JP2001231149A - ケーブル接続部 - Google Patents

ケーブル接続部

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JP2001231149A JP2000034115A JP2000034115A JP2001231149A JP 2001231149 A JP2001231149 A JP 2001231149A JP 2000034115 A JP2000034115 A JP 2000034115A JP 2000034115 A JP2000034115 A JP 2000034115A JP 2001231149 A JP2001231149 A JP 2001231149A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気絶縁性、耐外傷性、成形性が優れ、柔軟
性に富み、燃焼してもハロゲン系ガスなどの有害物質を
発生することのない保護カバーで保護されているケーブ
ル接続部を提供する。 【解決手段】 ケーブル導体1bの接続部に巻きつけら
れた絶縁パテシート2と、絶縁パテシート2の外側を被
覆して配置された保護カバー5,5’とから成り、保護
カバー5,5’は、エチレン−酢酸ビニル共重合体およ
びエチレン−(メタ)アクリル酸エステルの群から選ば
れる少なくとも1種30〜90質量%と、密度が0.8
40〜0.916g/cm3であるエチレン−αオレフィン
共重合体10〜70質量%を主成分とするベース樹脂1
00重量部に対し、金属水和物50〜150重量部が配
合されて成る難燃性樹脂組成物で形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブル接続部に関
し、更に詳しくは、電気絶縁性と耐外傷性が良好であ
り、また、成形性に優れ、適性な弾性と柔軟性を備え、
仮に燃焼した場合であってもハロゲン系ガスなどの有害
物質を生ずることのない保護カバーで全体が保護されて
いるケーブル接続部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば建設現場や工場などで電線
やケーブルを接続する場合には、まず外側のシースを剥
離して導体を露出させ、互いの導体をスリーブやコネク
タなどで接続したのち、その導体接続部に絶縁テープを
巻回することにより、導体の感電、地絡や短絡の防止を
目的とする絶縁保護が行われてきた。
【0003】また、上記した導体接続部を箱形状の接続
ボックスにセットし、当該ボックス内に熱可塑性樹脂や
熱硬化性樹脂を注入して、それら樹脂で導体接続部をモ
ールドして絶縁保護するという方法も行われている。し
かしながら、前者の方法の場合は、接続部が外傷を受け
て絶縁保護の破壊が起こりやすく、また後者の方法の場
合は、電気絶縁性と耐外傷性に優れていることは事実で
あるが、他方では、施工時の作業性が悪く、樹脂硬化に
要する時間が長くなるなどの問題がある。
【0004】このような問題を解決するために、次のよ
うな施工を行って、図1で示したような構造のケーブル
接続部が形成されている。この施工法では、まず、2本
のケーブル1,1の接続端部におけるシース1aの適当
な長さを剥離除去してケーブル導体1bを露出せしめ、
そしてケーブル導体を互いに接続して導体接続部を形成
する。ついで、この導体接続部の外周と残りの露出導体
の外周に、例えば自己融着性のブチルゴムなどから成る
柔軟性に富んだ絶縁パテシート2を両端の電線・ケーブ
ルのシースまたは絶縁体に密着させて巻回する。
【0005】そして、この絶縁パテシート2の外側に、
電気絶縁性の材料から成り、図2で示した平面視形状を
有する2つ割れ構造の一対の保護カバー3,3’を、両
端の電線・ケーブルのシースまたは絶縁体までを充分に
覆うように被覆配置したのち、全体にバンド4を巻回し
て保護カバー3,3’を固定する。図3は、別のケーブ
ル接続部を示す部分断面図である。
【0006】このケーブル接続部では、幹線ケーブル1
の中間部の露出した導体1bと分岐ケーブル5の露出し
た導体5bをコネクタ6で接続し、その上に絶縁パテシ
ート2を巻きつけ、さらに絶縁パテシート2の上に保護
カバー7を被せたものである。絶縁パテシート2は、分
岐ケーブル5の取り出し側(図3において右側)を長く
した台形状であって、導体1b、5bの接続又部に隙間
がなくなるように巻きつけられている。
【0007】また、保護カバー7は、図4に示すような
形状をしている。すなわち、保護カバー7の幹線ケーブ
ル1に装着される側の端部7aは円筒状物が長手方向に
二つ割れした形状をしている。また、保護カバー7の分
岐ケーブル5の取り出し側は、円筒状物が二つに割れし
て幹線ケーブル1に装着される端部7bと、円筒状物が
二つ割れして分岐ケーブル5に装着される端部7cに4
つ割れしている。
【0008】このケーブル接続部では、まず、導体接続
部に絶縁パテシート2を巻回する。ついで、保護カバー
7を、連結部7dで曲げて、導体接続部の幹線ケーブル
1と分岐ケーブル5に被せ、端部7a,7bをバンド4
で締めつけて幹線ケーブル1に固定し、また、端部7c
をバンド4で締めつけて分岐ケーブル5に固定する。な
お、これらのケーブル接続部では、バンドで保護カバー
をケーブルに装着、固定したが、それに限らず、例え
ば、保護カバーを装着した状態で対向する半円筒状部の
一方の側端部に係止部、他方の側端部に係止受け部を設
けて、両者を係止して固定してもよい。
【0009】このような施工法で形成されたケーブル接
続部は、保護カバーの働きで耐外傷性に優れ、また施工
時間も従来に比べて短縮されるという利点を有してい
る。ところで、上記したケーブル接続部の形成に用いる
保護カバーには、その機能面からみると、次のような性
状が要求されることになる。まず、柔軟性に富むことで
ある。これは、接続対象のケーブルにはそれ独自の曲が
りぐせなどがあるため、この曲がりぐせに対応して自ら
も容易に曲がることにより接続部における形状を保持
し、もって例えば絶縁性や水密性を確保するために必要
とされる性状である。
【0010】しかしながら、柔軟性に富むというだけで
は不充分である。仮に、保護カバーが柔らかすぎると、
施工時に発生する当該保護カバーの変形が固定され、そ
のことにより、接続部の形状が目標形状からずれてしま
うという問題が発生する。このようなことから、保護カ
バーは、適度な弾性を有し、施工時に変形しても再び元
の形状に戻るということが要求されることになる。
【0011】また、この保護カバーは、一般に樹脂成形
品であることを考えると、工業的には成形性に富む材料
で構成されることが好ましい。従来、このような保護カ
バーは、柔軟性と成形性が良好であるということから、
通常、塩化ビニル樹脂で製造されていた。しかしなが
ら、塩化ビニル樹脂は、接炎時に塩化水素ガスのような
有害物質や大量の煙を発生し、また配合されている可塑
剤などの浸出や溶出による環境問題への懸念から使用が
忌避される傾向にある。
【0012】このようなことから、保護カバーの材料と
しては、ハロゲンを含まないポリオレフィン系樹脂が使
用されはじめている。このポリオレフィン系樹脂は、そ
の強度特性、耐寒性、柔軟性が優れていて、上記した塩
化ビニル樹脂の代替材料となり得るものである。しかし
ながら、このポリオレフィン系樹脂は、それ自体として
は易燃性で、自己消火性を備えていない。そのため、ポ
リオレフィン系樹脂で製造した保護カバーが例えば地絡
によって着炎した場合には、当該ケーブル接続部を起点
とする火災発生の虞れがある。
【0013】したがって、保護カバーをポリオレフィン
系樹脂で製造する場合には、例えば金属水和物に代表さ
れるノンハロゲン系の難燃剤を配合して難燃性を付与す
ることが必要になってくる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、図1や図3
で示したケーブル接続部の形成時に用いる保護カバーに
おける上記した問題を解決し、電気絶縁性と耐外傷性が
良好であることはもち論のこと、柔軟性と適性な弾性を
備え、また難燃性も良好で、仮に接炎した場合でもハロ
ゲン系ガスなどの有害物質を発生することがなく、更に
は成形性も良好である保護カバーを用いて形成されたケ
ーブル接続部の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリオレ
フィン系樹脂であるエチレン−αオレフィン共重合体を
ベースとし、ここに後述する金属水和物を配合して上記
した性状を満たす保護カバーの成形に関して各種の実験
を行った。その結果、ベース樹脂としてポリオレフィン
系樹脂を用いるだけでは、柔軟性と成形性の向上は達成
できるものの、他方では難燃性の点で不充分であった。
【0016】そこで更に研究を続けた結果、後述するエ
チレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−(メタ)アク
リル酸エステル共重合体を配合してベース樹脂にする
と、柔軟性と成形性は維持された状態で難燃性の向上が
可能になるとの知見を得た。そして、この知見に基づい
て更に研究を進め、保護カバーにおける上記した性状を
満たすための詳細な因子をも把握するに至り、本発明の
ケーブル接続部を開発することに成功した。
【0017】すなわち、本発明のケーブル接続部は、ケ
ーブル導体の接続部に巻きつけられた絶縁パテシート
と、前記絶縁パテシートの外側を被覆して配置された保
護カバーとから成り、前記保護カバーは、エチレン−酢
酸ビニル共重合体およびエチレン−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体の群から選ばれる少なくとも1種30
〜90質量%と、密度が0.840〜0.916g/cm3
であるエチレン−αオレフィン共重合体10〜70質量
%を主成分とするベース樹脂100重量部に対し、金属
水和物50〜150重量部が配合されて成る難燃性樹脂
組成物で形成されていることを特徴とする。
【0018】なお、ここでいう「主成分」とは、ベース
樹脂の全質量のうち、70質量%以上になっている状態
のことをいう。また、ここでいうエチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体とは、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体とエチレン−メタアクリル酸エステル
共重合体のことをいう。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のケーブル接続部の構造は
図1や図3で示したとおりであるが、その保護カバーが
後述する難燃性樹脂組成物の成形品であることに特徴点
がある。したがって、以後の説明は、上記難燃性樹脂組
成物に関して行う。まず、この難燃性樹脂組成物は、後
述するベース樹脂と金属水和物を必須成分とする。
【0020】ここで、金属水和物はノンハロゲン系の難
燃剤であり、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、水酸化ニッケル、水酸化カルシウム、水酸化
鉄、または、それら2種以上の固溶体の水和物、例えば
ニッケルとマグネシウムの固溶体の水和物(商品名、フ
ァインマグ、タテホ化学社製)などをあげることができ
る。そして、これら金属水和物としては、保護カバーの
成形時の温度で加熱分解しないような耐熱度を有するも
のが好ましい。
【0021】この金属水和物は、後述するベース樹脂1
00重量部に対し、50〜150重量部配合されること
が必要である。その配合量が50重量部より少ない場合
には、成形した保護カバーの難燃性が充分ではなく、ま
た150重量部より多くすると、調製した樹脂組成物の
成形性が低下するとともに、成形した保護カバーの強度
特性が低下して耐外傷性が劣化する。好ましい配合量
は、ベース樹脂100重量部に対し70〜120重量部
である。
【0022】なお、これら金属水和物をベース樹脂に配
合するに際しては、予め当該金属水和物を、例えばステ
アリン酸やオレフィン酸のような脂肪酸、リン酸エステ
ル、シランカップリング剤、チタンカップリング剤など
の表面処理剤で処理しておくと、ベース樹脂への均一分
散が進み、難燃性効果を高めるので好適である。次にベ
ース樹脂について説明する。
【0023】本発明におけるベース樹脂は、エチレン−
酢酸ビニル共重合体およびエチレン−(メタ)アクリル
酸エステル共重合体の少なくとも1種を一方の必須成分
(A)とし、密度が0.840〜0.916g/cm3であ
るエチレン−αオレフィン共重合体を他の必須成分
(B)とする。成形時、とりわけ射出成形時における樹
脂組成物の円滑な流動性を確保する点から、上記成分
(A)は、メルトフローレート(MFR)が0.1〜6
g/10分のものと、MFR6g/10分以上のものと
の混合物にすることが好ましい。
【0024】なお、上記成分(A)の場合、エチレン−
酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニル含量、およびエ
チレン−(メタ)アクリル酸エステルにおけるエチルア
クリレート含量は格別限定されるものではないが、10
〜45質量%の範囲内にあることが好ましい。樹脂組成
物の難燃性低下を防止できるからである。一方、上記成
分(B)は、樹脂組成物、ひいては成形した保護カバー
に柔軟性と適度な弾性、および適性な成形性を付与する
ために配合されるものであるが、その密度は0.840
〜0.916g/cm3であるものが用いられる。
【0025】密度がこの範囲にある場合に、引張強度は
高い値を示し、加熱変形性も良好であるとともに、弾性
や柔軟性も良好である。とくに、密度が0.840〜0.
916g/cm3の場合は柔軟性の点で好適である。上記
成分(B)は、具体的には、シングルサイト触媒を重合
触媒として合成されたエチレン−αオレフィン共重合体
である。そして、その場合のαオレフィンとしては、炭
素数が3〜12のもの、例えばプロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オク
テン−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセ
ン−1、4,4−ジメチルペンテン−1、ノネン−1、
デセン−1、ウンデセン−1、およびドデセン−1をあ
げることができる。とくに、炭素数が6〜12のもの
は、引張強度が高いという点で好適である。
【0026】このベース樹脂において、成分(A)の配
合量は30〜90質量%、成分(B)の配合量は10〜
70質量%に設定される。成分(A)の配合量が30質
量%より少ない場合は、樹脂組成物の柔軟性と成形性は
向上するものの、他方では難燃性に低下傾向が発現しは
じめ、また成分(A)の配合量が90質量%より多くな
ると、樹脂組成物の柔軟性と成形性が低下し、ひいては
成形した保護カバーを使用してケーブル接続部を形成す
るときの施工性に難が生ずるようになる。ベース樹脂に
おける成分(A)の好ましい配合量は40〜70質量
%、成分(B)の好ましい配合量は40〜60質量%で
ある。
【0027】本発明にかかる樹脂組成物は、上記した成
分(A)と成分(B)を必須成分とするものであるが、
特性を損なわない範囲でその他の樹脂成分を配合するこ
とが可能である。更に、ここに、分子量が100〜10
00の低分子量ポリエチレンを成形性を高める成分とし
て配合してもよい。上記したような構成の樹脂組成物を
成形して保護カバーが製造される。そのときの成形法と
しては、生産性が高いという点で、射出成形法を採用す
ることが好ましい。
【0028】その場合、樹脂組成物に高級脂肪酸モノア
ミドを配合して射出成形を行うと、成形品の金型からの
離型性が向上して好適である。このような作用効果を発
揮する高級脂肪酸モノアミドとしては、例えばラウリン
酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、
ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ベヘニン酸ア
ミド、エルカ酸アミドの1種または2種以上をあげるこ
とができる。
【0029】また、樹脂組成物の射出成形時における金
型からの離型性を高めるためには、樹脂組成物に、シリ
コーンオイルや、オレフィン系樹脂にシリコーン樹脂を
グラフト重合せしめたものや、エポキシ基もしくはメタ
クリル基などの官能基を有するシリコーンポリマーを使
用することができる。具体的な商品名としては、ダウコ
ーニング社製のSiパウダーDC4−7051,DC4
−7081をあげることができる。
【0030】なお、前者のシリコーンオイルとしては、
格別限定されるものではなく、市販されているものを使
用することができる。これらの離型剤の配合量は、ベー
ス樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部である
ことが好ましい。なお、成形した保護カバーの難燃性を
更に高めるために、用いる上記した樹脂組成物に、更
に、ほう酸亜鉛、ハイドロタルサイト、酸化マグネシウ
ム、酸化モリブデン、酸化アンチモン、ガラスフリット
などや、メラミン樹脂、メラミンシアヌレートに代表さ
れる窒素系難燃剤、シリコーン樹脂系難燃剤、赤リン、
有機リン酸エステルに代表されるリン系難燃剤などの各
種難燃剤もしくは難燃助剤の1種または2種以上を添加
剤として配合してもよい。
【0031】また、樹脂組成物には、従来からケーブル
のシースに配合されている公知の充填剤、酸化防止剤、
分散剤、着色剤などを添加剤として配合してもよい。
【0032】
【実施例】ベース樹脂における成分(A)、成分(B)
として以下のものを用意した。 成分(A)について。 A1:エバフレックスA−714(商品名、三井デュポ
ンポリケミカル社製のEEA、MFR0.6g/10
分)。 A2:エバフレックスEV460(商品名、三井デュポ
ンポリケミカル社製のEVA、MFR2.5g/10
分)。 A3:エバフレックスA−702(商品名、三井デュポ
ンポリケミカル社製のEEA、MFR5g/10分)。 A4:NUC6510(商品名、日本ユニカー社製のE
EA、MFR0.5g/10分)。 A5:NUC8027(商品名、日本ユニカー社製のE
EA、MFR14.5g/10分)。
【0033】成分(B)について。 B1:カーネルKS560(商品名、日本ポリケム社製
のエチレン−αオレフィン共重合体、密度0.898g
/cm3、MFR16.5g/10分)。 B2:エンゲージEG8200(商品名、デュポンダウ
エラストマー社製のエチレン−αオレフィン共重合体、
密度0.870g/cm3、MFR5g/10分)。 B3:カーネルKF360(商品名、日本ポリケム社製
のエチレン−αオレフィン共重合体、密度0.898g
/cm3、MFR3.5g/10分)。 B4:エンゲージEG8150(商品名、デュポンダウ
エラストマー社製のエチレン−αオレフィン共重合体、
密度0.868g/cm3、MFR0.5g/10分)。
【0034】また、金属水和物として次のものを用意し
た。 C1:キスマ5A(商品名、協和化学社製の水酸化マグ
ネシウム)。 C2:ハイジライトH42M(商品名、昭和電工社製の
水酸化アルミニウム)。
【0035】上記した各成分と表1〜表4で示したその
他の成分を表示の割合で温度160℃のバンバリーミキ
サで混練、造粒して各種の樹脂組成物のペレットを調製
した。ついで、このペレットを用いた射出成形を行って
保護カバーを製造した。
【0036】この成型時に、下記の仕様で射出成形性の
良否と金型からの離型性の良否を判定した。 射出成形性の良否:温度190℃で射出成形を行って図
4で示した保護カバーを製造した。そのとき、形状の欠
損が認められず良好に成形できた場合を○、欠損が認め
られた場合を×とした。
【0037】離型性の良否:アルミ板上に、プレス成形
で作製した厚み1mmの樹脂組成物のシートを温度160
℃で貼り合わせ、引張速度50mm/分で180度剥離試
験を行った。そのとき、容易に剥離できる場合を○、剥
離に少しでも抵抗がある場合を×とした。
【0038】ついで、成形した保護カバーを用いて図3
で示したケーブル接続部を形成した。なお、ケーブル接
続部の形成時にケーブルを適当に曲げ、大きく曲げても
直ぐに元に戻る場合を◎、曲げに保護カバーが追随して
容易に曲がる場合を○、容易に曲がらず抵抗感がある場
合を×として、柔軟性を判定した。また、形成したケー
ブル接続部に関しては、下記の仕様で保護カバーの難燃
性を評価した。
【0039】難燃性の評価:JIS C 3005の2
8項で規定する難燃の傾斜試験で用いるのと同様の試験
装置を用い、その装置に、ケーブルの中心線が水平面に
対して60°の角度となるようにケーブル接続部を傾斜
させた状態で支持し、そのときの保護カバーの下端部か
ら約20mm程度上方の位置に、当該位置が30秒以内で
燃焼するまで還元炎の先端を吹き当て、その還元炎を静
かに取り除いたのち、保護カバーの燃焼の程度を観察し
た。30秒以内で自然消火した場合を◎、60秒以内に
自然消火した場合を○、60秒以上難燃し続けた場合や
保護カバーの部分表面が全焼した場合を×と評価した。
【0040】一方、各樹脂組成物からシートを成形し、
その成形シートにつき、JIS K6760で規定する
引張強度試験に準拠して引張試験を行った。引張破断強
さが10MPa以上で、かつ引張破断伸びが350%以上
であった場合を○、どちらかでも満たさない場合を×と
した。以上の結果を一括して表5に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】表1〜表5から次のことが明らかである。
成分(A)が30〜90質量%配合されている実施例に
対して、この範囲を外れる比較例は、難燃性が低下する
(比較例1,3,5,8)。とくに、成分(A)が40
質量%以上で、成分(A)のうち、MFR0.1〜6g
/10分のものが成分(A)中10質量%以上になって
いる実施例1,3,4〜9,12〜14,16,17の
場合更に難燃性が向上する。
【0047】成分(B)が10〜70質量%配合されて
いる実施例に対して、比較例1,2,4は柔軟性が劣
る。更に、成分(B)が40質量%以上の実施例2〜
4,6〜8,10〜13,15〜17では柔軟性がより
良好になっている。金属水和物がベース樹脂100重量
部に対して50〜150重量部配合されている実施例に
対して、それより金属水和物の配合量が少ない比較例6
は難燃性が不足し、金属水和物の配合量が多い比較例7
は引張特性が低下している。
【0048】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
ケーブル接続部は、導体接続部に絶縁パテシートを巻回
し、その上に保護カバーを固定配置して絶縁保護がなさ
れるので、狭いスペースでも、良好な現場作業性の下で
形成することができる。そして、このときに用いる保護
カバーは、電気絶縁性と耐外傷性はもち論のこと、柔軟
性に富み、また燃焼時にもハロゲン系ガスなどの有害物
質を発生することがなく、更には成形性と射出成型時の
離型性も良好な樹脂組成物が形成されているので、本発
明のケーブル接続部は上記した効果を発揮するものとし
てある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル接続部を示す一部切欠断面図
である。
【図2】保護カバーを示す平面図である。
【図3】別のケーブル接続部を示す一部切欠断面図であ
る。
【図4】別の保護カバーを示す平面図である。
【符号の説明】
1 ケーブル 1a シース 1b,5b ケーブル導体 2 絶縁パテシート 3,3’,7 保護カバー 4 バンド 5 分岐ケーブル 6 クランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白松 栄二 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5G303 AA06 AA10 AB12 AB20 BA01 BA12 CA01 CA09 CB01 CB17 5G305 AA04 AA14 AB01 AB15 AB25 AB35 BA15 BA22 BA26 CA01 CA04 CA07 CA51 CC03 CD13 5G375 AA02 BA26 BB47 BB81 CA02 CA14 CB03 CB10 CB21 CD17 DB23 DB44

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル導体の接続部に巻きつけられた
    絶縁パテシートと、前記絶縁パテシートの外側を被覆し
    て配置された保護カバーとから成り、 前記保護カバーは、エチレン−酢酸ビニル共重合体およ
    びエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の群
    から選ばれる少なくとも1種30〜90質量%と、密度
    が0.840〜0.916g/cm3であるエチレン−αオ
    レフィン共重合体10〜70質量%を主成分とするベー
    ス樹脂100重量部に対し、金属水和物50〜150重
    量部が配合されて成る難燃性樹脂組成物で形成されてい
    ることを特徴とするケーブル接続部。
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