JP2001228639A - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法

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JP2001228639A
JP2001228639A JP2000039028A JP2000039028A JP2001228639A JP 2001228639 A JP2001228639 A JP 2001228639A JP 2000039028 A JP2000039028 A JP 2000039028A JP 2000039028 A JP2000039028 A JP 2000039028A JP 2001228639 A JP2001228639 A JP 2001228639A
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cutting
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pitch
cut
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JP2000039028A
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Katsuji Sakata
克二 坂田
Takashi Kamakura
隆司 鎌倉
Itaru Ogawa
格 小川
Shigetaka Seto
重剛 瀬戸
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 干渉縞、スジ状模様等の画像欠陥が安定的に
発生せず、均一で忠実且つ美麗な画像を得ることのでき
る電子写真感光体およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウムまたはその合金から成る
円筒状基体上に感光体層を形成した電子写真感光体にお
いて、該円筒状基体の外周面を、切削ピッチが所定の範
囲の間隔で切削したことを特徴とする電子写真感光体、
及び電子写真感光体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関する。より詳しくは、円筒状基体の外周面の切削状況
を制御した電子写真感光体およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術は、即時性、高品質かつ保
存性の高い画像が得られることなどから、近年では複写
機の分野に止まらず、各種プリンターやファクシミリの
分野でも広く使われ、おおきな広がりを見せている。こ
の電子写真プロセスは基本的に、感光体の帯電、像露光
による静電潜像の形成、該潜像のトナーによる現像、該
トナー像の紙への転写(中間に転写体を経由する場合も
ある)および定着による画像形成プロセスから成り立っ
ている。電子写真技術の中核となる感光体は、アルミニ
ウム等の円筒状の基体上に電荷発生層、電荷輸送層等の
感光体層を形成して用いられる。かかる円筒状基体は、
表面平滑性、真円度等高い精度が要求され、精度が低下
すると画像むら等の画像欠陥が生ずる。このため、円筒
状基体は、高い精度を保つ様に仕上げ加工が行われる
が、デジタル方式の電子写真装置あるいはレーザープリ
ンター等の単一波長光を用いて露光する方式の電子写真
感光体においては、円筒状基体の表面を鏡面にすると、
画像に干渉縞が発生し、忠実で美麗な画像が得られなく
なる。このため、円筒状基体の外周面を表面粗さ最大高
さRyが0.6〜1.2μm程度の比較的粗い粗面とす
ることが行われる(例えば、特開昭60−225854
号公報、特開平3−62039号公報)。
【0003】しかし、この様に、円筒状基体の外周面を
粗面とする時も、フルカラー用感光体においては、画像
上の電子写真感光体の円周方向に相当する方向にスジ状
模様が発生し、画像欠陥の原因となっている。フルカラ
ー電子写真装置においては、種々の階調レベルのハーフ
トーン画像が美しく出力できることが要求されるので、
この問題は大きな障害となっている。このスジ状模様
は、円筒状基体の外周面の切削ピッチ(円筒状基体を切
削加工する際、円筒状基体が1回転する時に刃先が移動
する距離)と記録ドットピッチとの干渉により発生する
とされ、切削ピッチを記録ドットピッチの整数倍から離
れた距離にすることにより解決できる、とされている
(特開平11−237749)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な範囲の切削ピッチで切削した円筒状基体を用いたフル
カラー用感光体においては、スジ状模様が発生し、安定
性に欠ける場合が生ずるという問題点があった。本発明
は、干渉縞、スジ状模様等の画像欠陥が安定的に発生せ
ず、均一で忠実且つ美麗な画像を得ることのできる電子
写真感光体およびその製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、フルカラ
ー用感光体において、画像上の電子写真感光体の円周方
向に相当する方向に発生するスジ状模様が、切削ピッチ
と記録ドットピッチとの干渉に関係する事を確認し、式
1の範囲外の切削ピッチで切削すれば、スジ状欠陥が発
生し難い事を見出した。しかし、式1の範囲外の切削ピ
ッチで切削した場合でも、時にスジ状模様が発生する。
本発明者等は、この事実について鋭意検討した結果、こ
の原因が次の様な事実に基づくことを見出した。すなわ
ち、本発明の要旨は、アルミニウムまたはその合金から
成る円筒状基体上に感光体層を形成した電子写真感光体
において、該円筒状基体の外周面を、切削ピッチが0.
08〜0.45mmの範囲内で、且つ、式1及び式2の
範囲の外の間隔で切削したことを特徴とする電子写真感
光体、及び電子写真感光体の製造方法に存する。
【0006】
【数9】 式1 (n−0.2)Y≦X≦(n+0.2)Y 式2 (n−0.2)Y≦X/2≦(n+0.2)Y
【0007】(式1、2中 Xは、切削ピッチ、Yは、
搭載される電子写真装置の最小記録ドットピッチ、n
は、1以上の整数をあらわす。)ドット露光記録用電子
写真装置においては、光が、電子写真感光体上に一定間
隔毎に当たるように設定され、これを現像することによ
って、画像が形成される。使用される電子写真装置によ
り、光の当たる最小間隔(最小記録ドットピッチ)は決
められているが、実際のハーフトーン画像の露光パター
ンは、その最小記録ドットピッチもしくは、その最小記
録ドットピッチの整数倍のドットピッチに基づいて形成
される。従って、円筒状基体の外周面の切削ピッチと記
録ドットピッチとの干渉によって発生するスジ状模様を
防止するには、円筒状基体の外周面の切削ピッチが式1
の範囲の外の間隔であると同時に、式2の範囲外である
ことが必要であり、式3又は式4の範囲の外であること
が望ましい。
【0008】
【数10】 式1 (n−0.2)Y≦X≦(n+0.2)Y 式2 (n−0.2)Y≦X/2≦(n+0.2)Y 式3 (n−0.2)Y≦X/3≦(n+0.2)Y 式4 (n−0.2)Y≦X/4≦(n+0.2)Y
【0009】(式1〜4中 Xは、切削ピッチ、Yは、
搭載される電子写真装置の最小記録ドットピッチ、nは
1以上の整数を表す。) 更に、円筒状基体の外周面の切削ピッチと記録ドットピ
ッチとの干渉は、切削ピッチの境界に存在する高さの高
い突起に起因することを見出した。更に、本発明者等
は、この事実について鋭意検討した結果、この不安定性
は、Ry0.6〜1.2μm程度の粗さに粗切削された
円筒状基体表面の粗さの不均一に起因する事を見出し
た。したがって、本発明は、切削された円筒状基体の外
周面の表面粗さ最大高さRyが 0.6〜1.2μmで
ある場合に好適に用いられる。
【0010】通常この様な粗切削には、バインダーで焼
結し、更に研磨したダイヤモンドの微粒子を用いたバイ
トを使用するが、バイトの切刃面に並ぶダイヤモンド微
粒子の大きさを均一にし難いため、これで切削した円筒
状基体表面の粗さの突起は均一ではなく、時として、切
削ピッチの中間に、切削ピッチの境界と同程度の高さの
突起が出来る事がある。この様な切削ピッチの中間に発
生した高さの高い突起が記録ドットピッチと干渉して、
式1の範囲外で、且つ式2又は式3又は式4の範囲外の
切削ピッチで切削された円筒状基体を使った電子写真感
光体にスジ状欠陥を発生させる。
【0011】本発明者等は、更に検討の結果、切削ピッ
チの境界又は、切削ピッチの中間に存在する高い突起
は、切削の後、陽極酸化処理することによって、なだら
かにする事がてきる事を見出した。即ち、式1の範囲外
で、且つ、式2又は式3又は式4の範囲外の切削ピッチ
で切削された円筒状基体に、切削の後、陽極酸化処理す
ることによって、安定してスジ状模様の発生しない電子
写真感光体を得ることができる。本発明は、デジタル用
電子写真感光体として好適に用いることができ、特にフ
ルカラー用感光体として好適に用いることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体は、円筒
状基体の上に感光体層が形成される。円筒状基体の材質
としては、特に制限されることなく、剛性と耐熱性を有
する材料が広く使用され、ガラス、セラミックス、合成
樹脂等を用いる事ができるが、導電性材料が好ましく、
ステンレススチール、アルミニウム等が用いられ、中で
もアルミニウムが最も好ましい。アルミニウムとして
は、アルミニウム或いはアルミニウム合金が使用され、
アルミニウム合金としてはJIS(日本工業規格)に示
される展伸用アルミニウム及びその合金の1000系、
2000系、3000系、4000系、5000系、6
000系、7000系、を用いることができる。中で
も、1000系、3000系、5000系、6000系
が好ましく、特に1050、3003、6063合金が
望ましい。
【0013】円筒状基体としてアルミニウムまたはその
合金を用いる場合については、その製造方法を述べれ
ば、アルミニウムまたはその合金はポートホール、マン
ドレル法等の押出し加工により円筒状に加工した後、所
定の肉厚、外径とするために引抜き加工等の処置が行わ
れ、所定長さとし、その両端にフランジを取り付けるた
めに切断、切削加工が行われる。次に、円筒状基体の外
周面は、精度を上げると共に所定の表面状態とするため
に切削加工が行われる。切削加工は、図1に示す様に、
円筒状基体1を回転支持具2、2間に挟持せしめて回転
させると共に、その外周面に切削用刃先3を当接せしめ
て円筒状基体1の外表面を切削することによって行われ
る。
【0014】切削用の刃先3としては、ダイヤモンド微
粒子を結合材と共に焼結して結合したものが好ましく、
刃先3は円筒状基体1の中心軸に対して僅かな傾斜角θ
を有する様に当接され円筒状基体1の中心軸に近い刃先
側、図においては左側の方向へ刃先を横移動させる。切
削ピッチとは、円筒状基体1が1回転する間に刃先3が
進行する距離(間隔)を意味するが、これは、円筒状基
体の切削時における回転速度や、刃先3が進行する速度
を制御することにより、切削ピッチを制御することがで
きる。この時、切削ピッチは0.08〜0.45mmの
範囲内で、且つ、式1及び式2の範囲の外とする。この
際、式3の範囲のもはずすことが望ましく、更に式4の
範囲も除くことが、スジ状の画像欠陥の発生をより効果
的に防止できるためより望ましい。
【0015】
【数11】 式1 (n−0.2)Y≦X≦(n+0.2)Y 式2 (n−0.2)Y≦X/2≦(n+0.2)Y 式3 (n−0.2)Y≦X/3≦(n+0.2)Y 式4 (n−0.2)Y≦X/4≦(n+0.2)Y
【0016】(式1〜4中 Xは、切削ピッチ、Yは、
搭載される電子写真装置の最小記録ドットピッチ、nは
それぞれ1以上の整数を表す。) 図1において2点鎖線は刃先3の左端部の進行軌跡を示
すもので、その幅Xが上述の範囲になるように切削が行
われる。切削ピッチが0.08mmより小さいと切削速
度が遅く、コスト高になり、0.45mmを越えるとウ
ネリが大きくなるため、切削ピッチは0.08〜0.4
5mmの範囲が望ましい。
【0017】円筒状基体の外周面の表面粗さ最大高さR
yは0.6μmより小さいと干渉縞が発生し易く、1.
2μmを越えるとその突起に起因するスジ状画像欠陥が
発生し易いため、0.6〜1.2μmの範囲が望まし
い。この様にして表面切削された円筒状基体1は、次
に、少なくとも外表面に陽極酸化処理が施されることが
特に好ましい。陽極酸化処理により、円筒状基体表面の
高さの高い突起がなだらかになり、安定してスジ状欠陥
の発生しない電子写真感光体を得ることができるためで
ある。
【0018】陽極酸化処理の方法としては、従来公知の
条件を任意に選択して採用される。具体的には、陽極酸
化処理用電解液としては、硫酸、蓚酸、燐酸等を使用す
ることができる。これらの電解液の中では、硫酸が好適
である。硫酸アルマイト処理の場合、電解液中の硫酸濃
度は100〜300g/l、電解液の温度は10〜30
℃の範囲から選択するのが良い。通電時間は、目的とす
る陽極酸化被膜の厚さによって適宜決定される。陽極酸
化被膜の厚さは2〜15μmの範囲が適当である。 陽
極酸化処理された円筒状基体1は、感光体材料を含む塗
布液が塗布され、感光体層が形成される。かかる塗布液
としては、種々の感光体材料と1種以上の溶媒とからな
る、従来公知の各種のものを使用することができる。
【0019】感光体材料の内、電荷発生物質としては、
例えば、スーダンレッド、ダイアンブルー、ジュナスグ
リーンB等のアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アルゴールイエ
ロー、ピレンキノン等のキノン顔料、キノシアニン顔
料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、インドファーストオ
レンジトナー等のビスベンゾイミダゾール顔料、銅フタ
ロシアニン等のフタロシアニン顔料、キナクリドン顔
料、ピリリウム塩、アズレニウム塩が挙げられる。電荷
輸送物質としては、主鎖または側鎖に、アントラセン、
ピレン、フェナントレン、コロネン等の多環芳香族化合
物の骨格またはインドール、カンパゾール、オキサゾー
ル、イソオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピ
ラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾ
ール、トリアゾール等の含窒素環式化合物の骨格を有す
る化合物が挙げられる。その他、ヒドラゾン化合物等、
正孔輸送物質が挙げられる。
【0020】結着剤樹脂としては、ポリカーボネート、
ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリメタクリレー
ト、スチレン−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリ酢
酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロ
キシメチルセルロース、セルロースエステル等が挙げら
れる。溶媒としては、電子写真感光体の製造に通常仕様
される溶剤が使用される。かかる溶剤としては、例え
ば、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジア
ミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、4−メト
キシ−4−メチルペンタノン−2、ジメトキシメタン、
ジメトキシエタン、2,4−ペンタジオン、アニソー
ル、3−オキソブタン酸メチル、モノクロルベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢
酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセ
テート等が挙げられる。
【0021】本発明において、感光層を形成するための
塗布液は、例えば、次の様にして調製される。即ち、単
層型の場合は、前記の電荷発生物質、電荷輸送物質、結
着剤樹脂および溶媒を混合した、単一の塗布液として調
製される。一方、積層型の場合は、前記の電荷発生物
質、結着剤樹脂および溶媒を混合した、電荷発生用の塗
布液と、前記の電荷輸送物質、結着剤樹脂および溶媒を
混合した、電荷輸送用の塗布液とを、別々に調製する。
塗布液中の各成分の濃度は、公知の方法に従って適宜選
択される。固形分の濃度は、主として、形成すべき層の
膜厚に応じて決定されるが、単層型電子写真感光体を製
造する際の塗布液の場合および積層型電子写真感光体を
製造する際の電荷輸送層用の塗布液の場合には、40重
量%以下、好ましくは10〜35重量%に調節される。
また、これらの塗布液の場合、その粘度は、50〜30
0cp、乾燥膜厚は、15〜40μmとするのが良い。
本発明において、前記の各層を形成するための塗布操作
は、従来公知の塗布方法に従う。例えば、デイッピング
法、スプレーコーテイング法、スピナーコーテイング
法、ブレードコーテイング法等を採用して行う事ができ
る。本発明電子写真感光体は、フルカラー画像形成用感
光体として適する。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。 (実施例1)JIS3003合金からなる押出管に冷間
引抜き加工を施し、さらに切断して、外径100.5m
mφ、内径96mmφ、長さ352mmの引抜管を作製
した。この引抜管を昌運工作所製両端加工機にセット
し、回転数1000rpm、送り0.2mmの条件でイ
ンロー加工を施し、加工後のインロー内径を98mmφ
とした。さらに、この円筒状基体を昌運工作所製外面切
削用旋盤SPA500にセットし、インロー部の内面を
旋盤の支持具の錐頭部に接触させて、回転数4000r
pmで回転させ、これに焼結ダイヤモンドからなる刃先
(東京ダイヤモンド製HPミラクルバイト)を円筒状基
体の中心軸に対して傾斜させた状態で当接させ、表1に
示す切削ピッチで切り込み0.23mmの粗切削および
切り込み0.02mmの仕上げ切削を施して、表面粗さ
最大高さRyの異なる円筒状基体を各条件10個づつ作
製した。
【0023】この様にして作製した円筒状基体をファイ
ンクリーナー315(脱脂剤、日本パーカーライジング
社製品)を含む65℃の水溶液中で10分間洗浄した。
次いで、水洗−7%硝酸への浸漬(25℃、1分間)−
水洗の各工程を順次経由した後陽極酸化して、厚さ6μ
mの陽極酸化被膜を形成した。陽極酸化は硫酸濃度18
0g/l、溶存アルミニウム濃度7g/lの電解液を用
い、電流密度1.2A/dm2で行った。陽極酸化を経
た基体は、水洗したのちアルマイトシイラー(酢酸ニッ
ケルを主成分とする高温封孔剤、日本化学産業社製品)
の10g/l水溶液に95℃で30分浸漬して封孔処理
したのち、引き上げて水洗・乾燥し、表面に封孔処理さ
れた陽極酸化被膜を有するアルミニウム基体を得た。
【0024】このアルミニウム基体の外表面に次の様に
して感光層を設け、フランジを装着して電子写真感光体
を作製し、公称400dpiの多重現像方式フルカラー
プリンターで一色で無模様画像のフルカラー印刷をで行
った結果、表1の結果が得られた。感光体層は、アルミ
ニウム基体の表面に、下記の電荷発生層用塗布液と電荷
輸送用塗布液とを順次に塗布・乾燥して、電子写真感光
体を作製し、上記の電荷発生層の厚さは0.5μm、電
荷輸送層の厚さは18μmとした。
【0025】〈電荷発生層用塗布液〉粉末X線回折スペ
クトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.
3°に最大回折ピークを有するとともに、7.4°およ
び24.2°に回折ピークを示す結晶型のオキシチタニ
ウムフタロシアニン10重量部を、200重量部の4−
メトキシ−4−メチルペンタノン−2に加え、サンドグ
ラインドミルにて粉砕・分散処理し、得られた分散液
を、ポリビニルブチラール樹脂(デンカ(株)製商品
「#6000C」)の5重量%ジメトキシエタン溶液1
00重量部およびフェノキシ樹脂100重量部の混合液
に加え、最終的に固形分濃度4重量%の電荷発生層用塗
布液を調製した。
【0026】〈電荷輸送層用塗布液〉電荷輸送物質とし
て、《化1》に示すヒドラゾン化合物56重量部、《化
2》に示すヒドラゾン化合物14重量部、およびポリカ
ーボネート樹脂(三菱化学(株)製商品「ノバレックス
7030A」)100重量部を、1,4−ジオキサン1
000重量部に溶解させて、電荷輸送用塗布液を調製し
た。
【0027】(実施例2)円筒状基体の外表面を切削加
工したのち、該円筒状基体に陽極酸化処理を施さないこ
とを除いて、実施例1と同様にして電子写真感光体を作
製し、実施例1と同様にして画像評価を行ったところ、
表2の結果が得られた。これらの結果は、式1の範囲内
の切削ピッチで切削加工された円筒状基体を使った電子
写真感光体では全てスジ状模様が発生するが、式1の範
囲外で、且つ、式2又は式3又は式4の範囲外の切削ピ
ッチで切削加工された円筒状基体を使った電子写真感光
体では比較的スジ状模様発生の発生が少なく、陽極酸化
処理を施すと式1の範囲外で、且つ、式2又は式3又は
式4の範囲外で切削加工された円筒状基体を使った電子
写真感光体ではスジ状模様は全く発生しない、というも
のであり、本発明の有効性が示されている。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明により、干渉縞、スジ状模様等の
画像欠陥が安定的に発生せず、均一で忠実且つ美麗な画
像を得ることのできる電子写真感光体およびその製造方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電子写真感光体の表面切削を示す一部切
欠き平面図。
【符号の説明】
1 円筒状基体 2 回転支持具 3 切削用刃先
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 格 神奈川県小田原市1060番地 三菱化学株式 会社小田原事業所内 (72)発明者 瀬戸 重剛 神奈川県小田原市1060番地 三菱化学株式 会社小田原事業所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたはその合金から成る円
    筒状基体上に感光体層を形成した電子写真感光体におい
    て、該円筒状基体の外周面を、切削ピッチが0.08〜
    0.45mmの範囲内で、且つ、式1及び式2の範囲の
    外の間隔で切削された電子写真感光体。 【数1】 式1 (n−0.2)Y≦X≦(n+0.2)Y (式1中Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写真
    装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数をあ
    らわす。) 【数2】 式2 (n−0.2)Y≦X/2≦(n+0.2)Y (式2中Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写真
    装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数をあ
    らわす。)
  2. 【請求項2】 式3の範囲の外の間隔で切削された請求
    項1の電子写真感光体。 【数3】 式3 (n−0.2)Y≦X/3≦(n+0.2)Y (式3中Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写真
    装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数をあ
    らわす。)
  3. 【請求項3】 式4の範囲の外の間隔で切削された請求
    項2の電子写真感光体。 【数4】 式4 (n−0.2)Y≦X/4≦(n+0.2)Y (式4中Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写真
    装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数をあ
    らわす。)
  4. 【請求項4】 切削された円筒状基体の外周面の表面粗
    さ最大高さRyが0.6〜1.2μmである請求項1〜
    3の何れかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 切削された円筒状基体の少なくとも外周
    面が陽極酸化処理されていることを特徴とする請求項1
    〜4の何れかに記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 電子写真感光体が、フルカラー用感光体
    である請求項1〜5何れかに記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 アルミニウムまたはその合金から成る円
    筒状基体上に感光体層を形成した電子写真感光体におい
    て、該円筒状基体の外周面を、切削ピッチが0.08〜
    0.45mmの範囲内で、かつ、式1及び式2の範囲の
    外の間隔で切削された電子写真感光体の製造方法。 【数5】 式1 (n−0.2)Y≦X≦(n+0.2)Y (式1中Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写真
    装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数をあ
    らわす。) 【数6】 式2 (n−0.2)Y≦X/2≦(n+0.2)Y (式2中Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写真
    装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数をあ
    らわす。)
  8. 【請求項8】 式3の範囲の外の間隔で切削された請求
    項7の電子写真感光体の製造方法。 【数7】 式3 (n−0.2)Y≦X/3≦(n+0.2)Y (式3中Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写真
    装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数をあ
    らわす。)
  9. 【請求項9】 式4の範囲の外の間隔で切削された請求
    項8の電子写真感光体の製造方法。 【数8】 式4 (n−0.2)Y≦X/4≦(n+0.2)Y (式4中 Xは、切削ピッチ、Yは、搭載される電子写
    真装置の最小記録ドットピッチ、nは、1以上の整数を
    あらわす。)
  10. 【請求項10】 円筒状基体の外周面切削が、ダイヤモ
    ンド微粒子を結合して形成された刃先を用いて行われる
    請求項7〜9何れかに記載の電子写真感光体の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 円筒状基体の外周面切削が、切削用の
    刃先を円筒状基体の軸に対して僅かに傾斜した状態に円
    筒状基体に当接して、円筒状基体の中心軸に近い刃先の
    側方向に刃先を横移動させることによって行われる請求
    項7〜10何れかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  12. 【請求項12】 切削された円筒状基体の外周面の表面
    粗さ最大高さRyが0.6〜1.2μmとなる様に切削
    する請求項7〜11の何れかに記載の電子写真感光体の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 切削された円筒状基体の少なくとも外
    周面に陽極酸化処理を施すことを特徴とする請求項7〜
    12何れかに記載の電子写真感光体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102193347A (zh) * 2010-03-08 2011-09-21 柯尼卡美能达商用科技株式会社 电子照相感光体和图像形成方法

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