JP2001224774A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001224774A
JP2001224774A JP2000035973A JP2000035973A JP2001224774A JP 2001224774 A JP2001224774 A JP 2001224774A JP 2000035973 A JP2000035973 A JP 2000035973A JP 2000035973 A JP2000035973 A JP 2000035973A JP 2001224774 A JP2001224774 A JP 2001224774A
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JP2000035973A
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Sadao Ioki
定男 井置
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Sophia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮停止する際の表示態様を工夫して、遊技に
対する興趣を高めることのできる遊技機を提供する。 【解決手段】 変動表示ゲームで、所定の遊技条件に基
づいて「1、1、9」という特図配列で仮停止させる。
この特図配列は社会通念上119番コールという概念が
想起され、救急車を呼ぶあるいは消防車を呼ぶなどの消
防署に電話をして助けを求めるという概念に結び付く。
そこで、「1、1、9」という特図配列が出現した場合
には、仮停止後に図柄を再変動させてリーチを発生さ
せ、大当り予告あるいは大当り信頼度の報知も行い、マ
ンネリ化を避けて斬新な演出とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の可変表示領
域が形成される可変表示装置を備え、可変表示領域の識
別情報を変動表示させて停止させる変動表示ゲームを行
い、前記変動表示ゲームの停止態様が特定の組み合せ態
様を導出したときに特典を付与可能な遊技機(例えば、
パチンコ遊技機)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より始動入賞口(あるいは始動ゲー
ト)への入賞に基づき可変表示装置により可変表示遊技
を行わせ、可変表示遊技の停止表示態様に基づき所定の
遊技価値(例えば、大当りなど)を付与可能な遊技機と
して、例えばパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、
雀球遊技機などが知られている。この種の遊技機におい
ては、従来、始動入賞口への入賞に基づき可変表示装置
の複数の可変表示領域に図柄(識別情報)を高速で変動
表示させ、所定時間経過後に図柄を順次停止させて、そ
の停止表示態様が予め定められた図柄の組み合せ態様で
ある特別停止表示態様(例えば、「7、7、7」等のゾ
ロ目)であった場合に、大当り状態(特別遊技状態)を
発生させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の遊技
機にあっては、図柄の変動開始、リーチ発生、当たり/
外れ、あるいはリーチ発生後に仮停止、その後の再変
動、当たり/外れというように、型にはまった流れにな
っており、マンネリ化して遊技の興趣が乏しいという問
題点があった。そのため、従来にない変動表示ゲームの
進行態様が求められている。
【0004】そこで本発明は、仮停止する際の表示態様
を工夫して、遊技に対する興趣を高めることのできる遊
技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明による遊技機は、遊技領域における遊
技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技制御手段から
の指令に基づいて複数の可変表示領域が形成される可変
表示装置の表示制御を行う表示制御手段と、を備え、前
記可変表示領域の識別情報を変動表示させて停止させる
変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームの停止態様
が特定の組み合せ態様を導出したときに特典を付与可能
な遊技機において、所定の遊技条件の成立で前記識別情
報を特定配列で仮停止させる特定配列仮停止手段と、前
記識別情報が特定配列で仮停止したことに基づいて変動
表示ゲームの進行態様を変化させる進行態様制御手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0006】ここで、遊技機には、例えばパチンコ遊技
機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などが含まれ
る。識別情報には、数字、文字、記号およびキャラクタ
等の図柄、並びに色彩など、視覚により識別可能な標章
(識別標章)等が含まれる。可変表示装置は、液晶表示
装置(カラー液晶、モノクロ液晶を含む)、CRT表示
装置などの単体の装置であってもよく、あるいはこれら
の装置と多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラ
ムを使用したメカ式の表示装置などとの組み合せでもよ
く、要は複数の識別情報を表示可能な領域を含んでいれ
ばよい。可変表示装置の表示領域に形成される複数の可
変表示領域は、3桁の図柄配列となるように形成するの
が典型的な例であるが、3桁に限らず、2桁あるいは4
桁以上も含まれる。可変表示装置の表示領域に形成され
る複数の可変表示領域は、可変表示領域であることを明
示する構成でもよいし、あるいは複数の識別情報のみが
明示されるような構成でもよい。特定の組み合せ態様と
は、通常遊技状態に比べて遊技者に特に有利となる遊技
状態(多数の遊技媒体(遊技価値)を獲得しやすい状
態:例えば大当り)を生起する識別情報の配列をいい、
例えば第1種のパチンコ遊技機における大入賞口(特別
変動入賞装置ともいう)の開放、第3種のパチンコ遊技
機における権利発生の状態、あるいは電動役物を複数備
えた一般電役機における電動役物を連続して開放させる
状態を生起するような識別情報の配列がある。仮停止と
は、識別情報が変動を開始してから変動終了の過程で、
再変動可能性を有して所定の領域内に所定時間表示され
ている状態をいう。仮停止の表現態様としては、例えば
識別情報を揺れ動作させることで仮停止を表現するよう
なことが行われるが、これに限らず、識別情報が停止し
た状態で仮停止を表現するようにしてもよい。仮停止に
は、このように識別情報が停止した状態という表現態様
を含むものである。識別情報の特定配列とは、例えば電
話番号、年号、日付などの意味のある組み合せに識別情
報が並ぶことをいう。変動表示ゲームの進行態様とは、
識別情報の変動表示ゲームがリーチ、大当り、仮停止後
の再変動などのように、進行していく様子を表す概念で
ある。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の遊
技機において、前記進行態様制御手段は、変動表示ゲー
ムをリーチ態様に変化させることを特徴とする。請求項
3記載の発明は、請求項1又は2記載の遊技機におい
て、前記識別情報の特定配列は、社会通念上想起される
組み合せであることを特徴とする。請求項4記載の発明
は、請求項1乃至3の何れかに記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、前記識別情報の特定配列が社会通
念上想起される組み合せになった際に、前記組み合せに
関連した付随的構成要素を表示する付随的構成要素表示
手段を備えていることを特徴とする。請求項5記載の発
明は、請求項1乃至4の何れかに記載の遊技機におい
て、前記表示制御手段は、前記特定配列仮停止手段を含
むことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態をパチ
ンコ遊技機に適用した例について説明する。 A.遊技機の正面構成 図1はパチンコ遊技を行う遊技機301(図2参照)の
遊技盤を示す正面図である。図1において、1は遊技盤
であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれる
ことにより遊技領域3が形成されている。遊技盤1に
は、アウト球流入口(変動入賞装置取り付け部材の後部
にあり、図示略)、可変表示装置としての特別図柄表示
装置12、普通電動役物タイプの始動入賞口13、変動
入賞装置14(大入賞口)、普図始動ゲート15、1
6、複数の一般入賞口17〜22、特図始動記憶表示器
23、普通図柄表示装置24、普図始動記憶表示器2
5、風車と呼ばれる打球方向変換部材26(一部のみ符
号付けで他は煩雑になるで略)、多数の障害釘(図示を
省略)が設けられている。特別図柄表示装置12は、画
像、図柄などを表示可能な画面Gを備え、その画面Gに
は所定の表示領域Hが形成されるようになっている(後
述の図8参照)。また、表示領域H内には複数の可変表
示領域(K1〜K3など)を形成可能で、形成した可変
表示領域のそれぞれに複数の特図(識別情報)を表示可
能である。ここで、特別図柄表示装置12の可変表示領
域には複数の特図を可変表示可能であるが、可変表示と
いう概念は図柄を可変して表示可能であるという制御形
態のことであり、図柄の変動表示とは特図が変動して表
示されるという実際の遊技(パチンコゲーム)の有様を
分かりやすく表現するために用いられる説明用語であ
る。したがって、説明の都合に応じて、「可変表示」あ
るいは「変動表示」を使用しているが、意味的には上記
の通りである。
【0009】遊技盤1に設けられた複数の全ての入賞
口、すなわち始動入賞口13(内部に特図始動センサ1
31が配置)、変動入賞装置14(大入賞口:内部に後
述のカウントセンサ134および継続センサ133が配
置)、および一般入賞口17〜22(内部に後述の入賞
センサ135a〜135fが配置)については、各入賞
口毎に入賞センサ(例えば、近接センサ:ただし図1で
は略)が配置されており、これらの入賞口に入賞する
と、入賞価値(各入賞口によって予め決定された遊技価
値:例えば、5個賞球、15個賞球等の賞球数)に対応
する賞球データ(賞球数情報)が遊技制御装置105
(図2参照)によって設定され、排出制御装置104
(図2参照)に送信されるようになっている。なお、遊
技盤1における遊技領域2は、パチンコ球を用いて遊技
を行うものであれば、例えば、いわゆる「第1種」に属
するもの、あるいは、可変表示装置を備えた「第3種」
に属するもの、あるいは他の機種等であっても、任意の
構成をとり得るが、一例として本実施の形態では「第1
種」に属するタイプのものを用いている。遊技盤1の周
囲には遊技盤装飾部材31が配置されるとともに、サイ
ドランプ32、33が配置されている。サイドランプ3
2、33はリーチや大当りの際に点滅あるいは点灯して
遊技を装飾する。
【0010】B.電源供給系統 次に、遊技機301の電源供給系統について、図面を参
照して説明する。図2は遊技機301における電源供給
系統を示す図である。図2において、遊技機301に
は、外部からAC24Vが供給されるようになってお
り、外部電源であるAC24Vはターミナル基盤101
を介して間接的に電源供給ユニット102に分配され
る。電源供給ユニット102は、AC24Vを直流に変
換し、各種のDC電圧を生成して各制御装置に供給す
る。具体的には、ソレノイド駆動用のDC32V、ラン
プ類駆動用のDC24V、センサ駆動用およびバックラ
イト駆動用のDC12Vを駆動用電源として生成すると
ともに、各制御装置を動作させるための制御装置用電源
としてDC12Vを生成する。そして、DC32Vおよ
びDC12Vを発射制御装置103に、DC24V、D
C12V、DC5Vおよびバックアップ電源であるDC
5VBBを排出制御装置104に、DC32V、DC2
4V、DC12、DC5Vおよびバックアップ電源であ
るDC5VBBを遊技制御装置105に、DC12Vを
音制御装置106に、DC32V、DC24VおよびD
C12Vを装飾制御装置107に、DC12Vを表示制
御装置108に供給する。
【0011】したがって、遊技制御装置105および排
出制御装置104は、これら装置内で使用するための電
源を別途構成された電源供給ユニット102(電源装置
を構成)から供給される構成となっているとともに、電
源供給ユニット102は遊技機301外部から電源(A
C24V)の供給を受けて、所要の電源を生成して排出
制御装置104に供給する構成である。発射制御装置1
03は、発射操作ハンドルの回動量に応じて発射ユニッ
ト(発射装置:図示略)を制御し、回動量に対応した強
さで遊技球を発射させる制御を行う。なお、発射制御装
置103には、排出制御装置104から発射イネーブル
信号が入力されるようになっており、発射イネーブル信
号は、排出制御装置104側で何らかの異常を検知した
場合に、発射ユニットの発射動作を停止したり、あるい
は異常が解消された場合に発射動作を可能にする信号で
ある。
【0012】排出制御装置104は、遊技制御装置10
5から送信された賞球データおよび外部情報に基づき、
賞球検出センサ161、162(図3参照)からの検出
信号に基づいて排出ユニット180(図3参照)への通
電を制御し、所定数の遊技球を排出させる制御を行う。
また、CRサンドユニット(球貸機)302からの信号
に基づいて貸球の排出制御も行う。遊技制御装置105
は、遊技の総括的制御(遊技の進行を制御)を行うもの
で、そのうち遊技球の賞球制御に関する部分では、遊技
盤1の各入賞口毎に設けられた入賞センサ172、17
3、171、175a〜175fにより遊技球の入賞が
検出されると、入賞口の入賞価値に対応して予め設定さ
れた賞球数(賞球データ)を排出制御装置104へ送信
する。なお、各入賞口に対して遊技球が入賞した場合
に、いくらの賞球を払い出すかの入賞価値は遊技機30
1の製造段階(遊技機301の仕様を決める段階)で予
め決定される。遊技制御装置105は遊技制御手段およ
び進行態様制御手段を構成する。遊技制御手段は遊技領
域における遊技の進行を制御する。進行態様制御手段は
識別情報が特定配列で仮停止したことに基づいて変動表
示ゲームの進行態様を変化させる制御を行う。
【0013】表示制御装置108は、遊技制御装置10
5から送信された表示データに基づき特別図柄表示装置
12の画像表示を制御するとともに、特別図柄表示装置
12に電源を供給している。表示制御装置108は表示
制御手段および特定配列仮停止手段を構成する。表示制
御手段は遊技制御装置105(遊技制御手段)からの指
令に基づいて複数の可変表示領域が形成される特別図柄
表示装置12(可変表示装置)の表示制御を行う。具体
的には、表示制御手段は特別図柄表示装置12(可変表
示装置)の可変表示領域に複数の特図(識別情報)を可
変表示させて停止させる変動表示ゲームを行い、変動表
示ゲームの停止態様が特定の組み合せ態様を導出したと
きに特典を付与(例えば、大当り発生に基づく遊技球の
獲得)可能とする制御を行う。なお、表示制御手段は遊
技領域における遊技の進行を制御する遊技制御手段から
の指令に基づいて、複数の可変表示領域が形成される特
別図柄表示装置12(可変表示装置)の表示制御を行
う。特定配列仮停止手段は所定の遊技条件の成立(例え
ば、大当り停止図柄乱数(大当り停止図柄決定用の乱
数)が特定の値であり、かつ変動開始後所定時間が経過
したこと)で識別情報を特定配列で仮停止させる制御を
行う。なお、本実施の形態では遊技制御装置105に進
行態様制御手段の機能(例えば、表示制御装置108に
進行態様制御手段の機能に基づく表示コマンドを送る等
よる制御)を持たせているが、これに限らず、例えば表
示制御装置108に進行態様制御手段の機能を持たせる
ようにしてもよい。装飾制御装置107は、遊技制御装
置105から送信された装飾データに基づき、遊技盤1
に配置されたサイドランプ32、33等の発光装飾部材
の発光を制御するとともに、この発光装飾部材に電源を
供給している。音制御装置108は遊技制御装置105
から送信された音データに基づき、効果音を生成してス
ピーカから出力する等、効果音に関する制御を行う。
【0014】C.制御系統 次に、遊技機301の制御系統について、図面を参照し
て説明する。図3は、遊技機301における制御系統を
示す図である。図3において、遊技制御装置105は、
パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイ
コンからなる遊技用演算処理装置(遊技用マイクロコン
ピュータ:いわゆるアミューズチップ用のICとして製
造)を含んで構成され、遊技用演算処理装置はCPU1
21、ROM122、RAM123、各種信号の入出力
を行う入出力インターフェース124を備えている。R
AM123には賞球データ(例えば、7個賞球、15個
賞球というデータ)を格納するエリアがあり、RAM1
23のデータは後述のようにバックアップ可能になって
いる。
【0015】入力インターフェース124には、特図始
動センサ(特図始動スイッチ)131、普図始動ゲート
センサ(普図始動スイッチ)132、継続センサ(アタ
ッカーVスイッチ)133、カウントセンサ(アタッカ
ーカウントスイッチ)134、入賞センサ(入賞口スイ
ッチ:1〜N)135a〜135fからの検出信号が入
力される。なお、入賞センサ(入賞口スイッチ:1〜
N)135a〜135fは一般入賞口に入賞した入賞球
をそれぞれ検出するセンサであり、遊技盤に一般入賞口
がn個ある場合には、入賞センサはn個配置される。特
図始動センサ131は特図の始動入賞口13に入賞した
入賞球を検出するセンサであり、普図始動ゲートセンサ
132は、普図始動ゲート15、16に入賞(通過)し
た入賞球を検出するセンサであり、継続センサ133は
変動入賞装置14の大入賞口内における継続入賞流路
(いわゆる特別入賞口を通過する流路)に流入した入賞
球を検出するセンサであり、カウントセンサ134は、
変動入賞装置14の大入賞口内における一般入賞流路
(特別入賞口を通過しない流路)に流入した入賞球を検
出するセンサである。また、入出力インターフェース1
24には、賞球排出および貸球排出のための遊技球が有
るかどうかを検出する半端センサ(半端球検出スイッ
チ)141、遊技機前面下部に設けられ下皿(図示省
略)の満杯状態(球の過剰貯留)を検出するオーバーフ
ローセンサ(オーバーフロースイッチ)142、遊技機
前面のガラスを支持するガラス枠(金枠)が開けられた
ことを検出する金枠開放センサ(金枠開放スイッチ)1
43からの検出信号も入力されている。また、賞球排出
数を検知するための流路切換ユニット160からの賞球
検出センサ161、162からの検出信号も中継基板1
63を介して入力されている。
【0016】一方、入出力インターフェース124から
は、前述の特別図柄表示装置12においてLCD等の表
示装置本体を制御する表示制御装置108、遊技盤1上
のランプなどの制御を行う装飾制御装置107、図示省
略したスピーカを駆動して効果音などの出力制御を行う
音制御装置106、前述の普通図柄表示装置24(普図
LED)、前述の普通電動役物タイプの始動入賞口13
(普通変動入賞装置)を駆動する普通電動役物ソレノイ
ド(普電ソレノイド)136、前述の変動入賞装置の開閉
扉を駆動する大入賞口ソレノイド(アタッカーソレノイ
ド)137、遊技盤用外部出力端子138、試験用出力
部139に信号が出力される。また、この入出力インタ
ーフェース124からは、排出制御装置104にも賞球
制御指令の信号が出力される。遊技盤用外部出力端子1
38は、遊技盤1側に設けられた外部情報端子であり、
ここから外部の管理装置(図示略)に各種信号(例え
ば、大当り信号等)を出力するものである。なお、管理
装置はホール全体の遊技機、島設備等を管理するもの
で、この端子を介して遊技制御装置105から各種信号
(例えば、大当り信号等)が入力され、入力された各種
信号に基づいて営業上の必要なデータを演算処理し、処
理したデータを必要に応じてディスプレイに表示した
り、印刷したりする。また、試験用出力部139は、遊
技制御装置105に記憶されている情報の読み出し等が
可能な通信用の端子であり、遊技制御装置105の状態
を検査する際などに用いるものである。
【0017】次に、排出制御装置104は、遊技制御装
置105から入力される賞球制御指令に基づいて排出ユ
ニット180を駆動して遊技球を排出する制御を行うも
のである。この場合の排出制御装置104、CPU17
1、ROM172、およびRAM173を含むマイクロ
コンピュータと、入出力用インターフェース174とを
含んで構成される。なお、各素子間はアドレスバス、デ
ータバス、電源線等で接続されている。CPU171は
遊技球の排出(賞球排出および貸球排出を含む)に必要
な処理を行い、ROM172は排出制御に必要なプログ
ラム等を格納している。RAM173は賞球データ(例
えば、7個賞球、15個賞球というデータ)を格納する
賞球データメモリエリアを有しており、RAM173の
データは後述のようにバックアップ可能になっている。
排出制御装置104は入出力用インターフェース174
を介してプリペイドカードユニット(CRサンドユニッ
ト)302との間で貸球制御指令を授受し、貸球排出に
必要な制御を行う。排出制御装置104の入出力用イン
ターフェース174には貸球検出センサ175、176
からの信号が入力されるとともに、中継基板163を介
して前述の賞球検出センサ161、162からの信号が
入力されている。また、入出力用インターフェース17
4からは、排出ユニット180の球排出モーター(パル
スモータ)181、ストッパーソレノイド182、およ
び流路切換ユニット160の流路切換ソレノイド(流路
切換弁用ソレノイド)183に制御信号が出力される。
【0018】排出ユニット180は2条タイプのもの
で、貯留タンクから重力により誘導路で導かれた球を2
枚のスプロケットで一括駆動する1個のパルスモータか
らなる球排出モーター181と、重力によるスプロケッ
トの不用意な回転(即ち、球の不用意な排出)を防止す
るための停止部材を係止するストッパーソレノイド18
2とを有している。球排出モーター181は、スプロケ
ットを例えば反時計方向(以下、排出方向)に所定量
(所定角度又は所定回転量)だけ回転させて、球を所定
数下流側に排出する動作を駆動制御するためのものであ
る。そして、排出制御装置104の制御によりストッパ
ーソレノイド182が作動すると(励磁されると)、球
排出モーター181が回転可能状態になり、この回転可
能状態において、排出制御装置104の制御により球排
出モーター181が作動してスプロケットが排出方向に
所定量だけ回転することによって、それに対応した数量
の球が下流側に送り出され、重力により遊技球流路を流
れ落ちてゆく。また、こうして所定量の球が排出された
直後には、排出制御装置104の制御により球排出モー
ター181の回転が停止されるとともに、ストッパーソ
レノイド182が即座に非作動状態(非励磁状態)に戻
される。流路切換ユニット160は遊技球流路を賞球排
出あるいは貸球排出の何れかの流路に切り換えるもの
で、排出制御装置104からの信号に基づいて流路切換
ソレノイド183が遊技球流路を賞球排出又は貸球排出
の何れかの流路に択一的に切り換える。そして、賞球排
出流路を流下する球は賞球検出センサ161、162に
よって検出され、貸球排出流路を流下する球は貸球検出
センサ175、176によって検出される。
【0019】次に、電源供給ユニット102は、図2で
は図示を略しているが、DC5Vを生成するロジック電
源回路191、逆流防止用のダイオード192およびコ
ンデンサ(スーパキャパシタ)193を含んで構成され
る。ロジック電源回路191はDC12VをDC5Vに
変換して遊技制御装置105および排出制御装置104
の各CPU121、171、ROM122、172等の
各素子の動作に必要な電源を供給する。但し、RAM1
23、173には、不可逆手段として機能するダイオー
ド192を介して、また配線194a、194bや19
5a、195bを通してロジック電源回路191からD
C5Vが供給される。また、ロジック電源回路191か
らのDC5Vは電源供給ユニット102の内部に配置さ
れたコンデンサ(スーパキャパシタ)193にも供給さ
れるようになっている。コンデンサ193は、配線19
4a、194bや195a、195bを介してRAM1
23およびRAM173に接続されている。配線194
a、194bや195a、195bの途中にはオス/メ
スタイプのコネクタ(図示略)が設けられており、コネ
クタによりこれら配線は電源供給ユニット102側と遊
技制御装置105側又は排出制御装置104側とに分離
可能である。
【0020】ここで、コンデンサ193はバックアップ
電源手段を構成し、通常運転時(非停電時)にダイオー
ド192を介して充電され、停電時はRAM123およ
びRAM173をバックアップするものである。即ち、
コンデンサ193は、これらRAM123、173の記
憶内容(特に、賞球データのメモリエリア)を保持すべ
くこれらRAM123、173に対してバックアップ電
源を供給する。なお、従前の一般的なパチンコ機は、全
ての入賞球を一カ所に集めて1個ずつ検出し、入賞球を
賞球払出が完了するまで保持しておくセーフユニットを
備えていて、停電があってもこのセーフユニットに保持
されている入賞球を確認することで、未排出の賞球数が
ある程度判定できた。しかし、本形態例の場合には、こ
のようなセーフユニットを備えずに、前述した如く各入
賞口毎に入賞検出を行う構成であるため、未排出の賞球
の情報をソフト的に保持しておく必要があり、そのため
にこのようなバックアップ電源が供給される構成となっ
ている。また、単に遊技制御装置105や排出制御装置
104内にバックアップ電源を設けた場合には、排出制
御装置104が不正に取り外されて賞球排出情報が不正
に書き込まれることによる不正な賞球排出を回避困難で
あるため、バックアップ電源であるコンデンサ193を
これら制御装置の外部に設けている。このようにすれ
ば、各制御装置104又は105を取り外したときにバ
ックアップ電源の供給が断たれるので、そのような不正
な賞球排出情報の書き込みが不可能となる。
【0021】なお、電源供給ユニット102には停電を
検出する回路を備えており、この停電検出回路によりロ
ジック電源回路191への電源供給が断たれたことを検
出(例えば、DC32Vが所定の電圧まで低下したとき
停電として検出)し、停電になると、事前に停電検出信
号を出力した後、CPU121およびCPU171に強
制的にリセット信号を入力してこれらCPUの動作(即
ち、各マイクロコンピュータの動作)を停止させるよう
になっている。このような構成であれば、停電の際に各
CPUが正常に動作できる電圧時(完全にダウンする前
に)に各CPUを停止させて、停電により各CPUが不
安定になってRAM123や173に不定な値が書き込
まれることが防止でき、各RAMに記憶されている内容
を確実に保持できる。
【0022】D.遊技の概要 次に、遊技制御装置105の制御フローを説明する前
に、本実施の形態の遊技機301で行われる遊技の概要
について説明する。ガイドレール2を介して遊技領域中
に打込まれた遊技球が、特図の始動口(チャッカー)を
兼ねた普通電動役物タイプの始動入賞口13に入賞する
と、特別図柄表示装置12の表示領域(表示画面)の複
数の変動表示領域において多数の特図(数字、文字、記
号、模様等よりなるもの)が変動(例えば、スクロー
ル)する表示(いわゆる変動表示)が行われて、変動表
示ゲームが行われる。本実施の形態の場合、変動表示中
に、所定の遊技条件が成立すると識別情報を特定配列で
仮停止させ、識別情報が特定配列で仮停止したことに基
づいて変動表示ゲームの進行態様を変化させる制御が行
われる(詳細は後述)。そして、この変動表示ゲーム結
果(停止した特図の組合せ)が特定表示態様(例えば、
「7、7、7」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ば
れる遊技価値が付与される。なお制御上は、例えば特図
の始動口への遊技球の入賞があったことを条件(始動条
件)として、大当り乱数(遊技価値判定用乱数)などの
各種乱数の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱
数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定さ
れ、この比較判定結果に基づいて、予め停止図柄(大当
りとするか否か)やリーチアクションを行うか否かなど
が決定され、この決定に応じて上記変動表示が開始され
る。また、いわゆる時短(時間短縮)の制御が行われて
いる場合には、特図および/又は普図の変動の開始から
終了までの時間が通常よりも短縮され、その分だけ時間
当たりの変動表示ゲームの頻度が実質的に増加して有利
となる。また、いわゆる確率変動の制御によって大当り
の確率が高確率に設定されていると、通常よりも大当り
となる確率が増加する。
【0023】この大当りになると、変動入賞装置14の
開閉扉が、規定時間(例えば、30秒)を越えない範囲
内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に
開放される開放動作が行われる。そして、この開放動作
は、継続入賞球の検出(継続センサ133による入賞球
の検出)が行われることを条件に、例えば、16ラウン
ドまで複数回行われる。また、上記特図の変動表示ゲー
ム中又は大当り中に、始動入賞口13にさらに遊技球が
入賞したときには、特図始動記憶表示器23が点灯して
この場合4個まで記憶され、変動表示ゲーム又は大当り
が終了した後に、その記憶(即ち、始動記憶)に基づい
て上記特図の変動表示ゲームが繰り返される。一方、遊
技中に、遊技球が普図始動ゲート15、16に入賞(通
過)したときは、普通図柄表示装置24の普図(この場
合、一桁の数字)の変動表示による普図の変動表示ゲー
ムが行われる。そして、この変動表示ゲーム結果(停止
した普図)が所定の態様(例えば、「7」)であれば、
普図当りと呼ばれる遊技価値が付与される。この普図当
りになると、始動入賞口13の一対の開閉部材が逆ハの
字に開いた開放状態に、例えば0.5秒程度保持される
遊技が行われる。これにより、始動入賞口13に遊技球
が入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実
施回数が増えて大当りになる可能性が増す。また、上記
普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート15、16
にさらに遊技球が入賞したときには、普図始動記憶表示
器25が点灯してこの場合4個まで記憶され、普図の変
動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図
の変動表示ゲームが繰り返される。
【0024】E.制御系の動作 次に、前述した制御系により行われる遊技機301の制
御について、図4以降に示すフローチャートにより説明
する。図4は、遊技制御装置105により行われるメイ
ン制御処理(通常処理)のフローチャートを示す図であ
る。なお、遊技制御装置104は遊技機301の電源投
入時には初期化処理を行ってROM122の正常判定処
理、RAM123におけるワークエリアのイニシャライ
ズ、I/Oレジスタの設定、システム内部のレジスタの
設定処理、フラグのイニシャライズ等を行う(図示
略)。図4の処理が開始されると、ステップS1におい
て各入賞口スイッチ監視処理を行う。各入賞口スイッチ
監視処理では、遊技盤1の入賞口(すなわち、始動入賞
口13、変動入賞装置14(大入賞口)、一般入賞口1
7〜22、普図始動ゲート15、16への入賞があるか
否かを監視し、その監視結果に基づいて特図変動や普図
変動の始動記憶の更新、特図や普図などに関連する乱数
の抽出、賞球数記憶、大当り時のラウンド継続の設定な
どの処理を行う。次いで、ステップS2で特図ゲーム処
理を行う。特図ゲーム処理では、特図をスクロールさせ
る前の始動記憶監視、図柄変動、図柄停止監視、大当り
処理の何れかに対応した処理が行われる。なお、この特
図ゲーム処理において、所定の遊技条件が成立すると識
別情報を特定配列で仮停止させ、識別情報が特定配列で
仮停止したことに基づいて変動表示ゲームの進行態様を
変化させる制御が行われる(詳細は後述)。
【0025】次いで、ステップS3で普図ゲーム処理を
行う。普図ゲーム処理では、普図を変動させる前の始動
記憶監視、図柄停止監視、普図当り処理の何れかを行
う。例えば、図柄停止監視では普通図柄表示装置24の
普図(この場合、一桁の数字)の変動表示結果(例え
ば、普図当り/あるいは外れ)に基づく処理を行い、普
図当りとなった場合には始動入賞口13の一対の開閉部
材を逆ハの字に開放した状態を例えば0.5秒程度保持
する遊技を行う。次いで、ステップS4で普図変動処理
を行い、遊技球が普図始動ゲート15、16に入賞(通
過)したときに、普通図柄表示装置24の普図(この場
合、一桁の数字)を変動表示させる。次いで、ステップ
S5で不正監視処理を行い、変動入賞装置14に対する
ノーカウントの監視、その他の不正監視を行う。そし
て、不正等の場合には、例えば後述のステップS6にて
エラー信号を外部の管理装置に出力するような編集が行
われる。
【0026】次いで、ステップS6で出力編集処理を行
う。ここでは、遊技用マイクロコンピュータ111から
外部情報端子盤133を介して外部の管理装置へ送信す
る外部端子情報(例えば、大当り信号等)などの編集を
行う。次いで、ステップS7でコマンド編集処理を行
う。コマンド編集処理では、賞球コマンド編集、表示器
コマンド編集、装飾コマンド編集、音声コマンド編集を
行う。賞球コマンド編集では、遊技盤1の入賞口への入
賞に基づいて賞球データを設定し、この賞球データに対
応する賞球排出のための賞球コマンドを編集する。表示
器コマンド編集では、遊技制御装置105から表示制御
装置108へ送信する表示データのコマンドを編集す
る。装飾コマンド編集では、遊技制御装置105から装
飾制御装置107へ送信する装飾データのコマンド(例
えば、サイドランプ32、33等の装飾をどのようにす
るかの編集)を編集する。音声コマンド編集では、遊技
制御装置105から音制御装置106へ送信する音デー
タ(音声データも含む)のコマンドを編集する。
【0027】次いで、ステップS8でコマンド送信処理
を行い、賞球コマンド送信、表示器コマンド送信、装飾
コマンド送信、音声コマンド送信を行う。これは、ステ
ップS7で編集した各コマンドを遊技制御装置105か
ら排出制御装置104、表示制御装置108、装飾制御
装置107、音制御装置106へ送信するものである。
これにより、遊技制御装置105からの単方向の指令に
基づいて各制御装置104、108、106が制御さ
れ、遊技の進行に応じて賞球排出、特図の変動表示等、
装飾、放音などが行われる。例えば、変動表示中に所定
の遊技条件が成立すると識別情報を特定配列で仮停止さ
せ、識別情報が特定配列で仮停止したことに基づいて変
動表示ゲームの進行態様を変化させる処理が行われる。
ステップS8を経ると、再びステップS1に復帰してル
ーチンを繰り返す。
【0028】次に、図5はタイマー割り込みにて行われ
る割込処理を示すフローチャートである。この割込処理
は、規定時間(例えば、2ms)毎に処理が起動して繰
り返される。なお、電源供給ユニット102における停
電検出は割り込みでなく、前述したように例えばDC3
2Vが所定の電圧まで低下したときに停電検出を行い、
停電を検出したときの処理を行う。まず、ステップS1
1では規定時間(例えば、2ms)が経過する毎に割り
込みを発生させて本ルーチンを起動する。次いで、ステ
ップS12で乱数更新処理を行う。乱数更新処理では、
特図に関連する乱数および普図に関連する乱数の更新が
行われる。特図に関連する乱数としては、例えば大当り
乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、リ
ーチ乱数(リーチ態様決定用の乱数)、大当り停止図柄
乱数(大当り停止図柄決定用の乱数)などがある。乱数
の生成では、特図および普図の乱数を例えば「1」ずつ
インクリメントして更新することが行われる。したがっ
て、本ルーチンが繰り返される毎に、特図および普図の
乱数が変り、大当りあるいは普図当りの乱数抽出値がア
トランダム性を保つようになる。リーチ乱数、大当り停
止図柄乱数などについても同様である。次いで、ステッ
プS13で入力処理を行う。ここでは、遊技盤1に設け
られた各センサ(前述した各入賞口スイッチを除く)か
らの信号が遊技制御装置105に入力された場合に必要
な処理を行う。例えば、半端センサ141、オーバーフ
ローセンサ142、金枠開放センサ143、賞球検出セ
ンサ161、162からの信号が入力されたとき、信号
の波形整形、各センサの信号入力に対応したコマンド処
理(制御コマンドの設定等)などを行う。次いで、ステ
ップS14で出力処理を行う。出力処理では、ステップ
S13の入力処理で設定した制御コマンドやメイン制御
処理の出力編集処理で編集したコマンドなどを遊技制御
装置105から対応する表示器、ソレノイド等に出力す
る処理を行う。ステップS14を経ると、ステップS1
1に戻り、次回の割り込みを待つ。
【0029】F.表示例 次に、可変表示装置としての特別図柄表示装置12に変
動表示ゲーム中に表示される表示内容(主に特図が特定
配列で仮停止したことに基づき変動表示ゲームの進行態
様を変化させる制御の内容)についての具体例を説明す
る。 「図柄の種類」図6(a)は、本実施の形態で使用する
図柄の種類を示すものである。本実施の形態では、「ナ
ース図柄」(ナースというキャラクタが登場するため)
というものを使用し、1〜9からなる9個の数字(数字
動作図柄S)および注射器t1、救急車t2、薬瓶t3
の図案をモチーフとした3つの図柄が、この順序に並ん
で配列されている。1〜9からなる数字動作図柄Sは、
数字を病人にアニメーション化(例えば、擬人化)した
図案で構成され、目玉を模した図案(目玉図案m)が各
特図に付加されアクセントを与えているとともに、包帯
やばんそうこうを貼り、かつハート(心臓を模したも
の)を有する図案(ハート図案d)になっている。な
お、図柄には煩雑になるため、理解可能な範囲で図柄の
一部のみに符号を付している。また、図6(b)に「図
柄表現パターン」として示すように、目玉を模した目玉
図案mは「まばたき」、「ビックリ」、「失敗」、「に
っこり」という表情を演出するようになっている。一
方、注射器t1、救急車t2、薬瓶t3の図柄は図7
(a)に示すように「キャラ図柄動作」が可能であり、
例えば注射器t1の図柄は縮小時に液体が出るような伸
縮動作を繰り返すことが可能であり、救急車t2の図柄
はパトランプが回ったり、救急車自体が揺れ動作するこ
とが可能であり、薬瓶t3の図柄はキャップの開閉動作
が可能なように表現される。また、図7(b)に示すよ
うに「数字動作図柄」に付加されているハート図案d
は、可変速に拡大縮小動作が可能であり、これにより、
多段階にドキドキ感を表現できるようになっている。
【0030】「画面構成」次に、画面構成について説明
すると、図8(b)は特別図柄表示装置12の画面G
(以下、同様につき煩雑になるので図面あるいは明細書
での符号Gは適宜略す)を示し、画面の全てが表示領域
H(以下、同様につき煩雑になるので図面での符号Hは
適宜略す)となる構成であり、その表示領域H内に複数
の可変表示領域K1〜K3(以下、同様につき煩雑にな
るので図面での符号K1〜K3は適宜略す)が形成され
るようになっている。なお、図8(b)以外の図面で
は、説明の都合上、特別図柄表示装置12の画面Gの枠
を外して描いている。可変表示領域K1〜K3の後方の
表示領域Hは付随的画面構成要素表示領域F(以下、同
様につき煩雑になるので図面での符号Fは適宜略す)と
なっており、付随的画面構成要素表示領域Fには特図以
外のもの(例えば、背景画像等)が表示可能になってい
る。図8(b)の例は普段画面を示し、可変表示領域K
1〜K3に特図の左図柄(L)、中図柄(C)、右図柄
(R)を可変表示(変動表示)するようになっており、
ここでは数字動作図柄S(「1、2、3」)がそれぞれ
表示(停止表示:例えば、外れ停止態様)されている。
【0031】一方、付随的画面構成要素表示領域Fに
は、図8(b)の例では背景として病院を模したナース
の家B(以下、同様につき煩雑になるので図面での符号
Bは適宜略す)が主に表示され、その他ナースの家Bの
周りに樹木、花壇などが背景画面として表示されてい
る。また、文字情報として”ナースの家”、”病院マー
クBm(病院を示す赤十字の印)”が表示されている。
図8(a)は背景予告の画面であり、特別図柄表示装置
12の画面Gよりも長く形成されているが、実際には背
景予告の画面が横方向にスクロールして画面G内に収る
ように表示される。背景予告の画面には噴水、虹、ナー
スの家などが表示されており、例えば噴水が変化(水無
し、水有りパターン1、水有りパターン2、水有り虹有
り)する表示を行うようになっている。そして、背景予
告の画面にはナースN(看護婦のキャラクタ)および爺
さんJ(爺さんのキャラクタ)というキャラクタが登場
している。なお、ナースNや爺さんJはゲームの途中で
適宜登場する。
【0032】「特図ゲーム」次に、特図ゲームについて
説明する。始動入賞があると、特図が変動を開始し、外
れの場合には図8(b)のように特図が停止する。この
場合は、特図が通常の縦スクロールを行う。なお、この
とき、画面Gの付随的画面構成要素表示領域Fにはゲー
ムの進行に応じた背景が選択されて表示され、例えば図
8(b)の例ではナースの家Bが表示されている。ま
た、図柄変動の過程では、数字動作図柄Sに付加された
ハート図案dが拡大縮小してドキドキ感を表現したり、
あるいは注射器t1、救急車t2、薬瓶t3の図柄であ
れば、図7(a)に示す「キャラ図柄動作」が表現され
たりする。一方、特図が変動を開始した場合に所定の遊
技条件が成立(本実施の形態では、大当り停止図柄乱数
(大当り停止図柄決定用の乱数)が特定の値であり、か
つ変動開始後所定時間が経過したとき)していると、図
9(a)のように特図が特定の数字配列で仮停止する。
この場合の特図の数字配列としては、「1、1、9」と
いう組み合せ態様である。
【0033】「1、1、9」という組み合せ態様は、従
来の遊技機であれば、全くの外れ図柄である。ところ
が、本実施の形態の場合、「1、1、9」という組み合
せ態様は社会通念上想起される組み合せの1つであり、
それは119番コールという救急車を呼ぶ、あるいは消
防車を呼ぶなどの消防署に電話をして助けを求めるとい
う概念に結び付く。そこで、「1、1、9」という特図
配列が出現した場合には、仮停止後に図柄が再変動を開
始してリーチが発生するようになる。なお、この「1、
1、9」という特図配列が出現したときに、画面に「ヤ
ッター」、「ラッキー」というような表示をして遊技者
にアピールしてもよく、あるいは「119番コールで
す。リーチが発生します」というようなメッセージを画
面に入れて、外れでなく、リーチに結び付く価値有る仮
停止であることをお知らせするようにするとよい。遊技
者も意外な展開に、いままでの仮停止とは一味違う遊技
進行に興趣が高まることになる。
【0034】さて、「1、1、9」という図柄配列の仮
停止から再変動すると、次いで、図10(a)に示すよ
うに、「1、1、9」という組み合せ(119番コール
のイメージ)に関連した付随的構成要素としての救急車
KSが右側から出現する画面となり、救急車KSの後部
からゾロ目図柄を出す。ここでは、ゾロ目図柄として
「7、米、7」(米は未確定の図柄)の図柄を出し、リ
ーチを発生させる。次いで、中図柄のみを入れ替えるよ
うな変動ゲームになる。中図柄のみを入れ替えるような
変動ゲームでは、背景の前で、中図柄が変動するが、例
えば救急車KSの後部から中図柄が飛び出すような変動
でもよい。仮停止後の再変動で「7、米、7」のリーチ
ゲームを経ると、最終的に外れあるいは大当りの図柄で
特図が停止(この停止図柄は最終停止態様)することに
なる。このような仮停止後の再変動動作は、通常大当り
の可能性が高い場合に選択される構成となっており、図
柄の特定配列での仮停止か再変動リーチ動作に切り替わ
ることで、大当り予告あるいは大当り信頼度の報知もな
されることになり、仮停止する表示態様のマンネリ化が
避けられて、斬新な演出となり、遊技者の興趣が高めら
れる。
【0035】次に、「1、1、9」という特図配列が出
現したとき、画面に付随的構成要素としての救急車KS
を出現させるのではなく、例えば図11に示すように、
救急隊員をモチーフしたキャラクタ(以下、救急隊員キ
ャラクタ)CAが表れて、そのときの仮停止図柄(ここ
では、「1、1、9」の外れ図柄)を担架TAに載せる
ような演出を行うゲームにしてもよい。図11の演出で
は、特図が「1、1、9」という特定配列で仮停止した
とき、画面に救急隊員キャラクタCAが表れて、仮停止
図柄(「1、1、9」)を担架TAに載せて横に運ぶと
いう設定により、再び特図変動がリスタートするという
制御例である。この設定は「救急リーチ」と称してお
り、これは特定配列での仮停止からリーチを発生させる
というリーチパターンである。すなわち、「救急リー
チ」では特定配列での仮停止の後に再び特図変動がリス
タートし、大当りあるいは外れの何れかで停止するよう
になっている。具体的には、「救急リーチ」がスタート
すると、図11に示すように救急隊員キャラクタCAが
仮停止図柄を載せた担架TAを横(画面左方向)に運ぶ
表示が行われ、担架TAが横に移動して画面からほぼ消
えた後、再び救急隊員キャラクタCAが担架TAを画面
内に戻す表示が行われる。そして、戻された担架TAに
は大当り図柄あるいは外れ図柄が載せてある演出が行わ
れ、担架TAが画面内に戻されて表示された時点で、大
当りあるいは外れの停止態様が決定する。これによる
と、特定配列での仮停止に対して救急隊員キャラクタC
Aを効果的に組み合せ、キャラクタの持味を十分に活か
した可変表示遊技が行える。なお、図11は救急隊員キ
ャラクタCAの設定例であり、本発明はこのようなキャ
ラクタに限定されるものではなく、他のキャラクタを用
いたり、あるいは当該キャラクタと関連のある器材(例
えば、緊急ロープ、はしご消防車など)を表示した演出
制御を行うようにしてもよいのは勿論である。
【0036】図10(a)および図11は、「1、1、
9」という特図配列の組み合せ態様で仮停止した場合に
おける再変動時のリーチパターンであるが、その他に
も、例えば図10(b)に示すようなリーチパターンの
演出であってもよい。図10(b)に示すリーチパター
ンの演出では、例えば救急車KSから直に爺さんJが現
れて、救急車KSは画面から消え、爺さんJがお尻から
屁(ガス)を出すことによって、図柄を書き換えてゾロ
目図柄を出す。ここでは、ゾロ目図柄として「7、米、
7」の図柄を出し、リーチを発生させる。次いで、同様
に中図柄のみを入れ替えるような変動ゲームになる。中
図柄のみを入れ替えるような変動ゲームでは、背景の前
で、中図柄が変動するが、例えば同じく爺さんJがお尻
から屁(ガス)を出すことによって、中図柄が飛び出す
ような演出でもよい。
【0037】次に、特定配列の他の組み合せ例について
説明する。図9(b)は「1、7、7」という特図配列
の組み合せ態様で仮停止する例である。「1、7、7」
という組み合せ態様は社会通念上想起される組み合せの
1つであり、それは天気予報コールで、気象情報を提供
可能な所に電話をして天気予報を聞くという概念に結び
付く。そこで、「1、7、7」という特図配列が出現し
た場合には、仮停止後に図柄が再変動を開始してリーチ
が発生するようになる。再変動後のリーチでは、「1、
7、7」という組み合せ(天気予報コールのイメージ)
に関連した付随的構成要素として、例えば「お天気おね
ーさん」のキャラクタが画面に出現し、「お天気おねー
さん」の指図でゾロ目図柄を出してリーチを発生させる
ような演出を行う。以後の制御は、上記と同様である。
【0038】「特定配列のその他の例」次に、特定配列
について、上記以外の他の例について説明する。すなわ
ち、識別情報の特定配列は社会通念上想起される組み合
せであることにより、遊技者に分かりやすいという利点
あるので、社会通念上想起される組み合せには、各種の
ものが考えられる。例えば、以下のようなものである。 (a)電話番号をベースとした組み合せ 104:電話番号案内 106:コレクトコール 100:通話料金 113:故障 114:お話中調べ 116:各種サービス 115:電報 117:時報 110:警察 118:海難救助 001:国際電話 184:番号非通知 このような電話番号を識別情報の特定配列として設定し
てもよい。電話番号の場合には、3桁の数字配列が多
く、特図の配列に適すという利点がある。
【0039】(b)年号をベースとした組み合せ 1192:鎌倉幕府 1600:関ケ原の戦い 2000:オリンピック 2002:ワールドカップサッカー このような年号をベースとした組み合せを識別情報の特
定配列として設定すると、誰でも知っている歴史上のイ
ベント、あるいは未来のイベントであるから親しみがわ
き、極めて分かりやすい。 (c)日付をベースとした組み合せ 1/1:元旦 3/3:ひな祭り 5/5:子供の日 このような日付をベースとした組み合せを識別情報の特
定配列として設定すると、季節感を出すことも可能で、
かつ親しみがわき、極めて分かりやすい。例えば、1/
1の配列は「1、/、1」のようにして「/」の記号を
図柄として配列に加えるようにすればよい。なお、識別
情報の特定配列は上記のように社会通念上想起される組
み合せであると、遊技者に分かりやすいが、さらに識別
情報の特定配列が可変表示ゲームの表示テーマと関連付
けられていると、その効果を一層高めることができる。
【0040】本発明の適用は、上記の各実施形態のよう
な例のパチンコ遊技機に限らず、他の遊技機であっても
よいこともいうまでもなく、かつ各種の変形実施が可能
である。本発明はパチンコ遊技機でなく、例えば映像式
ゲーム機のようなものにも適用できる。また、今回開示
された実施の形態はすべての点で例示であって制限的な
ものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は
上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべて
の変更が含まれることが意図される。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、識別情報
が特定配列で仮停止したことに基づいて変動表示ゲーム
の進行態様を変化させている。この場合、仮停止後の再
変動動作は通常大当りの可能性が高い場合に選択される
ことから、識別情報の特定配列での仮停止か再変動リー
チ動作に切り替わることで、大当り予告あるいは大当り
信頼度の報知もなされることになり、仮停止する表示態
様のマンネリ化を避けて、斬新な演出にすることがで
き、遊技者の興趣を高めることができる。また、従来の
ようなゾロ目のみで仮停止する演出と異なり、ゾロ目以
外の数字配列に対する期待感の向上を図ることができ
る。請求項2記載の発明によれば、進行態様制御手段
は、変動表示ゲームをリーチ態様に変化させることによ
り、いわゆる外れ図柄がリーチ態様に変化することとな
り、遊技者の興趣を多いに高めることができる。請求項
3記載の発明によれば、識別情報の特定配列は、社会通
念上想起される組み合せとすることにより、遊技者は特
定配列を一目見るだけで社会通念上のある観念を認識
し、遊技者に分かりやすく素直にゲーム状況を認識でき
るという利点がある。請求項4記載の発明によれば、表
示制御手段は、前記識別情報の特定配列が社会通念上想
起される組み合せになった際に、前記組み合せに関連し
た付随的構成要素(例えば、キャラクタ)を表示する付
随的構成要素表示手段を備えていることにより、付随的
構成要素を加えることで、より一層特定配列の認識を高
めることが可能になり、ゲーム内容を遊技者に分かりや
すくすることができる。請求項5記載の発明によれば、
表示制御手段は、前記特定配列仮停止手段を含むものと
することにより、表示制御手段側での演出制御を行いや
すい構成とすることができる。また、表示制御手段側で
多彩なリーチアクションも可能で、ゲーム内容を盛り上
げることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技盤の正面図である。
【図2】遊技機の電源供給系統を示す図である。
【図3】遊技機の制御系統を示す図である。
【図4】遊技制御処理を示すフローチャートである。
【図5】割り込み処理を示すフローチャートである。
【図6】図柄配列を説明する図である。
【図7】図柄配列を説明する図である。
【図8】変動表示ゲームの表示例を示す図である。
【図9】変動表示ゲームの表示例を示す図である。
【図10】変動表示ゲームの表示例を示す図である。
【図11】変動表示ゲームの表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 遊技盤 12 特別図柄表示装置(可変表示装置) 105 遊技制御装置(遊技制御手段) 108 表示制御装置(表示制御手段、特定配列仮停止
手段、進行態様制御手段) 301 遊技機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技領域における遊技の進行を制御する
    遊技制御手段と、 遊技制御手段からの指令に基づいて複数の可変表示領域
    が形成される可変表示装置の表示制御を行う表示制御手
    段と、を備え、 前記可変表示領域の識別情報を変動表示させて停止させ
    る変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームの停止態
    様が特定の組み合せ態様を導出したときに特典を付与可
    能な遊技機において、 所定の遊技条件の成立で前記識別情報を特定配列で仮停
    止させる特定配列仮停止手段と、 前記識別情報が特定配列で仮停止したことに基づいて変
    動表示ゲームの進行態様を変化させる進行態様制御手段
    と、を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 前記進行態様制御手段は、 変動表示ゲームをリーチ態様に変化させることを特徴と
    する請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記識別情報の特定配列は、 社会通念上想起される組み合せであることを特徴とする
    請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記表示制御手段は、 前記識別情報の特定配列が社会通念上想起される組み合
    せになった際に、前記組み合せに関連した付随的構成要
    素を表示する付随的構成要素表示手段を備えていること
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の遊技
  5. 【請求項5】 前記表示制御手段は、 前記特定配列仮停止手段を含むことを特徴とする請求項
    1乃至4の何れかに記載の遊技機。
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