JP2001230318A - 電子デバイスの製造方法 - Google Patents

電子デバイスの製造方法

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JP2001230318A
JP2001230318A JP2000037640A JP2000037640A JP2001230318A JP 2001230318 A JP2001230318 A JP 2001230318A JP 2000037640 A JP2000037640 A JP 2000037640A JP 2000037640 A JP2000037640 A JP 2000037640A JP 2001230318 A JP2001230318 A JP 2001230318A
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Japan
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cleaning
etching
electronic device
concentration
film
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JP2000037640A
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English (en)
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Atsushi Ikeda
敦 池田
Tomoyuki Sasaki
智幸 佐々木
Osamu Shitsupou
修 七宝
Takashi Momoshima
孝 百島
Susumu Matsumoto
晋 松本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二層以上の配線層をもつ電子デバイスにおい
て、下層配線と上層配線とを接続するためのヴィアホー
ルを形成する過程で、ヴィアホール内に残存するエッチ
ング堆積膜を充分良好に除去することを前提に、下層配
線におけるヴィア接続部分に腐蝕が生じることを回避し
て、配線の信頼性を向上する。 【解決手段】 ヴィアホール10の内部に残存するエッ
チング堆積膜14を除去する工程において、予備的には
フッ化アンモニウム含有量が少ない低濃度の洗浄薬液で
の除去処理を行い、本格的には、同一の半導体洗浄装置
を用いて、洗浄有効成分の含有量が多い高濃度の洗浄薬
液での除去処理を行い、引き続いて連続して、フッ化ア
ンモニウム含有量が少ない低濃度の洗浄薬液での除去処
理を行う。このような手法を採用することにより、次工
程の水洗浄工程で洗浄薬液の希釈に起因する配線材料の
腐食を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下層配線上に絶縁
膜を堆積し、エッチングにより前記絶縁膜にヴィアホー
ルを形成し、前記ヴィアホールに残存するエッチング堆
積膜を洗浄薬液を用いて除去し、前記ヴィアホール内に
ヴィアを形成した後に前記絶縁膜上に上層配線を堆積す
る電子デバイスの製造方法にかかわるものであり、特に
は、配線材料の腐蝕を抑制して信頼性を向上させる技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術にかかわる電子デバイスの製
造方法の概略を以下に説明する。図7および図8はその
製造方法を順を追って説明するための断面拡大モードで
の工程フロー図である。
【0003】図7(a)に示すように、下地基板61上
に下層配線となるべき配線パターン62を形成する。
【0004】次に、図7(b)に示すように、配線パタ
ーン62上に絶縁膜63を堆積し、絶縁膜63の上部を
平坦化する。
【0005】次に、図7(c)に示すように、下層配線
と上層配線を電気的に接続するヴィアを作る前提となる
ヴィアホール60を形成するために、レジスト(図示せ
ず)をマスクにしてドライエッチング技術を用いて絶縁
膜63をエッチングしてヴィアホール60を形成する。
このときに、ヴィアホール60の底部および側壁にエッ
チング堆積膜64が堆積する。
【0006】次に、エッチング堆積膜64を除去するた
めに、半導体洗浄装置を用いて洗浄工程を実行する。こ
の洗浄工程により、エッチング堆積膜64が除去され
て、図7(d)の状態となる。
【0007】次に、図7(e)に示すように、ヴィアホ
ール60を金属で埋め込み、ヴィア66を形成する。
【0008】次に、図7(f)に示すように、絶縁膜6
3およびヴィア66の上に配線パターン67を形成して
上層配線とする。
【0009】最後に、図8(a)に示すように、配線パ
ターン67上に保護膜68を堆積する。
【0010】説明が前後するが、次に、上記従来技術に
おける半導体洗浄装置を用いたエッチング堆積膜64の
除去工程を詳しく説明する。
【0011】洗浄工程は、エッチング堆積膜64を洗浄
薬液を用いて除去する工程と、ヴィアホール60内に残
留した洗浄薬液を除去する工程と、純水を用いてヴィア
ホール60内および絶縁膜63の表面を洗浄する工程と
からなる。
【0012】まず第一に、ヴィアホール60内のエッチ
ング堆積膜64を洗浄薬液を用いて溶解する。あるい
は、ヴィアホール60の側壁の絶縁膜63をエッチング
して、エッチング堆積膜64とヴィアホール60の側壁
との密着性を弱めることにより、エッチング堆積膜64
をヴィアホール60の側壁から遊離させる。
【0013】次に、溶解あるいは遊離したエッチング堆
積膜を含む洗浄薬液を、基板を高速回転させることによ
る遠心力によって除去する(薬液振り切り除去)。次
に、純水を用いて水洗浄を行い、最後に乾燥を行う。
【0014】洗浄薬液としては、絶縁膜63に対してエ
ッチング作用を有するフッ素化合物を有機溶剤の水溶液
に含有させたものを使用する。
【0015】このフッ素化合物の含有量が多いと、エッ
チング堆積膜64の下地である絶縁膜63に対するエッ
チング作用によりエッチング堆積膜64の除去効果が高
くなるが、その下地の絶縁膜63のエッチングよるヴィ
ア寸法の拡大という欠点があることが知られている。ま
た、この洗浄薬液それ自体では配線材料(例えばアルミ
ニウム合金)に対してはエッチング作用はないことも知
られている。
【0016】電子デバイスの微細化に伴って、配線寸法
も細くなり、エレクトロ・マイグレーションやストレス
・マイグレーションに対する信頼性の向上が重要課題に
なっている。
【0017】信頼性を劣化させる原因として、図8
(b)に示すような、配線材料を構成している原子が移
動することによって生じる配線内部のヴォイド(空孔)
69があげられる。ヴォイド69を発生させる要因とし
ては、 (1)電子デバイス製造工程で生じた熱応力の緩和 (2)配線に流れる電子が配線を構成する原子へ運動量
を付与するということが考えられている。
【0018】(1)に関しては電子デバイスを高温状態
で長時間保存することにより、また、(2)に関しては
配線に許容電流値以上の電流を長時間流すことにより、
ヴォイドの発生が加速されることになる。
【0019】このようにしてできたヴォイド69は配線
幅と同等の大きさにまで成長し、配線およびヴィア抵抗
の抵抗変動を引き起こし、最悪の場合には配線の断線不
良を引き起こすことがある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヴォイ
ドの発生原因の解明は、いまだに不充分なものであり、
研究が続けられている。
【0021】このような研究活動の中で、本発明者ら
は、次のような新しい知見を得るに至った。以下に、そ
のことについて詳しく説明する。
【0022】ここで、過去の研究の経緯について説明す
ると、次のようにいうことができる。多層配線技術を使
用した電子デバイスにおいて、下層配線と上層配線を電
気的に接続するヴィアおよびヴィアと配線との接続部分
の信頼性の向上が重要課題となっている。
【0023】信頼性の高い多層配線を実現するために、
これまで、配線材料、配線構造、配線とヴィアの接続部
分の構造の最適化、電子デバイスの製造工程における熱
応力の低減化のための技術の開発が信頼性技術として推
し進められてきた。
【0024】しかし、この方向でのブレークスルーにも
限界があった。
【0025】本発明は、こうした経緯の中での研究の成
果として、新たな知見を得て、信頼性向上を達成せんと
するものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】図7を用いた説明ではこ
れまで触れてこなかったのであるが、上記のような研究
の過程において、本発明者らは、図7(c)から図7
(d)にかけての、ヴィアホール60の形成時のエッチ
ング堆積膜64の除去工程において、ヴィアホール60
の底部の下層配線に当たる配線パターン62のヴィア接
続部分に腐蝕65が発生しており、この腐食65が多層
配線の信頼性を劣化させる大きな要因の一つであること
を新たに見出したのである。
【0027】この配線パターン62におけるヴィア接続
部分での腐蝕65は、ストレスマイグレーションによる
ヴォイド69の発生を加速するものと推測される。
【0028】次いで、本発明者らは、ヴィアホール形成
時のエッチング堆積膜に対する除去工程において、下層
配線に腐食が生じる原因を究明した。その実質内容は次
のとおりである。
【0029】すなわち、洗浄薬液(例えばフッ化アンモ
ニウム系薬液)を水で希釈していくと、ある希釈濃度で
pH(水素イオン濃度指数)が極度に上昇するという現
象が発現し、これが原因となって、配線材料(例えばア
ルミニウム合金)を腐食させることを見出した。
【0030】図6に研究成果の一端を開示する。これ
は、フッ化アンモニウム含有量が8重量%の高濃度の洗
浄薬液と、フッ化アンモニウム含有量が1重量%の低濃
度の洗浄薬液とについて、それぞれの希釈倍率とアルミ
ニウム‐銅に対するエッチングレートの関係を示したも
のである。
【0031】希釈倍率を次第に高めていくと、フッ化ア
ンモニウム含有量が8重量%の高濃度の洗浄薬液の場合
には、希釈倍率が約7倍程度でエッチングレートが極大
になっているのがわかる。
【0032】また、フッ化アンモニウム含有量が1重量
%の低濃度の洗浄薬液の場合には、希釈に起因してのエ
ッチング作用が小さいこともわかる。
【0033】以上のことから、薬液振り切り除去工程に
おいて、フッ化アンモニウム系薬液をヴィアホール内か
ら除去しきれなかった場合、ヴィアホール内の残留薬液
が次の工程である水洗浄工程で希釈されることになる
が、その希釈の結果としてエッチングレートが不測に増
大してしまい、結果として、配線材料を腐食させること
となっていると考えられる。特に、フッ化アンモニウム
の含有量の多い洗浄薬液の場合に、そのような過大なエ
ッチングレートの増大による腐蝕現象が顕著である。そ
のように考えてほぼ間違いがない。
【0034】本発明は、以上のような新知見に基づい
て、ヴィアホール形成時におけるエッチングによって生
じたエッチング堆積膜の除去に際して、エッチング堆積
膜を充分良好に除去することを前提としながらも、下層
配線におけるヴィア接続部分の腐食を有効に低減し、も
って信頼性の高い多層配線構造の電子デバイスの製造方
法を提供せんとしている。
【0035】このような課題を解決するための手段は、
次のとおりである。
【0036】すなわち、電子デバイスの製造方法につい
ての本発明は、エッチング堆積膜の除去工程で、フッ化
アンモニウムなどの洗浄有効成分の含有量が多い高濃度
の洗浄薬液と、洗浄有効成分の含有量が少ない低濃度の
洗浄薬液とを、この順に用いて前記エッチング堆積膜の
除去処理を行うこととしたものである。
【0037】本発明による作用は次のとおりである。
【0038】もし、洗浄有効成分の含有量が少ない低濃
度の洗浄薬液を用いずに、洗浄有効成分の含有量が多い
高濃度の洗浄薬液での洗浄のみによって、ヴィアホール
内に残留したエッチング堆積膜を除去するとなれば、そ
のエッチング堆積膜のすべてを充分に除去し、かつ、下
層配線である配線パターンのヴィア接続部分での腐食を
も回避することはできない。それは、エッチング堆積膜
のすべてを充分に除去するとなればヴィア接続部分での
腐蝕が進行してしまい、逆に、ヴィア接続部分での腐蝕
を抑制するとなればエッチング堆積膜の充分な除去がで
きなくなってしまうからである。
【0039】また、逆に、洗浄有効成分の含有量が多い
高濃度の洗浄薬液を用いずに、洗浄有効成分の含有量が
少ない低濃度の洗浄薬液での洗浄のみによって、ヴィア
ホール内に残留したエッチング堆積膜を除去するとなれ
ば、腐蝕は抑制されはするものの、エッチング堆積膜の
除去が不充分なものとなってしまい、ヴィア初期抵抗値
の高抵抗化や電気的接続不良(オープン不良)をもたら
すこととなる。
【0040】そこで、本発明においては上記のように、
洗浄有効成分の含有量が多い高濃度の洗浄薬液と、洗浄
有効成分の含有量が少ない低濃度の洗浄薬液とを、この
順に用いて前記エッチング堆積膜の除去処理を行うこと
としているのである。こうすることにより、エッチング
堆積膜を充分良好に除去しながらも、後工程である水洗
浄時の洗浄薬液の希釈に起因する下層配線におけるヴィ
ア接続部分の腐食を有効に抑制することができ、もって
信頼性の高い多層配線構造の電子デバイスを提供できる
に至ったのである。
【0041】また、本発明は、上記の洗浄有効成分の含
有量が少ない低濃度の洗浄薬液に代えて、洗浄有効成分
を含まないが腐蝕抑制作用をもつ洗浄薬液を用いること
をも課題解決の手段としている。これは、高濃度の洗浄
薬液での洗浄時間を長めにとれば、あとは、洗浄有効成
分を含まない洗浄薬液で洗浄することにより、ヴィアホ
ール内に残留したエッチング堆積膜を充分良好に除去す
ることができ、しかも、洗浄有効成分を含まない洗浄薬
液に腐蝕抑制作用をもたせることで、後工程である水洗
浄時の洗浄薬液の希釈に起因する下層配線におけるヴィ
ア接続部分の腐食を有効に抑制することとしたものであ
る。その相乗により、信頼性の高い多層配線構造の電子
デバイスを提供できるに至ったのである。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を総括
的に説明する。
【0043】本願第1の発明の電子デバイスの製造方法
は、下層配線上に絶縁膜を堆積し、エッチングにより前
記絶縁膜にヴィアホールを形成し、前記ヴィアホールに
残存するエッチング堆積膜を洗浄薬液を用いて除去し、
前記ヴィアホール内にヴィアを形成した後に前記絶縁膜
上に上層配線を堆積する電子デバイスの製造方法におい
て、前記エッチング堆積膜の除去工程で、洗浄有効成分
の含有量が多い高濃度の洗浄薬液と洗浄有効成分の含有
量が少ない低濃度の洗浄薬液とをこの順に用いて前記エ
ッチング堆積膜の除去処理を行うことを特徴とするもの
である。
【0044】この第1の発明によると、上記と同じ理由
により、ヴィアホール内に残留したエッチング堆積膜を
充分良好に除去しながらも、後工程である水洗浄時の洗
浄薬液の希釈に起因する下層配線におけるヴィア接続部
分の腐食を有効に抑制することができ、電子デバイスの
信頼性を向上することができる。
【0045】本願第2の発明の電子デバイスの製造方法
は、上記の第1の発明において、前記高濃度の洗浄薬液
での前記エッチング堆積膜の除去処理と前記低濃度の洗
浄薬液での前記エッチング堆積膜の除去処理とを同一の
半導体洗浄装置を用いて連続的に行うこととしたもので
ある。
【0046】この第2の発明は、電子デバイスの製造方
法における実際的な技術を記述するものであって、下層
配線におけるヴィア接続部分の腐蝕を有効に抑制しつつ
ヴィアホール内に残留したエッチング堆積膜を充分良好
に除去するためには、別々の半導体洗浄装置を用いるの
でもなければ、高濃度の洗浄薬液での洗浄と低濃度の洗
浄薬液での洗浄との間に時間差をおくのでもなく、同一
の半導体洗浄装置で連続的に行うのが好ましいというこ
とを示している。
【0047】本願第3の発明の電子デバイスの製造方法
は、下層配線上に絶縁膜を堆積し、エッチングにより前
記絶縁膜にヴィアホールを形成し、前記ヴィアホールに
残存するエッチング堆積膜を洗浄薬液を用いて除去し、
前記ヴィアホール内にヴィアを形成した後に前記絶縁膜
上に上層配線を堆積する電子デバイスの製造方法におい
て、前記エッチング堆積膜の除去工程で、洗浄有効成分
の含有量が多い高濃度の洗浄薬液と洗浄有効成分を含ま
ないが腐蝕抑制作用をもつ洗浄薬液とをこの順に用いて
前記エッチング堆積膜の除去処理を行うことを特徴とす
るものである。
【0048】この第3の発明による作用は次のとおりで
ある。洗浄有効成分の含有量が多い高濃度の洗浄薬液で
の洗浄時間を長めにとれば、あとは、洗浄有効成分を含
まない洗浄薬液を用いての洗浄により、ヴィアホール内
に残留したエッチング堆積膜を充分良好に除去すること
ができ、したがって、ヴィア初期抵抗値の高抵抗化や電
気的接続不良(オープン不良)は回避できる。そして、
高濃度の洗浄薬液での洗浄時間を長くとっても、洗浄有
効成分を含まない洗浄薬液が腐蝕抑制作用をもっている
ので、後工程である水洗浄時の洗浄薬液の希釈に起因す
る下層配線におけるヴィア接続部分の腐食を有効に抑制
することができる。以上の相乗により、電子デバイスの
信頼性を向上することができる。
【0049】本願第4の発明の電子デバイスの製造方法
は、上記の第3の発明において、前記高濃度の洗浄薬液
での前記エッチング堆積膜の除去処理と前記腐蝕抑制作
用をもつ洗浄薬液での前記エッチング堆積膜の除去処理
とを同一の半導体洗浄装置を用いて連続的に行うことと
したものである。
【0050】この第4の発明は、電子デバイスの製造方
法における実際的な技術を記述するものであって、下層
配線におけるヴィア接続部分の腐蝕を有効に抑制しつつ
ヴィアホール内に残留したエッチング堆積膜を充分良好
に除去するためには、別々の半導体洗浄装置を用いるの
でもなければ、高濃度の洗浄薬液での洗浄と低濃度の洗
浄薬液での洗浄との間に時間差をおくのでもなく、同一
の半導体洗浄装置で連続的に行うのが好ましいというこ
とを示している。
【0051】本願第5の発明の電子デバイスの製造方法
は、上記の第1〜第4の発明において、前記エッチング
堆積膜の除去工程で、前記高濃度の洗浄薬液での前記エ
ッチング堆積膜の除去処理に先立って洗浄有効成分の含
有量が少ない低濃度の洗浄薬液での前記エッチング堆積
膜の除去処理を行うこととしたものである。
【0052】この第5の発明による作用は次のとおりで
ある。高濃度の洗浄薬液による洗浄工程から洗浄を開始
する場合には、エッチング堆積膜を完全に除去するため
には相当に長時間の洗浄処理が必要となる。また、ヴィ
アホールサイズについてのドライエッチング時と洗浄工
程時との間の寸法変換差が不必要に大きくなってしまう
可能性がある。そこで、洗浄有効成分の含有量が少ない
低濃度の洗浄薬液を用いて予備的に除去を行っておけ
ば、上記のような不都合が回避されることとなり、実用
上の効果は大きい。
【0053】本願第6の発明の電子デバイスの製造方法
は、上記の第1〜第5の発明において、前記各洗浄薬液
の洗浄有効成分をフッ化アンモニウムとしたものであ
る。フッ化アンモニウムは、ヴィアホール内に残留した
エッチング堆積膜の除去を効果的に遂行する。
【0054】以下、本発明の電子デバイスの製造方法の
具体的な実施の形態について、図面を用いて詳細に説明
する。
【0055】(実施の形態1)図1は実施の形態1の電
子デバイスの製造方法を順を追って説明するための断面
拡大モードでの工程フロー図、図2は電子デバイスの製
造方法における洗浄工程のフロー図である。
【0056】図1(a)に示すように、下地基板11上
に下層配線となるべきアルミニウム合金の膜をスパッタ
法を用いて堆積し、次いでリソグラフィー技術とメタル
ドライエッチング技術を用いて配線パターン12を形成
する。
【0057】次に、図1(b)に示すように、アルミニ
ウム合金の配線パターン12上にプラズマ化学的気相蒸
着法(PCVD:Plasma Chemical Vapor Deposition)
を用いて絶縁膜13を堆積し、絶縁膜13の上部を化学
的機械的研磨技術(CMP:Chemical Mechanical Poli
shing)を用いて平坦化する。
【0058】次に、図1(c)に示すように、下層配線
と上層配線を電気的に接続するヴィアを作る前提となる
ヴィアホール10を形成するために、レジスト(図示せ
ず)をマスクにしてドライエッチング技術を用いて絶縁
膜13をエッチングしてヴィアホール10を形成する。
このときに、ヴィアホール10の底部および側壁にエッ
チング堆積膜14が堆積する。
【0059】次に、エッチング堆積膜14を除去するた
めの洗浄工程を実行する。この洗浄工程において、本実
施の形態1では、フッ化アンモニウムの含有量が少ない
低濃度の洗浄薬液とフッ化アンモニウムの含有量が多い
高濃度の洗浄薬液との2種類の洗浄薬液を用いる。その
ような洗浄薬液の具体例として、低濃度の洗浄薬液には
フッ化アンモニウム含有量が1重量%のものを用い、高
濃度の洗浄薬液にはフッ化アンモニウム含有量が8重量
%のものを用いた。
【0060】低濃度の洗浄薬液は、エッチング堆積膜1
4に対する除去作用が弱いのであるが、ヴィアホール内
に残留した場合において、その後の水洗浄工程では配線
パターン12に対する腐蝕性は低いという特性をもって
いる。
【0061】これに対して、高濃度の洗浄薬液は、エッ
チング堆積膜14に対する除去作用が強いのであるが、
ヴィアホール内に残留した場合において、その後の水洗
浄工程では配線パターン12に対する腐蝕性は高いとい
う特性をもっている。
【0062】これら両者の洗浄薬液の腐蝕能力の大小関
係を比で表すと、低濃度の洗浄薬液の腐蝕能力を「1」
とした場合に、高濃度の洗浄薬液の腐蝕能力は「3」に
相当している。
【0063】次に、洗浄工程について、図2のフロー図
に基づいて具体的に詳しく説明する。
【0064】第1のステップS11において、フッ化ア
ンモニウム含有量が1重量%の低濃度の洗浄薬液を用い
て、23℃で3分〜20分間洗浄した。
【0065】次いで、第2のステップS12において、
フッ化アンモニウム含有量が8重量%の高濃度の洗浄薬
液を用いて、23℃で30秒〜2分間洗浄した。
【0066】次いで、第3のステップS13において、
フッ化アンモニウム含有量が1重量%の低濃度の洗浄薬
液を用いて、8分間以下の範囲で洗浄した。
【0067】以上のステップS11,S12,S13
は、同一の半導体洗浄装置を用いて実質的に途切れるこ
となく連続的に実行した。
【0068】その後、第4のステップS14において、
基板を1500回転/分で30秒から3分間回転させる
ことにより、残留薬液を除去した。
【0069】そして、第5のステップS15において、
純水を用いて2分〜6分間洗浄した。
【0070】最後に、第6のステップS16において、
乾燥を行った。これによって、洗浄工程を終了させた。
【0071】上記のように作製された電子デバイスを、
雰囲気温度175℃で、1000時間にわたって保管
し、その後のヴィア抵抗上昇率を測定した。
【0072】上記の第1〜第5の各ステップにおいて、
時間(分)とヴィア抵抗上昇率(%)との関係を調べた
結果を図3(a)〜(e)に示して、以下に分析する。
【0073】ヴィア抵抗上昇率と腐蝕度合いとの関係
は、ヴィア抵抗上昇率が高いほど腐蝕度合いも強く、ヴ
ィア抵抗上昇率が低いほど腐蝕度合いも低いという関係
である。
【0074】図3(a)は、ステップS11におけるフ
ッ化アンモニウム含有量が1重量%の低濃度の洗浄薬液
を用いての洗浄におけるヴィア抵抗上昇率の時間依存性
の結果を示している。この図によれば、時間経過ととも
にヴィア抵抗上昇率(腐蝕度合い)が減少し、処理時間
が14分以上で安定して、ヴィア抵抗上昇率が1%程度
となっていることがわかる。
【0075】図3(b)は、ステップS12におけるフ
ッ化アンモニウム含有量が8重量%の高濃度の洗浄薬液
を用いての洗浄におけるヴィア抵抗上昇率の時間依存性
の結果を示している。ヴィア抵抗上昇率(腐蝕度合い)
は、時間経過とともに一旦は減少し、ある段階で反転し
て、時間経過とともに上昇している。その変化点は、洗
浄時間約1分の時点である。すなわち、高濃度の洗浄薬
液による洗浄時間については、1分程度が最適であるこ
とがわかる。
【0076】図3(c)は、ステップS13におけるフ
ッ化アンモニウム含有量が1重量%の低濃度の洗浄薬液
を用いての洗浄におけるヴィア抵抗上昇率の時間依存性
の結果を示している。図3(a)の場合と同様に、時間
経過とともにヴィア抵抗上昇率(腐蝕度合い)が減少
し、処理時間が3分程度でほぼ安定し、5分以上で充分
に安定して、ヴィア抵抗上昇率が1%程度となってい
る。
【0077】比較のために、処理時間を0分とした場合
のデータ、つまりはフッ化アンモニウム含有量が1重量
%の低濃度の洗浄薬液での2回目の洗浄を実施しない場
合のデータを併せて示している。そのときのヴィア抵抗
上昇率は10%にもなっている。
【0078】図3(d)は、ステップS14における薬
液振り切り除去におけるヴィア抵抗上昇率の時間依存性
の結果を示している。ヴィア抵抗上昇率(腐蝕度合い)
は、時間経過とともに一旦は減少し、ある段階で反転し
て、時間経過とともに上昇している。その変化点は、洗
浄時間約2分の時点である。すなわち、薬液振り切り除
去時間については、2分程度が最適であることがわか
る。
【0079】なお、薬液振り切り除去によって完全に洗
浄薬液を除去することは技術的に困難である。したがっ
て、洗浄薬液は、薬液振り切り除去によっても、ヴィア
ホール内に残留することとなる。
【0080】次に、水洗浄についてであるが、もし、水
洗浄を行うことなく洗浄薬液の乾燥が始まってしまう
と、洗浄薬液中の塩の析出反応が始まり、ヴィア抵抗値
の高抵抗化やオープン不良といわれる電気的接続不良を
もたらす。したがって、水洗浄は必要であるし、洗浄薬
液を用いての洗浄の終了の後に直ちに水洗浄に移る必要
がある。
【0081】図3(e)は、ステップS15の水洗浄に
おけるヴィア抵抗上昇率の時間依存性の結果を示してい
る。ヴィア抵抗上昇率(腐蝕度合い)は、時間経過とと
もに一旦は減少し、ある段階で反転して、時間経過とと
もに上昇している。その変化点は、処理時間約1分の時
点である。そのときのヴィア抵抗上昇率は約1%であ
る。すなわち、水洗浄時間については、1分程度が最適
であることがわかる。
【0082】もし、水洗浄時間を6分にすると、ヴィア
抵抗上昇率は15%にも達してしまう。
【0083】水洗浄時間が2分と6分で処理した配線の
ヴィア底部を断面透過電子顕微鏡で観察したところ、6
分処理の場合のヴィア底部の配線部分は、1分処理の場
合に比べて、腐蝕度合いが激しいことを確認することが
できた。
【0084】比較のために、ステップS12における高
濃度の洗浄薬液での洗浄を行わない場合も調べてみた
が、この場合は、ステップS15の水洗浄において、洗
浄薬液の希釈に起因する配線の腐食は発生しにくいので
あるが、ヴィアホール10内のエッチング堆積膜14の
除去が不充分なものとなってしまうので、ヴィア初期抵
抗値の高抵抗化や電気的接続不良(オープン不良)をも
たらすという欠点がある。したがって、本発明において
は高濃度の洗浄薬液による洗浄を導入しているのであ
る。
【0085】また、ステップS12における高濃度の洗
浄薬液での洗浄に引き続いてステップS13における低
濃度の洗浄薬液での洗浄を行うのは次の理由による。も
し、ステップS13による低濃度の洗浄薬液での洗浄を
なくしてしまうと、ステップS12による高濃度の洗浄
薬液での洗浄のみでヴィアホール10内に残留したエッ
チング堆積膜14のすべてを充分に除去し、かつ、下層
配線である配線パターン12のヴィア接続部分での腐食
をも回避しなければならないことになる。
【0086】しかしながら、そのような方法では結局は
従来の技術と同じことになってしまい、エッチング堆積
膜のすべてを充分に除去するとなればヴィア接続部分で
の腐蝕が進行してしまい、逆に、ヴィア接続部分での腐
蝕を抑制するとなるとエッチング堆積膜の充分な除去が
できなくなってしまうのである。
【0087】このような理由により、ヴィアホール内に
残留したエッチング堆積膜のすべてを充分良好に除去
し、かつ、下層配線である配線パターンのヴィア接続部
分での腐食をも有効に回避するためには、ステップS1
2による高濃度の洗浄薬液での洗浄とステップS13に
おける低濃度の洗浄薬液での洗浄とのハイブリッド方式
が是非とも必要となっているのである。
【0088】ところで、ステップS12における高濃度
の洗浄薬液による洗浄の工程の前に、ステップS11に
おける低濃度の洗浄薬液による洗浄の工程を導入してい
るのは次の理由による。
【0089】もし仮に、ステップS11を省略して、い
きなりステップS12の高濃度の洗浄薬液による洗浄工
程から洗浄を開始してしまうとすると、エッチング堆積
膜14を完全に除去するためには相当に長時間(3分以
上)の洗浄処理が必要となる。そして、それだけにとど
まらず、ヴィアホールサイズについてのドライエッチン
グ時と洗浄工程時との間の寸法変換差を限度以上に大き
くしてしまうという設計面での問題が発生することとな
る。
【0090】このような不都合を回避するために、ま
ず、ステップS11において低濃度の洗浄薬液による洗
浄を実行し、次いで、ステップS12において高濃度の
洗浄薬液による洗浄を実行することとしている。
【0091】なお、図1(d)では腐蝕15を図示して
いるが、これはきわめてわずかなものにすぎず、ヴォイ
ド発生を加速するようなものではなかった。
【0092】上記の例では、フッ化アンモニウム含有量
について、低濃度の洗浄薬液の場合は1重量%を例にあ
げ、高濃度の洗浄薬液の場合は8重量%を例にあげた
が、これらの数値はあくまで好適な一例としてあげたも
のにすぎず、本発明はなんらそれに限定される必要性は
ない。この好適例を基準に、広くは±50%程度のマー
ジンが、より好ましくは±30%程度のマージンがある
ものと考えてよいものである。
【0093】そして、上記の例であげた薬液洗浄や薬液
振り切りの処理時間についての具体的な数値も一例であ
るにすぎず、本発明はなんらそれに限定される必要性は
ない。フッ化アンモニウム含有量を1重量%と8重量%
とする場合でも、上記の例示の処理時間に対してプラス
側とマイナス側とにそれぞれある大きさのマージンが許
容されるべきである。また、フッ化アンモニウム含有量
を変化させた場合には、その含有量に応じて処理時間は
調整されるものである。
【0094】上記では、二層の配線層の場合について触
れただけであるが、本実施の形態1の技術は、三層以上
の配線層の場合にも適用できることはいうまでもない。
【0095】以上、実施の形態1について詳しく説明し
てきたが、本実施の形態1の技術の中核は次の点にある
と考えられる。すなわち、二層以上の配線層からなる電
子デバイスにおいて、下層配線上に堆積した絶縁膜をド
ライエッチング技術を用いてエッチングすることによっ
て下層配線を上層配線に電気的に接続するためのヴィア
ホールを形成する工程でヴィアホール内部に残存するエ
ッチング堆積膜を、同一半導体洗浄装置を用いてフッ化
アンモニウム含有量が多い高濃度の洗浄薬液、フッ化ア
ンモニウム含有量が少ない低濃度の洗浄薬液をこの順に
用いながら洗浄開始から終了まで連続して除去処理する
ことにより、後の水洗浄工程における洗浄薬液の希釈に
起因する配線材料の腐食を抑制するものであり、電子デ
バイスの信頼性を高めることができる。
【0096】(実施の形態2)図4は実施の形態2の電
子デバイスの製造方法を順を追って説明するための断面
拡大モードでの工程フロー図、図5は電子デバイスの製
造方法における洗浄工程のフロー図である。
【0097】図4(a)に示すように、下地基板41上
に下層配線となるべきアルミニウム合金の膜をスパッタ
法を用いて堆積し、次いでリソグラフィー技術とメタル
ドライエッチング技術を用いて配線パターン42を形成
する。
【0098】次に、図4(b)に示すように、アルミニ
ウム合金の配線パターン42上にプラズマ化学的気相蒸
着法を用いて絶縁膜43を堆積し、絶縁膜43の上部を
化学的機械的研磨技術を用いて平坦化する。
【0099】次に、図4(c)に示すように、下層配線
と上層配線を電気的に接続するヴィアを作る前提となる
ヴィアホール40を形成するために、レジスト(図示せ
ず)をマスクにしてドライエッチング技術を用いて絶縁
膜43をエッチングしてヴィアホール40を形成する。
このときに、ヴィアホール40の底部および側壁にエッ
チング堆積膜44が堆積する。
【0100】次に、エッチング堆積膜44を除去するた
めの洗浄工程を実行する。この洗浄工程において、本実
施の形態2では、フッ化アンモニウムの含有量が少ない
低濃度の洗浄薬液と、フッ化アンモニウムの含有量が多
い高濃度の洗浄薬液と、洗浄有効成分を含まないが腐蝕
抑制作用をもつ洗浄薬液の3種類の洗浄薬液を用いる。
そのような洗浄薬液の具体例として、低濃度の洗浄薬液
にはフッ化アンモニウム含有量が1重量%のものを用
い、高濃度の洗浄薬液にはフッ化アンモニウム含有量が
8重量%のものを用いた。洗浄有効成分を含まないが腐
蝕抑制作用をもつ洗浄薬液については、後述する。
【0101】実施の形態1において説明したのと同様
に、低濃度の洗浄薬液は、エッチング堆積膜44に対す
る除去作用が弱いのであるが、ヴィアホール内に残留し
た場合において、その後の水洗浄工程では配線パターン
42に対する腐蝕性は低いという特性をもっており、一
方、高濃度の洗浄薬液は、エッチング堆積膜44に対す
る除去作用が強いのであるが、ヴィアホール内に残留し
た場合において、その後の水洗浄工程では配線パターン
42に対する腐蝕性は高いという特性をもっている。
【0102】次に、洗浄有効成分を含まないが腐蝕抑制
作用をもつ洗浄薬液についてであるが、この腐蝕抑制作
用をもつ洗浄薬液は、エッチング堆積膜44に対する除
去作用を有していないが、後の水洗浄工程において配線
パターン42を腐蝕させない性質をもつものである。こ
の洗浄有効成分を含まないが腐蝕抑制作用をもつ洗浄薬
液は、上記の実施の形態1におけるステップS13での
低濃度の洗浄薬液の代わりに用いるものである。
【0103】洗浄有効成分を含まないが腐蝕抑制作用を
もつ洗浄薬液において添加される有機溶剤には、次のよ
うなものがある。
【0104】すなわち、アミド類として、ホルムアミ
ド、N‐メチルホルムアミド、N‐ジメチルホルムアミ
ド、N‐ジメチルアセトアミド、N‐メチルピロリドン
などがあげられる。
【0105】アルコール類として、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、エチレングリコールなどがあ
げられる。
【0106】エステル類として、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどがあげら
れる。
【0107】グリコールエーテル類として、エチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテルなどがあげられる。
【0108】ニトリル類として、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル、ブチロニトリルなどがあげられる。
【0109】その他として、γ‐ブチロラクトンなどの
ラクトン類もある。
【0110】有機溶剤の濃度については、1〜60重量
%が好ましく、さらに好ましくは5〜50重量%であ
る。
【0111】次に、図4(c)の状態の電子デバイスに
対する洗浄工程について、図5のフロー図に基づいて具
体的に詳しく説明する。
【0112】第1のステップS21において、フッ化ア
ンモニウム含有量が1重量%の低濃度の洗浄薬液を用い
て、23℃で14分間洗浄した。
【0113】次いで、第2のステップS22において、
フッ化アンモニウム含有量が8重量%の高濃度の洗浄薬
液を用いて、23℃で1分間洗浄した。
【0114】次いで、第3のステップS23において、
洗浄有効成分を含まないが腐蝕抑制作用をもつ洗浄薬液
を用いて、5分間洗浄した。
【0115】以上のステップS21,S22,S23
は、同一の半導体洗浄装置を用いて実質的に途切れるこ
となく連続的に実行した。
【0116】その後、第4のステップS24において、
基板を1500回転/分で1分間回転させることによ
り、残留薬液を除去した。
【0117】そして、第5のステップS25において、
純水を用いて2分間洗浄した。
【0118】最後に、第6のステップS26において、
乾燥を行った。これによって、洗浄工程を終了させた。
【0119】図4(d)は、洗浄工程終了後における電
子デバイスの様子を示す断面図である。エッチング堆積
膜44が完全に除去されている。
【0120】上記のように作製された電子デバイスを、
雰囲気温度175℃で、1000時間にわたって保管
し、その後のヴィア抵抗上昇率を測定した。その結果、
ヴィア抵抗上昇率を1%以下に抑制できることがわかっ
た。そして、アルミニウム合金の下層配線の配線パター
ン42のヴィア接続部分には腐食が実質的に全く生じて
いないことがわかった。
【0121】なお、ステップS22における高濃度の洗
浄薬液による洗浄の工程の前に、ステップS21におけ
る低濃度の洗浄薬液による洗浄の工程を導入したのは、
実施の形態1の場合と同様の理由による。すなわち、時
間短縮と、ヴィアホールサイズについてのドライエッチ
ング時と洗浄工程時との間の寸法変換差を許容範囲内に
収めるためである。
【0122】また、処理時間や含有量についての具体的
数値の取り扱いについては、実施の形態1で述べたのと
同様である。特に、フッ化アンモニウム含有量を変化さ
せた場合には、その含有量に応じて処理時間は調整され
るものである。
【0123】上記では、二層の配線層の場合について触
れただけであるが、本実施の形態2の技術は、三層以上
の配線層の場合にも適用できることはいうまでもない。
【0124】以上、実施の形態2について詳しく説明し
てきたが、本実施の形態2の技術の中核は次の点にある
と考えられる。すなわち、二層以上の配線層からなる電
子デバイスにおいて、下層配線上に堆積した絶縁膜をド
ライエッチング技術を用いてエッチングすることによっ
て下層配線を上層配線に電気的に接続するためのヴィア
ホールを形成する工程でヴィアホール内部に残存するエ
ッチング堆積膜を、同一半導体洗浄装置を用いてフッ化
アンモニウムを含む洗浄薬液(好ましくは、含有量が少
ない低濃度の洗浄薬液と含有量が多い高濃度の洗浄薬液
との組み合わせ)、洗浄有効成分を含まないが腐蝕抑制
作用をもつ洗浄薬液をこの順に用いながら洗浄開始から
終了まで連続して除去処理することにより、後の水洗浄
工程における洗浄薬液の希釈に起因する配線材料の腐食
を抑制するものであり、電子デバイスの信頼性を高める
ことができる。
【0125】
【発明の効果】以上のように、電子デバイスの製造方法
についての本発明によれば、ヴィアホール形成時におけ
るエッチングによって生じたエッチング堆積膜の除去に
際して、エッチング堆積膜を充分良好に除去することが
できながら、下層配線におけるヴィア接続部分の腐食を
有効に低減し、もって多層配線構造の電子デバイスの信
頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の電子デバイスの製造
方法を順を追って説明するための断面拡大モードでの工
程フロー図
【図2】 実施の形態1の電子デバイスの製造方法にお
ける洗浄工程のフロー図
【図3】 実施の形態1の場合のヴィア抵抗上昇率の時
間依存性の一例を示す特性図
【図4】 本発明の実施の形態2の電子デバイスの製造
方法を順を追って説明するための断面拡大モードでの工
程フロー図
【図5】 実施の形態2の電子デバイスの製造方法にお
ける洗浄工程のフロー図
【図6】 本発明者らが新たに知見するに至った洗浄薬
液の希釈倍率とエッチングレートとの関係を示す特性図
【図7】 従来の技術の電子デバイスの製造方法を順を
追って説明するための断面拡大モードでの工程フロー図
【図8】 従来の技術の電子デバイスの製造方法におけ
る配線最終構造と不良ヴィアの断面図
【符号の説明】
10,40…ヴィアホール 11,41…下地基板 12,42…配線パターン(下層配線) 13,43…絶縁膜 14,44…エッチング堆積膜 15…腐食
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 七宝 修 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 百島 孝 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 松本 晋 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 5F033 KK08 QQ09 QQ11 QQ19 QQ37 QQ48 QQ92 SS15 WW04 XX09 XX18 5F043 AA29 BB27 DD23 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下層配線上に絶縁膜を堆積し、エッチン
    グにより前記絶縁膜にヴィアホールを形成し、前記ヴィ
    アホールに残存するエッチング堆積膜を洗浄薬液を用い
    て除去し、前記ヴィアホール内にヴィアを形成した後に
    前記絶縁膜上に上層配線を堆積する電子デバイスの製造
    方法において、 前記エッチング堆積膜の除去工程で、洗浄有効成分の含
    有量が多い高濃度の洗浄薬液と洗浄有効成分の含有量が
    少ない低濃度の洗浄薬液とをこの順に用いて前記エッチ
    ング堆積膜の除去処理を行うことを特徴とする電子デバ
    イスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記高濃度の洗浄薬液での前記エッチン
    グ堆積膜の除去処理と前記低濃度の洗浄薬液での前記エ
    ッチング堆積膜の除去処理とを同一の半導体洗浄装置を
    用いて連続的に行うことを特徴とする請求項1に記載の
    電子デバイスの製造方法。
  3. 【請求項3】 下層配線上に絶縁膜を堆積し、エッチン
    グにより前記絶縁膜にヴィアホールを形成し、前記ヴィ
    アホールに残存するエッチング堆積膜を洗浄薬液を用い
    て除去し、前記ヴィアホール内にヴィアを形成した後に
    前記絶縁膜上に上層配線を堆積する電子デバイスの製造
    方法において、 前記エッチング堆積膜の除去工程で、洗浄有効成分の含
    有量が多い高濃度の洗浄薬液と洗浄有効成分を含まない
    が腐蝕抑制作用をもつ洗浄薬液とをこの順に用いて前記
    エッチング堆積膜の除去処理を行うことを特徴とする電
    子デバイスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記高濃度の洗浄薬液での前記エッチン
    グ堆積膜の除去処理と前記腐蝕抑制作用をもつ洗浄薬液
    での前記エッチング堆積膜の除去処理とを同一の半導体
    洗浄装置を用いて連続的に行うことを特徴とする請求項
    3に記載の電子デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記エッチング堆積膜の除去工程で、前
    記高濃度の洗浄薬液での前記エッチング堆積膜の除去処
    理に先立って洗浄有効成分の含有量が少ない低濃度の洗
    浄薬液での前記エッチング堆積膜の除去処理を行うこと
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記
    載の電子デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記各洗浄薬液の洗浄有効成分をフッ化
    アンモニウムとする請求項1から請求項5までのいずれ
    かに記載の電子デバイスの製造方法。
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