JP2001229385A - 画像処理装置、それを用いた廃棄物処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを記録した媒体 - Google Patents
画像処理装置、それを用いた廃棄物処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを記録した媒体Info
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- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
Abstract
処理を自動化することが可能な廃棄物処理装置を提供す
ること。 【解決手段】 粗破砕された破砕片を撮像する画像入力
部14と、画像入力部14によって撮像された破砕片の
画像データに基づいて、樹脂候補片および樹脂候補外片
を判別する画像処理装置20と、画像処理装置20によ
って樹脂候補片と判別された破砕片の比重に基づいて、
再生利用できる樹脂を含む破砕片を選別する再生樹脂候
補部材選別部31とを含む。画像処理装置20が樹脂候
補片および樹脂候補外片を判別するので、破砕片を自動
的に判別することが可能となる。また、画像処理装置2
0による画像処理によって判別するので、判別処理に要
する時間およびコストを削減することが可能となる。
Description
物を処理する技術に関し、特に、廃棄物を粗破砕して得
られた金属および樹脂の混在物から樹脂片を分別する画
像処理装置、それを用いた廃棄物処理装置、画像処理方
法および画像処理プログラムを記録した媒体に関する。
に含まれる樹脂系廃棄物の割合が増加の一途を辿り、そ
れらが環境に及ぼす影響が問題となってきている。現
在、鉄、銅またはアルミニウムなどの金属類は、90%
以上の割合で再資源化されているのに対し、樹脂は未だ
ほとんど再利用されずに埋め立て処理されているのが現
状である。
部品の割合(重量比)を示す図である。図14に示すよ
うに、家電機器の樹脂部品の割合は多いもので重量比に
して約40%程度あり、家電機器における体積比ではさ
らにその比率が大きくなる。また、樹脂部品と金属部品
との接続は、ネジまたはスナップフィット等でなされる
が、その接続部の占める割合は小さい。
続部を除く単一の樹脂で構成される部品の重量比率は破
砕前の樹脂製部品の割合とほぼ等しく、接続部を除く単
体樹脂で構成される破砕片のみを再資源に利用するだけ
でも非常に有効であることが分かった。また、2001
年施行予定の家電リサイクル法もその背景から制定さ
れ、廃家電の再資源化率を向上させるためには現在再利
用されていない樹脂に関しても、その再利用を実現する
必要がある。
び廃棄処理する際、回収された製品形状をそのまま用い
ると材料の混在や廃棄場所の使用効率低下等の問題が生
じるため、廃棄物に破砕等の処理を施してある程度サイ
ズを小さくしている。また、廃棄物を再利用および再資
源化の1つであるマテリアルリサイクルに用いるには、
同材質の部品毎に分別する必要がある。
する方法として、製品組立の逆順に製品を解体して部品
毎に分別する方法がある。しかし、この方法を自動化す
るためには、製品の組立順序および製品解体順序を知
り、さらに組立工程を逆に行なう装置が製品毎に必要と
なる。この分別の自動化が不可能な場合には人手によっ
て行なわなければならないので、その所要時間およびコ
ストが大きくなる。
法として、破砕機によってある程度大きなサイズに粗破
砕した後、さらに細かく破砕した破砕片に対して磁気選
別および比重選別を行ない、主として金属片を再資源化
している。このとき、他の部品が混じり合わない程度に
細かく破砕した方が金属類を多く取り出すことができる
ため、廃棄物をできるだけ細かく細破砕している。
再利用に関するものとして、特開平8−47927号公
報に開示された発明がある。この特開平8−47927
号公報に開示された廃棄物処理方法は、廃棄物を破砕処
理して得られた金属とプラスチックとの破砕片混合物を
まず金属分別装置にかけて鉄系と非鉄系とに分け、この
後プラスチック分別装置にかけてプラスチックを複数種
類に分別するものである。金属分別のうち、鉄系金属の
分別には磁気選別機を使用する。また、非鉄系金属には
強力な磁気選別機と渦電流選別機とを組み合わせて使用
する。廃棄物から金属が分別された後、プラスチックの
低温での脆化特性を利用してさらに細かく破砕し、比重
差を用いた分別や静電分離によってプラスチックを種類
別に分別する。
7927号公報に開示された廃棄物処理方法は、上述し
たように、鉄、銅またはステンレス等の金属を分別した
後に樹脂を選別するものである。すなわち、鉄系金属を
磁気選別するために廃棄物をある程度小さな破砕片に破
砕した後、さらに強力な磁気および渦電流を用いて非鉄
金属の選別処理が行なわれる。ある程度小さく破砕され
た破砕片から金属が取り除かれた後に、樹脂とその他の
混合破砕片群からリサイクル対象物が取り除かれる処理
が行なわれる。
番で選別するには、それぞれが混じり合わない程度に小
さく破砕しておく必要がある。この処理方法において
は、1次破砕で廃棄物が100mm程度に破砕され、2
次破砕で50mm程度に破砕される。また、樹脂につい
ては脆化特性を用いてさらに破砕された後に比重差を用
いた分別や静電分離が利用される。このように、小さく
破砕された廃棄物からマテリアルリサイクル可能な樹脂
を回収し、材質毎に分別するためには磁気選別機や比重
選別機等の高価な装置が必要であり、分別に要する時間
およびコストが大きくなるという問題点があった。
されたものであり、第1の目的は、再利用可能な樹脂を
含む破砕片を自動的に判別することが可能な画像処理装
置、その方法およびそのプログラムを記録した媒体を提
供することである。
砕片の分別に要する時間およびコストを削減することが
可能な廃棄物処理装置を提供することである。
砕片の分別および処理を自動化することが可能な廃棄物
処理装置を提供することである。
ば、画像処理装置は、粗破砕された破砕片の画像データ
から輪郭形状を抽出するための輪郭形状抽出手段と、破
砕片の画像データから形状特徴を抽出するための形状特
徴抽出手段と、輪郭形状抽出手段によって抽出された輪
郭形状および形状特徴抽出手段によって抽出された形状
特徴に基づいて、樹脂候補片を判別するための判別手段
とを含む。
出された輪郭形状および形状特徴抽出手段によって抽出
された形状特徴に基づいて、樹脂候補片を判別するの
で、破砕片を自動的に判別することが可能となる。
段によって抽出された輪郭形状に基づいて、樹脂候補片
の形状特徴を判別するための樹脂判別手段と、形状特徴
抽出手段によって抽出された形状特徴に基づいて、樹脂
候補外片を判別するための非樹脂判別手段とを含む。
徴を判別し、非樹脂判別手段によって樹脂候補外片の形
状特徴を判別するので、破砕片の判別を的確に行なうこ
とが可能となる。
部品の形状特徴を格納するための形状特徴格納手段を含
み、非樹脂判別手段は、形状特徴格納手段に格納された
部品の形状特徴を参照して樹脂候補外片を判別する。
納された部品の形状特徴を参照して樹脂候補外片を判別
するので、破砕片に含まれる半導体部品やコネクタ等の
部品を判別することが可能となり、樹脂候補外片の判別
がさらに容易に行なえるようになる。
形状抽出手段によって抽出された輪郭形状からクラック
またはバリを検出して樹脂候補片を判別する。
るクラックまたはバリを検出して樹脂候補片を判別する
ので、的確に判別が行なえるようになる。
形状抽出手段によって抽出された輪郭形状に対して膨張
処理および収縮処理を行なってクラックまたはバリを検
出して樹脂候補片を判別する。
て膨張および収縮という簡単な処理を行なうことによっ
て樹脂候補片を判別するので、樹脂候補片の判別に要す
る時間を短縮することが可能となる。
破砕片を撮像するための撮像手段と、撮像手段によって
撮像された破砕片の画像データに基づいて、樹脂候補片
および樹脂候補外片を判別するための画像処理手段と、
画像処理手段によって樹脂候補片と判別された破砕片の
比重に基づいて、再生利用できる樹脂を含む破砕片を選
別するための選別手段とを含む。
た破砕片の画像データに基づいて、樹脂候補片および樹
脂候補外片を判別するので、破砕片を自動的に判別する
ことが可能となる。また、画像処理手段による画像処理
によって判別するので、判別処理に要する時間およびコ
ストを削減することが可能となる。
砕された破砕片の画像データから輪郭形状を抽出するた
めの輪郭形状抽出手段と、破砕片の画像データから形状
特徴を抽出するための形状特徴抽出手段と、輪郭形状抽
出手段によって抽出された輪郭形状および形状特徴抽出
手段によって抽出された形状特徴に基づいて、樹脂候補
片を判別するための判別手段とを含む。
出された輪郭形状および形状特徴抽出手段によって抽出
された形状特徴に基づいて、樹脂候補片を判別するの
で、破砕片を的確に判別することが可能となる。
抽出手段によって抽出された輪郭形状に基づいて、樹脂
候補片の形状特徴を判別するための樹脂判別手段と、形
状特徴抽出手段によって抽出された形状特徴に基づい
て、樹脂候補外片を判別するための非樹脂判別手段とを
含む。
徴を判別し、非樹脂判別手段によって樹脂候補外片の形
状特徴を判別するので、破砕片の判別をさらに的確に行
なうことが可能となる。
理方法は、粗破砕された破砕片の画像データから輪郭形
状を抽出するステップと、破砕片の画像データから形状
特徴を抽出するステップと、抽出された輪郭形状および
形状特徴に基づいて、樹脂候補片を判別するステップと
を含む。
いて、樹脂候補片を判別するので、破砕片を自動的に判
別することが可能となる。
ュータに画像処理方法を実行させるためのプログラムを
記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、画
像処理方法は、粗破砕された破砕片の画像データから輪
郭形状を抽出するステップと、破砕片の画像データから
形状特徴を抽出するステップと、抽出された輪郭形状お
よび形状特徴に基づいて、樹脂候補片を判別するステッ
プとを含む。
いて、樹脂候補片を判別するので、破砕片を自動的に判
別することが可能となる。
ける廃棄物処理装置の処理を模式的に示すブロック図で
ある。市場から回収された廃棄物は、図示しない1次破
砕(粗破砕)部において1次破砕され、コンベアに載せ
られて順次運ばれてくる。この1次破砕片群301に
は、樹脂が大部分を占め樹脂以外の小さな物質が付着し
た小非樹脂片付樹脂候補片302と、樹脂のみからなる
樹脂片303と、樹脂を含まない樹脂候補外片304
と、樹脂に樹脂以外の大きな物質が付着した大非樹脂片
付樹脂候補片305とが含まれる。
は複数台のカメラ)14によって撮像された1次破砕片
群301の画像データを入力し、それを画像処理により
解析することによって、1次破砕片群301を樹脂候補
外片304および樹脂候補片309に分別する。分別さ
れた樹脂候補外片304は、図示しない2次破砕(細破
砕)部へ搬送されて細破砕される。また、樹脂候補片3
09は再生樹脂候補部材選別部31へ搬送されて、小非
樹脂片付樹脂候補片302、樹脂片303および大非樹
脂片付樹脂候補片305に分別される。
生樹脂ストックヤードへ搬送されて再利用される。ま
た、分別された小非樹脂片付樹脂候補片302は、図示
しない非樹脂部除去処理ストックヤードへ搬送される。
この非樹脂部除去処理ストックヤードへ搬送された小非
樹脂片付樹脂候補片302は、異物除去処理が施された
後再生樹脂ストックヤードへ搬送されて再利用される。
また、分別された大非樹脂片付樹脂候補片305は、2
次破砕部へ搬送されて細破砕される。
処理対象として廃家電を1次破砕した後の破砕片を想定
している。この1次破砕のための破砕装置は、廃家電を
処理するのに通常用いられる剪断機のうち、油圧駆動式
の二軸の剪断式破砕機を用いるものとする。また、破砕
機によって破砕された破砕片のサイズは、5cm〜30
cm程度の目視でも判別可能な大きさを想定する。
処理装置20の機能的構成の概略を示すブロック図であ
る。この画像処理装置20は、画像入力部14を介して
入力された画像から破砕片の輪郭形状を抽出する輪郭形
状抽出部21と、形状特徴DB(データ・ベース)30
を参照することにより、画像から形状特徴を抽出する形
状特徴抽出部22と、形状特徴抽出部22によって抽出
された形状特徴に基づいて、樹脂候補外片304および
樹脂候補片309を判別する判別部23とを含む。ま
た、判別部23は、形状特徴DB30に登録された非樹
脂部品の形状を参照して、破砕片の画像に含まれる非樹
脂部品を判別する非樹脂部品登録形状判別部24と、破
砕片の画像に含まれる樹脂の形状特徴を判別する樹脂形
状特徴判別部25とを含む。
報を説明するための図である。形状特徴DB30には、
樹脂の形状特徴抽出アルゴリズムと、明らかに樹脂とは
異なる金属部品、金属と樹脂との接続部またはモータな
どの標準部品等の形状特徴データ、判別基準となるパラ
メータおよび閾値等の情報とが保持されており、短時間
で樹脂候補を選別するために利用される。
れた材質判別のための形状特徴と、部品判別のための形
状特徴とを示している。たとえば、樹脂を判別するため
の形状特徴として、クラックやバリが規定されている。
また、基板を判別するための形状特徴として、基板に搭
載されたIC(Integrated Circuit)部品やコネクタ
の幾何形状が規定されている。また、ネジを判別するた
めの形状特徴として、ネジの幾何形状が規定されてい
る。
に規定された幾何情報を示しており、判別対象のキーワ
ード、判別のための抽出情報、および判別のための閾値
情報としての大きさが規定されている。たとえば、判別
対象がネジ(部品)であるか否かを判別する場合には、
形状特徴DB30を参照して判別対象キーワードが“ネ
ジ”である項目を検索し、その判別対象“ネジ”が有す
る抽出情報“円弧(円)”および“直線”を“ネジ”を
構成する要素とする。すなわち、画像が“円弧”とその
中心位置で交差する“直線”によって構成されているか
否かによって、判別対象が“ネジ”であるか否かを判別
する。そのとき、閾値情報である“半径”および“長
さ”が参照されて、その閾値内であるか否かも判断基準
となる。
かを判別する場合には、形状特徴DB30を参照して判
別対象キーワードが“基板”である項目を検索し、その
判別対象“基板”が有する抽出情報“長方形”を“基
板”を構成する要素とする。すなわち、画像が“長方
形”によって構成されるICチップを含んでいるか否か
によって、判別対象が“基板”であるか否かを判別す
る。そのとき、閾値情報である“縦、横の長さ”が参照
されて、その閾値内であるか否かも判断基準となる。
かを判別する場合には、判別情報として幾何情報ではな
く、判別対象にその材質の部品が有する特徴である“ク
ラック”や“バリ”を構成要素とする。すなわち、形状
特徴DB30を参照して判別対象キーワードが“樹脂”
である項目を検索すると、その判別対象“樹脂”が有す
る抽出情報によって樹脂の特徴を画像処理により抽出す
ることが分かる。そのとき、“膨張率”、“収縮率”お
よび“アスペクト比”が参照されて、画像処理により
“クラック”や“バリ”の検出が行われる。
報として幾何形状で表すことが不可能な場合には、形状
そのものの画像データを判別情報として保持するように
しても良い。
処理装置の処理手順を説明するためのフローチャートで
ある。まず、輪郭形状抽出部21は、画像入力部14に
よって撮像された画像データを入力し、形状特徴抽出の
ための準備として輪郭形状を抽出する(S1)。輪郭形
状抽出部21は、画像入力部14(1台または複数台設
置されたカメラ)によって撮像された画像データから、
対象物体以外の色をした部分を背景として取り除く。こ
の背景除去においては、色情報の統計処理により画像全
体に対する明度のヒストグラムが算出され、ヒストグラ
ムを2分する明度値が決定される。そして、その値を閾
値として二値化処理を行って物体と背景とが切り分けら
れ、画像から背景を取り除き輪郭線を抽出する処理が行
われる。
物体の画像全体または部分に対して、明度のヒストグラ
ム、平均値および標準偏差を算出し、色情報の統計量を
算出する。そして、ある閾値を境界として画像を二値化
することにより、物体内部の形状を抽出する。そして、
輪郭形状抽出部21は、二値化された物体の形状を収
縮、膨張、膨張、収縮を行い、微小領域を除去する。
出部21によって抽出された物体の輪郭(領域輪郭の点
列)に対して、円弧や直線等の幾何形状解析を行い、円
や直方体等の幾何形状を検出する(S2)。この検出方
法としては、“「画像処理工学」共立出版:谷口編、8
章”に記載された解析方法を使用する。なお、詳細はこ
の文献を参照されたい。
形状特徴DB30に格納された部品材料の形状特徴を参
照し、その抽出情報と形状特徴抽出部22によって抽出
された幾何形状とが一致し、かつ閾値(大きさ)の範囲
内であるか否かを判定することにより、ネジ、ボルトま
たはナット等の標準部品、基板、またはモータ等の形状
特徴が破砕片に含まれているか否かを判定する(S
3)。これらの形状特徴(非樹脂形状)が破砕片に含ま
れていると判定された場合には(S3,Yes)、その
破砕片を樹脂候補外片304と判定して2次破砕部32
へ搬送する(S4)。
いと判定された場合には(S3,No)、樹脂形状特徴
判別部25は、破砕樹脂片の特徴であるクラックまたは
バリが存在するか否かを判定する(S5)。樹脂形状特
徴判別部25は、破砕片にクラックまたはバリが存在す
ると判定した場合には(S5,Yes)、その破砕片を
樹脂候補片309と判定して再生樹脂候補部材選別部3
1へ搬送する(S6)。また、樹脂形状特徴判別部25
は、破砕片にクラックおよびバリが存在しないと判定し
た場合は(S5,No)、その破砕片を樹脂候補外片3
04と判定して2次破砕部32へ搬送する(S4)。続
く破砕片の判別を行なう場合には(S7,Yes)、ス
テップS1へ戻って処理を繰り返す。
さらに詳細に説明するためのフローチャートである。ま
ず、樹脂形状特徴判別部25は、輪郭形状抽出部21に
よって抽出された輪郭形状から破砕片の輪郭線を抽出す
る(S11)。図6は、輪郭線が抽出された破砕片の一
例を示す図である。図6に示すように、破砕片61に鋭
く切り込まれた部分であるクラックが含まれている。
徴DB30に保持されている膨張率および収縮率を参照
し、破砕片の輪郭線に対し膨張処理および収縮処理を行
ない(S12)、元の画像と膨張処理および収縮処理を
行なった後の画像とを比較してクラックまたはバリを検
出する(S13)。
である。図7(a)に示す破砕片61の原画像が入力さ
れると、その原画像を所定の膨張率で膨張させることに
より、図7(b)に示すように膨張処理した輪郭線71
が得られる。膨張処理して得られた画像に対して、さら
に所定の収縮率(上記所定の膨張率の逆数)で収縮処理
を施すことによってクラックが除去された輪郭線が得ら
れる。図7(c)に示すように、クラックが除去された
輪郭線と原画像の輪郭線61との差分を検出することに
よって、原画像にクラックがあるか否かが判定される。
を具体的に説明する。横軸をX座標とし、縦軸をY座標
とすると、座標(X,Y)=(i,j)にある画素をG
ijと表わすことができる。“1−画素”とは、その画
素のビットが立っている状態であり、Gij=1で表わ
される。また、“0−画素”とは、その画素のビットが
立っていない状態であり、Gij=0で表わされる。ま
た、“4−近傍”とは、図8に示すようにある画素81
に注目した時、その上下左右の隣り合う画素82を指す
こととする。このとき、画像の膨張アルゴリズムは、次
式によって表わされる。
す図である。図9(a)に示す原画像83に対して膨張
処理を施すことによって、図9(b)に示すように検出
したいクラックが消滅した画像84が得られる。さら
に、図9(b)に示す画像84に収縮処理を施すことに
よって、クラックが消滅したまま画像が収縮され、残り
の部分は元の原画像83の輪郭に復元される。図9
(a)に示す原画像83と、図9(c)に示すクラック
が除去された画像85とを論理演算することによって、
図9(d)に示すようにクラックを検出することができ
る。
には、逆に先に原画像に収縮処理を施し、さらに膨張処
理を施すことによって細かく突き出たバリの部分を平滑
化して消滅させることができる。このようにして得られ
た画像と、原画像とを論理演算することによって、バリ
を検出することができる。膨張率および収縮率は、検出
したいクラックおよびバリの大きさに依存するため、形
状特徴DB30に保持される閾値(大きさ)を変更する
ことによって対応することができる。また、認識する樹
脂の大きさに対するクラックまたはバリの大きさの割合
を閾値としてルール化し、形状特徴DB30に蓄積する
ことも可能である。また、クラックまたはバリを検出す
る都度、その閾値を与えるようにしても良い。
像処理装置の外観例を示す図である。この画像処理装置
は、コンピュータ本体1、グラフィックディスプレイ装
置2、FD(Floppy Disk)4が装着されるFDドライ
ブ3、キーボード5、マウス6、CD−ROM(Compac
t Disc-Read Only Memory)8が装着されるCD−R
OM装置7、通信モデム9およびカメラ等によって構成
される画像入力部14を含む。
はCD−ROM8等の記憶媒体によって供給される。画
像処理プログラムはコンピュータ本体1によって実行さ
れ、操作者はグラフィックディスプレイ装置2を見なが
らキーボード5またはマウス6を操作することによって
画像処理の制御を行なう。また、画像処理プログラムは
他のコンピュータより通信回線を経由し、通信モデム9
を介してコンピュータ本体1に供給されてもよい。
像処理装置の構成例を示すブロック図である。図10に
示すコンピュータ本体1は、CPU(Central Process
ingUnit)10、ROM(Read Only Memory)11、R
AM(Random Access Memory)12およびハードディ
スク13を含む。CPU10は、グラフィックディスプ
レイ装置2、FDドライブ3、キーボード5、マウス
6、CD−ROM装置7、通信モデム9、ROM11、
RAM12またはハードディスク13との間でデータを
入出力しながら処理を行う。磁気テープ4またはCD−
ROM8に記録された画像処理プログラムは、CPU1
0によって磁気テープ装置43またはCD−ROM装置
47を介して一旦ハードディスク13に格納される。C
PU10は、ハードディスク13から適宜画像処理プロ
グラムをRAM12にロードして実行することによって
画像処理が行なわれる。
装置20によって樹脂候補片309と判定された破砕片
に対して、樹脂片303、小非樹脂片付樹脂候補片30
2および大非樹脂片付樹脂候補片305の選別を行な
う。再生樹脂候補部材選別部31は、樹脂の形状特徴以
外の物性特徴、たとえば比重により選別するとすれば、
各破砕片の体積および質量を計測する。複数のカメラに
よって破砕片を撮像し、その画像からかなり精度の良い
立体を復元することができるので、この復元された立体
を利用して体積を計測することができる。なお、立体の
復元については、上述した文献に詳細に説明されてい
る。
ピックアップ装置によって樹脂候補片309をピックア
ップする際に、同時に樹脂候補片309の質量も計測す
る。再生樹脂候補部材選別部31は、このようにして計
測された体積および質量から比重を算出し、その比重に
よって樹脂候補片309を分別して再生樹脂ストックヤ
ード、非樹脂部除去処理ストックヤードまたは2次破砕
部32へ搬送する。なお、家電製品に用いられる金属材
料の比重は樹脂材料の比重の数倍と大きいため、閾値を
適度に設けることによって樹脂候補片309を選別する
ことができる。
はベルトコンベアによって搬送されるが、画像処理装置
によって画像処理する際には破砕片が重ならないように
することが必要である。そのため、図12に示すよう
に、粗破砕処理された破砕片群41がベルトコンベアに
よって搬送される際に、ふるい42によって重なりが除
去されて、画像入力部14の前を粗破砕片が1つずつ通
過するようにしている。ふるい42とベルトコンベアと
の隙間を変更可能な機構とし、曲面が多い形状の製品と
平面が多い形状の製品とで隙間を調節する。このように
して、破砕機から画像入力部14への破砕片の搬送に用
いられるベルトコンベアを、振動式のベルトコンベア等
にする必要がなくなる。
13に示すように予め磁気選別により鉄系金属を除去す
る前処理が施される。この処理によって、鉄系金属を含
む破砕片52が取り除かれ、画像処理装置20による対
象を非鉄金属等の非樹脂部を含む破砕片等53に減らす
ことができる。したがって、画像処理装置20による処
理負荷を軽減することができる。
における画像処理装置によれば、破砕片の輪郭形状から
樹脂の形状特徴であるクラックやバリを検出して樹脂候
補片を判別し、形状特徴DB30に格納された部品の形
状特徴に基づいて樹脂候補外片を判別するようにしたの
で、再利用可能な樹脂を含む破砕片を自動的に判別する
ことが可能となった。
置によれば、再生樹脂候補部材選別部31が、画像処理
装置20によって樹脂候補片であると判別された破砕片
を比重によってさらに分別するようにしたので、再利用
可能な樹脂を含む破砕片の分別および処理を自動化する
ことが可能となった。また、画像処理装置20によって
樹脂候補片であるか否かの判定を行なうので、再利用可
能な樹脂を含む破砕片の分別に要する時間およびコスト
を削減することが可能となった。
で例示であって制限的なものではないと考えられるべき
である。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請
求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味
および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図さ
れる。
の処理を模式的に示すブロック図である。
0の機能的構成の概略を示すブロック図である。
るための図である。
処理手順を説明するためのフローチャートである。
に説明するためのフローチャートである。
示す図である。
の外観例を示す図である。
の構成例を示すブロック図である。
示す図である。
ある。
を示す図である。
装置、3 FDドライブ、4 FD、5 キーボード、
6 マウス、7 CD−ROM装置、8 CD−RO
M、9 通信モデム、10 CPU、11 ROM、1
2 RAM、13ハードディスク装置、14 画像入力
部、20 画像処理装置、21 輪郭形状抽出部、22
形状特徴抽出部、23 判別部、24 非樹脂部品登
録形状判別部、25 樹脂形状特徴判別部、30 形状
特徴DB、31 再生樹脂候補部材選別部、32 2次
破砕部。
Claims (10)
- 【請求項1】 粗破砕された破砕片の画像データから輪
郭形状を抽出するための輪郭形状抽出手段と、 前記破砕片の画像データから形状特徴を抽出するための
形状特徴抽出手段と、 前記輪郭形状抽出手段によって抽出された輪郭形状およ
び前記形状特徴抽出手段によって抽出された形状特徴に
基づいて、樹脂候補片を判別するための判別手段とを含
む画像処理装置。 - 【請求項2】 前記判別手段は、前記輪郭形状抽出手段
によって抽出された輪郭形状に基づいて、樹脂候補片の
形状特徴を判別するための樹脂判別手段と、 前記形状特徴抽出手段によって抽出された形状特徴に基
づいて、樹脂候補外片を判別するための非樹脂判別手段
とを含む、請求項1記載の画像処理装置。 - 【請求項3】 前記画像処理装置はさらに、部品の形状
特徴を格納するための形状特徴格納手段を含み、 前記非樹脂判別手段は、前記形状特徴格納手段に格納さ
れた部品の形状特徴を参照して樹脂候補外片を判別す
る、請求項1記載の画像処理装置。 - 【請求項4】 前記樹脂判別手段は、前記輪郭形状抽出
手段によって抽出された輪郭形状からクラックまたはバ
リを検出して樹脂候補片を判別する、請求項2または3
記載の画像処理装置。 - 【請求項5】 前記樹脂判別手段は、前記輪郭形状抽出
手段によって抽出された輪郭形状に対して膨張処理およ
び収縮処理を行なってクラックまたはバリを検出して樹
脂候補片を判別する、請求項4記載の画像処理装置。 - 【請求項6】 粗破砕された破砕片を撮像するための撮
像手段と、 前記撮像手段によって撮像された前記破砕片の画像デー
タに基づいて、樹脂候補片および樹脂候補外片を判別す
るための画像処理手段と、 前記画像処理手段によって樹脂候補片と判別された破砕
片の比重に基づいて、再生利用できる樹脂を含む破砕片
を選別するための選別手段とを含む廃棄物処理装置。 - 【請求項7】 前記画像処理手段は、粗破砕された破砕
片の画像データから輪郭形状を抽出するための輪郭形状
抽出手段と、 前記破砕片の画像データから形状特徴を抽出するための
形状特徴抽出手段と、 前記輪郭形状抽出手段によって抽出された輪郭形状およ
び前記形状特徴抽出手段によって抽出された形状特徴に
基づいて、樹脂候補片を判別するための判別手段とを含
む、請求項6記載の廃棄物処理装置。 - 【請求項8】 前記判別手段は、前記輪郭形状抽出手段
によって抽出された輪郭形状に基づいて、樹脂候補片の
形状特徴を判別するための樹脂判別手段と、 前記形状特徴抽出手段によって抽出された形状特徴に基
づいて、樹脂候補外片を判別するための非樹脂判別手段
とを含む、請求項7記載の廃棄物処理装置。 - 【請求項9】 粗破砕された破砕片の画像データから輪
郭形状を抽出するステップと、 前記破砕片の画像データから形状特徴を抽出するステッ
プと、 前記抽出された輪郭形状および形状特徴に基づいて、樹
脂候補片を判別するステップとを含む画像処理方法。 - 【請求項10】 コンピュータに画像処理方法を実行さ
せるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能
な記録媒体であって、 前記画像処理方法は、粗破砕された破砕片の画像データ
から輪郭形状を抽出するステップと、 前記破砕片の画像データから形状特徴を抽出するステッ
プと、 前記抽出された輪郭形状および形状特徴に基づいて、樹
脂候補片を判別するステップとを含む、画像処理プログ
ラムを記録した記録媒体。
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-
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