JP2001224528A - ポータブル便器及びトイレ設備 - Google Patents

ポータブル便器及びトイレ設備

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JP2001224528A
JP2001224528A JP2000037390A JP2000037390A JP2001224528A JP 2001224528 A JP2001224528 A JP 2001224528A JP 2000037390 A JP2000037390 A JP 2000037390A JP 2000037390 A JP2000037390 A JP 2000037390A JP 2001224528 A JP2001224528 A JP 2001224528A
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Japan
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toilet
water
washing
portable
storage tank
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Application number
JP2000037390A
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English (en)
Inventor
Koichi Sugiura
弘一 杉浦
Osamu Matsumoto
修 松本
Motohiko Hattori
元彦 服部
Yasuhiro Shirai
康裕 白井
Hiroshi Maezono
寛志 前園
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】汚物の処理が容易で居室等周辺空間に臭気が広
がるのを防止することのできるポータブル便器を提供す
る。 【解決手段】ポータブル便器の底部に車輪14を備え付
け、その全体をトイレまで移動可能となす。また便器本
体10を上昇させてトイレの便器70上方にセット可能
となし、汚物貯溜槽22内の汚物を蓋体68の開動作に
よって排出口65から便器70内に排出できるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は移動可能なポータ
ブル便器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、自力ではトイレまで歩いて行くことの困難な高齢者
や病人等のための便器として、居室で用を足すことので
きるポータブル便器が広く使用されている。
【0003】しかしながらこの種従来のポータブル便器
は、排泄物(汚物)を容器で受けて、これをポータブル
便器の本体から抜き出してトイレまで運んで行き、そこ
で容器内の汚物をトイレ内に設置してある便器に流し込
むといった形態のものであり、この場合介護者が汚物の
入った容器をポータブル便器の本体から抜き出したり、
またそれをトイレまで運んで行ったり、更にはまたトイ
レ内で容器内の汚物をトイレ内の便器に流し込んだりす
るといった面倒がある外、その際に汚物が手に付着して
しまったり或いはポータブル便器の置いてある居室内の
各種の物品等に付着したりし、更にはまた容器内の汚物
の臭気が居室内に広がったりするといった不都合を生じ
ていた。また従来のポータブル便器の場合、排泄後にそ
のまま放置しておくと、容器に受けた汚物の臭気が居室
内に広がってしまうといった問題もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のポータブル便器
及びトイレ設備はこのような課題を解決するために案出
されたものである。而して請求項1のポータブル便器
は、底部に車輪が備えられ、トイレまで移動可能とされ
ていることを特徴とする。
【0005】請求項2のものは、便器本体又は該便器本
体に備えられた汚物貯溜槽がトイレの便器上方にセット
可能とされていることを特徴とする。
【0006】請求項3のものは、請求項2において、前
記ポータブル便器には昇降装置が備えられていて、該昇
降装置により前記便器本体又は前記汚物貯溜槽が前記ト
イレの便器の上方まで上昇可能とされていることを特徴
とする。
【0007】請求項4のものは、請求項2,3の何れか
において、前記トイレの便器の上方にセットした前記便
器本体又は汚物貯溜槽から内部の汚物を該トイレの便器
内に排出可能となしてあることを特徴とする。
【0008】請求項5のものは、便器本体に汚物貯溜槽
を備えており、該汚物貯溜槽には排出口と該排出口を開
閉する蓋体とが備えられていることを特徴とする。
【0009】請求項6のものは、請求項1〜5の何れか
において、便器本体に備えられた汚物貯溜槽を傾斜させ
ることで内部の汚物を排出するようになしてあることを
特徴とする。
【0010】請求項7のものは、洗浄水を内部に貯える
洗浄タンクを備えており、該洗浄タンクからの洗浄水に
て便器本体の便鉢を洗浄可能となしてあることを特徴と
する。
【0011】請求項8のものは、請求項7において、前
記洗浄タンクからは便鉢用の洗浄通路が延び出してお
り、該洗浄通路を流通した洗浄水を便鉢内に流出させて
洗浄するようになしてあることを特徴とする。
【0012】請求項9のものは、請求項8において、前
記便鉢用の洗浄通路は前記便鉢の上端外周に沿って延び
るように配設されていることを特徴とする。
【0013】請求項10のものは、便器本体に備えられ
た汚物貯溜槽に洗浄水を流入させて洗浄する汚物貯溜槽
用の洗浄通路が備えられていることを特徴とする。
【0014】請求項11はトイレ設備に関するもので、
トイレ内の給水管から延び出し、ポータブル便器に備え
られた洗浄タンクの給水口、又は汚物貯溜槽に洗浄水を
供給して洗浄する汚物貯溜槽用の洗浄通路の給水口に洗
浄水を供給する供給管が備え付けてあることを特徴とす
る。
【0015】請求項12のポータブル便器は、便鉢底部
に封水機構を有していることを特徴とする。
【0016】請求項13のものは、請求項12におい
て、便器本体に備えられた便鉢の鉢本体の下側に封水容
器が配設されていて、該封水容器内の封水中に該鉢本体
の底部の下向きの開口が入り込み、以って前記封水機構
が構成されていることを特徴とする。
【0017】請求項14のものは、請求項13におい
て、前記封水容器全体若しくはその底部が、前記封水を
介して前記下向きの開口を閉鎖する位置と開放する位置
との間で開閉可能とされていることを特徴とする。
【0018】請求項15のものは、便鉢が傾動可能且つ
傾動状態で洗浄可能となしてあり、該傾動によって内部
の汚物を洗浄水とともに排出口より排出可能となしてあ
ることを特徴とする。
【0019】請求項16のものは、請求項15におい
て、前記便鉢には底部に封水機構が設けてあり、前記傾
動によって封水部分の汚物を洗浄水とともに排出可能と
なしてあることを特徴とする。
【0020】請求項17のものは、請求項15,16の
何れかにおいて、前記便鉢を傾動駆動する便鉢駆動装置
が備えてあることを特徴とする。
【0021】
【作用及び発明の効果】上記請求項1のものは、ポータ
ブル便器の底部に車輪を備え付け、ポータブル便器全体
をトイレまで移動可能となしたもので、このポータブル
便器にあっては、従来のように居室において汚物の入っ
た容器を本体から抜き出してトイレまで運んで行くとい
った必要がなく、従ってその作業中に汚物が介護者或い
は居室周りの各種物品に誤って付着してしまったり、或
いは汚物の入った容器を抜き出して運ぶ際に容器内の汚
物の臭気が周囲に広がってしまったりする問題を解決で
きる。
【0022】請求項2のものは、便器本体又は汚物貯溜
槽をトイレの便器上方にセット可能となしたもので、こ
のようにしておけば汚物を容易にトイレの便器内に流し
込むことができる。
【0023】この場合においてポータブル便器には昇降
装置を備えておき、その昇降装置により便器本体又は汚
物貯溜槽を、トイレの便器上方まで上昇させ、便器上方
にセットできるようにしておくことが望ましい(請求項
3)。このようにしておけば、容易に便器本体又は汚物
貯溜槽をトイレの便器上方にセットすることができる。
【0024】請求項4のものは、トイレの便器上方に便
器本体又は汚物貯溜槽をセットした状態で、そのまま内
部の汚物をトイレの便器内に排出できるようにしたもの
で、この請求項4のポータブル便器にあっては、ポータ
ブル便器をトイレ内に運び入れた後において、手を汚す
ことなく汚物をトイレの便器内に流し込むことができ
る。また容器を抜き出してトイレの便器内に流し込む場
合のように、誤って容器内の汚物を周囲にこぼしてしま
ったりするといった恐れもない。
【0025】請求項5のものは、便器本体に汚物貯溜槽
を備えておくとともに、その汚物貯溜槽に排出口とこれ
を開閉する蓋体とを設けたもので、このようにしておけ
ば汚物貯溜槽に溜めた汚物を蓋体の開閉により排出口か
らそのまま排出することができる。即ち汚物貯溜槽全体
を便器本体から取り出して内容物をトイレの便器内に流
し込むといった必要がなく、それ故手を汚すことがな
く、しかも汚物貯溜槽を取り出すことによって汚物を溢
してしまうといった恐れもなく、簡単に汚物貯溜槽内の
内容物を排出することができる。
【0026】請求項6のものは、汚物貯溜槽を傾斜させ
ることで内部の汚物を排出するようになしたもので、こ
の場合汚物貯溜槽内の汚物を、手を汚すことなく容易に
トイレの便器内に流し込むことができる。
【0027】請求項7のものは、洗浄水を内部に貯える
洗浄タンクをポータブル便器に備えておき、その洗浄タ
ンクからの洗浄水にて便鉢を洗浄可能となしたもので、
このポータブル便器の場合、これを居室に置いた状態の
ままで排泄後においてその居室で便鉢洗浄を行うことが
できる。即ちポータブル便器を使用するごとに、いちい
ちこれをトイレ等まで運んで行って洗浄をするといった
面倒なことを行わなくても良く、居室に置いた状態のま
まで排泄の都度便器洗浄が行える利点が得られるのであ
る。
【0028】請求項8のものは、洗浄タンクから便鉢用
の洗浄通路を延び出させ、その洗浄通路を流通した洗浄
水を便鉢内に流出させて便鉢洗浄するようになしたもの
で、この場合洗浄通路を便鉢の外周を廻るように設けて
おいて(請求項9)、周方向の多数の箇所から便鉢内に
洗浄水を流出させるようになすことが可能であり、この
ようにすることによって、便鉢を少ない水量で効率良く
且つ満遍なく洗浄できるようになる。
【0029】請求項10のものは、便器本体に備えた汚
物貯溜槽に洗浄水を流入させ、洗浄する汚物貯溜槽用の
洗浄通路をポータブル便器に備えたもので、このポータ
ブル便器にあっては、その洗浄通路を通じて汚物貯溜槽
内に洗浄水を流し込み、これを洗浄することが可能とな
る。
【0030】請求項11はトイレ設備に関するものであ
って、このものは供給管をトイレ内の給水管から延び出
させ、その供給管を通じてポータブル便器に備えた洗浄
タンクの給水口又は汚物貯溜槽用の洗浄通路の給水口に
洗浄水を供給するようになしたもので、このようにして
おけば、洗浄水を補給するために例えば洗面所等にわざ
わざ行かなくても良く、汚物の処理を行うトイレ内で容
易に洗浄水の補給を行うことができ、加えてトイレ内で
汚物を処理している間に洗浄水の補給を行うことが可能
となり、汚物の処理及び洗浄水の補給のための手間を簡
単化することができる。
【0031】尚この場合において、供給管は可撓性のホ
ースにて構成しておくことが望ましい。このようにすれ
ば、供給管の先端を所望の位置に自由に持ち来すことが
できる。
【0032】請求項12のものは、ポータブル便器の便
鉢底部に封水機構を持たせたものである。従来のポータ
ブル便器はこのような封水機構を有しておらず、このた
め排泄後においてそのまま放置しておくと、汚物の臭気
が周囲に広がってしまうといった不都合を生じていた
が、この請求項10のポータブル便器にあっては、ポー
タブル便器内の汚物の臭気が周辺に広がってしまうのを
抑制することができる。
【0033】この場合において、便鉢における鉢本体の
下側に封水容器を配設しておいて、その封水容器内の封
水中に鉢本体の底部の下向きの開口を入り込ませ、それ
らによって封水機構を構成するようになすことができる
(請求項13)。このようにすれば、簡単にポータブル
便器における便鉢底部に封水機構を設けておくことがで
きる。
【0034】更にこの場合において、封水容器全体若し
くは封水容器の底部を開閉可能となしておくことで、封
水部分の汚物を簡単にその下側の汚物貯溜槽等に排出し
且つその後において再び封水状態に復帰させることがで
きる(請求項14)。
【0035】従来のトイレの便器において設けられてい
る封水機構は、多量の洗浄水を便鉢内に流し込むことに
よって、その水流の勢いで封水部分の汚物を外部に排出
する構造とされている。しかしながらポータブル便器に
あっては多量の洗浄水を用いることができず、この場合
において封水機構を上記のような構造となしておくこと
で、封水部分の汚物を重力で落下させて便鉢から排出さ
せることができ、必要な洗浄水を少なくすることができ
る。即ちこの封水機構はポータブル便器に適したもので
ある。
【0036】請求項15のものは、便鉢を傾動可能且つ
傾動状態で洗浄可能となし、その傾動によって内部の汚
物を洗浄水とともに排出可能となしたもので、この場
合、重力を利用して少ない洗浄水量で効果的に汚物を外
部に排出し且つ便鉢洗浄することができる。
【0037】即ち通常の便器のように汚物排出のために
多量の洗浄水を必要とせず、便鉢を洗浄水で洗浄するに
際しても少ない水量でこれを洗浄することができる。或
いはまた少ない洗浄水量で汚物を外部に排出することが
できる。
【0038】このように便鉢を傾動可能となす場合にお
いて、その傾動によって便鉢底部の封水部分の汚物又は
汚物と封水とを排出するようになしておくことができる
(請求項16)。このようにしておけば、便鉢底部に封
水機構を設けた場合においても、通常の便器のように多
量の洗浄水を便鉢内に流し込まなくても、容易に封水部
分の汚物又は洗浄水を排出できる。
【0039】この場合において便鉢を傾動駆動する便鉢
駆動装置を備えておくことができる(請求項17)。こ
のようにしておけば、手で便鉢を傾動させなくても便鉢
駆動装置によって容易に便鉢を傾動させることができ、
便鉢内の汚物ないし洗浄水を、手を触れることなく容易
に排出操作することが可能となる。
【0040】本発明においては、ポータブル便器におけ
る便器本体に備えた汚物貯溜槽内の内容物の水量を検出
する検出手段及び検出した量を表示する表示手段を設け
ておくことができる。このようにしておけば、汚物貯溜
槽が便器本体の内部に隠れた位置にあった場合において
も、あとどれくらい排泄行為を行うことができるか或い
は排泄物の処理に支障ない量であるか否かを容易に外部
から確認することができる。
【0041】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1及び図2において、10は本例のポータ
ブル便器における便器本体で、12は便器本体10を全
体的に昇降させる昇降装置であり、14はベースプレー
ト(底部)16に設けられた方向自在な車輪(キャスタ
ー)である。即ちこの例のポータブル便器は底部に車輪
14を備えており、居室からトイレまで車輪14により
その全体が移動可能とされている。
【0042】尚昇降装置12は便器本体10を傾動させ
る機能も有している。即ち昇降装置12は傾動装置も兼
ねている。上記便器本体10は便鉢18と、便鉢18を
洗浄するための洗浄水を貯える洗浄タンク20と、汚物
を貯溜する汚物貯溜槽22と、便座24及び便蓋26を
有している。
【0043】28は便鉢18の底部に設けられた封水機
構で、上面が開放された浅い封水容器30を有してお
り、その封水容器30の内部に封水を保持するようにな
っている。一方便鉢18における鉢本体32の底部には
下向きの開口34が設けられており、この開口34が封
水容器30内の封水中に入り込むようになっている。こ
れにより鉢本体32の内部と汚物貯溜槽22の内部と
が、その封水機構28により、詳しくは封水容器30内
に保持された封水により遮断されるようになっている。
【0044】ここで封水機構28は、封水容器30全体
を上下に開閉駆動する駆動部36を有しており、その駆
動部36により封水容器30が図3中実線で示す閉位置
と、2点鎖線で示す開位置との間で開閉駆動されるよう
になっている。ここで封水容器30は、図3中2点鎖線
で示す位置まで下向きに回動することで、即ち開運動す
ることで内部の汚物,封水或いは洗浄水をその下側の汚
物貯溜槽22に排出する。このときその排出が円滑に行
われるように封水容器30の前部壁は傾斜部38とされ
ている。
【0045】上記洗浄タンク20には、図2に示してい
るようにその上面に給水口40が設けられており、この
給水口40を通じて内部に洗浄水が補給できるようにな
っている。この洗浄タンク20からは鉢洗浄管(便鉢用
の洗浄通路)44が延び出している。この鉢洗浄管44
は、図2にも示しているように洗浄タンク20から便鉢
18に向って真直ぐに延びた後、便鉢18の上端外周を
廻るように環状に延びている。
【0046】この鉢洗浄管44には、図3にも示してい
るように周方向所定ピッチで鉢内面に開口する射水孔4
6が形成されており、鉢洗浄管44を通じて送り出され
た洗浄水が、それら射水孔46から便鉢18内面に射水
され、便鉢18を洗浄するようになっている。
【0047】図1及び図3に示しているように便器本体
10にはまた、洗浄水を汚物貯溜槽22内部に供給する
ための汚物貯溜槽用の洗浄管48が上下向きに設けられ
ている。この洗浄管48は洗浄タンク20を貫通する状
態で設けられており、図2に示しているようにその上端
に給水口50が設けられている。ここで洗浄管48にお
ける上端の給水口50及び前述の洗浄タンク20への給
水口40は、何れも後述する供給管の接続口として構成
してある。
【0048】上記昇降装置12は、軸52で交差し且つ
軸52回りに相対回転可能な一対のリンクバー54,5
6を両側面に備えている。各リンクバー54,56は、
それぞれ各一端がベースプレート16と便器本体22と
にピン58にて回転可能に連結される一方、他端にはピ
ン60,62が設けられていて、それらピン60,62
が、便器本体22及びベースプレート12に形成された
ガイド溝64,66内に摺動可能に嵌り込んでいる。こ
こでベースプレート16側のガイド溝66は水平方向に
延びており、また便器本体12側のガイド溝64は、水
平方向に延びた後その端部から傾動用のガイド部64A
が上向きに延び出している。
【0049】図3に示しているように、汚物貯溜槽22
の底部には排出口65とその排出口65を開閉する蓋体
68が設けられている。図7において、70はトイレに
設置された便器(洋風便器)で、72は給水管である。
この給水管からは本例のポータブル便器における洗浄タ
ンク20又は汚物貯溜槽22に洗浄水を供給するための
供給管76が分岐栓74から延び出してる。本例におい
て供給管76は可撓性のホースから成っている。
【0050】次に本例のポータブル便器の作用をその使
用方法とともに以下に詳述する。本例のポータブル便器
の場合、従来のポータブル便器と同様に居室においた状
態でこれを使用するものである。但し本例のポータブル
便器の場合、使用後において便鉢18を洗浄水にて洗浄
することが可能である。
【0051】図4はその際の作用を示している。即ちこ
のポータブル便器にあっては、使用後において封水容器
28を駆動部36にて開運動することで、封水部分の汚
物及び封水を便鉢18の下側の汚物貯溜槽22内に重力
を利用して排出することができる。
【0052】このとき、洗浄タンク20内の洗浄水を便
鉢18内に流して汚物の排出と同時に便鉢18の洗浄を
行う。その際洗浄タンク20内部の洗浄水は鉢洗浄管4
4を通じて流出し、更に射水孔46から便鉢18内部に
勢い良く射水されて便鉢18内面を効率的に洗浄する。
そしてその洗浄水の流れ込みの勢いに基づく助勢作用で
封水部分の汚物及び封水,洗浄水が汚物貯溜槽22内に
落下する。図4(II)はこのときの状態を示している。
【0053】その後において再び封水容器30を閉動作
させると、再び封水容器30内部に洗浄水が溜まった状
態、即ち封水容器28内に封水が保持された状態となり
(図4(III))、ここにおいて汚物貯溜槽22内部と便
鉢18内部とが封水により遮断された状態となる。従っ
て汚物貯溜槽22内部に汚物が貯溜されていても、臭気
は便鉢18の開口34を通じて居室内に広がるといった
ことはない。
【0054】本例のポータブル便器における汚物貯溜槽
22は一定の内容積を有しており、数回分の汚物,封水
ないし洗浄水を内部に収容できるものとされている。従
って本例のポータブル便器の場合、1回の使用毎に汚物
をトイレまで捨てに行かなくても、居室に置いたまま複
数回これを使用することができる。その際、汚物貯溜槽
22の内容物量を検出するフロートセンサ等の検出手段
を設けるとともに、その検出結果を表示する表示部を設
けておくことで、汚物貯溜槽22の内部が外部から見え
ない状態であっても、ポータブル便器がそのまま引き続
き使用できるかどうか等確認することができる。
【0055】ポータブル便器の使用の繰り返しによっ
て、汚物貯溜槽22内部に一定量の汚物が溜まった場
合、本例のポータブル便器にあってはその全体をトイレ
まで移動させ、汚物を処理することができる。図5,図
6,図7はその際の作用を表している。
【0056】図示のように本例のポータブル便器にあっ
ては、その全体をトイレまで移動させ、更に図5(II)に
示しているように昇降装置12によって便器本体10全
体を上昇させる。尚、昇降装置は手動で働かせても良い
し、図8に示しているようにシリンダ等の昇降駆動装置
78を備え付けておいて、その昇降駆動装置78により
昇降装置の昇降動作を行わせるようになしても良い。
【0057】さて、図6に示しているように便器本体1
0を上昇させたところで、これをトイレの便器70の上
方まで移動させ、ポータブル便器における便器本体10
全体をトイレの便器70の上方にセットする。そして図
7に示しているように便器本体10を傾動させるととも
に汚物貯溜槽10底部の蓋体68を開き、汚物貯溜槽2
2内の汚物を便器70の内部に流し込む。このとき、同
作業と併行してトイレ内の供給管76の先端を洗浄タン
ク20の給水口42に接続して供給タンク20内に洗浄
水を補給することができる。或いはまた供給管76の先
端を洗浄管48上端の接続口50に接続して汚物貯溜槽
22内部に洗浄水を供給し、汚物貯溜槽22内部を洗浄
することができる。
【0058】或いはまた、供給管76の先端を便鉢18
の上方或いは便鉢内に挿入して、そこから流出する洗浄
水にて便鉢18内部を洗浄する。尚このとき封水容器2
8を開いた状態としておくことで、洗浄後の水をそのま
ま汚物貯溜槽22を経由して便器70内部に排出するこ
とができる。
【0059】以上のようにして汚物貯溜槽22内の汚物
を排出し、また便鉢18及び汚物貯溜槽22を洗浄する
とともに洗浄タンク20内部に洗浄水を補給したところ
で、再びポータブル便器10全体を居室に運び込み、図
5(I)に示す状態にして居室内に再び置いておく。
【0060】本例のポータブル便器によれば、従来のよ
うに居室において汚物の入った容器を本体から抜き出し
てトイレまで運んで行くといった必要がなく、従ってそ
の作業中に汚物が介護者や或いは居室周りの各種物品に
誤って付着してしまったり、或いは汚物の入った容器を
抜き出して運ぶ際に容器内の汚物の臭気が周囲に広がっ
てしまったりするといった問題を解決することができ
る。また汚物を容易にトイレ内の便器70内に流し込む
ことができ、その際に手を汚してしまうといったことも
ない。
【0061】トイレの便器70上方に汚物貯溜槽22を
備えた便器本体10をセットし、そして汚物貯溜槽22
の蓋体68を開くことでそのまま内部の汚物をトイレの
便器70内に排出でき、手を汚すことなく汚物処理する
ことができるのである。また汚物貯溜槽22を傾斜させ
ることで内部の汚物を排出するため、汚物貯溜槽22の
全内容物を容易にトイレの便器70内に流し込むことが
できる。
【0062】本例のポータブル便器は、洗浄水を内部に
貯える洗浄タンク20を備え、その洗浄タンク20から
の洗浄水にて便鉢18を洗浄可能としているため、居室
に置いた状態のままで排泄後においてその居室で便鉢洗
浄を行うことができる。即ちポータブル便器を使用する
ごとに、いちいちこれをトイレ等まで運んで行って洗浄
をするといった面倒なことを行わなくても良い。
【0063】また本例では洗浄タンク20からの洗浄水
を、鉢洗浄管44の周方向の多数の射水孔46から便鉢
18内に流出させるようにしているため、便鉢18を少
ない水量で効率良く且つ満遍なく洗浄することができ
る。更に本例では汚物貯溜槽22用の洗浄管48を備え
ているため、その洗浄管48を通じて汚物貯溜槽22内
を容易に洗浄することができる。
【0064】本例のポータブル便器はまた、便鉢18底
部に封水機構28を有しているため、ポータブル便器内
の汚物の臭気が周辺に広がってしまうのを防止できる。
またその封水機構28は開閉可能な封水容器30と、そ
こに入り込む鉢本体32底部の開口38とで構成されて
いるため、封水容器30を開くことで封水部分の汚物を
簡単にその下側の汚物貯溜槽22等に排出し且つその後
において再び封水状態に復帰させることができる。また
この封水機構28の場合、封水部分の汚物を重力で落下
させて便鉢18から排出できるため、必要な洗浄水を少
なくすることができる。
【0065】図9は本発明の他の実施例を示している。
この例では従来の便器と同様に便鉢18における鉢本体
32から回曲した形態で管部74を延び出させ、これに
よって便鉢18底部の封水機構28を構成している。こ
の封水機構28は通常の便器における封水機構と同様の
ものである。
【0066】但し従来の通常の便器の場合、便鉢18内
部に多量の洗浄水を流し込み、その水勢によって封水部
分の汚物を洗浄水とともに排出口76から外部に排出す
る。これに対し本例においては便鉢18全体を傾けるこ
とによって封水部分の汚物を洗浄水とともに重力の作用
を利用して排出口76から外部に排出する。
【0067】84はその便鉢18を傾動させるためのシ
リンダ,ガススプリングなどの傾動駆動装置であり、本
例ではこの傾動駆動装置84にて便鉢18全体を傾けた
状態で洗浄水を便鉢18内に流し込み、重力の作用を利
用して汚物を洗浄水とともに外部に排出する。
【0068】このように便鉢18の傾動によって内部の
汚物を洗浄水とともに排出するようにした場合、重力を
利用して少ない洗浄水量で汚物を外部に排出し且つ便鉢
洗浄することができる。即ち通常の便器のように汚物排
出のために多量の洗浄水を必要とせず、便鉢18を洗浄
水で洗浄するに際しても少ない水量でこれを洗浄するこ
とができ、また少ない洗浄水量で汚物を外部に排出する
ことができる。
【0069】本例では傾動駆動装置84を備えてあるた
め、手で便鉢18を傾動させなくても、傾動駆動装置8
4によって容易に便鉢18を傾動させることができ、便
鉢18内の汚物ないし洗浄水を、手を触れることなく容
易に排出操作することが可能となる。
【0070】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば第一の実施例においては封
水容器全体を開閉するようになしているが、場合によっ
てその封水容器の底部のみを開閉して封水部分の汚物を
汚物貯溜槽22へと落下させるようになすことも可能で
あるし、或いはまた上例では便器本体全体、具体的には
汚物貯溜槽22を傾けて内部の汚物を排出口66からト
イレの便器内へと排出するようになしているが、場合に
よって汚物貯溜槽22の底部を排出口66に向けて下向
きに傾斜した形状となし、汚物貯溜槽22を傾けること
なく蓋体68を開閉するだけで内部の汚物をトイレの便
器70内へと排出するようになすといったことも可能で
ある。
【0071】更にまた本発明では場合によって汚物貯溜
槽のみを上昇させ、或いはこれを傾動させてその内部の
汚物をトイレの便器内へと落下排出するようになすとい
ったことも可能である等、本発明はその主旨を逸脱しな
い範囲において種々変更を加えた形態で構成可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるポータブル便器の正面
図及び側面図である。
【図2】同じ実施例のポータブル便器の平面図である。
【図3】同じ実施例のポータブル便器の要部断面図であ
る。
【図4】同じ実施例のポータブル便器の封水機構の作用
説明図である。
【図5】同じポータブル便器の作用説明図である。
【図6】図5に続く作用説明図である。
【図7】図6に続く作用説明図である。
【図8】本発明の他の実施例のポータブル便器を示す図
である。
【図9】本発明の更に他の実施例のポータブル便器の要
部を示す図である。
【符号の説明】
10 便器本体 12 昇降装置 14 車輪(キャスター) 18 便鉢 20 洗浄タンク 22 汚物貯溜槽 28 封水機構 30 封水容器 32 鉢本体 34 開口 36 駆動部 40,50 給水口 44 鉢洗浄管 46 射水孔 48 洗浄管 65,82 排出口 68 蓋体 70 便器(洋風便器) 76 供給管 80 管部 84 傾動駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 元彦 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 白井 康裕 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 前園 寛志 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 Fターム(参考) 2D036 HA03 HA28

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部に車輪が備えられ、トイレまで移動
    可能とされていることを特徴とするポータブル便器。
  2. 【請求項2】 便器本体又は該便器本体に備えられた汚
    物貯溜槽がトイレの便器上方にセット可能とされている
    ことを特徴とするポータブル便器。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記ポータブル便器
    には昇降装置が備えられていて、該昇降装置により前記
    便器本体又は前記汚物貯溜槽が前記トイレの便器の上方
    まで上昇可能とされていることを特徴とするポータブル
    便器。
  4. 【請求項4】 請求項2,3の何れかにおいて、前記ト
    イレの便器の上方にセットした前記便器本体又は汚物貯
    溜槽から内部の汚物を該トイレの便器内に排出可能とな
    してあることを特徴とするポータブル便器。
  5. 【請求項5】 便器本体に汚物貯溜槽を備えており、該
    汚物貯溜槽には排出口と該排出口を開閉する蓋体とが備
    えられていることを特徴とするポータブル便器。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、便器本
    体に備えられた汚物貯溜槽を傾斜させることで内部の汚
    物を排出するようになしてあることを特徴とするポータ
    ブル便器。
  7. 【請求項7】 洗浄水を内部に貯える洗浄タンクを備え
    ており、該洗浄タンクからの洗浄水にて便器本体の便鉢
    を洗浄可能となしてあることを特徴とするポータブル便
    器。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記洗浄タンクから
    は便鉢用の洗浄通路が延び出しており、該洗浄通路を流
    通した洗浄水を便鉢内に流出させて洗浄するようになし
    てあることを特徴とするポータブル便器。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記便鉢用の洗浄通
    路は前記便鉢の上端外周に沿って延びるように配設され
    ていることを特徴とするポータブル便器。
  10. 【請求項10】 便器本体に備えられた汚物貯溜槽に洗
    浄水を流入させて洗浄する汚物貯溜槽用の洗浄通路が備
    えられていることを特徴とするポータブル便器。
  11. 【請求項11】 トイレ内の給水管から延び出し、ポー
    タブル便器に備えられた洗浄タンクの給水口、又は汚物
    貯溜槽に洗浄水を供給して洗浄する汚物貯溜槽用の洗浄
    通路の給水口に洗浄水を供給する供給管が備え付けてあ
    ることを特徴とするトイレ設備。
  12. 【請求項12】 便鉢底部に封水機構を有していること
    を特徴とするポータブル便器。
  13. 【請求項13】 請求項12において、便器本体に備え
    られた便鉢の鉢本体の下側に封水容器が配設されてい
    て、該封水容器内の封水中に該鉢本体の底部の下向きの
    開口が入り込み、以って前記封水機構が構成されている
    ことを特徴とするポータブル便器。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記封水容器全
    体若しくはその底部が、前記封水を介して前記下向きの
    開口を閉鎖する位置と開放する位置との間で開閉可能と
    されていることを特徴とするポータブル便器。
  15. 【請求項15】 便鉢が傾動可能且つ傾動状態で洗浄可
    能となしてあり、該傾動によって内部の汚物を洗浄水と
    ともに排出口より排出可能となしてあることを特徴とす
    るポータブル便器。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記便鉢には底
    部に封水機構が設けてあり、前記傾動によって封水部分
    の汚物を洗浄水とともに排出可能となしてあることを特
    徴とするポータブル便器。
  17. 【請求項17】 請求項15,16の何れかにおいて、
    前記便鉢を傾動駆動する便鉢駆動装置が備えてあること
    を特徴とするポータブル便器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019000618A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 積水ホームテクノ株式会社 トイレ及び移動式トイレ
JP7451537B2 (ja) 2019-01-03 2024-03-18 ガイトン・ディーン・エル 様々なエコロジカル圧縮水洗ポータブルトイレ

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