JP2001229027A - クライアントプログラムのバージョン制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】インターネット等のようにクライアントコンピ
ュータが多数存在する環境におけるクライアントサーバ
システムにおいてクライアントプログラムのバージョン
管理は人的手段ではほとんど不可能である。また、古い
クライアントプログラムを使用してサーバにアクセスさ
れることを防ぐことができないため、無用な負荷がサー
バにかかるなどの悪影響があったり利用者がエラーに対
処できないことが予想される。 【解決手段】サーバプログラムとクライアントプログラ
ムの機能として予めバージョン制御機能を埋め込むこと
によって、サーバプログラムクライアントプログラムで
連携してクライアントプログラムのバージョンによる動
作制御を行い、サーバとの処理可否の制御および利用者
へのバージョンアップを促すメッセージ表示により、古
いプログラムからのサーバアクセスを制限する簡単な方
法を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はネットワークに接続
された複数のクライアントコンピュータと1台のサーバ
コンピュータを含む構成で、サーバコンピュータとクラ
イアントコンピュータとの通信においてバージョン情報
を交換することによりお互いの処理を制御し動作が保証
できないバージョンのプログラム同士の通信を防ぐ方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のクライアントサーバシステムでは
予めサーバプログラムのバージョンに対応したバージョ
ンのクライアントプログラムのみを配布するか、サーバ
プログラムのバージョンアップに合わせてクライアント
プログラムのバージョンアップを行う必要がある場合は
新しいプログラムを全て配り直し全てのクライアントコ
ンピュータでバージョンアップすることをシステムの保
守管理責任者により人手で管理していた。従来の方法で
は企業内の限られた台数のクライアントシステムの管理
であったため人手で管理することは不可能ではなかった
が、インターネットなどで使用されているクライアント
プログラムの数が無数にあり対象コンピュータが特定で
きない環境においてはシステム保守管理責任者がバージ
ョンアップを管理することは現実的には不可能である。
この場合ドキュメント上（ホームページ、電子メールな
どの電子的ドキュメントを含む）などに表示することに
より利用者にバージョンアップを促す方法が用いられる
が全ての利用者がこの表示に従ってバージョンアップを
行うことは望めない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来の方法にお
いては次のような課題がある。

【０００４】すなわちバージョンを管理する対象のコ
ンピュータが無数に存在するか特定できない場合に管理
者の人手で管理することが大変な労力を要するためほと
んど現実的には不可能である。そのため全てのクライア
ントプログラムのバージョンアップを行うことは不可能
である。

【０００５】ドキュメント上（ホームページ、電子メ
ールなどの電子的ドキュメントを含む）に掲載して利用
者にバージョンアップさせる方法でも利用者が間違いな
くバージョンアップするわけではなく、完全に全てのク
ライアントプログラムをバージョンアップさせることは
不可能である。

【０００６】上記の理由によりバージョンアップ
されていない古いクライアントプログラムによるアクセ
スを完全に遮断する方法がなく、その結果古いプログラ
ムによるアクセスがサーバプログラムの処理に悪影響を
与えることを抑止できない。また、エラーとなる通信に
対して処理を行わなければならないための無用な負荷が
サーバにかかることを抑止できない。

【０００７】上記の理由によりバージョンアップ
されていない古いクライアントプログラムを使用して処
理を実行したときのエラーに対して利用者が対処できな
い。また、利用者むけの問合わせ窓口がある場合には問
合わせ窓口に問合わせが殺到する可能性がある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、クライアント
サーバシステムのクライアントプログラムおよびサーバ
プログラムの機能の一部として予めバージョン情報を管
理し、クライアントプログラムとサーバプログラムの機
能の連携によりバージョン制御処理以降の処理（クライ
アントサーバシステムの主たる機能）の続行可否を制御
する機能および利用者向けメッセージ表示を行う機能を
クライアントプログラムに持たせることにより利用者に
バージョンアップを行うことを強制するか促す機能を持
たせることにより、古いバージョンのクライアントプロ
グラムからのサーバへの通信を行わせないことによりサ
ーバへの無用な負荷を減らすことを可能とする。このと
きクライアントプログラムのバージョンにより続行可否
を制御するほかバージョンアップを推奨するメッセージ
を表示したあと続行するなどのステータスを持たせるこ
とを可能とする。また、バージョンチェック機能と自動
的にバージョンアップを行う機能を併用することにより
利用者が意識せずにバージョンアップを行うことを可能
とする。ただし制約としてクライアントバージョン制御
用電文の仕様は変更不可とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に本発明実施の具体的方法を
示す。

【００１０】図１はクライアントプログラムおよびサー
バプログラムによるクライアントプログラムバージョン
制御の概略構成を示す。ここでは比較的少ない数のサー
バコンピュータと多数のクライアントコンピュータが存
在するシステムを想定している。この構成においてサー
バプログラム１０１とクライアントプログラム１０２に
おいてサーバプログラムの主機能１０３とクライアント
プログラムの主機能１０４によりアプリケーションシス
テムが実現されているものとする。クライアントプログ
ラムバージョン制御はサーバプログラムの主機能１０３
とクライアントプログラムの主機能１０４による処理が
開始される前の段階で動作するよう予めサーバプログラ
ム１０１とクライアントプログラム１０２との中に含ん
でおく。ただしバージョン制御と主機能の順序について
はアプリケーションとの関連により他の選択肢があって
もかまわない。図１ではまずクライアント内部に記録さ
れているクライアントプログラムのバージョン情報１０
５をクライアントバージョン送信機能１０６により読み
取りサーバへバージョン情報を通知する。サーバ側のバ
ージョンチェック機能１０８ではクライアントプログラ
ムのバージョン通知電文を受信し、その中にあるバージ
ョン情報とクライアントバージョン管理テーブル１０７
に登録されているバージョン情報とつき合わせ、バージ
ョンチェック結果電文を作成してクライアントに応答す
る。次にクライアント側のバージョンチェック結果によ
る処理機能１０９が受信したバージョンチェック結果電
文を解析し電文の内容により主機能の処理を続行バ
ージョンアップを促すメッセージを表示後主機能の処理
を続行バージョンアップを促すメッセージを表示後処
理を中断などの処理を行う。主機能の処理を続行する場
合は１０９によりクライアントプログラムの主機能１０
４が起動され１０４とサーバプログラムの主機能１０３
により処理が行われる。

【００１１】図２はクライアントバージョン送信処理を
示す。これはクライアント内に記録されたバージョン情
報を読み出し２０１、バージョン情報を通知するための
電文を作成２０２し、作成した電文を送信２０３する機
能である。

【００１２】図３はサーバ側のバージョンチェック処理
を示す。まずクライアントから送られたバージョン通知
電文の受信３０１し、サーバ内にあるクライアントプロ
グラムバージョン管理テーブルを読み取る。このテーブ
ルの登録内容によりバージョンチェック結果電文を作成
３０４するが、クライアントが送ったバージョン情報１
０５がバージョン管理テーブル１０７に含まれない場合
を想定した判定３０３実施後、含まれない場合はバージ
ョンアップを促すメッセージを表示後処理を中断するた
めのバージョンチェック結果電文を作成３０６し、最後
に出来上がった電文をクライアントに送信３０５する。

【００１３】図４はバージョンチェック結果による処理
を示す。サーバから送られたバージョンチェック結果電
文を受信／解析４０１し、バージョンチェック結果ステ
ータスを判定し分岐４０２させる。分岐の結果、問題無
い場合には処理続行（後続処理起動）４０３、あるいは
クライアントコンピュータの画面に利用者向けのメッセ
ージを表示４０４したあと処理続行４０３、あるいは利
用者向けのメッセージを表示４０５したあと処理中断４
０６する。チェック結果ステータスはここでは処理続
行メッセージ表示後処理続行メッセージ表示後処理
中断の３種類を使用しているがこれ以外にもステータス
を持たせることが可能である。同様の方法で予めそのス
テータスに対応する動作を行う機能をクライアントプロ
グラムに埋め込んでおけば、例えばあるバージョンのク
ライアントプログラムを使用していた場合にはクライア
ントプログラムを動作不可にするなどの制御を行うこと
ができる。

【００１４】図５は上記の処理で使用する電文を示して
いる。バージョン情報通知電文５０１はクライアントバ
ージョン情報５０３を含む。バージョンチェック結果電
文はバージョンチェック結果ステータス５０４とクライ
アント表示メッセージ５０５を含む。それぞれの電文に
は制御部、他の情報が含まれる。

【００１５】図６はサーバに保有するクライアントバー
ジョン管理テーブルを示す。このテーブルのレコードの
中にはキー情報としてバージョン番号６０２、バージョ
ンチェック結果ステータス６０２、クライアント表示メ
ッセージ６０２、その他の情報を含む。

【００１６】図７はクライアントプログラムのバージョ
ン制御機能と自動バージョンアップ機能を組み合わせた
場合のおおまかな流れを示す。７０１から７０８は図１
の１０１から１０８と同様である。この例では常にクラ
イアントプログラムを最新版に自動バージョンアップす
ることを前提としている。したがってバージョンチェッ
ク機能７０８では図１から図６の３つのステータス（
処理続行メッセージ表示後処理続行メッセージ表示
後処理中断）ではなく２つのステータス、つまりバー
ジョンアップ不要バージョンアップ要をバージョンチ
ェック結果電文でクライアントに送信する。これにより
バージョンチェック結果による処理７０９がバージョン
アップ用ファイルを送信するようサーバに指示７０９
し、サーバのバージョンアップ用ファイル７１０が送信
機能７１１によりクライアントに送られる。次にクライ
アントがバージョンアップ用ファイルを受信し自動バー
ジョンアップ処理７１２によりクライアントプログラム
を最新バージョンにバージョンアップする。その後シス
テムの主機能７０４、７０３を実行する。なお自動バー
ジョンアップを組み合わせる場合はバージョンチェック
機能７０８がクライアントに電文を送信するのではなバ
ージョンアップ用ファイル送信７１１を行うことにより
バージョンチェック結果による処理７０９は省略でき
る。図８にバージョンチェック結果による処理７０９を
省略したパターンを示す。図８の各符号８０１〜８１２
は図７の７０１〜７１２に対応している。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば多数
のクライアントコンピュータが存在するシステムで自動
的に古いバージョンのプログラムに対する動作を制御し
利用者にバージョンアップを促すことによりシステム管
理者の負担を軽減するとともにサーバに対する無用な負
荷を軽減することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明におけるサーバプログラムとクライアン
トプログラムの機能概略図。

【図２】クライアントバージョン送信処理の具体的フロ
ーチャート図。

【図３】バージョンチェック処理の具体的フローチャー
ト図。

【図４】バージョンチェック結果による処理の具体的フ
ローチャート図。

【図５】本発明で使用する電文の概略仕様図。

【図６】本発明で使用するクライアントバージョン管理
テーブルの概略仕様図。

【図７】本発明を使用した自動バージョンアップの機能
概略図。

【図８】本発明を使用した自動バージョンアップの別の
方法の概略図。

【符号の説明】

１０１…サーバプログラム、１０２…クライアントプロ
グラム、１０３…サーバプログラムの主機能、１０４…
クライアントプログラムの主機能、１０５…バージョン
情報、１０６…クライアントバージョン送信機能、１０
７…クライアントバージョン管理テーブル、１０８…バ
ージョンチェック機能、１０９…バージョンチェック結
果による処理機能。

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Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サーバクライアントシステムにおいてク
   ライアントプログラムのバージョンをサーバに通知する
   機能とサーバ側に保有するクライアントプログラムのバ
   ージョン情報管理機能によりクライアントプログラムの
   動作を制御することを可能とすることを特徴とするクラ
   イアントプログラムのバージョン制御方法。