JP2001226521A - 回収カーボンブラックを用いたゴム組成物 - Google Patents

回収カーボンブラックを用いたゴム組成物

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JP2001226521A
JP2001226521A JP2000035897A JP2000035897A JP2001226521A JP 2001226521 A JP2001226521 A JP 2001226521A JP 2000035897 A JP2000035897 A JP 2000035897A JP 2000035897 A JP2000035897 A JP 2000035897A JP 2001226521 A JP2001226521 A JP 2001226521A
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rubber
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Yoshitaka Udagawa
好隆 宇田川
Susumu Ashizawa
進 芦沢
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴム組成物全般から回収できるカーボンブラッ
クであって、原料として用いられるカーボンブラックと
同等またはそれ以上の特性を有する回収カーボンブラッ
ク、およびこの回収カーボンブラックを配合してなる減
衰性能に優れたゴム組成物の提供。 【解決手段】少なくともゴムとカーボンブラックとを含
有するゴム組成物を分解処理して得られる回収カーボン
ブラック、および前記回収カーボンブラックと、ゴム及
び/又は樹脂とを含有するゴム組成物により上記課題を
解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再利用可能な回収
カーボンブラックに関するものであり、より詳しくは、
ゴム組成物の廃棄物に所定の処理を施すことにより得ら
れる特異な物性を持つ回収カーボンブラック、およびこ
の回収カーボンブラックを配合したゴム組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物の処理問題は重要な社
会的課題であるが、特にタイヤはその廃棄量も多く、こ
れを単に焼却して燃料とするだけではなく、その原料で
あるゴム副資材を回収して有効的に再利用することがま
すます重要視されている。
【0003】しかしながら、ゴムは加硫によって安定な
架橋構造となっており、常温では一般的な溶剤に不溶か
あるいはせいぜい膨潤する程度であった。このため従来
からある、加硫ゴム廃棄物からゴム及びカーボンブラッ
クなどのゴム資材類を回収する方法としては、加硫ゴム
を熱分解して、ゴムをガス状あるいは液状炭化水素とし
て回収する方法を挙げることができる。たとえば特開昭
60−40193号公報には、古タイヤ、ケーブル廃棄
物などの加硫ゴム廃棄物をポリエチレン、ポリプロピレ
ン廃棄物などとともに150℃〜500℃の温度、20
bar〜800barの圧力下、溶剤の存在下に熱分解
し、ゴムを液状炭化水素として得る方法が開示されてい
る。また特開平7−310076号公報には、加硫ゴム
を熱分解して炭化水素(ガス状生成物)と、カーボンブ
ラックを含む分解オイル(スラリー状生成物)とを得る
に際して、該熱分解をテトラリンなどの水素供与性溶媒
の存在下に行うことにより、イオウ含量の少ない分解オ
イルを得る方法が開示されている。
【0004】このような、熱分解反応により加硫ゴム製
品からゴム資材類を回収する方法は、この熱分解反応に
高温高圧の熱分解装置を必要とするので、これを工業的
レベルで行うには膨大な設備コストがかかってしまう。
また、このような問題は加硫ゴム製品に留まらず、加硫
ゴム製品を製造する際に不可避的に生成される精錬く
ず、加工くずといった未加硫くずゴムの処理においても
問題となってきており、これらの原料であるゴム副資材
を回収して有効的に再利用することも、同様に重要課題
となってきている。
【0005】また一方で、昨今、振動を熱に変換して振
動エネルギーを減衰させるという高減衰性、即ちヒステ
リシスが大きいゴム組成物に対する需要が高まってい
る。このような特性を持つゴム組成物は、例えば、近年
急速に普及しつつある、振動エネルギーの吸収装置、す
なわち、防振、除振、免震装置等に好適に使用される。
免震装置とは、橋梁の支承やビルの基礎免震として使用
され、地震により受ける加速度を小さくすることで、橋
梁や建築物を地震から保護するものである。
【0006】以上から、もし常温あるいは比較的低温、
常圧下で、熱分解装置、加熱装置などの設備を必要とせ
ずに、ゴム廃棄物全般から再利用に耐え得るカーボンブ
ラックを分離回収することができ、また、その回収カー
ボンブラックを配合してなるゴム組成物が需要の高いゴ
ム組成物に必要な特定の物性を示すものであれば、その
産業上の利用価値は甚大である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に鑑みてなされたものであり、ゴム組成物か
ら回収できるカーボンブラックであって、原料として用
いられるカーボンブラックにはない特異な特性を有する
回収カーボンブラック、およびこの回収カーボンブラッ
クを含有する減衰性能に優れたゴム組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱分解装
置、加熱装置等の装置を必要とせずに、低コストで簡便
且つ容易に加硫ゴム組成物のゴム成分と充填剤成分とを
分離回収する方法を開発し、その分離方法によって回収
したカーボンブラックの物性を調べてみたところ、意外
にも、特異な性質を持つことがわかり、この回収カーボ
ンブラックを配合したゴム組成物は、原料として用いら
れる通常のカーボンブラックを配合したゴム組成物と比
して、減衰性能に大変優れていることを見出した。ま
た、このような優れた特性を持つ回収カーボンブラック
は、加硫ゴム組成物のみならず、加硫ゴム製品を製造す
る過程で不可避的に生ずる未加硫くずゴム等の未加硫ゴ
ム組成物を分解処理しても得ることができることを見出
し、本発明を完成させた。
【0009】即ち、本発明の回収カーボンブラックは、
少なくともゴムとカーボンブラックとを含有するゴム組
成物を分解処理して得られることを特徴とするものであ
る。
【0010】ここで、前記分解処理が、過酸化物を0.
01重量%〜50重量%含有する有機溶剤に、前記ゴム
組成物を、前記ゴム組成物(mg)/有機溶剤(ml)
比が30以下となるように浸漬又は浸漬攪拌するもので
あることが好ましく、また、前記過酸化物が過酸化ベン
ゾイルであり、前記有機溶剤がトルエンであることが好
ましい。
【0011】また、本発明のゴム組成物は、上述したい
ずれかの回収カーボンブラックと、ゴム及び/又は樹脂
とを含有することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体的に説明す
る。本発明の回収カーボンブラックは、少なくともゴム
とカーボンブラックとを含むゴム組成物を分解処理し
て、回収されたものである。
【0013】本発明の回収カーボンブラックを得る原料
となるゴム組成物は、カーボンブラックを有するゴム組
成物全般である。すなわち、ゴム組成物は、加硫されて
いても、加硫されていなくても(未加硫)よく、部分的
に加硫されているもの、加硫度が充分でないものも含ま
れる。加硫ゴム組成物としては、例えば、自動車等のタ
イヤ、ケーブル、シート、パッキン、成形屑ゴム、ホー
ス、ベルトなどの各種ゴム製品を挙げることができる。
これらは、他の構成部材、例えばブラスメッキスチール
コードなどの鋼材、ポリエステルカーカスコードといっ
た有機繊維等の樹脂を含んでいてもよい。また、未加硫
ゴム組成物としては、加硫の程度が、加硫ゴム製品の加
硫の程度に及ばない部分を少なくとも一部に有するゴム
組成物であれば、特に制限なく挙げることができ、加硫
ゴム製品の工場で排出される未加硫くずゴム等を主に挙
げることができる。具体的には、混練り工程や成形工程
等の際に、早期加硫や加硫むら(焼け、スコーチ)を起
こして排出されたゴム破材、加硫工程時にいわゆるだれ
等を起こして排出された不良物等を挙げることができ
る。これらも同様に、上述したような鋼材、有機繊維等
の他の構成部材を含んでいてもよい。また、これらのゴ
ム組成物は、後述する本発明のゴム組成物に含有される
ゴム、充填剤等を含んでいてもよい。
【0014】本発明において、ゴム組成物を一旦分解処
理し、その後本発明の回収カーボンブラックを得る、ま
たはゴム組成物を分解処理して本発明の回収カーボンブ
ラックを得るものである。
【0015】本発明の回収カーボンブラックを得るため
のゴム組成物の分解処理法としては、ゴム組成物中のゴ
ム成分とカーボンブラックとを概ね分離することがで
き、本発明の回収カーボンブラックを得ることができる
方法であれば特に制限されない。本発明において、ゴム
組成物の分解処理法としては、本出願人による出願であ
る特願平11−132744号明細書に記載の処理方法
を採用することができる。例えば、本発明において採用
されるゴム組成物の分解処理法として、過酸化物を0.
01重量%〜50重量%含有する有機溶剤に、ゴム組成
物を、ゴム組成物(mg)/有機溶剤(ml)比が30
以下となるように浸漬又は浸漬攪拌するという方法を採
用することができる。
【0016】ここで、ゴム組成物を分解処理する方法と
して、上記のような方法を採用した場合、過酸化物とし
ては公知の有機過酸化物を広く用いることができるが、
具体的には、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルベンゼ
ンハイドロパーオキサイド(商品名パークミルP(日本
油脂社製)など)、t-ブチルハイドロパーオキサイド
(80%ジ−t-ブチルパーオキサイド溶液など)、p−
メンタンハイドロパーオキサイド(商品名パーメンタH
(日本油脂社製)など)、クメンハイドロパーオキサイ
ド(商品名パークミルH−80(日本油脂社製)など)
等の有機過酸化物のほか、アゾビスイソブチロニトリル
等のラジカル発生剤等も挙げることができる。これら過
酸化物は、爆発防止のために水などを含んでいてもよ
い。これらのうちでも特に過酸化ベンゾイルが好まし
い。
【0017】有機溶剤としては、常圧常温下で液状であ
って、過酸化物を溶解しうるものであれば公知のものを
広く用いることができる。具体的には炭化水素、アルコ
ールなどを挙げることができ、炭化水素は、飽和または
不飽和いずれであってもよく、芳香族、脂肪族、脂環族
などに特に限定されない。このような有機溶剤として
は、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサ
ン、デカリン(デカヒドロナフタレン)、メタノール、
エタノール、テトラリン(テトラヒドロナフタレン)、
シクロヘキサンなどを挙げることができ、特に好ましく
はトルエン、ベンゼン、キシレンである。
【0018】ゴム組成物を分解する処理液は、上記の有
機溶剤に過酸化物を0. 01重量%〜50重量%、好ま
しくは0.1重量%〜10重量%、更に好ましくは0.
5重量%〜2重量%の濃度で含有するものを用いる。こ
の範囲であると、反応が効率的に進むという利点がある
からである。この処理液は、有機溶剤及び/又は過酸化
物を2種以上含有していてもよい。
【0019】上記方法において、処理液として、好まし
くは過酸化ベンゾイルを0.01重量%〜50重量%含
有するトルエン溶液を用いることができる。
【0020】上記方法において、過酸化物を含有した上
記有機溶剤中にゴム組成物を浸漬又は浸漬攪拌するが、
この際、ゴム組成物と有機溶剤との比、ゴム組成物(m
g)/有機溶剤(ml)が好ましくは30以下、更に好
ましくは15以下、最も好ましくは5以下となるように
浸漬又は浸漬攪拌する。上記比がこの範囲内であると、
ゴム成分を効率的に分離することができるからである。
なお、上記比は、ゴム組成物が、鋼材や樹脂等の他の構
成部材を含む場合は、その他の構成部材の重量部分を除
いて、上記範囲とすることが好ましい。また、上記方法
の処理温度において、特に高温にする必要はなく、好ま
しくは0℃〜40℃、更に好ましくは10℃〜30℃、
特に好ましくは環境温度である。
【0021】本発明において、ゴム組成物を適当な分解
処理法で分解処理し、ゴム組成物が、鋼材や樹脂等の他
の構成部材を含む場合は、それらを除去し、ゴム組成物
の固形分を回収する。ここで、分解処理したゴム組成物
の固形状生成物の回収法としては、遠心分離、膜分離、
デカンテーション、濾過等の通常の分離手段を取ること
ができる。本発明において、この固形状生成物から本発
明の回収ゴム組成物を得るが、ここで、回収された固形
状生成物をトルエン等で充分に洗浄し、必要に応じて室
温での自然乾燥、真空乾燥等の乾燥処理をすることによ
り液体分をほぼ除去して、本発明の回収カーボンブラッ
クを得ることができる。
【0022】本発明の回収カーボンブラックの特異な性
質は、現時点では充分解明されていない。しかし、この
回収カーボンブラックを使用すると、後述する減衰性能
に優れたゴム組成物を得ることができる。この組成物
は、従来公知のカーボンブラックを配合したゴム組成物
に比して、特異な減衰性能を示すことにより、本発明の
回収カーボンブラックが特異な特性を有することがわか
る。この理由は定かではないが、カーボンブラック表面
に適度な有機成分や無機成分が付着しているためである
と発明者らは考えている。
【0023】次に、本発明のゴム組成物について説明す
る。本発明のゴム組成物は、充填剤として、上述した本
発明に係る回収カーボンブラックを使用して製造したゴ
ム組成物である。
【0024】本発明のゴム組成物を形成するゴムとして
は、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチ
レン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(C
R)などのゴムおよびこれらのブレンド物等を挙げるこ
とができる。
【0025】また本発明のゴム組成物は公知の加硫剤を
含むことができ、たとえばイオウ、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドな
どの非元素イオウ加硫剤、ビスモルホリンジスルフィ
ド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、有機
過酸化物、キノンジオキシム、フェノールホルムアルデ
ヒド樹脂、ニトロソ化合物とジイソシアナート混合物、
酸化亜鉛、酸化マグネシウム、過酸化亜鉛、トリエチレ
ンテトラミン、メチレンジアニリン、ジフェニルグアニ
ジン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、エチレン
ジアミンカルバメート、ビス−p−アミノシクロヘキシ
ルメタンカルバメートなどを使用することができる。
【0026】また、本発明のゴム組成物は、充填剤とし
て上述した本発明に係るカーボンブラックを含有する。
本発明において、上記カーボンブラックの配合量は、ゴ
ム成分100重量部に対し、好ましくは1重量部以上、
更に好ましくは10重量部〜130重量部である。
【0027】また、本発明において、減衰性能に優れな
がらゴム組成物の破壊特性を上げるために、本発明に係
る回収カーボンブラックと他の充填剤とを併用すること
ができる。ここで、他の充填剤としては公知の充填剤を
挙げることができ、例えば通常公知のカーボンブラッ
ク、シリカ等を挙げることができる。
【0028】本発明のゴム組成物は、上述の原料ゴム、
カーボンブラック等の充填剤以外に、公知の他の樹脂、
エラストマー、他の配合剤、ゴム副資材を広く含有して
いてもよい。たとえば加硫(硬化)促進剤、加硫促進助
剤、活性剤、加硫遅延剤、軟化剤、可塑剤、粘着剤、粘
着付与剤、硬化剤、発泡剤、発泡助剤、補強剤、老化防
止剤、着色剤、顔料、難燃剤、離型剤などが配合されて
いてもよい。これらは、練り加工時、加硫時、補強充填
時などのいずれの工程で配合されたものであってもよ
い。
【0029】本発明のゴム組成物の製造方法としては、
特に限定されないが、例えばゴムの原料、回収カーボン
ブラックおよび必要に応じてその他の添加剤と2軸押出
機、バンバリミキサー、ニーダー等を用いて、50℃〜
180℃程度に加熱下、混練して製造する方法を用いる
ことができる。
【0030】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに具体的
に説明する。 <原料となるゴム組成物の調製>第1表に示すような成
分組成で配合・混練し、148℃で10分間加熱して加
硫し、ゴム組成物を調製した。なお、カーボンブラック
としてはASTMコードがN339であるカーボンブラ
ックを使用し、老化防止剤としては、N−フェニル−
N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジ
アミンを、加硫促進剤としてはN−t−ブチル−2−ベ
ンゾチアジルスルフェンアミドを使用している。
【0031】
【0032】<回収カーボンブラックの調製>過酸化ベ
ンゾイル(以下BPOと略称する)濃度が1重量%のト
ルエン溶液7lに対し、上述したゴム組成物を70g浸
漬し、攪拌することにより、サラサラの液状化物(懸濁
液)を得た。この懸濁液を遠心分離し、透明な溶液相
と、固形状生成物とに分離した。この固形状生成物をト
ルエンで洗浄後回収したものを自然乾燥および真空乾燥
させ、カーボンブラック1とした。
【0033】続いて、カーボンブラック1を、窒素雰囲
気中、800℃で60分熱処理して、処理後のカーボン
ブラックを回収し、カーボンブラック2とした。
【0034】(実施例1、比較例1〜2) <ゴム組成物の調製>第2表に示すような成分組成を配
合・混練されたゴム組成物を、148℃で10分間加熱
して加硫し、実施例1、比較例1および比較例2とし
た。なお、N339とは、ASTMコードがN339で
あるカーボンブラックであり、また、使用した老化防止
剤および加硫促進剤は上述したゴム組成物に使用したも
のと同様である。
【0035】
【0036】<ヒステリシス曲線>実施例1および比較
例1〜2のゴム組成物を幅10mm、長さ150mm、
厚さ1mmの短冊状試験片に切り出し、JIS K 6
254に準拠する方法により、伸びが100%になるま
で5回引張りを与え、引張応力を測定した。結果を図1
に示す。なお、(a)は実施例1、(b)は比較例1、
(c)は比較例2の結果を示しており、また、図中、縦
軸の1目盛りは、9.8Nに相当する。
【0037】<応力−歪曲線>実施例1および比較例1
〜2のゴム組成物を、厚さ1mmのダンベル状試験片
(JIS3号)に切り出し、JIS K 6251に準
拠する方法により、応力−歪特性を測定した。結果は図
2に示す。なお、実施例1(四角)、比較例1(菱
形)、比較例2(三角)としている。
【0038】<損失正接(tanδ)の測定>実施例1
および比較例1〜2のゴム組成物を、幅5mm、長さ1
00mm、厚さ1mmの短冊状試験片に切り出し、JI
S K 6394に準拠する方法(初期歪10%、振幅
±2%、周波数20Hz)により、損失正接(tan
δ)を測定した。結果は図3に示す。なお、実施例1
(四角)、比較例1(菱形)、比較例2(三角)として
いる。
【0039】図1から明らかなように、カーボンブラッ
ク1を含有したゴム組成物は、カーボンブラック2また
は公知のカーボンブラックであるN339を含有した比
較例1または2のゴム組成物と比較して、特異なヒステ
リシス曲線、即ちヒステリシスが非常に大きいヒステリ
シス曲線を描くことがわかる。また、図2から明らかな
ように、カーボンブラック1を含有したゴム組成物は、
比較例1または2のゴム組成物と比較して、特異な応力
−歪曲線を描くことがわかる。また、図3から明らかな
ように、カーボンブラック1を含有したゴム組成物は、
比較例1または2のゴム組成物と比較して、損失正接が
特異であり、各種免震装置等の振動エネルギー吸収装置
に好適に用いることができることがわかる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の回収カー
ボンブラックは、加硫の有無やその程度にかかわらず、
ゴム組成物全般の廃棄物から得られ、特異な特性を有す
るものである。また、このカーボンブラックを充填剤と
して用いる本発明のゴム組成物は、減衰性能に優れてい
るため、各種の免震、除震、防震等の振動エネルギーの
吸収装置に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は実施例1のヒステリシス曲線を表す
グラフであり、(b)は比較例1のヒステリシス曲線を
表すグラフであり、(c)は比較例2のヒステリシス曲
線を表すグラフである。
【図2】 歪と応力との関係を示すグラフである。
【図3】 温度と正接損失(tanδ)との関係を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 1/48 C09C 1/48 Fターム(参考) 4F301 AA03 CA04 CA09 CA13 CA23 CA25 CA32 CA68 CA72 4J002 AC011 AC031 AC061 AC081 AC091 BB181 BC051 CC032 DA036 DA047 DE077 DE107 EE057 EK007 EN037 EN047 EN077 ER007 ER027 EV047 EV167 FD142 FD147 4J037 AA02 CC06 EE28 EE48 FF28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともゴムとカーボンブラックとを含
    有するゴム組成物を分解処理して得られることを特徴と
    する回収カーボンブラック。
  2. 【請求項2】前記分解処理が、過酸化物を0.01重量
    %〜50重量%含有する有機溶剤に、前記ゴム組成物
    を、前記ゴム組成物(mg)/有機溶剤(ml)比が3
    0以下となるように浸漬又は浸漬攪拌するものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回収カーボンブラッ
    ク。
  3. 【請求項3】前記過酸化物が過酸化ベンゾイルであり、
    前記有機溶剤がトルエンであることを特徴とする請求項
    2に記載の回収カーボンブラック。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の回収カー
    ボンブラックと、ゴム及び/又は樹脂とを含有すること
    を特徴とするゴム組成物。
JP2000035897A 1999-05-13 2000-02-14 回収カーボンブラックを用いたゴム組成物 Withdrawn JP2001226521A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012001682A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ

Cited By (1)

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JP2012001682A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ

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