JP2001224380A - サイクリンeをユビキチン化分解するユビキチンリガーゼscf複合体のf−ボックスタンパク - Google Patents

サイクリンeをユビキチン化分解するユビキチンリガーゼscf複合体のf−ボックスタンパク

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JP2001224380A
JP2001224380A JP2000036372A JP2000036372A JP2001224380A JP 2001224380 A JP2001224380 A JP 2001224380A JP 2000036372 A JP2000036372 A JP 2000036372A JP 2000036372 A JP2000036372 A JP 2000036372A JP 2001224380 A JP2001224380 A JP 2001224380A
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Keiichi Nakayama
敬一 中山
Keiko Nakayama
啓子 中山
Shinji Hatakeyama
鎮次 畠山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ヒトを含む高等生物の生理機能にとって重要
な分子であるサイクリンEで代表されるG1サイクリン
のユビキチン化のメカニズムを解明し、該ユビキチン化
を特異的に司る酵素であるユビキチンリガーゼSCF複
合体、特にそのF−ボックスタンパクの提供。 【解決手段】 Skp1タンパク、Cul1タンパク、
およびF−ボックスモチーフとLRRモチーフを含むF
−ボックスタンパクの複合体(SCF複合体)から構成
され、サイクリンEをユビキチン化し分解するユビキチ
ンリガーゼSCF複合体のF−ボックスモチーフタンパ
クであって、2種類の特定のアミノ酸配列のいずれかで
示されるタンパク並びにそれらのF−ボックスタンパク
をコードする遺伝子を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疾病の病態解析、
治療、予防または診断等に応用することができるタンパ
ク(タンパク質)に関し、特に、サイクリンEを特異的
にユビキチン化し分解するユビキチンリガーゼ酵素に関
する。
【0002】
【従来の技術】タンパク質の発現量は合成速度と分解速
度によって決定されている。特に迅速なレスボンスの求
められるタンパク質はユビキチン−プロテアソーム系と
いう分解システムを用いて破壊されることが知られてい
る。このシステムは分解すべき標的タンパク質にユビキ
チンという分子を多数結合させ(ポリユビキチン化また
は単にユビキチン化)、ユビキチン化されたタンパク質
はプロテアソームという巨大なタンパク質分解酵素複合
体によって破壊するというものである。つまりユビキチ
ン化とは分解すべきタンパク質にユビキチンという「荷
札」をつけて分解工場へ送るようなものである。このユ
ビキチン化はいろいろなタンパク質で行われていること
がわかっているが、高等生物において特に有名なのはI
κBとβカテニンという2つの分子である。
【0003】タンパク質のユビキチン化は、一般に、一
連の酵素群、すなわち、ユビキチン活性化酵素
(E)、ユビキチン複合化酵素(E)およびユビキ
チンリガーゼ(E)によって進み、これらの酵素によ
ってユビキチン化されたタンパク質が26Sプロテアソ
ームにより分解されるものと解されている。このうち、
ユビキチンリガーゼ(E)が特定のタンパク質をユビ
キチン化する特異性に最も関与すると考えられている
が、高等生物におけるユビキチンリガーゼの構造や機能
の詳細は殆ど不明であるのが現状である。例えば、哺乳
動物におけるサイクリンEで代表されるG1サイクリン
とそれを特異的にユビキチン化して分解するユビキチン
リガーゼは未だ知られていない。
【0004】最近、酵母のような下等生物における研究
を通じて、SCFと称される複合体から構成される新し
いタイプのユビキチンリガーゼ(E)が見出されてい
る。このSCF複合体タイプのユビキチンリガーゼ(以
下、ユビキチンリガーゼSCF複合体と記すことがあ
る)は、3量体、すなわち、Skp1と称されるサブユ
ニットタンパク(質)、Cul1(または、その上位概
念のCullin)と称されるサブユニットタンパク(質)、
およびF−ボックス(F−box)と称されるサブユニッ
トタンパク(質)から構成される複合酵素であり、各サ
ブユニットタンパクの頭文字をとってSCFと名づけら
れている。
【0005】このうち、Skp1タンパクおよびCul
1タンパクの機能は未だ完全には明らかでないが、その
アミノ酸配列は保存され、どのような基質に対しても一
定である。一方、F−ボックスタンパクは、基質によっ
て変化し得るものであり、ユビキチン化の対象となる標
的タンパク質に応じたF−ボックスタンパクが存在し、
基質特異性を決定するものと考えられている。
【0006】このF−ボックスタンパクは、一般に、F
−ボックスと呼ばれる領域(モチーフ)と、40個程度の
アミノ酸配列の繰り返しから成るWD40リピートと呼
ばれる領域(モチーフ)またはロイシンの多いLRR
(Leucine rich repeat)と呼ばれる領域(モチーフ)
を含み、WD40リピートモチーフまたはLRRモチー
フがリン酸化された標的タンパク質を認識し結合すると
ともに、F−ボックスモチーフがSkp1およびCul
1と結合して該タンパク質のユビキチン化に寄与するも
のと考えられている。
【0007】酵母においては、Skp/Cdc53/Gr
rl(LRRを含むF−ボックスタンパク)から成るユ
ビキチンリガーゼSCF複合体が、Cdc34(E2)と
もに、Cln1やCln2のようなサイクリンをユビキ
チン化分解するのに機能することが見出されている〔EM
BO J, 16, 5629-5638 (1997)他〕。酵母については、こ
のような細胞周期に関与するタンパク質のみならず、そ
の他の生理機能に関与するタンパク質とそれに基質特異
的なSCF複合体が幾つか発見されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヒトを
含む高等生物におけるユビキチンリガーゼSCF複合体
の機能については、未だ充分に検討されていない。特
に、細胞周期の進行に関与する重要なタンパク質である
サイクリンを特異的にユビキチン化する反応のメカニズ
ム、および該反応を担う酵素の構造や機能が明らかにさ
れれば、新しい医薬の開発や癌の治療法等に対して極め
て有用な情報を提供し得るものと期待されるが、そのよ
うな目的に目指した研究は少ない。
【0009】本発明の目的は、ヒトを含む高等生物の生
理機能にとって重要な分子であるサイクリン、特にサイ
クリンEで代表されるG1サイクリンのユビキチン化の
メカニズムを解明し、該ユビキチン化を特異的に司る酵
素であるユビキチンリガーゼSCF複合体、特にそのF
−ボックスタンパクを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ユビキチン
リガーゼSCF複合体について研究を重ねた結果、ヒト
由来およびマウス由来のF−ボックスタンパクには、サ
イクリンEに対して特異的に相互作用しサイクリンEを
特異的にユビキチン化分解するSCF複合体を形成する
ものがあることを発見し、本発明を導き出した。
【0011】かくして、本発明は、Skp1タンパク、
Cul1タンパク、およびF−ボックスモチーフとLR
Rモチーフを含むF−ボックスタンパクの複合体(SC
F複合体)から構成され、サイクリンEをユビキチン化
し分解するユビキチンリガーゼSCF複合体のF−ボッ
クスモチーフタンパクであって、配列番号:1のアミノ
酸配列で表わされるタンパク(タンパク質)を提供す
る。
【0012】さらに、本発明は、Skp1タンパク、C
ul1タンパク、およびF−ボックスモチーフとLRR
モチーフを含むF−ボックスタンパクの複合体(SCF
複合体)から構成され、サイクリンEをユビキチン化し
分解するユビキチンリガーゼSCF複合体のF−ボック
スタンパクであって、配列番号:2のアミノ酸配列で表
わされるタンパク(タンパク質)を提供する。
【0013】本発明は、さらに別の側面として、それら
の配列番号:1または配列番号:2のアミノ酸配列から
成るF−ボックスタンパクをコードする遺伝子も提供す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】ヒトのユビキチンリガーゼSCF
複合体については、Skp2と命名され酵母のGrrl
に類似したF−ボックスタンパクが存在することが見出
されていた〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95, 11324-1
1329 (1998)他〕が、その特性や機能、特にサイクリン
Eとの相互作用に関しては未だ明らかにされていなかっ
た。本発明者は、このたび、このヒトのSkp2(本明
細書および図面においてはh−Skp2と称することが
ある)に類似するマウス由来のSkp2(本明細書およ
び図面においてはm−Skp2と称することがある)の
クローニングに成功し、これらのm−Skp2およびh
−Skp2がヒトのサイクリンEに対して特異的に相互
作用し、これらのSkp2を含むSkp1/Cul1/
Skp複合体がサイクリンEを特異的にユビキチン化し
分解するユビキチンリガーゼとなることを初めて見出し
たものである。
【0015】図1は、これらのF−ボックスタンパクの
アミノ酸配列を対比して示すものである。図中、上段は
マウス由来のF−ボックスタンパク(m−Skp2)の
アミノ酸配列(明細書末尾の配列表で配列番号:1とし
て示すもの)、また下段はヒト由来のF−ボックスタン
パク(h−Skp2)のアミノ酸配列(配列表で配列番
号:2として示すもの)である。F−ボックス(F−b
ox)モチーフおよびLRRモチーフ(LRR1〜LR
R7)を含む全体にわたって互いに高い類似性(相同
性)を有している。
【0016】後の実施例に詳述するように、本発明者
は、これらのF−ボックスタンパクが発現されるように
したインビボおよびインビトロの実験系を用い、サイク
リンEのユビキチン化のメカニズムを解明し、次のよう
に総括される知見を得た。
【0017】(1)本発明者のF−ボックスタンパク
(m−Skp2、h−Skp2)は、サイクリンEおよ
びサイクリンAに特異的に相互作用するが、サイクリン
BやサイクリンD1とは特異的に相互作用しない。
【0018】(2)Skp2が切除されたノックアウト
マウス由来の胚線維芽細胞(MEF)中でサイクリンE
は特異的に蓄積されるが、サイクリンAにはそのような
蓄積は起こらない。
【0019】(3)Skp2の発現によりサイクリンE
のユビキチン化と分解が促進される。
【0020】(4)Skp2とサイクリンEとの相互作
用は、Cdk2やCdkインヒビター(p21、p2
7)によって阻害される。
【0021】以上の知見から明らかなように、本発明者
によって見出されたF−ボックスタンパク(m−Skp
2、h−Skp2)は、サイクリンE(遊離のサイクリ
ンE)に対する細胞内レセプターとして機能し、このF
−ボックスを含むSkp1/Cul1/Skp2複合体
はサイクリンEを特異的にユビキチン化分解するユビキ
チンリガーゼとして機能するので、この特性を利用し
て、新しい薬剤のスクリーニングや治療法などに関して
各種の有用な情報が得られるものと期待される。
【0022】例えば、Skp2によるサイクリンEのユ
ビキチン化を促進するような薬剤を開発すれば、多くの
癌において新たな抗癌剤になる可能性が高い。具体的に
はサイクリンEの試験管内におけるユビキチン化系(既
に確立済み)において、Skp2はそのユビキチン化高
率を飛躍的に高める効果を発揮するが、この系に種々の
薬剤を加えることによって、その効果を一層高めるよう
な薬物又はSkp2の効果を代替しうる薬物をスクリー
ニングすることが可能である。またSkp2によってサ
イクリンEが分解されることを利用して、Skp2遺伝
子をウイルスベクター等を用いて癌患者の病変部位に導
入し、サイクリンEの分解を促すことによって癌治療を
目指す遺伝子導入療法に応用することも可能である。
【0023】このような医薬や治療法の開発に当たって
採用される実験系への本発明のF−ボックスタンパク等
の導入は、後述の実施例によって示唆されているよう
に、従来から当業者に知られた各種の手法を用いて容易
に行うことができる。
【0024】例えば、本発明のF−ボックスタンパク、
およびその他の必要物質をコードする遺伝子(DNA)
を組み込んだプラスミドまたはファージをリポフェクシ
ョンまたはリン酸カルシウム法のような方法で適当な細
胞系にトランスフェクションすることによってインビボ
の実験系が構築できる。
【0025】また、例えば、本発明のF−ボックスタン
パク、およびその他の必要物質を予め合成するか、また
は適当な発現系(大腸菌発現系、バキュロウイルス発現
系など)を用いて発現させた後、Skp1タンパクやC
ul1タンパクの産生能のある細胞抽出液に混合すれば
インビトロの実験系が得られる。
【0026】
【実施例】この実施例は、本発明のF−ボックスタンパ
クを含むユビキチンリガーゼSCF複合体がサイクリン
Eを特異的にユビキチン化し分解することを示すインビ
ボおよびインビトロの実験結果である。この実施例で
は、マウス由来のF−ボックスタンパク〔m−Skp2
(配列番号:1)〕を用いているが、ヒト由来のF−ボ
ックスタンパク〔h−Skp2(配列番号:2)〕を用
いた場合でも同様の結果が得られる。
【0027】実施例で採用した各種の実験方法や材料は
以下のとおりである。m−Skp2のcDNAのクローニング :cDNAライ
ブラリーのスクリーニング用プローブは、マウスのES
T(expressed sequence tag)クローン〔GenBank(米
国厚生省データベース)、アクセション番号AA511
897〕であり、ランダムプライミングにより32Pをラ
ベルした。32Pをラベルした該プローブを用いて、オリ
ゴ(dT)−プライムドλZAPマウス胸腺cDNAラ
イブラリー(Stratagene社製)についてスクリーニング
を行った。レプリカフィルターを緩衝液中で68℃、2
4時間ハイブリダイズした後、0.1%のSDSを含有
する0.2標準クエン酸塩溶液を用いて68℃で洗浄し
た。陽性クローンをサブクリーニングベクターpBluescr
ipt SK(Stratagene社製)にサブクリーニングし、配列
分析を行った。得られたm−Skp2のcDNAの配列
は図2および図3に示している。
【0028】インビボ実験系:リン酸カルシウム法で処
理した293T細胞(ヒト胎児腎臓細胞由来細胞株)を、
m−Skp2、標的タンパク(ヒトのサイクリンA、
B、D1、またはE)、FWD1、p21、p27またはC
dk2をコードする各cDNA〔それぞれ、後の免疫沈
降法やウエスタンブロッティングに供するためN末端に
常用のタグ(tag)を付けた〕を含む発現プラスミド
〔pcDNA3(Invitrogen社製)を用いてトランスフ
ェクションした。Skp2、FWD1、p21およびp27
用のタグとしてはFlagエピトープ、サイクリン用の
タグとしてはMycエピトープ、ならびにCdk2用の
タグとしてはHAエピトープをそれぞれ付けた。
【0029】インビトロ実験系:サイクリンE、Skp
2、FWD1、Skp1、またはCul1とグルタチオ
ン・S−トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパ
ク質をコードする各cDNAをバキュロウイルストラン
スファーベクターpBacPAK9に組み込み、Sf9
細胞(カイコ由来株化細胞)にトランスフェクションす
ることにより組換えバキュロウイルスを得た。得られた
ウイルスをSf9細胞に感染させ、グルタチオンビーズ
を用いて細胞ライゼートからGST融合タンパク質を精
製した。精製後の融合タンパク質からPreScissionプロ
テアーゼ(Amersham Pharmacia Biotech製)を用いてG
ST配列を切除した。得られた各組換えタンパク質を、
50mMのトリス−HCl(pH8.3)、2mMのジ
チオスレイトール、5mMのMgCl2、2.5mMの
ATP、1mMのホスホクレアチン、ホスホクレアチン
キサーゼ(500U/ml)、4mMのLLnL、ユビ
キチンアルデヒド(25mg/ml)(Boston Bio
製)、およびプロテインインヒビター(10mg/m
l)を含有する反応混合物40ml中で30℃、30分
間インキュベートした後、さらに、ウサギE1酵素
(1.25mg/ml)(BostonBiochem製)、NIH
3T3細胞ライゼートのS100フラクション(1mg
/ml)、およびウシユビキチン(1.9mg/ml)
(Sigma製)中で30℃、60分間インキュベートし
た。
【0030】免疫沈降法およびウエスタンブロッティン
グ法:上記の本実施例におけるインビボおよびインビト
ロの実験系では、主として免疫沈降法(Immunoprecipit
ation、以下の説明および図中ではIPと略称する)およ
びウエスタンブロッティング法(Immunoblotting、以下
の説明および図中ではIBと略称する)を利用して各タン
パク質間の結合やユビキチン化反応を検討した。すなわ
ち、目的のタンパク質に対する抗体を用いて各タンパク
質を沈降させるとともに該タンパク質に結合している別
のタンパク質を共沈降させ(IP)、その後、沈降物を電
気泳動(SDS−PAGE)させてそれぞれのタンパク
質に対する抗体を用いて各タンパク質の存否を検出(I
B)した。インビボ実験系では、目的のタンパク質につ
いたタグ(tag)に対する抗タグ抗体を用いた。
【0031】IPおよびIBに用いた抗体は以下のとおりで
あり、括弧内にカタログ番号および入手先を示す:anti
-Myc (9E10 : Roche) , anti-Flag (M5 : Sigma) , ant
i-HA(HA 11/16B12 ; Babco) , anti-Cdk2(M2 ; Santa
Cruz)、anti-Ub(ユビキチン)(1B3 ; MBL)およびanti
-cyclin(サイクリン)E(c-19 ; Santa Cruz)。
【0032】その他のcDNA:SCF複合体のその他
のタンパクをコードする遺伝子は下記のように寄託され
ているものを利用した:Skp1(GenBank、アクセシ
ョン番号AF083214)およびCul1(GenBank、AF0
83216)。
【0033】Skp2欠損マウス胚線維芽細胞の調製
Skp2が存在しないマウス胚線維芽(MEF)細胞
は、Skp2を切除したノックアウトマウス(Skp/
マウス)から調製した。ノックアウトマウスの作成は、
大略、次のように行った。エクソン1〜4を含有するマ
ウスSkp2のSmaI−SacIフラグメントをPG
K−neo−ポリ(A)カセットと置換することにより
標的ベクターを構築した。E14胚幹細胞の維持、トラ
ンスフェクションおよび選択を行い、目的の突然変異に
対してヘテロ接合性の胚幹細胞をC57BL/6マウス
胚盤胞にマイクロインジェクションし、偽妊娠したメス
のICRマウスに移植した。得られたオスのキメラマウ
スをメスのC57BL/6マウスと交配させて、目的の
突然変異に対してヘテロ接合性のマウスを得た。Skp
+/-マウスを相互交配し、Skp2+/+、Skp2+/-
たはSkp2-/-の胚芽から13.5日目に初代MEF
細胞を得た。
【0034】得られた細胞を37℃、6%CO2雰囲気
下にDulbeccoの変法イーグル培地(10%のウシ胎児血
清、2mMのL−グルタミン、0.1mMのピルビン酸
ナトリウム、0.1mMの最少必須培地・非必須アミノ
酸溶液、ペニシリンG(100U/ml)、硫酸ストレ
プトマイシン(100mg/ml)、および50mMの
2−メルカプトエタノールを添加)中で培養した。。M
EFにおけるサイクリンおよびその他のタンパク質の検
出は、等量の細胞ライゼートタンパク質(100mg)
を以下の各抗体を用いるイムノブロッティングに供する
ことにより行った(カッコ内はカタログ番号および入手
先を示す):cyclin(サイクリン)A(H-432 ; Santa
Cruz)、cyclin(サイクリン)B(GNS-1 ; PharMinge
n)、cyclin(サイクリン)D1(MBL)、cyclin(サイ
クリン)E(M-20 ; Santa Cruz)、Cdk2(M2 ; Sa
nta Cruz)、a-tubulin(チューブリン)(TU-01 ; Mon
osan)。
【0035】上述したような方法や材料を用いて行った
実験結果の幾つかを図面に沿って以下に説明する。図4 :図4は、本発明のF−ボックスタンパク(m−S
kp2)とサイクリンEの相互作用を検討したインビボ
実験系におけるIPおよびIBの結果を示す電気泳動図
である。m−Skp2のcDNAのN末端にFlag-tagを
付けたもの(以下、Flag−Skp2と記す)、Cdk2
のcDNAのN末端にHA−tagを付けたもの(HA
−Cdk2)、またはサイクリンEのcDNAのN末端
にMyc−tagを付けたもの(Myc−cyclinE)の
種々の組み合わせを用いて293T細胞にトランスフェ
クションを行った(図の上部に+サインがあるのは、当
該タンパクをトランスフェクションしたことを示す)。
Cdk2は野生型(WT:wild-type)およびキナーゼ
欠損型(KN:kinase-negative)の両方を用いた。
【0036】トランスフェクションから48時間後に細胞
を回収して界面活性剤で溶解し、細胞抽出液を得た。こ
の細胞抽出液に抗Myc抗体(anti−Myc、本出願の
図中では、その他の抗体についてもこのように表記して
いる)を加え、さらにプロテインG−セファロースを加
えると、Myc−tagの付いたタンパク(ここではMy
c−cyclinE)が抗Myc抗体に結合し、それがさらに
プロテインG−セファロースと結合するので、Myc−
cyclinEを沈殿させることができる。このIPによりM
yc−cyclinEが沈降してくるが、Myc−cyclinEに
結合しているタンパクもまた沈降(共沈降)してくる。
以下の実験の多くはこの共沈降という現象を通じてタン
パク質の結合を調べたものである。
【0037】図4において、Anti‐Flag IBと記して
いるのは抗Myc抗体でIPした後、沈降物を電気泳動
して、抗Flag抗体でIBを行ったものである。このとき
左から2番目のレーンのみにバンドが出ていることか
ら、抗Myc抗体でIPされるもの(つまりMyc−cy
clinE)にFlag−Skp2が結合していることを示す。
また、図4においてAnti−HA IBと記しているの
は、上記のように抗Myc抗体でIPした後、沈降物を
電気泳動して、抗HA抗体でIBを行ったものである。
Flag−Skp2およびMyc−cyclinEが存在する左か
ら3番目および4番目のレーンにHA−tagの付いたC
dk2に対応するバンドのみが現われる。以上の結果か
らSkp2とサイクリンEは特異的に相互作用し結合す
るが、Cdk2はこの相互作用を阻害することが理解さ
れる。
【0038】図4の下方に示す10%inputとは、IP
をせずに細胞抽出液の1/10をそのまま電気泳動して
各抗タグ抗体でIBすることにより、細胞抽出液中に各
タンパクが存在しているかを確認したものである。左端
のレーンでは抗Myc抗体のIBにより(Anti−Myc
IB)Myc−cyclinEのみの存在が確認され、左か
ら二番目のレーンでは抗Flag抗体のIBによりFlag−S
kp2、抗Myc抗体のIBにより、Myc−cyclinE
の存在が確認され、また、左から3番目および右端のレ
ーンでは、抗Flag抗体のIBによりFlag−Skp2、抗
HA抗体のIBによりHA−Cdk2(WTまたはK
N)、および抗Myc抗体のIBによりMyc−cyclin
Eの存在が確認された。
【0039】以下の各図においても10%inputとは、同
様の手法により各タンパクの実在を確認した結果であ
る。なお、各電気泳動図において、右端に各タンパク質
の標準位置を示している。図5 :図5は、サイクリンEのユビキチン化に対する本
発明のF−ボックスタンパクの機能を検討したインビボ
実験系におけるIPおよびIBの結果を示す電気泳動図
である。図4の場合と同様に、それぞれの組合せのタン
パクで293T細胞をトランスフェクションし、細胞抽
出液を抗Myc抗体でIPした後、沈降物を電気泳動し
て抗ユビキチン抗体(Anti−Ub)でIBを行った。図
の見方は、図4に関して上述したのと同様である。
【0040】左から2番目のレーンの電気泳動図にのみ
ユビキチン−サイクリンE(Ub−cyclinE)のバンド
が認められることから、Cdk2(WTまたはKN)が
存在しないときにサイクリンEはSkp2と相互作用し
てユビキチン化されることが理解される。各レーンにつ
いて、抗Myc抗体(Anti−Myc)によるIBによっ
てMyc−サイクリンEの存在が確認された。さらに、
図4に関して上述したように10%inputにより細胞抽
出液中の各タンパクの存在を確認した。
【0041】図6:図6は、サイクリンEのユビキチン
化に対する本発明のF−ボックスタンパクの機能を検討
したインビトロ実験系におけるIPおよびIBの結果を
示す電気泳動図である。図6の上方に示すような各種の
組合せの組換えタンパクをE1酵素、NIH3T3細胞
ライゼートおよびユビキチンとともにインキュベーショ
ンして得られた反応混合物(既述の「インビトロ実験
系」の項参照)を抗サイクリンE抗体(Anti−cyclin
E)でIPした後、得られた沈降物を電気泳動して抗ユ
ビキチン抗体(Anti−Ub)でIBした。なお、FWD
1とは、Iκβおよびβカテニンのユビキチン化に関与
するものとして本発明者らが以前に見出したWDリピー
トモチーフを含むマウス由来のF−ボックスタンパクで
ある(特願平10−343437)。
【0042】左から2番目のレーンおよび3番目のレー
ンにのみユビキチン−サイクリンE(Ub−cyclinE)
のバンドが出現し、後者のバンドが強くなっていること
から、Skp2はサイクリンEをユビキチン化し、そし
て、Skp1−Cul1はこのユビキチン化を更に促進
することが理解される。FWD1にはそのようなサイク
リンEを特異的にユビキチン化する機能は認められない
(右端のレーン)。
【0043】図7:図7は、本発明のF−ボックスタン
パク(m−Skp2)によるサイクリンEのユビキチン
化がCdkインヒビター(p21、p27)によって阻
害されることを示したインビボ実験系におけるIPおよ
びIBの結果を示す電気泳動図である。図7の上方に示
すように、Myc−cyclin(サイクリン)Eをコードす
る発現プラスミド、またはMyc−サイクリンEとFlag
−Skp2、Flag−p21もしくはFlag−p27をコー
ドする発現プラスミドで293T細胞をトランスフェク
ションした後、細胞抽出液を抗Myc抗体(Anti−My
c)でIPし、得られた沈降物を抗ユビキチン抗体(An
ti−Ub)または抗Myc抗体(Anti−Myc)でIB
した。
【0044】p21またはp27が存在しない場合、S
kp2が発現しないとサイクリンEのユビキチン化は起
こらない(左端のレーン)が、Skp2が発現するとサ
イクリンEのユビキチン化が起こる(左から2番目のレ
ーン)ことが理解される。しかし、p21またはp27
が発現すると(左から3番目〜右端のレーン)いずれも
サイクリンEのユビキチン化は生じていない。このよう
に、p21およびp27は、いずれもサイクリンEのユ
ビキチン化を阻害することが分かる。既述の図4や図5
の場合と同様に10%inputによりタンパク質の存在を
確認した。
【0045】図8:図8は、本発明のF−ボックスタン
パク(m−Skp2)によるサイクリンEのユビキチン
化がCdk2によって阻害されることを示したインビボ
実験系におけるIPおよびIBの結果を示す電気泳動図
である。図8の上方に示すように、Mycタグを付けた
野生型(WT)または突然変異型(R130A)のサイクリ
ンE(Myc−cyclinE)、Flag−Skp2およびHA
−Cdk2をコードする発現プラスミドで293T細胞
をトランスフェクションした後、細胞抽出液を抗Myc
抗体(Anti−Myc)でIPし、得られた沈降物を抗ユ
ビキチン抗体(Anti−Ub)または抗Myc抗体(Anti
−Myc)でIBした。R130Aは、130位のアル
ギニン残基をアラニンに置換したものである。
【0046】外来性のSkp2が非存在の場合でもサイ
クリンEのユビキチン化は起こる(左端のレーン)とと
もにSkp2が存在するとサイクリンEのユビキチン化
が促進される(左から2番目のレーン)が、Cdk2が
存在するとサイクリンEのユビキチン化は起こらなくな
る(左から3番目のレーン)。しかし、アルギニン残基
が置換されたサイクリンE変異体(R130A)が発現
された場合には、Cdk2が存在しない場合(左から4
番目および5番目のレーン)は勿論、Cdk2が存在し
ても(右端のレーン)ユビキチン化が起こっている。こ
れらのことから、Ckd2はサイクリンEのアルギニン
残基を介して結合することによりサイクリンEのユビキ
チン化を阻害するものと理解される。既述の場合と同様
に、抗Myc抗体によるIBによってサイクリンEの発
現を確認するとともに、10%inputのIBにより細胞
抽出液中の各タンパクの存在を確認した。
【0047】図9:図9は、本発明のF−ボックスタン
パク(m−Skp2)によるサイクリンEを含む各種の
サイクリンとの相互作用を検討したインビボ実験系にお
けるIPおよびIBの結果を示す電気泳動図である。図
9の上方に示すように、Mycタグを付けたcyclin(サ
イクリン)A、B、D1またはEをコードする発現プラ
スミド、または、これらのMyc−サイクリンとFlag−
Skp2をコードする発現プラスミドで293T細胞を
トランスフェクションした後、細胞抽出液を抗Myc抗
体(Anti−Myc)でIPし、得られた沈降物を抗Flag
抗体(Anti−Flag)または抗Myc抗体(Anti−My
c)でIBした。
【0048】Skp2は、サイクリンEと強く相互作用
し(右端のレーン)、サイクリンAとも僅かに相互作用
する(左から2番目のレーン)が、サイクリンBまたは
サイクリンD1とは相互作用せずそれらのサイクリンと
は結合しないことが理解される。既述の場合と同様に、
抗Myc抗体によるIBによって各サイクリンの発現を
確認するとともに、10%inputのIBにより細胞抽出
液中の各タンパクの存在を確認した。
【0049】図10:図10は、本発明のF−ボックス
タンパク(m−Skp2)が各種サイクリンのうち、サ
イクリンEおよびAのユビキチン化を促進することを調
べたインビボ実験系におけるIPおよびIBの結果を示
す電気泳動図である。図10の上方に示すように、My
cタグを付けたcyclin(サイクリン)A、Bをコードす
る発現プラスミド、または、これらのMyc−サイクリ
ンとFlag−Skp2をコードする発現プラスミドで29
3T細胞をトランスフェクションした後、細胞抽出液を
抗Myc抗体(Anti−Myc)でIPし、得られた沈降
物を抗ユビキチン抗体(Anti−Ub)または抗Myc抗
体(Anti−Myc)でIBした。Skp2は、サイクリ
ンAサイクリンEのユビキチン化を促進する(左から2
番目のレーンおよび右端のレーン)ことが理解される。
サイクリンBは、Skp2の存否に拘わらず構成的にユ
ビキチン化され、また、サイクリンD1は全くユビキチ
ン化されないことも理解される。図10には、既述の場
合と同様に、抗Myc抗体によるIBによって各サイク
リンEの発現を確認するとともに、10%inputのIB
により細胞抽出液中の各タンパクの存在を確認した結果
も示している。
【0050】図11:本発明のF−ボックスタンパク
(m−Skp2)が欠損したマウス胚繊維芽細胞(ME
F)内における各種の細胞周期調節物質の蓄積状況を検
討したIB分析の結果を示す電気泳動図である。Skp
+/+、Skp2+/-またはSkp2-/-由来のMEF中
の各細胞周期調節物質の量をそれらの物質に対する抗体
を用いるIBにより検出した(既述の「Skp2欠損マ
ウス胚線維芽細胞の調製」の項参照)。12の独立した
胚芽由来のMEF(各遺伝子型について3)について分
析したが、それぞれ再現性のある結果が得られた。図1
1に示されるように、サイクリンEのみがSkp2の欠
損したMEF中で特異的に増加、蓄積しているが、サイ
クリンA、サイクリンB、Cdk2およびα‐チューブ
リン(tubulin)の量は、いずれの遺伝子型由来のME
F中内でも変わらない。
【0051】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Science and Technology Corporation <120> F-box protein of ubiquitin ligase SCF complex which promotes the ubiquitin-dependent degradation of cyclin E <130> P0065T <160> 2 <210> 1 <211> 424 <212> PRT <213> Mus musculus <400> 1 Met His Arg Lys His Leu Gln Glu Ile Pro Asp Gln Ser Gly Asn 5 10 15 Val Thr Thr Ser Phe Thr Trp Gly Trp Asp Ser Ser Lys Thr Ser 20 25 30 Glu Leu Leu Ser Gly Met Gly Val Ser Ala Leu Glu Lys Glu Glu 35 40 45 Val Asp Ser Glu Asn Ile Pro His Gly Leu Leu Ser Asn Leu Gly 50 55 60 His Pro Gln Ser Pro Pro Arg Lys Arg Val Lys Gly Lys Gly Ser 65 70 75 Asp Lys Asp Phe Val Ile Ile Arg Arg Pro Lys Leu Ser Arg Glu 80 85 90 Asn Phe Pro Gly Val Ser Trp Asp Ser Leu Pro Asp Glu Leu Leu 95 100 105 Leu Gly Ile Phe Ser Cys Leu Cys Leu Pro Glu Leu Leu Arg Val 110 115 120 Ser Gly Val Cys Lys Arg Trp Tyr Arg Leu Ser Leu Asp Glu Ser 125 130 135 Leu Trp Gln Ser Leu Asp Leu Ala Gly Lys Asn Leu His Pro Asp 140 145 150 Val Thr Val Arg Leu Leu Ser Arg Gly Val Val Ala Phe Arg Cys 155 160 165 Pro Arg Ser Phe Met Glu Gln Pro Leu Gly Glu Ser Phe Ser Ser 170 175 180 Phe Arg Val Gln His Met Asp Leu Ser Asn Ser Val Ile Asn Val 185 190 195 Ser Asn Leu His Lys Ile Leu Ser Glu Cys Ser Lys Leu Gln Asn 200 205 210 Leu Ser Leu Glu Gly Leu Gln Leu Ser Asp Pro Ile Val Lys Thr 215 220 225 Leu Ala Gln Asn Glu Asn Leu Val Arg Leu Asn Leu Cys Gly Cys 230 235 240 Ser Gly Phe Ser Glu Ser Ala Val Ala Thr Leu Leu Ser Ser Cys 245 250 255 Ser Arg Leu Asp Glu Leu Asn Leu Ser Trp Cys Phe Asp Phe Thr 260 265 270 Glu Lys His Val Gln Ala Ala Val Ala His Leu Pro Asn Thr Ile 275 280 285 Thr Gln Leu Asn Leu Ser Gly Tyr Arg Lys Asn Leu Gln Lys Thr 290 295 300 Asp Leu Cys Thr Ile Ile Lys Arg Cys Pro Asn Leu Ile Arg Leu 305 310 315 Asp Leu Ser Asp Ser Ile Met Leu Lys Asn Asp Cys Phe Pro Glu 320 325 330 Phe Phe Gln Leu Asn Tyr Leu Gln His Leu Ser Leu Ser Arg Cys 335 340 345 Tyr Asp Ile Ile Pro Asp Thr Leu Leu Glu Leu Gly Glu Ile Pro 350 355 360 Thr Leu Lys Thr Leu Gln Val Phe Gly Ile Val Pro Glu Gly Thr 365 370 375 Leu Gln Leu Leu Arg Glu Ala Leu Pro Arg Leu Gln Ile Asn Cys 380 385 390 Ala Tyr Phe Thr Thr Ile Ala Arg Pro Thr Met Asp Ser Lys Lys 395 400 405 Asn Leu Glu Ile Trp Gly Ile Lys Cys Arg Leu Thr Leu Gln Lys 410 415 420 Pro Ser Cys Leu <210> 2 <211> 435 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met His Val Phe Lys Thr Pro Gly Pro Ala Asp Ala Met His Arg 5 10 15 Lys His Leu Gln Glu Ile Pro Asp Leu Ser Ser Asn Val Ala Thr 20 25 30 Ser Phe Thr Trp Gly Trp Asp Ser Ser Lys Thr Ser Glu Leu Leu 35 40 45 Ser Gly Met Gly Val Ser Ala Leu Glu Lys Glu Glu Pro Asp Ser 50 55 60 Glu Asn Ile Pro Gln Glu Leu Leu Ser Asn Leu Gly His Pro Glu 65 70 75 Ser Pro Pro Arg Lys Arg Leu Lys Ser Lys Gly Ser Asp Lys Asp 80 85 90 Phe Val Ile Val Arg Arg Pro Lys Leu Asn Arg Glu Asn Phe Pro 95 100 105 Gly Val Ser Trp Asp Ser Leu Pro Asp Glu Leu Leu Leu Gly Ile 110 115 120 Phe Ser Cys Leu Cys Leu Pro Glu Leu Leu Lys Val Ser Gly Val 125 130 135 Cys Lys Arg Trp Tyr Arg Leu Ala Ser Asp Glu Ser Leu Trp Gln 140 145 150 Thr Leu Asp Leu Thr Gly Lys Asn Leu His Pro Asp Val Thr Gly 155 160 165 Arg Leu Leu Ser Gln Gly Val Ile Ala Phe Arg Cys Pro Arg Ser 170 175 180 Phe Met Asp Gln Pro Leu Ala Glu His Phe Ser Pro Phe Arg Val 185 190 195 Gln Asp Met Asp Leu Ser Asn Ser Val Ile Glu Val Ser Thr Leu 200 205 210 His Gly Ile Leu Ser Gln Cys Ser Lys Leu Gln Asn Leu Ser Leu 215 220 225 Glu Leu Arg Leu Ser Asp Pro Ile Val Asn Thr Leu Ala Lys Asn 230 235 240 Ser Asn Leu Val Arg Leu Asn Leu Pro Gly Cys Pro Gly Phe Pro 245 250 255 Lys Phe Pro Leu Gln Thr Phe Leu Ser Ser Cys Pro Arg Leu Asp 260 265 270 Glu Leu Asn Leu Ser Trp Cys Phe Asn Phe Thr Glu Lys His Val 275 280 285 Gln Val Ala Val Ala His Val Ser Glu Thr Met Thr Gln Leu Asn 290 295 300 Leu Ser Gly Tyr Arg Lys Asn Leu Gln Lys Ser Asp Leu Ser Thr 305 310 315 Leu Val Arg Arg Cys Pro Asn Leu Val His Leu Asp Leu Ser Asn 320 325 330 Ser Val Met Leu Lys Asn Asp Cys Phe Gln Glu Phe Ser Gln Leu 335 340 345 Asn Tyr Leu Gln His Leu Ser Leu Ser Arg Cys Tyr Asp Ile Ile 350 355 360 Pro Glu Thr Leu Leu Glu Leu Gly Glu Ile Pro Thr Leu Lys Thr 365 370 375 Leu Gln Val Phe Gly Ile Val Pro Asp Gly Thr Leu Gln Leu Leu 380 385 390 Lys Glu Ala Leu Pro His Leu Gln Ile Asn Cys Ser His Phe Thr 395 400 405 Thr Ile Ala Arg Pro Thr Ile Gly Asn Lys Lys Asn Gln Glu Ile 410 415 420 Trp Gly Ile Lys Cys Arg Leu Thr Leu Gln Lys Pro Ser Cys Leu 425 430 435
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うマウス由来のF−ボックスタンパ
クとヒト由来のF−ボックスタンパクのアミノ酸配列を
対比して示す。
【図2】本発明に従うマウス由来のF−ボックスタンパ
クのcDNAの塩基配列を示す。
【図3】本発明に従うマウス由来のF−ボックスタンパ
クのcDNAの塩基配列の図2の続きである。
【図4】本発明のF−ボックスタンパクとサイクリンE
の相互作用を検討したインビボ実験系におけるIPおよ
びIBの結果を示す電気泳動図である。
【図5】サイクリンEのユビキチン化に対する本発明の
F−ボックスタンパクの機能を検討したインビボ実験系
におけるIPおよびIBの結果を示す電気泳動図であ
る。
【図6】サイクリンEのユビキチン化に対する本発明の
F−ボックスタンパクの機能を検討したインビトロ実験
系におけるIPおよびIBの結果を示す電気泳動図であ
る。
【図7】本発明のF−ボックスタンパクによるサイクリ
ンEのユビキチン化がCdkインヒビターによって阻害
されることを示したインビボ実験系におけるIPおよび
IBの結果を示す電気泳動図である。
【図8】本発明のF−ボックスタンパクによるサイクリ
ンEのユビキチン化がCdk2によって阻害されること
を示したインビボ実験系におけるIPおよびIBの結果
を示す電気泳動図である。
【図9】本発明のF−ボックスタンパクによる各種のサ
イクリンとの相互作用を検討したインビボ実験系におけ
るIPおよびIBの結果を示す電気泳動図である。
【図10】本発明のF−ボックスタンパクがサイクリン
EおよびAのユビキチン化を促進することを調べたイン
ビボ実験におけるIPおよびIBの結果を示す電気泳動
図である。
【図11】本発明のF−ボックスタンパクが欠損したマ
ウス胚線維芽細胞内における各種の細胞周期調節物質の
蓄積状況を検討したIB分析の結果を示す電気泳動図で
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Skp1タンパク、Cul1タンパク、
    およびF−ボックスモチーフとLRRモチーフを含むF
    −ボックスタンパクの複合体(SCF複合体)から構成
    され、サイクリンEをユビキチン化し分解するユビキチ
    ンリガーゼSCF複合体のF−ボックスタンパクであっ
    て、配列番号:1のアミノ酸配列で表わされることを特
    徴とするタンパク。
  2. 【請求項2】 Skp1タンパク、Cul1タンパク、
    およびF−ボックスモチーフとLRRモチーフを含むF
    −ボックスタンパクの複合体(SCF複合体)から構成
    され、サイクリンEをユビキチン化し分解するユビキチ
    ンリガーゼSCF複合体のF−ボックスタンパクであっ
    て、配列番号:2のアミノ酸配列で表わされることを特
    徴とするタンパク。
  3. 【請求項3】 配列番号:1のアミノ酸配列から成る請
    求項1のF−ボックスタンパクをコードする遺伝子。
  4. 【請求項4】 配列番号:2のアミノ酸配列から成る請
    求項2のF−ボックスタンパクをコードする遺伝子。
JP2000036372A 2000-02-15 2000-02-15 サイクリンeをユビキチン化分解するユビキチンリガーゼscf複合体のf−ボックスタンパク Pending JP2001224380A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003048354A1 (fr) * 2001-12-07 2003-06-12 Japan Science And Technology Agency Enzyme de decomposition/suppression d'une proteine et utilisation de cette enzyme
JP2008537115A (ja) * 2005-04-13 2008-09-11 ニューヨーク・ユニバーシティ 増殖障害及び分化障害の治療に有用な化合物の同定方法

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