物、取り分
けトマトやキュウリなど茎の長さが8〜10m程度にま
で達する果菜類が直列状に整列して植えられる。尚、栽
培床として、養液を収容する水耕栽培用の容器を用いる
こともできるが、本例における栽培床1は畝などの土壌
とされる。又、2は栽培床1の相互間に形成した水路で
あり、この水路2は、並列する2つの支持材3の間に非
透水性のシート4をU字状に装置して構成される。特
に、水路2の一端側には図示せぬ給水口が設けられると
共に、他の一端側に図示せぬ排水口が形成され、これに
よって水路2内に一端側から他端側に向かう水流が形成
されるようにしてある。そして、この水路2によれば、
栽培床1の植物から収穫される作物を水流に乗せて運搬
することができる。
【0013】ここで、5は本発明に係る植物の栽培装置
であり、この栽培装置5は栽培床1上で該栽培床の長手
方向に沿って架設される固定桁6と、この固定桁の長手
方向に沿って移動可能に設けられる可動桁7とを有して
構成される。固定桁6は、栽培床1と同等か其れ以上の
長さをもつ固定ベース6Aとガイドレール6Bとで成
り、このうち固定ベース6Aはハウス内上部の梁などに
固定され、ガイドレール6Bは固定ベース6Aに沿って
其の下部に固定される。一方、可動桁7はガイドレール
6Bに沿って其の下部に移動可能にして支持されてお
り、特に其の長さは所定の移動量を考慮して固定桁6よ
りも短くしてある。又、可動桁7には其の長手方向に沿
って定滑車などから成るガイドローラ8が所定の間隔で
設けられる。
【0014】9はステンレスワイヤー、合成樹脂、天蚕
糸、人造天蚕糸、綿、その他の繊維などから成る吊糸で
あり、この吊糸9は固定桁6の部位からガイドローラ8
を経由して栽培床1に並列状に垂れ下げられ、その垂下
部に植物を個別に添わして固定できるようにしてある。
【0015】図2は、その状態を明示した側面図であ
る。この図で明らかなように、栽培床1に植えられた植
物Pは、それぞれ吊糸9の垂下部すなわちガイドローラ
8から垂れ下がる吊糸9に添わされて、その茎が保持具
10により吊糸9に部分的に固定される。保持具10
は、図3に示すように先端側が開閉するよう結合した一
対のレバー11,11と、その先端を閉鎖させるべくレ
バー11,11に取り付けたリング状のバネ12とで構
成される洗濯挟みのような形態のクリップであり、特に
該保持具10には開閉する2つの締結部13,14が形
成され、その一方で吊糸9を挟み込んだまま他方で植物
Pの茎を保持できるようになっている。
【0016】又、図2から明らかなように、可動桁7は
其の一端が駆動源15に接続され、その駆動源15によ
り長手方向に移動されるようになっている。ここで、駆
動源15は例えば電動ウィンチから成り、その巻胴16
から繰り出されたワイヤー17が可動桁7の一端に接続
してある。特に、可動桁7の他の一端側はワイヤー18
を介して隣り合う他の可動桁7と接続されている。
【0017】図4は、その概略を示した平面図である。
図4において、19は駆動源を構成するモータであり、
その出力軸には各可動桁7に対応して巻胴16が連結さ
れている。特に、隣り合う巻胴16にはワイヤー17が
逆向きに巻かれ、モータ19の駆動時に一方のワイヤー
17が巻き取られつつ、他方のワイヤー17が繰り出さ
れるようにしてある。又、20は可動桁7の他の一端側
でハウスの天井部などに取り付けたプーリであり、この
プーリ20には上述のワイヤー18が掛けられる。斯く
て、モータ19の駆動時にはワイヤー17,18を通じ
て隣り合う可動桁7が其の長手方向に沿って互いに逆向
きに移動するようになっている。
【0018】尚、図2に示すように、吊糸9はそれぞれ
其の上部一端側が可動桁7の長手方向進行側に延長され
て固定桁6に固定されている。ここで、固定桁6の固定
ベース6Aには、吊糸9の一端側を固定する棒状の突起
や鉤状のフックなどで成る接続部21が形成されてい
る。これにより、可動桁7を吊糸9の固定端側に向けて
進行させたとき、各吊糸9がガイドローラ8より下方へ
一斉に繰り出されつつ其の吊下位置が横に移動すること
になる。このため、吊糸9の垂下部に固定された植物P
も図2の想像線に示すよう茎の下部が栽培床1に沿って
倒伏されつつ横に移動され、これによって茎の先端位置
が吊糸9の繰出量だけ下げられることになる。
【0019】次に、図5は図4のX−X線断面を拡大し
て示す。この図で明らかなように、固定桁6を構成する
固定ベース6Aは、ハウスの天井部に固定される。又、
ガイドレール6BはC型の断面をもつ中空軸から成り、
その内部には走行ローラ22が設けられている。一方、
可動桁7は走行ローラ22に連結して吊支され、その下
面にはガイドローラ8としての滑車が取り付けられる。
【0020】ここで、トマトを例にして其の好適な栽培
方法を説明する。先ず、ハウス内などに形成される栽培
床1上にトマトの作付方向に沿って所定の長さをもつ部
材を架設し、この架設部材を其の長手方向に動かし得る
ように支持する。尚、その架設部材としてワイヤーなど
の架線を用い、これを其の両側に設けられる図示せぬ巻
胴で巻き取ったり繰り出したりするようにしてもよい
が、本例では架設部材として上記のような可動桁7を用
いる。可動桁7は上述のようにハウス内の梁などに固定
される固定桁6に装置し、高さ3.5m程度の位置で水
平状に支持する。
【0021】そして、十数m〜数十mの吊糸9を多数条
準備し、その各吊糸9を可動桁7の部位を中継点として
栽培床1に吊り下げる。尚、中継点として、可動桁7の
長手方向に沿って吊糸9を通し得る孔を所定の間隔で形
成してもよいが、本例では上記のように可動桁7に装置
されるガイドローラ8を経由して吊糸9の一端側を栽培
床1に並列状に下げ、吊糸9の他の一端側をそれぞれ可
動桁7の進行側に伸ばして固定桁6の接続部21に固定
する。
【0022】ここで、吊糸9を固定する部分は固定桁6
に限らず、ハウスの構成材や地面などでも構わない。つ
まり、可動桁7を其の長手方向に沿って平行移動させた
とき、吊糸9がガイドローラ8より下方へ順次繰り出さ
れるよう其の一端部を適当な場所に接続して固定すれば
よい。
【0023】一方、吊糸9の垂下部には、それぞれトマ
トの茎を沿わせて其の部位を保持具10により適当な間
隔で固定する。そして、その茎の高さが所定の上部域、
例えば可動桁7の付近など作業者の手が届かない程度の
位置まで達した段階で、可動桁7を所定の方向(吊糸の
固定端側)に向けて移動させるのである。具体的には駆
動源15を操作して可動桁7を其の長手方向に所要量だ
け水平移動させ、これにより吊糸9をガイドローラ8か
ら下方へ一斉に繰り出しつつ、その吊下位置を横にずら
す。
【0024】すると、トマトの茎も其の上部が吊糸9に
沿って直立状態を保ったまま横にずれ、特にその下部が
吊糸9の繰出量だけ可動桁7の進行側に倒伏し、以て茎
の高さが一斉に下げられることになる。そこで、最下の
保持具10を外し、これを吊糸9の上部に付け替えて伸
長した茎を吊糸9の垂下部に新たに固定する。
【0025】このように、トマトの茎が所定の高さまで
達する度に、可動桁7を所要量ずつ動かすことにより果
実の収穫を終えた茎の下部を倒伏させつつ、伸長した茎
を梯子などを使わず吊糸9に新たに固定することができ
る。尚、可動桁7の移動は茎の生長に合わせて行うだけ
でなく、果実を収穫する際にも有効である。つまり、ト
マトは茎の下から順に実を結び、その順に収穫期を迎え
るため、その収穫は低姿勢で行わねばならない。そこ
で、果実の収穫期には駆動源15を逆転させ、可動桁7
を後退、すなわち吊糸9の固定端から離隔するよう水平
移動させる。
【0026】これにより、トマトの茎が吊糸9と共に上
方へ引き上げられ、収穫に適した果実も上方へと移動す
るため、その収穫を直立姿勢で楽に行うことができる。
尚、収穫を終えたら、可動桁7を再度進行させて茎の高
さを低くするのであるが、倒伏する茎の部分は其のつど
枝打ちをして以降の収穫作業の障害にならないようにし
ておくことが好ましい。
【0027】以上、本発明の好適な一例を説明したが、
本発明はトマト栽培に限定されるものでなく、柔軟な茎
をもつ木本植物以外の草本植物、取り分けキュウリなど
を含めた果菜類ほか、草花類にも適用することができ
る。又、吊糸に植物を固定するのに用いる保持具は以上
のような構成のものに限らず、これに番線や紐を用いて
も良い。又、可動桁を移動させるのにウィンチなどの駆
動源を用いず、可動桁の一端に把手を設けて手動で移動
操作したり、或いはハンドル付きの送りネジ装置を固定
桁に設け、そのネジ軸を可動桁の部位にねじ込むように
してもよい。ここで、そのネジ軸を手動で操作するほ
か、電気モータなどに連結して駆動させることもでき
る。尚、可動桁を植物の作付方向に沿って移動させるの
でなく、その直交方向へ移動させることもできるが、栽
培床の多くは並列状に形成されるため、この場合には管
理作業や収穫作業を倒伏した茎の上に乗って行うことに
なる虞れが多分にあり、好ましくない。
【0028】一方、吊糸を通す中継点として、上述の如
く可動桁に滑車などで成る回転自在なガイドローラを装
置すれば、摩擦による吊糸の劣化を防止できるため好ま
しいが、その中継点として可動桁に孔や突起を設け、そ
れらで吊糸を中継するようにしてもよい。尚、吊糸を可
動桁の移動に合わせて上下動させる手段として、図6の
ような方式を採用することもできる。
【0029】図6において、可動桁7には其の長手方向
に沿って吊糸9を巻いた巻胴23が所定の間隔で装置さ
れ、その巻胴23は可動桁7に取り付けたブラケット2
4にて回転自在に支持される。特に、巻胴23と同軸2
5上にはピニオン26が固定され、そのピニオン26が
固定桁6の長手方向に沿って固定したラック27に噛み
合わせられる。そして、このような構成によれば、可動
桁7の移動時にピニオン26を通じて巻胴23を回転さ
せ、これにより巻胴23に巻回された吊糸9を下方へ向
けて一斉に繰り出したり、これを巻胴23で巻き取りつ
つ一斉に引き上げたりすることができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば植物を吊糸に沿わせて真っすぐ伸長させるため単
位面積あたりの収量が増し、特に栽培床上に装置される
可動桁などの架設部材を動かすことにより、栽培床に垂
れ下げた複数条の吊糸を一斉に上下動させるようにして
いることから、従来のような誘引法に比べ誘引にかかる
時間を大幅に短縮し、作業にかかる労力も大幅に軽減す
ることができる。
【0031】特に、トマトなどの果菜類では、果実の収
穫時に其の収穫位置を作業者に合わせて迅速且つ容易に
調整し、収穫作業を直立姿勢で楽に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る栽培装置で植物を栽培している様
子を示した概略図
【図2】同装置を部分的に破断して示した側面概略図
【図3】吊糸に植物を固定する保持具を示した平面図
【図4】本願栽培装置を構成する可動桁の駆動方式を示
した平面概略図
【図5】図4におけるX−X線断面図
【図6】本願に係る栽培装置の他の実施形態を示した部
分拡大図
【図7】従来の植物栽培例を示した概略図
【図8】従来の植物栽培例を示した概略図
【符号の説明】
1 栽培床 2 水路 5 植物の栽培装置 6 固定桁 6A 固定ベース 6B ガイドレール 7 可動桁(架設部材) 8 ガイドローラ(吊糸の中継点) 9 吊糸 10 保持具 15 駆動源 21 接続部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栽培床に植えられた植物をそれぞれ其の
    上方より垂れ下げられる複数条の吊糸に個別に添わせて
    栽培する方法であって、前記栽培床上に植物の作付方向
    に沿って所定の長さをもつ部材を架設すると共に、その
    架設部材を其の長手方向に動かし得るようにして支持
    し、その架設部材には其の長手方向に沿って前記吊糸を
    通す中継点を所定の間隔で設け、その各中継点を経由し
    て各吊糸の一端側を栽培床に垂れ下げると共に、各吊糸
    の他端側を前記架設部材の進行側で該架設部材と別の部
    分に接続して固定し、前記架設部材の各中継点より垂れ
    下がる吊糸にはそれぞれ栽培床より伸びる植物を添わせ
    て其の茎を固定し、その茎の高さが所定の上部域まで達
    した段階で、その都度架設部材を吊糸の固定端側に動か
    しながら各吊糸を各中継点より下方へ繰り出すことを特
    徴とする植物の栽培方法。
  2. 【請求項2】 栽培床に植えられた植物をそれぞれ其の
    上方より垂れ下げられる複数条の吊糸に個別に添わせて
    栽培する方法であって、前記栽培床上に植物の作付方向
    に沿って所定の長さをもつ部材を架設すると共に、その
    架設部材を其の長手方向に沿って移動可能に支持し、そ
    の架設部材には其の長手方向に沿って前記吊糸を通す中
    継点を所定の間隔で設け、その各中継点を経由して各吊
    糸の一端側を栽培床に垂れ下げると共に、各吊糸の他端
    側を前記架設部材の進行側で該架設部材と別の部分に接
    続して固定し、前記架設部材の各中継点より垂れ下がる
    吊糸にはそれぞれ栽培床より伸びる植物を添わせて其の
    茎を固定し、その茎の高さに応じて前記架設部材をその
    長手方向に移動させながら各中継点より垂れ下がる吊糸
    を一斉に上げ下げし、これにより植物の高さを調整する
    ことを特徴とする植物の栽培方法。
  3. 【請求項3】 栽培床に植えられた植物をそれぞれ其の
    上方より垂れ下げられる複数条の吊糸に個別に添わせて
    栽培するための装置であって、前記栽培床上に架設され
    る固定桁と、この固定桁に沿って進行しながら前記吊糸
    を下方へ向けて一斉に繰り出す可動桁とで構成され、そ
    の可動桁の後退時には前記吊糸が一斉に引き上げられる
    ようにして成ることを特徴とする植物の栽培装置。
  4. 【請求項4】 栽培床に植えられた植物をそれぞれ其の
    上方より垂れ下げられる複数条の吊糸に個別に添わせて
    栽培するための装置であって、前記栽培床上で該栽培床
    の長手方向に沿って架設される固定桁と、この固定桁の
    長手方向に沿って移動可能に設けられる可動桁とを具備
    し、前記固定桁に各吊糸の一端側を固定する接続部が形
    成されると共に、前記可動桁には其の長手方向に沿って
    各吊糸を通すガイドローラが所定の間隔で設けられ、そ
    の各ガイドローラを経由して栽培床に並列状に垂れ下げ
    られる吊糸が前記可動桁の移動により一斉に上げ下げさ
    れるよう構成される植物の栽培装置。
  5. 【請求項5】 植物が整列して植えられる栽培床上で該
    栽培床の長手方向に沿って架設される固定桁と、この固
    定桁の長手方向に沿って移動可能に設けられる可動桁
    と、この可動桁を前記固定桁に沿って移動させるための
    駆動源と、前記可動桁に所定の間隔で設けられるガイド
    ローラと、この各ガイドローラを経由して前記固定桁か
    ら栽培床に並列状に垂れ下げられる複数条の吊糸と、こ
    の各吊糸に植物を固定する保持具とを具備して成る植物
    の栽培装置。
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